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#5000 
徹夜城(暑かったり急に涼しくなったりで体調不良の管理人) 2004/07/14 12:54
じゃ、もういっちょ大河関連ばなしを

>アール・ケイさん
 レスどうもです〜。まぁ吉川英治がらみでということなのかな、とは思ってたんですけど、尾崎氏ご本人も「太平記」にお詳しいということもあったみたいですね。それにしても当時「歴史読本」でプロデューサー氏が言ってる、「太平記をやるには十年早い」と言ったという「ある小説家」って誰なんでしょうかね。

 アール・ケイさんあたりはすでにご存知の話かもしれませんが…。
 先日、秋田書店のコミック文庫の手塚治虫時代劇アンソロジーを買って読んでおりましたところ、巻末にお嬢さんの手塚るみ子さんが手塚治虫と時代劇をテーマに語っている一文が載っていました。これが大河ドラマファンにはなかなか興味深い内容なのですよ。
 そこに出てくる話というのが、手塚治虫が実に熱心な(熱狂的な?)大河ドラマファンだったという事実なんです。忙しい中でも日曜日には自宅で仕事をすることが多かったそうで、毎週日曜の夜八時になると仕事場から出てきて奥さんと一緒に大河ドラマを欠かさず見ていたそうなのであります。ピークは1970年代だそうで、「花神」「黄金の日日」そして「おんな太閤記」が特にお気に入りだったとか。雑学豊富な手塚さんのこと、一緒に見ているるみ子さんにもいろいろと歴史解説など行っていたそうです。
 「黄金の日日」に関してはテーマ曲がお気に入りでサントラを仕事場でかけまくり、るみ子さんが学校の演奏会で「黄金の日日」のテーマ曲をやることになったら、わざわざ仕事をあけて聴きに来た、なんてエピソードも紹介されています。


>民本主義者さん
 おお、わざわざお調べいただいてありがとうございます。そうですか、お通夜状態のまんま30年も置かれていればいい加減埋めたくもなって来ますよねぇ。いくらなんでも「大陸奪還」なんて状況じゃなくなってきましたし。
 あそこに書こうかと思って書かなかった話題ですが、大学の図書館の中国史コーナーに昔「サンケイ新聞」に連載された「蒋介石秘録」の全巻が置かれてましてね。そこはサンケイでございますから、露骨な反共姿勢から蒋介石を英雄として思いっきり持ち上げた内容となっており…つまり日本軍の侵略もバッチリ書いちゃって蒋介石による台湾統治も当然正当化するという現在の産経新聞のポジションからすると少々マズイ内容になってるんですね(今でも微妙に国民党よりな主張を見せたりしますが)。で、最終巻タイトルが「大陸奪回への誓い」なんてものでありまして…あれって蒋介石生前のうちに出たのかな?



#4999 
アール・ケイ 2004/07/14 10:47
「ほつき」と読むと誰か知る

>ところで「太平記」の監修は永原氏と一緒に評論家の尾崎秀樹氏がクレジットされていましたが、
>これはなぜだったんだろう…?とずっと疑問に思ってるんです。どうも「太平記」企画段階で
>NHKのプロデューサー氏が尾崎氏を訪問して意見を聞いていたようなんですが。

これは管理人さまもご想像されていることだとは思いますが、
尾崎氏は大衆文学や「太平記」自体にも造詣が深いかたであり
(因みにマンガにもたいへん好意をもって接しておられたかたで、手塚ファンとしては
大袈裟にいえば「恩人」だと思っています)、
また原作者・吉川英治氏とも交流があり、吉川さんの伝記も書いていたりします
(後年、吉川英治文学賞を受賞されているのも縁なんでしょうね)。
そういうこともあり、NHKとしては初めて南北朝時代を取り上げるに当たって
いろいろ慎重に進めていかねばならないと考えて、
尾崎さんのアドバイスを受けようと思ったのではないでしょうか。


http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#4998 
民本主義者 2004/07/14 02:03
「仮安置」とは。

「ニュースな史点」を読みました。
蒋介石の遺体の「仮安置」の実態はこういうものだったようです。
http://tanakanews.com/a0508taiwan.htm
「台湾では国民党の独裁的総統だった蒋介石が、故郷である大陸の浙江省に埋めてくれという遺言を残し、今も遺体は、台北市から1時間ほど車で行った、浙江省に景色が似ていると言われている山の中に建てられた別荘に「お通夜」の状態で棺桶内に安置されている。」(引用終)

棺桶の中にありますが、レーニンや毛沢東の遺体のような唯物論的社会主義を宣伝するための永久保存を目的としたものとは異なり、「お通夜」の状態で大陸における埋葬を待っていたようです。
管理人様のおっしゃるように「人間至る所青山あり」。どうか台湾の土になることによって、御霊を安めたまえかし。




#4997 
徹夜城(先日カラオケで「新選組!」なんぞ歌ってみた管理人) 2004/07/13 22:26
今度はスポーツ掲示板化したなぁ(笑)

 凄いですね。巨人・ナベツネ・玉子焼き…じゃなくて1リーグ制ネタでここまで連続書き込みが続くとは!本サイトには一応スポーツ伝言板があるんですけど、実質高校野球サイトだし書き込みが途絶えちゃってるしなぁ…

 さてと、では管理人としてはぼちぼち歴史話に軌道修正を(笑)。
 肩書きのところに書いたカラオケの件は大河ドラマBBSにも書いたものですが、先日行ったカラオケ点で「新選組!のテーマ」が新譜に入っているのを見つけて話のタネに歌ってみました。ご存知の方はお分かりでしょうが、歌いだしまでに2分ほど待つというヘンな歌でございます。でもカッコいいですよね、声量さえあれば(笑)。

 続いても大河関連話なのですが…おくやみネタです。
 大河ドラマ「太平記」の監修も担当しておられた日本中世史の永原慶二先生が去る9日に亡くなっておりました。享年81歳。つい先日網野善彦氏への追悼文を読んだばかりだったのに…「太平記」関連では偉大な研究者を相次いで亡くしてしまった年です…
 ところで「太平記」の監修は永原氏と一緒に評論家の尾崎秀樹氏(あのゾルゲ事件の尾崎秀美の弟さんですね)がクレジットされていましたが、これはなぜだったんだろう…?とずっと疑問に思ってるんです。どうも「太平記」企画段階でNHKのプロデューサー氏が尾崎氏を訪問して意見を聞いていたようなんですが。


>モーグリさん
 僕の親戚はみんな東北人でして、以前法事で宮城に行ったらみんな巨人ファンだった、という覚えがあります。実際巨人戦しかやらないんですよねー。それで東北・北海道は確かに巨人の「保守王国」らしい(笑)。しかし関東でも事情はあんまし変わらないんだよな。
 日本ハムが札幌へ行ったのはバランス上いいことだと思っていたんですが、パ・リーグ自体がなくなってしまう事態になるとどういうことになるんだろう…
 
 それにしても先日のオールスターでの新庄選手。タレント的選手で実はあんまし好きなほうではなかったのですが、オールスターでのあれで一気に好感度アップ。「元気はつらつぅ〜」よりも「パ・リーグ!」とブチ挙げていたのは結構意味深な気がするんですが、スポーツ紙等であんまりそれへの言及がないような…



#4996 
モーグリ 2004/07/13 18:59
今回は

今回のナベツネの態度はひどいですよ。ファンを無視した言動がひどすぎます。別のサイトでも野球ファンの人が怒っていました。

やっぱり今回のナベツネの言動をほとんどの球団オーナーが黙認してしまって、ほとんど何も抵抗できないという図式がひどいです。球団代表は「選手会のスト権行使はありえない」を高をくくっているようですし。このままだとファンを無視してなし崩し的に黙認の形で、球団合併→巨人を中心とした1リーグ制、に移行していくんでしょうね。

>巨人ファン
地元に球団がある都会にいる人は分かりにくいんですが、地元に球団がない(中央局のTV中継でしか野球を知らない)北陸・東北などの地方では相当数の巨人ファンがいます。大学時代に北海道から来た学生で「巨人戦のTV放送のせいで子供の頃から周りでは巨人ファンが圧倒的だった」と言っている人がいました。
今回の1リーグ制もそのあたりのファンの獲得を狙っているのかもしれません。中央局の野球中継が巨人戦に偏っている現状ではかなりのメリットになります。



#4995 
ブッチャ−3世 2004/07/13 12:45
♪あなたに聞きたい事がある♪

>なべつね包囲網、巨人ボイコット運動?
元気はつらつオロナミンのテレビCMは長年、巨人の選手が独占出演
してきましたが、さわやか路線のCMに出られなくなった巨人の選手
これらもジャイアンツの人気凋落なんじゃないですかね(笑
新庄を起用したあたりからオロナミンCは既にジャイアンツに
三下り半をつけてんじゃないですかねぇ(笑
ちょっと見ない間に新庄すら出なくなり今はヨン様が「オフコ−ス!」
って言ってるんだもん(笑



#4994 
おはけん@重箱隅「久々」超毒舌斎 2004/07/13 00:50
オリックス近鉄より自民公明の方こそ合併しちゃえ!(爆)

 その方が、実権の所在・本質が極めてわかりやくて簡明・世のため人のためだと思うんですが・・・(マジで)。
 っ・・・と。

 お久です。

 畏兄、アール・ケイ様仰るとおり、「ちゃんとした革命」必要でしたねぇ。
 と言うか(大禁句で迷うのですが)イタリア程無数の敗北分裂混乱の歴史とまではいかずとも、せめてドイツのように「二度の大敗北」くらいあれば・・・(負けた回数が一回足りない。今まさにワイマール状態?)

 ええと・・・ナベツネについては、あたしも、遭いたくありません。
 だって素面でも、京都駅大階段のところで会ったら、マジで蹴落とすだろうなと思っていますので(苦笑)。彼が来る訳無いのが幸い(不幸)なれど・・・

 この件に関して私はマジで、星野SDら(仙ちゃん偉い)が叫んでいる「正論」を世に問い、結果として突きつける=世論の猛反対を歴然と示すためには、「世論調査」実施を、(もちろん読売・日テレには期待せず他の)全ての放送局・新聞メディアで行わせたい・だからマジで(無駄覚悟で)今後、そういう要求要望投書投稿を乱発しようと思っております(大河のことをNHKに投稿する以上に)。
 もちろんナベツネのメディア界への影響力は侮れませんが、しかしそのような投書=声が一人や二人ではなく投書数が20,30・・・100人となればきっとどこかがある程度の調査は実施するのでは・・・?と。

 なお、おはけん提案では、もし何らかの形で世論調査を本当に行わせる際には、問題の是非・責任・あるべき(少なくとも試みるべき)解決策はもちろんのこと、その回答に際しては、まさに選挙の世論調査にて支持政党を聞くのと同様に
     「貴方はどのチームのファンか
     (野球ファンでは無いのか)」
も必ず聞き、球団ファン毎の「民度」も歴然と明らかにさせるべきだと思っております(爆)。
 要するに、手厳しいことを言うと果たして読売ファンの皆様が
(1) オーナー同様「自分ところさえ良ければ」の目先利己主義者「巨人ファン」なのか
(2) そうではない・賢明な(もう少し勇気を出して、暴走暴虐に怒ってくれるような)「紳士淑女的ジャイアンツファン」なのか
を真剣に見届けさせていただきたいと思っているわけです。

※ この案、今現在あの寄せ集め軍団を平然と応援している人たちに考えてほしくて、本当に真剣に提案するつもりなんですが。駄目でしょうかねぇ?
 巨人ファンがどう回答されるか・結構注目見物だと思うんですが。

(歴史と何も関係ない危険毒舌連発すいません。誘発されちゃったので・・・)



#4993 
アール・ケイ 2004/07/12 22:10
叩けばたくさん埃も出るでしょうが…

いろいろとご教授ありがとうございます。
本邦ではだめですね。
白のことを
「オレが黒だというんだから黒でなくても黒なんだ、この白は黒だ、ばかやろー」
と云ってしまえるような立場にいるひとですから。
「オレが世論」なんですもん。「その世論は正しい」んですもん。
「オレという世論が間違ってないと云っとるんだから、捕まるはずがない」

やはりここは鉄拳で(笑)。


正力松太郎というひとは『巨怪伝』を読む限りでは
名誉欲の権化(それもとんでもないレベル)のようなひとだったようですが、
正力さんなら世界のプロベースボール界に名を遺すような手段をとったでしょう。
間違ってもチームを減らすという思考はなかったろうなあ…。



http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#4992 
ひで 2004/07/12 20:06
オーナー資格停止

>スタインブレナー
彼はオーナー生活で2度資格停止処分を受けています。一度目は1973年にヤンキースのオーナーになって間もないころ、ニクソン大統領の再選委員会に違法献金した首謀者として告発された時です。結局告発されて有罪になり、スタインブレナーは罰金1万5000ドル、アメリカ・シップ社(彼の造船会社)は罰金2万ドルという判決で、懲役刑は免れますが、1974年11月に当時のコミッショナーによって2年間のオーナー権資格停止処分をうけています。二度目は1990年のことで、当時ヤンキースに在籍しており後に殿堂入りするデーブ=ウィンフィールド選手の弱みを握ろうとして賭博師に4万ドルを払って、ウィンフィールドの弱みを買おうと働きかけていたことが判明し、当時のコミッショナーからオーナー資格停止処分を受けています。しかしその後政治力を発揮して復帰し、現在に至っています。

彼の他にも資格停止を受けたオーナーというと、黒人やユダヤ人に対する差別発言やナチス礼賛発言によって資格停止を受けたシンシナティ・レッズのオーナーだった故マージー=ショットや、不正交渉で資格停止を受けたアトランタ・ブレーブスのテッド=ターナーなどがいます。大リーグだと、コミッショナーの権限がかなり強く、オーナー資格停止などの処分もできますが、日本の場合はどう考えても無理だろうなあ・・・。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4991 
足塚玉虫 2004/07/12 13:10
巨人はオ−ナ−終身制?

>なべつねサン
長いこと巨人を所有してる人ですね、開祖・正力サンから数えて
何代目なんでしょうか、この人。
そういえば、最近知ったんですが、巨人の初代総帥の正力さんって
警察官僚出身だそうですね。経営が傾いていた読売新聞を買い上げて
国家権力だった人物が牛耳る新聞に真実を追求できるのか?という
世評をよそに読売を大きくしていったわけですか。

さて、憎まれジャイアンツ、この伝言板では
オ−ナ−追放って意見が出てますが(笑
米大リ−グでは球団オ−ナ−の追放は、よくあるみたいですね、
スタインブレ−ナ−さんでも何回かヤンキ−スを手放さされた事が
あったみたいで、その都度、返り咲いてるみたいですね(汗

近鉄の球団経営のつまづきは、大阪ド−ムを建てたのも大きいかも
しれませんね。球団が本拠地球場へ毎年支払う使用料が結構、莫大
だとか。自分らの本拠球場なのに高い使用料に悩むというのは
皮肉でしょうね。
 



#4990 
mozawa 2004/07/11 21:45
オールスターと女子バレー

どちらが視聴率高かったのでしょう?案外バレーだったりして。。。
そうしたら、いよいよプロ野球は凋落傾向かなあ。

野球の観客減少の理由の一つ、サッカーの台頭があると思うのですが如何でしょう?
土曜日にサッカーと野球両方を観戦する人なんてそうそういないでしょう。野球場に足を運んでいた人がサッカー場に行き先を変えたという例もかなりあるはず。
そうすると、1リーグに収束していくのは妥当なのか?
いや、やはり議論は尽くすべきですよねって、なんか正論になってしまいました。

女子バレーは、メダルは無理そうですね。今日はほぼベストメンバーだったのに勝てなかった・・。
まあ、いきなりメダルとはいいません。でも、強くなってく女性達は綺麗で、引き込まれます。吉原主将は格好いいです。大林や中田久美に比べると地味でしたが、今は気迫が増して、とても美しいです。




#4989 
アール・ケイ 2004/07/11 20:44
参議院選は盛り上がらない。公明党よ、この際裏切れや(笑)

まあ、しょうがないんでしょうが、
しょうがないと諦めるから、このクニは変わらんのでしょうね。
一度、ちゃんとした革命を起こしておくべきだったと思います。
ある意味クーデター(の成功)でもよかったかも。
プロの政治家でない、大衆や下級軍人がたとえ三日天下であったとしても
政権を獲れるんだ、という経験を持っていたら、
こんな敗北島国根性にどっぷり浸かったままでいるようなことはなかったと
(明治維新はある意味革命的要素はありますが、形式的にしろ天皇親政=復古を
目指したものだったわけで除外すべきかと)。


ナベツネについては、もうもう言葉にはなりません。
私が泥酔していて、あいつが目の前に現れたら
本当にぶん殴るんじゃないかとすら思います(笑)。いや結構マジ。
そのうち引退するわい、死んじゃうわいと思ってずっと我慢してたんですが、
しぶといですなあ。
中曾根はん、とめなはれ(笑)。
いやまあ、ああいう野郎を追放できない周りがもっと悪いといえば悪いんですがね。

選手がストをするのではなく、
心ある野球ファンは球場に行くのをボイコットしましょう。
テレビで鑑賞するのもやめましょう。


http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#4988 
ひで 2004/07/10 12:34
あれは現実だったのか

衛星放送でヤンキース戦を見ていたら、ライトフェンスに「読売新聞」という広告がでかでかとでていました。てっきりサッカー中継でよくあるテレビ放映では写るけど実際には無いというパターンなのかと思ったのですが、そうではなかったようで。

