My Baby Grand 〜ぬくもりが欲しくて〜

1997.12.3 BGDH-1031

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My Baby Grand
  1. My Baby Grand 〜ぬくもりが欲しくて〜
  2. Love is Gone
  3. My Baby Grand 〜ぬくもりが欲しくて〜(オリジナルカラオケ)
  4. Love is Gone(オリジナルカラオケ)

全体的な印象

 私は結構好きだなあ。この曲。これを書くにあたって、久々に集中して聴いてみたのだけど、メロディーも良いし、アレンジもどんどん盛り上がっていって結構良い。カップリング曲も改めて聴いてみるとカップリングで人知れず収まっているには勿体無い曲だ。このシングルはもう少し評価されても良いんじゃないだろうか。

 NTTドコモの冬のキャンペーンソングとして使われたが、あまり目立たずに画像の背景で流れていたので、あまり効果的なタイアップとは言えなかった。

 プロモーションビデオも冬の街の風景中心で、泉水さんは殆ど静止画だったため印象が薄い。「心を開いて」でちらっと歌うシーンが流れて以来、我々は泉水さんが歌うシーンを長いこと見ることが出来なかった。それはこの作品でもそうで、結局99年の船上ライヴまでまともに歌う泉水さんを見ることはなかった。

 

My Baby Grand 〜ぬくもりが欲しくて〜

 作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:池田大介

 2作ぶりに作曲が織田哲郎。しかし、ストックからの発掘と思われる。それでも織田哲郎らしくグッドメロディー。しかし、「心を開いて」でも感じだのだが、サビがもう一段盛り上がるともっと良かったような気がする。

 歌詞は泉水さんらしく、ラブソングの体裁をとりながら女性の孤独を歌ったもの。「ぬくもりが欲しくて 人混み歩いた」なんて、女性だけでなく、かなり広い範囲のリスナーの共感をよぶ歌詞ではないだろうか。

 それにしても、タイトル。覚えにくい。「まいべいびーぐらんど」なんてまず日常的に使う言葉じゃないので、ファンなら覚えるだろうが、一般リスナーは「ZARDのあの、えーとなんだっけ、まい、なんとか」ってな具合にまともに覚えないんじゃないだろうか。

 音質は「永遠」の後にしてはまともだ。

収録アルバム
「永遠」
「ZARD BEST 〜Request Memorial〜」
「Cruising & Live」(ライヴバージョン)
「ZARD BLEND2 〜LEAF & SNOW〜」
「Golden Best」

 

Love is Gone

 作詞:坂井泉水 作曲:綿貫正顕 編曲:池田大介

 壮大なロッカバラード。「負けないで」のカップリング「Stray Love」あたりを思い出させる。

 歌詞は男の立場で書かれており、DEENかFIELD OF VIEW向けに書かれた曲ではないだろうか?ラブソングにもとれるが、主なテーマは少年と大人の境目を越えた男の焦燥感だ。「僕はこれでいいんだろうか」だ。「自分らしく生きろ」と無責任にメッセージを撒き散らす曲が多い中で、いきなりこのように登場人物に言わせ、リスナーにも自問させる歌詞は珍しい。今初めてまともに歌詞読んだけど、良い歌詞だなあ、これ。

 アレンジは、94年頃のビーイング系アーティストの曲を彷彿とさせる。私はこの頃のビーイング系の曲って好きなんで、結構この曲の派手なアレンジも好きだな。

 作曲の綿貫正顕は関西のインディーズバンドWAXXのギタリストで、この曲を制作した頃はビーイング系アーティストのレコーディングやライヴに参加していたようだ。後に「MIND GAMES」の作曲を担当することになる。

収録アルバム
※アルバム未収録

 

ジャケット・ブックレット

 通常の2倍の値段のケント紙を使ったジャケット。この後、この紙が余ってしまったのか、それとも泉水さんが気に入ったのか、「運命のルーレット廻して」「新しいドア」「GOOD DAY」でも同じ紙を使っている。

 ジャケット写真は歌の雰囲気を忠実に表現していると思うが、ちょっと地味すぎたかなあ。

 

セールス

  • オリコン最高位3位
  • 登場週数9週
  • 総売上33.1万枚

 丁度ビジュアル系が猛威をふるい始め、またTVの企画グループも人気を博した時期。1位はSHAZNAで2位はブラックビスケッツだった。

 初動は14.4万枚で、「永遠」は下回ったが「風が通り抜ける街へ」は上回った。トップ10から2週で落ち、8週目までは50位以内だったが、9週目にいきなり順位を下げて結局9週でチャートアウトした。

 

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