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#5300 
2004/11/25 01:34
ああっと

高時さんが出ているのでした。。



#5299 
2004/11/25 01:27
太平記オマージュ

「秀吉」も足利兄弟が出てますし、その次の年の「毛利元就」は片岡、榎本、陣内、高嶋・・弟(笑)とキャストが被ってますし、太平記オマージュなシーンはあったんでしょうかね。脚本家が同じな古代史ドラマ「聖徳太子」でも貞氏、忠顕卿が出てましたっけ。昨夜衛星でやってた「写楽」も尊氏が出てましたけど、ほかのキャストはいませんでしたね、残念。



#5298 
徹夜城(某社テストの採点に追われている管理人) 2004/11/24 23:56
「翔ぶが如く」「太平記」

 まずタイトルの話ですが。
 司馬遼太郎の小説「翔ぶが如く」を今ごろになって電車の中で読み始めました。言うまでも無く西郷隆盛と大久保利通らを中心に薩摩人の群像を西南戦争を中心に描く大作。大河ドラマにもなりましたが、あれは原作にはない幕末編を追加し(原作は一応他の司馬作品から持ってきてる)西郷と大久保の一代記になっておりました。小説のほうはいきなり征韓論問題のあたりから始まります。
 今回初めて読んでみて思ったんですけど(とりあえず文庫版1冊目読了)、これ小説ってよりも限りなく歴史評論になっちゃってるような…ある人物が登場するとそれについてのエピソード(過去から未来まで)を怒涛のように語り、そのキャラクターを説明してしまい、お話がなかなか先に進まない。もちろんそれらのエピソードがうまく司馬流に料理されていてすこぶる面白いのですが、時間があっちいったりこっちいったりするのでボーッと読んでると事態がどう進んだのか分からなくなっちゃいます。
 とくに一冊目は西郷がなぜ征韓論を主張したのかについて司馬自身の考察を延々とつづっており(それも島津斉彬までさかのぼって)、必要なんだろうとはわかっていつつもいささか「しつこい」と感じるレベルになってます。西郷の征韓論の動機については僕が以前朝鮮近代史の先生の見解を聞いたことがあり、大筋では同じ分析になってるなと感じましたけど。
 それとある人物を語る際に「このようなことは、古今東西例が無い」といった調子で書くことが異様に多く、西郷やら大久保やらが世界史上にも隔絶したキャラクターのような語り口になってるのがやっぱり講釈師流の大袈裟になってる、と思うところでしたね。
 それはそれとして、全巻読み終えちゃうつもりではおります。

 そして、その「翔ぶが如く」に続く大河ドラマが「太平記」だったわけですが…
 CSの「ファミリー劇場」で来年1月から「太平記」が全話放送になるそうです。まだ見たこと無い方、当方の「太平記大全」でしか見てない方、ご興味がありますればCSに加入して御覧下さい。僕はどうしようかな、というところで。
 「太平記」は総集編DVDは発売になってるんですが、完全版は出るのかどうか。大河BBSの方でも話題になってましたが、序盤の新田義貞役の方のスキャンダルがひっかかってくるかもなぁ(総集編では登場シーンがない)。もう一人の義貞役者も事故があったりしましたが…義貞の呪いか?(笑)。
 どーでもいい知識ですが、「竜馬を斬った男」という映画がありまして、佐々木只三郎を萩原健一、竜馬を根津甚八が演じており、「太平記」ファンには義貞が義貞を殺すという勝手に楽しめる映画になっております(笑)。そういや今年の「新選組!」も佐々木が竜馬を殺してますね。


>漢委奴国王印関係。
 くれどさん、反応が遅れましてすいません。僕も「後漢書東夷伝」とか引っ張り出して検証したりもしていたんですけど、中根東竜さんが先に解説してくださいました。
 で、中根さん、お久しぶりでございます。そして解説ありがとうございました。
 僕も気になっていたのが他の国に与えられた金印にはどう書いたのか?という件でした。「漢委」といった表現が他にないとすればやはり「委奴国」とくくるのが自然と言う事になりましょうね。問題になるのは「委」が本当に「倭」のことなのか、「委奴」あるいは「倭奴」と書く二字の国名なのか、それとも「倭の奴国」なのか、ということになってきます。
 まぁこればっかりは決着がつかないでしょうねぇ。何か他に史料が出てくれば別ですが、江戸時代からずっとやってる論争なんてそうそう決着がつくものではありません。

 「後漢書東夷伝」はご存知の方も多いでしょうが「魏志」よりはあとに編纂されていましてその中に出てくる倭の記述はあまりアテにならないとされるようです。それでもこの金印の件など独自の記録を書いているので何か参照できる記録が当時はあったのでしょう。
 で、問題の光武帝時代に「倭奴国」が朝貢し金印を授けたという記事ですが、ストレートに読むと「倭奴国」と二字名になってるなぁ、と漢文的には感じます。実際、明代に書かれた倭寇関係書籍で日中関係の歴史に触れるとき必ず「日本はいにしえの倭奴国である」と書かれ「倭奴国」と二字でとらえています。
 ただそれで決着がつくわけでもないですね。後漢書の作者がある種の誤解をしていた可能性も考えられますし、魏志の倭人条に「奴国」ってのが実際に出てくるのもひっかかってきます。

>ローマ帝国関係。
 ひでさん、僕もあの番組は見ていました。で、やっぱり「史上初の超大国」という表現にはかなりのひっかかりを覚えました。ペルシャ帝国は?とか(笑)。
 そもそも「超大国」って表現が現代的に過ぎるのではないかと。そして以前の「文明の道」シリーズでも指摘されたことですが、明らかに現在の「超大国」アメリカに対する揶揄というか皮肉を含んでいる、としか思えないフシがしばしば見られます。歴史と現在を例えとして結びつける事自体は否定しませんけど、あんまり露骨だと嫌味にしかならんような、という感想でした。



#5297 
船頭の孫 2004/11/24 10:19
再び岡田さん

>>岡田先生はなんでこの部分を読まなかったのか
>>首をひねったものです。すぐ目に付くところに書いてあるのに…

だからこそ、どうも知っててわざと書いているっぽいんですよね。あえて穿った見方をしてみると、北方民族史家の観点から世間に蔓延した実像以上の中華美化をひっくり返すためにわざと一部を極端に誇張した挑発文章を書いてみて、しかもそれに無批判に引っ掛かって踊らされてしまっている人に対しては持ち上げながらも本心では冷笑しているみたいな・・・。あ、もし「中傷」に引っ掛かってくるようだったら削除して下さい。最近持病の原因不明の全身の筋肉痛の症状がきつくて、ちょっとものの見方が過剰にシビアになっているかも知れません。

>>唐について「トルコ帝国」といってしまうのも木を見て森を見ないような。

トルコと言ってしまうとテュルク=突厥やその系譜を引く遊牧集団にしか当てはまらないですし、これだと五胡十六国&#12316;北朝以来の遊牧集団連合体の長と中華皇帝の二つの顔という華北政権の主催者の本質を見失ってしまう事になりますよね。現実には北朝&#12316;隋&#12316;唐の支配者層は鮮卑、匈奴、漢の貴族層が中華文明を接着剤としてがっちり結合しているわけですから。

やっぱり「たかが中華」だけじゃだめなんで、「されど中華」も視野に入れないとアンバランスになっちゃうんじゃないでしょうか。

せめて杉山正明さんの拓跋政権あたりがぎりぎり穏当な線ではないでしょうか。これでも穏当ではないとおっしゃる方もいらっしゃるかも知れませんが。

>>「倭国」の頃からどことなくアレッという感じだったような。

そうそう。あの本は歴史に関してはアマチュアの私にとっても斬新な指摘に感じられるところと意図的な挑発が複雑に入り組んだ要注意本だと思ってきました。

で、どうなんでしょうか。あの本の中に「やまとことば」が政治的思惑からかなり人為的につくり出された言語であるという指摘があって、かなり鋭い指摘なのではと感じつつも、どこかに岡田さん流の引っかけが隠されているのではという不信感が拭いきれないのですよね。



#5296 
ひで 2004/11/23 23:05
「ローマ帝国」

タイトルに書いているNHKスペシャルのネタでも書こうかと思ってきてみましたが、お懐かしい方のお名前が。

のっけから「史上初の超大国」と言われると、西洋古代史をやっていた人間としても何か居心地が悪いというか、単純すぎるよなあと思いつつ見てみました。ローマが栄えた頃、中国には漢帝国があったでしょうが・・・。

それはさておき、番組を見て印象に残ったのはアルジェリアのティムガッド遺跡の偉容と、向こうにもコスプレマニア(ただし歴史系)が大勢いるということですね。遺跡に関しては、正直あそこまでしっかりと整備された都市を造っていたのかということを改めて認識させられましたし、コスプレな人たちはみんなすっかり古代ローマの兵隊になりきってるし。ただ、あのかっこうで漁船から出てこられると違和感がありますね。一方、番組の構成やナレーションについては、時々なんだか妙だなあと思うところもありました。あれだけ見ると、何でもかんでもアウグストゥスがやったように勘違いする人もいるのではないかという気がします。同盟市戦争の説明の後にアウグストゥスの話を持って行くのはどうかと・・・。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5295 
中根東龍 2004/11/23 21:44
随分久しぶりに書き込みます

何年ぶりでしょうか、久しぶりに来ました。中根東龍です。

>くれどさん
>との説なんですが、史記や漢書で 委任や委託の用例で 統治を委任するというのはありますか?

結論からいえばございますね、そもそも委任という言葉の出典は史記です。
史記秦始皇本紀第6に「王、年少初即位、委國事大臣」
とあり、「秦王(後の始皇帝)が若年で即位した当初、国事を大臣に任せていた」と
いう意味の文が有ります。ただし、漢代の印鑑は他にも出土しておりますが、
用例として「漢が統治を委託する」ことをわざわざ印面で示したものはなく、
漢文の読み方からいっても、「漢の奴国を委する王」というのは
ちとありえない読み方ではないかと思われます。

>岡田英弘氏
「倭国」の頃からどことなくアレッという感じだったような。
そもそも彼が熱心に主張する三国時代の人口激減という
話しの根拠が三国志陳群伝に引用する陳群の上表なのですが、この上表たるや
裴松之が「陳群のいう人口激減というのは当時の統計と照らし合わせてみると
誇大表現である」と修正しているようないい加減な代物です。
最近、景印宋本三国志(神保町で二千円)を読んだところ、
陳群の上表の次に裴松之の修正が載っており、
岡田先生はなんでこの部分を読まなかったのか
首をひねったものです。すぐ目に付くところに書いてあるのに…
唐について「トルコ帝国」といってしまうのも木を見て森を見ないような。



#5294 
くれど 2004/11/21 13:45
質問

漢委奴国王印の読み方は、漢が統治を委託した所の、奴国の国王印。委奴国という名称の国があるわけではない。

との説なんですが、史記や漢書で 委任や委託の用例で 統治を委任するというのはありますか?



#5293 
くれど 2004/11/20 13:16
徐福のことについて

http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1835208&tid=bdyja1a4n8a65fa1a6c0kea3hf0a1a1baga0c0fe&sid=1835208&mid=776

ちょうど ドンデモ本の論議がされているようですが、徐福の日本渡来史実説というのも
こういう理屈が出た時点で トンデモかなと思います。

岡田英弘氏については、わかっていてやっている部分もあるとは思いますが。




#5292 
徹夜城(そういえばずっと書きかけ放置状態のヘンテコ本ファイルがある管理人) 2004/11/20 13:09
「推薦」というやつ

>カスパーさん
 「ヘンテコ歴史本」コーナーをお読みいただき、どうもありがとうございます。思えば杉山徹宗氏の本はあのコーナー開設のキッカケだったわけですが、その後もあいも変わらず似たような主旨(僕は自慰史観と呼んでますが)の本が続々と出ておりまして、いちいち取り上げてらんないよな、という状態ではあります。
 ただあのコーナーであの本をとりあげてよかったことの一つとして、杉山徹宗教授の授業を実際に受けている学生さんがかなりあのコーナーを読んでくださったということですね。みんな頭抱えてるんですよ、授業の単位のためにレポート書かなきゃならない段になって(笑)。それで検索かけて僕のところにおいでになるわけで、その点では一番読んでいただきたい方々に効果的に読まれているということになります(笑)。いくつかメールをいただいたところでは授業でも相当にフッ飛ばしておられるようです。
 渡辺昇一氏が推薦文を書いてる件については不思議でもなんでもありません。渡辺氏は似たような史観のいい加減な本を量産されている方ですし、そもそも発行元の祥伝社は渡辺氏のホームグラウンドの一つみたいなもの。恐らくはざっと内容の説明を受けた程度で編集サイドに頼まれて「推薦文」を書いてやった、という程度でしょう。一応有名人ですから商売上は明らかに効果があるわけですし。


>船頭の孫さん
 で、実はこの本、その当人、岡田英弘氏までが推薦文を書いてるんですよ…。この一件だけで僕はこの人をまっとうな学者としては認めたくないですね。堕ちたもんだ、と思うしかありませんでした(最初からそうだったというわけでもないでしょうが)。これも編集サイドから「推薦文書いて」と頼まれてよく読まずに書いた可能性もあるんですが、内容をちゃんと読んで推薦文を書いたとしたらもう見放すしかありません。

 僕の身近な中国史研究者の方はこの件については「だって岡田さんの言ってることがすでに変だもん」と切り捨ててましたけどね。僕もちょこっとだけ目を通したものがありますが、唐について「トルコ帝国」と銘打ってしまうというのは挑発にしても過ぎるところがあるでしょう(唐が北朝系、先祖をたどれば遊牧系にあるにしても)。この人は確信犯という部分もあるとは思うんですけどね。結果的に日本の中国嫌いの人たちの言説に利用されることになるわけです。
 僕は根底では杉山正明氏にも程度の差はあるとはいえ似たものを感じてまして、北方遊牧民史やってると思い入れのあまりだんだん変になってくるんじゃあるまいか…などと我ながらイヤな観測をしてしまうこともあります。「騎馬民族説」の江上波夫さんのことなども思い合わせてしまうこともあり…


>関連ばなし。
 それとは方向性が違うようでいて似たものを感じているのが、僕もあのコーナーで取り上げている、環境歴史学(?)の安田喜憲氏です。あそこでは彼の「ノストラダムス論」があまりにも無知と偏見に基づいていることを槍玉にあげましたが、この人、最近は梅原猛氏をかついで「長江文明」にやたらに入れあげてるんですね。で、これをいくつか目を通しますとやっぱりどこか変。最たる特徴が話をなにがなんでも話を「日本文明論」に持っていこうとする傾向でしょう。それも西洋や中国といった他文明に対する明らかな対抗意識を持っている点が目を引きます。
 彼は最近の長江文明本で世界の文明・文化を「力と闘争の文化」「美と慈悲の文化」とバッサリ二色に二分する地図を掲げています。で、もちろん長江文明および日本は後者(笑)。アフリカの南西部と中南米文明、東南アジアなどをこの色に塗ってましたね。その他のユーラシア大陸の大半は「力と闘争」になっています。安田氏がどちらをより良く見ているかは「美」なんて感覚的なものを持ち込んでいる時点で明らかでしょう。
 その観点は「ノストラダムスにまどわされるな」の主旨と明らかに一致します。もちろん一致すること自体は主旨一貫けっこうですが、その根底に僕は彼の「欧米コンプレックス」の匂いを感じざるを得ないんですね。
 長江文明を「世界最古の文明」とブチ上げ(幸いあんまり相手にされてないようですが)、なぜかそれを日本の「縄文文明」に結びつけちゃう(稲作が伝わった弥生との比較ならまだわかるんだけど)。以前にも縄文時代の約一万年間について「我々の祖先がそんな長期間まったく進歩しなかったとは考えられない」(不正確ですが主旨は同じ)といった変なことを書いていたこともありますし、なんとかして日本を欧米や中国などに対抗する、より高い文明の位置につけちゃおうと必死になってるとしか思えないんです。それがまた日本人の一定数には受けちゃって、次々と本を書いたりすることになるわけです。
 まぁ学者先生にもいろんな人がいます、ってことでして。



#5291 
船頭の孫 2004/11/20 09:04
誤字訂正

歴史科の

歴史家の

に訂正致します



#5290 
船頭の孫 2004/11/20 08:58
岡田英弘

>>杉山徹宗著「侵略と戦慄・中国4000年の真実」(祥伝社、1999)
>>の項目

私もこの本は直接読んでいなくて、ここの管理人の徹夜城さんの批評しか見ていないんですが、どうもその中国批判のかなりの部分が歴史学者の岡田英弘さんの一般向けの本のある種の「挑発部分」に踊らされてそこを拡大再生産する形で書いているように思えてならないんですよね。

特に徹夜城さんの紹介の

>>◆中国の人口激減は大虐殺のせい!?

