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《2月1日(火)》

 NHK-BSでやってる「経済最前線」という番組の男性キャスターは必見です。これはすごい。勇気がある者が勇者ならば、彼こそはまさしく現代の勇者。

 さて

 いやー、ビックリしましたよ。駸々堂が倒産ですか。

 結構手広くやってる割には、マイナー感が漂う書店でしたが、倒産とはねー。やっぱ出版不況なんですかね。
 つうわけで皆さん、本は立ち読みじゃなしに、ちゃんと買ってあげましょう。

 とかいいながら、図書館で借りた本の感想。

T・S・ストリブリング『カリブ諸島の手がかり』(国書刊行会)

◇あらすじ◇
 南米の元独裁者が亡命先のキュラソー島で食事中、ホテルの支配人が毒殺された。休暇で西インド諸島に滞在中のアメリカ人心理学者ポジオリ教授が解き明かす皮肉な真相「亡命者たち」

 つづいて、動乱のハイチに招かれたポジオリが、人の心を読むヴードゥー教司祭との対決に密林の奥へと送り込まれる「カパイシアンの長官」
 マルティニーク島で、犯人の残した歌の手がかりから、大胆不敵な金庫破りを追う「アントゥンの指紋」
 名探偵の名声大いにあがったポジオリが、バルバドスでまきこまれた難事件「クリケット」

 そして巻末を飾る「ベナレスへの道」でポジオリは、トリニダード島のヒンドゥー寺院で一夜を明かし、恐るべき超論理による犯罪に遭遇する。

 多彩な人種と文化の交錯するカリブ海を舞台に展開する怪事件の数々。<クイーンの定員>にも選ばれた名短編集、初の完訳。

(カバーより)

原題:CLUES OF THE CARIBBEES


 あらすじだと、すんごい正当派な本格ものを期待してしまいますが、こいつはひとひねりもふたひねりもある油断ならない短編集でしたわ。

 何もしない探偵っていうのは他にもいなくはないんですけど、ここまで虐げられる探偵はいるのでしょうかね?(^^; しかも作者に。
 この探偵ポジオリの心の動きがまったく眼目ですね。エラリィのような悩める探偵ではないんだけども、めちゃ人間くさい探偵なんですな。俗物。

 といいつつも、やはりラストの「ベナレスへの道」はうなりますねえ。これはやられましたわ。ある意味、他の4編は「ベナレスへの道」の伏線だったともいっていいかも。

《2月2日(水)》

 今日は映画サービスデーなわけで、映画観てきたですよ。「ブルー・ストリーク」と「ナビィの恋」。

「ブルー・ストリーク」
 マーティン・ローレンス演じる宝石泥棒マイルズは警察に捕まる寸前に、盗み出した宝石を工事現場に隠した。しかしムショから出てきてみると、その工事現場は警察署になっていたのだった。
 一計を案じ、マイルズは刑事のフリをして警察署に侵入するが、本物の刑事と思われて事件の捜査にかり出されてしまう。元「泥棒」の腕を生かし事件をたちどころに解決するマイルズ。正体がばれどころか、凄腕の刑事だと思われてしまい………

 コメディですね。かなり笑えましたよ。
 エディ・マーフィーにはじまる黒人コメディアンってどうしても話芸で笑わせる印象があるもんで、日本人の私には魅力がわかりかねる所もあるんですけど、この映画はちゃんとシチュエーションで笑わせてくれるんでグッド。

 ラストは好きではないんじゃけども、充分に笑いどころはあったんで、満足哉。

「ナビィの恋」
 東京の生活に疲れ、沖縄の粟国島に里帰りした奈々子。彼女を待っていたのは、祖父母の恵達おじぃとナビィおばぁ。おじぃが家に連れてきた本土人の風来坊の福之助を少し気にしながらも、奈々子の粟国島での生活ははじまった。
 しかし、この頃ナビィおばぁの様子がおかしい。どうやら、おばぁの初恋の相手が現れたらしい。奈々子 も幼なじみのケンジとの結婚を迫られ………。

 この奈々子を演じてる西田尚美って、結構好きなんですよ。コメディエンヌをやれる日本の女優ってそういないじゃないっすか。ショムニの江角みたいなつっこみキャラとか、ケイゾクでの中谷美紀のよな徹底ボケ路線なんかはままみられますけど、西田尚美のバランスのとれたナチュラルな笑いの感覚ってのは、ちょっと他に見あたらないんですよねえ。
 で、私はこの映画、彼女を目当てに行った部分もあるんですが、いやはや予想以上にいい映画で。

