皐月賞

(2001年4月15日 中山競馬場 芝2,000m)

 

(ごくごくかんたんなレースの説明)

 4歳3冠レースの第1弾皐月賞。日本のクラシックレースは全てイギリスのそれに範を取っているが、皐月賞は「2000ギニー」に相当する。1939年に横浜競馬場で初めて行われた「横浜農林省賞典四歳呼馬競走」が前身で、第1回の優勝馬はロツクパーク(騎手:稲葉幸夫)。当時は距離1,850mで行われていた。その後、太平洋戦争の激化に伴い横浜競馬場が海軍に徴用されると、1943年以降は東京競馬場で行われるようになり、終戦を挟んだ1949年から現在の中山競馬場が開催地となり、名称も現在の「皐月賞」となった。翌50年に距離も2,000mに変更されて今日に至っている。
 古くから、「皐月賞は最もスピードのある馬が勝つ」といわれているが、ゴール前に坂があるという中山競馬場の性質から必ずしも「スピード馬有利」とだけは断言できず、桜花賞同様「スピード・パワー兼備の馬が勝つ」レースであるといえるだろう。
 ステップレースとしては、同じ芝2,000mで行われるトライアルの弥生賞、若葉ステークス組が良績を残している。ただし、ここ12年で弥生賞の勝ち馬は皐月賞での優勝なし。昨年も1番人気が予想されたフサイチゼノンは脚部不安を発症して回避となった。一方、若葉ステークスを勝って皐月賞も連勝したのは、91年トウカイテイオー(騎手:安田隆行)、95年ジェニュイン(騎手:岡部幸雄)。ただ、若葉ステークスは昨年から阪神競馬場での開催に変更されたため、これまでとは別のレースと考えなくてはならないという見方もある。
 また、同じトライアルでも、スプリングステークス組は不振。やはり、皐月賞で勝つには2,000m以上のレース経験がないと厳しいのだろう。スプリングステークスの勝ち馬で皐月賞を制しているのは、92年ミホノブルボン(騎手:小島貞博)と、94年ナリタブライアン(騎手:南井克巳)。2頭とも後に日本ダービーも制し、さらにナリタブライアンは菊花賞まで制しているという超実力馬である。それくらい力のある馬でないと、いきなり2,000mをこなすのは厳しいという言い方もできるだろう。昨年の勝ち馬ダイタクリーヴァもまた、本番では1番人気に支持されながらも2着に終わった。着外に終わった日本ダービーや、2着に好走したマイルチャンピオンシップ、さらに勝利を収めた京都金杯などを見ると、本質的にはマイラーだったのであろう。ただ、1,600mがベストのウマでも、そのウマそのものの持つ本質的な実力があれば、ダイタクリーヴァのように2着に粘り込むことは充分可能か。
 昨年の勝ち馬はエアシャカール(騎手:武豊)。日本ダービーこそアグネスフライトの豪脚にハナ差屈したものの、菊花賞では完勝。堂々の2冠馬となった。ただ、気性面に難がある一面もあり、また「2000年クラシック世代は実力的に1枚劣るのでは?」という見方もある。古馬となってからの成果に注目…といったところか。

(過去10年間の勝ち馬)

年度 優 勝 馬 性別・
年齢
重量 騎 手 人気 タイム 馬場
状態
1991 トウカイテイオー 牡4 57 安田隆行 2.01.8 稍重
1992 ミホノブルボン 牡4 57 小島貞博 2.01.4
1993 ナリタタイシン 牡4 57 武豊 2.00.2
1994 ナリタブライアン 牡4 57 南井克巳 R1.59.0
1995 ジェニュイン 牡4 57 岡部幸雄 2.02.5 稍重
1996 イシノサンデー 牡4 57 四位洋文 2.00.7
1997 サニーブライアン 牡4 57 大西直宏 11 2.02.0
1998 セイウンスカイ 牡4 57 横山典弘 2.01.3
1999 テイエムオペラオー 牡4 57 和田竜二 2.00.7
2000 エアシャカール 牡4 57 武豊 2.01.8 稍重

   ★2000年までの馬齢表記は旧表記(数え年)を使用。
   ★タイムの「R」はレコード。

    

(Ryuの予想)