の部分は岡田さんの著書、特に「皇帝たちの中国」あたりの挑発部分にそのまま影響されているんじゃないでしょうか。

生態学が専門の私の素人目には、岡田さんって学者は非常に鋭い分析をする天才肌の一面、他者を意識してか意識しなくてか愚民視して特に一般向けの歴史解説書でわざと一部を極端にデフォルメした歴史像で挑発や翻弄を行っているように見えて仕方がない事があるんですよね。

同じ中央ユーラシア史家の杉山正明さんがどちらかというと遊牧民観のパラダイムシフトを起こそうと一生懸命になるあまりに暴走してしまっている雰囲気が濃厚に感じられるのに大して、岡田英弘さんの場合にはなにかもっと醒めた挑発みたいな空気が感じられてならないんですが、歴史科の皆さんはどうお感じになっておられるんでしょうか。



#5289 
カスパー 2004/11/20 08:04
渡辺昇一

杉山徹宗著「侵略と戦慄・中国4000年の真実」(祥伝社、1999)
の項目、拝見致しました。
反中なら、感情にまかせて無茶苦茶なこと書く本は結構ありますね。
ただ、気になったのは、この本の帯にあの有名な上智大学の渡辺昇一氏が推薦とし
ているのです。
イデオロギーはどうでもいいけど、こんな滅茶苦茶な本も推薦しちゃうのですね。



#5288 
船頭の孫 2004/11/18 11:18
奉仕活動とボランティア

「史点」の更新、さっそく拝読致しました。

森さんの「奉仕活動」好き、こまったもんです。森さんに見るように、日本では多くの人たちが「ボランティア」=「奉仕活動」と誤解しているところにかなり大きな問題があるんじゃないでしょうか。

本来ボランティアとはラテン語のvaountas(意志)から来ており、あくまでも何らかの内的なモチベーションを持った個人が、そのモチベーションに由来する志を公的分野に還元することを指す言葉です。日本語にするなら「有志活動」が最もふさわしい。これはそういうモチベーションや志に関係なく、公的存在に「奉り」「仕える」という共同体や統治権力に対する「役」としての性格の強い「奉仕」とはかなり異質なものです。

しかも、ボランティアを奉仕活動と同一視する役人や政治家はしばしばボランティアをお役所の仕事の「無報酬で済む下請け」として位置付けがちですね。正に「義務としての負役」がその発送の根本にあるのは明らかではないでしょうか。

私が親しくしている文化人類学者の竹川大介氏のサイトに興味深いボランティア分析がありますので紹介しておきます。

http://www.apa-apa.net/kok/news/kok142.htm



#5287 
尾鳩 2004/11/17 15:40
裏話はあくまでも酒の席で

>遺憾と謝罪
管理人様、早速のフォローありがとうございます。
私の意見も管理人さまとほぼ同様なんですが、私の注目点は、なんと言ってもこの対応のすばやさですね。
やはり、アジア杯等で生じた日中間のぎくしゃくした関係、オリンピックを控えた中国にとっては、軍事大国のイメージだけは払拭したいのでしょう。日本は、「最大」のお客様になるはずですから。
また、前回書いたように軍部に対する外交部の反撃、と読み取るのも間違ってないように思いますよ。軍部と外交部の対立は、いわゆる「チャイナ・ウォッチャー」の間では、「常識」ですから。特に、外交部内の「知日派」は、ケ小平−江沢民時代でかなり肩身の狭い思いをしているようですし。歴史教育を「政治思想教育」と結び付けている中国では、「知日派」は苦労しぱなっしなんですね。「知日派」で有名な故・胡耀邦氏などは、日中間の新たな時代を築こうと歴史問題を政治問題からはずそうと努力していたのは結構有名な話ですし、最大のパートナーと見込んでいた中曽根さんにまさに裏切られた結果になってしまったのは、本当に「遺憾」ですね。
中国の歴史問題に対する考え方も大事ですが、中国を一枚岩でしか見ず、むしろ「知日派」を追い詰めるような発言を繰り返す政治家には、もう少し外交感覚を養ってほしいもんだと、強く感じてます。

>佐々淳行さん
そうそう、まさにその佐々さんです。
私、その後朝食会で佐々さんとまさに同じテーブルで、本当に1対1でいろんなお話をすることができたんです。面白かったのは、彼の名刺。「佐々淳行」としか書いてないんですね。
自分の名前で生きている人間、彼ほどの有名人になると違うなあと感じましたよ。
有名、無名はともかく、職業ではなく、自分の名前で責任をもてる立場になれたら、ああ、道のりは遠い・・・。
その際、聞いたお話は、ネタ的にはかなり面白いものがあり、あの映画の裏話なども喜んで話してくれました。その話は、今度の酒の席ででもお話しますよ。

居酒屋「徹夜城」も、掲示板での仮想居酒屋よりも、酒を囲みながらの「本物の」徹夜城の方が数倍面白いんで(笑。



#5286 
徹夜城(まだs「史点」が上がらない管理人) 2004/11/17 13:30
潜水艦ネタは史点記事からはずれたのでこっちに。

>足塚さん
 中国関係については尾鳩さんはほとんど「現場」の専門家ですので、潜水艦の件で中国側の「遺憾の意表明」を「謝罪」ととるのはそう無茶でもないと思われますよ。そもそも日本側から正式に抗議されても無視するんじゃないかと思われていたぐらいで、当初「調査中」と答えただけでも日本政府側では驚いていたフシがあります。ましてや潜水艦が中国海軍の原潜だったことをアッサリ認めて一応「遺憾」と言ったわけで、これはほぼ「陳謝」とはとれるもの、というのが政治的観測です。少なくとも対日関係を緊張させないようにそれなりの態度をとったものであろうとあの産経新聞ですら分析してるぐらいで(笑)。無視するだろうと手ぐすねひいて待ちかまえていたら拍子抜け、って人も少なくないようです。確かにこの話、これでオシマイになっちゃうでしょうしね。
 「遺憾」にはもちろん謝罪の意味はなく「心が痛んだ」という表現で責任関係を曖昧にし衝突を緩和するための政治用語として同様の言葉は洋の東西で使用されていますから、誤訳ということはないでしょう。それを謝罪ととるか単に気分を害したととるかは受け取り手の判断に任せる、というわけですな。以前アメリカと中国の軍用機が衝突した際もブッシュ政権が「遺憾」を表明して中国側ではこれを実質的陳謝とうけとった例もあります。それで丸く収まるならそれでいい、という暗黙の了解があるわけですな。
 もちろん今度の件で中国政府は国内向けにはこの「遺憾」表明をした部分は公にしてないんですよねー(つまり中国政府的にもこれが実質的陳謝であると自覚してることになる)。外交面での国外と国内の使い分け、ってのも今さら限界に来てると思うんですが。
 で、そもそもこの事件はなんだったのかということについてはほぼ永久に真相不明でしょうね。前に話の出た神浦氏以外にも江畑謙介氏も「故障説」の方が自然と判断してるようですが、どのみち西太平洋、グアムあたりまでウロウロしているというのはもう周知のことなんでしょうね。


>尾鳩さん
 それ、佐々淳行さん、ですよね。映画「突入せよ!あさま山荘事件」では役所広司が演じておりました。佐々さんはあの後藤田正晴さんを生涯の上司と仰いでいるそうですが、その後藤田さんをその映画で演じたのは「後」がとれた藤田まことだったりします(笑)。
 対中ODAですが、もういらないんじゃないかと僕も思うところではあるんですけどね、なんか日本の一部には「ODA切るぞ〜」って脅せば言うこと聞くだろう、ってな発想もあるように感じるんですが、実のところどうなんでしょうかねぇ。万一「じゃあ、いりません」とか言われたら泡を食う醜態をさらしたりしないかと。


>パウエルからライスへ。
 そうなるだろうと言われていたアメリカの国務長官人事でしたが、ホントにそうなりましたね。ライスさん、エキスパートには違いないんだろうけど、なんかキツそうだなぁ…。
 以前ドイツで作ったドキュメンタリードラマ「ドイツ統一の舞台裏」ではライスさん、ゴルバチョフやミッテラン、コールなんかと混じって舞台裏で大活躍のキャラの一人となっており、演じている俳優さんもかなりソックリでした。ミッテランやゴルバチョフ役がまるっきり似てなかったので(笑)かなり目立っておりましたが…あの当時から最前線で動き回っていたお方なんですよね。
 パウエル長官と一緒にアーミテージ副長官も辞めちゃうそうで。「知日家」って紹介されてるけど日本をアメリカの都合に引きずり込む悪役プロレスラーにしか見えなかったんですが(笑)。



#5285 
足塚玉虫 2004/11/17 12:33
遺憾という言葉に謝罪の意味は一切ありません。

中国側は謝罪してないし、今回の事態は遺憾だ、
と言っただけで、謝罪の気持ちの欠片も無く
我々が悪い事をしたか?日本よ、あんまり突っ込む
と戦後補償の件を突っつくぞ、と恫喝してる態度が
充満してましたね、胸くそ悪い発言。(笑
遺憾という言葉は非常に嫌な言葉ですね。(笑
政治家の汚職が発覚した時とか、渦中の議員が
それは遺憾だ、秘書が全てやったんだ、私は知らん、
と逃げ口上を展開する時、もう遺憾という言葉が
何遍も聞かれますんで、遺憾という言葉は私の
大嫌いな言葉の一つで自分は絶対にこの言葉を
使わないと誓っています。
中国側が遺憾という言葉を持ち出した時、中国人も
遺憾という言葉を使うのか?と思いました。(笑
それとも翻訳者が訳し間違ってるんじゃないですか?
本当はもっと、ふてぶてしい事言ってそうですね。



#5284 
尾鳩 2004/11/16 23:47
どこも物騒だっていうことですな、要は

>原潜
中国、ちゃんと謝罪しましたね、はっはっは、珍しい気がしないでも・・・。
それにしても、今回の行動、故障なのか、故意なのか。
中国の海軍力の力を故意に見せているという意見もあるようですし。中国が政府の方針としてか、海軍に引っ張られる形でなのかはともかく、80年代から既に遠洋海軍構築構想を持っていることは確かなこと。

中国にとっての最大延長防衛ラインは、日本をはるかに越え、グアム辺りまでを含む西太平洋を全て含んでいたような気がします、はっきりとは思い出せないんですがね。
まあ、うがち過ぎかもしれませんが、どこぞの軍事専門家がおっしゃっていたように、台湾への威嚇と海軍力の誇示という側面もあながち否定するのは難しいかもしれませんね。
まあ、中国の内政からの視点で見れば、江沢民がミサイル実験をやったときのように、軍事力を誇示する「内政上の必要性」を見出すのは難しいですし、今回のは中国海軍の「ミス」と読むのが妥当かなあ。中国が謝罪の意をあっさりと表明したのも、軍隊とは対立しがちな外交部がイニシアティブを取る絶好の機会とみた結果という見方もできなくはないでしょうから。

>ODAと中国
これが、まさに前日大学で講義したテーマだったんですが。
原潜を持つような国にODAをする必要があるのか。ここで私の本音は置いといて(笑、参考になる話でも。
香港にいた時に、「浅間山荘事件」などで有名な佐々敦之さんが講演にいらしたのですが、その際に、まさにODAと中国の話をされたんですね。彼の意見は、「止めたほうがいい」という意見でございまして、まあかなり国家の安全保障に気を遣っている方ですから。
その講演後の質問時間、質問した連中が全て領事館、すなわち現役の外交官ばかりだったんですね。それも、皆「いわゆるチャイナスクール」。一概に「チャイナスクール」と言っても、実はそれほど一枚岩でないのが事実。若手は、対中国ODAに対しては懐疑的な意見を述べ、年配の方は継続すべきであるという意見を出していました。
後ほど、その年配の方にお話を伺ったところ、対中国ODAは、人質に対する身代金のようなもの、という意見を述べられていました。感想は、敢えてここでは書きません。
自分の意見も言わねば卑怯者のような気もしますので、簡単に言えば、ODAと国益を結びつけることは、そもそも慎重であるべきだと考えています。
政府のODAに対する基本概念を述べた「ODA大綱」は、外務省のホームページや、ODAのホームページに前文載っています。ご参考までに。

>香港の山篭り
ああ、そんなことを書いたことがございましたね。
あの事件、その後結構やばい展開をみせたこと、また私も個人的にばたばたとしていた時期だったので、結果を書きそびれているうちに、忘れてしまってました。ごめんなさい。

結果から言うと、やはり怪しい人だったんです。はい。
最初に香港警察から事情聴取を受けて釈放されて後、再び一人でいるところを香港警察に保護されて釈放、ところがその後2週間もしないうちに再び香港に入境、日本の家族の方からずーーっと家に帰っていないという情報が領事館に届けられ、市街で拘束、その時点で既にパスポートは保持していなかったということ。
さて、その後どうなったのか・・・すいませんが、ここからは想像してください。
これ以上は、言うことはできないので。口止めされているわけではないんですが、一応関係者からは、簡単なことは聞いたんですが、私もその後のことは、はっきりと聞いているわけではないので。はっきりとしていることは、領事関係の仕事から警察関係の仕事へと業務が移行されたようだとのこと、以上です。

まあ、これ以上、この掲示板で裏話なことを書くのも自重しましょう。
それは、酒の席ででも。



#5283 
船頭の孫 2004/11/15 10:54
役割

私は杉山正明さんの学問的実績を除く一般向け著作の傾向というのは、私の専門の自然史分野でいうと古生物分野において恐竜温血説のロバート・バッカーが、動物行動学においてコンラート・ローレンツが果たした役割をかなり意識的に確信犯としてやっているのではないかと考えています。

ロバート・バッカーはそれまでのろまな変温動物と考えられていた恐竜が、原生の鳥や獣と同レベルの温血動物だったのではないかという説を引っさげて花々しく登場し、それまでの古生物学者や一般恐竜ファンの恐竜イメージを木っ端みじんに打ち壊してしまいました。しかしその後、実は原生の鳥や獣並みの温血タイプからかなり鈍い変温タイプのものまでバリエーションがあるという実証研究が積み上げられ、現在の恐竜研究は古い過小評価でも、バッカー的な過大評価でもない地道な等身大の恐竜像を描き出しつつあります。

コンラート・ローレンツはそれまで無秩序で欲望のままむさぼり、相手を蹂躙するだけと考えられていた人間以外の動物が、実は様々な抑制能力を備えて秩序ある生活を営んでいることを明らかにしましたが、その一方でその秩序を美しく描き過ぎる傾向がありました。その後の動物行動学は多くの動物が利己的に振る舞いながらも、その「利己」を最大にする戦略として「利他」や「秩序」を産み出していったプロセスを明らかにしていき、等身大の動物像を描き出しつつあります。

どちらにしても、

「伝統的過小評価」→「パラダイムシフトの導火線としての過大評価」→「揺り戻しを伴いつつの等身大像の解明」

という流れを経ています。

杉山さんの場合ですと、既に中央ユーラシア史研究者の間では等身大像の解明が地道に進行するフェーズに突入している一方で、ヨーロッパ、中華、日本史研究者や一般歴史ファンの間では古典的な「遊牧民過小評価」が未だに主流を占めていることに憤って確信犯的に過激な宣伝活動に勤しんでいるように見えて仕方ないのですが、いかがでしょうか。



#5282 
徹夜城(今週はゴジラ映画はしご状態であろう管理人) 2004/11/15 01:04
宮様のお相手のお友達

 とうとう紀宮サーヤさんにもご結婚の話、というわけですが、正式発表前といいつつ確定のリークが流れ各社一斉に報道ってのもよくわかんない現象です。なにやら宮内庁では怒ってる人もいるとかで。宮内庁の誰かが流したとしか思えないんですけどねぇ。
 それにしてもこの人もひところ「お婿さん候補」が次から次へと勝手に取り沙汰されて騒がれていたことがありましたっけねぇ。結局はお兄さんのご学友、学習院育ちの人に落ち着いたわけですが…この「黒田さん」という方、旧華族という報道は見ないんですが(ご親戚には旧華族がいるようですが)、大名の黒田家?それとも黒田清隆関係?などと疑っているんですですけど…?
 それはそうと、この黒田さんのご友人がTVのインタビューを受けてましたが、その中に「原敬(はら・たかし)」ってそのまんまのお名前の方がいましたね(笑)。

>ひでさん
 毛沢東と朱元璋、この二人の事跡が酷似しているという指摘はけっこうありますね。僕なんかはここに豊臣秀吉も加えるのですが、秀吉政権というのがかなり中国皇帝的、という指摘はそういえば田中芳樹氏が書いていたのではなかったかなぁ。
 毛沢東の文化大革命と朱元璋の度重なる大粛清が特に比較されるわけですが、毛沢東はその妻・江青が推進役を担っていたのに対し、朱元璋は糟糠の妻・馬皇后はむしろブレーキ役になっていたという違いはあったりします。それと毛沢東の文革は権力奪回のための運動であり、朱元璋の粛清は皇帝一極集中のシステムを作るためのものだったという違いはありますが…まぁ大筋では似たようなもんか、と(笑)。


>船頭の孫さん
 杉山正明さんの主張については僕もいささか違和感を覚えることが多いんですよ。もう繰り返しここでも書いてるんですけど、モンゴルびいきのあまり「ひいきの引き倒し」になってるんじゃないか…という。モンゴルを追い払った朱元璋建国の明帝国について暗黒時代と言わんばかりのところなんか、なんか感情的なものを感じざるを得ませんでしたし。


>阿祥さん
 いやー、読み応えのある投稿、ありがとうございます。
 もう時間も遅いですし、倭寇について書き出すととまらなくなる性分なので簡潔にお返事いたしますと、大筋で僕も阿祥さんと同じようなとらえ方をしています。詳しくは「海上史事件簿」で書いていきますので、そちらで僕なりの見解を。いまんとこ次の「事件簿」も文章だけなら90%まで上がっておりますので、しばしお待ちを。あー、でも招撫の話までいくまでには時間がまだまだかかりますねぇ。

 「王直」「汪直」のことですが、確かに史料により表記に混乱があります。どちらが本姓であるのかは断定はしにくいというのが実情ではないでしょうか。『籌海図編』はほとんど「王直」に統一してますが、王直の来歴を語る「擒獲王直」ではその母親について「汪媼」と記しておりまして、母方が「汪」なんじゃないかという指摘も過去にあった覚えがあります。あと号の「五峰」とセットにする場合「汪五峰」と表記している場合が多いような気も。
 そもそも「直」も本名じゃないんですよね。「海上史人名録」にも書いてますが『日本一鑑』によると「金呈」(これで一文字。音読みでテイ、あるいはジョウ)が実名だと書いてあります。他にも徐銓の本名が「徐惟学」だったり、職業柄(?)変名を使うことが多かったみたいです。
 …ああ、やっぱり長く書いちゃってる(汗)。王直関係につきましては、またいずれ。



#5281 
ひで 2004/11/14 22:31
もしかしたら・・・

>文字化け
私の投稿のせいかな・・・。トウ小平の「トウ」の字を漢字で打ち込んでしまいましたので、それが何か絡んでいるかもしれません。

>専門・非専門
まあ、自分の専門以外のことについてはあまり手が回らないというのはよくありますし、リンク先の講演内容はあまりにも多岐にわたる内容のことを扱っているのでしかたないのかもしれません。ちょこっと講演内容をみてみたのですが、ペリシテ人の件の他にも???と思う部分はありますし。なんとなく西洋中心をモンゴル中心に移してるだけのように見えてしまうのですが・・・。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5280 
モーグリ 2004/11/14 21:55
最近風邪気味で

すみません。最近風邪気味なので返答が遅れてすみません。
ところで掲示板上に何かヘンな文字化けが見えるんですが、これは何なんでしょうか?

