大白法

 平成11年9月1日号


主な記事

<1面>


<2〜6面>


<7〜8面>


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第6回海外信徒夏季研修会

22カ国より1600名が参加

8月7日・8日の2日間にわたり、総本山において海外信徒夏期研修会が行われた。この研修会は、海外に在住する信徒を対象として平成4年より開始され、平成6年の第1回海外信徒総登山と昨年の第2回海外信徒総登山をはさんで、今回で6回目の開催となった。この研修会には、大韓民国・中華民国・アメリカ・カナダ・マレーシア・インドネシア・タイ・シンガボール・スリランカ・香港・フィリピン・インド・ブラジル・アルゼンチン・スペイン・イギリス・イタリア・フランス・ドイツ・オーストリア・スウェーデン・ガーナの計22の国と地域より、1580余名の海外信徒が参加した。

研修会前日の6日、宿坊となる総二坊1階に海外部センターが開設され、午後からサポートスタッフ、海外信徒が順次着山した。7日午前8時半から、最初の行事であるメンバー説明会並びに開会式が広布坊で行われた。はじめに海外各国からメンバーを引率して一時帰国された海外寺院住職及び責仕者、各国担当の指導教師海外派遣要員の各御尊師方の紹介が行われ、続いてサボートスタッフが紹介された。スケジュールの発表と注意事項の後、海外部長・尾林広徳御尊師より歓迎の挨拶があった。

昼食をはさんで、午後1時半からは戒壇の大御本尊様の御内拝を戴き、引き続き3時より客殿において全信徒が御法主日顕上人猊下に御目通りを許され、その際、御慈悲あふれる御言葉を賜った。午後6時からは、広布坊にて勤行と唱題行が行われ、引き続き交流会が開催された。これは、時を同じくして総本山で開催中の行学講習会に参加していた大学生、高校生及ぴ大坊在勤の中学生等と海外メンバーが、交流をとおして互いの理解と親睦を深めるために企画されたものである。まず参加者全体に対して尾林広徳海外部長から挨拶があった後、言語別18のグループに分かれて活発な交流が行われ、会場となった広布坊のあちらこちらに交歓の渦が沸き、世界広布へ熱気に包まれた。

交流会

2日目の8日には、海外常駐僧侶・海外担当教師・海外部の御尊師方が講師となって講習が行われた。参加メンバーは、言語別に10会場に分かれて午前・午後の2回「三障四魔」「衣座室の三軌」の2つの講義を受けた。その間、午後1時半から2度目の御開扉を戴いた。

午後6時からは広布坊で行われた勤行、海外部長指導会と閉会式に臨んだ。はじめに、海外部主任・石橋頂道御尊師の挨拶があり、次いで尾林海外部長から指導があった。この中で海外部長は、信心の墓本的な実践項目として、(1)勤行の励行、(2)折伏の実践、(3)教学の向上、(4)法統相続、(5)御供養の実践の5項目を挙げられた上で「奉安堂建立という意義ある時に生まれ合わせたことを誇りとし、喜びとして信心の基本をしっかりと実践し、一年一年、自らの誓願を成就して、尊い2002年の宗旨建立750年を迎えるように」と激励された。

続いて、修了証の授与に移り、信徒代表のクワミ・ガゾ・アグヴェニャジさん(ガーナ法華寺信徒)に修了証が手渡された。引き続き、アグヴェニャジさんが全参加者を代表して謝辞を述べ、最後にブラジル・アルゼンチン・チリ等の南米諸国の広布の状況を伝えるビデオが上映され、一同熱心に視聴し、しばし自国の広布に思いを馳せた。

謝辞

翌9日、メンバーは丑寅勤行に参列した後、担当教師及び海外部の御僧侶、サポートスタッフ等に見送られ、早朝より順次下山を開始した。こうして、2日問にわたって開催された海外信徒夏期研修会は、始終海外メンバーの情熱と歓喜に満ち溢れる中で行われ、多大な成果をおさめつつ全スケジユールが終了した。



