Current News 24 Aug,1997

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充電期間インタビュー/vol.2 "10&10"

vol.1から続いています)
Mitsuya Project Presents "10&10(Ten and Ten) vol.5"
7/17-7/21,1997 Tokyo
"10&10" Data and Story “nut”提供/セピア

−「10&10」ですが、どういったいきさつで出演されたのでしょうか?
吉野:面白い出会いだったんですよ。
「シーソー」の稽古やってた時に、隣のスタジオで、三ツ矢(雄二)さんがなんか違うやつやってたのね。で、そこでたまたま、みんなで一緒に飲みに行く機会があったんだ。で、それ1回の縁で出してくれたの。 その時には全然話があったわけじゃなくて「何かあったら」って言ってただけで。ホントにできるとは思いませんでしたよ。

−「ザッツオーディション」ではいろんなギャグが受けまくってましたね。「郷でーす」とか…。
吉野:あれね、台本に「たとえば、郷ひろみの歌の真似をする」とか書いてあったのね。あとは自由ですって書いてあったの。で、はじめのうちは稽古場で、郷ひろみの歌うたってたんだけど「あ、でも違うな」って思って(笑)、ちょっとひとことにしてみました。
でドラえもん※1は、「female」や「シーソー」で一緒だった長田(晴寿)くんていうひとがいるんですけど、その人といつも遊んでたんですよ。「ドラえもんでェす」とか言って。そこからもってきました。
−「シーソー」のころから…
吉野:「シーソー」のころから、あたためてたの(笑)。これは使うしかないって。
−その頃からしずかちゃんも出てたんですか?※2
吉野:出てない(笑)。「ドラミちゃん」がねえ、後半なんか出てこなくなっちゃったの(笑)。あーなんだっけなんでもいいやーと思ったらしずかちゃんに(笑)。 ホントはドラえもん、ドラミちゃんで終わりなんだけど、ドラミじゃなくてしずかちゃんとか言っちゃったの。「『ぼく』ドラミ」っていうのが大事なとこで…これ、俺が作ったやつ。
※1「ぼくドラえもんでーす」とドラえもんのまねをする…だけ…なんですが…なんか100年ぶんくらい笑った気がします(^^;)。
※2 公演初日には「ぼくドラえもんです、ぼくドラミです」だったのが、前楽では「ぼくドラえもんです、ぼくしずかちゃんです」になってたのです(^^;)。

−同じく「ザッツ・オーディション」で脱ぐシーン、最初から決まっていたんでしょうか?
吉野:決まってないよ。あそこは勝手にやったの。 ナルちゃんやってって言われて、始め女の子みたいにカマっぽく踊ってたの。でも「違う…」って。「そーいうことじゃない。それはただのカマだ!じゃなくナルシストなんだから、もっと自分に自信を持って、ワーっと攻めなきゃいけない」と。 とりあえず、踊らずに。タップリとやらしていただきました(笑)

−ほかに自分で考えたギャグってありますか?
吉野:ギャグ?(笑)「幸せ探し」っていう無言劇みたいなやつ、あれで「お父さん前が見えないよ」っていうの、自分で考えてやってみました(笑)。
−みんなでお互いにギャグをやりあうんだけど、ちっとも面白くない、という場面でしたね。でも入絵加奈子さんのギャグでは本気でウケていませんでしたか?
吉野:うけてたうけてた(笑)。だからみんな下向いて(笑)おもしれーのに…耐えられない(笑)。
入絵さんいいよねえ…入絵さんと会えてよかったよ。 一生懸命だからね。アイデア凄いんだよ。ポンポンて出すからさ、さすがだって思った。「こうでなきゃ」って。
−「ダンス百科」でぶんぶん振り回してらっしゃいましたね。「うわあ、あんなにリフト入れて大丈夫かな」って驚いてたんですけど…
吉野:入絵さんねえ、いいんですよ。ちっちゃいからね、どうにでもなっちゃう(笑)。…大きい人だったら大変だけど、あれは楽勝。それにあんまり怖がらないから、すごくやりやすい。

−出演した中で、特に苦労されたお話はありますか?
吉野:苦労したの?「最後のゲーム」かな。
あんまりわからなかったのね。本番入ってやっと話の仕組みが分かって。それまで「どうなんだろう、どう考えたらいいんだろう」って。…兵士が、目つぶってるよね。で、(舞台の光景は)全部、兵士の中の「絵」なわけで。ホントは衣装とかも全部、ズタボロの、もうベロベロの人々なんだけど、その…兵士の、想像の中の人々なんだって。 だから、本当は笑いたくないところでも、「にーっ」て笑った顔しろって稽古中に言われたんだけど、わかんねえなあ、どうしてだろう…って。
−兵士のイメージの中だから、実際には笑っていないのかも知れないと。
吉野:こっちは、本当は笑ってはいない状態で会話してるんだけど、でも兵士にはそれが「なんかみんな楽しそうな笑顔で、いろいろお話したりしてるんだろうな」っていう。イメージの「絵」が、そこにあればいいんだなって。
−っていうのが、本番になって
吉野:うん分かった(笑)。やっと、理屈が分かった(笑)。

−出る出ないは抜きにして、一番印象に残ったお話はどれですか?
吉野:どれだろうなあ…印象に残った話…。「幸せ探し」…かな。
なんかああやっておちゃらけてやってるけど、結構、俺の中では深いのね。俺の役はどうでもいいんだけど(笑)、内容…話の通した内容がなんか、結構深いなって。

−短い公演でしたが、楽しんでやれましたか?
吉野:うん。「ああなるほどなあ、こういうのもあるんだなあ」って。 楽しんでやってたよ。

わずか6日間の「10&10」でしたが、ホントに面白いショーでとっても楽しめました。
観た人同士の話題では、やはりというかオーディションで脱ぐとこが大評判でしたが…私はむしろその後一所懸命ボタンをとめなおしてる姿がよかったなあと(笑)。
あと面白かったのが「female」で吉野ファンになった方々の反応で、「FEVER」や「Oh What a Circus」とのあまりの雰囲気の違いにビックリされてたみたいです(「Dream」からの人はそうでもない(笑))。そういう私もあらためて「『吉野圭吾』のはばひろさ」を再認識した思いで…以前ある方が「吉野さんは、いろんな引き出しを持っている」とおっしゃってたのを何度も思い出してました。
インタビュー報告はもうちょっとだけ続きます。お楽しみに!


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