>上田信先生
確か立教の人ですよね。以前何かの雑誌で名前を見た記憶があります。

>中国原潜
結局なんだったんでしょうか?
沖縄には行ったことがありますからあの周辺が比較的海底の浅い大陸棚になっているのは知っています。日本側の領海内ですし、近くに在日米軍の沖縄基地があります。あそこを突破すればほぼ間違いなく自衛隊か在日米軍の対潜哨戒機に発見されるわけで、航行した潜水艦は発見されるのを承知の上の行動だったんだろうと思いますけど。

>事故説
どうなんでしょうか?中国の原潜はソ連と断交した後に独力で建造したものです。中国の建造水準からみてそんなに高性能な潜水艦じゃないのは事実なんですが、事故なのかどうか。

りんさんへ
>「海嘯」
さっそく読んでみました。確かに悲劇ですが面白いですね。読者が史実を知っているだけに文天詳たちの行動が切なくなってきます。



#5278 
阿祥 2004/11/14 20:46
王直と鄭芝龍

>徹夜城さん

楽屋裏の話までしていただきありがとうございます。史実をもとに、物事をどう把握していくか、難しい問題ですね。
“浄海王”とともに王直は“徽王” とも称していますね。この“王”という名を用いるのは、中国史の見方では非常に危ないことだと思うのですがどうですか。永楽帝が燕王と称され北京に派遣されていたように、明朝では王の称号は皇帝の親族に与えています。朝廷から正式に与えられた呼称ならともかく (鄭成功が延平王と呼ばれたことなど) 、これを勝手に私称するとなると、それは反体制、少なくとも独立勢力となったことを意味するんじゃないかと思うのですがどうでしょう。李自成が闖王と呼ばれ順王朝を開いたように。

ところで、徹夜城さんは王直のことを理解するのに、鄭芝龍の体制を参考にしたということですが、僕は逆に鄭芝龍のことを調べていき、王直のことが気になってしょうがなかったんです。というのは、鄭芝龍は独立した勢力になったあと、数年のうちに明朝の招撫を受けますが、そのときに王直のことを考えたに違いないと思うからです。結果的に鄭芝龍は体制側にうまく入り込むことができ、その錦の御旗の下に他の海賊たちを征討し、東シナ海の最大海上勢力になりおおせるわけですが、王直はそうはうまく運ばず、胡宗憲にその気がなかったにしろ、軟禁された上斬首されてしまいます。鄭芝龍は、明の招撫を受けるか否か決断する際に、王直の徹は踏むまいと考えていたに違いありません。

そんなわけで、この二人が招撫を受けるにあたって何が異なっていたのかを、自分なりに考えてきました。
まず、明朝政府の状態が大きく異なりますね。王直の活躍した1540年代から50年代明朝は嘉靖帝という曲者の皇帝の時代でしたが、それでもその後の万暦帝の時代を経ていず、まだ、相対的には元気のある時代だったといえるでしょう。鄭芝龍が招撫を受ける1628年は明朝最後の崇禎帝の時代になっています。明朝の滅亡まではまだ16年ありますが、王朝は満身創痍の状態で、満州族との戦いや各地の反乱軍の制圧に精一杯。後金のホンタイジは明朝にとどめを刺す政略を着々と進めています。考えるに、明朝の中央では福建での軍事問題までには手が回らなかったのではないでしょうか。また福建の地方政府でも、中央からの手当てが期待できず、戚継光の戚家軍の様に地方民を軍人にしたてるか、海賊を味方に引き入れるかぐらいしか方法がなかった様に思います。
胡宗憲が中央にお伺いを立て時には、王直を許すわけにはいかないという返事でしたが、崇禎帝の時代では、許さないわけにはいかなかったのでしょう。別の見方で言えば、嘉靖帝の時代では海禁政策の維持というのは大きな政治的イシューでしたが、この問題はすでに隆慶帝の1567年には解放策に変更され、鄭芝龍の時代、招撫はそれほど問題とならずにすんだのでしょう。

また、招撫を受けるまでの経緯にも違いがあります。王直は、明朝の招撫を受けるまでに大分紆余曲折がありますね。徹夜城さんの年表によると、1551年に海上制覇をするとなっていて、1553年兪大猷が烈港を襲撃、その後徐海集団との分裂、その徐海が滅ぼされたあとに1556年王直が招撫を受けるとなっています。鄭芝龍は1625年ごろに独立の勢力を築き、1628年に招撫を受けています。そして、その後に海上制覇を成し遂げ1644年明清交代の時期まで全盛期が続くわけです。
そもそも、招撫を受けた時期と海上制覇の時期の関係が逆になっています。

徹夜城さんはどんな風に考えますか。他にも気のつくところがあったら教えてください。



この鄭芝龍の招撫の問題について、僕は、明朝側からのアプローチが先にあって、それを受ける形で受動的に対応したのではなくて、芝龍の方が先に中央政府の懐に入り込もうという戦略を立てていたのだと考えています。
芝龍は独立勢力となる前に、李旦の元にいました。この李旦は平戸を根拠地にしていたこともあって、オランダやイギリスから、中国貿易の斡旋を頼まれていました。李旦は厦門に許心素という代理人を置いて、中央との連絡を取っていましたが、この斡旋業務はことごとく失敗してきました。いくら金銭や贈り物を送ってもなしのつぶて。この送り主が誰かまでは分かりませんが、オランダやイギリスの商館が準備するような贈り物や金銭程度のものでは、巨大な中国朝廷を牛耳っている官僚や宦官に対してたいした影響力を与えることはできなかったのでしょう。イギリス平戸商館についての解説では、李旦が金銭を騙し取ったように書かれていますが、当時の明朝のことを調べて見ると、頑迷固陋な朝廷相手にちょっとやそっとのことでは事態は変わりそうにないというのが分かります。
この中国の門戸をこじ開けるためにはどうしたら良いか、この問題に対し、芝龍は“虎穴に入らずんば虎児を得ず”という結論を出したのだと思います。みずから、貿易問題をつかさどる官僚になるか、あるいは直接影響力を与えるような立場に身をおく、そうすれば、これまでのような他人任せではなく、直接に対中国貿易をコントロールできるのじゃないか。そのため、自ら手段を講じて、中央から招撫を仕向けるようにさせたんだと僕は推測しています。そして、事態は時代の潮流にも乗り、福州都督という武官の最高位にまでも官職が進み、彼の計画通りに対中貿易を手中におさめることができたと。

僕は鄭芝龍の海上王国の成立と招撫の問題をこのように理解しています。ですので、前回のような疑問を持ちました。王直の海上勢力は、鄭芝龍のこのような程度までには進んでいないと思います。嘉靖帝時代では、朝廷は、海上貿易を公認するところにまで至っていません。とすれば、王直は、中央政府軍とはまったく別のものとして、海上勢力をつくりあげたのでしょうか。また、胡宗憲による王直の招撫はどのような意味合いを持っていたのでしょうか。こんな問題意識を持って、これからの海上史事件簿を読みたいと思っています。

P.S. 先日「晩明史(1573−1644年)」(上下二冊、樊樹志著)なる著書を東方書店で購入しました。その導論の部分に一章分嘉靖倭寇についての説明があり、その中に王直は実は汪直が正しく、本名であるという説があります。王直の故郷である徽州では汪という家が多く、そのため自らの出自を隠し、家族に被害が及ばないようにするため、汪直としたのだというのです。唐力行《論明代徽州海商與中国資本主義萌芽》《中国経済史研究》1990年第3期参照とのこと。
松浦章さんの「中国の海賊」では「汪直とも記される」と軽く触れられていました。



#5276 
船頭の孫 2004/11/14 08:34
2巻と8巻

ひで様、

確かにこの2巻は定番の個性的な論客の登場ですね。私にとって、このお二人の論との遭遇は、ロバート.T.バッカーの恐竜温血説並みのインパクトがありました。

ただ、杉山先生がネットに掲載されていた講演

http://www.apaoj.or.jp/forum/2003/2003_06_kouen.htm

で「ペリシテ人はパレスチナ人の祖先」とおっしゃっていたのはちょっと興醒めでしたね。やっぱり中央ユーラシア型遊牧民との関係が薄い側面ではちょっと把握が甘いんでしょうね。それと同じ文脈で、モンゴル・チュルク系遊牧民の影響によるイスラムの神秘主義的側面をそぎ落としていこうとしている近現代の「イスラム主義」への認識もちょっと甘いかな、という気がしなくもありません。



#5275 
ひで 2004/11/14 02:01
さっそく購入

おかげで来週の食費がちょっと大変なことになっております。
それはさておき、何を購入したのかといえば「中国の歴史」3巻と11巻です。中身はこれからじっくり読むことになりますが、月報のような物が挟まれており、11巻のほうでは編集委員の先生達の対談が掲載されています。対談を読むと、三国志の時代を文学の人に執筆してもらったり、宋代を思想哲学が専門の人に書いてもらうなど、今回の中国の歴史の執筆にあたり、ちょっと今までと違う感じになりそうなところもありますね。

また、徹夜城様注目の第9巻を執筆した上田信先生は対談において明の皇帝の世界観と毛沢東の世界観はかなりだぶっているというようなことを発言されたほか、ケ小平以降現代の中国の模索する物と清朝の皇帝達が模索した物が重なるというように、明清時代と毛沢東時代・ケ小平時代を対にして考えているようです。あの辺の時代を見る視点として、そんな見方もあるのだなということを考えさせられました。そんなことを読んだ後、明と毛沢東時代がパラレルな時代ということなら、文化大革命は現代版胡藍の獄といえなくもないかな、等と少しばかり妄想の翼をはためかせてみたり・・・。

今回のシリーズは、執筆者個人の史観がかなり強く出そうなつくりになっているので、2巻と8巻あたりはどうなるんだろうと出る前から妙に気になったり、夏王朝があったと考えられる時代を扱う巻があったり、これからが楽しみです。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5274 
徹夜城(仕事を終えて疲労状態で帰ってきた管理人) 2004/11/13 23:12
「中国の歴史」シリーズ刊行

ようやく出ましたか。話はだいぶ前から聞いていたのですが…学者先生の皆さんには締め切りはあってないようなもんだし(笑)。

講談社「中国の歴史」最新シリーズ
↓内容はなぜかここが詳しかった。
http://www.kinokuniya.co.jp/nb/bw/camp26.html
もう第一回配本の二冊が書店に並んでましたが、予想以上に威圧感のある厚さで(笑)。最初と最後(一応最終巻ではありませんが時間的に最後)から刊行開始ということのようですね。
 個人的には第9巻、明清時代を描く上田信先生の「海と帝国」に注目であります…ってそのまんま僕の専攻周辺をテーマにされているわけでして…んで、実はちょいとばっかごくごく個人的に注目の部分がありますので、刊行を去年あたりから首をながーーーくして待っていたんですよね(^^;)。何がどう注目なのかは刊行されるのをお待ちくださいませ(意味深)。


>映画ばなし。
 先日ノリで買ってしまった1973年の香港映画「水滸伝」のDVDを途中まで鑑賞しました。タランティーノも大好きだったというショウブラザーズ作品。内容は物語の終盤に近い、盧俊義とか燕青とかが登場するあたりです。
 で、なんで買ってしまったのかというと、なぜか丹波哲郎と黒沢年男が出演していたからなんですねぇ(笑)。それぞれ盧俊義と史文恭を演じているんですが(つまり主役級と悪役ボスというあたりになります)、ちゃーんと北京語でまくしたててますよ、もちろん本人と似ても似つかぬ吹き替えですけど(笑)。なんでそこまでしてこの二人をわざわざ出演させたのか…?
 ゲイシャ映画に中国女優ばかりが出演、ってんで話題を呼びましたが、こういうのもあったのを思えば何でも許せる気がしてきました(笑)。


>沈没の艦隊?
 黙って見逃す「暗黙の艦隊」になるかと思っていたら、しっかり断定して抗議しましたね。これは当然これで正解でしょう。
 しかしあの航路を見ているとなんとなく故障説に頷いてしまうところはあります。まさに大急ぎで突っ切ったようなコースですし。一方で数日前にちょっと違う海域で中国の曳航船やらが見られたので故障潜水艦がいるんじゃないかとは思われてはいたみたい。でもこれはこれで陽動に見えなくもないですね。


>gallaryさん
「国が燃える」の件ですが、どうも最初から集英社の腰が引けてましたからねぇ。モメるのをいやがったという点では総会屋にたかられた企業と似たようなもんでしょう。過去にも「ラストエンペラー」でその手の短いシーンにイチャモンがついてカットして上映したってこともありましたしね。
 それでも作品そのものを抹殺することなく、また描写を変えるとはいえ単行本においても南京事件そのものは入れるようですから、そこら辺で意地を見せられるかどうか、ってところですかね。


>イラクに行った人たち
 まぁ僕も最終的には尾鳩さんみたいな結論に逃げちゃうところもあります。しょせん僕自身は安全圏でヌクヌクと暮らしておりますので、危険なところにそれを分かった上で飛び込んで行く人たちについて口汚く批判するのは控えたいなと思うところ。ただ香田さんについてはその危険認識がどう見ても甘かった気はします…
 4月のお三方の件については「史点」に以前書いたとおりで、当人達の行動の是非より政府サイドの態度、あからさまに怪しげな情報が飛び交って彼らを貶める動きがあったことなどが不気味だったというのが第一印象。さすがは「自衛隊のいるところが非戦闘地域」と言い放つ首相がトップにいる政府だとは思いますね。



#5273 
船頭の孫 2004/11/13 22:14
一応事故ったのは

一応事故ったのは(事故説が当たっていたとすると)公海上で、必死こいて日本の領海をショートカット突破をやらかした公算が高いということみたいですね。



#5272 
なな 2004/11/13 22:06
無謀と冒険の間か…

原潜が領海侵犯したとのニュースを聞いた時、
「…撃沈できないの?」
と、脊髄反射で答えた私って。(^^;

>尾鳩さん
>イラク人質のお三方
ん〜。ここはい・ち・お・う歴史伝言板だから、みなさん話題に上げるのをためらっただけじゃないでしょうか?(^^;
誰かが口火を切っていれば話は続いたと思いますよ?
2chやヤフー掲示板を見ていたので、例の三人については香田青年の数倍は思うところがあったんですけど、それをそのままこの伝言板に持ち込むのはやめました。私はね。

>無謀か冒険か
…「結果」じゃないですか?
けっこう長く自問自答したんですけど、結論はこうでした。
人間は一人一人能力も体力も適性も違うから、自分では出来る限りのことをしたと自負していても、指摘や批判をする他人は必ずいるでしょう。
歳をとるにつれ、自分の能力や性格がわかってきてあまり無茶をしなくなるとか、実績や名声が上がれば、その準備や行動について口出しできる外野の素人が少なくなるとか、…そうしてだんだんと「無謀」と言われる率が少なくなるんだろうと思いました。

ところでだいぶ前にお話になった、香港で山ごもりする怪しい日本人青年…の後日談はありませんか?
なんだかあの時私だけが真剣に答えてしまって、あれのオチをつけて下さらないと、…気恥ずかしいんですが?(ーー*)



#5271 
gallery 2004/11/13 21:58
国が燃える、潜水艦も燃える

 >中国原潜、領海侵犯
 中国の潜水艦ってぇと、旧ソ連の走ってる途中に火災が起きたりするようなヤツのコピーが、まだ結構あると思いますが。
現に、昨年の5月に「潜水艦事故で乗組員70人全員死亡 領海内で訓練中」
…なんてなことやらかしてるし。まぁ、こちらは原潜ではないですけどね。
http://yokohama.cool.ne.jp/fleetcool/news/030503.html
 事故説が事実なら、同じ事故るなら領海の外でやって欲しいものではあります。
余計な金もかかるし、余計な心配もかかる。何より余計な人命を失いかねない。

>本宮ひろ志『国が燃える』
 集英社が単行本化に際し、大幅な削除・訂正するようです。
今回の事例は、特に表現の自由に抵触する問題ではないけれど、わざわざ自分から表現の自由を放棄しようとするのはいかがなモノか。
エンドレスの論争に巻き込まれ、風評被害によるデメリットを回避するという商売上の意図ではないかと推測しますが、この手の「ことなかれ主義」は将来に禍根を残すのではないかと。

>香田さん
 個人的にはダーウィン賞ノミネート級のおマヌケさんだとは思います。
 だからといって人命の価値に差のあるわけでなし。
 むしろ、都合によってコロコロと命の軽重が変わるような世論や政府の対応(今ケースは手抜きじゃなかろか)など、どうも納得いかないものがあります。扱いを見れば、明らかに中越地震の被災者の命の方が重そうですな。
 むしろ、こういう事件においてどう対応するかによって、社会の度量や見識が試されるのではないかと。ジャンクを大切にしない社会ほど、柔軟性の劣化が進行してるのでは、とも。



#5270 
船頭の孫 2004/11/13 19:53
故障説

軍事ジャーナリストの神浦元彰さんのサイト
http://www.kamiura.com/
の分析によりますと、対アメリカ戦略のため西太平洋で通常の軍事活動をしていた中国の老朽原潜が故障して、今にも沈みそうなのを命からがら日本の領海を強引に突っ切って母港寄港を図った可能性が高いとの事です。

機密活動中なので日本に通貨許可を求めることもできず、さりとて沈没の危険を抱えながら領海迂回もできずということらしいですね。



#5269 
足塚玉虫 2004/11/13 09:09
海での最強かくれんぼ

>中国原潜、領海侵犯
「これは車が買えるくらいの値段だよな、あぁ、勿体ない」
海上自衛隊の対潜哨戒飛行機の乗員は、こう、
ぼやきながら探知ソナ−ブイを海に投下してる、って話しを
聞きました。艦船から放つタイプはいざ知らず、飛行機投下型の
ソノブイは回収できないみたいですね、税金たっぷり吸う高価な
代物だからボケた地点に投下すんじゃ無いぞ、と先輩にどやされ
ながら投下してるんだよな、ってぼやいてました、その海自の人。(笑
聞いたところでは対潜哨戒飛行機の保有数はアメリカ海軍が世界第一位
約240機、二位は海上自衛隊の約100機だそうです。
単純比較はできませんが米海軍は世界中の海へ展開してるのに対し
海自の対潜任務は外洋へ出ませんから、対潜哨機の稼働密度は
日本は、なかなかな方なんじゃないですかね。
潜水艦は三次元に動けて、海には海水温度差で隔絶層が出来て
ソナ−波が屈折してしまうエアポケットが海底には存在し
そういう隠れ場を知っているという事は潜水艦にとって重要、
何か海底調査してたんですかね中国原潜。



#5268 
尾鳩 2004/11/12 13:35
偉そうなことを言って申し訳ないですが

>中国原潜
中国が西太平洋でしきりに活動を繰り返していることは、外務省はとっくに承知していますよ。
まあ、外務省だけでなく、もはや常識とも言っていいくらいかも。
内陸からのパイプライン網もすでに整備されており、石油備蓄基地の建設もちゃくちゃくと進んでいる様子。西太平洋、東シナ海での「既成事実」を作られた時点で、もはや中国が主導権を握ったようなもんですから、日本の対応の遅さが気になるところ。
エネルギー戦略では、常に一歩送れているからなあ。日本のシンクタンクがどれほど危機感を訴えても、民間からの意見は聞いて聞かぬふりの官僚体質。
一般的には、安全保障の議論と文化交流等の一般議論を混同している傾向が強く、これも危機感ゼロ。来るところまで来てしまったかな、「平和日本」。

>香田さん
ななさんのお怒りもごもっとも。似非バックパッカーが増えたのも事実。
バックパッカーは、すべて自給が前提ですから。私が東南アジアや中国へ赴いた時は、常に重装備でしたね。ガスコンロや携帯食、テントを担ぐのは当然。ただし、場所によっては、客人を招くという文化が残っているところもあるのも事実。それも、また一興でした。

まあ、私が香田さんにはからずも「同情」してしまったのは、私自身若いころは、アイデンティティーのはっきりしない曖昧な存在でしたし、エネルギーだけが有り余って、「無謀」に挑戦したこともあったのも事実ですし。
今は仕事をもって、目標を明確に持っているつもりですけど、職業にアイデンティティーを見出せないのは今でも変わってないですから。常に未来にアイデンティティーを置いてしまいがちな自分をわかっているので、彼を批判できる資格は自分に無いと思っただけです。

最初に人質になった3人の場合、「国家の横暴」という点に注目が集まったのか、ここではあまり批判されなかったようですが、実質似たような人たちだと思ってます。
私も所詮は平和ボケした日本人の一人、とても批判する資格はないですね。



#5267 
ブッチャ−3世 2004/11/12 12:37
タイミングよく沈黙の艦隊を読みあさっていて

中国原潜らしきもの、ついに防海圏外へ出ていったとか。
しかし、何ですな、中国も進んでますな、原子力潜水艦
なんてオシャレなオモチャを持っているなんて、日本だって
持ってないものを。ま、日本の場合は技術的によりモラル的に
憲法第九条的に原潜保有はNGなんでしょうけど。
領海侵犯は言うべき事は言っておいた方が良いのですかね?
日本政府的には。君ら原潜なんて進歩的な物を保有してるから
もう発展途上の経済援助は要らないでしょ?なんて釘を差すのも
日本政府は考えてるのでしょうか。
今回の原潜の行動は、そんなに効果的な示威とは思えない気が
します、すでに早期に艦種が「漢級」と判明、海上自衛隊は
音紋サンプルを保有していてバッチリ照合してたみたいだし
領海侵犯を捕捉された時点で海上自衛隊はよだれを垂らして
潜水艦を監視し採れるデ−タは採りまくるでしょうし、
もっとも相手方は最新鋭潜水艦でもない旧式の奴を挑発に差し向けた
のかもしれませんが。ま、今回の件は海上自衛隊の格好の
演習稽古台が来た、ってとこでしょうか。



#5266 
徹夜城(歴史以外のところで更新もしている管理人) 2004/11/10 22:51
ちと間が空いちゃいました

 この間いろいろとやっておりますが、「史点」も「事件簿」も書いてはいるけど、その間にPCエンジンソフトのほぼ全制覇を成し遂げたり映画評をいくつか書いたり、アシモフの「コンプリート・ロボット」買っちゃったからアシモフ熱が再燃したりといろいろ忙しい日々を送っております(笑)。

