大白法

平成15年5月1日号


主な記事

<1〜3、7・8面>

<4〜6面>


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スペインで宗旨建立750年記念総会

Abstruct; On Mar. 27, at Myosho-ji Temple in Madrid, Spain, the ceremony for the 750th anniversary of Nichiren Shoshu was held by the chief priest Rev. Nakano. After that they moved to Tenerife, Islas Canarias, Spain, by airplane to have the general meeting on Mar. 29 with five priests from Japan, including Rev. Nisshi Obayashi, the manager of oversea section of Nichiren Shoshu, Daido Nakamoto, the chief, and Doko Sato, the secretary. After the messages and presentations, they enjoyed a small festival with singing, dancing and music. On Mar. 30, the ceremony for the 10th anniversary of the branch office in Tenerife Island was taken place. During the ceremony ten new persons got the go-jyukai, and seven go-honzons were received. They set the next goal to have twice or more members by 2009.

3月29日、スペイン領カナリア諸島のテネリフェ島において「宗旨建立750年慶祝記念スペイン総会」が、スペイン本土およびカナリア諸島から多くの信徒が参集し、盛大に開催された。これには、宗務院海外部長・尾林日至御尊能化、海外部主任・中本代道御尊師、宗務院書記・佐藤道幸御尊師、さらにフランスおよび日本から5名の御僧侶が出席された。

まず3月27日午後8時よりマドリッドの妙昌寺において、スペイン総会の開幕を告げる「慶祝記念法要」が厳粛に執り行われた。法要は妙昌寺住職・中野道賢御尊師の導師により、献膳の儀・読経・焼香・唱題と奉修された。式の部に移り、尾林海外部長より祝辞、妙昌寺支部・野口信之講頭の挨拶があり、最後に中野住職より丁重な謝辞が述べられた。この後、本堂において記念撮影が行われた。

翌日、一行は飛行機でテネリフェ島へ移動。翌29日午前10時より、島内のホテルを会場にスペイン総会が盛大に開催された。まず中野住職の導師により読経・唱題が行われた後、司会より開会宣言と出席御僧侶の紹介があった。続いて、テネリフェ島で信心に励む婦人部のロシオ・ゴンサレス・サンタ・クルースさんが体験を発表した。祝辞に立たれた尾林海外部長は、日蓮大聖人の宗旨建立について御書や法華経を引いて説明されるとともに、2009(平成21)年・『立正安国論』正義顕揚750年に向かってのスペイン広布の更なる推進に期待を寄せられた。次いで大阪府高槻市の妙恵寺住職・西岡雄信御尊師から祝辞が述べられた。

次に少年・青年・婦人・壮年の各部代表が決意を発表し、少年部の代表2名が尾林海外部長に決意文を奉呈した。次に、妙昌寺初代住職・山田容済御尊師、第2代住職・松坂道立御尊師から届いたお祝いのメッセージが披露され、続いて中野住職より丁重な謝辞が述べられた。最後に全員で「地涌讃徳」を合唱し、総会は大歓喜のなか終了した。記念撮影の後「ミニ文化祭」が行われ、地域ごとに歌や踊り、楽器の演奏などが披露された。続いて同ホテルのレストランを会場に祝賀昼食会が行われた。

翌30日午前9時よりテネリフェ出張所において、同出張所の開所10周年記念法要が厳粛に奉修された。中野住職の導師により読経・唱題が修された後、10名の御授戒と7体の御本尊下付が行われた。式の部に移り、まず、開所から10年間にわたって出張所の管理にあたってきたラウル・モーラ氏(妙昌寺支部副講頭)より経過報告が述べられた。尾林海外部長の祝辞に続きメッセージが紹介され、最後に中野住職より丁重な謝辞があった。またこの後、尾林海外部長による指導会が行われ、一連の慶祝記念行事の一切が終了した。

妙昌寺法華講は、2009年には「2倍、乃至3倍の講中に成長する」ことを目標に掲げている。その目標に向けて、今回の総会を契機に、スペイン広布がいよいよ力強く推進されていくことであろう。




