皐月賞

(1999年4月18日 中山競馬場 芝2,000m)

 

(ごくごくかんたんなレースの説明)

 4歳3冠レースの第1弾皐月賞。日本のクラシックレースは全てイギリスのそれに範を取っているが、皐月賞は「2000ギニー」に相当する。1939年に横浜競馬場で初めて行われた「横浜農林省賞典四歳呼馬競走」が前身で、第1回の優勝馬はロツクパーク(騎手:稲葉幸夫)。当時は距離1,850mで行われていた。その後、太平洋戦争の激化に伴い横浜競馬場が海軍に徴用されると、1943年以降は東京競馬場で行われるようになり、終戦を挟んだ1949年から現在の中山競馬場が開催地となり、名称も現在の「皐月賞」となった。翌50年に距離も2,000mに変更されて今日に至っている。
 古くから、「皐月賞は最もスピードのある馬が勝つ」といわれているが、ゴール前に坂があるという中山競馬場の性質から必ずしも「スピード馬有利」とだけは断言できず、桜花賞同様「スピード・パワー兼備の馬が勝つ」レースであるといえるだろう。
 ステップレースとしては、同じ中山・芝2,000mで行われるトライアルの弥生賞、若葉ステークス組が良績を残している。ただし、ここ10年で弥生賞の勝ち馬は皐月賞での優勝なし。一方、若葉ステークスを勝って皐月賞も連勝したのは、91年トウカイテイオー(騎手:安田隆行)、95年ジェニュイン(騎手:岡部幸雄)。
 また、同じトライアルでも、スプリングステークス組は不振。やはり、皐月賞で勝つには2,000m以上のレース経験がないと厳しいのだろう。スプリングステークスの勝ち馬で皐月賞を制しているのは、92年ミホノブルボン(騎手:小島貞博)と、94年ナリタブライアン(騎手:南井克巳)。2頭とも後に日本ダービーも制し、さらにナリタブライアンは菊花賞まで制しているという超実力馬である。それくらい力のある馬でないと、いきなり2,000mをこなすのは厳しいという言い方もできるだろう。

(過去5年間の勝ち馬)

年度 優 勝 馬 性別・
年齢
重量 騎 手 人気 タイム 馬場
状態
1994 ナリタブライアン 牡4 57 南井克巳 R1.59.0
1995 ジェニュイン 牡4 57 岡部幸雄 2.02.5 稍重
1996 イシノサンデー 牡4 57 四位洋文 2.02.5
1997 サニーブライアン 牡4 57 大西直宏 11 2.02.0
1998 セイウンスカイ 牡4 57 横山典弘 2.01.3

  ★タイムの「R」はレコード

    

(Ryuの予想)

   ◎ 18.マイネルプラチナム
   ○ 2.アドマイヤベガ
   ▲ 8.ナリタトップロード
   △ 1.ワンダーファング
   △ 10.ニシノセイリュウ

 普通なら素直に「アドマイヤベガ◎」なんでしょうけど…中間の不安というか、カイ食いが悪くなった点というか、その辺りが気になって。評価を下げてみました。といっても、素質的にはトップクラスなのは間違いないところ。ま、「過大評価は禁物」という程度なんでしょうけど。
 そこで、今回Ryuが本命に取ったのは、マイネルプラチナム。若葉ステークスの内容、とてもよかったので。骨折休養明けであのレースができるってことは、強いのでしょう。切れた脚が最後に爆発してくれるとトライアルの再現も可能でしょう。
 ナリタトップロード、個人的にはヤネともども応援したいところではありますが、予想としては▲が精一杯ですね。
 あとは、ワンダーファング。前走の逃げ切でマークは厳しくなるでしょうけど、思い切って行けば「またまた前残り」ってこともあるのでは。ま、「逃げ宣言」している同タイプのヤマニンアクロ次第なんですけど。馬ごみを嫌う性質らしいんで、何が何でもハナを奪いにいきたいところでしょう。桜花賞を勝った全姉ワンダーパヒュームには思い出もあるので、このウマにも頑張ってもらいたいところです。
 この4頭のボックスで締めようかとも思ったのですが、もう1頭だけ、どうしても気になったので。ニシノセイリュウ。良血馬だし、伏兵としては気になるところです。母のニシノフラワーは典型的な「マイルまで」のウマでしたが、父がブライアンズタイムだし、2,000mの若駒ステークス勝ってるし、距離不安はないと思います。ま、皐月賞よりダービーの方がよさげなウマなんですけど。一応、押さえておきます。

