□□□□▲旅のフィールド〈メモ〉▼□□□■□□□□■□□□□■□□□□ No.191 中国山東省2003―38.中国の食べ物2 保存45日間の牛乳 ◇◇◇◇▼旅のフィールド〈メモ〉▲◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇◆◇◇◇◇ ●ビニール袋の牛乳 中国というと、豆乳の国だが、意外と牛乳もスーパーでよく見かける。香港 や台湾の場合は、コンビニなどで日本と同じような紙パックやプラスチックの ボトルに入って売られているが、中国本土はちょっと違う。 まず、形。250mlなどは四角いブリックパックでも売られているが、やはり目 に付くのはビニール袋。もちろん、スーパーで商品を入れるような薄いビニー ルではないが、もう少し厚めの袋の中につめれて、密封されて売られている。 もちろん、さわるとぐにぐにしている。 牛乳ではないが豆乳なども、店で作りたてを売っているときは、普通のビニ ール袋に入れられていることもある。 そういうタイプの飲み方は、こぼれないよう袋の上をそっと切って器に入れ るか、そのままストローを袋に突き刺して飲むことになる。 ●45日間 それで、このビニール牛乳よりもある意味もっとすごいのが、パック牛乳だ。 まず形。日本のは四角い形をしているが、中国のパックは、筒状の両端をつ ぶしたもの。つまり、スナック菓子と同じような状態。それで500mlと250ml。 もちろん、1個1個で売っているが、中には数個がテープでくくられて安売 りしているものもある。 さらに、それが12個、つまり1ダース入った箱入りがある。箱は横に取っ手 がついて、持ち運びもしやすいようになっている。 それが売り場の一角に、各ブランドごとに山のように積み上げられている。 500mlが1ダース。つまり、6リットル。中国の家庭はそんなに牛乳の消費が 多いのか? それは知らないが、ともかく、それらの牛乳が日本の牛乳ともっともちがう ところは、4〜25℃で45日間保存可能ということだ。この温度は、夏をのぞけ ば室温といってもいい温度。 それで45日間。だから、1ダース箱入りも冷蔵室ではなく、店内の通路に積 み上げられているのだ。つまり、常温。 どうして常温で45日間もつのかわからないが、1ヶ月以上たった牛乳飲んで もおなか壊さなかったし、味も変わったようには感じまかった。 ちなみに、ぼくが買った牛乳の一つ、三鹿*純牛*[女乃](サンルゥ チュン ニュゥナィ)には開封後は4℃で保存、2日以内に飲むように、と書いてあ った。 ちなみに、殺菌は電子レンジ(マイクロウエーブ)による加熱のようだが、 日本とちがい、温度も時間も書いていない。 ○三鹿純牛[女乃] *純: *[女乃]: ●牛乳戦争 最近、いろいろ検索してる最中に、中国の大手牛乳メーカーの一つ、伊利 (イリ)が牛乳の値段を下げているという記事を見つけた。なんとなく、納得 できる。 ぼくの滞在中も、街中では伊利と蒙牛(モンニュゥ)が宣伝合戦していたが、 売り場では伊利の方に目が行く。しかし街中では宇宙服を着た女性のポスター の蒙牛の方ばかりイメージに残っている。 1ダース牛乳パックにも、各社がマグカップをつけるサービスしていた。中 国は牛乳戦争のようだ。 上海では、今、一番人気は蒙牛と言う話を聞いたが、それだけ蒙牛は人気が あるので、巻き返しのために伊利が派手な宣伝を打った、などと想像してしま う。 この蒙牛は、内モンゴル自治区のメーカーのようだが、あちこちの地場メー カーを吸収して大きくなっているようらしい。 中国というと、各地でビールがつくられている地ビールが有名だが、牛乳も どうようにあちこちに地牛乳メーカーがあるようだ。 それらをチェックするのも面白そうだが、早くしないと蒙牛ばかりになって しまう、などと思っていると、全国で数千のメーカーがあるという。まだまだ 地牛乳は中国からなくなりそうにない。 ○伊利集団 ○蒙牛集団 ●余禄 それから、中国ではいわゆる牛乳以外にも成分を調整しているものから、飲 むヨーグルトまでいっぱいある。さらに種類だけでなくメーカーも多いので、 見ただけではなにがなんだかわからない。買うときはよく確認したほうがいい だろう。 ●つづく● Copyright(C), Fieldnotes. 2004 □□□□▲旅のフィールド〈メモ〉▼□□□□□□□□□□□□□□□□□□ |