論苑 『法統相続は我が家の宝』
広島市興福寺住職・原山元征御尊師


「広布大願の年」、『立正安国論』正義顕揚750年に向かって第一歩を踏み出した今、我々は何をすべきか?御法主上人は、「地涌の友の倍増乃至、それ以上の輩出と大結集」と仰せである。この倍増を計るために、今年はまず我が家の倍増、つまり家族揃っての信心、法統相続こそ急務である。法統相続は我が家の全財産を費やしてでも果たしていかなければならない。その中に我が家の宝があるからである。

座談会などで一人ひとりの家庭のことを聞くと、法統相続のできていない(いや、していない)講員さんが多いことに驚かされることがある。世間的な幸せな結婚をさせるために信心をしていたとしか考えられない姿の講員さんがある。

「子供には子供の人生があるから」「嫁ぎ先には嫁ぎ先の宗教があるから」など、法統相続できない理由は枚挙に暇がない。しかし、嫁ぎ先の宗教が間違っているから、放って置いたら堕地獄なのである。子供の幸せを願うなら、何としてもこの信心を継がせねばならない。

大聖人様は、「仏法は体(たい)のごとし、世間はか げのごとし。体曲がれば影なヽめなり」(御書1469ページ)と仰せである。世間の人たちは影である生活のところばかりを見て、体である仏法のところは見えない。また聞いても判ろうとしない。でも、この仏法を持っているはずの法華講員が、同じような考えで本当の幸せが得られるだろうか?

御法主上人は、「与同ということは、周りの謗法を何とも思わないことであります。子供の謗法の姿、不信の姿を何とも思わない親、親の謗法を見過ごして気の毒にも思えない子供、兄弟・親類・友人等の謗法を心の底から気の毒であると思えないことが、たとえ自分は信心をしているといっても、謗法与同の姿になります。いわゆる無関心・無気力は、やがて地獄・餓鬼・畜生の三悪道行きの原因であります」(大白法211号)と、常に謗法与同の信心では功徳はないと戒められている。

法統相続をしない親は、子供が三悪道に苦しむ姿を何とも思わないということであり、これほどの無慈悲なことはない。世間的な財産を作るための信心ではなく、生活の基本たる仏法を確立するためのものであるということを、今こそしっかりと考えなければならない。

大聖人様は、「一切法華経に其の身を任せて金言の如く修行せば、慥(たし)かに後生は申すに及ばず、今生も息災延命にして勝妙の大果報を得、広宣流布の大願をも成就すべきなり」(御書642ページ)と御指南である。我が子に蔵の財よりも心の財を残すことこそ、子供の幸せである。この信心を残すに当たって少々の難、いや、どのような難があろうと、この信心さえ残すならば、後生は申すに及ばず、今生も息災延命にして勝妙の大果報は間違いないのである。ここに全財産を使ってでも、子供にこの信心を伝えていこうという意義が存するのである。

嫁いだ娘に親が真剣に話して、御本尊様を受けさせ、嫁ぎ先の家庭の幸せを祈ることが大切であると思う。また折伏された娘が親御さんと御講参詣をしていくところに御報恩の心が身に付いていくのである。

以上のように、真剣な法統相続を行う結果として、広布大願の使命達成に向けての今年第2期の期間テーマが自然と達成されていくのであり、ここに我が家の信心の基本が培(つちか)われていく。

御法主上人は本年の年頭に、「『広布大願』それは具体的には広布への前進にあります。広布への前進、これを常に僧も俗も心に体して忘れず、日々夜々造次にも顛沛にもその実行を心にかける処に真の価値ある人生があり、本仏大聖人様が深く御悦びになることが確実であると信じます。(中略)諸願満足、艱難不屈の題目を唱えて6年後の『立正安国論』正義顕揚の佳節を目指し、しっかり精進して参りましょう」(大白法612号)と御指南あそばされている。

