続・スマイル娘が行くっ!!(ネタばれ)(長文)





投稿者: 撞鐘Boy @ dp2-006.matsudo.linkclub.or.jp on 98/4/12 23:09:10

In Reply to: スマイル娘が行くっ!!(ネタばれ)(長文)

posted by 撞鐘Boy @ dp2-006.matsudo.linkclub.or.jp on 98/4/12 23:05:11

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「・・・じ、じゃあ、とりあえず、この書類を、日付順に並べて」
「はいっ!」

 かすみさんが示してくれた書類は、とってもたくさんありま
した。積み上がった書類の一番上は、背伸びしても全然届きま
せん。脚立を持ってこなくちゃ!

「すみませーん。脚立持ってきますっ!」


 ガラドンガッシャーン!!


「・・・あ・・・あ・・・あああああ・・・・!!」

 どこかひっかかったみたいです。積み上げてあった書類の山
のひとつが、崩れ落ちてきました。
 でも、大丈夫。
 あたしは持ち前の運動神経で難なくかわして、事務室を後に
しました。うん。やっぱり帝劇の一員たるもの、こうでなくちゃ
いけませんよねっ!!

 20分ぐらい迷ってしまいましたが、無事に倉庫を探し当て
て、あたしはまた20分ぐらい迷って、事務室までちゃんとた
どりつきました。
 うん。われながらすごいなっ!!

「脚立持ってきましたあっ!!」
「・・・あ、ご苦労さま・・・注意して運び入れてね?」
「はいっ、わかってますっ!!」


 ガラガラドッシャーン!!


「・・・ふ・・・ふあああ・・・あああああああっっっ!!」

 へんだな。注意して持ってきたのに。どうしてひっかかるん
でしょう?
 何か必死になって書類を元のように積み上げていたかすみさ
んが呆然とした顔をしています。

「どうしたんですか? 大丈夫ですか?」

 かがんで声をかけたそのひょうしに、脚立がまたどこかにひっ
かかったようでした。あたしの後ろで、さっきよりも凄い音を
立てて、書類がなだれをうって崩れ落ちてきました。
 もちろん、ひょい、と華麗にあたしはよけることができました。
でも、そのひょうしに、別の書類の山に当たってしまったみたい
でした。

「あああっ!! 書類が・・・あんなに苦労して積み上げた
 書類が・・・ドミノ倒しのように崩れていくぅっっ!!」

 あらら。こまっちゃいました。事務室が書類だらけになってます。
慌ててあたしは、伝票をかきわけ、明細書を踏みつけ、極秘と赤い
文字で書かれた何かの書類をひきちぎって、かすみさんを掘り起こ
してあげました。

「ああ、よかった。かすみさん。無事だったんですねっ!!」
「・・・も、もういいわ、つぼみちゃん」

 なぜか知りませんが、かすみさんはとても疲れた声で言いました。

「もう、事務室を手伝ってくれなくていいから・・・」
「え、そうですか?」

 あたしは首をかしげました。先輩の由里さんから聞いたところに
よると、かすみさんに捕まったら必ず徹夜になってしまうというこ
とだったのですが。
 でも、あたしは気にしません。かすみさんの言うとおり、あたしは
事務室を後にすることにしました。

「わかりました。また御用があったら、呼んでくださいっ!」

 ぺこり、と頭を下げて、あたしは事務室を後にしようと回れ右しま
した。またどこか、ぶつかったみたいでした。


 ドラガラドッシャーン!!


「・・・・・・じ、じゃあ、つぼみちゃん・・・また・・・・」

 泣き笑いのような顔で、かすみさんが見送ってくれました。
 うーん。なんだかとっても礼儀正しくて優しい、すてきな先輩です。
 あこがれちゃいます!!

 それにしても、なんだか、あたし、ドジばっかりですね、てへっ!!

 でも、こんなことでくじけちゃいけませんっ!
 笑う角には福来たる、です。

 さあ、明日からも、

  スマイル、
   スマイルっ!!










  お・わ・り









 その後、帝劇支配人室での会話。

「・・・・お願いです、支配人・・・あの子、やめさせてくださいぃぃ・・・(T_T)」
「いや・・・乙女学園のほうでも、拒否されとるんだ・・・」







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