<その1>
佐高氏の別の著書に「小泉純一郎と竹中平蔵の罪」というタイトルの本があるが、本書では罪ではなく功罪となっているところが、ひとつのポイントである。
また、第一章こそ小沢一郎の功罪というタイトルで書かれているが、全体的には小沢氏以外の著名人についての記述が多くなっているのが2つ目のポイントとなろう。
以下、本書よりインパクトのある箇所を何点か要約してご紹介していきたい。
◆私は小泉よりは小沢に好感を持っている。
小泉と違って小沢はアメリカ一辺倒ではなく、日中関係と日米関係をバランスさせようとしていると思うからである。
◆意外と思われるだろうが、小沢は閉鎖的ではない。
記者クラブ所属の記者だけでなく、フリーや海外のメディアの記者にもオープンにして会見をしてきた。
世界にも珍しい排他的なギルドの記者クラブを皮肉れば、だから小沢は日本の大手紙からは攻撃の対象とされてきたとも言える。
◆往年の名女優山田五十鈴が放った痛快なセリフがある。
「貧乏を憎み、働きさえすれば誰でも幸福になれる世の中を願うことがアカだと言うのなら、私はアカもアカ、目のさめるような真紅です。」
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