ストを実行したときに、果たしてどれだけの人間が選手会のほうを支持してくれるのか疑問です。多分ストが実行に移されると、メディア総動員で自分たちの非はいっさい触れず、選手が我が儘であるということを並べ立てるでしょうし、そうなると一般のファンはそれに乗せられて選手会たたきを始めるでしょう。
プロ野球界内部でも、阪神の岡田監督が「代理人やら複数年契約やら、昔の選手に比べて今の選手が恵まれているのは確か。自分たちのことしか考えていないんや」といっているということが報道されています。代理人や複数年契約と無縁な選手のほうがプロ野球選手の中では圧倒的に多く、今回の合併や1リーグの影響を一番受けるのはそういう人々なのですが、そういうことまで考えて物をいっているのか・・・。こういうことを積み重ねていき、ストをしようといっている選手=自分勝手というイメージを作って流せば、ファンの多くは簡単にのせられるでしょうから・・・。


http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4987 
徹夜城(その後もネット情報をあさっていた管理人) 2004/07/10 11:59
追加情報

 下の書き込みで触れた「硫黄島」映画の件ですが、その後もうちょっと詳しい企画情報を見ました。
 それによれば原作は「硫黄島の星条旗」という本だそうで、映画はむしろ星条旗を立てた六人の兵士達の「その後」の人生を追う形になるとか。だとすると当初僕が受けた印象とはまた違った映画になるかもしれません。



#4986 
徹夜城(本日は泊り込みで出かける予定の管理人) 2004/07/10 11:25
ハイネケンはビールだって(笑)。

 「空軍大戦略」の件での書き込みで「ハイネケン」とあるのは「ハインケル」の誤りですね。酒飲みはこれだから…(笑)。
 「空軍大戦略」はイギリス軍はともかく敗戦国ドイツの戦闘機も実機がバリバリ出てきてビックリさせられるんですが、このタネはスペイン空軍の協力にあったようです。戦争映画マニア本によりますとこの映画に出てくるメッサーシュミットの戦闘機、ハインケルの爆撃機などはスペインがライセンスを受けて自国生産して空軍で使っていたものだそうで(そもそもスペインは戦後も生き残ったファシスト政権、フランコ独裁でしたからね)。このときイギリス映画界がこれら旧式機をごっそり買い取ってくれたためにスペイン空軍が近代化できたんだとか(笑)。この映画のロケもスペインで多く撮影されているらしいです。
 日本の零戦をはじめとする戦闘機はミニチュア特撮でなければ「ソックリさん」による代役出演でもないと映画では飛行シーンが拝めません。いまだに見てない「パール・ハーバー」ではホンモノの零戦が飛んでるんだそうですが、なぜか塗装が監督のイメージにより変更されちゃっているそうで。

 ハリウッドはひょっとして太平洋戦争ネタ映画ブーム?になるのかな?先ごろジョン=ウー監督の「ウィンドトーカーズ」(ナバホ族の通信兵ネタでサイパンの戦いを描く)なんかもありましたが、トム=クルーズが「バターン死の行進」の映画を企画中と聞きます。などと思っていたら先ほどネット記事でドリームワークスが「硫黄島」映画を企画してるとか。ほら、あの硫黄島に星条旗をおったてるアレですよ。その昔ジョン=ウェイン主演で「硫黄島の砂」という同じネタの映画もあるんですが、リメイクと言うことかな?監督はクリント=イーストウッドに打診中…とのことだそうです。なんか「愛国臭」が漂ってきそうな企画だなぁ…(汗)。


>galleryさん
 ええ、プロ野球も確かに政界、おそらくは日本人全体の体質の縮図であるのでしょう。巨人なんて自民党そのまんまでしたからね、実際。今の状況なんて言ってみりゃ野球界の「大政翼賛体勢」を作ろうとしてるとしか思えません。それで今の巨人がじゃあどれほど魅力的な「政権」であるのかというとかなり疑問な状況なんですが…
 しかし感触としてですが選手会もファンも怒りつつ盛り上がれるかどうか疑問。それだけ日本プロ野球界そのものが地盤沈下しちゃってる感じもあります。合併話もパ・リーグの話だと今ひとつ反対の盛り上がりに欠けるのも事実ですし。これで「阪神と広島」「阪神と中日」といった合併ばなしが出たら暴動の一つも起きるかもしれませんが(苦笑)。
 いっそのことストやって引っ掻き回した方がいい薬になるかもしれません。ナベツネに「スト?やってみれば?」なんてナメられたら立ち上がらんと。

 スポーツ紙によるとメジャーへ行った松井秀樹選手も控えめながらいろいろと苦言を呈してるみたいですね。内心だけど巨人のそういうところがヤで出て行ったところもあるんじゃないかなぁ、この人は。NYの球場の右翼スタンド前に「読売新聞」とデカデカと漢字(!)で書いたオレンジ色の目立つ広告が出現したのには彼も呆れたようですが…悪夢だろうな、ホントに(笑)。いしいひさいちの漫画で巨人からNYに逃れた松井を追いかけてくるナベツネのネタがありましたけど、そのまんまの光景で…



#4985 
gallery 2004/07/10 01:00
滅びゆく野球界

 前回のカキコでは少々暴走。反省しきりでございます。

>プロ野球
 何と申しますか、
@元々1リーグ制という結論ありき。
A公開の場で議論がなされない。専ら権力者(年寄)により密室で決定される。
B既成事実を積み重ね、選手には事後承諾としての報告のみ。意見は聴くだけ。
C一人の巨大な権力者の言うことに逆らえない。逆らわない。
Dファンは勿論のこと、選手の意見すら無視。

 どこぞの国政の縮図のようですな。どちらが真似ているのかは分かりませんが。これでファンの間に諦観ムードが広がって、「逆らっても無駄」みたいな雰囲気が広がれば、更に某国の亡国の状態に近づきますな。
 選手によるストライキがあったら、私ゃ支持しますよ。ファンもここで支持しなきゃ・・・

http://www.chukai.ne.jp/~gallery/index-tottori.html


#4984 
ブッチャ−3世 2004/07/09 13:31
いくら当時のが残っていても飛行機はやっぱ飛べなきゃ(笑

>メッサ−シュミット
同じ敗戦国でも第二次大戦ドイツ軍用機は、日本軍機に比し
結構な数が残っているようですね、特に、メッサ−シュミットの
双発ジェット戦闘機で現在でも飛べるのが1機あるらしいというのは
驚きですね。あれはジェットエンジンが本体と分離しやすいというか
換装しやすい構造だそうで終戦当時の連合軍パイロットにも評判がよく
米軍独自でジェット機を開発するより捕獲したメッサ−のジェットを
複製して当分、使っていればいいじゃないかという米軍パイロットら
の声があったそうで。

>プロ野球1リ−グ制のメリット
何と言っても、巨人いがいの各球団が全部、巨人と公式戦を戦える
のが大きいのでしょう、巨人との試合が一番儲かるらしい、TV放映
されるし、それでまた収入もくるし。そういう構造じたいが問題ですがね。
近鉄は、大阪という大きな市場に本拠地があるのに、同じ庭で黒字経営の
阪神と何処がそんなに違うのかとも思いますが、大阪でプロ野球は
どこのファンかというアンケ−トを取ると、阪神と巨人で一位二位を
僅差で争う傾向となるようで、大阪人には意外に巨人ファンが多くいてる
ようですね。同じ統計を名古屋と広島で取れば、名古屋はドラゴンズ
広島はカ−プが、それぞれダントツ1位になるようですがね。
うがった見方をすれば、大阪で巨人は意外に人気のために
バファロ−ズは本拠地にて人気面で苦戦を強いられる宿命にあるのかも
しれません、もっとうがった事を書くと、なべつね巨人は大阪で結構
人気票を得ているのだという事を自覚し、もっとバファロ−ズ救済に
理解があってしかるべきかな(笑
ロ−ズだってバファロ−ズからの頂きものだし、あ、もっとも
札束で顔を はたいて獲得したのでしょうけど。(笑




#4983 
ひで 2004/07/09 01:19
縮みゆく野球界

オーナー連中が野球のことなど全く考えておらず、自分たちの利益しか考えていないことは前々から承知していましたが、ここまでくると怒りを通り越して笑ってしまいます。
ふと思ったのですが、1リーグにして巨人にとっていいことってあるんでしょうか・・・。かえって優勝の機会が遠のくだけだと思うんですが(笑)。

プロ野球のさらなる盛り上がりを期して2リーグ制を始めようと言い出したのは当時コミッショナーをしていた正力松太郎ですが、自分たちが苦労してきたのに新しくはいるところはいいとこ取りだという感じで2リーグ制に反対したのは、当時正力を社から追い出していた読売新聞社でした。今も昔も変わらないなあ・・・・。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4982 
徹夜城(今夏は夏期講習で地獄を見そうな管理人) 2004/07/08 23:37
飛行機映画、ホンモノの迫力

 先週から「ゼロ・ファイター大空戦」「零戦燃ゆ」と東宝ミニチュア特撮の戦闘機もの映画を立て続けに見まして(「歴史映像名画座」および映画評もどきもアップ済みです)、続いてイギリスの大作「空軍大戦略」(原題:Battle of Britain)を鑑賞。三作共にストーリーはどうでもいい代物なのですが(あ、一応「大空戦」はそれなりに話も面白い)、見所は空戦シーンでありました。日本製の2作で戦闘機ものにハマっていったところで「空軍大戦略」を見ちゃったらもういけません(笑)。頭の中はハイネケンとメッサーシュミットとスピットファイヤーで一杯になってしまいます(笑)。やっぱり「ホンモノ」の迫力にはメロメロ。
 日本は敗戦国だから戦中の兵器がほとんど廃棄されている、という事情もあるのですけどね。やっぱりミニチュア作品はとくにカラーでは辛いものがあります。それでも「日本海大海戦」(東宝のね)みたいな力技もあるにはあるんですが、飛行機は特につらいかも…

>プロ野球
 あー、元近鉄ファンということを差し置いてもこの情勢には正直頭来てますわ。中村主水にナベツネへの「仕事」をお願いしたいぐらい。
 ファンの合併反対署名に近鉄の選手も参加しようとしたら「署名活動をした選手はプロテクトされへんよ」と言った近鉄球団社長。選手会代表として話し合いたいという古田選手に対し「無礼者」呼ばわりするナベツネ。こりゃもう今全国で開始されている高校野球の連中もプロへ行きたくなくなりますな。みんなメジャー目指しそう。日本プロ野球だけ勝手に自滅していく感じもあります。
 それにしてもこのシーズンになったとたんに高校野球コーナーが一日4000人超も来ている…(汗)。高校野球好きはなんだかんだいって不滅かもしれませんな。


>アベれいじさん
…どうしてその質問をこの伝言板に?



#4981 
アベれいじ 2004/07/08 17:52
ご存知の方

1993年頃小学館の小学一年生に連載されていた漫画で、女の子が不思議なバッジをはじいて男の子になる漫画で、りんたろうという犬が出てきた。のタイトルご存知の方いらっしゃいませんか。



#4980 
くれど 2004/07/07 12:38
売名行為おおいによし



企業が球団を所有する?売名行為以外の なにものでもないじゃありませんか

まさに その意気や よしです。

http://plaza.rakuten.co.jp/junksai


#4979 
徹夜城(最近は映画関係で作業が多い管理人) 2004/07/04 23:45
なぜかヒコーキ映画続き

どうも、史劇的伝言板では書き込みが途絶えてましたが、栄耀映画、エンジンFX、アシモフの各掲示板ではここんとこ盛んに書き込んでた管理人です。


>ブッチャー3世さん
 今日の大阪ドームの近鉄の試合にはライブドアの堀江社長が観戦にかけつけ、スタンドの近鉄ファンから堀江コールが起こっていたとか…。しかし売る側が首を振らないんじゃどうにもならんかなぁ…それにしてもナベツネの「俺が知らんやつはダメ」発言には頭にきますな。
 もう来年のことが気になって選手もファンも気がそぞろという感じの今年のペナントレース。1リーグになるとするともう一組ぐらい合併がありそうだということで、スポーツ紙ではあれこれとトバシ記事が書かれてますね。ちなみにスポーツコーナー担当の弟のK・E・Nは「巨人とダイエーの合併説」と唱えております(笑)。
 どっちにしてもプロ野球人気がガクンと落ちそうな気がする…水島新司先生、「ドカベン」の新展開は正しかったのかもしれません!


>鵺さん
 テレビ東京の正月大型時代劇「国盗り物語」の件は大河ファンBBSの方で書いちゃってまして…あちらでもあれこれといろんな意味で盛り上がってました。
 とくに織田信長=伊藤英明という配役問題で(^^;)。「海猿」との「サル」つながりで秀吉役にでもしたほうがまだよかったんと違うかな(笑)。渡部篤郎の光秀と言うのは結構イケそうな気がします。しかし同じ正月にやる「大化改新」の蘇我入鹿役と屈折系ってことでかぶっちゃわないかなぁ。


>映画関係。
 このところ「栄耀映画なる回廊」の方で映画日記をぽつぽつと追加してます。その中で歴史物としてちょっと目を引くかな、というのが大川橋蔵主演の「紅顔の密使」ってやつでした。まぁ詳しくはあちらを御覧下さい(笑)。
 その後なぜか「ゼロ・ファイター大空戦」「零戦燃ゆ」「空軍大戦略」とヒコーキ戦争映画を借りてきて立て続けに見てます。前2作はいずれも東宝特撮映画でありますが、「零戦燃ゆ」では山本五十六を丹波哲郎が演じておりました…それにしてもこの役もいろんな人が演じてますねぇ。



#4977 
2004/07/04 15:10
正月時代劇

司馬の「国盗り」だそうで。
斎藤道三って最近「国盗り」は親子2代でやってたなんて新資料が出たって話も聞くんですけどね。殆ど宮本武蔵と同じ伝説的人物の扱いでしょうか。本宮ひろ志も描いてたな(笑)




#4976 
ブッチャ−3世 2004/06/30 13:08
さまよえる近鉄

バッファロウズを買収しようと考えているIT企業が出てきたという
報道に、朗報と思っていたら、近鉄が、やだって言っている
という報道がすぐに。買い手があるうちが花だと思いますがね。
岩隈投手や中村内野手、生え抜きの良い選手を惜しむとともに
故・岡本太郎さん がデザインした、あの、バッファロウズの
猛牛のマ−クが消滅してしまうのも非常に惜しいと思います。



#4975 
景虎 2004/06/29 00:38
制服でみる現代史

最近では、学校からは姿を消しつつあるブルマーですが、イベント会場などでブルマーのコスプレをする人達がいるようなので、コスプレの一種としては残りつづけそうですね。ブルマーももはや歴史になりつつあるのでしょうか。

>mozawaさん
私は男ですから詳しくは分かりませんが、確かにブルマーって寒そうですね。
よく考えてみると、転んだ時とか怪我しやすそうな気もします。万が一、ブルマーが捲れてお尻を擦りむいたりしたら最悪でしょうねえ。

>スクール水着
旧スクール水着派、競泳水着派などの派閥があるようですが、こんな書き方をすると政界のようですね(笑)。

>80年代の戦争
と言えば、角川映画「ぼくらの七日間戦争」も80年代でしたね。
最近は校則もそれほど厳しくないと聞きますが、この映画では定規でスカートの長さを測ってましたねえ。しかもスカートが長い。一体いつからあんなに短いスカートになったんだか、もう覚えてなかったりします。



#4974 
是流陀 2004/06/27 13:19
80年代の世界戦争破滅観

1980年代の幕開けに、一人のミュ−ジシャンが殺されました、
彼は晩年、反戦活動に没頭していてアメリカ政府に煙たがられて
いた事もあり、彼の殺害は、まるで思想か政治の暗殺のように
みられたこともあり、その後、犯人がいろいろうたい、背後関係は
無い発作的な殺害のようでしたが、ジョン・レノンの殺害については。
ミュ−ジシャンは殆ど反戦家かなというと、ちょっと意外だったのは
ジミ−・ヘンドリックス語録に載っていた興味深い言葉。
「アメリカ政府はベトナム戦争を本腰を入れて戦うべきだ、
 手加減して勝てる相手じゃない、中国人を侮ってはいけない。」
(彼がこういうコメントを出した頃は未だベトナム戦争をやっていた頃)

あと、80年代の幕開けといえば、レ−ガン政権の始まりでしょうか、
この人は大統領就任前に、もの凄いタカ派だといううわさが全世界に
広がり、それは世界大戦の危機?を思わせるくらいだったそうで
実際、政権をとってみてタカ派なのは確かだったんですけど、
それほど、ひどい好戦家じゃなかったんですが。




#4973 
徹夜城(ただいま某東映古典時代劇を鑑賞中の管理人) 2004/06/26 22:08
FUTURE WAR 198×

↑こういうタイトルのアニメ映画があったな、そういえば…と検索してみました。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD17246/
↑こっからたどっていくと結末まで含めてストーリーが分かります。アニメ映画のくせに東映色満載で、脚本は高田宏治(「極妻」「仁義なき戦い完結編」など)、監督は舛田利雄(「二百三高地」「大日本帝国」)と勝間田具治(「わが青春のアルカディア」「三国志」)といったスタッフもさることながら、声の出演も北大路欣也、夏目雅子といった実写俳優の面々。東映動画で作っちゃった「三国志」三部作と製作のノリは似てるみたいですね。
 公開は1982年。この時期やっぱり流行っていたんですね、こういう未来仮想戦争ものってのが。その流れで東映動画がこんなアニメを作ってしまい、東映動画労組が反発してストライキしたりといった騒ぎになった記憶があります。



#4972 
mozawa 2004/06/26 20:35
ブルマー

船頭の孫さま
20年近く前に履いていた私も嫌いでした。中学生でしたが、体の線が出すぎて、寒くて。何でこんな変なものはいてるんだろう、と思ってましたよ。
高校に行って履かなくて良くなりすごく安心しましたね。
今の短パンの方が絶対良いです。