 「史点」ですが不謹慎ながら「アラファト待ち」な情勢でもあります(^^;)。中途半端に書いてるとタイミングをはずしそうで…というか報道によるとPLO幹部や周囲はもう12日に「葬儀」をやる予定で準備してるとか。どこに埋葬するかはちともめそうですが…ともあれもう事実上お亡くなりと言っていいようです。なんだかんだ言われつつ一代の英雄と言っていいんじゃないかな。
 で、イラクのほうはファルージャ掃討作戦とかで大騒ぎしていたようですが、案の定(ホント、僕も予想しちゃってました)ザルカウィ容疑者とやらはもう取り逃がしたと米軍が発表しほとんど無意味に人だけが死んだという状況になっちゃいました。総攻撃を支持するなどとブチ上げてしまったどっかの首相がバカを見ているような(笑)。

>田中芳樹論
 モーグリさんのこの問いは以前にもあって僕はその時にお答えしていますし、大筋でりんさんと同じなので繰り返しません。ただ僕自身は田中芳樹の中国史小説はほとんど読んだことがありませんので…「中国武将列伝」って本の明代部分を読んでみただけです。
 田中芳樹さんの「三国志ぎらい」の思考経緯はわからんではないんですよ。僕もそういう部分がありますから。「中国史には他にも面白い部分がいっぱいあるのに!」という主張はわかるんですが、その割には「三国志」に対抗する「演義もの」ばかり追い回している、あるいは自分で「演義」をつくるといった姿勢には疑問も感じるところがあります。それと取り上げる題材に「新しさ」がないような気もします。

>くれどさん
 返事が遅れましたが、「中国の大盗賊・完全版」は読んでません。どこか完全版なんだろうと調べてみたら以前カットしていた毛沢東を最後に追加したんですね。確かに劉邦や朱元璋を並べるのであれば毛沢東もその系譜につなげなけりゃならないでしょう。ですが僕自身は劉備に関してはこの系譜に入れなかったのは頷ける気がします。



#5265 
りん 2004/11/06 23:09
功罪相半ばす

>モーグリさん
田中芳樹氏の中国もの評価ということですが。私個人と周辺にかぎっていえば「悪くないんだけど、ちょっとね・・・」といった感じです。
マイナーな人物にスポットライトを当てようという姿勢は素晴らしいと思うのですが、いかんせん、その反動からくるメジャー(つまり三国志)への痛烈な批判が大きなマイナス点になっています。

私も含めて、中国史好きになるきっかけが、三国志だったという人は多いと思います。その出発点をこき下ろされるのは、正直、あまりいい気分ではありません。もちろん、中国史もの=三国志と、現状はあいかわらず偏りが多いのも事実なんですが。(それでも、一昔前に比べればはるかにマシになってると思いますよ)

それと、氏の中国史ものは少しライトノベル風味が強すぎるかと。「岳飛伝」しかり、「奔流」しかり。どれも主人公がみんなヤン・ウェンリーみたいです。

とはいえ、全部が全部今ひとつというわけではありません。氏の中国史ものを読むのでしたら、「海嘯」をおすすめします。南宋の文天詳を主人公にした小説です。まあ、これはもとになった史実が感動的だからで、小説が優れてるわけじゃないんだ、という声もありますが。



#5264 
くれど 2004/11/06 19:49
中国の大盗賊 完全版 読まれました?

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-form/250-6494417-2004264

倭寇のことをかいた大学の卒論に、この本の元本をかなり 参考にしました。再読して 古くなっていない
なと思いましたが。

あとは なんで 劉備をいれなかったのか?少し 売上が違うのにと思いましたが、さて




#5263 
モーグリ 2004/11/05 22:22
評価

>田中芳樹
田中芳樹氏の中国歴史物は歴史ファンの間ではどういう評価をされているんでしょうか?
軍事系サイトでは悪評しか聞かないんですけど。

ちなみに私は中国物は全然読んでいないのでよく分かりません。



#5262 
ブッチャ−3世 2004/11/05 21:38
カ−ト・シリングと掛けてブル−ス・ウィリスととく

そのこころはというと、どちらも共和党に肩入れしてて
顔が非常によく似ています、うちの親父がプレイオフの
中継を見ていてダイハ−ド・マンがレッドソックスで
投げてるぞ、と言ってるので何の事だろうと思ったら
シリングが投げていたのでした。
スポ−ツに関する失策はブッシュさんもなかなかな過去が
あります、ご指摘のレンジャ−スのオ−ナ−だったころの
ブッシュ氏、今では超一流選手をよそへ移籍に出してしまった
そうです、誰かというとサミ−・ソ−サ。




#5261 
ひで 2004/11/05 20:33
あやかれなかったのも仕方ない。

>是流陀さん
ケリー候補、ボストンを本拠地にしていた割にはレッドソックスネタであまりにもみっともない失態を見せてしまいましたからねえ・・・。あやかれないのもしょうがないか。自称レッドソックスファンなのに、チームの主砲マニー・ラミレスとデービッド・オルティスの2人をごちゃ混ぜにしてしまいました。ケリー候補はアメリカのプロスポーツには少々うといようで、ウィスコンシン州では人気フットボールチームのグリーンベイ・パッカーズの本拠地の名前を間違えるなど、親しみを持ってもらおうと思ってネタにして墓穴を掘ると言うことがレッドソックスネタ以外にもありました。

最もケリー候補がレッドソックスの主砲の名前を間違えなかったとしてもレッドソックスにあやかることは難しかったかもしれません。なんせチームのエースピッチャー、カート・シリングはブッシュ支持で、大統領選挙前日に応援演説をするという話もあったくらいです(実際には足首の怪我でできなかったのですが)。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5260 
なな 2004/11/05 20:25
韓国海洋史の本

日本の和船の歴史について調べていた頃、当然ながら朝鮮半島の海洋史や、船の歴史も調べようと試みたことがあるんですよね。
ところがネットで調べようにも、「ペ」(船)の一文字で検索するとあのページもこのページも引っかかってきてしまい、どうにもなりませんでした。「ペ」だけでも船・お腹・梨などの単語がありますしね〜。(ーー
もっと驚いたのは、「海洋(史)」で検索しても海や船(の歴史)に関する専門サイトがほとんどヒットしなかったことです。亀甲船(コブクソン)の絵や解説はいくつかあったけど…。海事博物館の類はないのかしらね?
私が見た限り、古代から現代に至る海洋史を載せていたのは韓国海軍の公式サイトだけでした。それもナショナリズムも露わな強烈な(=頼もしい)内容の…。(「百済はフェニキアに匹敵する東洋一の海洋国家だった!」…という具合) (((^^;

ネット書店をつらつら眺めていたら、面白そうな本を見つけました。

>「海の道は文化の高速道路だった」
>ユン・ミョンチョル著 2000年10月発刊

ちょっと長いんですが、読者レビューとメディアレビューを引用してみます。興味深い本です。

>海を中心に書いた最初の我らが歴史書
「東亜地中海」というモデルを通じて韓民族の海洋活動史を照明した本が出た。
海洋史専門家であるユン・ミョンチョル博士は、ずっと陸地という限定された視覚と通念で眺めた私たちの歴史は「海」をあまり疎かに扱ったと指摘する。
この本は「陸地」という観点では解決することができない東アジア文化交流の歴史を新たに書いている。

>三面が海で取り囲まれた韓半島の地政学的な位置は海を通した近隣諸国との活発な交流を可能にした。
実地で私たちの歴史は「海」を通じて文化と物資が互いに交流して来たのはよく見せてくれている。
しかし現在の私たちは交流の中心地として海が持つ大切さをあまり深刻に思わない。
特に私たちの歴史は「陸地」的視覚ですべてのものを眺める偏狭な努力が全部だったと言える。
この本の著者ユン・ミョンチョル博士は、陸地的視覚だけで解釈した私たちの歴史は通例中国を中心部に置いて韓半島を周辺部に置く歴史意識を持つようになったと指摘する。
これは高麗時代以後半島的環境が固着したし、朝鮮時代には海を疎かにした結果、壬辰の乱を経験するようになったというのだ。

東亜地中海モデルで明らかにした我が民族の海洋史

我が民族は古朝鮮時代にすでに漢の国と大規模海戦をするほどに海洋力が発達したし、高句麗と百済はヨドンとヨソ地方まで進出するなど海洋大帝国を建設したとこの本は明らかにする。
高麗を建国した王健は韓半島を統一した後、海を大陸進出の足場にしたと言う。
著者は海を中心として私たちの歴史を新たに書くために「東亜地中海」というモデルを作って私たちの歴史を解釈する。
これは東アジアの海がヨーロッパの地中海と同じく地中海的性格を帯びているという点に着眼した結果だ。
著者はこれを明らかにするために実際に去る97年、中国浙江省を出発、東中国海(東シナ海)横断漂流を敢行した。
海流などの自然条件を利用して古代中国と韓国の海上交流を立証するためのことだったが彼はいかだで17日ぶりに黒山島に到着することで先史時代にも自然条件がこの二つの地域間の交流が可能だったことを見せてくれた。
この本は海を中心に私たちの歴史を記述した最初の本格歴史書物として、「海」を想定しなくては明瞭に理解することができない先史時代のドルメン文化や種もみの移動経路、高句麗・百済・新羅の興亡盛衰、我が国の海外交流、高麗の韓半島統一に対して明瞭に整理している。

陸地的観点の歴史を海上まで拡張

今は航空機が一番早い交通だが、当時は海が文化と物資の高速道路だったのは明らかだ。
したがって韓半島は東亜地中海の中心部として機能したし、この海を占領する国が東アジアのヘゲモニーを握ることができた。
この本が持っている長所は何より史料の研究だけではなく自然科学的な資料とデータ、海洋的メカニズム、現場の調査そして直接的な体験を土台に綜合的な接近を試みるという点だと言える。
最後に著者が「東亜地中海」モデルを通じて東アジアが仲直りと協力の時代を開いて行かなければならないという点を強調する。
過去には東亜地中海のヘゲモニーを掌握するのが重要だったが、世界が近くなった今日には東亜地中海を共同生活圏にした多くの国が協力の時代を開いて行かなければならないというのだ。
何よりこの本は、ずっと「陸地」的観点で眺めた私たちの歴史を海上まで拡張させてくれるという点で意義が深いと言える。(ここまで)

海洋史についての初めての本、…というのには少々驚いてます。
古代の航路を実体験してみるというのも、日本ではずいぶん前に同様の実験がありましたよね。卑弥呼の時代の船を復元して中国までの朝貢ルートを追体験する…という。

この著者の先生をもしかしてご存じ?
やはり日本の海上史の先生方とは交流があるのでしょうね?
取り寄せて、えっちらおっちら読んでみようかしらん…。



#5259 
なな 2004/11/05 01:10
書いてるうちに腹が立ってきた…

>イラク人質事件
猿岩石のブームによって「にわかバックパッカー」が増えたあの当時、ある雑誌でそういう人々についての批判記事を読みました。
いわく、小汚い格好で貧乏旅行を気取りつつも、ホテルで一杯500円のコーヒー(現地の人には超贅沢)を飲んだり、逆に貧乏旅行にこだわるあまり、日本円にしたらわずか数十円のことで相手を値切り倒したり、旅先で困ったら土地の人に食べ物をめぐんでもらえるものだと思っているとかなんとか…。…つまり彼らにとって「貧乏」はファッションでしかないのだと。

香田氏の一連の行動で私が一番引っかかったのは、「ホテルに泊まれなかったら現地で知り合った人に泊めてもらう」というセリフでした。アンマンで出会った日本人映画監督がインタビューで言っていた…。
空爆やテロで街中の建物が破壊されてて、人々は辛うじて残った屋根のある部屋に家族親戚が雑魚寝している状態かもしれない…とか。
もしかしたら「一宿一飯」でご飯をおごってもらうことも期待していた?
戦時下で家族が日々食べていくだけでも精一杯だろうな…とか。
そういうことさえ想像力が働かなかったかなぁ…。「見てみないとわからない」ことかしら?
戦地は言うまでもなく、平和な発展途上国ででも、現地に金を落とすではない、むしろ現地の人に負担をかけるような(富裕国の人間の)「貧乏旅行」ってどうよ? …と、思うですよ。
震災の実態が見たいからと言って、混乱が続く被災地に手ぶらでやって来て、ホテルがなければ現地で知り合った人に…って、家財の散乱した家屋とか避難所にお邪魔するつもり? んなアホな。



#5258 
徹夜城(ぼちぼち「史点」を書き始めた管理人) 2004/11/04 22:50
敗北宣言でケリーがついた、と。

 ちったぁ揉めるのかと思ったらアッサリ敗北宣言出しちゃってましたね。まぁ総得票数でもブッシュが上回っていたそうなんで、前回よりはスッキリしているとは言えるのかも。
 ぼちぼちこのネタも含めて「史点」を書き出していますが、アラファト議長、危篤らしい…場合によっては記事になっちゃうかも。どうせ日曜あたりに更新なので。


>是流陀さん
 アメリカ大統領選は南北戦争を仮想的に何年かに一度やってるようなもんだ、というのはよく聞く例え。で、本来は共和党が北軍で民主党が南軍なんですよね。それが最近では共和党が保守傾向を強めて民主党が進歩派っぽくなってきたため(実のところ全体ではそう大差はないんですが)南部や中部の「保守田舎」が共和党支持地域になり、一方で都会部が民主党寄りになってきたという逆転現象がおきつつあるみたい。
 といっても今はむしろ民主党の退潮が目に付くばかりで、このぶんだと次の大統領選ではホントにヒラリーさんを担ぎ出してきそうな気配はあります。実際ヒラリー支持者のなかではケリー落選でホッとしているってな話も聞きますね。

>鵺さん
 映画「悪党」はDVD売り場で見かけたことがあります。買おうか買うまいか迷って結局買ってないんですけどね。なんとなくですけど、南北朝時代ものを作ろうというよりは「仮名手本忠臣蔵」の元ネタを映画にしてみたというように見えなくもない。谷崎潤一郎原作ではあるようですが。
 新藤兼人監督作品、となると娯楽作品ってわけでもなさそうだしな、とやや食わず嫌いになっているところもありますね。


>尾鳩さん
 んー、コロンブスは確かに世界がどうなってるかも正確に知らずに大海に乗り出したわけではあるけど、地球球体説は確信してたし国王の援助まで受けてやってますからね。冒険ではあるだろうけど無謀ではないんじゃないかと。マルコ・ポーロは父と叔父に連れてかれたわけですし本人の言ってる危険な旅というのもどこまでホントなのか疑問符もつくのでもう一つ当てはまらないかな。
 ロバート=キャパの場合は仕事、ってよりもある程度好き好んで行ってるところがありますしねぇ…危険なのは百も承知だしそれなりに準備もしていたでしょう(覚悟していたとはあまり思わないけど)。この人も少なくとも「軽率」ではないでしょう。
 香田さんに関しては特に目立つ使命感や目的もなく、軽装で所持金も少ないし、何をしに行ったんだろう?と思うばかりなんですよね。これで無事帰って来てその後大きなことを成し遂げたら「過去にこんなこともした」って笑い話になったのかもしれないけど。
 それにしても今週の某週刊誌の見出しはひどいもんですな。毎度のこととはいえ品がなさすぎる。



#5257 
是流陀 2004/11/04 19:33
レッドソックスに、あやかれなかったみたい

>ケリ−氏
ボストンが本拠地だったのですね、選挙が始まるまで
知りませんでした。相手がテキサス男ということで
レンジャ−スとレッドソックスが頂上対決したようなもんだった
わけですか?ってブッシュ氏って昔、レンジャ−スのオ−ナ−
だったそうじゃないですか、本当に話題が豊富な人なんですね。
州の制覇傾向みると、南部などの牧場、穀倉地帯はブッシュ陣営
東西海岸地帯や五大湖周辺の都市部はケリ−陣営と何か
南北戦争を彷彿とした対峙状態でしたね。




#5256 
2004/11/04 11:53
「悪党」

1965年東宝。原作:谷崎潤一郎、監督:新藤兼人
http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/index.cgi?ctl=each&id=21765

例のエピソードですね。宇野重吉演じる兼好法師とかも出てますf(^^;)、DVDにもなってるようです。



#5255 
尾鳩 2004/11/04 00:09
いや、なんかチャットになっているかも・・

自重、自重・・・。
プライベートなことは、メールで済ませたほうがいいですね。

「軽薄」と「軽率」、確かに意味が全然違いますね。いや「軽率」と書きたかったのですが、単純なミスです。

しかし、私もかなり「軽率」なことをやっていますよ。
密貿易に手を出したこともありますし。ビルマから安く手に入れた貴金属等をタイの友人と共に台湾で業者とともに捌いたことなんかも。
「警察だ」という見張りの声とともに、「荷」を隠す、台湾の金融当局にとってはデフレ要因を引き起こす「悪魔」であったわけで。
また、東南アジアでは麻薬カルテルのボスに会ったことも会ったなあ。
あれこそ、無知の至りというか。
よく会ってくれたよなあ・・・というか無事でよかった。たっぷり酒をご馳走になったり。飲みすぎて帰宅途中吐いたくらいで。

まあ、戦場に行ったことは正直無いですけど。
どこに行くにせよ、それなりの準備と「覚悟」は持っていたつもりでしたが、今から振り返るとやはり「無謀」だった点も否めないんですよね。
今、私の友人の一人が、UNVのプログラムでソマリアだったかな、行くかどうか悩んでいるんですよ。正直、どのように言葉をかけていいかわかりません。

歴史の話ですね、はい。
史上、コロンブスにせよ、マルコ・ポーロにせよ、現代ではロバート・キャパなど、冒険家や戦場カメラマン等、危険と隣り合わせの場所に敢えて行く人間は多いですが、どこで「無謀」と「冒険」が切り離されるんでしょうか。
結果でしょうか。それとも、その覚悟や準備によるんでしょうか。
気がむいたら、意見を下さい。



#5254 
徹夜城(ハタから見てるぶんには面白いと思った管理人) 2004/11/03 23:10
いっそ日本は開き直って属州になって…

…米大統領選挙の選挙人を人口比で割り当ててもらう、ってのはどうでしょうかね。
 以前にも何度か書いたことですが…どうもブッシュさんという人は前の選挙の候補者時代から前代未聞のネタや事件を連打してくれる人でして…なんかそういう「星」のもとに生まれついているのかもしれない。「9.11」だけでなくスペースシャトルの事故とかも含めて「何かが起こる」大統領であり、それも悪い星のめぐり合わせになっている、って気もしますね。現時点で十分「歴史的人物」なところはありますよ。むしろ物笑いのタネとしてですが。
 で、前と同じで結局はブッシュに決まるということなんでしょうかねぇ。前回のフロリダ、今回のオハイオと、ハタから見ていると理解不能な事態が起こってるわけですが、これまでもあんがいアバウトな選挙をやってきた、ってことなのかもしれないですね。
 ブッシュ再選となると、あと4年、何が起こるやら…アメリカ一国がその「被害」を受けるぶんには構わないんですけど、世界を巻き込むからなぁ。


 ところで四年前の選挙当日の騒動は当時の「史点」でリアルタイム方式で書いており、我ながら読み返してみると面白いもんです(まさに「史料」ですな)。この日、日本では重信房子が捕まっておりこれも大ニュースでした。
 今年の場合は、香田さんの無言の帰郷…でしょうか。やっぱり犯行声明と動画も出ちゃいましたしねぇ…