 あらすじだけをみると、三角関係*2なドロドロしたお話みたいですけど、いい意味でめちゃめちゃゆるい映画なんですわ。
 やっぱこれは沖縄の役者さんの魅力につきますな。特におじぃとおばぁは、すごいっす。この二人がいたからこの映画は成立してるんですよねえ。笑える笑える。
 重い話なんだけど、暗くはならない。なんだか幸せ。

 といっても単純に「パラダイス」として描いてるわけではないんですが。

 あと音楽ね。全編に流れる沖縄民謡。ああ、快適。また、この音楽が映画と、いや風土とマッチしまくりなんですよ。あたりまえなんですけど。
 ミュージカル風な演出もあるんですが、登場人物が突然歌い出しても全然違和感がないんですね。これはちょっとすごいっすよ。あの「サウンド・オブ・ミュージック」でも違和感ありまくりなのに。

 いやあ、三線弾きたくなりましたわ。とりあえず、サントラを買いにいこう。

《2月3日(木)》

 V6の新曲をラジオで聴いたんですけど、ラルクかと思いましたよ。ません?

 さて

 昨日「ナビィの恋」をみにいった映画館、大阪のテアトル梅田つうところなんですけど、そこで来る2月12日にオールナイト上映会をするらしいんですわ。
 で、そこでかかる映画がすごいんすよ。<日韓エクスプローション・ムービー・バトル>と銘打って、「新幹線大爆破」「太陽を盗んだ男」「シュリ」の3本。

 どうよ、この濃さ。

 いうならば、王将で焼きめしセットを食った後に、眠眠で餃子食って、蓬莱の豚まんをかじりながら、天下一品でこってりラーメンニンニク入りネギ多めを食うような濃さ。胸やけ確定。ってこの例えは、関西人にしかわからんじゃないか。

 これは是非おさえときたい上映会なんだけど、この日は私はダメなんだよなあ。ああ、もったいなや。行ける人は是非行くべきですよ。

 ああ、また「太陽を盗んだ男」がみたくなってきた………。ストーンズ………。

《2月4日(金)》

 スペースシャワーTVでやってた、椎名林檎のツアーの先行予約は予想通り撃沈。ま、しゃあないわな。

 とゆーわけで、今日読んだ本の感想。

パトリシア・ハイスミス『太陽がいっぱい』(河出文庫)

◇あらすじ◇
 息子を呼びもどしてほしいという、富豪グリーンリーフの頼みを引き受け、トム・リプリーはイタリアへと旅立った。
 息子のディッキーに羨望と友情という二つの交錯する感情を抱きながら、トムはまばゆい地中海の陽の光の中で完全犯罪を計画するが………。

 精緻で冷徹な心理描写により、映画『太陽がいっぱい』の感動が蘇るハイスミスの出世作!

(文庫カバーより)

原題:The Talented Mr.Ripley


 もうじき日本でも『太陽がいっぱい』のリメイク版が公開されるんですってね。タイトルは「リプリー」だそうで。
 そんなわけで原作をおさえておこうかと、手に取ったわけですが。

 いやあ、これが読むのにやたらと時間がかかりましたわ。実はこないだ読んだ『カリブ諸島の手がかり』より前から読んでたんですけどね。

 映画は当然観てるわけで、それに伴う知識として、原作のストーリー展開もおおよそはわかってるわけじゃないですか。それに結末も。
 でもって、ほぼ全編にわたってねちねちとトムの心情を描いてるんで、乗れなければこれがだるいんですわ。

 ところどころはさすがにハイスミスだな、といい感じのところもあるんですけど。特に終盤なんかはね。
 でもやっぱ「長いわ、これ」っていうのが正直なところ。くたびれた。

《2月5日(土)》

 今日はカールスバーグ杯でしたね。日本代表−メキシコ代表。

 いやはや、いつも通りの「日本代表」でしたか。かなり残念。つうか、全然チームとして未完成ですわね。
 トルシエはこの大会をやっぱりテストの場として捉えてるのかしら。そうでないとあの遅い選手交代がふに落ちず。でも、これで反トルシエ派が活気づくんでしょうなあ。

 さて

 ちいと古い話題ですけども、今週のオリコンはえらいことなってましたね。

オリコンシングルチャート(02/07付)
01 TSUNAMI・・・・サザンオールスターズ・・・・65万枚くらい
02 恋のダンスサイト・・・・モーニング娘。・・・・60万枚くらい
03 ギブス・・・・椎名林檎・・・・40万枚くらい
04 罪と罰・・・・椎名林檎・・・・36万枚くらい
05 Don’t need to say good bye・・鈴木あみ・・27枚くらい