#4971 
ブッチャ−3世 2004/06/26 07:36
小説・第三次世界大戦

「第三次世界大戦」という小説があったのは思い出しました、
家で探せば見つかるかも、ハ−ドカバ−でグラビア満載の
高めの本でしたっけ?ソ連軍が欧州と極東で同時に侵攻を
開始、米軍及び同盟軍は反攻って筋だったと記憶してますが。
あの小説の何だかな〜ってところは、小説の挿し絵代わりに
実際にやっていた各国の軍事演習の写真を載せていたところ、
ワルシャワ条約軍が西欧に侵攻中の絵は、ワルシャワ軍の演習の
写真、NATO軍が反攻する絵はNATO演習の写真、
という具合で、あの小説、日本は、ソ連に占領され、
自衛隊は山間部でゲリラ戦を展開って筋だったと思いますが
その場面の挿し絵は、陸上自衛隊の野戦訓練の写真でした。



#4970 
船頭の孫 2004/06/26 01:18
ブルマー

実は私、10年位前に公立女子高の理科教諭なんて、とってもヤクザな商売をしていたことがありました。ちょうどブルマーからスパッツへの切り替えの時期だったのですが、生徒たち、実にブルマーを嫌悪しておりましたです。



#4969 
船頭の孫 2004/06/26 01:12
変わる意味・変わらぬ意味

「史的物見櫓」の掲示板へ
>報道官様
私も言葉というものが時代に即して変化していくということには同意します。確かに、rightを持ちうるのは誰で、またどこまでがrightとして認めうる領域か、という概念はどんどん変化していっていると思います。しかし、根底に横たわるイメージの面では欧米圏と漢字圏に深い溝が横たわっていると思うのですよ。やはり、権利と訳されるrightと正義と訳されるrightはあくまで英語の話者にとって区別されない同一のrightなんだと思うんですね。つまり、意味の周縁部がアメーバのように変形しても、イメージのコアはあくまで「正義」なんです。

でも、日本では「義務の履行と引き換えに権利が与えられる」という発想が未だに見られます。これは、日本における権利のイメージが「人が与えるもの」、言い換えると「人が与え、人が奪うことができるもの」という発想を濃厚に引きずっていることを意味します。つまり、「権利」という訳語が誕生してからさまざまな海外文献によって「権利」「人権」というもののディテールが紹介され続けて、やはり意味の周縁部が繰り返し整形され続けているんだけど、どうしても「人が与え、人が奪うことができるもの」というコアイメージは保存されているとしか思えないんですね。

そして、そのコアイメージの源泉は、「権力」というタームと共有されている「権」という字のイメージなのだと思うのですよ。つまり、度量衡のスタンダードであり、またそのスタンダードを強制する存在が「権」なんですよね。根本的に異なる発想の外に肉付けしているから、いくら同じ肉をつけても社会における受容形態がこんなにも違ってくる。コアを形成するタームが死語になっているなら語義の変遷は多少とも原初の意味から自由になるでしょうが、英語圏における正義としてのrightと、日本語において「人権」「権利」と共有される字を持つ語である「権力」は決して死語ではないわけです。

そして、日本において「戦後人権教育が日本をだめにした」という保守系の議論は正にそういう発想を彼らが持っていることの証左でもありますし、逆に戦後「人権教育」に邁進してきた人々にも「正義」の概念が十分にあったのかどうか疑念を持たずにはいられません。

>gallery様
>>「権利」ってのは、自分にとって都合の良い主張をするための理由付けの道具
>>「正義」を抜きにした単なる「力」だと思っている

正に、日本における「権利」の発想ってここに尽きると思います。しかも、いわゆる「革新」にしても、いわゆる「保守」にしてもこの発想をずっと引きずっているような気がするんです。だから、「保守」対「革新」の権利・人権をめぐる論議がむなしい内容になりがちなんじゃないでしょうか。そして、「権」の発想って正に「主張を通すための理由」と結びついているように思えるんですよ。




#4968 
モーグリ 2004/06/26 00:41
1985年危機

お久しぶりです。

>これは特に80年代の前半ですよね
最近では信じられないんですが、80年代当時は「85年危機論」というのがまことしやかに語られていました。
というのも、当時のソ連軍は急速に軍拡をしていており(まだペレストロイカ前の話です)、一方のアメリカはベトナム戦争のダメージから立ち直れていませんでした。特にソ連海軍の拡大はすごく、80年代にアメリカに次ぐ世界第二位の大海軍に成長しています。
その結果、85年頃にワルシャワ条約機構軍のパワーバランスがNATO軍を最大で上回り、第三次世界大戦が勃発するだろうとういう説が浮上してきたのです。実際に1985年にヨーロッパで第三次世界大戦が発生するというストーリーの『第三次世界大戦』という本が出版されました。



#4967 
貧乏神 2004/06/26 00:18
気をつけません、勝つまでは

いや、実は、管理人さんの育った地方では「気をつけ」までしてたのかな、なんて
想像してたんですが。私の育ったのが革新系の強い某府だったりするので。
結構こういうのって、地域差があったりしますよね。

水の話は、それ自体は(たとえば小林よしのりなんかと比べると)大して害のある
話じゃないし、どっちかっていうと「いい話」の系統だから、はまっちゃう善意の
人が結構多いんでしょうね。
しかし、水に関しては、「水商売ウォッチング」なんてサイトがあるくらい、
トンデモ話の温床になってるようです。ところで、海洋深層水って、私は結構
うさん臭いと思ってるんですが、まるで攻撃されませんよね。あれの有益性って、
ほんとに信頼できるんでしょうか。

>核戦争後の…

これは特に80年代の前半ですよね。オイルショックのあった70年代を引きずった
80年代のはじめ、というべきか。後半は共産圏が瓦解してしまったおかげで、
核戦争への恐怖が一気に冷めた感がありますから。オウムなんかの新宗教は、
流行ったのは80年代後半以降ですが、その前の時代に強調された核戦争への
恐怖感が伏線になってた気がします。
エンターテインメントでは、核戦争ネタは、「ターミネーター」まで、というか、
「T2」まで、でしたね。

>ブルマー

「良識派」の人たちはブルマーを絶滅させて満足なのかも知れませんが、世間
には「スパッツ萌え」なんていう人種がいることなんて知らないんだろうなぁ。
人間の業の深さに関する理解が浅いんじゃないかなぁ。
「スパッツ萌え」よりも、もう少し有力な勢力として、「スクール水着萌え」
というのがありますが、こちらはどうなることやら。




#4966 
ひで 2004/06/25 19:10
授業前後の挨拶

>気をつけ
私の記憶では、中学でも高校でも「起立・気をつけ・礼」だったなあ・・・。
てっきりふつうは気をつけというのはあるものだと思っていましたが、どうやら
そうではなかったようで。その他、ちょっと調べてみたところ、群馬県の学校では
「起立、注目、礼」という号令をかける学校が多いようです。
(参考:http://jn1bpm.cool.ne.jp/gunma/chumoku.htm )


http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4965 
アール・ケイ 2004/06/25 12:47
ワタクシ、それで卒論書きました(爆笑)

岡崎栄さんと故・岩間芳樹さんによる未来予測ドラマ+ドキュメンタリー
『ザ・ディ その日〜1995年・日本』ですが、
私、これとアルヴィン・トフラーをネタに卒論、でっち上げました(笑)。
1995年に確か検証番組がチョコっとあったような気もするのですが
よく覚えておりません。
まあ大した予測がされたわけでもなかったので(家族がバラバラになるだとか、ロボット導入によって
熟練技術者が失業するだとか)、当たりもせず外れもしてません(笑)。
ドラマ中、携帯電話が出てくるのですが、大きさ(小型化)はだいたい当たっているんですが、
長いアンテナを長ーく伸ばして使う、という設定になってました。


http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#4964 
素人筋 2004/06/25 08:32
右向け、右!

現在使用している号令の多くが「歩兵操典 第二編 生兵之部」(明治23年7月版)に出てきます。もしかするともっと前(明治維新より前)から使っていたかもしれません。



#4963 
徹夜城(学生時代の記憶が薄れつつある管理人) 2004/06/24 23:11
そうか、起立、礼ですよね。

>貧乏神さん
 はい、そうでしたね。日本の学校での授業開始挨拶は「気をつけ、礼」ではなく「起立、礼」でしたね。疑問にも思わずそのまま書いてしまった(汗)。なお、元記事では確かに韓国では「気をつけ、礼」のようですが、起立もするんでしょうね、やっぱり。
 あの文章のなかで学校時代の号令を思い出しつつ書いているうち、後ろに足を出してぐるっと180度回転して後ろを向くのって何だっけ…となかなか答えが出てこず、結局あのとおりそれを書かぬままになってしまいました。答えは今日になってやっと「回れ右」だと思い出しました(^^;)。
 「水は答えを知っている」、あの空を飛んだ窪塚クンもハマってましたか…あの人、小林よしのりを皮切りにトンデモ系に次々と首を突っ込んでいたみたいですねぇ…


>景虎さん
 「北斗の拳」もそうですが、1980年代は「核戦争の危機」説がまた盛り上がった時期でもありまして、「風の谷のナウシカ」など「核戦争後の地球」ネタの作品が多くあったような気がします。もちろん「北斗」は「マッドマックス」、「ナウシカ」には「未来少年コナン」といった「先輩」があるわけなんですけど。
 アメリカでは当時「ザ・デイ・アフター」ってTV映画が大きな反響を呼んだってこともありましたね。核シェルターに避難する訓練している割に「核戦争」の実感に乏しいアメリカ人には(日本人に言わせれば)あんなもんでも大ショックだったみたいです。そういや今公開中の映画にタイトルが似た奴がありますね。
 「ブルセラ」といえば一方の雄(笑)であるブルマーもほとんど死滅状態のようです。大昔の女性解放運動家の名前に由来する、それなりに歴史的由緒あるものなのですが…(笑)。


>是流陀さん
 ご紹介のように、水が地球外から来たものであるという説は生命が地球外から来たのではないかという説と同様に特に「トンデモ説」というわけではなく、それなりに説得性のある仮説として主張されてます。「と学会」の本でもそのことには触れているのですが、この「水は答えを知っている」の著者はそれを明らかに曲解してとことん水を「神秘的」に語ろうとするところに問題があるわけで。
 しかしこの本のように「文明批判」っぽいところがあって、なんとなく「いいこと」を言ってるように見える本ってのはその途中経過の検証をすっ飛ばして感心してしまう人が結構出てしまうものなのですね。


>mozawaさん
 その「1995」という番組のことは知りませんが、「核戦争後の地球」(確かそんなタイトル)というNHK特集は結構話題になったし、僕もおぼろげに覚えています。オープニングの方で新幹線が吹っ飛んだりしていたような…で、この番組について自民党筋から圧力がかかったなんてこともあったような記憶があります。



#4962 
mozawa 2004/06/24 21:12
その日・1995年

というNHKスペシャルが1985年に放映されたと記憶しています。
10年後の近未来を予想し、警鐘を鳴らす、という番組だったような。
飽食とか、カード社会とか、家族崩壊とか。
当時は極端だな、と思った内容でしたが、現在が当てはまって来てるかも。
うーん。NHKは、それの検証番組、なんてやらないでしょうね。




#4961 
是流陀 2004/06/24 08:02
水ですか

>水が地球外から来たもの
これは、違う方面の観測結果で、どうも水は宇宙から来たんでは
ないかという推測がある、というのを聞いたことがあります、
言っていたのはTVでよく出てくる気象予報官の人だったかな、
地球には隕石のように宇宙からデカい雪の玉が、よく降ってくる
のだそうです、大きさは大小さまざまらしいですが、だいたい平均、
一戸建ての家ほどの大きさの雪玉らしいとか。そんなデカいものが
落ちてきて地上に影響はどうなのかというと、雪玉だし、大気圏の
突入で瞬時に蒸発して水蒸気になってしまうらしいですね。
で、この雪玉、結構、よく地球に落ちてくるらしく、雪玉が宇宙から
降り続ける限り、地球は火星のように乾燥した惑星になる心配はない
なと思えるほど、雪玉は、よく降ってくるらしいですね。



#4960 
景虎 2004/06/24 02:47
199X年・・・

80年代の首脳達・・・懐かしいですね。
当時テレビでアメリカの小学校の非難訓練を放送していたのを観ましたが、火災でも地震でもなく、核戦争の非難訓練だったのに驚いた記憶があります。学校の核シェルターに非難していましたが、平和ボケと言われる日本では考えられない光景でしたね。そういう時代だったから「北斗の拳」などが生れたんでしょうねえ。

>制服
そういえば、本来は軍服ですね。詰襟とセーラー服。
まあ、丸刈りはともかく、詰襟とセーラー服はいい制服だと思ってます。「ブルセラショップ」などという物があるくらいですから、多くの人に愛されているのでしょう。色んな意味で(笑)。



#4959 
貧乏神 2004/06/24 00:12
どうせなら私にメイドを贈ってください

こういうネタはすぐ返さないと何のことやらわからなくなってしまいますな。

>気をつけぇ!

些細なことですが、授業開始・終了時の礼は「起立、礼、着席」でしたよ。
校庭での朝礼なんかでは「気をつけ」をやった気がしますが。
そういえば、学校行事で「君が代」を歌ったことがないのはありがちとしても、
私は「仰げば尊し」を一度も歌ったことがなかったりします。こういうのは
割と珍しいのかな?

>水は答えを知っている

教育現場なんかでも、結構信奉者が多いようです。芸能界だと、こないだ転落
した窪塚洋介氏がハマってたとか。

>タイガースだけありゃいいのか。

元関西人として言いますと、現実はそんなもんだと思います。近鉄やオリックスの
ファンになるのはたいていヒネた人間なので、バイタリティはあまりないような
気がします。いや、私自身はなぜかドラゴンズファンなのですが。




#4958 
徹夜城(恒例贋作サミットを今年も無事開催した管理人) 2004/06/23 23:22
歴史話ではないですが

 歴史テーマではありませんが、この伝言板常連の一勢力(笑)でもあるトンデモ系の話題を。
 先ほど仕事が済んで帰る道々カーラジオなんぞ聞いておりましたら、
「水に「ありがとう」という字を貼って凍らせるときれいな結晶ができるが、「ばかやろう」といった汚い言葉を貼ると汚い結晶ができるそうで…」(正確に再現は出来ませんが主旨は同じ)
 という話が聞こえてきました。「えっ…その話は…」と気づいた方もおいででしょう。「と学会」の本でも紹介されました、江本勝著「水は答えを知っている-水の結晶に込められたメッセージ-」(サンマーク出版)の内容なのです。

 水に対し各国語でキレイな言葉、汚い言葉を貼って凍らせ結晶を調べるという実験を繰り返し、その結果水はそれらにちゃんと反応すると。テレビやパソコンの側に置くとやはり結晶が乱れる。「いいテレビ番組」を見せた場合はきれいな結晶になるとかで(笑)。こうした実験結果をもとに作者は「愛と感謝は大自然の根本原理であって、人を罵ったり傷つけたりする言葉は人間が作り出したもの」と言い出し、水がもつさまざまな不可解な性質(と本人が考えるもの。氷が浮かぶことや毛細管現象が含まれる)は水が地球外から来たものであるからだとまで言ってしまう。もちろん作者は大真面目です。
 ではこのやたら明白な実験結果はなにかというと、なんのことはない。本人が本の中で書いてますが多くの結晶の中から「水の特徴を良くあらわしている」(と当人が思う)ものを自分で選んで「結果」を出してるってことなんですね。思い込みというのは恐ろしいという話なんですが…

 「と学会」の本でも触れられてますが困った事にこの本けっこう売れていて、本気にしちゃう読者が少なからずいたようなんですね。で、本日たまたま聞いたNHKラジオでこの本を紹介していた人も、完全に本気にして、どころかかなり感動して(?)しゃべってるとしか思えませんでした。「人体の90%は水ですしねー」とかも言ってましたな。
 番組は9時半からやってる若手落語家のおしゃべり番組でして、その中の読書コーナーでの一こまでした。今日担当していたのは確か小さん師匠のお孫さん。先ほどネット上のNHK番組表確認したら違う人になってたけど…
 …ホントに、トンデモというのはさりげなく多くの人が信じちゃってるものなのだな、と認識を改めてもった次第。



#4957 
足塚玉虫 2004/06/23 20:04
黒字球団は4球団のみ

何かの雑誌で最近のってましたがプロ野球・球団で
黒字なのは4球団のみだとか、4つともセントラルという話し
堤さんの西武すら赤字らしいですね。
黒字1位は言うまでもなく読売、2位が順当というか阪神
3位は名古屋の好景気と関係あるのかないのか中日、
4位は意外に広島だそうで。ヤクルトは赤字組だそうです、意外。
こんなていたらくだからオリックス・近鉄の合併は、
他にも波及は必至、全部が赤字球団のパシフィックは
寂しい限りですね。




#4956 
アール・ケイ 2004/06/23 15:56
同郷者としての哀しさ

実は某オーナーが先輩に当たるもんで批判しにくいのですが、
今般の、小・正力ことバカツネの陥穽にまんまとハマった“合併劇”は
オーナーや球団親会社が野球のことをなんら愛しもせず、敬意も持ち合わせていないことを
露わにしてしまいましたね。
黄昏ですな。

それよか腹立たしくて仕方がないのが、大阪人のバイタリティのなさ、度量のなさ、
行動力のなさだったりします。
「30億円ぐらい、毎年ワシらが集めてきたるわいっ」という気概が感じられない。
どーした、関西人。
タイガースだけありゃいいのか。