御法主上人猊下お言葉
海外信徒研修会 お目通りの砌

 ひとこと御挨拶を申し上げます。本年度、第6回海外信徒夏期研修会を開催のところ、各国の御信徒には、本年も非常に多数の方々がはるばる御参詣をいたされまして、ここに意義ある研修会が盛大に行われますことを、私も本当に有り難く存ずるものであります。皆様方には、本当にお元気なお姿で本日ここにお集まりになり、宗祖大聖人様の御本懐である本門戒壇の大御本尊様の尊いお姿に接して、いよいよ信心の絆を強くされたことと存ずるのであります。

 日蓮大聖人様は末法下種の御本仏として御誕生になりました。そのお徳は、多くの人々を真に仏界へ救済すべく顕れておるということを、私は感ずるものであります。大聖人様の御書のなかに『観心本尊抄』という重要な御書がございます。この御書の意義は到底、一概に申し上げることはできませんが、まず、一念三千という非常に大事な法門が示されます。我々末法の凡夫においては、いくら法華経の理に従って自分の心のなかにある一念三千の功徳の尊さを教わったとしても、それだけでは、実際の生活の上にこれを感じ、表し、その功徳を成ずることは絶対にできないのであります。

 しかし、大聖人様が末法下種の御本仏として御出現になり、我々凡夫が自分の目ではっきりと御本仏の当体・当相を拝して、御本尊様に向かって無二の信心をもって南無妙法蓮華経と唱えるところに、仏果がおのずと成就されていくということを御指南であります。つまり『観心本尊抄』のなかで、「今の自界叛逆(ほんぎゃく)・西海侵逼(しんぴつ)の二難を指すなり」(御書 661ページ)と、非常に大きく世の中が変動し、荒れ狂う時に、「此の時地涌千界出現して、本門の釈尊を脇士(きょうじ)と為(な)す一閻浮提第一の本尊、此の国に立つべし」(同ページ)と御指南であります。

 これは相伝の上から深く拝さないと絶対に解らない御文であります。大聖人から日興上人への相伝、日興上人から日目上人への相伝、そして今日、私に至るまで67代を経ておりますが、大聖人の仏法の正義を正しく拝しておることから見て、初めてこの意義が、釈尊の像を造ってその周りに地涌の菩薩を安置するところの形像(ぎょうぞう)の姿でなく、大聖人様御自らが、「日蓮がたましひ(魂)をすみ(墨)にそめながしてかきて候ぞ、信じさせ給へ。仏の御意(みこころ)は法華経なり。日蓮がたましひは南無妙法蓮華経にすぎたるはなし」(同685ページ)と仰せになりましたところの御本尊として、この「本門の釈尊を脇士と為す」ということが拝せられるのであります。

 皆様方が毎日、朝夕の勤行で拝している御本尊様も、本日お目通りをなさった根本の本門戒壇の大御本尊様も、そしてこの客殿の御本尊様も、ことごとく「南無妙法蓮華経」の左右に釈迦・多宝が明らかにお示しになってあります。これが「本門の釈尊を脇士と為す一閻浮提第一の本尊、此の国に立つべし」という御文意の正しい所以(ゆえん)であります。

 大聖人様の御一生の意義には大目的が存するのであります。いわゆる本門の本尊、本門の戒壇、本門の題目という三つがことごとく篭(こ)もるところの、末法万年の一切衆生救済の根本法体として、弘安二年に本門戒壇の大御本尊様をお示しになったことであります。この御本尊様を信心をもって拝するところに、真の成仏得道がかなうのであります。


 今日、皆様方ははるか日本の裏側をはじめとするあらゆる所から総本山においでになりまして、真の仏道成就の修行をあそばされるということは実に尊いことであり、また、皆様方お一人のみでなく、縁故関係の方々が将来、成仏得道の大果を得るということを明らかに確信すべきであります。

