息もできない 1998.3.4 JBDJ-1036 |
|||||||
|
|||||||
全体的な印象 アニメ「中華一番」って覚えている?この曲はそのアニメのオープニングテーマだった。コナンやドラゴンボールはメジャーだからいいけど、「中華一番」はちょっとねえ、って思った記憶がある。 ZARDが元気な曲を作ればこうなるよなあ、といったZARDファンとしては安心感のある、逆に浮動票はちょっと期待できない仕上がりだった。 ELLEの帽子を被った泉水さんのジャケットが印象的で、歌詞よりこっちのジャケットの方を思い出してしまう。 プロモーションビデオでも泉水さんは帽子を被っていたが、ジャケットの物とは違うようだ。ビデオの内容は、少年達が駐車場でバスケしている様子を泉水さんが眺める、ただそれだけ。 この作品は前作「My Baby Grand」リリース前から既に「中華一番」のオープニングとして流れ始めていたが、リリースまで時間がかかり、チャートインしたのは「My Baby Grand」チャートアウトの翌週だった。セールスは悪かった。
息もできない 作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:葉山たけし 前作に続いて織田哲郎作曲。やはりストックだろう。 大変元気な曲で、アニメのオープニングとしては向いているが、歌詞はタイアップ先の「中華一番」とは殆ど関係ない。 恋のはじまりのワクワクドキドキ感を歌っている。確かこの曲をリリースする直前に泉水さんは31才になっていたはずで、「今度こそは本物だって 神様 信じていいですか」なんて中学生のようなかわいらしいフレーズを読むと、この歳でよくこの歌詞書けるなあ、とちょっと感心した。それもそのはず、「ティーンのような初々しい感じにしたかった」と泉水さん本人が語っている。ねらってやっているわけだ。 10月には「中華一番」のオープニングでかかり始めたが、「コートを脱ぐと新しい季節が動き出す…」なんて歌詞を読むと、明らかに春先のリリースを意識して作っているのがわかる。 音質は悪い。「永遠」以降はこういう意図的に歪ませたような音質が増え、この曲もその一つだった。 収録アルバム
作詞:坂井泉水 作曲:徳永暁人 編曲:徳永暁人 クイーンの「Flash」みたいなイントロはさておき、歌詞を読むと、これは泉水さんの当時の心境をもろに歌ったものじゃないだろうか。たまにカップリングでこういう曲作るねえ。泉水さん。「眠り」みたいな。 ポップスの王道を邁進し続けた泉水さんが、キャリアを重ねてベテランの域に入るにつれて壁にぶちあたりつつある様子を自ら描き、「古いバイクのようにヴィンテージになれたらいいな」と、やや弱気なことを言っている。しかし、その後「keep the faith」と続けているので、流行に流されずにZARDらしさを保ち続けてくれるんだろう。 収録アルバム
ジャケット・ブックレット ジャケット写真はELLEの帽子を目が隠れるまで深く被った泉水さんが緑の木々の前で突っ立っている写真。ZARDのシングルのジャケット写真では初めて泉水さんの目が隠れている写真だ。 ジャケット裏は古い車が写っていて、カップリングの「Vintage」に合わせているような感じがする。 店頭に並んだ状態ではジャケット裏は「中華一番」の絵になっていたが、これは別の紙になっていて、外すことが出来る。(というより外れるので、管理が大変だ。)
セールス
初動は10.1万枚で、ギリギリ初動10万枚を上回った。総売上もデビュー作よりは上に行った。初動の割には粘った感じがするが、20万枚台という数字は正直物足りない。 この頃のチャートはMisia「つつみ込むように」が上昇しはじめ、女性ディーバブームの直前。ビジュアル系が全盛期、といったところ。
|
|||||||