関西の、とりわけ大阪の経済面、政治面での地盤沈下を思い知らされている感じです。
こっちのほうも、大いなる黄昏かもしれませんね、歴史的な。


>アニメ『火の鳥』

ここまで無残なものになるとは思いませんでした。
いいのか、手塚プロ。


http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#4955 
徹夜城(私もコーランは読んでない不信心モノの管理人) 2004/06/23 02:07
ムハンマドのことなど

>ブッチャー3世さん
 ほほー、ムハンマド(マホメット)の伝記も子供向け漫画で出てるんですねー。それこそイスラム圏では「偶像崇拝」にひっかかってくる問題なんですが。これは宗教上の解釈の違いになってしまうのでしょうけど、ムハンマド本人は啓示を受けた一人間なのであって、彼の姿を描いた「偶像」は別に問題なしだと僕は思うんですけどね。
 しかしことはそう簡単ではないわけで、現実には彼じたいが信仰の対象と化してるところがありますし、彼の生涯を描いた映画「ザ・メッセージ」も彼の姿を直接映すことはできませんでした。この映画の中ではムハンマド本人についてはやたらと「あくまで普通の人間である」ということを強調しまくっていたのですけどね。
 ブッチャー3世さんもお書きのように、他の世界宗教の元祖の方達と比べるとムハンマドというのはかなり人間味豊かであくまでフツーの人です。もちろん政治的・軍事的指導者としての才能があったことは否めないのですが、本人も存命中にはあくまで普通の人間であることを強調していたみたいです。コーランに載る神の啓示についても一時「偽りの啓示」を聞いたとしてあとから変更したりしてるそうですしね。コーランの解説本を読んだ限りでは実際に時期により前後で矛盾しているようにも思える啓示があります。


>是流陀さん
 ほほう、ニュートンにしてもムハンマドにしても猫好きとは知りませんでした。そんな逸話があるのですねぇ。
 両者ともある意味「神がかっていた」ところは共通してるかもなーなどと思ってしまいました(笑)


>新参右衛門さん
 ムハンマドは天使ガブリエルの啓示を聞いたとされますが、もともとイスラム世界観はユダヤ教・キリスト教と多くの部分で共通してますのでとくにおかしなことではないのです。大天使ガブリエルにしてももともとは中東の砂漠方面の信仰のものですから、「西洋化」してるほうがヘンであるともいえます。天使の存在自体はイスラム世界観にも含まれてますから別に「偶像」というわけではありません。
 コーランではしばしば旧約聖書に出てくるアブラハムやモーセの逸話が引用されてますし、イエス(イーサー)についても預言者として認めています。むしろ彼らには多神教とや仏教徒のほうが理解不能な存在でしょうね。まして無神論者をや。

 関連話みたいなことをまた書きますが…。
 先ほどまでレンタルのDVDでエリザベス=テーラー主演の「クレオパトラ」を鑑賞しておりました。まぁ映画のほうは金だけやたらかかっていてどうってことはないのですけど(笑)、DVDのおまけである副音声での製作裏話が面白かったんです。
 エジプトでの撮影もおこなわれたそうなのですが、当時のエジプトはナセル大統領の時代で、イスラエルとの間に厳しい緊張状態がありました。従ってユダヤ人など入国は許されない情勢で…そう、リズ=テーラーはユダヤ系なのでありますね。主役が現場入りできないんじゃ困る、ということでエジプト政府と折衝が重ねられたそうです。
 そして結局、エジプトの宗教指導者たちが「エリザベス=テーラーは『改宗ユダヤ教徒』である」という解釈で入国を認めたんだとか。イスラム圏でもかなり苦しいながらも融通はきくんだな、と思わせるエピソードでありました。



#4954 
新参右衛門 2004/06/22 23:53
天使ガブリエル

>聖マホメット
ちょっと恐れ多いのですがマホメットさん に聞いてみたい
ことがあるのです(笑
貴方に啓示をしてくれた神の使い、つまり、天使ガブリエル、
何か思いっきり西洋っぽいキャラクタ−(笑)に感じますが
そこのところはどういった解釈なんでしょうか?なにぶん
私はコ−ランも読んだ事ない不信者でありまして。(汗
天使から啓示を受けたということからして教義の偶像崇拝の禁止
と何か相容れないものが感じられます。(汗



#4953 
是流陀 2004/06/22 18:47
マホメットとかけましてニュ−トンととく

そのこころはというと、どちらも尋常ではない
愛猫家だったということで。

アイザック・ニュ−トンの猫好きは下記のような逸話が。
かの物理学者、大きい猫と小さい猫を1匹ずつ飼っていて
召使い男に自分ちの玄関のドアに猫用の大小2つの扉を
開けるよう命じ、召使いに、大きいめの扉を1つ開ければ
2つも扉を開ける必要はないと言われ、かの物理学者は
成る程、大が小を兼ねるのか気付かなかったと言ったそうです。

マホメットは、飼い猫を溺愛していて、ある日、
外出のため外出着を探していたら、外出着が床にあり
その片袖で飼い猫が眠っていました、マホメットは
猫を起こすに忍びず、猫を起こさないように静かに
猫が寝ている側の袖の肩を切り裂き、片袖が無い
いっちょうらで外出したそうです。







#4952 
ブッチャ−3世 2004/06/22 12:46
教祖さま

この間、ひま潰しに、なにげに世界史偉人伝っつう児童向け漫画を
パラパラと読む機会があり(何を読んでおる)というか、なにげに
寄った喫茶店というのが、その漫画シリ−ズ殆ど揃ってたのが奇特に
思い、つい長居をしてしまったということで。
そのマホメット編を読んで、へぇイスラム教の教祖という人物は
こういう人だったのかと、初めて知らされました次第でして。
なにか、3大宗教の教祖の中では一番、人間味のある人だなぁという
感想ですね、隊商の指導者であり、流民のリ−ダ−でもあり
しかも神の啓示を受けた後も商人でい続け、流民を指導して諸都市と
戦争したりと。まぁ紹介してる漫画が、マホメットの宗教観よりも
彼が関与した戦争や政治的事件を中心に話しを進めていたせいも
ありましょうが。



#4951 
gallery 2004/06/21 19:29
人権の歴史

 人権の起源については、イギリス「大憲章(マグナ・カルタ)」まで遡ります。ただし、これは権力を濫用する国王に対して、貴族(議会)層が団結して諸要求の確認を迫り、署名させた文書であって、人間としての権利を宣言したものではありません。
 ここで生じた「権利」は、コモン・ロー(一般法)中に吸収され、近代立憲主義の誕生と成長の過程で、権利思想も成長しつつ、やがて国民一般に及ぶ人権思想が生まれることになります。ただしその根拠は、イギリス古来の歴史的な権利・自由の確認として理解されたもので、人間が生まれながらにして持つ権利〔=天賦人権論〕としてではありませんでした。
 そんなイギリスの思想を受けつつ、より発展させることになったのが、アメリカ独立宣言。
「すべて人は生来等しく自由かつ独立しており、一定の生来の権利を有する」
 として、国家契約説、国民主権及び革命権によって裏付けられた、天賦人権論が誕生。
 本国イギリスのように歴史も伝統もない地域において、専ら搾取される側が独立するために用いた根拠・理由付けが、つまり宗教・信仰に基づく「正義」であり本国でも用いられていた「権利」をより発展させた形でした。そういう意味で言えば現在に通じる「権利」の元々の意味は、神によって保障された「正しさ(rights)」・・・だと言っても良いと思います。
 更にフランス人権宣言がアメリカ独立宣言の影響を受け、またルソー等フランス固有の思想を受けて成立。人権=自然権(前国家的権利)との位置付けがなされ、全ヨーロッパに爆発的に広まります。
 しかし、植民地政策が進み帝国主義化が進む中で、富国強兵の邪魔となる天賦人権論は形骸化し「人権は国家によって与えられるもの」との観念が生まれ、定着するようになります。プロイセン憲法や、それを参考にした大日本国帝国憲法がそうです。
 そのような風潮が見直されて現代に至るのですが、さすが現在では人権を宗教的理念で説明する者はほとんど居りません。日本における通説では、人権とは、
「人が人格的自立の存在として自己を主張し、そのような存在としてあり続ける上で不可欠な権利」であり、それは「人間固有の尊厳」に由来し、「道徳理論上各人に生まれながらに普遍的に備わっており、国家の承認を待ってはじめて存在する権利ではない」とされております。

 元々は宗教的正義が起源でしたので、つまり「権利」とは「正しさ」であり、「権利」を主張すること=「正しい」という考え方があり、更に自分たちの祖先がそれら「権利」を勝ち取ってきた歴史があります。だから諸外国ではあれだけ五月蝿いくらいに自信を持って「権利」主張がなされるのだと思うのです。
 ただ、日本においては、明治維新後に西洋文化と共に入ってきた天賦人権論的な自由民権運動が、明治政府にとっては富国強兵政策の邪魔になり「こら、あかん」ということで運動が排斥。更に大日本帝国憲法で「権利」は天皇によって付与される「臣民の権利」である・・・てなことになっちゃいました。その時点で「権利」という文言は登場するので、翻訳があったのはそれ以前ということになります。どちらかと言えば、自由民権運動が政府と対立するまでは、日本の主流的思想であった時期(明治初年ごろ)もあるので、訳したのも政府側の人間とは限らないんじゃないかな?・・・とも思ったりするのですが、翻訳者不明なので、どのような意図があったかも不明です。誰なんでしょうね?
 国民に権利意識が定着する前に「権利」が天皇によって与えられるモノだと教え込まれ、更に戦後にはアメリカさんに「これが権利だよ」と本来の意味の「権利」を教えてもらいながら、米ソ冷戦下で当のアメリカさんによって権利主張が取り締まられ・・・・・結果、びっくりするほど(本来の)権利意識の身に付かない国民になっちゃったな。と、個人的には思います。
 実際のところ、「権利」ってのは、自分にとって都合の良い主張をするための理由付けの道具・・・とでも思ってるんじゃないかな。「正義」を抜きにした単なる「力」だと思っているから、明らかに間違っている場合(特に政治家や、先鋭化した宗教・思想家なんか)でも主張する奴は主張するし、そういう人間に限って他人の権利は制限しようとする。
 たとえ「力」だとしても、たまたま権利を濫用して悪事を働く奴がいるからといって、権利そのものを制限しようとするのは、「カッターナイフ」は人を殺すことができるから持たせない。ってのと、同じ論調だと思いますね。本来の用い方をすれば良いだけのことかと。
 人権の歴史は、常に干渉しようとする国家との戦いと交渉の歴史であり、そのために国民は「不断の努力」をせにゃならんのだが・・・・・う〜ん、現在の憲法改正論議を見るに、どうも逆行(又はタイムスリップ)してるようにしか思えんです、ハイ。
 長々と取り留めない文で、どうも失礼しました。最後にもひとつ佐藤幸治の『憲法』から引用して終わります。
「自由は、そもそも他所の干渉を受けずに自己決定を行う自由であるところに本質を持ち、自由を実現するために他者(国家)に依存するということは、一種のパラドックスなのであって、このパラドックスを無いが如く説くこと(例・国家なければ自由もなし)には無理があり、近代人権思想が描く自由の観念を、全く変質せしめてしまう恐れがないか、との疑問を拭いきれない」

http://www.chukai.ne.jp/~gallery/index-tottori.html


#4950 
徹夜城(ここんとこ毎週日曜に仕事している管理人) 2004/06/21 10:12
『大本営発表は生きている』

 いま電車の中で読んでいる本がこれ。

 保阪正康著『大本営発表は生きている』(光文社新書)

 昭和史研究家の保阪さんの新著で、太平洋戦争時において嘘と欺瞞を垂れ流しまくって後世「ウソ広報」の代名詞になってしまった「大本営発表」に関する総合的な研究本です。このところこの伝言板でも話題の、政府による英訳の欺瞞・「物は言いよう」状態と重ね合わせて読んでいると慄然とする思いがします。保坂さん自身イラクへの自衛隊派遣という事態に緊急性を感じて急遽この本を出されたそうですし、しかもタイトルは「生きている」というのですから、その意図するところは察せられるでしょう。
 この本では「大本営発表」を太平洋戦争の展開とともにどう変化していったのか、その表現も含めて詳細に検証していきます。具体的には「読んでください」としか言いようがないのですが、とにかく軍官僚の「責任回避・無責任体質」を嫌と言うほど見せ付けられて物凄く暗い気分になります。そしてそれを許した土壌としてやっぱり日本人全体の体質を感じてしまうところがあるのですね…昨今のイラク戦争でのアメリカ軍も相当に「大本営発表」しているところはあると思うのですが、日本の場合現実が不味くなってくると妄想に回避していく傾向が強いんじゃなかろうか…と思うフシがあります。


 さて「華氏911」の件ですが、CNN日本語サイトに続報で詳しく出ておりますね。ブラッドベリ氏自身は政治的には共和党でも民主党でもないと明白に表明しているのだそうで(そう表明しているってあたりがアメリカっぽい)、あくまで「タイトルを勝手に使われた」ことに激しく怒っている、ということのようで。なんでも半年前に抗議をムーア監督に送っていたそうで、放置されていたのがよけい頭に来たのかも。ムーア監督側はブラッドベリ氏を尊敬しておりテーマ上のオマージュとしてタイトルをパロらせていただいた、ということで説明するそうですが…。
 ブラッドベリ氏もいい年して大人げないなと思うところなのですが、なんでも「華氏451」のリメイク映画化の話も進んでいるらしく、それもちょっと絡んでいるのかもしれない…。

 関係あるようなないような話ですが。
 NHKの大ダイジェストアニメ「火の鳥」がとうとう最後の「未来編」に突入。相変わらず総集編状態で構成されておりましたが、原作にもある人造人間が人口羊水から出てきてすぐに死んでしまうシーンが描かれておりました。この人造人間の名前がアニメでは「アダム」になっていたのですが、原作では「ブラドベリイ」なんですよね。やっぱり警戒したのか、NHK(笑)。
 連想ついでに書くと、アニメ「カウボーイ・ビバップ」の第一回の悪役は「アシモフ」だったりしました(笑)。



#4949 
ひで 2004/06/20 13:33
私も勘違いしてました(笑)

>シミュレーション
シュミレーションとうった時にATOKから「シミュレーションの誤読」
とつっこまれるようになってから間違えていることに気づきました^^;
それまで色々なところで間違えていっていたことも結構あったのかと
思うとぞっとします。

ちょっと前の話題に戻りますが、

>一夫多妻
確かに男子の後継者を得ようとして、一夫多妻を実践することは様々な時代や
地域で見られますが、その後起こりうるであろう後継者を巡る争いについては
良い解決法というものはなかなかないようで・・・。
王位に関し特に継承に関するルールがなかったことから、先代の王が死ぬと王族間
で争いが起こることがふつうだったマケドニアの場合にはフィリッポス2世など代々
の王達が王位を巡って争ったあげく、傍系王族男子をことごとく排除してしまい、
ついにアレクサンドロス大王が死んだ後に後継者が確保できぬ状態になり、結局
王家が断絶することになります。

それならばルールがあればよいのかというと、これも作り方によっては難しいと
思います。スルタンンになった者がそれ以外の皇子を殺すという、兄弟殺しが
ルール化されたオスマン帝国の事例もありますが、このようなルールを作ると、
むしろ皇位継承を巡る争いを激化させてしまいそうな印象がありますがどうなの
でしょう。
また、生前に皇太子を決める方法では、皇太子の周りに人々が集まり、そこから
党派を作るような動きも起きて、争いが起きることもあったようです。それ故に
清朝では雍正帝の時代に太子密建の制度を作ったと説明されることもありますが、
太子密建は実際には3回しか行われていないため、果たしてどの程度有効だった
のか疑問が残ります。

いろいろと思いついたことを書き連ねてみましたが、現代世界のように天皇、
皇帝、国王といったものが権力とは縁遠い存在となっているような世界であれば、
それほど問題はないかもしれません。



http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4948 
gallery 2004/06/20 12:53
間違いと誤訳と近鉄と

 誤訳ではないけど、勘違い・・・というか、覚え間違えですかね。
以前書いた、「シュミレート」ではなくて、「シミュレート」でした。
これは勘違いしている人、多いのでは?私も間違えて覚えていたので、偉そうなこと言えませんが。

 誤訳といえば、PKO(PeaceKeeping Operations)。このOparatiojnsを「活動」より「作戦」と訳した方が自然じゃないかと、巨泉さんが突っ込んでました。かなり前のテレ朝の人気英会話番組(?タイトル忘れちゃった)で。辞書みたら「活動」という訳も確かにできるので、どっちが自然なのかは分かりませんが。
 もひとつ。日米の新ガイドラインの日本語(超)訳。詳しくは↓
http://www.shonan.ne.jp/~kuri/aala/aala_14.html#Anchor210171

>近鉄・オリックス合併!
 誰だか「某巨大球団を分割しては?」と言っていたので、ちょっと考えてみました。とりあえず、生え抜き組みとトレード・FA組で分割。

先発・上原、桑田、高橋    先発・工藤(西武)、ランデル(ダイエー)
中継・真田、久保       中継・前田(中日)、柏田(メジャー)
抑え・河原、岡島       抑え・河本(ロッテ)、シコースキー(ロッテ)
1番C仁志          1番F
2番F清水          2番C
3番A阿部          3番E小久保(ダイエー)
4番H高橋          4番Gローズ(近鉄)
5番E二岡          5番Hぺタジーニ(ヤクルト)
6番G鈴木          6番B清原(西武)
7番D元木          7番D江藤(広島)
8番B後藤          8番A野村(阪神)
9番・投手          9番・投手

 おお、意外と上手くいきそうです。捕手・野村ってのがちょっとしたミソです。石井浩郎、ローズを奪い、近鉄の赤字に拍車をかけた責任を、某巨大球団にも取っていただきましょう。

 すみません。歴史と関係ない話題で。
 「権利」「人権」について、もうちと後で書く予定です。



#4947 
素人筋 2004/06/19 18:03
ポツダム宣言の時にも

ポツダム宣言を受け取ったとき、日本の外務省は“ignore”という単語を使ったために大変なことが起きてしまいました。日本政府は、外国語についての解釈が通り一辺倒なの。ではないでしょうか。



#4946 
ひで 2004/06/18 23:32
翻訳というか超訳?