 ものの因果というものは、十界という形のなかで、実にたくさんあるのです。そのなかで小さな御利益だけで生活をしておる、また、小さな欲望だけで生活しておる者は、この世の中の欲を中心とした人々であります。この法界のなかには、我々に小さな利益を与えて少しだけ喜ばせて、そこから奈落の底へ堕とそうとする魔の用(はたら)き、あるいは畜生の用き、餓鬼の用きなど様々な不幸の要素が存在するのであります。そういうものが邪義邪法であって、そこに執われては本当の功徳を積むことはできません。本当の仏様に成っていくところに真の成仏の道が存するのでありますが、広い法界のなかで、本当に正しい教えに信をもって進んでいくところに、どんな人でもおのずから成仏の功徳を成就することができるのであります。

 そして、本門下種の御本尊様と大聖人様、この人法一箇の御本尊様を正しく今日まで伝えてきたところの日蓮正宗の僧侶、この三宝が基本となって大聖人様の仏法が今日まで正しく伝わっておるということを、皆様方もさらにはっきりと御確認いただきたいのであります。しかるに、ここから背くところの創価学会の者どもが、今日、一往、様々な意味において成功しておるようでありますけれども、正法に背いた罪、下種三宝に背いた罪は必ずはっきりと表れてくるのであります。


 創価学会が私に対してあらゆる誹謗を行ってまいりましたが、そのうちの一つとして平成4年に「シアトル事件」というはっきりとした形を取って表れてきたのであります。それ以降、私に対してあらゆる誹謗がありました。うその証人が現れ、うその証拠を出し、そしてあらゆるうそを言って「この人はこういうことをしたのだ」と言い、さらにこれを組織的に「そのことは全部が真実である」として宣伝したときに、本人は「そんなことはない」と言い、また、それらの者の言っておる一つひとつについての矛盾や誤りをきちんと申し述べたとしても、その者どもの言っていることが全部うそであるということを証明することは、とてもできないことであります。すなわち、灰色の部分が残るのであり、彼らの嘘を全て打ち破ることができるのは仏様のお力だけであります。

 しかるに、創価学会が平成4年より私に対して「シアトル事件」としてあのような誹謗をなし、様々な虚偽・捏造(ねつぞう)をもって日蓮正宗を、また私を葬(ほうむ)り去らんとしたところのものが、仏様のお導きによって、客観的な立場でなんぴとも否定することができないところの実際の形をもって、今回、彼らの言っておることが全部うそであったことがはっきりしたのであります。これはまさに、日蓮正宗の大仏法をどこまでも護(まも)らんとし、そして血脈の大法を救わんとするところの御本尊様、日蓮大聖人様の御加護でありました。私は絶対にそれ以外にはないと思っております。

 このことは数ヶ月前から徐々に把握しておりましたが、昨日、それらの一切をまとめて、現在、審理が進められているところの日本の裁判所に堂々と提示をいたしました。これにより、創価学会がそのような虚偽を行うところの団体であったということがなんぴとにも明らかになり、白黒がはっきり表れたのであります。このことは、たとえ色々なことがあったとしても、正法を信ずる皆様方一人ひとりの命のなかに本当の仏道成就を顕すことができる、また、あらゆる魔を打ち破って正しい功徳を成就することができるということの一つの例証であると思い、私は敢(あ)えてこのことを申し上げたのであります。

 そして、創価学会の邪悪な形がはっきり表れましたから、これからは日本はもちろんのこと、皆様方のおいでになる国々においても、創価学会の邪義の姿、すなわち池田大作を中心としたところのこのような虚偽が、日蓮正宗を打ち倒さんとして行われておったということ、つまり、創価学会がいかに誤った団体であるか、汚い団体であるか、邪義の団体であるかということをどこまでもはっきりと述べていくことが大切であり、これが創価学会に執われておる人々を救っていくことにもなると思うのであります。

