<その1>
東日本大震災後、日本は再びアメリカの占領下になってしまったというのが本書で展開される内容である。以下インパクトのある箇所を要約して、御紹介していきたい。
◆「ウィキリークス」によって明らかにされた外交公電によりアメリカ国務省の外交官僚たちが、日本の外務官僚と結託し、民主党政権を潰しにかかっていた事実が白日のもとにさらされた。
◆TPPの表向きの目的はあくまで貿易自由化だが、実態はもっと複雑でアメリカ側は規制緩和・撤廃を要求している。
アメリカは鳩山政権時代に、いわゆる「年次改革要望書」が廃止されたことに不満を持っており、その代替物を求めているわけだ。
◆官民の支援構想・海兵隊の被災地支援などさまざまな要素をアメリカの国益という全体構図に当てはめていく。
それは、統治能力を失った日本という国を、第二次世界大戦の後と同じように、再びアメリカの指示指導のもとで「再建」していくということにほかならない。
これはやはり形を変えた「日本再占領である。」
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