■元祖■
生 息 地:カナダ・国立自然博物館(National Museum of Nature)
祖 先:トロエドン
恐竜人類度:★★★★★
ディル・ラッセル博士が提唱した元祖恐竜人類。トロエドンの正面を向いた立体視のできる目、物をつかめる手、同時代のどの動物より大きな脳、などの特徴から、もし恐竜が絶滅せずに進化し続けたら...というという仮定のもとに製作された模型。発表当初、専門家の間では評価が二分し、こんなものを博物館に置くなという人もいたそうだ。だが、6500万年前の我々のご先祖様を見て、だれが今日の人類を想像できるだろうか?結局、フタをあけてみれば一般の反応は上々で、子供たちにも大人気だったそうだ。
身長は150センチぐらい、全身は細かいウロコで覆われており、歯は退化してクチバシ状、手はご先祖と同じく3本指。また胎生に進化したらしくヘソがある。有名な立ち姿の他に、人気に応えて(?)座っているバージョンもあるのだが、こちらはマダラ模様のうえ胸にワニ様のウロコがあったりして「うわー、爬虫類」って感じである。
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■バン・ホー■
出 典:ドラえもん・のび太と竜の騎士 藤子F・不二雄(小学館)
祖 先:トロエドン(アニメ版、コミックの版の古いものでは旧名のステノニコサウルス)
恐竜人類度:★★★★★
6500万年前の大異変を地下空間で生き延びた恐竜が進化した恐竜人類。地下世界の広大な空間に独自の文明を築いている。次元転換船やリニアモーターカーなど、非常に高度な技術を持つ反面、馬車(竜車?)や騎兵が活躍してたりと、割と牧歌的である。法王を頂点とし、神を敬う心の厚い人々である。
恐竜絶滅の真相の究明と、地上世界での繁栄を悲願とし、大戦艦を建造して6500万年前の大異変の日にタイムトリップするが、そこへあの大隕石が落ちてくる。そこで急遽ドラえもんが作った地下空間に避難させた恐竜が実は彼らの先祖だった…というオチ。
トロエドンの子孫であるが、バン・ホーと妹のローはなんとなくフィラとファルンをほうふつとさせてフォロル的。ストーリーも恐竜惑星と比べてみるとなかなか面白いかも。彼らより、蛮族・ナンジャ族の方がギラグールに似てるのが笑える。
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■ジャン・ベロン■
出 典:国立博物館物語 岡崎二郎(小学館)
祖 先:古い形質を残した小型の獣脚類
恐竜人類度:★★★★★
超大型コンピュータ「スーパーE」が作り出したバーチャル世界の中で、もし恐竜が滅びなかったら…という仮定のもとに進化した恐竜人類…って、この設定は……この作者、絶対恐竜惑星見てるよなー。
文化が服装や生活様式まで人間と全く同じなのは、おそらくテーマを絞るためであろう。時代的には19世紀末〜20世紀初頭の文明程度。一方で古い爬虫類の生理機能をもち、何と冬眠する。その古い習慣(と彼らは信じる)から逃れるために、都市全体を暖める「セントラル・ヒーティング」を構想するのだが…
文明の発展による生活の快適さと生物としての機能とのギャップ、危機に気付きながらも快適な生活を優先させてしまう人々。これはまさに今現在人間を襲っている問題そのものである。仮想世界の中でも、人類は同じ過ちを犯してしまうのだろうか…?ぜひともまた登場してほしい。
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■アザーラ■
出 典:クロノ・トリガー (スクウェア・スーパーファミコン)
祖 先:???
恐竜人類度:★★★
かのドラクエと同じ堀井・鳥山コンビということで、割と鳴り物入りだったにもかかわらず、すぐ忘れ去られてしまった(失礼)RPGに出てくる恐竜人。デザインはいかにも鳥山明的だが、よく見ると素顔のギラグールに似てなくもない。
6500万年前の世界で、人間の先祖を脅かせていた(なぜそんな昔に人間がいるのだ、と突っ込まないこと)。ご先祖様の言によると「冷血、残酷、かたいうろこ」で中でもリーダーのアザーラはとても頭がいいらしい。彼はいわゆる「中ボス」であるが、最期がなかなかかっこいいのだ。彼はどうやらもうすぐ地球に大災害が起こることを知っていて、恐竜人と人類のどちらかにしか残されていない未来を勝ち取ろうとしてたようだ。最期につぶやいた「未来を…」とは、何を望んでの言葉だったのだろう。しんみりさせる一幕。
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■トロオ■
出 典:恐竜たちの大脱出 松岡達英・羽田節子(福音館書店)
祖 先:シノルニトイデス
恐竜人類度:★★★★
白亜紀の地球に進んだ文明社会を築いていた進化恐竜。大隕石が地球に近づいていることを知り、恐竜をはじめ全ての生物を生態系ごと巨大宇宙船に乗せて地球を脱出する…というのは、どっかで聞いた話だなぁ〜あ?
地球の全ての生命にはつながりがあって、自然を守るということは環境ごと守っていかなければいけないんだよー、という今向きのテーマの絵本。恐竜達を生け捕りにする様子が、その生態などとも織りまぜて描かれている。ところどころに恐竜図鑑のページもあるが、恐竜の姿はちゃんと今様で色もきれい、ポイント高し。(時々あるんだ、今でもヘンなのが)
ところで、地球を脱出して彼らはどこへ行ったんだろう、やっぱり恐竜惑星だろうか…
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■ルルロ・ゲラッハ■
出 典:ダイノサウルス作戦 豊田有恒(早川書房)
祖 先:ドロマエオサウルス
恐竜人類度:★★★★★
恐竜が絶滅しなかった平行世界において進化した恐竜人類。挿し絵が右のようなのしかないのが残念だが、描写を総合するとその姿は「太めのギラグール」といったところか。なで肩、下半身デブ、上手投げが出来ないなどの特徴もギラグールと一緒。上のラッセル博士のものより早い、史上初の科学的に考証された恐竜人類だろう。
この本のすごいところは、昭和54年発行でありながら、恐竜を愚鈍な怪物でなく、洗練された動物として描写しているということだ。しかし、それ以上にすごいのはそのストーリー展開。 未来のタイムパトロール隊と白亜紀で出会い、地球の進化の勝利者の地位を賭けて戦うのだが…ううむ、これは…ここにはあえて書かないけど、すごい!すごすぎるっ!嗚呼、種族を越えた愛の姿がここにもっ!
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