 その意味におきましては、自行化他の信心修行が最も大切でありますが、その化他という形は、それぞれの人々が持っておる誤りを打ち破っていくところにあるのであります。つまり折伏にあるのです。今回の問題については、それぞれの国の担当の僧侶等がこの内容をその国の言語に訳して皆様方にお伝えすると思いますので、よくお読みくださって、あの創価学会に執われておる人々を一人でも多く救っていっていただきたいということを心からお願いする次第であります。

 皆様方の今回の研修会におけるいよいよの実り多きことを心からお祈りいたしまして、ひとこと御挨拶に代える次第であります。御苦労さまでございました。



海外部長指導
尾林広徳御尊師

 本年度の研修会に当たり、私は日蓮正宗信徒としての信心の基本と、実践について、要点をまとめ、お話を進めたいと思います。老若男女を問わず、また入信以来の年月の長短や僧俗を問わず、何よりも大事な信心の基本は、第一に日々の勤行の励行ということであります。日蓮大聖人の御本尊を一閻浮提第一、つまり世界第一、最勝の御本尊と心に堅く信じて、五座・三座の勤行を正しく実践して、生命を磨き、唱題の福徳を積むことが大切です。

 日蓮大聖人は『諸法実相抄』に、「一閻浮提第一の御本尊を信じさせ給へ」(御書667ページ)と仰せられ、また『一生成仏抄』に、「深く信心を発(お)こして日夜朝暮に又懈(おこた)らず磨くべし。何様(いかよう)にしてか磨くべき、只南無妙法蓮華経と唱へたてまつるを、是をみがくとは云ふなり」(御書46ページ)と御教示くださっています。特に新入信者には、何とか時間をとって、入信後一週間くらいの問紹介者等が一緒に勤行して、正しく教えてあげるようにしていただきたいと思います。


 第二の実践項目として、大切なことは折伏の実践です。お互いの家族を救い、親族や友人を幸福に導き、多くの国民を救うために、国土に繁栄と安穏をもたらすために、また各国の信徒と連帯して、正法による世界の広宣流布をはたすために、下種折伏に心がけ、下種折伏に歩き、下種折伏に励んで、より大きな功徳善根を積んでいくことが大切です。

 日蓮大聖人は折伏の大事について『諸法実相抄』に、「我もいたし人をも教化候へ。行学は信心よりをこるべく候。力あらば一文一句なりともかたらせ給ふべし」(御書668ページ)と述べられ、第二祖日興上人は御遺誠として、「未だ広宣流布せざる間は身命を捨てゝ随力弘通を致すべき事」(御書 1884ページ)と書き残されています。折伏は決して遠い所にあるのではなく悩んでいる兄弟の苦悩を聞いてあげ、病気の知人を徹底して見舞い、激励し、御本尊の意義や唱題の功力や功徳を信じて実践してみることを話してあげれば、もうそれは立派な折伏なのです。そして、しっかり相手の幸せのために、災いや不幸を幸いへと転ずることができるように真剣に祈ってあげれば、必ず相手の心に感応していくことを確信してください。


 第三に大切な目標は、教学の向上ということです。日蓮正宗海外部や本宗寺院から発刊・送付される機関誌や、御書の講義等を積極的に求め、積極的に聞き、積極的に読んで日蓮大聖人の教えや、御法主上人猊下の御指南に触れるようにしてください。そして日蓮大聖人の仏法の深さ・広さ・正しさを理解し、身に付け、お互いの信心を不動のものとしていきましょう。

 日蓮大聖人はやはり『諸法実実相抄』において「行学の二道をはげみ候べし。行学たへなば仏法はあるべからず」(御書 668ページ)とさえ仰せになっています。皆様には、どうか「信」も大事であり、「行」も欠けてはならず、「学」もまた大切なことを知り、「信」「行」「学」のすべてを兼ね備えた広宣流布の大智者となり、智将となり、大人材となり、大指導者となっていただきたいと存じます。