>尾鳩さん
 そうですか、妹さんが地震の被災者だったんですね。一歩間違えたらあの土砂崩れの車みたいになっていた可能性もあったわけで、ご無事でなにより。
 香田さんの件ですが、僕は「軽薄」ではなく「軽率」と書いてますんで、念のため。大幅に意味が違ってくると思いますから。
 尾鳩氏も危ない橋をずいぶん渡った方とは存じておりますが、それでも「無謀」の領域にはいかないレベルではなかったかと。
 アメリカ以外の世界各国で模擬選挙とはいかずともアンケート調査はどっかのマスコミだかNGOだかがやっていた気はします。ブッシュ支持が多数派だったのはポーランド、オーストラリアとどっかの三カ国しかなかったとかで(日本やイギリスなんかでもケリー勝利)、毎日新聞の大統領選特集記事でその結果をアメリカのブッシュ支持の主婦たち(フツーの人たちですね)に見せたらビックリしていた、という話が載ってました。総じてアメリカ人の大半は自国が世界でどう思われてるかということには無頓着…というより無知なのかなぁ。
 お会いする件ですが、11月中は土日がいささか忙しいんですよ。12月になっちゃうかも…。



#5253 
尾鳩 2004/11/03 22:40
最近のこと

正直最近個人的にもショッキングなニュースが多かったです。
新潟地震では、妹が運転中に地震に巻き込まれ、車での生活を余儀なくなれましたし。とにかく、生きていて良かった・・・。

香田さんのニュースは、外国にNGOやUNVなど、いろんなボランティアプログラムで海外に行っている友人が多い自分としては、他人事とは思えず・・・。
管理人さんのおっしゃるとおり、彼は「軽薄」なのかもしれませんが、しかしどこまでが「軽薄」で、どこまでが将来「体験」として容認されるものなのか。
私も20代の頃は、正直「軽薄」とも言える危ない体験を結構やったものです。今考えると、生きていたのはもしかしたら運が良かっただけなのかと。もちろん、そのときの自分なりには、万全の準備をしていたつもりですし、その場限りの甘い話には決して乗らなかったつもりですが、若気の至りと今では言えるような覚悟で危険な地域に乗り込んでいったこともままありました。
彼は死んで、私は生きている、なんだかそれだけのような気がして、それだけに彼にはなんとも言えない後味の悪さを感じているところです。

大統領選、前回と同じような経過をたどっていますね。
それにしても、イラクの人たちがどうでもいいようなコメントをたくさん発言していましたが、本当にその通りなんでしょうね。結局は、遠いアメリカでの選挙。彼らは、今現在の平穏こそを望んでいるわけですし。
恨みの連鎖を断つことはブッシュさんはともかく、ケリーさんでもどこまで本気でとりくめるのか。所詮、アメリカの大統領は世界の大統領ではないわけですし、大半のアメリカ国民にとっては、多くの日本人と同じく、国際政治のことは所詮「他人事」、外交分野は、選挙とは一番遠い話題なのですから。
正直、米大統領ほどの影響力があるのなら、私にも選挙権が欲しい。
イラクや日本をはじめ、世界を相手に擬似選挙を行い、それを米に伝える、それくらいのイベントが欲しかったなあ。日本で米選挙をネタにした特番を作っているくらいならば。

>管理人さん
そろそろ、久しぶりにお会いしましょうか。
例の某有名首相の御子孫の方もお呼びして、秋のBBQでも、如何ですか。



#5252 
徹夜城(海上史事件簿は慎重に書く管理人) 2004/10/31 22:47
王直の「覇権」

長くなりそうだったんで、この話題は別枠で投稿します。

>阿祥さん
 「海上史事件簿」、お読みいただきどうもです。いま「その十」を執筆中なんですが、なにぶん自分自身の専攻分野ということもあり、書き方に苦労するんですよね。ここまでと違って史料が格段に多くなるのでその整理が大変ですし、それを論文形式ではなく一般向けの分かりやすさで提示しようと考えてるので(個人的には自分の教え子の中学生でも分かるように…と思ってます)、あーだこーだと苦戦中でなかなか進んでません。

 さてご質問の件ですが。
 王直の体制に後の鄭芝龍の体制との類似が見られる、とのご指摘ですが、それは少し楽屋話っぽく言ってしまうと、書き手である僕自身がそれを意識しているからと思います。僕は王直の体制を研究するにあたってその前後の海賊たちに関する研究も参考にしていますので、鄭芝龍体制を参考にさかのぼって王直体制を把握しようとしたところがあるんです。
 王直体制についてはまだまだ謎が多いのですが、やはり「五峰旗号」という話が唯一の史料ではありますが確かに出てくるので注目しているんです。それと「浄海王」という称号、さらには王直自身が後年投降にあたって記した上疏文の内容などがその傍証と考えています。だけど、どこまで実効性があったのかは、まだまだ慎重に見極めたいところです。
 慎重にならざるを得ないのが王直の体制確立にも関わらず海賊行為が、しかも徐海に見られるように身内にすらあったことが挙げられます。また阿祥さんもおっしゃるような「制海権」と言えるほどのものがあったのか、それを実現するほどの大艦隊があったのか…といった問題もあります。王直船団の規模についてはいろいろと話はあるんですが、誇張も少なからずありまして…
 しかし王直が官軍に攻撃されて浙江海域から去ったとたんに「嘉靖大倭寇」が勃発するわけで、王直はある種の「おもし」の役割をしていたんじゃないかなぁ…と思うところがあるんです。
 まぁこれらのことについては「海上史事件簿」の続く章で詳しく考察していきたいと思います。ちゃんとした説明はそっちで出来るようにしておきたいと思います。


 それと王直を「秩序維持者」としてとらえるという見解についてですが…そこまで言い切っちゃってるのはもしかすると僕が最初かもしれない…卒論でそんなこと書いてましたから。
 ですが似た見解はもちろんそれ以前にあったのです。王直については彼を「倭寇の首領」とみなし「嘉靖大倭寇は王直の指揮によるもの」ととらえるのが昔から一般的でして、いまなおこれが「通説」であろうと思います。ですが、昭和30年代に李献璋さん(中国系の方なんだろうけどプロフィールを正確には知りません)という方が書かれた日本語論文で「嘉靖年間における浙海の私商及び舶主王直行蹟考」という長編がありまして、その(下)のサブタイトルが「海禁下に自由を求める一私商の生涯」というなかなか文学的なもので、ここで李氏は「王直無罪論」とでもいうべきものを展開していました。
 完全に意見が一致するわけではないんですが、僕も結構この論文に近い考え方をしています。それについては今後の「海上史事件簿」で展開してゆきますので、気長にお待ちくださいませ。



#5251 
徹夜城(まだ風邪の後遺症に苦しむ管理人) 2004/10/31 22:24
韓国の三国志・古代史もの

 香田さん、やっぱり確認されたんですね…軽率な人だとは思うけど、それだけにこういう残酷な殺され方には気の毒と言うほかないです。日本の切腹の「介錯」なんかは一瞬でとどめをさしたんだろうけど、イラクのはなぁ…。


>ななさん、中西さん
 韓国における「三国志」あるいは「水滸伝」の受容のお話、どうもです。なるほど、李朝時代からとはいえ結構普及していたんですね。その辺りの事情は日本の江戸時代の状況と変わらないとも言えそうです。
 「李朝水滸伝」って漫画は一部だけ立ち読みしたことがあります。あれが韓国コミックの邦訳の最初のものだったんじゃないかなぁ…。当時はまずタイトルで「お、水滸伝?」と驚いたりしたもんですが、日本でも「天保水滸伝」なんてのがありますし、似たような「見立て」をするもんだなぁとも思えます。意地悪く言えばそこらへんが「文明周辺地域」だとも言えるんですが…「○○三国志」なんてのも今も一種の定番になってますもんね。
 「三国志」といえば宮城谷昌光さんがとうとう「三国志」に手を出しちゃいましたねぇ…北方謙三さんが手を出した時にも思いましたが、やっぱりそこへ行っちゃいますか、と。こうなると出版側から「書け、書け」と言われつつ三国志に手を出さない(というか最近は逆に憎悪してるようにも思える)田中芳樹が結構エラく思えてきたりします。

 韓国の古代史小説の翻訳ですが、僕は以前「消えた王国」ってのを読んだことがありますよ。絶対前にも書いてますけど…崔仁浩著、中村欽也訳で1995年に全5巻で出ています。
 朝鮮半島の三国時代の終焉期を、高句麗・百済・新羅そして日本・唐の情勢もからめた壮大な構想のお話で、有名どころの人はほとんど登場しますから歴史小説としてはかなり楽しめます。
 ただこの小説、古代史のドラマ部分と現代の韓国人が日本を訪れてあちこち取材するのを交互に語るという込み入った形式でして…さらにやたらに「日本のアレは実はもともと韓国の…」といったネタを断定連発するのが嫌味になってしまっています(韓国人的には嫌味じゃないんだろうけど)。好太王碑文は日本軍人の捏造、百済の七支刀にも捏造があるといった話が堂々と語られてますし、山上憶良や確か太安万侶も百済人って設定になっていたような。それどころか皇極・斉明女帝も「百済人」であるとして、白村江の戦いのために九州まで出向いた動機にしてました(これ自体は一つの仮説としては成り立ちますけどね)。
 こうした各種の日本がらみ部分を読むにつけ逆にそこにコンプレックス感情を僕は感じ取ったりしてしまうわけですが、それ以外の、例えば新羅の金&#24254;信を中心とした国際的政治劇などは大変面白く読んだものです。



#5250 
阿祥 2004/10/31 15:07
「海上史事件簿その九」に関して

>徹夜城さん

今回の「海上史事件簿その九:海上の王者」を読んでいくつか気になることがあったので質問です。

ひとつは「五峰旗号」から読み取った、王直の海上覇権の確立という点です。

僕は東シナ海において海上覇権、平たく言って制海権を握るという行為は、この時代から現代にかけて非常にポイントとなる見方だと思っています。
例えば、鄭氏台湾が清朝に降伏するのは、澎湖島を攻め落とされた時点で決定され、それはこの島がこの海域をコントロールするのに欠かすことのできない重要な役割を持っていたからでしょうし、日清戦争が朝鮮地域で争われたのにもかかわらず、日本に割譲されたのが台湾だったのは、黄海の海戦で清国の艦隊が壊滅してしまい、物理的に台湾を守りきることが不可能になったからではないかなどと考えています。そしてそれ以降、太平洋戦争での敗戦まで東シナ海は日本の海だったのでしょう。
現代においてこの海域の制海権を握っているのは率直に言って、台湾でも日本でもなく、アメリカの艦隊でしょう。中国の国共内戦の最終段階で、国民党が台湾に逃れ、大陸沿岸の金門島、馬祖島で攻防が行われたときに、アメリカは対共産国家という政策から台湾の支援を始めました。それ以降台湾、澎湖島、金門、馬祖を結ぶ海域を基本的には大陸中国は押さえることができないでいます。また、8年前に台湾総統選挙が行われたときに、福建沿岸で軍事的デモンストレーションがありました。そのときにアメリカは台湾海峡に艦隊を出動させ、逆の示威行動をとりました。このように、普段はアメリカの影はあまり映りませんが、いざというときにはアメリカは行動を起こします。究極的には現在の東シナ海はアメリカがコントロールしていると言っていいと思います。

そんな意味で、東シナ海においての海上覇権の成立といった問題には興味を持っていました。これまでは、その嚆矢となるのは明末の時代に鄭芝龍が確立した、福建から台湾日本に渡る海域を制覇したことだろうと考えていました。このことについては、さまざまな資料に述べられています。徹夜城さんが今回の海上史事件簿で描かれたように、鄭芝龍もこの集団に属するための印として旗を用い、その安全保障のための料金として旗幟料を徴収し、それが膨大な艦隊をまかなう非常に重要な財源となったという様なことが述べられています。またオランダ人の資料にも鄭成功の貿易封鎖に対して根をあげ、高額な料金を支払い貿易の再開を望んだという記事もあります。
この、旗幟料というシステムについて、いくつか調べて見たところ、例えば戦国期の瀬戸内海でも海賊衆が制海権を握っており、その通行を認める代わりに荷代のうちいくらかを納めさせ、その印として旗を渡したという事例があるようです。また、ポルトガルも“カルタス”という制度を持っており、これは旗ではないようですが、カルタスと呼ばれる通行証を与え、同じようにその安全を保障したようです。
瀬戸内海の事例はシステムとしてはよく似ていますが、何しろ海域が狭くその実現も容易で、前例として見ることはできないと考えています。ポルトガルの事例は、その艦隊の規模から、彼らの港湾都市あるいはその周辺にのみ通用するもので、とてもその海域すべてをカバーするものではなかったでしょう。

というようなことを考えていたのですが、そこに、徹夜城さんの「「五峰旗号」というのがいかなるものであったかは不明ですが、恐らく五峰=王直の傘下に入ったことを示す旗であり、それを船舶に掲げておけば海上活動の安全が王直の名の下に保障されたのであろうと思われます。」という記事です。非常に注意深く書かれていますが、実際のところどう思われますか。海域としては、鄭氏政権の場合のように台湾、澎湖島までは含まない、浙江省沿岸から九州までとすれば、非常に考えられることだと思います。あとは、面をカバーする船団の数ですが、それは徹夜城さんの見解をうかがいたいところです。
またそのあとの“浄海王”のところで説明がある、「彼らの貿易活動の安全を保証するためにも海賊活動を行う者は容赦なく滅ぼし、海上の治安をおのれの手で維持していく…」というところも、後の鄭芝龍の行き方とそっくりです。まるで、芝龍が王直のやり方をそっくり真似したみたいだと思って読んでしまいました。
このような「“秩序維持者”としての王直」という見方は、歴史の専門家の間では定説となっている見方なのでしょうか?また、王直以前にこういった制海権を握った中国人集団の事例を探すことはできるのでしょうか?

もう一つは、毛海峰の人物というか、その家系についてです。

僕は、明末清初の王朝交代の時期に興味があるのですが、その中のキーパーソンの一人に“毛文龍”という人物がいます。彼は、満州の後金王朝が成立した時分に中国遼東地方で活躍した軍人です。ヌルハチが満州民族の統一、サルフの戦いを経て明朝に対して圧力を増していた時期、初めて後金の軍隊に対して小さいながら軍事的な勝利をおさめ、その功を認められ朝廷での発言力を増していきます。しかしながら、実際は朝廷に忠実な軍人ではなかったようで、その後後金軍に追われ、黄海海上の皮島に拠点を構え、その地で朝鮮、後金を相手にした密輸を始め財を成します。一方、そのころ朝廷を牛耳っていた宦官魏忠賢に賄賂を送り、その行為を黙認してもらいます。しかし、その後遼東で対後金戦に功績をあげた袁崇煥にその行為を弾劾され、処刑されてしまいます。
そのような毛文龍という人物なのですが、浙江の出身なんです。で、この地方の特色として、密輸は日常茶飯事、皇帝の意向などなんのそので、あくまで自己の集団の利益を得るために行動する、そんな人物だったんだろうと考えているのです。
この毛文龍の家系について詳しく調べたことはないのですが、徹夜城さんのここで書かれた“毛海峰”の毛家は浙江の大家と言うことですが、後の毛文龍と関係があるのでしょうか。



#5249 
中西豪(竹林唯七は粗忽で有名なら、御先祖の孟子様も粗忽だったのかと疑う鎮西大将軍) 2004/10/31 11:22
こんな本もあるじゃないか

瑣末なことで連続書込御容赦。
いや、落ち着いて書かねばなりません。

野村潤一郎『動物病院 飼いたい新書』(副題:不思議なフシギな動物の世界、ワニブックス)

という本がありまして、かなり面白い模様。「モグラの飼育法」も載っていて、特に書評子の興味を惹いたようです。さいわい市立図書館に所蔵している、火曜日に借りに行ってみよう、と。



#5248 
中西豪(アリクイ・アルマジロを飼うのが夢だった鎮西大将軍) 2004/10/31 11:07
鹿児島に「土竜」という芋焼酎がありまして

まだ首都圏にはあまり進出していないようですが、癖がなく万人向で今後は流行る気がします。

足塚玉虫さん>
ちょっと検索したらありました、モグラを飼育している動物園。
「アズマモグラ飼育1188日、世界記録達成−−東松山・こども動物自然公園 /埼玉」
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saitama/archive/news/2004/10/01/20041001ddlk11040241000c.html

昔々教育TVか何かで見たモグラの「飼育器」は、暗くした部屋中に金網製のトンネルを縦横に這わせたものでしたね(つまり、モグラは土を掘ることなく移動している)。
一日に自身の体重分(二分の一だったか?)も食餌を必要とするモグラのような動物は、どうやってごまかして生餌以外のものを食べさせるかが難しい、といったこともよく聞きますね。アリクイなら挽肉の上に白蟻をまぶして与え、だんだん白蟻を減らすとか。蟹しか食べないげっ歯類には、蟹の甲羅に挽肉を詰めたものを与え、これまた唯の挽肉の上に偽蟹を置いて、つい下の挽肉まで食べるように仕向けたり、と。

徹夜城さん>
またバカやっちゃったので、削除をよろしくお願いします。毎度すいません。



#5246 
足塚玉虫 2004/10/31 09:35
モグラを飼いましょう

ここにお越しの、みなさんは博識な人々が多いですので
ご存知かもしれませんが日本は富士山を境にして東西、
2種類のモグラの分布があるそうですね。
東に分布する日本古来のモグラ、西のは、大陸から来た
新参のモグラ、新参といっても日本が大陸と陸地で繋がって
た頃に来襲して大型大陸モグラが小型土着モグラを西から
席巻し出したそうです。で、さしで対決すれば大陸野郎に
負ける土着モグラ、しかし淘汰も絶滅もせず富士山系の以東で
現在も繁殖を継続中なわけは、土着系は大陸系よりも小柄な
体なんですが穴掘りは大陸系より上手く、大陸系は富士山系の
硬い地盤を掘って進めないらしく、ここにモグラ軍団の東西対決は
富士山の防衛ラインを境に未だに対峙を継続中だとのこと。
えぇと長々とモグラなどの事を書き、何を言いたいかというと、
新潟地震、へっぽこ地震学者よりもキッチシ地震を予知、それも
1ヶ月前から予兆シグナル行動を取り続けていた生物は、
モグラ君だったのです、錦鯉の産地のかたがモグラが
ここ1ヶ月前からチョコチョコ動き回って何か起きるな、と
思っていたら案の定だ、と言ってました、という事で。
では、みなさんモグラを飼いましょう。
って、どうやったら飼えるのかな?放し飼いには出来そう
に無さそう、モグラを飼って展示してる動物園ってありますか?