>アホでマヌケなアメリカ白人
話題になってからも全く読んでいないので、タイトルのセンスや内容についてはさておき、どんな本なんだろうと思って色々ネットで検索かけたりして情報を拾ってみました。そうするとどうも邦訳はかなり問題があるようです。原書の文章を訳さず省略してすませてしまったり(原書を4頁文はしょって訳した箇所もあるようです)、原書にあるコラムのような部分を削ってしまったり、データの典拠を載せなかったりと、まあ邦訳本としてあつかうにはあまりにもずさんな作りにしてしまったようで・・・。世の中にはこういうのを直訳と翻訳は違うなんて擁護する方も多々いらっしゃるようですが、原書を大幅に変えてしまうことと翻訳は明らかに違うでしょうに・・・。




http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4945 
報道官 2004/06/17 13:12
語義の変遷

>管理人さん
「物は言いよう」、まさに同感です。このまま有耶無耶のうちに多国籍軍に参加して、大事が起こったときには、また別の「解釈」が飛び出すのでしょうね、きっと。

日本に限らず、アメリカであれ中国であれ、政治家はもう少し言葉に繊細になるべきでは、と思いますね。歴史的な誤訳として有名な、佐藤・ニクソン会談の「善処します」の英訳にしろ、田中・毛会談の「迷惑」の中国語訳にしろ、日本側のお粗末な英訳、中国語訳だけではなく、言葉の背景にある日本の文化を無視して、字面通りの解釈をした相手側も、外交上の下準備や配慮が足りなかったのではないかと感じます。まあ、国境を越えた人的、物的交流がこれほど簡単になり、情報などは衛星回線やインターネットで瞬時に手に入る世の中になったからこそ、言えることかもしれませんが。

>船頭の孫さん
個人的な見解ですが、言葉というのは「生もの」なので、過去の誤訳や間違った解釈が、そのままの語義を持ち続けているわけではないと思います。例に挙げられた「人権」という言葉でも、西欧諸国における民主主義というイデオロギーの発展という文脈で捉えると、「王権」に対する「人権」であった時代もあるわけですが、いま「人権」と「革命権」(いわゆる為政者を罷免する権利ですね)を結びつける人間はあまりいないのでは。つまり、社会の流れとともに語義が変化しているのだと思います。アメリカに限って言えば、human rights の human に女性、黒人、非欧州系移民などは含まれていなかった時代もありますし(現在では、この human にはまだ生まれていない胎児も含まれるのか否かなんて裁判をしてますが)。つまり、「人権」が仮に誤訳であったとしても、その当時の「人権」と、現在我々が使っている「人権」という言葉は、必ずしも同じ意味ではないということです。社会や歴史の変遷は、いわゆる「横のものを縦にした」時の間違いに起因するという見方よりも、その後、その言葉がどんな文脈で使われ、語源、原典からどう逸脱していったのかという視点で語った方が、的を得ているような気がするのですが、いかがでしょうか。

>蛇足ですが
ところで、言葉の変遷といえば、「全然平気」などという言い回しが出てきた当時は、非常に違和感を覚えましたが、今では全く普通になってしまいましたね。そういえば古文の授業で「おかしい」にはもともと「可愛らしい」とか「風情がある」という意味もあったと習った記憶もあります。最後に、誤訳に話は戻るのですが、マイケル・ムーア氏の著作、"Stupid White Men (... and Other Sorry Excuses for the State of the Nation)" の日本語タイトル、何とかならないのでしょうかね。売る為につけたのでしょうが、「アホでマヌケなアメリカ白人」は、あまりにも酷い。個人的にセンスないなー、と思いますし、中身を読めばわかりますが、原文では(日本語訳は読んでいません)、Men は明らかに白人一般ではなく、白人の「男性」を指しているのだと思うのですが。



#4944 
徹夜城(ネット上で報道のひ孫引きをよくする管理人) 2004/06/17 00:08
言葉というのは恐ろしい

>報道官さん
 ブラッドベリ氏のソースつきの詳しいお話、ありがとうございます。原文(とりあえず英語の)を読むとなるほど、と思うところがありますね。日本での外国関係の孫引き報道はしばしばアテにならない(いや、国内報道でも結構あやしいですが)というのは僕もニュースネタをHPで書いているもんで覚えがあるんですが、どうしても手近な日本語報道でネタ取材を済ましちゃってることが多いんで(一応複数あたってはおくんですが)、自戒したいところですね。英語の元ネタを直接見に行くこともないではないのですけど…中国・韓国ネタについては日本語版があったりするので怠けグセがついてきちゃって(笑)。あのアル・ジャジーラもHPに英文版があって、なかなか面白いですよね。
 英語からの訳し方の違いによる情報操作なんてのもありますねぇ。小泉政権による自衛隊多国籍軍参加のいいわけなんざ、物凄いものがあります。まさに「物は言いようだな」と思うばかり。


>船頭の孫さん
 幕末から明治時代に日本人が作った翻訳漢語に元の言語のもつ意味とのズレがあるというのはけっこう指摘されていることでして、確かに出発点から「誤訳」していたという面はあります。こうした翻訳漢語はそのまんま中国、朝鮮半島でも使用されて今日に至っているところをみると、幕末・明治人たちの漢文素養の豊かさとセンスのよさは疑いようが無いのですけど…以前このサイトの1コーナーで中江兆民のことを書いたことがありますが、彼が漢文教養の義務化を強く主張したのもこうした背景があったように思います。彼が「日本のルソー」ではなく「東洋のルソー」と呼ばれるのもあながち大風呂敷ではないのです。
 「権利」については僕も先ほどささっと調べてみました。漢和辞典によれば確かに「権」の本来の意味は「おもり」です。で、そこから「軽重を問う『おもし』」ということで「権威」「権力」といった「周囲に影響を与える、従わせる」といった意味合いの言葉に変化したようなんですね。
 で、「権利」という熟語の最初の登場は「荀子」の勧学篇にまでさかのぼれるようです。先ほど原文も参照したんですけど、全部読むのはさすがに嫌で…(^^;)。広辞苑によりますとここでは「権勢と利益」という意味で使っているようです。これを引っ張ってきて英語の「RIGHT」の訳語にあてたのは誰なのか、興味のあるところです。もしかすると「万国公法」の中国人による漢訳に先例があるかもしれない…と思ったんですが、確認は出来ていません。「民権」「人権」といった使われ方はこの「権利」のあとから来るんじゃないかな…と思うんですが、これも根拠は無いです。
 「自由」という言葉は福沢諭吉の訳語らしいですね。こちらは仏典からとったらしいですが、これもビミョーにもとの意味とはずれている、という話も聞きます。
 船頭の孫さんもご指摘のように、欧米における人権思想には「万物の創造者」なるものが前提とされる宗教感覚が根底にある、というのは確かでしょう。「独立宣言」でも「人権宣言」でもそこへの言及がありますしね。いま作っている最中のEU憲法にもカトリック諸国からキリスト教についての文言を入れろとの声が強くあるらしいですし、ここいらへんは無宗教あるいは雑多状態の東アジア人にはなかなか感覚を共有できないところかもしれません。


>mozawa(おやかた)さん
 うーん、ハンドルネームはどうしましょうかねぇ?僕は了解していたんですけど、この伝言板ではずっと「おやかた」さんで通しておられましたし…まぁご本人の判断におまかせします。
 皇室を男系で存続させるためには側室制度が必須となっていた、ってのはまさしくそのとおりで。明治、大正までは側室がいたはずなんですよね。昭和天皇は珍しく大正天皇の皇后から生まれた天皇でして、それが影響したのか、それともイギリス訪問経験の影響なのかわかりませんが、昭和天皇は側室を完全に拒否してました。香淳皇后は確か四人連続で女子を産んだため「側室を」との声がやはり上がったのですが、これは昭和天皇自身の意思で退けられ、結局のところこれが前例となって以後側室は不可能になったということになります。さすがに今どき「側室」でもないだろう、って感覚でしょうね、多くの日本人は。
 だから何やら離婚だとかなんとかいう見出しがチラチラと躍ったりするわけで…



#4943 
mozawa 2004/06/16 21:40
男子直系相続ほ

先日、永井路子さんのエッセイをネタに直系相続の話を書き込んだmozawaことおやかたです。紛らわしくて申し訳ありません。今後はmozawaで統一します。
男子直系相続が更に難しい現代ならではの理由がありました。一夫一婦制だということです。
血を絶やさないことも、一夫多妻制の理由の一つですよね。すると、家系を保つには、多妻制は欠かせず、現代の人権意識とは相容れない、ということになります



#4942 
船頭の孫 2004/06/16 02:31
誤訳

言葉の壁といえば、我々が日常よく使う専門用語もどうも明治時代に西欧語の誤訳をしてそのまま定着してしまったようなものが目立ちますね。私が最近気にしているのが「人権」と” human rights “は同じものとはいえないのじゃないかって事なんです。西欧には人間は神の似姿として創造されたという宗教思想があって、一人一人には神から分与された侵してはならない尊厳があるという感覚がありますよね。日本の伝統文化でこれに接近できる類似思想を考えてみると、正に「万物に仏性あり」という仏教思想になると思います。で、この各個人に分与された尊厳を守らなくちゃならないという” rights “、つまり正義の複数形ですからまぁ「正義である事ども」とでも訳すのが言葉の実感としては正しいと思うわけですが、それが万人にあるというわけですよね。長ったらしく意訳すると「天与の尊厳に由来する正義」とでもなりますか。

ところが、「人権」という言葉を考えてみると、「権」の本来の意味は「天秤の分銅」です。で、こうした度量衡の基準を決定できる政治的力が「権力」であり、これを精神的に受け入れさせる威力が「権威」ですね。で、「権利」という言葉のイメージはどうしてもこの延長線上に乗ってきてしまう。どうしても「他者に自らの都合をスタンダードとして押し付ける資格」というイメージが付きまとってしまうわけですし、実際、明治の翻訳者たちはこういうイメージであると誤解してこの訳語を創設してしまったんじゃないでしょうか。

そうすると、日本の保守主義者の「人権教育が日本をだめにした」論や中国の人権感覚の問題、さらには日本のリベラリストの人権重視への訴えが日本の大衆世論の中で今ひとつ支持を増やせない原因なんかがこの誤訳に起因すると考えることで、けっこうすんなりと現代史のある脈絡が理解できてしまう部分があると私はとらえているわけです。



#4941 
報道官 2004/06/15 22:23
言葉の壁

>アール・ケイさん、管理人さん
いちSFファンとして、お二人と同じく報道されたブラッドベリ氏の発言と政治スタンスに釈然としなかったので、元ネタを調べてみました。朝日(電子版)などは「米WNBCテレビ(電子版)によると、米のSF作家レイ・ブラッドベリ氏は、スウェーデン紙「ダーゲンス・ニュヘテル」とのインタビューで」などと孫引きをしているので、まずはそのWNBCの記事(http://www.wnbc.com/entertainment/3390666/detail.html)を読むと、こちらはWorld Net Dailyを引用しています。で、そのWorld News Dailyの記事(http://www.worldnetdaily.com/news/article.asp?ARTICLE_ID=38776)には以下のようにありました。

>When asked if he agrees with Moore's political positions, Bradbury >replied, "That has nothing to do with it. He copied my title; that is what >happened. That has nothing to do with my political opinions."

つまり、政治的見解をムーア氏と異にするのではなく、「それ(私の個人的政治見解)と、今回の件(タイトルをコピーされたこと)とは全く何の関係もない」と答えたようです。ムーア氏を非難する一方で、自らの政治信条に触れるのは避けた発言であることは、かなり明白なわけですが、これがどうして朝日のような報道になってしまうのでしょうかねー。

World News Dailyには、さらにその元ネタ(つまりインタビューを行った当事者である)ダーゲンス・ニュヘテルス紙へのリンクが貼ってありましたので、スウェーデン語のわかる方は、こちらをどうぞ。

http://www.dagensnyheter.se/DNet/jsp/polopoly.jsp?d=1058&a=272062

それにしても、他紙の引用の引用の引用を誤訳しているようでは、日本のジャーナリズムもなんだかなー、という感じです。著者に電話一本かければ、すぐに発言の真意が聞きだせるはずなんですけどねー。まあ同業者として、小ネタのべた記事にそこまで手間はかけられないという気持ちはわかりますが。



#4940 
徹夜城(先祖は天皇家と同じぐらい古いはずの管理人) 2004/06/15 21:14
雑談的レス

>mozawaさん
 確かに言われてみれば、足利将軍家、徳川将軍家ともに父子という直系相続ではだいたい4代どまりなんですね。足利家では尊氏-義詮-義満-義持ときて、その息子の義量は何もしないうちに早死に。跡継ぎは義持が指名しなかったためクジ引きで出家していた義持の弟の中から義教が選ばれることになります。いまちょうど今谷明さんの「籤引き将軍・足利義教」という本を読んでいたりしまして、一部学者から上がっている「このクジ引きは八百長だった」説の検証をしているところなんか興味深く読んでました。

 徳川家では家康-秀忠-家光-家綱ときて、瀕死の家綱に子が無かったため大老・酒井忠清が皇室の宮様を将軍にしようと画策する一幕がありましたが(これが「有栖川宮」だったりするんですな)、老中・堀田正俊の血統重視の意見により結局家綱の弟の綱吉がその養子になることで決着してます。このあたりのドタバタを奔放に改造して描いちゃった東映映画に「江戸城大乱」ってのがございます、ご参考までに(笑)。


>船頭の孫さん
 日本の政治家の「失言」は「雑談」の延長線上にある…というのは鋭いご指摘だと思います。たいてい講演会とかその場その場でウケを狙って言っちゃうケースが多いですからね。森前首相の「神の国」発言なんかもまさにそれでした(神道政治連盟の集会出の発言)。昨日でしたか、例の平沼議員が佐世保の事件に関して「個人の尊厳を重視する教育基本法と日教組の教育のために殺し合いをする子供も出てきた」などと言ってるのもこの類ですな。「個人の尊厳」の意味がまるっきり分かってないらしいのがこの人らしいですが。これでも有力首相候補だったりするんだよなぁ…。


>ひでさん
 新王朝説もあり、どうみても「万世一系」の瑕疵と見なされてしまう継体天皇のケースは中世において何度か引き合いに出されるんですよ。特に天皇・上皇が拉致されたり神器争奪戦が展開された南北朝争乱において、北朝天皇の正統性を裏付けるやや苦しい理屈付けとして継体天皇の事例が引っ張り出されてます。


>アール・ケイさん
 ブラッドベリ氏についてはまぁそんなところだといいんだがなぁという思いですね。マイケル=ムーアの映画作法ってのが結構えげつないというか「品性」という点では辛い点をつけざるを得ないところがあるのも、ブラッドベリ氏にはひっかかるのかも。
 今日の朝日夕刊に載ってた「誰も知らない」の監督の批評文でも、「華氏911」については映画そのものとしてはあまり感心してない印象でしたね。「ボーリング…」の方が深みもあってよかったというようなことを書いてました。だけどこの「華氏911」に賞をあげちゃう、あげなければならない、という緊急事態に世界が陥っているんじゃないかという指摘は興味深いです。審査委員長のタランティーノの心理の推測にまで踏み込んでましたが、映画オタクのタラちゃん、なんとなくオタク体型のムーア監督とは気が合いそうな気もする…(笑)。そういや映画中にアニメをブチ込んだ点は一致しますな(笑)。

>万が一、そういうことがあったのなら、私が彼を冥土に送ってやります(笑)
 わー、必殺仕事人みたいなことを(笑)。
 んで、関連話なんですが(笑)。

>近鉄・オリックス合併!
 えー、一応近鉄ファンだった時代もあるわたくしとしましても、これは結構ショッキングな出来事であります。名前を売るって話が出た時点でうすうす予感がありましたけど。
 それで、藤田まこと氏が長年の近鉄ファンだそうで、すっごく怒ってるわけですよ。近鉄球団に年間40億の借金が出るということについて「俺は30億の借金を返した!金があったら球団を買いたいぐらいだ!」と嘆いておられるそうで。まぁ同じウン十億といっても「年間」っていうのはねぇ…それにしても藤田さん、あの借金もう返せたんですか!
 十二球団中なんと唯一日本一になったことがない近鉄バファローズ。日本一になったら「史点」ネタにするという公約もあったりするのですが(笑)、チャンスはもう今年しかないのか…(涙)。



#4939 
アール・ケイ 2004/06/15 14:45
「ムーアの法則」という洒落は使用済みでしたっけ?(笑)

> 今回の「史点」でマイケル=ムーア監督の「華氏911」がレイ=ブラッドベリのSF「華氏451」に
>ひっかけたタイトルであることを書いてますが、昨日、その当のブラッドベリ氏が「私の作品のタイトルを
>勝手に使うな!」とムーア監督に抗議の声を上げていることが報じられました。「ムーア監督とは政治的意見も
>異なる」と言ってるらしいんですが、ってことはブッシュ支持なんでしょうか。うーん、政治的主旨が異なると
>してもこういうタイトルの使われ方に目くじらを立てるもんじゃないとは思うんですが…


もしも呆けたとしても、かのブラベリが“間違っても”“死んでも”小ブッシュの政策を
支持しているということはないでしょう
(万が一、そういうことがあったのなら、私が彼を冥土に送ってやります(笑))。
そうではなくて、(仮にイラク戦争に反対するにしても)あんな下司なやり方はしない、
もっと創造者らしい方法を取る、と云いたいんだと思いますよ。
それ以上に、自分の作品が政治的に利用されることを嫌ったに違いありませんが。

彼がそもそも民主党支持なのか、共和党支持なのかは知りませんけど…。



http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#4938 
ひで 2004/06/14 21:59
天皇になろうとした源氏

>宇多天皇のケース
そうですね、確かに宇多天皇の場合は光孝天皇の息子で、しかも母親も王族でしたし。
現在の旧皇族とはちょっと違いますね。

宇多天皇が即位する3年前、陽成天皇の後をどうするかでもめたときに、左大臣源融が
近い皇族を探すなら自分もいるといって天皇になろうとしたことがあります。その時は
姓を賜り臣下として仕えた者が皇位についたことなどないという藤原基経の一言で阻止
されています。現在、旧皇族を復活させて皇族にして天皇にするのは、これと同じ位
無理があることなのかもしれませんね。

継体天皇みたいなパターン・・・、英国王室の人々が皆死んでしまい、アメリカから
つれてくるっていう映画「ラルフ1世はアメリカン」みたいな事態におちいるんでしょ
うか?

