社会を動かす3つの要素あたりまえの話ですが、社会というのは人の集合体です。 ひとりひとりの人間はそれぞれ自分の判断で行動しているわけですが、社会の中では周囲の人から影響を受けながら行動しています。 そうした活動を全体として見た場合に、その社会ごとの特徴が出て来ます。たとえば、民主主義社会とか社会主義体制とか軍事独裁国家とかいったものです。 一人の人間が、他の人からどのような影響を受けて行動を決めているのか、おおよそ次の3つの種類がああるのではないでしょうか。 @他人から言われて、それがもっともだと思うので、その考えに従う。 A他人からお金を貰えるなどの利益があるため、利益を得られるように行動する。 B言うことを聞かないと殴られたり罰を受けたりするので、しかたなく命令に従う。 一人の人間を動かすだけではなく、多くの人間(集団)を動かす場合にも、この3種類の要素があると思います。 @グループの方針に従う。・・・・・・・・「上司の命令」「会社の方針」 Aグループ内で金銭授受が行われる。・・・・「給与の支払」「便宜供与」 Bグループ内での罰則を設ける。・・・・・・「体罰」「責任を取る」。 さらに、この3つの要素は、国家とか民族といった場合にも作用していると思います。 @法律、モラル、民意。・・・・・「思想」「宗教」「民族文化」 A経済取引。・・・・・・・・・・・「市場経済」「統制経済」 B警察、裁判、軍隊。・・・・・・「軍事力」「警察権力」 この3つの要素が、個人のレベル・組織のレベル・国のレベルで、人を動かす力になっていて、組織や国家を一つの方向へ向かわせる原動力になっているのではないでしょうか。 この3要素を、とりあえず「Policy」「Money」「Power」と名付けておきたいと思います。 ここでは、わかりやすく3つに分類したわけですが、当然もっと細かく分類することも可能でしょうし、現実の社会では3つの要素が混じり合っている場合が多いかもしれません。 けれども、歴史の動きを理解する場合や、社会が変化していく様子をとらえる時に、この3つの要素に分類して考えてみるのも有効ではないでしょうか。 |
Policy (説得・教示) |
Money (便利供与) |
Power (力ずく) |
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個人のレベル | 対話・説得・指導・しつけ | お金・褒美 | 暴力・折かん |
組織のレベル | 方針、社風、規則、指示 | 給与・報奨・買収 | 体罰・リンチ |
国家のレベル | 思想・哲学・宗教・民族文化 | 経済制度 | 軍事力・警察力 |
ふとこのことに気が付いたのは、ラビ・バトラ著「世界大恐慌」という本に、知識と富と武力が権力の三つの源泉であると書いてあるのを読んだときでした。 【LINK】 当サイト管理人が着想を得てこのページを初めて作ったのは2002年(平成14年)8月3日なのですが、その10年ほど後の2013年(平成25年)1月17日に次の動画を見つけました。なんだか認められたようで、うれしかったです。 YouTube ≫ 第3弾藤井厳喜アカデミー国際関係論:1講 国家を動かす6つの手段[H23/9/4] 【参考ページ】 社会を動かす3つの要素 〜このページ 人間の精神と脳 人間の精神段階 参考文献 「1995→2010 世界大恐慌 −資本主義は爆発的に崩壊する−」ラビ・バトラ著、藤原直哉、ペマ・ギャルポ訳、総合法令出版、1994年 更新 2013/8/6
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