エリザベス女王杯

(2001年11月11日 京都競馬場 芝2,200m)

 

(ごくごくかんたんなレースの説明)

 「牡馬の菊花賞に相当する4歳牝馬(旧表記馬齢。以下、注がない限り全て旧馬齢表記)限定のレースを秋に」という意図で1970年に京都競馬場、芝2,400mで新設された「ビクトリアカップ」が前身。その後、1975年のエリザベス2世来日を記念して、翌76年から開催地、距離、条件はそのままに「エリザベス女王杯」として新たに第1回のレースが開催された。第1回の優勝馬はディアマンテ(騎手:松田幸春)。
 春の「桜花賞」「オークス」と合わせて「牝馬3冠レース」と呼ばれていて、クラシックレースの春2冠に対して外国産馬の出走も認められていたのが特徴。その3冠全てを制した牝馬は86年のメジロラモーヌ(騎手:河内洋)ただ1頭。翌87年に3冠目を賭けたマックスビューティ、93年のベガは、いずれも2着、3着に終わり、牝馬3冠を逃している。
 1996年、エリザベス女王杯は古馬牝馬にも開放され、文字通り「女王決定戦」として、距離も2,200mに変更されて新たなスタートを切ることになった。牝馬3冠レースとしての色彩は、新設された秋華賞に委ねられることになった。その年に古馬として初めてレースを制したのは、前年のオークス馬ダンスパートナー(騎手:四位洋文)。ダンスパートナーは翌97年も1番人気に推され、史上初の「エリザベス女王杯連覇」に期待がかかったが、エリモシックの2着に敗れた。
 4歳限定時代はとにかく「荒れる」ことも少なくなく、89年は20頭立て20番人気のサンドピアリスが1着に入り、単勝43,060円と大荒れ。杉本清アナウンサーの「サンドピアリスに間違いない!」というフレーズは語り草となった。また、92年も、17番人気タケノベルベットが1着となり、馬連70,470円という超高配当となった。一方、古馬に開放されてからは、3年連続で1番人気・2番人気馬のいずれかが連対を果たしている。また、ダンスパートナー、メジロドーベルなどのオークス馬が5歳時に勝利を収めるなど、5歳馬が勝利を飾るケースが多かった。一方、4歳馬は、それまでは秋華賞から中2週というローテーションが過酷だったためか、連対実績はわずかに1例(1999年2着のフサイチエアデール)だった。しかし、昨年の番組改正で秋華賞が1週前に繰り上がり、中3週のローテーションとなったため、ローテーションの過酷さによる不利は若干解消された。あとは、古馬との力関係のみとなるのだが…昨年はオークス馬シルクプリマドンナの5着が最高だった。「レヴェルが高い」と言われている今年の3歳(現在の馬齢表記)牝馬の3強、テイエムオーシャン、レディパステル、ローズバドはどう戦うのだろうか?
 昨年は、やはり5歳牝馬2頭に支持が集まった。1番人気に支持されたのは前年2着のフサイチエアデール。差のない2番人気はトゥザヴィクトリー。しかし、勝利を収めたのは、これが引退レースになる6歳馬ファレノプシス。前年に1番人気を背負いながら6着に敗れた雪辱を晴らし、有終の美を飾る形になった。鞍上の松永幹夫はこれでGT通算5勝目となったが、「そのGT勝ち5勝全てが牝馬限定戦」という珍記録を樹立した。今後、阪神ジュベナイルフィリーズを制すれば「牝馬GT完全勝利」となる。

(過去10年間の勝ち馬)

年度 優 勝 馬 性別・
年齢
重量 騎 手 人気 タイム 馬場
状態
1991 リンデンリリー 牝4 55 岡潤一郎 2.29.6
1992 タケノベルベット 牝4 55 藤田伸二 17 2.27.1
1993 ホクトベガ 牝4 55 加藤和宏 2.24.9
1994 ヒシアマゾン 牝4 55 中舘英二 2.24.3
1995 サクラキャンドル 牝4 55 小島太 10 2.27.2
1996 ダンスパートナー 牝5 56 四位洋文 2.14.3
1997 エリモシック 牝5 56 的場均 2.12.5
1998 メジロドーベル 牝5 56 吉田豊 2.12.8
1999 メジロドーベル 牝6 56 吉田豊 2.13.5
2000 ファレノプシス 牝6 56 松永幹夫 2.12.8