(Ryuの買い目)

   (枠連)
    1−1 400円
   (馬連)
    2−18 400円
    8−18 400円
    2−8 400円
    1−18 400円
    1−8 400円
    10−18 300円
    2−10 300円
    8−10 300円
    1−10 300円

   (合計) 3,600円

(レース結果)

   天候:雨 馬場状態:良 

順位 枠番 馬番 馬名 性別・
年齢
重量 騎手 人気 タイム・
着差
12 テイエムオペラオー 牡4 57 和田竜二 2.00.7
11 オースミブライト 牡4 57 蛯名正義 クビ
ナリタトップロード 牡4 57 渡辺薫彦 ハナ
16 マイネルタンゴ 牡4 57 柴田善臣 14
マイネルシアター 牡4 57 江田照男 11
アドマイヤベガ 牡4 57 武豊 クビ
15 シルクガーディアン 牡4 57 横山典弘 アタマ
17 タイクラッシャー 牡4 57 松永幹夫 12 同着
18 マイネルプラチナム 牡4 57 木幡初広 1/2
10 ヤマニンアクロ 牡4 57 勝浦正樹 10 1/2
11 タイキヘラクレス 牡4 57 田中勝春 16 アタマ
12 10 ニシノセイリュウ 牡4 57 河内洋 1 3/4
13 13 ドラゴンブライアン 牡4 57 菊沢隆徳 3/4
14 トウカイダンディー 牡4 57 後藤浩輝 クビ
15 タガノブライアン 牡4 57 藤田伸二 15 3/4
16 14 カシマアルデル 牡4 57 的場均 13 ハナ
17 アドマイヤラック 牡4 57 岡部幸雄 17 大差
ワンダーファング 牡4 57 幸英明 (除外)

  ★ 1.ワンダーファングはゲート内で暴れて左前脚屈腱部を打撲したため発走除外。

   (単勝)12.1,110円
   (複勝)12.310円 11.360円 8.150円
   (枠連)6−6 7,160円
   (馬連)11−12 6,730円

 いや、毎日杯を見たときの「こりゃー強い勝ち方だなー。皐月賞ではマーク必要かもなー」って印象をきれいさっぱり忘れてました。我ながら恥ずい限り。テイエムオペラオー、ものすごい末脚でした。これだけキレる脚があるのなら、ダービーでもいいかもしれません。
 2着のオースミブライトは蛯名正義騎手の好騎乗で連を確保した印象です。最内をついて経済コースを回ったのが、最後にナリタトップロードをハナ差押さえた結果につながったのでしょう。そのナリタトップロードは、向正面でアドマイヤベガを意識するあまりか、ちょっとばかり無理な競馬を強いることになってしまったのではないでしょうか。渡辺騎手もしきりと追っていたし。でも、最後の脚はやはりさすがでした。ダービーでも期待の持てる1頭でしょう。
 アドマイヤベガ、やはり−12kgがこたえたのでしょうか。全然でした。3コーナー回ったときには「これは決まり」と思って見てたんだけど、直線向いてからはさっぱり。武豊、橋田満調教師ともに「原因不明」とのことだけど、やはり体調面が今1つだったのでしょう。とはいえ、立て直してくればダービーでは注意が必要でしょう。マイネルプラチナムはイレ込み激しくてちょっと話にならなかった印象。返し馬見てて「あっちゃー、ダメだこりゃ」って思っちゃったし。次走に期待ですな。
 最後に、ワンダーファング。突然暴れ出してあんなことになってしまったけれど、発走除外は賢明な措置だったと思います。あのまま走らせてもしものことがあったら取り返しつかなかったと思います。この程度のケガならすぐ治るし。またダービーで頑張ってください。しかし、ワンダーファング1頭がいなくなったことによって「早めに行かなきゃ前に追いつかないぞ」とばかりにレース全体のペースが早くなって、ガマンした(というより「行けなかった」かな?)テイエムオペラオーが最後に笑ったんだから…レースって水物です。

(最終収支決算)

   (支出)−3,600円 + (収入)0円 + (返還)+1,500円= (合計)−2,100円

   <今春の合計> −23,800円(0勝3敗)

 

 

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