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4937 
船頭の孫 2004/06/14 12:39
文書文化と演説文化

ちょっと長文になります。
また「史点」ネタなんですが、佐世保の小学生の同級生殺戮事件での失言問題を扱っておられますよね。最近は例外的にアメリカのブッシュ大統領なんかが失言しまくりで失笑を買っていますが、おおむね日本の政治家が公的な場での失言頻度が非常に高い理由をなぜなのかずっと考えてきてここ数日で何か見えてきた気がするので書かせていただきます。

きっかけはどうも私にある種の先天的脳障害があるらしいとここ1月ばかりで判ってきたという事なんですね。脳障害というのはアスペルガー症候群といって、端的に言うと、「自閉症に見えない自閉症」のことです。私は一応大学院の修士課程を修了して10年ほど公務員としてかなり責任ある仕事もしてきましたし、また勤務先の自治体の首長から「御用学者」であることを求められたことに耐えられず退職して、現在大学院の博士課程に舞い戻って研究者(理系)の端くれをやっていたりします。で、これだけのことをこなしてきているんだからとても脳障害を持っているようには見えないみたいなんですが、普通の人には労なくこなせることなのに、私には非常な努力を要することがいくつかあるんです。

その中の一つが「雑談ができない」という問題なんですね。2〜3人集まって論理的な議論をする、これは何の問題もないんですよ。ところが、3人以上で取り留めのない雑談をすると、これがさっぱりついていけない。雑談って話題はどんどんシフトしていきますし、論理一貫していないでしょ。で、話のモジュール相互に論理的矛盾が満ちているわけですね。こういう会話がまったく脳で処理できないわけです。で、こういう会話というのは論理を処理する上では全く意味がなくても、人間集団の結合を強める上で非常に重要な役割を果たしているわけです。

でもって、どうも日本の政治家の「失言」のパターンというのはどうもこの「雑談」の延長線にあるのではないか、って思い始めたんですよね。つまり話題の本質や論理の整合性を求めるのではなく、その場の空気に合わせて一種の「座の雰囲気」を形成する発言を放っていく。正に寄り合いや宴会の雑談の場で共同体的結合を強化する話法として発達してきたものなんじゃないかと思えてくるんです。

じゃあ、何で欧米の政治家に時として意図的なかく乱を狙った失言があったり、ブッシュのような例外があるにせよ、日本の政治家のような「うっかり的外れ失言」が少ないのか。これは連中の文化が「演説文化」だからだと思うんですよ。つまり、伝統的に向こうの政治というのは政治家が論理的にきっちり組み立てた論理語の演説を行うことによって政治的主張を表明するという文化。ところが、日本の政治というのは「文書文化」で、政治的主張を論理語でまとめた文書を回覧することで政治的主張をする文化だと私は思っています。ですから、日本では公的場での「発言」というのは首尾一貫した論理語であることを求められていないし、また公的な場できっちりした論理語を発する訓練もほとんどない。結果として、公的な場で雑談の延長としての話法を放言してしまう。そういうことなんじゃないかと思い始めたんですが、歴史学に造詣の深い皆さん、いかがなものでしょうか。



#4936 
mozawa 2004/06/14 01:15
万世一系

以前、永井路子さんのエッセーで読んだので孫引きですが・・。
男性の直径相続というのは、せいぜい4〜5代くらいしか続かないらしい、とありました。生物的になのか確率の問題なのかまでは不明ですが。
そう言われてみると、徳川将軍は家康、秀忠、家光、○○(失念しました・・・)まで4代。
室町将軍も尊氏から数えて5代目くらいですよね。だから、養子を取ってでも家系を続けたわけですね。江戸時代の大名家は。
そう考えると、孝明天皇から数えたら、今の皇太子は6代目でギリギリ。
土台無理な話なのです。
女性天皇の夫君は、現状では皇太子妃以上になりたい人はいないでしょう。
となると、もっと自由度をあげるとかそういうことまで話は及ぶし。
スペインの皇太子妃がニュースキャスターだったように、「開かれ」ないと、
存続すら危ない、ていう、皇室の存在の根本的な問題になってくるのかも。
ということに、内部の人たちが気づかないで「男子が生まれないのが問題」って言ってるのは、やはり時代錯誤ですね。
宮内庁の偉いサンたちは自分のいるときに面倒な皇室典範の改訂をやりたくない、っていうのもあるでしょうね。



#4935 
徹夜城(こっちも少々調子がおかしい管理人) 2004/06/14 00:50
寝る前につい目に止まってしまい…

>ひでさん
>旧皇族を集めてサバイバルマッチでも開くとか・・・。
>で、勝ち残った人に天皇の位を継がせると。

これがホントの「バトルロワイヤル」ですな(爆)。
時節柄少々不謹慎ですが、今書いておかないと、というネタでした(^^;)。

 宇多天皇のケースですが、いちおう天皇の子供だったはずですから、臣下といっても皇子には違いないわけですね。そこいくと現在の旧皇族の男子はちとつらい。
 継体天皇のケースははなはだ怪しさもあるわけですけど、強引に前例にできないこともないかな?



#4934 
ひで 2004/06/14 00:39
旧皇族を集めてサバイバルマッチでも開くとか・・・。

で、勝ち残った人に天皇の位を継がせると。
(すみません。夜中にサッカーを見ていたらなんか一日中調子が
おかしくて。ギリシャが勝ったものでついつい・・・)

そんな話はさておき・・・。

>皇位継承
かつての宇多天皇のようにいったん臣籍降下した人を皇族として復活
させて天皇にする、なんて事は今は無理だろうし、やはり女帝でしょ
うねえ・・・。しかし、そうなると色々な方がすでに指摘されている
ように結婚相手の問題がありますし。



http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4933 
徹夜城(さらに書き足しをする管理人) 2004/06/13 23:49
大統領と天皇と

 「史点」ネタに使えそうなんですが、ここにも放っておきましょうか。
 ロナルド=レーガン元大統領の国葬、懐かしの80年代各国指導者も集まってなかなか面白い見ものだったんですが、この国葬の段取りはかなり前にレーガン氏自身によってシナリオが書かれているそうなんですね。なんでもケネディ暗殺以後、葬儀での混乱を避けるために大統領経験者は生前に国葬のシナリオを書いておくんだとか。フォード、カーター、ブッシュ父各元大統領はいずれも完成済み。クリントン氏はまだ若いから当分先だと考えているのかまだ執筆にかかっていないそうで。


>船頭の孫さん
 陽成天皇の件は、ご投稿で初めて知りました。調べてみたんですが、乳母の子供、つまり自身の乳兄弟をブン殴って殺しちゃったとかいう話があるんですねぇ。ことがことだけに真相は藪の中という感もありますが。


>アール・ケイさん
 「女帝論議」は今度の参院選に自民党も民主党も公約に掲げるらしいのですが、見出ししか見てないですけど「SAPIO」で保守系(ってよりも極右かな)では有名なお方が「女性天皇は認めん!」とやっぱり吠えているみたい。じゃあどうするんだよ、って話になるんですけどね。
 女帝即位じたいは大して問題ではなくて、実のところアール・ケイさんもお書きの「天皇の夫君」が問題なんですよね。紀宮さんにだってなかなかお話がないぐらいだから「お相手探し」は難航するだろうし、また保守的な家観念からすると男系の「万世一系」が絶えるとみなされますし。一つの手として女帝の夫君に旧皇族の男系(いるんですよね、一応)をあてるという作戦がとられるとか噂されてますし…

 その後、皇太子が「外部の相談相手が欲しい」とのコメントがあったとか。やっぱり宮内庁の連中とは意思疎通が出来てないんだな、ってことはよく分かります。
 先ごろ皇太子もその結婚式に参加した、デンマーク皇太子(オーストラリア女性と結婚)、スペイン皇太子(妃の友人からのプレゼントの宝くじが見事大当たり)なんか、すっごくうらやましいんじゃないかなぁ…と勝手に思うんですが。



#4932 
アール・ケイ 2004/06/13 23:14
誰もが一度は考える(?)

このままだと、女帝を認めても(女帝が産んだ子供を天皇にすることが出来ないのなら)
遠からず万世一系(ということになっている)天皇家は数十年後には途絶えてしまうわけですよね。
女性の皇族は降嫁して民間人になってしまうわけですから。
戦後、結局「天皇制」を維持することにしたときに、いざという際、天皇を出すべき
宮家をもっと沢山残しておかないと、いずれこういうことにもなりかねないと
誰か気付かなかったんでしょうか。
或いは、「腹は借り腹」と割り切って、皇室に限って側室を認めるとかね。

もとより、上記の議論には、皇族のかたがたの人権だとか感情は一切配慮していません。
こういったことを理詰めで突き詰めてちゃんと考えると、
無理なんですよね、「天皇制」の維持なんて。
遠からず女帝は認めることになると思われますが、
それでは果たして、誰がその女帝の夫になる/なれる/なりたいんでしょうか?
貴族制度が残っている国ならともかく、つまり皇室に男子がいないから
こういう議論になるわけで、皇室以外の民間からお婿さんを取るしかないのですが、
誰がなりたいというでしょうか。誰でもよいというわけではありません
(なかには皇室マニアみたいのもいそうだけど)。
一生感情を抑えて、妻=天皇を立てて生きていくしかない
(もちろん、これをいま実行しているのが皇太子妃なわけですが)。

国民のようで国民ではない。
職業のようで職業ではない。
象徴とは人ではない、ということなんでしょうかねえ…。



http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#4931 
徹夜城(日曜も仕事してヘロヘロになってる管理人) 2004/06/13 23:13
ここんとこなぜか幕末づくし

 なぜか分かりませんが、ここんとこ妙に幕末ものに次々と触れてます。先日NHK大河「花神」の総集編DVDを買っちゃったのを皮切りにしているようで。「花神」の総集編は歴代大河総集編中でもかなりの長さを誇っちゃってるらしく、チビチビ見ているとなかなか終わりません。いや、大変楽しんでおりますのでそう簡単に終わっちゃ困るんですが。現在第4回の中村雅俊=高杉晋作の死を見届けたところです。中村雅俊さんは日テレの「奇兵隊」では桂小五郎なもんだから、そっちを先に見ている者には非常にややこしい(笑)。
 それと今更ですが手塚治虫「陽だまりの樹」も読み始めてます。なんとなく食わず嫌いで読んでなかった作品でありまして、蘭方医ばなしだけに「風雲児たち」とかぶるキャラが多いですね。「風雲児たち」で林子平の姉婿に「手塚」という医者がいたらしいということについて触れ、みなもと太郎氏が手塚さんに直接質問してみたけど「調べてみます」と言われてそれっきり…という話が出てましたけど、これその後もわからないのかなぁ。
 そんなこんなで先ほどは久々に「新選組!」も鑑賞。「花神」見てからこっち見ると主人公の立場が違うんで比較していて面白いです。


>かずたかさん
 はじめまして。ようこそいらっしゃいませ。
 「熊本物語」はチェックしなきゃあ…と思いつつまだ手を出してないんですよ。レンタルで見ようかな…と思っているところです。
 しかし「熊本物語」みたいな地方通史ものは「歴史映像名画座」ではどう分類したものだか困っちゃう部分もあるのですよ。「地方史」ってジャンルを作っちゃうしかないかなぁ…しかしそれだと他に該当作があるのかどうか…


>貧乏神さん
>いきなり「この憲法はまだ発効していない」ことにする、とどうなるのか、
>ってのがずーっと疑問なんですが
いやー、言ってる政治家・評論家は結構いるんですよ、これ。例のハードルの高い憲法改正手続きを避けるための強行策なんですが、「日本国憲法は占領下に押し付けられた憲法であるから破棄して大日本帝国憲法を復活させた上で改正する」などと自民党の平沼赳夫議員などは口にしておりますな。

>皇太子のご趣味
そういや皇太子がブルック=シールズの大ファンだったというのは有名な話。どの作品を見て気に入ったのか気になるところなんですが…やっぱ「青い珊瑚礁」なんでしょうか(笑)。いつも思うんですけど、皇室一家もフツーにTVや映画や雑誌とか見てるんでしょうかね。


>galleryさん
 詳しい解説どうもです。とりあえず天皇と皇太子についてはやはり別枠扱いになるようですね。おんみずから事件を起こした場合はどうなるんだろ…ってなことを考えていたら、先年のネパール皇太子による王室一家殺戮事件が思い起こされました。これもネパールではどういう法的処理してんのかなぁ、などと。どうも昨今の情勢を見ているとネパールも下手すると王制打倒の革命でも起きちゃうような気がしますね。
 話が飛びますが、言及されていた怪獣が出てきた場合の法的手続き(?)については平成ガメラ1作目なんかはチラチラとシミュレートしてますね。



#4930 
貧乏神 2004/06/12 12:51
憲法の「補則」を改正したらどうなるんだろう?

いきなり「この憲法はまだ発効していない」ことにする、とどうなるのか、
ってのがずーっと疑問なんですが、それはさておき…

>皇族の私有財産

高校の頃の先生に聞いた記憶があるのですが、昭和天皇の魚類に関する研究書が
出版された際には、印税収入に対して所得税がかかったそうです。

>自衛隊

航空自衛隊は「セルフ・ディフェンス・エア・フォース」ですから、まんま
「空軍」ですよね。
階級の呼称は明治の頃に(たぶん)律令制の官名をベースに人工的にこしらえた
ものだから、別にそんなのにこだわる必要もないと思うのですが。どうせなら、
カーネルとかキャプテンとかにしてしまう方がすっきりするかも。

>雅子妃

ちょっと意地悪な見方をしてしまうと、雅子さんがあそこまで有能な人じゃ
なかったら、世間の扱いはどうなってたんだろう、って思いますね。
あの人ですらあれ、だと、超人的に傑出してなければ、やはり家の存続を
最優先にせざるを得ないのか、と。




#4929 
かずたか@甲府 2004/06/12 02:29
熊本物語

はじめまして、かずたかと申します。
最近、歴史映画に興味を持ちましてこちらへ寄らせて頂きました。

で、こんな映画見つけましたが歴史映画リストにいかがですか?
まだ見てませんが、追って購入しようかと思います。
http://movie.goo.ne.jp/dvd/detail/D110623736.html

これからも参考にさせて頂きます。それでは。

http://www.geocities.co.jp/MotorCity/5774/


#4928 
gallery 2004/06/12 01:15
すみませんねえ・・・

 どうも法律というものは、あまり面白い結論にならないモノですねえ。もうちと早く書き込めればと、少々反省しております。
 話は違いますが、個人的にガメラとかゴジラとか、巨大生物が日本に上陸した場合の内閣・自衛隊。国民などの対応すべきことをいずれ架空の法律に纏めてみようかと思っているのですが、やっぱり法律的には、地味になるなあ・・・・・・。
 まあ、法律ってのは、そんなモノなので、あまり面白い結論を期待されると困りますね。その限定された空間の中で、中には必死で逆らおうとする人もいるみたいです。いわゆる革新系の判決なんぞは、その傾向がたまに見られることがあります。違憲判決だけど、賠償は不可とか。
 所詮、最高裁判所判事の人事権は、内閣総理大臣が握っているということもありますので、なかなか上様の判例に逆らうことなど難しいんですけどね。

>船頭の孫 様
 実際のところ、権力があろうとなかろうと、天皇制は利用され続けてきた歴史があるので、この法律(日本国憲法)でも、どの程度利用しようとする勢力に対抗できるか、ちょっと分かりませんね。

>景虎 様
 一応、私的財産は認められておりますので、テレビ、ビデオくらいはOKでしょう。同人誌作るのも売るのも、皇族になる前なら別に問題ありません。ただ、皇族になってからは「象徴として相応しい行動」を求められますから、難しいんじゃないかとは思いますが。
 私的財産所有は認められるってことは、「普通の」生活くらいは遅れるんじゃないかと思います。どれくらい「普通」なのかは分かりかねますが。

http://www.chukai.ne.jp/~gallery/index-tottori.html


#4927 
景虎 2004/06/12 00:25
皇の一族

皇族話で盛り上がっているようなので、私も皇族に関するお話でもしましょうか。

有名な話かもしれませんが、紀宮様は中学、高校のころ、漫研だったかアニ研だったかに入っていたらしいです。
宮崎アニメが好きだとかで、皇族も宮崎アニメは観られるのか・・・と思っていたら、オタクの女の子に大人気だった『サムライトルーパー』の同人誌を作ったとかいう話があるようですが、本当だとしたら皇族もテレビは自由に観られるのか、漫研だかアニ研だかで観たのか・・・。

