渋谷区の税理士 中川尚税理士事務所

 

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 榊原英資「『通貨』で読み解く世界同時恐慌」(アスコム)
201238日(木)

 

 

<その2>
◆全世界における貿易の取引額は年間3000兆円です。つまり1日当たりの取引額は8.2兆円程になります。これに対して全世界における外国為替市場の取引額は1日平均およそ350兆円。貿易取引額の40倍以上となります。

◆ニュースでは「政府、日銀が為替介入」と報じられる場合が多いと思いますが、為替介入の決定権は財務省にあり日本銀行は代理人として物理的な介入事務(実際の売り買い)をするだけです。

◆日本の貿易は輸出よりも輸入の方がドル建ての割合が高くなっています。ということは円高ドル安の時は輸出で失われる利益よるも輸入で得られる利益の方が大きくなります。

◆アメリカでは10年程で100兆ドル(1ドル100円として1京円) の金融資産が積み上がりました。日本人が戦後60年間でコツコツ貯め込んだ金融資産が1400兆円〜1500兆円ですから、アメリカがいかに短期間で効率的に世界からカネを集めたかおわかりでしょう。ルービンの「強いドルはアメリカの国益」は製造業の落ち込みを金融業の膨張でカバーする宣言だったのです。


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