さあ!造次にも顛沛にも法統相続のことを考え、我が家の信心倍増のことを考えて精進していこう。




邪教創価学会に破邪鉄槌! 『塔婆供養』編


邪教・創価学会は、機関紙・聖教新聞に「彼岸と回向の本義」などと大層な見出しのもと、「塔婆や戒名など、仏教の本義とは無関係の形式を、『大聖人以来の伝統化儀』と偽って信徒を騙(だま)し・・・中略・・・『成仏を金で買え』と言わんばかりの脅し文句で供養を収奪している」(平成15年3月19日付の社説・以下同じ)などと、性懲(しようこ)りもなく塔婆供養の意義を否定する暴言を吐き続けている。

池田大作を教祖とする新興邪教と化した創価学会が、何を言おうと痛痒(つうよう)はないが、信仰の根本命脈である「本尊」に迷い、これを改変するような集団に、正しい「仏道修行」も、真実の「追善回向」もないことを知らなければならない。

こんな稚拙(ちせつ)な御都合「狂学」に付き合わされ、右往左往する学会員こそ哀れである。


<御戒壇様を離れた創価学会に仏道修行は存在しない>

そもそも、同社説子は、「大切なのは、今生きている私たち自身が、仏道修行に励むこと……」と言うが、創価学会に「仏道修行」など、ありはしない。

総本山第26世日寛上人は、「一大秘法とは即ち本門の本尊なり。此の本尊所住の処を名づけて本門の戒壇と為し、此の本尊を信じて妙法を唱うるを名づけて本門の題目と為すなり」(六巻抄82ページ)と仰せであり、「一大秘法」たる本門戒壇の大御本尊から離れて本門の題目はないのであるから、創価学会にはそもそも仏道修行がない道理である。

所詮、学会活動など、仏道修行とは縁遠い政治活動と、文化運動に名を借りた池田大作の売名活動に過ぎない。これにいくら挺身(ていしん)しようとも、功徳を積むどころか、むしろ罪障を重ねるだけである。


<創価学会には広宣流布すべき三大秘法が存在しない>

さらに、同社説子は、「日蓮大聖人の『大願』とは広宣流布にある。その実践に励まずして、どうして仏道修行があるだろうか。その大聖人の御遺命を実践している唯一正統の教団が創価学会である」と、能天気な我田引水の論を振り回す。

しかし、日寛上人は、「宮士山は是れ広宣流布の根源なるが故に。根源とは何ぞ、謂わく、本門戒壇の本尊是れなり・・・中略・・・既に是れ広布の根源の所住なり、蓋(なん)ぞ本山と仰がざらんや」(六巻抄68ページ)とお示しである。

その「根源」を忘れ、総本山大石寺を「魔窟」などと蔑む創価学会が、どうして広宣流布の実践者たりえようか。

そもそも、創価学会は、いったい何を広め、何を流布しようとしているのであろうか。まことにあきれはてた「広宣流布」ではある。


<卒塔婆の功徳は御書に明示されている>

既に、大聖人は、「去(みまか)りぬる幼子のむすめ御前の十三年に、丈六のそとば(卒塔婆)をたてヽ、其の面(おもて)に南無妙法蓮華経の七字を顕はしてをはしませば・・・中略・・・過去の父母も彼のそとばの功徳によりて、天の日月の如く浄土をてらし、孝養の人並びに妻子は現世には寿を百二十年持ちて、後生には父母とともに霊山浄土にまいり給はん・・・中略・・・此より後々の御そとばにも法華経の題目を顕はし給へ」(御書1434ページ=中興入道御消息)と、塔婆を立てて故人を追善回向する大きな功徳を御教示されている。

よって、この尊い御金言を覆い隠し、塔婆供養を「仏教の本義とは無関係の形式」などと勝手に迷断して「供養を収奪」などと罵(ののし)る創価学会には、日蓮大聖人の仏法を拝する姿勢すらもないことが明らかである。

こんなウソつき団体が、「真の大聖人門下として・・・中略・・・広布に生き抜く決意と真心からの唱題・・・」などとうそぶいているのであるから、全くもって片腹痛い。




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