中川尚の飛耳長目(税理士読書日記)TEL 東京・渋谷 03-3462-6595
山家悠紀夫、井上伸「消費税増税の大ウソ」(大月書店) 2012年4月9日(月)
<その1> 本書は国家公務員労働組合連合会の井上氏がエコノミストの山家氏にインタヴィーするという形式をとっている。山家氏は私の敬愛する知識人の1人であるが、彼の主張はなかなかメジャーになってこない。どんなに理路整然とした主張でも大手のマスコミ論調と合っていないと、テレビには出れないし、新聞でもその著書(どんなに売れていても)が紹介されることはないのである。 以下本書による山家氏の主張のポイントをまとめ、これを紹介していきたい。 【1】日本は「財政破綻」寸前なのか? ギリシャのように財政破綻寸前だから消費税増税は当然なのだという論調への反論は以下のようになる。 そもそも財政破綻寸前というのが大ウソである。日本政府は国債等の借入金が1,019兆円もあるが、同時に金融資産で501兆円、固定資産等で469兆円つまり合計970兆円の資産を持っているため、資産不足は49兆円にすぎない。つまり財政は赤字であるが破綻寸前ではない。
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