 第四に申し上げたいことは信心の法統を家族が相続して、一家の永続的な繁栄を図っていっていただきたいということです。自分一人だけの信心、自分一代だけの信心ではなく家族全員が規則正しい信心の励行ができますように、一家の広宣流布を果たせるように心がけ、我が家をして、正法の威光と功徳に輝く家にしましょう。そして子供たち、孫たち、親族にも信心の輸を広げて一家、一族が世代を越えて永続的に法統を伝持し、揺るぎ無い信心の喜びと幸福と繁栄を維持していかせるようにすることを考え、努力してください。

 自分一人だけの信心では、その家庭の信心はやがて信心の火が消え失せ、福徳は薄れ、その家は遂には衰亡していきます。一家の永続的な幸福のためには遺産の相続よりも信心の相続こそ大切なことを知ってください。法華経の『化城喩品』に、「願わくは此の功徳を以て普(あまね)く一切に及ぼし、我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」(法華経268ページ)という経文がありますが、代々の家族「上七代、下七代」の眷属属を救うというくらいの覚悟と信念をもって、この信心を貫いていただきたいと存じます。日蓮正宗の信仰は決して今だけの信心ではなく、自分だけの信心ではなく、過去・現在・未来の三世の衆生を救う信心とお考えください。


 本日、最後に第五番目の要点として申し上げたいことは、御本尊への御供養の志とその実践ということです。毎日の勤行・唱題は御本尊と日蓮大聖人をはじめ、第二祖日興上人、第三祖日目上人等々御歴代上人へ御題目をもって御報恩を果たし、御供養申し上げることになり、家族・親族・友人・知人への折伏は法の布施となります。さらに総本山や本宗寺院や布教所への参詣の折、また御講や御授戒、御本尊の御下付を受けるときに、御本尊への真心の御供養をお供えして、日蓮大聖人への御報恩感謝の誠を尽くすことが大切です。それが本宗の寺院を建立し、護持し、日蓮正宗を発展させ、総本山を御守り申し上げ、世界の広宣流布を実現していくことにつながっていくのです。

 御本尊の相貌(そうみょう)の中に、日蓮大聖人は「供養すること有らん者は福十号に過ぐ」と認(したた)められ、一閻浮提第一の御本尊にお供え申し上げる御供養は三世十方のいかなる仏に供養することよりも、はるかに大きな功徳、善根となるということを明示されているのです。

 明年からいよいよ、宗旨建立750年を目指して本門戒壇の大御本尊を未来永劫に、清浄な大殿堂に御奉安申し上げるために奉安堂の建設が始まります。池田創価学会が権威の象徴としてきた正本堂(しょうほんどう)から、どこまでも清らかな奉安堂へと生まれ変わっていく、歴史的な大転換期を迎えています。皆様は、この大きな意義ある時に生まれ合わせたことを誇りとし、喜びとして、ただ今私が申し上げた信心の墓本をしっかりと実践され、一年一年、自らの誓願を成就して尊い2002年の宗旨建立750年を迎えていただきたいと存じます。


 今、日蓮正宗海外部といたしまして、2001年から、世界の各国において宗旨建立750年記念の総会を開催してはどうかとも考えております。これから各国を訪問させていただいた機会に、各国がどのような形で記念総会を持つことができるか、話し合いをさせていただきたいと思っております。日本から僧侶の代表、御信徒の代表の方々にも参加してもらいたいと願つております。今後の皆様方の、いよいよの御精進と御多幸と各国の広布の進展を御祈り申し上げ、本日の私の指導に代えさせていただきます。