   ★2000年までの馬齢表記は旧表記(数え年)を使用。
   ★1995年まで4歳(現・3歳)限定、芝2,400m。

    

(Ryuの予想)

   ◎ 7.ティコティコタック
   ○ 1.テイエムオーシャン
   ▲ 13.トゥザヴィクトリー
   △ 11.レディパステル
   △ 14.タフネススター
   △ 6.メジロサンドラ

 「今年の3歳は強い」と言われています。その牝馬の代表格である秋華賞1〜3着馬が、全てこのレースに駒を進めてきました。昨年と違い、今年は例年ほど3歳馬と古馬との差はないと考えます。
 ただ、ただ…ですよ。いかにレヴェルが高いといっても、「3歳牝馬で1−2」は薄いんじゃないでしょうか。例年と比べてメンバーが揃っていないとはいえ、それほど古馬牝馬が低レヴェルでしょうか? 確かにクイーンステークスでは2、3着を3歳牝馬が占めましたけどね。でも、古馬との差は厳然と存在していると思います。それが薄紙1枚ほどの僅かな差だったとしても。
 ということで、頭はさんざん迷いました。最初はトゥザヴィクトリー、続いてテイエムオーシャンを◎に考えたんですけど、最終的にはティコティコタックに◎を打つことにしました。理由は…調教での動きが抜群だったからです。前肢の出し方がメチャクチャ力強く、1完歩ごとに状態のよさを見せつける、素晴らしいものでした。展開も向くと思います。前に行きたいのは、トゥザヴィクトリー、ヤマカツスズラン、テイエムオーシャン。それらのウマが前、前に行くとすると…「早い展開→差し有利」になると思います。これって、このレースではありがちの展開なんですよね。昨年もエイダイクインが猛然と追い込んで3着に入りましたし。四位騎手によると「内はやや荒れてきている。外のほうが馬場がいい」とのことですが、枠順もほどよいと思います。自信を持って◎を打ちます。
 さすれば、テイエムオーシャンとトゥザヴィクトリー、どちらをツートップのもう片方にするかということですが…。順当にいけばトゥザヴィクトリーのはずなんですけど、状態もう1つみたいですね。対して、テイエムオーシャンは引き続き好調の様子。ここは、「このウマは3歳でもモノが違う」ということで、テイエムオーシャンに乗ってみたいと思います。不安材料は「1ハロンの延長」「ユタカの徹底マークが予想される点」ぐらいじゃないでしょうか。
 一方のトゥザヴィクトリー。実力的にはドバイワールドカップの2着が証明してるんですけど…ちょっと追い切りに不満が残ります。若干重め残りみたいですし、▲までとします。その▲も、これまでの実績に敬意を表してと、「…さりとて、鞍上ユタカはコワいな」という一念ぐらいですかね。
 以下、△を。まずレディパステル。このウマも、状態は引き続きいいと思います。今回は外に持っていっても馬場状態でいけると思います。現在絶好調のヤネに期待しましょう。
 タフネススター。ここ何戦か見せている追い込みの脚は魅力大です。「いきなり48kg→56kgはどうか」と言っている人もいるみたいですけど、前々走の燕特別では(500万下条件戦とはいえ)55kg背負って上がり3ハロン34.0で上がってますし、斤量の不安はないでしょう。
 メジロサンドラ。距離延長は歓迎。トゥザヴィクトリーと合わせた追い切りでも勝負根性見せてましたし、押さえに抜擢します。
 ローズバドは、展開は向きそうですけど、状態いま1つと見て消しです。対照的に、状態は絶好なんだけど、展開不向きと見て消したのが、ヤマカツスズランです。ヤマカツスズランだけはちょっとコワいですね。「やられるとしたら、このウマ」とRyuが指名したウマがけっこう勝っている昨今の状況からして…。

(Ryuの買い目)

