高松宮記念

(2001年3月25日 中京競馬場 芝1,200m)

 

(ごくごくかんたんなレースの説明)

 前身は1967年に第1回が行われた「中京大賞典」。そのレースが、中京競馬場改修後の竣工式に高松宮宣仁親王夫妻が来訪したのをきっかけに「高松宮杯」の下賜が実現したことを契機に、1971年に第1回「高松宮杯」と改称されて実施されるようになった。第1回の優勝馬はシュンサクオー(騎手:飯田明弘)。1番人気の天皇賞馬メジロムサシは、61kgの斤量が応えたのか、直線シュンサクオーを捕らえきれずに2着に敗れた。
 その後、一貫して距離2,000mで行われてきたが、「春に1,200mのGTレースを」という声に応えて、ローカル重賞唯一のGUだったこのレースが距離1,200mに短縮されGTに昇格することになった。昇格元年の1996年のレースは、何といってもナリタブライアンの参戦が話題となった。大久保正陽調教師から高松宮杯出走を聞かされた武豊が「あのレース、今年から1,200mになったんですよ」と聞き返したというエピソードは有名。レースでは、名スプリンターとして知られたニホンピロウイナーの娘フラワーパーク(騎手:田原成貴)がコースレコードで優勝。ナリタブライアンは4着に敗れた。結局、ブライアンにとってこのレースが現役最後のレースとなった。一方、フラワーパークは年末のスプリンターズステークスも制し、その年の最優秀短距離馬に輝いた。
 1998年から名称が「高松宮記念」と改称されて今日に至る。99年、JRAの大幅な番組変更に伴い、開催時期が第1回中京8日目、3月最終週へと変更された。ステップレースのシルクロードステークス、阪急杯もそれぞれ施行時期が繰り上げられ、阪急杯はハンデ戦から別定戦へと変更になった。ただ、本番から中3週のステップレースが坂のある阪神競馬場で行われる阪急杯へと変わったことによって、その結果が平坦小回りの中京競馬場で行われるこのレースに必ずしも直結しないのではないかとみる見方もある。
 昨年勝利を収めたのは、GT挑戦11戦目で悲願の初制覇を果たしたキングヘイロー(騎手:柴田善臣)。陣営の執念がようやく実を結ぶ形となり、坂口正大調教師が歓喜の涙を見せていたのが印象的だった。ちなみに、GT昇格後の連対馬10頭のうち7頭までが外国産馬だったが、昨年は内国産馬1−2での決着となった。

(過去10年間の勝ち馬)

年度 優 勝 馬 性別・
年齢
重量 騎 手 人気 タイム 馬場
状態
1991 ダイタクヘリオス 牡5 58 加用正 1.59.4
1992 ミスタースペイン 牡5 57 石橋守 2.00.6 稍重
1993 ロンシャンボーイ 牡5 57 清山宏明 R1.59.0
1994 ナイスネイチャ 牡7 58 松永昌博 2.00.7
1995 マチカネタンホイザ 牡7 58 柴田善臣 2.02.6
1996 フラワーパーク 牝5 55 田原成貴 R1.07.4
1997 シンコウキング 牡7 57 岡部幸雄 1.08.0
1998 シンコウフォレスト 牡6 57 四位洋文 1.09.1 稍重
1999 マサラッキ 牡7 57 藤田伸二 1.08.0
2000 キングヘイロー 牡6 57 柴田善臣 1.08.6

   ★2000年までの馬齢表記は旧表記(数え年)を使用。
   ★1995年まではGU・芝2,000m。
   ★タイムの「R」はレコード。

 

(Ryuの予想)