#5245 
中西豪(重武装中立・不戦論者の鎮西大将軍) 2004/10/31 08:44
安堵、焦燥…

結局絶望、という結末は嫌ですが。
バグダッドのハイファ通りで頭部を切断された遺体と頭部が収容されたとのこと。
頭髪は黒色で長く、香田さんに容貌が似ているそうで、今度はもう駄目か。否、まだ犯行グループの首刈映像がネットに流れていない限りはまだ別人ではないかと、一縷の望みを持って…。
病院で新聞6紙(全国紙3・地方紙1・経済紙1・スポーツ紙1)を仕分けし、病棟に配布して事務室に帰ってきたらこの報道。朝刊の一面は全部が全部、昨日の、「遺体は香田さんと別人」ということを告げていただけに、無常感が襲います。嗚呼。

>朝鮮と三国志
『三国演義』はいざ知らず、関羽信仰が朝鮮半島に入ったのは、丁酉再乱、慶長の役の際です。来援明軍の諸将がその戦勝には関羽の霊験あらたかであったと称し、半島各地に「関王廟」(この時点ではまだ関羽は朝廷から王号しか許されていない)を建立します。まあ、大概はこう言えば朝鮮政府から援助費が出るのでそれが目当てではないか、と邪推していますが(大体、明軍の鮮やかな勝利なんて、ほとんどなかったし)。
ただ、その中で遊撃将軍陳寅が漢城に建立したものは、後々まで朝鮮政府によっても祭祀が続けられます。陳寅はいわゆる南兵、浙江兵部隊の指揮官で、加藤清正が籠城する蔚山城を攻めてその外郭を破りますが、主城部に取り掛かったところで被弾負傷し漢城に後送されます。そこで療養中に宣祖王の慰問を受けた際、関羽が武神として霊験あらたかな存在であるので、お国でも祀られてはどうか、と進言するのです。
陳寅は当時58歳、戚継光や愈大猷にはやや遅れるものの、対倭寇戦にも従事したという人物で、常々朝鮮の苦境に同情を寄せ率先尽力する、駱尚志・呉惟忠と並ぶ「良心的明将」と言え、その薦めで建立された関王廟は他のものとは一線を画したようです。
このような起源ですので、朝鮮における関羽信仰は武神信仰として始まり、現世利益を期待する財神的信仰への転換は、不明瞭です。ただ、朝鮮王朝末期に民間新興宗教が多数勃興した際、その祭神に関羽が横滑りしてくる例があるのは、こういった下地があったからでしょう。地方の関王廟祭祀は、徐々に官の手を離れて民間主導になっていったようですし。以上、余談でした。
で、『三国演義』の刊本が半島に入ってきたのは、清朝になってからと考えるのが妥当な気がします。燕行使が北京逗留のつれづれに街区の書肆で買い求め持ち帰った、というところでしょうか。『熱河日記』になにかなかったかしらん。

>日本での韓国歴史小説の翻訳(と受容)
韓国人作家が日本語で書き、日本で出版するという例がありますね。金聲翰『秀吉朝鮮の乱』(光文社)とか、とふと思い立って検索してみたら、これを韓国語で再構成したものが出されたようです。参照URLは、http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/01/11/20040111000022.html
李南教『燃ゆる飛鳥と韓三国』(角川書店)も、日本語で書かれ日本で出版されたものか。白村江の戦いの前後を描く上下二巻の長篇小説ですが、百済の王族(貴族だったか?)が来朝して藤原鎌足になる、といったもので、どうも文体が合わなかったのか読了するのに難渋した記憶があります。で、内容はほとんど憶えていない(苦笑)。これもあらためて検索してみたら、著者の李南教氏、去年まで福岡韓国総領事館の副領事だったよ。さらに精華女子短大(福岡)の客員教授か…。
あと、劉賢錘『朝鮮三国志(1)』(国書刊行会)は翻訳ですね。新羅・百済・高句麗の三国時代末期を描く、一応高句麗の淵蓋蘇文が主人公のようですが、ほとんど武侠小説のノリ。全12巻、という触れ込みでしたが続巻なし、売れなかったんだろうな…。
劇画ですが、房学基『李朝水滸伝』全9巻(JICC出版部)も落とせません。李朝中期の民衆反乱、「林巨正の乱」に取材した傑作です。最後がひどく駈足の感がありますが。

>推理作家と歴史小説
英米の推理作家で、別名義で重厚な歴史モノを書いているという人を何人か知っています。ジル・チャーチル(主婦探偵ジェーンシリーズ。主人公が歴史小説を書いていたりする)とかエリザベス・ピーターズ(司書〈のちに流行作家〉探偵ジャクリーンシリーズ。ジョセフィン・ティ『時の娘』のオマージュ『リチャード三世「殺人」事件』など。この作家自身エジプト古代史で博士号をとり、専門書を物したのが文筆業デビュー)とか。知的好奇心が一致するものでしょうか。黒岩重吾も元来推理作家でしたね。壬申の乱を描いた『天の川の太陽』以来、古代史小説にシフトしていきます。その連載誌だったのが今は亡き中央公論社の歴史雑誌『歴史と人物』。11月上旬に店頭に並ぶ学研隔月刊誌『歴史群像』に「筑紫君磐井の乱」を書いたのですが、その史料・文献調べで『歴史と人物』バックナンバーにも目を通し、黒岩重吾の古代史随筆(論文といってよいか)も相当数読みましたが、精力的に調べていますね。松本清張を凌駕するのでは、とも思っています。『ワカタケル大王』なんて、百済の王弟昆支が副主人公だから、向こうで翻訳されても有卦そうな気がします。



#5244 
なな 2004/10/31 01:32
許浚と大長今

珍しく連投です…。

>徹夜城さん
ちょっとまず「許浚(ホスン)」という歴史小説の、出版社のコメントを読んでみて下さい。

>実在した韓国医師の感動大河小説!! 「許浚」は1992年韓国で上・中・下各巻合わせて300万部販売された、李恩成著「小説東医宝鑑」の翻訳本。さらにテレビドラマは韓国で60%におよぶ高視聴率を獲得し、(中略)
>小説の主人公・許浚は、16〜17世紀朝鮮王朝、下層身分の生まれで、「御医(最高の名医の座)」にまで登りつめた医師。朝鮮医学の集大成「東医宝鑑」の著者でもある。朝鮮王朝下のひどい差別の中、秀吉の二度にわたる朝鮮侵攻、飢えに泣き、病に苦しむ民衆の中に飛び込み、人間の生命にのみ己を捧げるまさに"赤ひげ"。

「許浚」も「大長今」も、ともに前記したネット書店の「大河・歴史小説」カテゴリーにあったんですね。どちらも朝鮮王朝時代の医者の話だということは知っていたんですが、…似てますよね?(ーー;)
こんなによく似た設定だったとは…!
「許浚」の方が早くて、実在した人物がモデル…。

>そこで「大長今」
「小説じゃツッコミ入れられないじゃん?」p(><)q…というご指摘をいただいて、やっとこさ気がついたんです。(^^;
前記ネット書店で「全体:大長今」と検索すると、原作小説・ドラマシナリオのノベライズ・マンガ・児童書がヒットしました。
…なかったんですよ。歴史カテゴリーには一冊も。関連本や便乗本の類が。

原作小説の筆者の経歴を見てみたんですね。
デビュー作は推理小説で、以来ずっと推理作家としてやってきた人らしいです。
過去の代表作品にも現在連載中という作品にも、歴史小説は見当たりません。

歴史の分野で大長今に関する本が出ていない。前出のベストセラー「許浚」とよく似た設定…。
もしかして大長今は作者の創造した架空の人物かもしれません。あら。



#5243 
なな 2004/10/31 00:53
韓国の歴史小説事情

>三国志と水滸伝
韓国近現代文学がご専門の三枝寿勝先生という方がおられるんですが、先生のサイトからこっそりちょこっと引っ張ってみます。

>(前略)その外に普段は本を読まない人でも絶対に読むという本がある。それは 「水滸誌(水滸伝)」と「三国志(三国志演義)」である。なぜか韓国でこのニつを読んだことがないという人に出会うのは非常に難しい。男女共にこの二つは愛好されている。おかげで作品の売れ行きが芳しくない作家はこの二つの作品を翻案して出版することで一息つくのが慣例となっている。(後略)

>韓国のネット書店
YAHOO!KOREA→ショッピング→図書→文学→ジャンル小説→大河・歴史小説と絞っていくと、今現在で1775冊がヒットするんですよ。
たくさんあるように感じますが、5巻セット、10巻セット、それ以上といった大河小説が多いし、この中には中国人作家・西洋人作家・日本人作家の翻訳作品や、先ほどの水滸伝や三国志…それも何回も重版してそれぞれ違う出版社から出ている…がすべて入ってのことなので、…冊数を作品数で割ってみると、韓国人作家による朝鮮史を描いた歴史小説は意外と少ないことに気づきます。他の小説ジャンルと同じく、民主化した90年代以降に本格的になったように感じます。

この「大河・歴史小説」カテゴリーの在庫を発刊日の古い順に並べ替えると、一番古いのは80年代半ばの作品で、それがなんと吉川英治の「宮本武蔵」(の翻訳書)なんです。
日本文化開放政策施行以前に訳された古いものは、作者名がキルチョンヨンジ(吉川英治)やサマヨテラン(司馬遼太郎)となってますが、近年のは日本語の発音通りに表記されてます。
「キルチョンヨンジ」の書いた「ミヤモトムサシ」と聞いて、最初「モンゴルの作家が書いた宮本武蔵の小説を韓国語に訳したもの」かと思いました。真面目な話。頭の中で東アジアの地図を一周しましたわ。(TT)
司馬遼太郎の一番早い翻訳は「項羽と劉邦」だったと思います。北方謙三の「三国志」とか、日本人作家の作品でも三国志や中国史ものが早い段階で翻訳されてますし、塩野七生のローマ史ものも早いですね。
司馬遼太郎「竜馬が行く」や山岡荘八「徳川家康」など、日本史上の大人物を題材にした作品は翻訳があらかた済んで、今は源義経などもう少し小人物に移行してる感じがします。

日本での韓国歴史小説の翻訳(と受容)はもっともっと遅れてて、私が今年の春に調べた時で、「商道」(19世紀韓国人大商人の話)と「許浚」と、…韓国人作家(名前失念)の「三国志」の邦訳だけでした。あっちでもこっちでも三国志。(^^;

三国志のハングル表記はすぐにわかったんですが、ハングルで「スホジ」という作品がぞろぞろ出てきて、それが「水滸誌」=水滸伝であることに気づくのには時間がかかりました。

あと面白いのは、韓国・日本双方ともに、古代史小説が翻訳されていないんですよ。この時代こそお互いに予備知識があるので楽に読めそうなのにね…。黒岩重吾の翻訳がゼロだなんて。



#5242 
徹夜城(三連発書き込みを余儀なくされた管理人) 2004/10/30 16:07
とりあえずホッ?

先ほど下のような書き込みをしておりますが、ついさっき、官房長官が「遺体は香田さんではない」と断定する発表を行いました。
とりあえずホッ、というところでまだ希望があるわけですが、それにしてもイラクというところは誰だかわからない死体がゴロゴロ転がってるという異常なところには違いないですな。
 そういうところにしたのは誰だったかなぁ…。



#5241 
徹夜城(地方自治体のHPなんて久々に見た管理人) 2004/10/30 15:56
円心くん…

鵺さんご紹介の兵庫県上郡町のHP、見てきました。
http://www.town.kamigori.hyogo.jp/

円心くん…ただの小僧さんじゃないかぁ!これじゃ一休さんと変わらんぞ(笑)。
やっぱり「太平記」で渡辺哲さんが演じた「山賊の親分」スタイルじゃないと(笑)。



#5240 
徹夜城(たまに休みがとれると風邪をひく管理人) 2004/10/30 15:51
頭がフラフラ

ゆうべ急に風邪を引きまして、体温が38.8度まで上昇。どうにか平熱に戻って這い出してきて、こうしてネットやっております。まだ頭がフラフラしてますが…

>イラクの日本人
 まだ未確認とのことですが、どうやら香田さんらしき遺体が見つかったとの報道が出てますね。イスラエル経由で行ったのがまずかったんじゃないか…との声も出てますが、ニュージーランドへワーキングホリデーで行って、そこからなぜ中東へいったのか…?ボランティアなり取材なりといった目的意識のあった様子もないところが不思議ではあります。
 以前「史点」ネタにしたこともありますが、パレスチナで紛争が激化した際に「戦場」となったベツレヘムの聖誕生教会付近に日本人のカップル旅行者が徒歩でノコノコと現れて周囲を唖然とさせたことがあります。この人たち、全然ニュースも見ないで何が起こっているのかそばに来るまで全くご存じなかったらしい。まぁもちろんドンパチやってる方が異常なわけで、日本人は幸せだなぁと思ったりするわけですが。
 それにしても今度のように特に政治的ではないと判断される人の場合には「政府筋」からの変な情報操作は行わないものらしい。


>世代交代。
 その中東といえば、アラファト議長がいよいよ危ないらしくパリの病院に移転。どのみち事実上の引退は避けられない情勢で、今後どうなるのか注目ではあります。
 カンボジアでもシアヌーク国王がいきなり退位してシモハニ新国王が即位しちゃいましたし、キューバではカストロ議長がズッコけてあれこれ健康不安がささやかれております。
 そして来週はいよいよアメリカ大統領選投票ですか…それを機会に「史点」も復活させたいなと思っております。思えば前の大統領選の大騒ぎも「史点」ネタだったんだ。

>「チャングム」の三国志ネタ
 一回見落としたりもしながら韓国時代劇「チャングム」を見ているわけですが、前回と今回で「三国志」ネタが妙に出てきたのが面白かったです。
 今の国王を倒して新しい国王についてくれ、と後の中宗に酒がめに書いた文字で送る暗号が「今天既死、顕天当立」。「これは黄巾の張角の『蒼天既死、黄天当立』にかけたものか」とすぐ理解する中宗さん。
 少女チャングムが宮廷の女官になるための試験を受けるくだりがあるんですが、そこで出る「難問」が、「魏の曹操は劉備・諸葛亮と戦った漢中から撤退する際に出した暗号はなにか?」というもの。三国志マニアの方はご存知でしょう、10歳のチャングムもすぐに「それは鶏肋(けいろく)です!」と正解を答えておりました。
 ところで韓国では「三国志」「三国志演義」の受容というのは日本と比べてどうなんでしょうかねぇ?


>天皇さん、米長氏にツッコミ。
 映像でも見たんですが、ありゃー、いわゆる「ツッコミ」というもんでしょう。天皇流の(笑)。米長さんも不注意と言われても仕方のないところでしょうな。
 あの天皇のセリフをどう解釈するかはいろいろ言われているようですが、少なくとも米長さんの「日本中の学校に私はね、国旗を上げて国家を斉唱させるというのが私の仕事でございます」なんてのは「東京都教育委員」としても明らかに越権でしょうし、「させる」って表現には明らかに強制感が含まれてる。そしてそれに「頑張っております!」なんて胸を張っちゃったから天皇がたまらず「強制になるということは無いことをね」と一言ツッコミを入れた、というように見えますね。「強制」って言葉が天皇の口から出て米長さん、なんか慌ててるもん(笑)。その後の取材に「一市民として天皇のお言葉に口は挟まない」というコメントもなんだかなぁ、と思いますし。



#5239 
2004/10/30 02:05
円心くん

兵庫県上郡町って赤松円心をキャラクターにしてるんですねf(^^;)。
円心くんって・・何でもないデザインですが(笑)。



#5238 
ブッチャ−3世 2004/10/29 12:36
猿岩石がイラクで拉致されたのかと思いました最初

顔が、どことなく似ていたもので、どこかのお笑い芸人が
話題作りに危険地帯へ行った、ぐらいに思いましたよ最初は。
江頭って人も、何かそういう考えで北朝鮮に行ったし。
電波少年という番組は、あほらしくてまともに見た事は無かった
けど連中もアフガンやイラクは行って無かったのかな。
イラクの前回と前々回の日本人拉致事件はお金目当ての武装強盗団って
感じだったみたいけど、今度のは、真性アブない人達みたいですね。




#5237 
なな 2004/10/29 01:07
今宵はどなたもおられませぬか?

>イラク人質青年
なんだか気になって寝られなくなっちゃった…。>未明のタイムリミット
あほな人だなぁ…とは思うけど、あほすぎて気の毒で、ぶじに解放されるといいねぇ…と思うよ。
まぁねぇ、私も未知の国や地域ほど惹かれるし、珍しいものを追いかけるのが好きだし、多分に理想主義者だし、…このバックパッカー君とか、いつぞやの北朝鮮亡命女性とかと近い嗜好を持っていると思うので、…彼らの行動をバカじゃねぇのの一言で一蹴できない気がするのよね。(^^;




#5236 
K.I 2004/10/26 21:20
The number of

your counter was reset.
Has it been out of order in the big earthquake?



#5235 
船頭の孫 2004/10/25 11:11
帰らない烏と帰る鳩

そうですね、最初に放って帰ってこなかったのはカラスです。カラスは繁殖期に子育てをする「巣」は持ちますが、通常は集団ねぐらにしている森で夜眠り、常に帰る「家」は持たないのに対して、カワラバトは営巣地の岩棚、あるいは鳩の塔が子育てをする「巣」の座であると同時に集団ねぐらも兼ねる「家」とも言えることがこの説話の元になっているのでしょう。

もしかすると、どこに出かけても必ずヤハウェ信仰という「家」に戻ってくる信仰者であることのシンボルとしての鳩、またはヤハウェは必ず「よきおとづれ(福音)」を信仰者にもたらしてくれる、つまり福音は必ず忠実な信仰者という「座」に帰ってくることにシンボルとしての鳩という双方向的なメッセージがこめられているのではないでしょうか



#5234 
徹夜城(アシモフサイトもやっている管理人) 2004/10/25 00:18
動物・SF伝言板化?

 ほほー、日曜の夜とはいえ、みなさん物凄い勢いで書き込まれてますなぁ。

>船頭の孫さん
 なるほど、鳩もりっぱな「家畜」であるわけですな。ノアの箱舟の話で鳩が出てくるのもそれを象徴しているのかも。そういえばノアの箱舟の話でも鳩の前にほかの鳥を飛ばしていたような…カラスでしたっけ?


