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 榊原英資「『通貨』で読み解く世界同時恐慌」(アスコム)
201237日(水)

 

 

<その1>
「ミスター円」の異名を持つ元大蔵官僚の著作である。以下インパクトのある箇所を要約して御紹介していきたい。

◆世界が1930年代の大恐慌から抜け出すことができたのは、なんとも皮肉なことに40年前後に始まった本格的な戦争のお陰でした。 ところが現在の世界は戦争はできません。人類を繰り返し絶滅させることができる程の核兵器が氾濫し、メディアも発展して人権思想が普及した現代は、イラク戦争やアフガン戦争のような局地戦争はできても世界戦争のような大戦争はできなくなってしまったようです。

◆イタリア国債は、ギリシャ国債と違い日本の銀行や大手生命保険も数千億円規模で持っているとされています。イタリア経済が破綻すれば世界経済に与える打撃はギリシャの比ではないのです。

◆インド人は数に強いことで知られています。 ゼロを発見した、つまり「何も無い」ことを表す0を初めて数の1つに概念化したのはインドです。

◆21世紀は経済がアメリカから中国、インドに移る移行期です。過去数千年の歴史を振り返れば、ほとんどの時期に世界のトップの経済大国は中国で第二位がインドでした。今から200年前つまり19世紀初めには中国とインドで世界のGDPの半分を占めていましたが、19世紀半ばから西欧列強による植民地化が進み両国とも衰退しましたが、それが元に戻りつつあるのかもしれません。


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