＜その1＞
本書は「死の商人」つまり国策防衛企業である三菱重工について書かれたものである。
以下、本書よりインパクトのある箇所を何点か要約して御紹介しておこう。

◆防衛庁（当時）が2004年度に民間企業に支払った金額の上位3社は、
�@三菱重工業　約2,710億円
�A川崎重工業　約1,429億円
�B三菱電機　　約1,036億円

◆「自衛官の天下りは、人事院の管轄外なので、実態をつかみにくいんです」と、ある防衛問題に詳しいジャーナリストは指摘する。
防衛庁関連の天下りは、国家公務員法第103条第3項により防衛庁長官の承認のみでよく、人事院では把握できていない。
また民間企業ではなく公益法人であれば、この承認すら必要ない。