<その1>
「上杉隆の40字で答えなさい」の続編というのが本書の位置づけである。
以下本書よりインパクトのある箇所を要約して、御紹介しておきたい。
◆東電は毎週のように記者クラブ幹部を飲食やゴルフでもてなしていたわけです。「原発は安全である」ということをテレビや新聞を使って国民にアピールするためです。
◆電事連のデータによると1キロワット毎時あたりの発電コストは次の様になります。
火力 (石油) 10.7円
水力 11.9円
火力 (天然ガス) 6.2円
火力 (石炭) 5.7円
風力 (小中規模) 24円
太陽光 49円
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原子力 5.3円
ただし、ここには次の3つのコストが入っていません。
第1は「国の負担」です。
地方自治体への交付金だけで年間1,200億円以上のお金がばら撒かれています。
第2は「原発稼働率」です。
40年前の80%を使っていますが、現在は65.5%しかありません。稼働率が下がれば、当然に発電コストは高くなります。
第3に「使用済み核燃料の処理費用」です。
これらの3つのコストを加えると、5.3円が10.68円となります。実はもうひとつ大事なコストがあります。それは原発事故に関する賠償費用です。
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