 ランキングだけみると、「鈴木あみはもう落ち目だね〜」とか思ってしまいますけど、普通の週だったら、全然1位になれるんですもんね。いやはや。

 モーニング娘も今回は運が悪かったですね。60万枚も売って2位ですからねえ。そりゃ、連続初登場1位記録を狙ってるB'zも発売延期するって感じですね。

 さて、こんなこと書いといてあれですけど、相対的なランキングはどうでもいいんです。1位だろうとなんだろうと、サザンが65万枚も売れっちゃったのが疑問なんですよ、私は。そりゃいい曲ですけど。
 モー娘とか椎名林檎がかなり売れるってのはわかるんですよ。今旬だし、勢いあるもんね。しかし、なんでサザンがそんなに売れるんだ………。また、自虐的サザンファン気質が(^^;。

 発売前の私の予想では、7位くらいに入って地味に消えていく、「いい曲なんだけどね〜」とファンがぼやくというパターンかなと思ってたんですけどね(^^;。

 それはともかく、ファンからしたらよくわからないんだけど、みんな「TSUNAMI」ってどこで聴いて、買おうと思ったんかねえ。
 一応ホントコの未来日記で使われてるとはいうものの、この番組がそれほど視聴率が高いとは思えないんだけど(^^;。ラジオとかで聴いたのかなあ。

 売れる曲ってそういうもんなんですかね。なんか気持ち悪い。

 あ、もしかして、「モーニング娘。のシングル買うついでに」「椎名林檎のついでに」「鈴木あみのついでに」で売れちゃったのか!?

《2月6日(日)》

 今日は法事がありまして、なんやかんやと親戚の人達が集まっていたんですよ。疲れた。気疲れか?。

 はぁ〜。

《2月7日(月)》

 LANの接続に右往左往。

 HEY!!^3にスネイルランプ出てましたね。しかし、HEY!!^3でダイブやらモッシュやらやるなんて、笑けますね。
 こういう人達が売れるってのはいいことですね。

 でも、おれはスカコア嫌い。

《2月8日(火)》

 京極夏彦の新刊は『どすこい(仮)』ですか。なんちゅうタイトルや。あのデブシリーズが単行本になったんですね。雑誌連載時は読んでなかったんだけど、さてどうしたものか。
 相変わらず、やたらと分厚いし。部屋にそんなに場所ないしなー。図書館にしとこかね。

 さて

 カールスバーグ杯三決、日本代表−香港リーグ選抜。

 まぁ、勝ったことは良かったですね。でもさあ、日本の試合を見てると、サッカーの点の取り方を忘れちゃうよねえ。どうやったら点を取れるんだっけなあ?

 とゆーわけで、今日読んだ本の感想。

キャメロン・マケイブ『編集室の床に落ちた顔』(国書刊行会)

◇あらすじ◇
 映画会社の編集主任キャメロン・マケイブは、編集中の新作フィルムからある新人女優の出番をすべてカットするようにとの理不尽な指示を受ける。
 その翌朝、編集室の床に血を流して横たわる問題の女優の死体が発見された。夢やぶれた女優の自殺なのか、それとも殺人か。撮影所の複雑な男女関係もからんで捜査は難航する。
 続いて起きた第二の事件のあと、容疑者が逮捕され、事件は幕を閉じたかに見えたが………。

 「どんな探偵小説においても無限の終り方が可能である」という作者がエピローグに仕掛けた“二度と繰り返し得ないトリック”とは?

 「あらゆる探偵小説を葬り去る探偵小説」と評された、黄金期本格ミステリ最大の問題作。

(カバーより)

原題:The Face on the Cutting-Room Floor


 とにかくやたらと「問題作」といわれてる作品ですからどんなんかいなと思ってたら、なるほどこういう作品だったんですね。

 こういう構成だとなんも感想いえませんわな。

 批評家だとかマニアには喜ばれるんでしょうねえ。でも、仕掛けはともかくとして、肝心の「事件」部分がつまらないから、私的にはいまいちでしたわ。
 それにめちゃ読みにくかったし。悪い意味でいかにも海外の作品だな、と。さっぱり日本人にはわからない言語センスだからねえ。読むのに疲れたっす。

《2月9日(水)》

 いやー昨日今日と、えらい寒いですなぁ。
 高速道路が詰まったり、新幹線止まったりと、大変ですわ。

 そういえば、去年の今頃もこんなドカ雪でしたねえ。えーと、去年の2月の4日ですわ。天橋立へ旅行に行ったときですね。あんときは大変だった。
 そういう意味では今回は特に旅行にも行かず、余裕余裕。

 ところで、ここは面白い。(本文と関係なし)

《2月10日(木)》

 最近思ったこと箇条書き。


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