ケアンズ旅行記 2002年9月20日&21日
午後10時30分、カンタス航空にて関空からケアンズへ。ちなみにどうも「カンタス」というより「コンタス」と発音する方が通じるみたいである。体を横にしないと通常眠られない私であったが、今回は睡眠薬とワイン効果により、3時間弱ほど眠られた。私にとっては最長睡眠時間だと思う。常日頃、飛行機で眠られる人が信じられないというか羨望の目で見ていた私には嬉しい限りだ。翌日、朝6時30分頃、ケアンズに到着。今回は、超大手JTBである。3万円のただ券と5%引きのカードがあったために利用したのだが、JTBの場合、空港からホテルに直行ということにはならず、「ケアンズ・パラダイスラウンジ」というところに連れて行かれる。ここは、かの大橋巨泉の「OKギフトショップ」の2階にある。でも10代の人に「大橋巨泉」と言ってもピンとこないだろう。私は、大橋巨泉が司会をしていたTV「世界まるごとHOWマッチ」が大好きで、そこで通貨単位の「ペセタ、ドラクマ、バーツ」なんかを覚えたものだ。話がそれたが、この場所で、30分ほど、旅の案内、注意事項とオプショナルツアーの説明をしてくれたのである。
私はとにかくタリー川1日ラフティングがしたくてケアンズに来たので、その場で早速申し込んでみた(ちなみにここで頼んでも、直接、主催会社のライジング・サンダーに頼んでも値段は同じである。)。しかしである。タリー川は明日から当分ダム工事でラフティングは中止とのこと。さっきのオプショナル・ツアーの説明ではそんなことなんにも話してないし、今日のラフティングはとっくに早朝に始まってしまっている。なんたることだ。なんて、私は不幸の星のもとで生まれてきたのでしょう。ちょっとしか悪いことしていないのに。 ということで、バロン川半日ラフティングになってしまった。グレード4(素人ができる最高のレベル)を楽しみにしていたのに寂しすぎる。ケアンズに到着していきなり虚しくなってしまった。
今日の午後に行けるツアーは何かないかと探したら、「夜行性動物探検ツアー」があり、興味を引かれたので、申し込む。一人175A$。主催会社はドキドキツアーということだ。なんと間抜けな会社名と思ったらライバル会社はわくわくツアーとのこと。恐るべしケアンズ。
ツアーは、13時45分、ホテル入り口に集合し、バスにて出発。ガイドはベンさんである。「便所のベンではありません」と持ちネタも早速披露する陽気なオージーであった。バスがグランダを抜けると野焼きがあったのか、草木が黒く燃えてしまっている乾燥地帯に出くわす。あちこちに直径2メートルほどの石というか砂の固まりがぽつぽつと見える。バスを降りて、近寄ってみると、予想通り蟻塚でありました。ベンさんが棒で蟻塚の一部を壊してシロアリを取って、食べてみたらと催促する。ただ一人、うれしがって食べていたのは、勿論、「自称何でも食べる男」こと私であった。噛んでみたとき、「プチッ!」という感覚はあったが、特に味はなかった。そういえば、シロアリはアリの仲間ではなくて、ゴキブリの仲間という話を聞いたことがあるが、まーよしとしよう。
次にバスは渓谷に移動。そこではロックワラビーの餌付けを体験できる。ワラビーとはカンガルーの小型版である。滅茶苦茶かわいい。お腹のポケットに赤ちゃんを入れたワラビーが餌をねだってくる。愛らしい目で、じっと餌を求めて私の顔を見つめている。餌をあげるとたまに間違えて私の指を噛んでしまうのだが、その力の加減が絶妙で気持ちいい。
ロックワラビーの後は、締め殺しの巨大イチジクの見学。大きな木がイチジクに絞め殺されて隣の木にもたれかかって倒れ、その隣の木も締められている。関節技の達人といったところか。
次はバロン川でカモノハシ探し。30分ほど待つがなかなか出てきてくれない。もうそろそろ諦めようかという時にやっと10秒ほど姿を見せてくれたが、それまでであった。かわいいとか言っている暇もなかった。
その後、川のほとりで、バーベキューをする。牛肉、鶏肉、ソーセージを焼いたものとサラダなどが出た。ポッサムやバンディクートが餌を求めて顔を出してくる。特にポッサムはフラッシュ攻撃も気にしないで黙々とブドウを食べている。かわいいやつだ。食事の後、懐中電灯を持って林の中を探索。その後、広場に出て、本来は星を観察するということになっていたが、残念ながら今日は満月。金星と人工衛星だけが目立とうとして頑張って輝いている。ということで、今日のツアーは終了し、バスはケアンズ市内に戻って行ったのである。
(写真:ロックワラビーの餌付けと締め殺しの巨大イチジク)
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