>足塚さん
 角栄の呪い…というのはむしろ現在の「旧橋本派」、すなわち以前の「竹下派」でありさらに前の「田中派」の現状についてささやかれておりますね。
 それにしても上越新幹線、怪我人ゼロというのは凄かったですが、夕方の下り列車10両編成で乗客155人というのが別の意味でひっかかりを覚えるところだったりします。


>中西さん
 その「モビルスーツ」の略語説で連想したのが、ホンダ開発の二足歩行ロボット「ASIMO」のこと。
 ホンダは公式には「Advanced Step in Innovative MObility」の略と言っておるんですが、ロボットで「アシモ」とくれば当然「アシモフ」だろー!と年季の入ったアシモフファンとしては騒いでいたのでありますが、ホンダはもとより「ASIMO」を取り上げた多くのマスコミ記事でも「アトム」との関連は書き立てつつ「アシモフ」に触れたものは一つも見ませんでした(漫画家のいしかわじゅん氏がコラムで書いていたのだけは目撃…以上のことはずいぶん前にアシモフ伝言板にも書いてます)。
 その後「トリビアの泉」でアシモフの顔と名前が一気に広まったりもしましたが(笑)。最近「アンドリュー」とか「アイ、ロボット」とかアシモフ原作の映画化が続いたもので(後者はあくまでエッセンスのみですが)、僕のサイトの検索キーワードの固有名詞トップは実はダントツで「アシモフ」だったりします。
 アシモフといえば「ファウンデーション」(銀河帝国興亡史)シリーズなのですが、これも映画化企画がかなり現実的に進行中のようで、ファンとしては期待半分、不安半分というところで…僕は大学の西洋史のレポートでこの「ファウンデーション」を引用するという暴挙をやった過去もございます(笑)。
 「ファウンデーション」シリーズは歴史好きで未読の方には一読をお薦めしますよ。「銀河帝国興亡史」という邦訳サブタイトルから「銀河英雄伝説」「スターウォーズ」みたいのを想像すると肩透かしをくらいますけど。こんな話をまだ第二次大戦中に書いていた、という事実にビックリします。


>モーグリさん
 「サクラ大戦」、知ってはいますが未プレイです。これの原案者の広井王子氏には不可抗力の部分も多いとは言えPCエンジン・FXユーザーはちょっと恨み節があるという複雑な心情もございまして(笑)。まー公の場で謝ったらしいからいいんですけどね。
 話が飛びましたが、「そう大きくはないロボット」ということでは「パトレイバー」あたりの位置づけはどうなるんだろう、と話が拡大しそうなネタを放り込んでおきます(笑)。


>りんさん
 「スターシップ・トゥルーパーズ・クロニクル」…ってなんだろう、と調べてみたんですが、CGアニメによるTVシリーズらしいですね。
それとは別にかなり昔にサンライズがOVAで「宇宙の戦士」を製作していたと思うのですが、これは原作に忠実なのかな?
 なお、ハインラインに限らず有名SFは映像化がなかなか難しいですね。成功したSF映画の大半はオリジナルのような気がしますし。名高いアーサー=C=クラークの「2001年宇宙の旅」の映画だって、かなりキューブリック監督のオリジナルといっていい内容みたいですから。
 そういやスピルバーグがちかぢか古典中の古典、ウェルズの「宇宙戦争」を映画化するって話もありましたねぇ。



#5233 
りん 2004/10/24 23:36
よみがえる全身鎧

パワードスーツが登場する作品としては、佐藤大輔の「地球連邦の興亡」がなかなかいいですよ。作者自体がハインラインから相当な影響を受けているようで、そこはかとなく似た臭いも感じられますし。
作中ではモーグリさんご指摘のように、パワードスーツは対弾片、対地雷など歩兵を強化する兵器として定義されています。いわゆる倍力装置は、塹壕掘りなんかに使うとされており、ここにも歩兵らしさがにじみ出てます。
まあ、この作者の常として、きちんと完結していないのが玉に瑕なんですが。

それと「宇宙の戦士」には、「スターシップトゥルーパーズ・クロニクル」というアニメ版もありまして、こちらではパワードスーツも登場するようです。もっとも、パッケージ裏のストーリー紹介が、原作とはまったく別物のように感じられたので私は未見ですが。
そう言えば、スターシップトゥルーパーズ2ってのもこっそりと公開されてましたね。これも原作とは少しも関係ない典型的なB級映画で、肩透かしもいいところでした。
上記2作品といい、バーホーベンの昆虫パニック映画(あるいはスターシップ青春白書)といい、どうも、ハインラインは映像化の機会に恵まれていないような気がします。



#5232 
モーグリ 2004/10/24 22:50
パワードスーツとモビルスーツ

>パワードスーツとモビルスーツ
パワードスーツとMSはどちらも人型兵器なので、よくアニメファンやSFファンは混同することが多いのですが、軍事的には全然別の存在です。

MSに限らずアニメで「リアル系ロボット」と呼ばれる巨大人型機動兵器の大半は、戦車の代用品として使用されます。運用のされ方も現代の戦車の延長線上・・・のはずなんですが、アニメでは歩兵・戦車・砲兵を兼ね備えた一種の万能兵器として扱われることが多いです。その方がアニメ映りが良いからでしょうか?
それに対してパワードスーツはあくまで歩兵を強化したもので、基本的に歩兵として使用されます。現在の防弾チョッキを発展させたものだと思ってください。パワードスーツは戦車の代用品にはならないです。

両者の基本的な差はサイズです。巨大人型兵器は最低でも4m(「ボトムズ」のAT)でMSだと約18mですが、パワードスーツは等身大より多少高い2m程度です。参考までに現代の戦車の車高は2.5m〜3mくらいです。小さいことで有名なボトムズのATですら戦車と比較すると高いんです。

パワードスーツが登場するアニメやゲームって意外に少ないです。その中で代表例といえば「サクラ大戦」(ここの掲示板の人が知っているのか難しい)です。あれに登場する霊子甲冑を連想するとイメージがつかめると思います。



#5231 
中西豪(相変わらず粗忽だね) 2004/10/24 22:33
「N」と「K」は何が良いか

思い悩んでいるうちに、タッチパネルについ、触れてしまいました、失礼。
で、思いつかないのです。



#5230 
中西豪(ジオン地下秘密基地西涯〈ニシノハテ〉分哨司令兼務の鎮西大将軍) 2004/10/24 22:14
「TANK」も「Tactical Armored

>台風23号・新潟県中越地震
直近の23号台風、中央キー局のワイドショーでも延々と報道しているのに、
「へん、前の奴が首都直撃(ちょうどそのときIFCONで本郷の旅館にいたわけですが)したものだから、少しは身に沁みたか」
などと、苦々しく思っていたのですが、被害の大きさが明らかになるにつれ、なんとも傲岸な見方であったよと反省しております。
北部九州の住人は実はあんまり台風被害の常連面はできないのです。従来の台風はたいてい「台風銀座」、沖縄・南西諸島を荒らしまわり九州南部に上陸、北上するのですがその際勢力を大幅に減衰します。そのまま福岡市あたりに来れば、さほど脅威を感じるものではありません。
ところが、今年はこの異常気象、台風18号は大迂回して勢力を維持したまま西九州に上陸、佐賀平野を突っ切って福岡市を直撃してくれました。久しぶりにドキドキする大風でした。神風云々と言うならば、こいつは弘安の役の際の江南軍の予定侵攻路を通ってきやがったな、と。台風で覆没しなかったら、元軍も佐賀平野を横断、大宰府をがら空きの南から攻めていたのではないか、という軍事史研究者の推測があります。
昨日は一日外出していて、2105からのNHKラジオ第一放送「真打競演」に間に合うよう帰宅したら、地震情報で休止。ちぇ、と思いながら聴き続けているとだんだん被害の大きさが実感されてきて、これまた身勝手な思いであると反省。

ときに「日本人は戦災も天災のように受け止め、受け流してきた」というようなことが言われますね。そこからの不謹慎な連想。日本列島は前大戦末期の海防艦、台風は敵機、地震は敵潜水艦みたいなものではないか、と。さすがにその頃は電波探信儀(レーダー)があるから、敵機来襲は15分くらい前には探知でき、腹ごしらえをして覚悟を決める暇はある。しかし敵潜水艦は、優れた音響・磁場探知機はあっても探知即戦闘開始となり、往々にして被雷して初めてその伏在を知った、といいます。台風は進路予想が出来てそれなりの対応が出来るけれども、地震は突然ですからね。

今回の地震の犠牲者、ショック死という死因が目立ちます。今まで大きな地震を経験したことがなかった故でしょうが、怖いな、私も震度4までしか経験していないし。

>鳩は平和の使者
日本では鳩は八幡神の御使いですね。武家の棟梁、源氏の氏神は弓矢八幡、つまり、日本では鳩は古くは軍神の御使いであったわけか。

>戦車とディーゼルエンジン
「ガソリンエンジンをディーゼルエンジンに換装して燃えにくくなった」
「エンジングリルに金網を張っただけで火炎瓶避けになった」
という説は、まずは司馬遼太郎の随筆に見られるもので、ノモンハン事変に実際に従軍した下士官から聞いたということになっていますね。旧軍出身で陸上自衛隊黎明期から銃器開発に携わった津野瀬光男氏も同様の経験談を綴っています(『歴史に見る火器開発裏面史』かや書房)が、実戦参加者のこれとは反対の証言も多く、近年解禁されてきている旧ソ連の資料によれば、ディーゼルエンジンタイプのBT戦車も、盛大に燃やされているようです。だいたい装甲は薄く日本戦車の短砲身榴弾砲の榴弾射撃でも装甲が割れて撃破されるような戦車だったし(このあたり、五味川純平『戦争と人間』あたりを起源とする日本戦車無力説を信じちゃいけませんよ)。
現用戦車のスタンダードとなっている空冷ディーゼルエンジン(米のM1は例外的にガスタービン)を前大戦で実用化したのは、日本だけ(伊ソもディーゼルだが水冷式)ですが、重く嵩張るので「エンジン運搬車」と陰口を叩かれた、装甲や兵装に重量を配分できないからあんな貧弱な戦車しか出来なかった、と自国のミリオタの大半から散々嘲弄されているのは悲しい限りです。日本陸軍が空冷ディーゼルに固執したのは、高価で貴重なガソリンは航空機燃料に回すため、とも言われます。現実的には当時の日本の工業精度ではガソリンエンジンの燃料漏洩を完全に防げず、引いては防火対策が万全に為し得ないため難燃性の高いディーゼルエンジンを選択した、という説もあります。初期の研究用輸入戦車の火災事故にたびたび苦しめられている事実があるのです。
米軍戦車がながらくガソリンエンジンであった理由は、ガソリンが潤沢だった、ということに尽きそうです。自動車工業が発達していましたから、戦車後進国であってもひとたび立てば既存の民間技術・既成品をかき集めて立派な戦車(M4シャーマン)を作り上げたわけですが、その過程では予定の星型ガソリンエンジン(航空機用。だからM4の車体は異様に高い)が間に合わずトラック用水冷ディーゼル2基を搭載したタイプも存在します。

>パワード・スーツとモビル・スーツ
バーホーベンの映画版にパワード・スーツ(以下PS)が出てこないのは「予算がなかったから」とか「俳優の顔が見えなくなるから」とか言われていますが(手足首バランバランの大スプラッタをやるためには無用なガジェットだったというのが正解?)、そもそも向こうではPSにさほど思い入れがないらしい。アヴァロン・ヒル社のボードシミュレーションゲーム『スターシップ・トルーパーズ』のボックスアートなんて、まるで旧式の硬式潜水服ですよ、金魚鉢を被ったみたいな。矢野徹訳(お亡くなりになってしまいましたね、矢野翁。合掌)ハヤカワ文庫版『宇宙の戦士』のカバー絵や挿画(内部図解までも!)、スタジオぬえの加藤直之描くところのPSが恰好良すぎて、日本のファンの思い入れが大きすぎるのでしょう。映画版のボツPSデザインもありますが、お世辞にもカッコいいとは言えなかったな。
モビルスーツのルーツは明らかにPSで(富野監督がスタッフに『宇宙の戦士』の通読を命じたとの証言あり)、当初は等身大のPSそのものの企画だったともいい、初期デザインには加藤版PSに酷似するものもありました。
身長18メートルもあるのになぜ「スーツ」か、熱心なマニアが色々と後付設定を作っています。宇宙空間用装甲服に欺瞞するため(「タンク」みたいだな)とか。その中の最高傑作で公式設定になっている(のかな?)のが、みのり書房『ガンダムセンチュリー』が初出(それとも伝説的同人誌『GUNSIGHT』だったか?)の、
「モビルスーツ(Mobile Suit)はMobile Space Utility Instrument Tacticalの略、すなわち『戦術汎用宇宙機器』を意味する造語」
とするものです。



#5229 
足塚玉虫 2004/10/24 21:34
角栄さんの箱物がズタズタ

こっちは震度4が来ました、何故か自分の命の心配より
自分の家を心配しましたね、潰れるんじゃないか、と
揺らされている間。上越新幹線の脱線地点は、直下型地震で
P波とS波の時間差が1秒も無かったそうで、これでは
システムの限界を超えた地震だ、と感知器納品企業の
広報が弱音を吐いてました(汗
上越新幹線や関越自動車道、軌道や舗装、橋ゲタ外壁やトンネル壁が
落ちまくりで、どれから手を付けていいか分からないくらい被害が広範囲の
状況、どの箱物も田中角栄 氏が関与した物ばっかりみたいで
これは角栄の呪いだったりするかな、とも思ったり。(汗



#5228 
船頭の孫 2004/10/24 21:34
ハトの由来

土鳩や伝書鳩、あれはもともと西アジアのカワラバトを家禽化したものの子孫なのですが、家禽鳩はそもそも食用にするために飼われ始めたんですよ。

日本土着の1つがいづつばらばらに樹上に営巣するキジバトなどと違い、カワラバトは荒れ野の岩山の断崖絶壁にある岩棚などに集団営巣します。そして、そこから広範囲に長距離遠征して草の種をあさって子育てをするわけです。

ここからまず、西アジアで「鳩の塔」なる飼育施設が発明されました。これは西アジアの都市や農村に日干し煉瓦などで塔を建て、その上の方に鳩が出入りできるように窓を設けた部屋を作ってやるわけです。そして、ここにカワラバトを営巣させる。

カワラバトも営巣に適した岩山の岩棚と同等の、しかも人間に保護された営巣場所が提供されるわけですのでここに高密度で住み着いて巣を作り、広範囲の荒れ野から草の種を集めて丸々と太った鳩の雛を育てるわけです。人間は適宜、この鳩の営巣集団が壊滅しない程度に鳩の雛を間引いて晩飯のご馳走にすればいいのですね。

さて、これは煉瓦や石造りの人工的な小部屋で好き好んで高密度で営巣し、しかも翼のない人間には到底かなわない高い効率で一見無価値な荒れ野から薄く広く散らばった草の種を集めて良質の動物蛋白に変えてくれるカワラバトの性質を利用したことによる家禽化だったわけです。

さらに、食べ物の少ない荒れ野を大変な長距離遠征し、自分の巣のある集団営巣地に戻ってくるという性質に注目して考案された鳩の利用方法が、正に「伝書鳩」であるわけですね。この点、人間が食べることのできない荒れ野の草を食べて肉や乳に変えてくれる山羊や羊の家畜化の発想と非常に似ています。

野生のカワラバトは安心してねぐらにすることのできるごく限られた岩山の岩棚に非常に強く執着する行動パターンを持っています。だからこそ、食用鳩の「鳩の塔」や「伝書鳩」としての利用が成立するのです。



#5227 
くれど 2004/10/24 19:58
三つ目が通るで、アメリカのピラミッドの話が出てました。

手塚センセイの完全創作ではないですが



#5226 
徹夜城(日本の鉄道技術に改めて感心した管理人) 2004/10/24 09:52
なんと210キロで走っていた

下の書き込みに訂正。
昨日の地震で脱線した上越新幹線「とき」ですが、先ほど新聞記事を見ておりましたら地震発生時「時速210km」で走行していたそうで…脱線は防げなかったものの、それであの程度で済んだというのはやっぱり凄い。
その記事で初めて知りましたが、地震の初期微動(P波)をキャッチしてS波が来る前に新幹線をとめる「地震動早期検知警報システム」は「ユレダス」というんだそうで(笑)。



#5225 
徹夜城(今日はよく自宅が揺れる管理人) 2004/10/23 22:15
なんだか「日本沈没」気分になってきちゃうな。

 連発台風上陸に続いて大きな地震も繰り返し来ますねぇ。先日の地元での震度5にも怖い思いをし、その直後に一夜のうちに二度の震度3を経験するという珍しいこともありましたが、本日は新潟県で震度6の連打。僕の地域でもかなり揺れました。「初期微動が長い大きな揺れは遠くで大地震が起きているということ」と理科の時間でしゃべってる通りの揺れでございました。
 被害状況はまだこれから判明してくるということなんでしょうが…上越新幹線の脱線、とりあえず人的被害はないらしいのでホッとするところです。停車直前でスピードが落ちていたんでしょうな。


>打って変わって映画話。
 三ヶ月ほど前に購入しておいてそのままほったらかしになっていたDVDを今ごろになって鑑賞。
 ユル=ブリンナー、ジョージ=チャキリス主演、J=リー=トンプソン監督の「太陽の帝王」という映画。存在は最近になって知りまして、「歴史映像もの」として押さえておかなきゃ、と思っていたやつです。
 『太陽の帝王』(KINGS OF THE SUN)はなんとあの中米マヤ文明を題材とした変り種です。時代設定はいつごろになるのかわかんないんですけど、マヤ王国第9代の若い王をチャキリスが演じてます。
 ユカタン半島にマヤを圧倒する勢力が侵入し、マヤの王と家臣・神官、そして民衆は祖国を捨て、未知の海に乗り出して現在のテキサス州あたりに上陸。そこには北米インディアン(他に表現のしようがないのでとりあえず)の部族がいて、その酋長を演じてるのがユル=ブリンナー。進んだ農耕文明をもつマヤの民と漂泊する狩猟民族であるインディアンとの異文明接触で多少のあつれき・衝突も起こりますが、まぁなんとか共存しようとしていたところへマヤの民を追いかけてきた敵が来襲し、最後は大合戦に…といったお話です。

 マヤ文明の考証なんて僕には全然わかりませんが、まぁなんとなくソレっぽく作ってるな、と思うところ。進んだ知識をもつマヤ文明ですが神に人間の生贄を捧げる信仰があり、その是非が全編にわたるテーマの一つになっていたりします。マヤ独特のピラミッドも登場し、なんと逃亡先のテキサスの海岸にまでこのピラミッドをおっ建ててました。あんなもんホントに作ったらテキサスのどこかに遺跡として残りそうな気もしますが(笑)。あと、マヤ文字を柱に刻むのをインディアンが不思議そうに見る、というシーンも面白かったところ。
 しかし…しょうがないとはわかっていつつツッコミを入れてしまうのが、マヤと北米インディアン、お互いに全く未知の存在のはずなのに初対面から言語が通じてしまっていること。どっちも英語しゃべってますから(爆)。もうちょっとコミュニケーションに苦労する展開を入れてほしかったなぁ…と思うところではあります。

 ユル=ブリンナーはもともと父親がモンゴル系だそうで、まぁなんとかインディアンになってるかな、というところ。この人も「十戒」のエジプト人(ラムセス)から「隊長ブーリバ」のコサックやらいろんな民族の役をやっておりますな。
 どーみても無理があったのが「ウェストサイド・ストーリー」で有名になったジョージ=チャキリスのマヤ王(笑)。彼はギリシャ系だそうですがバリバリに白人顔なもんで。この人、NHKの「日本の面影」というドラマで小泉八雲(ラフカディオ=ハーン)を演じていたはずですが、そういやハーンもギリシャ系だったような。



#5224 
gallery 2004/10/23 16:33
ピンフの象徴

 そういえば、日本の平和(ピンフ)と中国の平和って、違うんだそうですね。

 元々オリエントでは、雌雄仲むつまじく見える鳩は、愛のシンボルとされてきたようですが、それが決定的になったのは旧約聖書の創世記、ノアが箱舟から鳩を放つ例の話からでしょう。その後の新約聖書にも、愛を語る比喩として鳩が結構用いられております。
 平和の象徴として定着したのは、1949年の世界平和会議のポスターに、ピカソが鳩の絵を描いた時からのようです。
http://www.oida-art.com/pikaso/up/n712.html

http://www.chukai.ne.jp/~gallery/baka-manga.html


#5223 
是流陀 2004/10/23 12:28
動物園

>鳩
エジプトへ旅行した人が言ってました、エジプト人はとんでも
ない奴らだ、平和の象徴の生物・鳩を煮たり焼いたりして旨そうに
食うのだ、と、養鶏場なみにエジプトでは食用鳩の養殖場が
あるみたいですね。我々日本人は鳩を食わない民族ですが、
西洋でも鳩は食することがあるみたいですね。じゃぁ
鳩を平和の象徴だなんて設定したのは何処の誰でいつの頃なんだろ?

>猫
中世では法皇教会圏での魔女狩りの対象に猫も該当されてたので
中世のカトリック区域での猫の迫害、虐殺は酷かったみたいですね。
逆にいえば、非カトリック世界では猫は安全地帯だったみたい
新教の地、ブリテンでは酒倉のネズミ番として猫は大切にされたし
正教会のロシアは昔から愛猫派な民族で、そのためかどうかは不明
ですがネズミを媒体とするペスト害、ロシアは、さほど酷くなら
なかったという話しがあります、マホメットは愛猫家だったという
話しがありますが、アラブ人は概して猫を可愛がる民族なんだそうで、
西洋で猛威を振るったペスト被害の東限はビザンチンらしかったとか。
ヘミングウェイは猫好きで沢山飼っていたみたいですが、彼の死後も
彼の家には猫が多く住み続け、その状態は現在でも同じみたいで、
かの大小説家の家は観光スポットとして公開されてる猫屋敷みたいとか
テレビで紹介してました。




#5222 
くれど 2004/10/22 21:53
武器の噺ですが

そういえば ゴルゴ13が、宇宙で弓を引くという噺もありました。

ガンダムがでてくるまでのロボットアニメって 基本的には チャンバラ物からの設定がぬけなかったけど、ガンダムというより、富野さんが そのお約束ごとを こわしたんだなと 最近 思うのですが。



#5221 
ひで 2004/10/22 16:44
トカゲのくせに生意気な

台風23号の被害は過去25年で最悪だとか。死者の数が68人、行方不明20人という大惨事になってしまいました。京都では観光バスが水没し、海王丸は座礁と言った具合ですし、各地で大変な被害が生じてます。しかし24号という台風もすでに動き始めているようですし、またこちらに来るのでしょうか・・・?

