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No.197 中国山東省2003―41.中国考08 中国とマンガ
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●マンガ
アニメと並んで、現代日本文化で世界に広く影響を与えているもの、マンガ。
もちろん、中国にも進出している。
特に、香港や台湾は海賊版を含めると日本のマンガ史は数十年を超え、特に
昔はさまざまな社会的な規制のため、日本のマンガに手を加えるということが
行われていた。
だから、台湾と香港のマンガのレベルはアジアでも高いようだ。日本でもい
ち早く紹介されている。
それに、最近では日本の出版社と正式な契約を結び、日本のマンガが積極的
に紹介されている。だから台湾や香港は、町の本屋に立ち寄っても、日本のマ
ンガが所狭しと並び、まるで日本の本屋にいるようだ。
●中国のマンガ本
ところが、大陸の場合はまだ数十年前の日本と同じといったところで、一般
人のマンガに対する認識は低く、本屋でもマンガは置いていないか、隅に追い
やられ、街角の売店や小さな個人商店に置かれているだけだ。
ぼくの見た範囲では種類も少なく、よく見かけるのは「*竜珠(ロンチュ/ド
ラゴンボール)」や「*[口多]*羅A*夢(トゥォルァエイムン/ドラえもん)」、
「*櫻桃小丸子(イントウ シャオワンズ/ちびまる子ちゃん)」などだ。だか
ら、大陸中国はマンガについてはまだ台湾や香港ほどではないだろう。
ただ、街中でアニメ絵や同人誌絵をよく見かけるので、下地はできているよ
うだ。あとは、社会的な認知だけのように感じる。
中国、マンガ、となると、「封神演義」を思い浮かべる人もおおいかもしれ
ない。
封神演義は中国でも人気があるが、文字の読み物としては多いが、マンガで
は見たことがない。
日本のマンガの『封神演義』もみたことなかったが、これは、たまたまぼく
が見つけることをできなかっただけだろう。
*竜: *[口多]: *羅: *夢: *櫻:
●中国のマンガのこれから
このように日本のマンガが世界へ向けて発信されているが、アメリカなどの
マンガは日本とはまたちがう独自の歴史があるので、日本との融合という形も
あるが、そうでない国は結局日本の亜流というかたちのようだ。今後の発展に
期待だ。
中国圏は、独自の筆文化を取り入れた独自のタッチを開発している。日本人
でも様々なタッチがためされているし、筆を使うことで有名になったマンガ家
もいる。
しかし、筆使いのうまさは、日本人の比ではない。日本のように、墨絵がご
く限られた一部の人の世界ではなく、画の基本として存在している中国らしい
ところだ。実際、私が知っているだけでも、30代で墨絵を自由にかける中国人
は何人もいる。とはいえ、マンガでもっとも大切なのは、ストーリーだが。
最近、中国でもCGを使ったマンガがいくつか出版されている。個人的には、
この分野については、日本は意外と遅れているように感じる。
コンピュータは、マンガ家の必須アイティムになっているが、結局は、紙の
マンガの効果のために使われているのが多いのではないだろうか。
●つづく●
Copyright(C), Fieldnotes. 2004
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