―池田大作率いる創価学会―

またもや会員騙しの「大本営発表」

アメリカ合衆国公文書に照らし学会側証人の大偽証は明白

 創価学会は、その機関紙である聖教新聞(本年8月14日付)で、先の大白法号外の記事が誤報であると、全く愚にもつかない報道をした。

 スプリンクルはシアトル警察にいなかった、との第一回目の宗門報道は8月6日に行われた。だが、創価学会は一週間も沈黙を続け、ようやく出たものがこの程度である。創価学会の狼狽ぶりが容易に想像できる。これこそ、今回のスプリンクルの偽証確定証拠によっていかに創価学会が慌てふためいているかを示して余りある。

大白法号外で宗門は、クロウ事件の創価学会側証人スプリンクル(シアトル市警元警官)が、いわゆる「シアトル事件」なるものがあったとする1963年3月19日深夜から20日末明当時はもちろんのこと、6ヶ月間にわたりシアトル市警を休職し、アメリカ空軍にいたことをアメリカ合衆国各機関の多数の公文書によって証明した(詳細)。

 スプリンクルは当時シアトル市警には勤務していなかったのであるから、スプリンクルが証言した一連の「シアトル事件」は、全くの作り話であったことが公文書によって白日の下に晒されたのである。これに対する創価学会の反論は、具体的なものとしては、宗門が提出した今回の決定的証拠の中の軍人記録局文書の一部(軍務歴表)に、スプリンクルの1964年9月末目時点での兵役勤務が累計30日との記載があるから、6ヶ月の兵役期間と矛盾するというものだ。

 しかし、この創価学会の反論は、実際には何の反論にもなっていない。なぜなら、この文書には、「累計30日」の記載の前に「1回60日未満の兵役日数」と明確に記されていて、今回の決定的証録である6ヶ月に為よぶ兵役期間は算入されていないからである。また、軍人記録局文書の他の箇所を見れば、「1回60日未満の兵役日数の累計」は、1964年9月末日現在、1963年6月15日から29日までと、1964年8月15日から29日までの各15日ずつ、計30日であることが容易に判る(参照)。

 創価学会の会員編しの反論は、むしろ宗門が提出した決定的証拠の信憑性をより一層高めるものである。こんなことは、実際に各証拠を見れば、誰でもたちまちに判ることである。ところが、創価学会はこれらの証拠を意図的に無視し、一般会員が何も知らないのを良いことに、事実を歪め証拠上明らかな記載を省いて虚報に及んだ。しかも多くの証拠のうち、たった一つしか取り上げることができず、しかもその一つについてすら、このようなまやかしの報道しかできない事実に照らせば、今回の多数の決定的証拠に対し、創価学会が反論不能に陥っていることは明らかである。

 スプリンクルが当時警察を休職していたことは、警察バッジや拳銃をその間警察に返納していたことを示す他の公文書からも歴然としており、しかも配属先を示す別の公文書によれば、当時は射撃訓練所に配属されていて、休職の有無に拘らず、もともとパトカー乗務などあり得なかった。創価学会の今回の苦し紛れの言い訳は、まさに遁辞以外の何ものでもない。このインチキ・でたらめな証人にすぎないスプリンクルと同調しているクロウの証言もまた、全くの虚偽・真っ赤な大嘘であることが最早明白である。

 創価学会の迷妄ぶり、うろたえぶりを示す今回の聖教新聞、ならびに創価新報の虚報は、創価学会の嘘に嘘を重ねる悪しき体質が如実に示されたものであり、これこそ断罪すべきである。

日 蓮 正 宗 宗 務 院 平成11年8月18日


※詳しくは
号外を参照下さい。



体験発表 我が身で知ったニセ本尊の恐ろしさ
妙国寺支部 菅恵子

 皆さん、今晩は。私は、妙国寺支部の菅恵子と申します。法華講に入講して間もない私が、このような栄えある席で体験発表をさせていただくことは、大変光栄に思います。私は、北海道で見合いをし、結婚して高知に嫁いで行きました。高知での生活は、右も左も判らず、主人の両親、小姑のいる中で、筆舌に尽くせない苦労がありました。主人の両親を看取った後に、東京に転勤になりました。


