投稿者: 撞鐘Boy @ dp2-006.matsudo.linkclub.or.jp on 98/4/12 23:05:11
In Reply to: スマイル娘が行くっ!!(読む前に注意)(ネタばれ)
「・・・あ、つぼみちゃん。ちょうどよかったわ。 ちょっと来てくれないかしら?」 問屋さんから仕入れた商品を並べていたら、どこからかあ たしを呼ぶ声がしたんです。 ちらり、と見ると、事務室の先輩の藤井かすみさんが、柱 の影から手招きしてました。 「あ、何ですか?」 手を休めてあたしが聞くと、かすみさんは心底困った顔で、 あたしに語りかけました。 「事務室にある書類の整理を手伝ってほしいんだけど。いい かしら?」 「あ、いいですよ。もうすぐ終わりだし」 「助かるわ。じゃあ、ちょっと来て」 「はいっ!!」 すぐさまあたしは売店から飛び出しました。先輩の言うこ とには絶対にさからっちゃいけません。しかも相手がかすみ さんでは。 この前かすみさんに逆らった、もう一人の先輩の榊原由里 さんがどんなひどい目にあったのか、あたしは知ってます。 口には出せないけど。 とにかく、急がなくちゃいけません。優しそうな顔してか すみさんはとても厳しいのです。できるだけ素早く、あたし は売店から出ようとしたのですが・・・ 「あっっとととととっっ!!」 ドンガラガッシャーン!! かけ出ようとしたあたしの袖に売店のカウンターの端がひっ かかって、あたしは思わず転んじゃいました。 上にのっていたブロマイドとポスターとプログラムが、あ たしの上に崩れ落ちてきました。 たいへんっ、死んじゃいます! 必死になってブロマイドをかきわけ、ポスターをちぎり、 プログラムを踏みつけて、あたしは売店からの脱出に成功しま した。ぶいっ!! V(^o^) 「あ、あ・・・あ・・・・」 「どうしたんですか、かすみさん? あたしはこんなに元気 ですよ?」 「・・・・」 なぜかひきつった顔でいるかすみさん。変なの。 「・・・ま、まあ・・・後で片づけておいてね」 「はいっ! こんなの日常茶飯事ですから、慣れてます!!」 「・・・慣れてほしくないんだけど・・・」 青ざめた顔で首を振り振り、かすみさんは事務室へと歩き出 しました。 どうしのかな? 元気なさそう。 とことこ後をついていきながら、あたしはとっても不思議で した。 元気ないときでも、やっぱりスマイルが一番ですよ、かすみさん! このメッセージへの返事
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