   ◎ 12.トロットスター
   ○ 13.ブラックホーク
   ▲ 2.ダイタクヤマト
   △ 17.ビハインドザマスク
   △ 3.タイキトレジャー

 不安要素少ないトロットスターを◎とします。このウマ、もともと力はあったと思うんですよ。それまでも短距離戦では好走してましたし。シンガリ人気にもかかわらず5着に飛び込んだ昨年の安田記念以来、注目し続けていました。その後、スプリンターズステークスを賞金不足で除外されたりという不運もありましたが、昨年末のCBC賞勝ちで賞金面の不安もなくなりました。そのときと同じ中京1,200m。堂々の本命としたいと思います。状態面もよさそうですしね。
 スプリントGT連覇がかかるダイタクヤマトですが、評価を下げることにしました。いや、もはや実力は充分認めてますよ。阪急杯の勝利もお見事でした。1,200mという距離もベストでしょう。ただ、不安要素が2つ。今の中京の馬場は内が荒れているのに1枠を引いてしまったことと、ハイペース必至の展開。今回ばかりは…厳しいかなという気もしなくはありません。とはいえ、強いウマだと思うので、評価は▲。
 繰り上がりで○にしたのはブラックホーク。1,200mならまだまだいけるでしょう。調教もそれなりだったみたいですし。ただ…昨年のこともあるから、過信は禁物かもしれませんけどね。私、個人的には、イマイチ横山典弘に全幅の信頼を置き切れないんですよ。とてつもない超ファインプレーをしたかと思うと信じられないポカをしでかす騎手ですし。うまいことはうまいとは思うんですけどね。
 残りの△勢。ビハインドザマスクは外枠に魅力を感じます。鉄砲ではありますが、あの末脚がまた炸裂すれば、2着ぐらいならあるかもしれません。タイキトレジャーはブリンカー効果に期待したいと思います。
 あとは…消したウマ。ユーワファルコン、確かに中京巧者かもしれないけど、中日スポーツ賞4歳ステークスだけで人気になりすぎてるような気がします。ゴールドティアラ、切れる馬だし、力は認めますけど、久々の芝は値引きが必要かと思います。

(Ryuの買い目)

   (馬連)
    12−13 2,000円
    2−12 1,500円
    12−17 1,000円
    3−12 500円

   (合計) 5,000円

(レース結果)

   天候:小雨 馬場状態:良 

順位 枠番 馬番 馬名 性別・
年齢
重量 騎手 人気 タイム・
着差
12 トロットスター 牡5 57 蛯名正義 1.08.4
13 ブラックホーク 牡7 57 横山典弘 1/2
18 テネシーガール 牝4 55 山田和広 16
14 ダイワカーリアン 牡8 57 北村宏司 13 アタマ
メジロダーリング 牝5 55 武幸四郎 12 ハナ
10 シンボリスウォード 牡6 57 岡部幸雄 11 1/2
11 キーゴールド 牡6 57 内田浩一 10 1 1/4
ダイタクヤマト 牡7 57 江田照男 3/4
ナムラマイカ 牝4 55 村本善之 1/2
10 タイキトレジャー 牡5 57 後藤浩輝 ハナ
11 ビーチフラッグ 牝4 55 酒井学 18 ハナ
12 ゴールドティアラ 牝5 55 四位洋文 ハナ
13 16 ワシントンカラー 牡7 57 河内洋 ハナ
14 17 ビハインドザマスク 牝5 55 福永祐一 1 1/2
15 ビーマイナカヤマ 牡7 57 鹿戸雄一 15 1 1/4
16 15 ダンツキャスト 牡4 57 幸英明 14 1/2
17 テンパイ 牡8 57 原田聖二 17 クビ
18 ユーワファルコン 牡4 57 柴田善臣 クビ

  

   (単勝)12.290円
   (複勝)12.150円 13.140円 18.2,190円
   (枠連)6−7 530円
   (馬連)12−13 590円
   (ワイド)12−13 290円 12−18 6,540円 13−18 8,890円

 この日、私は母校の早稲田大学に久々に(え?)出向いていたため、レースそのものは見ていません。あまつさえ、ビデオ録画も失敗してしまいました。というわけで、今回はサラっと。
 トロットスター、昨年春からメキメキ力をつけていると思っていましたが、ようやくGTタイトルに手が届きましたね。蛯名正義騎手もうまく末を生かす騎乗をしていたような印象です。中野栄治調教師は厩舎開業後初めてのGT制覇となりました。あの府中の杜に響いた「ナカノコール」から11年、今度は調教師としてタイトルをゲット。まだまだこれからの厩舎だし、この1勝もきっと通過点となっていくんでしょうね。
 ブラックホーク、私の指摘通り、本質はスプリンターなんだと思います。状態そこそこならまだまだこれぐらいは走るウマです。長期休養の経験があることもあって、年齢に比べるとウマがまだまだ若いですね。いい意味で。
 ダイタクヤマト…枠順が全てでしょうね。これ1戦で「終わった」とはまだまだ言い切れないとは思いますけど、7歳(旧8歳)という年齢を考えると…ブラックホークと違って、秋はどうでしょうね。
 テネシーガール、「なんじゃそりゃ」と思わず口にしたくなるような好走でした。平坦小回りが向いたのでしょうか。それとも、人気よりずっと強いウマだったってことなのでしょうか。牝馬同士の重賞しか(しかも旧3歳戦)勝ってない同馬ですが、今回のようにマイペースで先行できれば…今後は注目かもしれません。距離もマイルまでならなんとかなるかもしれません。
 そして、馬券勝負。実に久しぶりに◎○でスカッと当てました。よしよし。桜花賞もこの調子で。

(最終収支決算)

   (支出)−5,000円 + (収入)+11,800円= (合計)+6,800円

   <今春の合計> +2,050円(1勝1敗)

 

  

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「桜花賞」に続く

 

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