不幸な宿業・家庭環境を変えるために創価学会に入信

 東京に来て、最初に出会った人が、創価学会の人でした。10年問にわたり、何かにつけて日蓮大聖人様の仏法の話をしてくれましたが、私は世間体ばかりが気になり、なかなか学会へ入会ができずにいました。そのうちに夫と別居することになり、平成5年に正式に離婚したとき、夫の「自分は、何のために生きてきたんだろう、死んだほうが良い」等、と言って悲嘆に暮れて泣く姿を見て、とてもショックでした。そのような中、私たち夫婦は、何度もやり直そうとしました。しかし、どうしてもだめでした。結婚したときから、いつもどこか噛み合わなくて、すぐ喧嘩ばかりの毎日でした。そしてそのような状況が続く中、ついに私もどうでもよくなり、子供を放って夜遅くまで遊び歩くようになり、全く荒れ果てた生活となってしまいました。そして、その結果が離婚になってしまい、荒れすさむ生活にあって、私と子供の前でどうすることもできない現状を見て、嘆き悲しむ哀れな夫の姿を見て、「これではいけない、こんな人生を送ってどうするんだろう。こんなに夫や子供を不幸にしてしまってどうしたら良いのだろう」と思ったときに、最初に学会への入会を誘ってくれた人が心に浮かんできました。

 「そうだ今こそ自分の宿命を変えていく教え、人を幸福にする宗教を信ずる以外にない。日蓮大聖人の仏法しかない」と真剣に思いました。世間体を気にして入会できずにいましたが、「御本尊様を信じて自分を変えよう、今までのことを断ち切って子供たちの幸福と別れた夫の幸福を願い祈り続けていこう」と決心し、創価学会本部に毎日唱題に行っていました。そしてついに、平成6年9月25日に入会したのであります。それからは、朝晩の勤行・唱題を一日も欠かさず、懸命に自行化他の信心に励んでいきました。しかし信心に対する思いとは裏腹に、現実は厳しく、その間に上司にいじめられ、会社のリストラにあい、また信心を25年もやっている友人の息子さんが公園で首吊り自殺したり、親しかった友人の裏切りにあったり、さらに娘が毎日3時間から5時間も唱題をしていたのに、自閉症みたいになり、毎日泣いてばかりいるような状態になりました。ついには「こんなに唱題しているのに、自分が嫌になってきてしまい、生きていたくない」と言って泣き、挙げ句の果てには「お母さんは、祈っていたらだんだんよくなってくると言ったのに、私に嘘を言った」と泣き出し、その度に、今を乗り越えたら必ず良いことになると、何度も何度も言って聞かせていました。


心の中の疑問を払拭しつつ懸命に創価学会に励む

 また学会の内部では、私を誘ってくれた江田さんを村八分にしたり、種々の嫌がらせや意地悪をしたりしていることがありました。そんな時「どうして信心しているのに、そんなことをするの」と聞くと、学会の人たちは、「凡夫だから」という答でした。でも、本当に正しく祈っていると慈悲が涌いてくるのではないのかしらと思いました。当時、学会の中で、週刊誌を見て質問すると、魔が入るから週刊誌は一切見ないようにと言われ、それ以降、創価学会の書物しか見ませんでした。それでも私は藁をも掴む思いでしたから一日も早く宿命転換をしたくてたまらず、功徳になるということは、何でも一生懸命やってみました。新聞啓蒙、折伏、選挙のF活動、仏法対話と、必ず学会の話、大聖人様の話をしました。そしてすべての悩みは、唱題で解決してきたと思っていました。

 そのうち、私自身も学会の活動や状況に矛盾を感じ、また生活が苦しくなり、ついには死を考えるようになりました。でもふと我に帰って唱題をしたとき、「これはきっと魔の所為だ」と思い、また2時間から3時間と唱題をしましたが、なかなか心が晴れず、池の底に沈んでいくような気持ちになり、家庭の中では、子供もイライラしたり泣いたりして、唱題もしなくなりました。でもやはり、信心への心は捨て難く、いつしか、「一体どうしてなのかしら」と思いながらも、何かと朝晩の唱題を欠かしませんでした。


