中川尚の飛耳長目(税理士読書日記)TEL 東京・渋谷 03-3462-6595
高木礼治「サービス付き高齢者向け住宅経営」(幻冬舎メディアコンサルティング) 2012年4月19日(木)
<その2> 著者の高木礼治氏はこの手の分野の第一人者と言うかパイオニアなのだろう。理念に燃えているのは本書よりよく理解できるが、これは最低でも3億円の投資の話である。もう少し現実を直視した話をしていかないと折角の理念が台無しになってしまう。誠に残念である。 サービスを受ける側にしてもどこからどこまでのサービスが月額の賃料に入っているのか、それとも別途の請求になるのかが分かりにくい。 もっと言えば月額の賃料に含まれている基本サービスは限りなく少ないように思える。 本書を読んで一番考えたことは、高齢者の住まいという様な重要な社会保障を国家自身がやらずに民間に任せるという発想がそもそも間違いであるという点である。 つまり民間にできるものは民間にという思考ではなく、まず国家が何をやるべきかという思考である。仮に民間でできたとしても程度の悪いものになってしまうのなら、何の意味も無いのである。
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