渋谷区の税理士 中川尚税理士事務所

 

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 佐高信「電力と国家」(集英社新書)
2012127日(金)

 

 

<その3>
◆松永安左エ門は、不当逮捕された電力連盟書記長・松根宗一にこう激励したという。 「松根君、人間は死ぬような病気の経験も無く、命懸けの恋愛もせず、くさい飯をくったことがないのでは大した人間にはなれぬ。君は願ってもない経験をしたのだ。」それがどんな過酷なことであれ、命懸けの人生体験こそが人間の血肉になるものだという哲学を松永は一貫して持っていた。

◆木川田は1994年夏に「たとえ自民党がつぶれても東京電力をつぶすわけにはいかん。」と言い切って企業としての政治献金を廃止した。

◆松永や木川田にあって平岩や今の九電力社長たちには決定的に無いものがある。それは国家との闘争の歴史と民間が主導する電力が日本を豊かにするという気概、そして企業の社会的責任への自覚というものである。

◆木川田の後継者である平岩外四が東電・財界の実権を握るようになった途端、通産省に力を貸し木川田があれほど死守してきた原子力開発の主導権を簡単に通産省に譲り渡してしまうのである。


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