日蓮正宗に出会い蘇生

 そんなときに、妙国寺の法華講員で熱心に信心・折伏に励んでおられる、川端繁満さんご夫妻に出会い、本当の正しい信心をしていなければ、何もかもうまくいかないと言われましたが、私は自分の信心が絶対と思っていましたから、当初はすごく反発して創価学会こそ日蓮大聖人の正しい仏法を信仰している団体だと、力説しました。すると、創価学会は平成9年11月30日に、池田大作の慢心と大謗法によって日蓮正宗から破門されていたと聞かされ、とてもショックで信じられませんでした。でも結局は、「ニセ本尊を祈っていることに到底我慢ができず、嫌だと思い、早速その日、すぐ自宅に帰り、『ニセ本尊』を持って妙国寺に処置をお願いしに行きました。そしてその場で創価学会を脱会して、心新たに日蓮正宗に入信させていただき、改めて正しい御本尊様を御下付載きました。

 そしてその月に、春の総登山会に初めて法華講員として参加させていただき、大石寺の荘厳さに身の引き締まる思いを感じました。中でも特に、本門戒壇の大御本尊様に御開扉のときは、今までの過去の謗法を心からお詫び申し上げると共に、今まで創価学会に入会させた人たちの顔が、一人ひとり浮かび、帰ったら必ず、その人たちを折伏して、一日も早く法華講に入講させたいと心から思いました。


縁の方を全て脱会させ、さらに多くの学会員を折伏

 それからというもの、御登山から帰ってからは、講中の先輩であり、折伏親の川端ご夫妻と榑沢婦人部長の応援をいただき、2カ月の間に次々と岩崎加奈子さん、津野洲夫さん、津野良子さん、鈴木成子さん、太田禎男さんと5人の方を全員脱会させ、日蓮正宗に入信させることができました。・またこの五人の方全員がこの度の6月19日・20日の第4期夏期講習会にも参加できました。中でも、太田さんはとても純粋な方で、講習を受けている間も「本当に来て良かった」と、感謝感激されていました。このように太田さんは講習会登山において、感謝感激の気持ちのまま下山されたものですから、それこそ会う人会う人に「どうしたの、随分すっきりした顔してるわね」と言われたそうです。また太田さんをはじめ、折伏させていただいた方々が、それぞれお世話になった方を訪ねては一生懸命に折伏をしており、毎晩のように折伏の報告を私にしてきてくださいます。必ず折伏した結果は出ると信じています。

 ところでこの度、私の創価学会への紹介者である江田紀子さんという方を、何としても折伏したいと思い、先日会いに行きましたしかし江田さんは、洗脳されていて、私の言うことを少しも聞いてはくれませんでした。学会の洗脳教育の恐ろしさをつくづく思い知らされました。しかし、それでも必ず折伏をして、真の恩返しを果たしていきたいと心より念願しています。

 曽谷殿御返事に、「謗法を責めずして成仏を願はば、火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし。はかなしはかなし。何に法華経を信じ給ふとも、謗法あらば必ず地獄にをつべし」(御書1040ページ)と。必ずや今度は絶対に、江田さんをはじめ、未だ創価学会に身を置いている、真実を知らずに悩み苦しむ、多くの友人・知人を一人でも多く折伏し、平成14年の30万総登山に何としてもお連れすることをお誓い申し上げます。

 今後は、御法主上人猊下の御指南のもと、妙国寺御住職・早瀬義純御尊師の御指導を受け、田中講頭を中心に、ますます折伏弘通に精進してまいることをここに決意し、私の拙い体験発表とさせていただきます。

※中見出しは妙音で付けたものです。


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