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 中村仁一「大往生したけりゃ医療とかかわるな−「自然死」のすすめ」      (幻冬舎新書)
201246日(金)

 

 

<その3>
◆なぜ死ぬのはがんがいいかについては2つの理由があります。1つは周囲に死にゆく姿を見せるのが生まれた人間の最後の勤めと考えているからです。しかもじわじわ弱るのが趣味ですからがんは最適なのです。 2つ目は「救急車は呼ばない、乗らない、入院しない」をモットーにしていますので、比較的最後まで意識清明で意思表示可能ながんは願ってもないものだからです。

◆私も以前からがんで痛みが出るのは放射能を浴びせたり、「猛毒」の抗がん剤で中途半端に痛めつけたりするせいではないかと思っていました。それが今は確信に変わっています。

◆日本人は死ぬことを考えず死を前提に生きてはいないので「治らないがん」は受け入れにくいため、難民化しやすいということだと思います。

◆本来苦悩は自分で悩んで苦しんで、時間をかけて乗り越えていくしかないものではないでしょうか。誰かが代わって苦悩して解決してくれるわけではありません。 今老いも若きも病気は医者に治してもらう、苦悩は誰かに解決してもらうという、この手のひ弱な人間が日本中にあふれています。

◆生活習慣病の特徴は「治らない」「治せない」「予防できない」「すぐには死なない」です。なぜ治らないか。これは一言で言えば、うつらない病気だからです。うつる病気(感染症)は完治する可能性があります。


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