   ◎ 7.アグネスタキオン
   ○ 1.ジャングルポケット
   ▲ 10.ミスキャスト
   △ 14.ダンツフレーム

 もう、こりゃ馬連は1点勝負でいいでしょう。アグネスゴールドも骨折でリタイアしたとあっては、アグネスタキオン、ジャングルポケットに逆らう手はありません。それだけ、この2頭は抜けた存在だと思います。頭5つぐらい出ている印象です。
 特に、アグネスタキオン。弥生賞で道悪もクリアしました。ボーンキングに5馬身。こりゃ、グウも出ません。モノが違うと言っていいでしょう。最終追い切りに多少不安があるものの、それがあったとしても、ジャングルポケット以外の16頭とはレヴェルが違う感じです。不動の◎です。
 逆転の可能性を秘めているのはジャングルポケットのみではないでしょうか。状態、調教ともに申し分なしです。ソラを使いながら他馬をちぎった共同通信杯は圧巻でした。そこから直行のローテーションにも特に不安はありません。ただし、唯一の不安は、最内枠。中山は内が荒れているとのことなので。まぎれがあるとすれば…これだけでしょうね。
 ▲には、前走からの上積みという面で、ミスキャストを抜擢しました。キャリアは浅いものの、調教はよかったと思います。切れる脚もあるし、ハマれば一角崩しもあるかもしれません。ノースフライトを母に持つ良血も魅力です。ワイドで上記2頭と押さえます。
 ダンツフレームは…状態はいいものの、展開に注文がつく点、胴の詰まった体型がマイラーっぽいという点で、買うには至らずとの結論に至りました。ただし、繰り返しますが、状態はいいと思います。一応、△を打っておきます。やられるとすれば、このウマだと思います。枠も外枠だし。ボーンキングも多少は気になるけど、今回は見送りとしました。

(Ryuの買い目)

   (馬連)
    1−7 5,000円
   (ワイド)
    7−10 1,000円
    1−10 1,000円

   (合計) 7,000円

(レース結果)

   天候:晴 馬場状態:良 

順位 枠番 馬番 馬名 性別・
年齢
重量 騎手 人気 タイム・
着差
アグネスタキオン 牡3 57 河内洋 2.00.3
14 ダンツフレーム 牡3 57 藤田伸二 1 1/2
ジャングルポケット 牡3 57 角田晃一 1/2
13 シンコウカリド 牡3 57 田中勝春 1 1/2
ダービーレグノ 牡3 57 幸英明 12 1/2
10 ミスキャスト 牡3 57 横山典弘 1 3/4
15 スキャンボーイ 牡3 57 加藤和宏 18 1/2
16 カオリジョバンニ 牡3 57 田面木博公 17 同着
ミヤビリージェント 牡3 57 坂井千明 15 クビ
10 11 カシマサキモリ 牡3 57 吉田豊 16 ハナ
11 ビッグゴールド 牡3 57 村本善之 ハナ
12 ダークウィザード 牡3 57 武幸四郎 10 1/2
13 テイエムゴーカイ 牡3 57 中舘英二 11
14 18 シャワーパーティー 牡3 57 四位洋文 ハナ
15 ミカダンディー 牡3 57 江田照男 13
16 12 ボーンキング 牡3 57 柴田善臣 クビ
17 17 ミレニアムバイオ 牡3 57 松永幹夫 2 1/2
18 シュアハピネス 牡3 57 北村宏司 14 1/2

  

   (単勝)7.130円
   (複勝)7.100円 14.200円 1.120円
   (枠連)4−7 610円
   (馬連)7−14 780円
   (ワイド)7−14 310円 1−7 150円 1−14 390円

 まあ、まず、このウマから触れなきゃいけないのかな。アグネスタキオン。強すぎ。これといった死角が全く見当たらない。無事にいけばダービーでも大本命でしょうな。これぐらいしか書きようがない(笑)。グウもでないよ、あんな圧勝見せつけられちゃ。
 次に…3着に敗れたジャングルポケット。やっぱり最内枠でしょうな。キツいレースだったと思います。もっとも、それでもなお3着には来てるんですから、やっぱり強いウマなんでしょう。とにかく、このクラスの強いウマに頑張ってもらわないと、ダービーはアグネスタキオン1本かぶりになっちゃってつまんないっすよー。共同通信杯で府中の経験があるのは強みだし、期待したいと思います。ところで、クロフネはダービー出走権ゲットできるのかな?
 ダンツフレーム、よりによって「やられるとすれば、このウマ」と挙げたウマにやられてしまいました。確かに状態はよかったもんなあ…。だけど、体型的に…2,400mはどうかなあ。いまだに「このウマはマイラー」って気持ち、拭い去れないんですよねえ。去年のダイタクリーヴァの例もあるし、今回の2着をもって過信するのは避けたいところです。
 ミスキャスト、やっぱり経験の差…なんでしょうかね。調教よかったんだけどなあ…。母ノースフライトで必要以上に人気になり過ぎてるのかなあ…。

(最終収支決算)

   (支出)−7,000円 + (収入)0円= (合計)−7,000円

   <今春の合計> +250円(2勝2敗)

 

 

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