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 増田悦佐「中国、インドなしでもびくともしない日本経済」(PHP研究所)
201183日(水)

 

 

<その1>
 増田氏の著書がここのところ妙にたくさん出されているのはどういうことなのか。
増田氏の主張は有体に言えば、日本の経済は一番強い、新興国はたいしたことはない、最後に勝ち残るのは日本なんだということである。
だが、日本の実態経済を見ている立場の私としては違和感を感じてしまう。
日本の企業の元気の良いところは、中国やインドの輸出企業が多いというのも事実である。
もちろん、国内マーケット組でも業績の良いところはあるが、それは商品力や販売力に突出したものをやっている企業である。
 以下、本書の中で参考になる箇所を要約して御紹介しておこう。
◆アダム・スミスは市場経済が繁栄するための条件として、次の様なことを述べている。
「国家は公平で分かりやすく、励行しやすいルールを決めたら企業や個人がそのルールを守っているかどうかだけを監視することに専念して、後景に退くべきだ。」
◆植民地人の心理としては、「守ればすぐさま自分にとって得になることなら守ろう。
だが直接眼に見えるような恩恵がないことを守るのはバカらしい」ということになる。
だからこそ、今になってもインドの盗電率は3〜4割と高いのだ。


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