皇族の方々も、以外と庶民の文化に通じていらっしゃるのかも?しれませんね。



#4926 
船頭の孫 2004/06/11 22:27
天皇の刑事事件

そういえば、平安時代には人を殴り殺して皇位から引きずりおろされた陽成天皇なんて方もいらっしゃいましたっけ。・・・・・と、歴史ネタに戻す。



#4925 
gallery 2004/06/11 15:35
訂正と、天皇・皇族の裁判について

 続けて書き込むつもりが、ちょっとおそくなっちゃったですね。失礼しました。
 え〜っと、訂正がございます。「財産権もなし」と書きましたが、正確には「財産権も制限される」ですね。
 まったくの私的生活のための財産は、「皇室財産」に含まれないようです。逆に言えば、私的生活以外の財産以外は、自分のものではない・・・ということで。どうもわたくし的には、破産者の持ち得る私有財産を思い起こさせますね。まあ、最近は破産後の私有財産の範囲もかなり広がっておりますので(テレビ、車、パソコン等)、皇室の持ち得る私有財産は、それよりも範囲が広いような狭いような。
 
 有栖川宮は「自称」だったので、まあ良かった(?)のですが、本当に天皇・皇族が裁判の場に引きずり出されたとしたら・・・・・考えただけで、おもしろい…もとい、恐ろしいことになりそうです。シュミレートしてみましょう。
 @象徴として相応しい行動を取らなければならない。
 A政治的発言をしてはならない
 裁判での発言は、どの程度まではOKか。対立する相手側を責める行為は、象徴として相応しい行為といえるのか。刑事事件の場合、警察・検察批判ができるのか。「あの自白は、警察に誘導されたんです」とか言って。
 だから、民事訴訟の場合は絶対和解に持ち込もうとするだろう。車が家にぶつかったら家ごと買う、な〜んて外国の大物ミュージシャンみたいなこともやるかもしれない。皇室経費で。宮内庁が極秘に右翼を動かして、相手側に和解するよう嫌がらせするかもしれない。
 刑事事件の場合、裁判を非公開にしようとするだろう。だが、それが可能かどうか、憲法学者の間で大論争になること間違いなし。裁判官が、どう判断するか?
 どちらにしろ、宮内庁の人間は大騒ぎになり、空前絶後の大混乱。何人か過労死し、責任とって自殺する者も出る。スラップスティック映画なんぞメじゃない状態に陥ることになるに違いありません。

・・・・・・・・・・・・・な〜〜んてこと、本当に起こったら、とてつもなく見てみたいんですが、実際はこんな面白いことにはなりません。
 刑事法上の特例として、天皇、三后及び皇嗣の名誉に関する告訴は、内閣総理大臣が行うことになっており(刑法232条A項)、摂政及び天皇権能代行者は在任中訴追されない旨の規定(皇室典範21条、国事行為の臨時代行に関する法律6条)との関連から、天皇も不訴追の存在であり、訴訟の当事者たりえないことを、法は前提にしていると解されます。
 訴訟にすらならないか、または内閣総理大臣が代わって訴訟を行うか、どちらかということになります。特別の存在ですからねえ。まったくもって残念・・・いやいや、恐れ多いことです(笑)。

http://www.chukai.ne.jp/~gallery/index-tottori.html


#4924 
徹夜城(いま公民の授業で憲法解説中の管理人) 2004/06/11 11:24
生きている化石

 ブッチャー3世さんもお書きですけど、なんだかんだで皇室ネタは食いつきがいいのです(笑)。僕も塾の授業でさんざネタにしますけど、中学生達も「へぇ」の連発でよく食いついてきてくれますよ。雑学ネタをからめて「国事行為」を覚えさせようと言う魂胆なんですが、点数はイマイチだな(--;)
 まぁよく思うことなんですが、日本の皇室ってのは中世どころか古代以来の伝統を現在まで引っ張ってきている(もちろん多々改造されてきていますが)という、世界史上でもまれな「生きている化石」なわけで歴史屋としてはやっぱり注目しちゃうわけですよ。シーラカンスみたいなもんだと(笑)。実際なんだか希少動物みたいな扱いされてる気もしますもんね。

>gelleryさん
 詳しい解説、どうもですー。
 なるほど、天皇と「国民」の法的扱いはつまるところは曖昧にしてあるってわけですな。天皇条項が日本国憲法の原理と本質的に矛盾をはらむために歪んだ状態になっているというのは同感ですね。しかし実際に皇族が刑事・民事の裁判等の当事者になった場合、どうするんでしょうかねぇ…そういや昨年には有栖川宮が…(爆)。

>史点ネタ続報
 今回の「史点」でマイケル=ムーア監督の「華氏911」がレイ=ブラッドベリのSF「華氏451」にひっかけたタイトルであることを書いてますが、昨日、その当のブラッドベリ氏が「私の作品のタイトルを勝手に使うな!」とムーア監督に抗議の声を上げていることが報じられました。「ムーア監督とは政治的意見も異なる」と言ってるらしいんですが、ってことはブッシュ支持なんでしょうか。うーん、政治的主旨が異なるとしてもこういうタイトルの使われ方に目くじらを立てるもんじゃないとは思うんですが…



#4922 
gallery 2004/06/09 19:10
天皇と基本的人権

 おっ、法律問題ですね。でわでわ。
 まず、天皇・皇族が日本国憲法における「国民」とされるかどうかですが(明治憲法では、もちろん「臣民」ではありませんでした)、ぶっちゃけ学説は分かれております。

@明治憲法下の皇族と臣民との関係が存在しないことから、天皇・皇族は「国民」に含まれる
A象徴としての存在が重視されるので、天皇は含まれないが、皇族は「国民」に含まれる
B天皇・皇族共に「国民」から区別された特別の存在

 こんな感じで、どれも決定的ではないのですが、10年ほど前の司法試験の憲法の教科書的扱いを受けていた佐藤幸治『憲法(青林書院)』では、B説を採っておりました。天皇制の特殊性は、憲法14条(法の下の平等)における合理的差別(議員定数不均衡、累進課税制など)でも、どうも説明を付け辛いんで、やはり日本国憲法が天皇制を取り入れるときに生じた「例外」にした方が説明が付くんじゃないか・・・ってことで。
 ただその場合でも、特別扱いは「世襲の象徴天皇制を維持する上で最小限必要なもの」に限るとされ、@〜B説の、実際の差異はほとんどないとされております。よって、「天皇制維持のための必要最小限の制限」以外は、「国民」と同様の扱いすることになります。ぶっちゃけて言ってしまうと、天皇・皇室は「国民」ではない。だが、可能な限り「国民」同様に扱うべき。こんなとこでしょうか。

 ただまあ、参政権・被参政権はないし、財産権もなし。発言する機会も内容も場所も制限がある。公人なので政治家と同様(てゆーか、政治家以上に)プライバシーもなし。 日本国憲法と相容れないはずの「天皇制」を、無理やり突っ込んだ歪みと申しましょうか。現在にいたるまで、散々錦の御旗を利用され続けた故の、政治的帰結と申しましょうか。個人的には、何かとんでもなく大変なんだなあ・・・と思うところですね。

http://www.chukai.ne.jp/~gallery/index-tottori.html


#4920 
ブッチャ−3世 2004/06/09 17:28
呼称改称

何か皇室関係の話題が続いてますけど、みなさん、結構、皇室に
対する関心が高いんですねぇ、で、私は違う話しを。

自衛隊ってアメリカでは何て英訳で通ってるのかなぁ、と思ったら
セルフ・ディフェンス・フォ−スというのだそうですね。
そもそも軍隊というものは、どこの国も防衛を建前としていて
侵攻軍とか侵略軍と手前で手前を そう呼ぶ軍はないと思うから
いくら自衛隊は軍隊ではないと自称したって、この自衛隊という
名前の団体は世界的に異質だろうなぁと今更ながら思ったりして。
何を書きたいかというと、その自衛隊で、階級名や部隊名、装備面の
呼称を改称しようという意見があるという記事を耳にしたもので、
具体的には、階級の佐や尉を1、2、3で順じてたのを大中小に変えたり
海上自衛隊の護衛艦を駆逐艦に変えたりとか、そんな感じでとか。
旧日本軍の雰囲気を払拭したくて駆逐艦とかの呼び名を
やめたみたいなのに、それを復活しようという動きありというのは、
何かあるのでしょうか。






#4919 
徹夜城(ここんとこテスト対策やら採点やらで忙しい管理人) 2004/06/09 13:50
皇室と法律関係

「史点」もズルズル遅れているうちにネタがどんどん古びていくなぁ…
昨日皇太子の「真意説明」の文書が出されましたけど、まぁ予想通りといいますか具体的説明はなんにもなかったですね。それなりに「そっとしておいてくれ」というアピールは強く感じられましたけど。当初宮内庁長官が「真意」をうかがって国民に発表するとされていましたが、直前になって皇太子本人の文書による発表になった、ってあたりにも皇太子自身の結構強めの意思が感じられたように思います。代わりに言うんじゃどう改ざんされるかワカランと思ったんじゃなかろうか。

>船頭の孫さん
 ええ、僕も恐らく皇室は憲法上国民ではないから、皇室に「人権」は法律的には認められてないんじゃないかな、と思ってましてああいう書き方になってるんです。ただ実際に調べてみるとこのあたりは曖昧にぼかしてある…というふうにも思えました。
 皇室の人権については少なくとも憲法上は何の規定もありません。では皇室に対する人権侵害、あるいは皇室の誰かが刑事・民事の裁判沙汰に巻き込まれる場合はどうなるのかといった疑問がわいてきます。どうも法的にはもしそのようなことが起こった場合は憲法上「国民」と同列に扱うしかないんじゃないかという気もしてきます。
 皇室についての規定はご存知「皇室典範」に定められています。皇室の範囲・継承問題・皇室会議などについて定めたものですが、見たところ皇室の「人権」関係の規定は見当たりません。ところが面白い事に大日本帝国憲法時代の旧皇室典範には皇室の訴訟・裁判問題が起こった場合の規定があるんです。この旧皇室典範は大日本帝国憲法と同様に最高法規・不磨の大典であり、しかも憲法と同列あるいはそれより上の位置に置かれる法でした。皇室は憲法の枠外であるから、別に決めておく法が必要だった…ということではないでしょうか。だとすると現在の皇室典範はあくまで日本国憲法よりも下位におかれていますから、皇室もそういう事態が起こった場合「国民」の範囲内で扱わざるを得ないんじゃないかな…と思ったんですが、どうでしょう?

 関連話ですが日本国憲法第一条により天皇の「日本国および日本国民統合の象徴」という地位は「主権の存する日本国民の総意に基づく」のでありますね。これについて脚本家の故・笠原和夫が晩年のインタビューで「いつ国民の総意を聞いたんだ」とツッコミを入れていたのが印象的でした(笑)。



#4918 
船頭の孫 2004/06/09 11:26
皇室の人権

ニュースな史点の「◆殿下の宝刀!?」の中の”はっきり言ってこの人たち人権認められてないですしねぇ…”を読んでふと頭に浮かんだのが下記の日本国憲法の条文。

第11条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

確か、皇室は「国民」とは別扱いになってませんでしたっけ。つまり、憲法上基本的人権を日本国で認められているのは「国民」だけなんだから、皇室メンバーの人権を認めなくても法律上何の問題もないということになってしまうんじゃないでしょうか。法学上どうなんでしょうか。

そういえば幕末も孝明天皇が西南雄藩や宮中一部公家の倒幕過激集団に自身の意図に反した行為を強要されて苦悩していたということがありましたよね。「宮中」という人間集団と、それと協調した外部グループにとって天皇や皇族というのは所詮は「玉・ぎょく」に過ぎないというのは昔から変わらないって事なんでしょうね。



#4917 
ひで 2004/06/06 12:19
三笠宮殿下語る

1年前、NHKで三笠宮殿下がインタビューに答えている番組があり、ビデオに撮ってあったものをつい最近見ました(撮ってから1年放置していたというのも・・・・)。

三笠宮殿下というと、中近東文化センター設立や、トルコの遺跡発掘権獲得などに尽力されたという話は聞いたことがありますが、殿下が歴史学を志したきっかけは、陸軍大学校で戦史についていろいろ学んだことがきっかけのようです。また、演習中に宮様の部隊が包囲されたとき、宮様の属している方の部隊長が戦術教官で、戦術教官は理論は優れていても実際に指揮したら駄目だなあということを感じた一方で、戦史教官には人間性の深いところをつかんでいるように感じ、そこから歴史が大切だと考えるようになったということもいっていました。それが歴史の研究に進むきっかけになったようですね。あとは、戦時中の体験などから、キリスト教などに興味を持ち、戦後旧約聖書を読むところから初めて、そこからさかのぼっていくうちにオリエント史をやるようになったとか。

皇室と歴史研究の問題については、戦前と戦後では色々と雰囲気がかわり、皇室でも歴史の研究をやりやすくなったのでしょう。三笠宮殿下もかなり前、戦前と違い、自由に町に出られるようになったということを書いていますし(ただ、その後続きがあり、また最近は警備が厳重になってきているということを今から30年くらい前の時点でいっていますが)。その他、三笠宮殿下個人の資質として、ほかの皇室のかたがたとはかなり違うところがあったようですし(リベラルというか過激というか)。

テレビ番組の内容は、少し前に放送されたのラジオ深夜便とくらべると(といっても、放送は聞いておらず、又聞き、ネット上の情報によりますが)、学問の話が占める比率が圧倒的に高い番組でした。また、現在日本の発掘隊がトルコで掘っているカマン・カレホユック遺跡についても色々とお話をしていましたが、発掘にはものすごい時間がかかるようで、1シーズンで1メートルくらいしかほれないということもあり、まだまだ大変なようですね。18年かけて16メートル、現在は4000年前の地層にまで達しているということですが、先はまだまだと行った感じですね。出土遺物の総数2000万点、オスマン時代から遥か大昔まで色々なものが残されているようで、そのなかには人の手で作られた鉄も出土しているらしく、ヒッタイトの鉄について重要な手がかりになっているようです。ただし、テレビの方は1年前の番組なので、その後の研究の進展については、最近出た「アナトリア発掘記」を読まないと分かりませんが・・・。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4916 
おやかた 2004/06/02 23:59
皇族の学問と皇太子一家のこと

 先日、ラジオで三笠宮の対談があったらしく、その抄録を読みました。
 それによると、昭和天皇も歴史が好きだったが、当時、皇族が歴史を専攻する事に難があり、半ば仕方なく理系に行ったというような事が書かれていました。
 それって、万世一系という(ことにしてある)人々が、自らの過去を掘り起こしちゃあ・・・っていうことなんでしょうかね。
 そう考えると、日本史を専攻した皇太子の事例は、やはり画期的だったのかなと思います。

 雅子妃のこと
 この問題、同性として辛くなってくるのです。「女は子供を産む道具かあ!!」ということじゃなく、結婚して「嫁」になるには、やはり仕事と両立できないのか?ということです。雅子妃が結婚を決めた理由の中に「外交官の延長」が出来るということがあったのでしょう。そういう「自己実現の場」が無ければ、彼女は一般人とも結婚しなかったのではないでしょうか。
 私みたいな凡人だって、結婚して終わりでは嫌です。何か、社会と繋がっていたいと思うし、社会に仕事で貢献し、自己表現ができるなら、ずっと仕事と関わって行きたいと思いますから。雅子妃ほどの能力がある人が、言うまでも無いでしょう。嫁になって、結婚して、家庭ができて良かったでは、済む訳がないのに。
 正直、雅子さんは外交官時代のほうが「お美しかった」と私は思うのです。一方、紀子さんは結婚後、すごく綺麗に見えます。

 皇太子は、孤立無援なんだなあ。高円宮逝去も影響ある気がします。
 どんなに優しい人でも、自分が経験してない苦しみを心底理解することは難しい、そんな気もしています。今の皇室を見ていると。男子2人に恵まれたら、雅子妃のプレッシャーは思い遣れても理解することは難しいのではないかな。



#4915 
徹夜城(殿下とは一度ぐらいタイマンで歴史話をしてみたくもある管理人) 2004/06/02 22:57
徳仁親王の専攻

>gonzalezさん
 どうも、はじめまして。いつもROMなさっているそうで…ありがとうございます。
 さて、ご紹介のサイトの日記、見てきました。いやぁ、なかなか見事な妄想じゃございませんか。なかなかここまで材料そろえてネタとして書くことはできないですよ(笑)。
 そこでも言及していることですが、皇太子もよく歴史学専攻を選んだもんだとは思ってるんです。以前会見でなぜ歴史学に進んだかということについて、東宮御所だったか離宮だったか御用邸だったかに鎌倉時代ごろの遺跡があったとかでそれがきっかけ…とも言っていたような。高校生の段階ですでに歴史研究会みたいなサークルに入っていたらしく、そういう意味では結構筋金入りです。しかも水運とはいえれっきとした日本中世史、ある意味けっこう皇室にとってはデリケートな専攻を選んだもんだと。三笠宮の前例があるとはいえあちらは古代オリエント…ん、これも「トンデモ系」な深読みをするといろいろ言えるかもしれん(笑)。

