本書の内容は「給与や賞与」、「社員教育」、「会社の方針の共有化」、「幹部社員、管理職育成」、「環境整備」の5つの柱から成り立っている。
この中で「給与や賞与」の部分が一番おもしろい。
評価体系を決めて明確にすることが強い社員を育てると主張しているが、逆に言えばほとんどの中小企業には評価体系が存在していない。
つまり、どうガンバレば給与がどのくらい上がるのかがハッキリしていないのである。
特にインパクトがあると思うのは給与と賞与を明確に区分して、会社の方針通りに仕事をしなければ賞与は半分ないしはゼロにすることを経営計画書に明記していることである。
以下、著者の小山氏の主張を本文より要約して引用する。
「ダメな会社の社長は「賞与がゼロではかわいそうだ」と言って、2〜3万円を支払おうとする。
でもこれでは社員は辞めてしまう。なぜなら「中途半端」だから。頑張った人にはたくさん支払い、そうでない人には払わない。それが正しいのである。」
つまり、小山社長は「信賞必罰のルール」を徹底させているのである。 確かにどこの会社も「賞」だけが規定されていて「罰」がないのが現実である。
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