   (単勝)
    7.ティコティコタック 500円
   (ワイド)
    1−7 1,000円
    7−13 500円
    1−13 500円
    7−11 400円
    1−11 500円
    7−14 400円
    1−14 400円
    6−7 400円
    1−6 400円

   (合計) 5,000円

(レース結果)

   天候:晴 馬場状態:良 

順位 枠番 馬番 馬名 性別・
年齢
重量 騎手 人気 タイム・
着差
13 トゥザヴィクトリー 牝5 56 武豊 2.11.2
ローズバド 牝3 54 横山典弘 ハナ
ティコティコタック 牝4 56 武幸四郎 ハナ
11 レディパステル 牝3 54 蛯名正義 クビ
テイエムオーシャン 牝3 54 本田優 クビ
カリスマサンオペラ 牝4 56 幸英明 13 1 1/4
14 タフネススター 牝4 56 松本達也 1 1/4
メジロサンドラ 牝5 56 熊沢重文 クビ
マルカキャンディ 牝5 56 福永祐一 2 1/2
10 12 ポイントフラッグ 牝3 54 須貝尚介 14 1 1/2
11 15 ヤマカツスズラン 牝4 56 池添謙一 10 2 1/2
12 10 スリーローマン 牝4 56 四位洋文 11 3/4
13 スプリングチケット 牝4 56 角田晃一 1 3/4
14 タイキポーラ 牝5 56 松永幹夫 12
15 マイニングレディ 牝3 54 小林徹弥 15

  

   (単勝)13.590円
   (複勝)13.240円 2.190円 7.280円
   (枠連)2−7 1,280円
   (馬連)2−13 2,050円
   (ワイド)2−13 830円 7−13 1,070円 2−7 940円

 うーん…。ティコティコタックが調教での絶好調ぶりそのままに上がってきて「これはもらった!」と思ったんだけど…。やっぱり最後には馬そのものの持つ実力がモノ言ったのかなあ。トゥザヴィクトリー、さすがドバイワールドカップ2着馬でした。男馬と伍して世界のGTで勝ち負けしてきたのは伊達じゃなかったってことなのでしょう。状態もう1つっぽかったんだけどなあ。ともあれ、悲願のGT勝ちには、TVの前でちょっとばかりしんみりしてしまいました。よかったね、ヴィクちゃん。
 それより…武豊。後ろから行ったときは「血迷ったか!」と思ったんですが(菊花賞のときもそうだったし)、ハイペースを読んでのことだったとは。「勝つためには、あれしかなかった」とのコメント。ホント、恐れ入りました。
 ローズバド、いや、「内が荒れている(TVでは「内外の差はさほどでもない」と連呼していたけど、騎手自身のコメントだからやっぱり内は荒れてるんでしょ)」と見て、うまく外に持ち出したのがあの末脚爆発につながったんでしょうね。結果、またしてもハナ差に泣きましたが、健闘だったと思います。まあ、展開にも恵まれたんでしょうけど。しかし…相変わらずノリとの相性最悪。買うと来ないし、買わないときに限って来やがる…。
 ティコティコタック、最後の直線では思わず絶叫してしまいました。結果、ハナ+ハナの3着ではありましたが、やはり状態はよかったのでしょう。そりゃ勝ち馬とは役者が違うかもしれないけど、今現在のこのウマの持っている実力は充分見せつけてくれました。まあ、満足です。馬券ワイドにしといてホントによかった…。
 テイエムオーシャン、1コーナーで引っ掛かっていたとのこと。その分だけ、最後に伸びを欠いたような印象です。2,200mという距離もどうだったのか…。ただ、この敗戦だけで評価を下げるのはどうか、と(そりゃ折り合いの不安は再浮上してきたけどさ)。2歳時の走りから見れば、牡馬と互角に渡り合えるのって、3歳牝馬3強ではこのウマだけなような気がします。

(最終収支決算)

   (支出)−5,000円 + (収入)+5,350円 = (合計)+350円

   <今秋の合計> −6,100円(2勝3敗)

 

  

「天皇賞・秋」に戻る

「マイルチャンピオンシップ」に続く

 

トップページに戻る