 ところで先日の雅子さん関連発言の直後、「週刊現代」が二週にわたって皇太子のことをわざと「浩宮」と見出しに書いておりましたが、あれはなんだったんだろう…皇太子廃位もありうるぞという宮内庁一部経由の脅しなのか、はたまた話題性をねらって編集部独断でわざと刺激的な見出しをつけたのか…あんまし反響はなかったですけどね。
 雅子さんについても一部女性週刊誌など取りようによってはバッシングに見える見出しがチラホラしておりました。で、結局帰国後も皇太子さんは会見もせず宮内庁長官とも会わず…でなんとなく話がうやむやに流されてる気配もあります。

>ごまぞうさん
リンク先変更作業、済ましておきました。今後ともよろしゅうー



#4914 
ごまぞう 2004/06/02 12:54
URL変更しました。

サーバー変更に伴い、愚HPのURLが変更となりました。
え?どのサイト?
「駄事類苑」という、最近は学術論文紹介だけではなく史学概論の解説も始めたサイトでっす。歴史の考察だけではなく、高校野球や紅白の出場者の考察もしておりやす。。

と、愚HPの宣伝はこれくらいにしておいて、、、
下記の日記、熱いですなぁ!!
いきなり『看聞日記』を“いささか危ない史料”といわれた日にゃ、貞成親王も草場の陰で泣いておりますぞ。。ゴシップ好きな性格があだとなったのか!?(笑)
徳仁親王に関するくだりも、、、、、やめておこう。。。

http://fehd.view21.net/~junhe/index.htm


#4913 
gonzalez 2004/06/01 23:57
皇太子の専攻と足利義満

皆様はじめまして。いつも興味深く読ませてもらっております。

普段はROMなんですが、先日興味深い考察(妄想?)を見つけました。
読みながら、こちらの掲示板でも近い話題が出ていた(今年3月ごろ)ことを思い出しましたので、ご紹介します。

http://d.hatena.ne.jp/hokuto-hei/20040331#p1


#4912 
徹夜城(今日はおうちでDVDを鑑賞していた管理人) 2004/06/01 22:44
「ズール戦争」

 先日仕事がてら東京へ行った際に購入してきたDVD「ズール戦争」(原題"ZULU")を今日鑑賞しました。
 1964年製作のイギリス映画で、1872年の南アフリカで起こったイギリス軍110人とズールー族4000人の戦いの史実を映画化したもの。こう書くと昔の西部劇みたいに「文明人vs野蛮人」構造の映画だという先入観をもちがちですが、見てみると意外とそうでもない。帝国主義だの文化侵略だのといったことの是非はとりあえずおいといて、砦にこもる少数のイギリス軍とズールー族大軍の二日間の死闘を丹念に描いた、というところですね。
 構造的には「アラモ」と同様でして、どうしてもイギリス側に主軸を置いて彼らの英雄的行為を称えるといった内容ではあるのですが、大量にエキストラ出演しているのが本物のズールーたちということもあってズールーの戦闘模様も非常にリアルですし、また彼らを単純に野蛮人とは描かず優れた戦士として描き、最後にはお互いの奮戦を称えあうようなスポーツマンシップな終わり方をしています。

 時期的には南ア戦争(ブーア戦争)以前でして、イギリス軍兵士の中に「ブーア人」が登場します。ブーア人というのは世界史習った方だとご記憶かと思いますが、もともとこの地を最初に植民地化したオランダ人移民の子孫達です。もっとも生粋オランダ系以外もいたようで、この映画では「おれはダッチ(オランダ人)じゃない、スイス人だ」と名乗るブーア人が登場してます。
 イギリス軍兵士の中で「513」「816」とか番号で呼び合う男達が出てくるんですが、これはウェールズ出身者の部隊だったもんでで中隊内に6人も「ジョーンズ」がいるから、という話も面白い。あとこのイギリス軍の指揮官が「私の父はワーテルローに一兵卒で参加していた」なんて言ったりするあたりも「世界史」してるなぁ、と。

 なお、DVDには撮影裏話を関係者の証言でつづるドキュメンタリーが収録されていたんですが、そこでこの映画のロケ地となった南アフリカ共和国ならではの事情も明かされていました。製作側としてはズールー族を野蛮人ではなく肯定的に描こうと心がけてはいたようですが、ロケ協力の南ア政府としてはそれはご法度だったんですね。そういう中では努力したほうか、とは思えてきます。
 そして撮影現場では「アパルトヘイト」の徹底が撮影スタッフにも命じられ、常に秘密警察が張り付いていたとか。スタッフが撮影に参加していたズールーたちとビールを飲んだらそれだけでおとがめが来たそうです。こういう話も幸いすでに「歴史」となっております。



#4911 
ひで 2004/05/31 21:33
世紀の大発見?

ヤフーのニュースを見ていたところ、周王朝の王墓と思しき墓群が西安西方の陝西(せんせい)省岐山県にて発見されたようです。この場所では、つい最近は多数の甲骨が発見され、その中に「周公」と書かれたものが発見されたというニュースもありましたが、今度は王墓の遺跡らしきものが出てきました。

これが王墓であると思われる理由として、城壁に囲まれた墓域が少なくとも20万平方メートルに達し、殷墟の王陵域とほぼ同格の規模であることや、殷の王墓の中でも限定された墓だけ(12基中8基)の最高形式である四つの墓道をもっていることがあげられていました。殷の王陵にはない城壁があるということも、この墓群が王墓ではないかと言う印象を与えています。

この遺跡の発掘を巡っては、王墓発見の噂が広まり、それが原因で盗掘にあうことを懸念して早期に調査を進めるべきだという意見もあれば、慎重に発掘を進めるべきだという意見もあり、今後どのような形で調査が進むのかは見守っていく必要がありそうです。個人的には、あまり焦って発掘をやって遺跡を損傷してしまうようなことはならないようにしてほしいものです。何となく、ここ2,3日の間、トロイ遺跡関係の番組を見たり、トルコで発掘をやっている日本の発掘隊の人の本を読んで、遺跡の調査についても、発掘を進めるにあたって、何かを目的にしてそれだけを目指して掘ることで失われることが多いといったことなど、いろいろと気をつけなくてはならないことが多いのだなあと思わされたばかりなので、時間がかかっても良いからゆっくり進めてほしいと思います。現在トルコにて日本の発掘隊が掘っているカマン・カレホユック遺跡のようにすべての出土品を保存する方向でやっていくのは大規模な遺跡では無理だとは思いますが、かといって王墓であることを証明することだけ考えて闇雲に掘って遺跡を破壊する、かつてのシュリーマンのトロイ発掘のようなことはやってはいけないことですし。



http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#4909 
報道官 2004/05/31 17:14
小景異常

>尾鳩さん
ご無沙汰です。また尾鳩版「西域記」の方は、いずれゆっくり話をうかがわせてください。それにしても、その大家との一件は、全くひどい話ですね。書き込みの内容を妻にも伝え、昨日は二人して一晩中憤慨していました。まあ、当地香港でも、パキスタンやインドネシアなどから来ている人間は、賃貸契約を結ぶ際に差別的に扱われ問題になったりしていますから、外国人店子を嫌うのは日本人固有の意識というわけでもないのでしょうが、とは言え、やはり腹の立つ話です。非常に個人的な印象ですが、最近の日本は外から見ていると、社会全体が寛容でないというか、とても殺伐としているような気がしますねー。これまで何度も政府に裏切られ続けてきた家族会の面々が、ちょっと小泉批判をやると、非国民扱いされるんですから、なんともはや。日本を出てもう七年ほど経ちますが、室生犀星の詠うように、「ふるさとは遠きにありて思ふもの」なんですかね。「よしや うらぶれて異土の乞食となるとても 帰るところにあるまじや」。ああ…。尾鳩さん、奥さん共々、がんばってください。



#4908 
徹夜城(いかりや長介自伝文庫版を読み終えた管理人) 2004/05/30 10:04
お帰りなさい

>尾鳩さん
 おお、無事でご帰還ですな。何よりです。
 西域方面の情勢などは僕も人づてに聞くところではあるのですけど…まぁどこでも多民族・多文化大国では優勢側が劣勢側を抑圧してしまうもんなんでしょうな。今回の西域紀行につきましては帰国祝いのオフ会でもやって報告していただきましょう。
 それにしてもいきなり「外国人お断り」をくらいましたか…これは差別ってよりも「トラブルに巻き込まれたくない」という日本流の回避本能が大きいんでしょうな。出身国や人種ごとに対応を変えるとそれはそれで差別ってことになっちゃうから、もう「外国人」とくれば一律にお断り、とそういうことにしてる大家さんも多いのでしょうね。奥様にはこれまでも日本に在住されたことがあるはずですけど、そういうトラブルは今まで無かったんでしょうか?



#4907 
尾鳩 2004/05/29 13:56
帰国しました

管理人様、皆さん、どうもです。
無事帰国しました。西域における例のミッション、成功です。
正直、苦労の連続でした・・・。
掲示板では、ここまで。
書いていいものなのか、相手は是非とも現状をアピールしてほしいとのことでしたが、あまりにも政治的になりすぎるのもこの掲示板の趣旨とは、はずれているような気もしますし、どこでどのような目が光っているとも限らず、管理人様にも迷惑かけるわけにも参りませんので。とりあえず、管理人様には、個人的に詳細はお知らせします。
いずれ、連絡します。
それにしても、甘粛から新疆の旅、良かったです。ワインはおいしいし、また食べ物が・・・味をお伝えできないのが残念(^^。特に麺類の無類のファンの私としては、満足のいく食べ物が豊富で。
甘粛では、やはり蘭州ラーメン。これは、中国の麺には珍しくこしがある。目の前で麺を叩いてくれるのがまた食欲をそそる。まさに「拉麺」!これをまた特性のスープに入れて食べるんですが、春菊をたっぷりと入れてくれる。ああ、また食べたくなってきた・・・。
このスープの麺が、敦煌を越えると、スープなしの麺になる。焼きそばというよりは、スパゲティといったほうがいいかな。乾燥して暑いところで育ったトマトや野菜がまたおいしく、トマトをふんだんに使った麺は、まさに絶品!
麺は、もちろん「拉麺」で、こしがあり、やみつきになること間違いなし!
写真を載せられないのが悔しい!管理人様には、味覚、聴覚、視覚、匂い、舌触りのうちの視覚だけはお会いした際に、お伝えします(笑。

さて、東京での住まいも決まり、ようやく落ち着きをみせつつありますが、早速いやな思いもしてしまいました。それは、「外国人お断り」の物件が結構多いこと。
まる一日をかけて歩き回り、ようやく気に入った物件を見つけ、業者での手続きも終わり、条例改正に伴う注意事項を聞いていたとき、一本の電話。家主からの外国人はお断りとの電話(かみさんは英国人です)。あまりのことに、かみさん泣き出してしまいました・・・。私もしばらく放心状態、思うにこんな体験をしている外国の方、特にアジア系の方は多いんでしょうね。香港ではありえない状況に、あきれるやら、おかしいやら・・・。
もちろん、欧米では個人的な差別を受けた経験は、何度もある私ですが、賃貸関係で受けたのははじめてなもんで。異文化や宗教に寛容なのではなくて、無知なのは困りもんですが、最初からかたくなな拒絶にあってしまっては、交流もなにもあったもんじゃないですね。
「国際都市」東京の厳しい洗礼に早速遭遇してしまった我々でした。
こんな我々ですが、どうぞ皆さん、歓迎してください。



#4906 
原田 実 2004/05/28 09:13
おお、タロス!!

『アルゴ探検隊の冒険』の青銅巨人タロス、レイ・ハリーハウゼンの傑作ですね。
タロスのかかとの栓を抜く場面は、「さしたる用はなかれども・・・」状態のヘラクレスの唯一の見せ場でした。ちなみにもともとの神話では、アルゴ号が出帆した直後の寄港地で、ヘラクレスの愛人(もちろん男性)が失踪したため、ヘラクレスは探しに行ったまま、後の冒険からはリタイアします。映画では、ヘラクレスに敗れたタロスが倒れる時、ヘラクレスの親友にして弟分が下敷きになって死んだため、傷心のヘラクレスはクレタ島に残るという設定になっていました。
ちなみにトロイ戦争のギリシャ側英雄の多くは、系譜上、アルゴ号の英雄たちの2,3世代後。うがって考えれば、トロイ戦争とは、アルゴ号に象徴される航海で黒海方面との直接交易権を手にしたギリシャと、海峡を押さえる既得権を持つトロイとの交易権争いという解釈もできます。

http://www8.ocn.ne.jp/~douji/


#4904 
徹夜城(NEC−HE&ハドソンのゲーム機マニアの管理人) 2004/05/27 20:25
そのタイトルは…!

>景虎さん
 おおお…「風の伝説ザナドゥ」!そのタイトルを聞いただけで身震いしますな(笑)。このサイトのPCエンジン・PC−FXコーナーにも書いてますが、「風の伝説ザナドゥ」は今なおマイ・ベスト・オブ・PCエンジンです。とにかくクリアした時にひたすら「感動」したRPGは十年経った今でもとりあえずこれだけ。
 世間的にはやたら長いし(お使いシステムのせいもある)それなりにアクション技術も要求されることもあって敬遠する意見も少なくないようですが、パソコン系とコンシューマー系の「いいとこ取り」に成功し、さらには当時としては凄まじい大容量を使ったアニメ&豪華声優ドラマ演出もあいまって、まさに「伝説」的ゲームソフトになった…と僕は定義しております(笑)。
 名作といわれつつPCエンジンSuperCD−ROM2でしかプレイ不可能という間口の狭さもあって知らない人も結構多いのですが、昨年開発元の日本ファルコムがパソコン上のエミュレーターで動作する「復刻版」を出してくれたのには感激しました。しかも当時も出なかったサントラCDつきでしたしねー。
 
 …とまぁ、このゲームについてはこれだけ熱く語ってしまうのですが、そういやアイネアスって名前は過去の伝説の英雄ってことで言及されるんでしたっけね(固有名詞の記憶はあいまいで)。ゲームの主人公のアリオスの実名「アネモス」も確かラテン語の「風」だったような…。
 ついでに言えば「ザナドゥ」というのはフビライ=ハーンの宮殿があった「上都」をマルコ=ポーロが音訳したものが由来だったかと。映画「市民ケーン」で主人公ケーンの屋敷もそれにちなんで「ザナドゥ」でした。


>是流陀さん
 青銅の巨人で、足元から体液(?)を抜かれてリタイアしちゃうのは「タロス」だったかな。SF史上、ロボットの元祖などと言われることがあります(笑)。
 映画「トロイ」の船団ですが、二隻を除いて全部CGで作ってます(確かに上陸場面は二隻ぐらいしか出てきません)。まさに海を埋め尽くす大船団!という光景が出てくるのですが、やっぱりCGくささはありますよ、こちらは。船もあくまで輸送用といったもので、戦闘のための大船というわけではありません。
 映画ではトロイの城壁と海との間に1キロぐらいの距離がある感じに描かれてまして、その間の平野で押したり引いたりの大合戦が行われています。



#4903 
是流陀 2004/05/27 12:52
トロイ攻略

映画トロイは見てませんが、徹夜城さん の書き方からすると
ギリシア船団の攻城が壮大そうなんですね。当時、そんなすげぇ船
を作ることができたのか?ってことでも突っ込めそうですかな。
イ−リアスの時代の戦争でトロイが完全に滅亡したのかというと
その後も復興と衰退の連続で、完全に滅んだというか忘れられた
街になったのは5世紀からだということで、街が一つ無くなって
しまうのは戦争よりも、自然消滅のほうがサッパリ消えちゃうもん
かなと思いますね。
アキレスといえば、ちぃっちゃい頃にTVで見た「アルゴ船長の
冒険」という映画で、動く巨大銅像(かかと の蓋を取られリタイア)
がアキレスだといわれ、アキレスって日本の大魔神みたいな妖怪なのか
とずっと思ってました、アキレスが人間だと知らされるまで。



#4902 
景虎 2004/05/26 23:07
なつかしい

伝説の剣を持つアイネアスというと、PCエンジンの名作『風の伝説ザナドウ』を思い出してしまいました。このゲームのキャラクターは、田中氏の『アルスラーン戦記』の影響がみられますが、色々なところからネタを取り入れてますね。



#4901 
徹夜城(また歴史モノでDVD買って来ちゃった管理人) 2004/05/26 22:48
「トロイ」のプログラムの解説は…

>是流陀さん
 「トロイ」のプログラム冊子の解説、その阿刀田さんが書いてるんですよ。そうか、そんな小説を書いていたからだったんですね、とご投稿を読んで気づかされました。

>船頭の孫さん
 そうですか。ホメロスが実在したとして彼が「イリアス」を生み出したとされる段階で、すでにトロイア滅亡から400年ぐらい過ぎていたらしいですから、ゴッチャになるのも無理は無いのでしょうね。それでいて部分的に記憶をしっかり残している…とそんなところなんでしょうか。現在の日本で言えば文献資料もろくすっぽ残ってない状態で戦国時代ごろの戦記を語るような感じなのかな。
 映画の甲冑・衣装デザインについては正確なところは何にも言えないんですが、まぁなんとなく「それっぽい」のであればいい、ってところはありますから、歴史映画って(笑)。まして「トロイ」みたいに伝説領域だと仕方が無いところではあるでしょうか。
 連想で思い出した話ですが、東宝ゴジラチームで作った「ヤマトタケル」では篠田三郎演じる景行天皇(映画の役名は「ケイコウ」とカタカナだった…)の冠が「銅鐸」になっていたのには「おいおい、いくらなんでも」とツッコミを入れた覚えがあります。


>おやかたさん
 言われて見れば確かに(笑)。大河ドラマ「太平記」で言うとちょうど建武政権に反旗を翻したあたりがあんな格好でしたねぇ。
 最近の真田広之さんを見ていると、「太平記」終盤戦の40代尊氏とちょうどダブってきます。



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