中川尚の飛耳長目(税理士読書日記)TEL 東京・渋谷 03-3462-6595
小室直樹「日本いまだ近代国家に非らず」(ビジネス社) 2011年10月04日(火)
<その1> 去年亡くなった知の巨人、小室直樹氏の著作である。 本書の内容はデモクラシーや田中角栄について述べたものであるが、以下、インパクトのある箇所を要約して御紹介していきたい。 ◆役人の薄給は世間の人たちの給料が下がることによって、相対的に上昇したことになる。 心の底で役人たちは景気の良くなることを望んではいないのである。 ◆政治家の権力欲というのは【意思決定】であり、官僚の権力欲というのは【権限の拡大】です。 ◆田中角栄は役人を自由自在に駆使したが、そこに角栄政治の秘訣がある。 またもうひとつの秘訣は、雄弁によって議会を制圧していったことである。 巷間伝えられるところによると角栄の政治哲学は「数は力、力はカネ」である、と。 しかしこれは皮相「物事の上辺のみ」を見た誤解である。 ◆角栄は意思決定と責任は政治家、細かな知識と実務は役人という役割分担を立ち所に実行したのだった。
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