>さらにしつこく動物話
木下サーカスで調教されているとはいえ、あれは人を乗せてないですから・・・。
http://www.osaka-event.com/stuff/staff_kinosita/kinosita.htmをみると、サーカス会場を疾駆するシマウマ4頭の写真が載っております。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5220 
徹夜城(ようやく海賊関係で更新をした管理人) 2004/10/20 15:51
今年は神風が吹きすぎ(笑)。

 なんか国難がいっぱいあるんでサービスのつもりなんでしょうか、神様は(笑)。今年は綺麗に列島を直撃する台風が多すぎます。

 さて、昨日の予告どおり、つい先ほど「俺たちゃ海賊!」コーナー内の「海上史事件簿その九・海上の王者」をようやくアップいたしました。前回更新から実に五ヶ月(汗)、我ながら「おいおい」と思うところであります。気分が乗っているうち、そして時間があるうちに一気に完成を目指したいところですが…「人名録」もまだまだ追加できるんですよね。
 今回更新分は王直がまさに海上を制覇していた時期の話なので、先日平戸へ旅した際に撮ってきた写真がいくつか使われてます。文章が難しくて読みたくないって方は写真だけでも見て行って下さい(笑)。王直さんの銅像も拝めますよ!

>尾鳩さん
 あー、ミサイル基地に間違えられたってのは福建の客家(ハッカ)の円形住宅ですね。確かに軍事衛星なんかから見たら間違えられますわなぁ(笑)。
 この円形住宅、RPGの「ルナティックドーン」のFX版で(すんません、マイナーマシンの話で)中国風の架空地域の背景にそのまんま使われておりました。確かにそのまんまファンタジーな建物ではあります。

 「モビルスーツ」の件ですが、このネーミングはまさに「スーツ」であるところがポイントなんですよね。良く紹介されてる話ですが「ガンダム」の元ネタになったのがハインラインのSF問題作「宇宙の戦士(スターシップ・トゥルーパーズ)」でありまして、ここでパワード・スーツなる兵士強化用の「着るロボット」が出てきます。そこらへんがアイデアのヒントになったらしいんですが、「モビルスーツ」って敢えて訳すとどういう意味になるのかな…なお、同じ原作を映画化した「スターシップ・トゥルーパーズ」にはこの「スーツ」は出てこないようですね(監督がアレなもんで未見)。
 まぁそれはともかく改めて思うのが「ガンダム」世界のネーミングセンスのうまさ。これはやはり富野さんのセンスなんだろうなぁ。



#5219 
素人筋 2004/10/20 14:21
猫の話

「加藤閑齋随筆」のなかの「禰古萬百話」には猫に関する話が数多く出ていることを「好古叢誌」(明治31年11月、7編下巻、好古社)で紹介しています。また、「家畜文化史」(加茂儀一著)にも、エジプトやヨーロッパでのことが多く書かれています。



#5218 
尾鳩 2004/10/20 14:13
さらにいろいろな話題でも

外出したついでに、漫画喫茶により一休みしています(ふぅーーーー。

>徹夜城どの
2ミクロンのMS、そっか、人が乗れなきゃMSじゃないか(^^;。
いや、ミクロの決死圏ばりに人も小さくなり・・・(悪あがき。

>しつこく動物の話
キラービーについての真偽はよくわかりませんが、スズメバチと違いミツバチは元々飼いならしやすいのでそちらにターゲットを絞ったのでは。

ところで、シマウマを実際に調教しようとした例があったらしいですね。
苦心の末、一頭を調教に成功したものの、その1頭のみでその後は成功の例が無く、マニュアル化はできなかったとか。アフリカの大地を駆けるシマウマの「騎馬隊」ってなのは、所詮は幻と言うことか・・・。

>領海問題
中国が日本側の領海にあたる油田の開発権を油田開発業者へ与えたということで問題になってますが、中国側の狙いは既成事実の構築にあるんでしょうね。日本へ共同開発をちらつかせながら、既成事実を構築することにより、論理的な弱みを次第に覆っていくという戦略。
それにしても、元々は領海概念の無かったアジア、海を統治するという概念すら無かったわけですから、この問題の解決は難儀なもんだとつくづく感じます。油田を割るように境界ができてしまっているわけですし。尖閣諸島の領土宣言は、日本の方が早いわけですが、中国のように「領海法」を制定し、領有を宣言、既成事実化すると現国際法では強制的な対処はできないわけですからね。

先日、G大学で日中関係について講演する機会があったんですよ。
眠たそうな学生さんもおりましたが、100人近い学生さんからほぼ全てレポート用紙一杯の質問を頂きました。
ODAや歴史問題を含め、この問題の奥深さをしみじみと実感しているところです。
なかには、外交官になるには、とか国連機関で働くにはどうしたらいいか、なんていう将来に直結した質問もあれば、「中国の軍事基地はどこにあるんですか」なんていう質問もありました(笑。それがわかれば、苦労はない(笑。
一度、米軍事衛星が福建省にミサイルドームを発見したなんて騒ぎましたが、実は現地では有名な集合住宅だったなんていう話もありましたね。前回青海省に行った際には、かつての基地が観光地として開放されてました。名づけて「原子城」。中国の原爆は、米ソと違ってキレイなのですよ(笑。
徹夜城さん、今度一緒に青海省旅行でも行きましょうか。



#5217 
徹夜城(やっと海上史事件簿新章が上がりそうな管理人) 2004/10/19 23:19
動物達の世界史

いやぁ、いろいろと出て来るもんですね。

>新参左右衛門さん
 おおー、ネズミが戦車をねぇ。ネズミさんも戦争以外のいろんな場面で人類の歴史と密接に関わってきてますね。ペスト流行させた原因もこれらしいですし。ウォルト=ディズニーを成功者に仕立て上げた、ってのもありますが(笑)。

>ひでさん
 伝書鳩の起源の解答どうもです(^^)。僕もその後百科事典で引いてみましたが、やはり古代ローマから、と出ていました。戦争への応用はどうも近代戦争になってかららしく、第一次世界大戦前ごろから本格的に使用されたとかで「ベルギー鳩」が有名で、日本軍も明治時代のうちにこの「ベルギー鳩」を導入した、なんてことが書かれていました。

>くれどさん
 鷹についても百科事典で引いてみたんですが、利用は鷹狩りぐらいしか無いみたいです。しかしこれがまた歴史がなかなか古く、古代アッシリアの遺跡の壁画にもう出て来るとかで洋の東西を問わずかなり古い時期から鷹狩は行われていたようです。日本では『古事記』に鷹狩を踏まえた表現が出て来ることから古墳時代にはあったと考えられるみたい。

>尾鳩さん
 なんだかいろんなネタを書いておられますなぁ…(笑)。
 殺人蜂の話は初めて聞いたんですが、ネットで検索してみるとちょこちょこと出てきますねぇ…1957年にブラジルで開発していたのが逃げて混血種ができたとかなんとかいうんですが、確かな話なんでしょうかね?
 全長2ミクロンのモビルスーツって…人が乗れなきゃMSとは言わない(笑)。
 今度は香港ですか、帰国後に時間があったらまた飲みましょうね。


>ニュースネタ
 先日カンボジアのシアヌーク国王が退位し、今日は今日でミャンマーで政変?とか報道が流れてます。「史点」ネタに事欠かない状況なんですが、いったん中断するとなかなか再開できないのが私の性分でして。まぁ近いうちに復活はさせますけど。
 現在は優先順位で「海上史事件簿」を書き進めてます。新章の本文はさっき書き上げましたので、できれば明日にでもアップしたいと思います。



#5216 
尾鳩 2004/10/19 14:27
兵器と人間

尾鳩なだけに、鳩という言葉につられてやってきました(笑。

エジプトでは、猫に対する信仰心を使い、猫を城に投げ込み城を陥落させた、なんていうことがあったそうですね。
私もがきの頃、猫を戦争ごっこに利用しようと企んだことがありましたが、ありゃ使いもんにならないですね。むしろ犬の糞の方が実践的だっ(以下自粛。
偶然投げた爆竹が蜂の巣を直撃、敵に蜂の集団が向かっていったため、勝利したなんてことがありましたが。次の日の学校では、敵の奴らの顔が恐ろしく膨れ上がり、大変な騒ぎになったもんです。

蜂といえば、キラービー、元々は軍事用に開発されたもんですよね。
のみにペスト菌を付着させる計画など、戦争になると人間の想像はたくましいもんになりますね。SARSも最初は、細菌兵器かなんて騒がれましたし。エイズが実は兵器という説もいまだに根強いらしいですね。
可視の兵器よりも、やはり不可視の兵器の方が怖いですよね。
ナノテクノロジーも軍事的に使うことを考えていると思いますよ。モビルスーツがいずれ完成しても、実は全長2ミクロンとか。
体が痒くなってきたので、本日はこれまで。

>徹夜城どの
週末香港に行ってきます。
帰ってきたら、また朝まで飲みましょう。



#5215 
くれど 2004/10/18 20:11
鷹は使われなかったのでしょうか?

狩だけですかね。



#5214 
ひで 2004/10/17 21:18
伝書鳩

確か鳩を飼い慣らすこと自体は古代エジプトあたりからおこなわれていましたし、古代ローマでは伝書鳩を用いています。結構古くから鳩を飼い慣らし、帰巣本能を利用して情報伝達に利用すると言うことはオリエント、地中海の辺りでは古くから行われていたのでしょう。中世の時期だと、イスラム圏やヨーロッパでもつかっていたようですよ。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5213 
新参左右衛門 2004/10/15 18:49
ネズミはタンクキラ−?

>戦争と動物
妙なもので書き込みが盛り上がってますね、独ソ戦裏話しでは、
ソ連へ侵攻したドイツ軍機甲師団の戦車軍団は予期せぬ小動物に
被害を受けます、何とネズミ、ネズミが電線をかじるのは現代でも
オフコンの裏配線がネズミに食われたりすることがあるのですが
ドイツ軍の戦車の電気系統をネズミが食い荒らすという予想外の
被害、もちろん、ソ連軍がネズミに芸を仕込んでドイツ軍へ
差し向けたわけでも何でもなく、自然現象だったわけですが、
それなら、ソ連戦車だって被害を受けたような感じもしますが
赤軍戦車がネズミに悩まされたというのはあまり聞きません、
ロシア人は昔から猫を可愛がり大切にする民族性があるので
案外、ソ連戦車は猫が番をしていたのかもしれません。(笑
ソ連軍戦車がディ−ゼルエンジンを戦車に取り入れたのは
極寒の地では軽油エンジンの方が立ち上がりが速いからだった
ような気もします、あれだけ寒いところだと飛行機もエンジンが
かかりつらく、飛行機を炎であぶって暖めてスクランブルしてた
みたいですよ、独ソ戦の赤軍対地攻撃機陣は。
ドイツ軍はディ−ゼルエンジンへの換装に
力を注いでいたようで、アメリカ軍は、ガソリン1本槍だった
みたいですけど。



#5212 
徹夜城(出勤前にのんびりネットなんかやってる管理人) 2004/10/15 10:48
首がバッサリ

>中西さん
 ああ、ありましたねぇ、「日本のいちばん長い日」の斬首シーン。ほんの一瞬ではありますが…あれ、カラーだったらかなりきつそう。三船演じる阿南陸相の切腹→自分で頚動脈斬りの自決シーンもかなりのものです。
 歴史モノではありませんが、深作欣二監督+笠原和夫脚本+菅原文太主演(要するに「仁義なき戦い」そのまんまのスタッフ・キャスト)の傑作「県警対組織暴力」でも白昼の市街地での抗争で生首が飛ぶシーンがあって、これがまたかなり(汗)。
 中国で作った三国志映画なんかでは、あからさまな人形を使ったり、俳優を地面に埋めて首だけ出させたりとあまりにミエミエの「特撮」で景気良く首が飛ぶのであんまりグロさはないんですよね(笑)。


>モーグリさん
 なーるほどぉ…!「爆弾犬」たちが自軍の戦車に突っ込んでいった話は実話だったにせよ、さすがは犬、「臭い」という要素が大きかったわけなんですねぇ。
 この件で昨日弟と話しておりましたら、ソ連軍が戦車の燃料をディーゼルにした原因は確か「ノモンハン事件」の際に日本軍が肉薄火炎瓶攻撃をしたためガソリンエンジンの戦車が燃えてかなりの被害が出たことがキッカケじゃなかったか、という話が出てきました。

 戦争に使われた動物、ということで思い出したのが「伝書鳩」です。映画「史上最大の作戦」では従軍記者が現場記事を伝書鳩につけて飛ばし、それが敵陣の方向へ飛んでちゃって「裏切り者ぉ!」と騒ぐシーンがあったような…
 いま伊藤敏樹著『モンゴルvs西欧vsイスラム・13世紀の世界大戦』という本を電車の中で読んでるんですが、この中でイスラム勢が伝書鳩を使って情報を得るというくだりがありました。伝書鳩って、いつから「実用化」されてたんでしょうかねぇ?



#5211 
景虎 2004/10/15 09:49
朝は寒くなってきました

>戦争で使われた馬以外の動物
色々つかってるものですねえ。
まあ、動物にとっては迷惑なことでしょうが。

>ウィリー・ウィリアムスと闘ったクマ
>最初は吃驚したけど横っ面をバーンと張ってやると痛いから逃げていく
それが、横っ面を張ったりはしてなかったような記憶があるんですよね。
詳しくは、もう一度みてみないと分かりませんが、私の記憶では、胸から咽を連打していて、顔は殴ってなかったようです。

>取っ組み合いになると噛みに来る
組み合うと噛むしかないですから、これは自然なことのように思われます。

もう一つ気になるのは、蹴りをほとんど使ってないことですね。確か、1、2回しか蹴ってなかったようです。フルコンタクト空手の試合は、K−1などよりも圧倒的に蹴りが多いのですが、その選手であるウィリーがほとんど蹴ってないです。
実戦に近づくほど蹴りは使いにくいと言いますし、実際、武術の世界では、蹴りは少ないです。中国武術で、稽古では蹴りを多用する門派でも、実戦ではそれほど蹴らないと言います。手順どおりの動きができる熊相手に、なぜほとんど蹴らないなのか?という疑問があります。
本当っぽく見せるためとも考えられますが、そこまで考えてくれるのは私のような変わり者だけで、格闘関係の記者でもそこまで指摘する人はまずいない事を考えてみると、その必要があるのかどうか疑問です。極真の宣伝のためなら、派手な上段蹴りをもっと使った方が効果的だとも考えられます。
この映像は戦いの途中で終わってますが、そこまで手順どおりの事ができるのなら、熊に死んだふりをさせれば完璧になったのに、何故そうしなかったのか?という疑問もあります。

キックボクシングだか、ボクシングだったか忘れましたが、ウエルター級のロベルト・デュランという選手が、好きな女の子の誕生パーティーで、目立ちたくて馬を殴り倒したという逸話があるようですが、ヘビー級の一流空手選手であるウィリーの場合、弱くてもロベルト程度の衝撃力はあると考えられるんですよね。
熊は馬より打たれ強いとしても、馬が倒れるほどの打撃力で咽を数十発殴られたら、横っ面を張られるどころのダメージではないと思います。いくら訓練されていても、危険なほどのダメージを受ければ、熊だって本気で反撃すると考えられますから、シナリオがある戦いでそこまでやるものだろうか?という疑問もあります。

映像が途中で終わる、熊が前足で殴ってない、などと言った不審な点があるのは事実ですが、トリック派の主張にも同じくらい不審な点や、牙、爪を抜かれていないとう矛盾点があるんですよねえ。



#5210 
中西豪(粗忽大将軍) 2004/10/14 22:45
トラウマ斬首映像

徹夜城さん>

>映画「新選組」
栗山旭主演のテレビ時代劇「用心棒」シリーズ、「燃えよ剣」などで島田順司の沖田総司像を刷り込まれた後、テレビでこの三船版を見たもので、北大路総司には違和感ありまくりだったですね、当時。
ラスト、夢に出てうなされましたよ。岡本喜八『日本の一番長い日』の、近衛師団参謀長が、激昂した若手参謀将校に斬られて首が転がっていくシーンと、しばらく双璧でしたね、トラウマの。



#5208 
中西豪(雑誌記事連続執筆が途絶して自転車操業も苦しい鎮西大将軍) 2004/10/14 21:54
「これが天下に一冊きり」じゃないんだから

ななさん>
>名古屋蓬左文庫所蔵『高麗史節要』
世界に冠たる銅活字印刷本、何度となく刷られた(その理由が戦火に焼かれるたびに、というのが辛いところだけど)ものの一冊なんだから、大目に見てもらいましょうよ、たとえ李氏朝鮮の史庫から略奪してきたものでも(汗)。
だから韓国にも残っていましてね、戦前、朝鮮史編纂会が影印本を出したその原本は宮城帝大所蔵本で、今はソウル大図書館にあったんじゃなかったかな。
蓬左文庫所蔵の朝鮮古書籍は、いわゆる「駿河御譲本」、徳川家康の蔵書が御三家に形見分けされた中に入っていたものです。家康当人やその家臣は誰一人従軍していませんから、おそらくは文事に明るい西国大名の誰かがどこかの史庫から持ってきて、天下の形勢定まってのち、家康に阿って献上したのでしょう。そのあたりの経緯も面白そうですが、まず研究があるのかないのか、そこから調べてみないとな、不勉強ですいません。
朝鮮では『実録』以下、政府編纂の重要書籍は首都漢城と地方の合計四箇所の「史庫」に収蔵していました。だから、そういった書籍は最低四部、印刷されたわけです。朝鮮の金属活字は、グーテンベルク活字のような活版印刷機を伴いません。木枠、底の浅い箱に並べて蜜蝋で固定、紙を当ててバレンで刷るので、せいぜい十数部しか連続印刷はできなかった、という話を聞いています。だいだい、朝鮮の活字は大量印刷が目的ではなくて、王朝の編纂物としての威儀を正す、字面を整えることが主目的でしたから。
壬辰戦争の際、全羅道の全州史庫を除く他の三箇所は戦火に罹りました。戦後、唯一残った全州史庫の書籍を元に再版され、これも再興なった史庫に収蔵されます。活字鋳造もおそらくは歴代実録編纂時の一大国家事業で、戦後最初に編纂された『宣祖実録』の活字は中古品の寄せ集め、それでも足りずに木活字で補いましたから、少々見苦しい。これも、日本軍が銅活字を略奪して行ったおかげですな。その銅活字がこれまた家康の下にあって、家康の命で『孔子家語』『貞観政要』などが開版されています。今は亡き「時代小説大賞」の第二回受賞作、羽太雄平『本多の狐』は、キリシタン勢力が家康の遺産=銅活字を奪って、天草に隠してある活版印刷機で日本人でも読める聖書を大量印刷、広く天下に流布させようという企てを描いたもので、当時その着眼点が高く評価されていたような記憶がありますが、活字が印刷機に合わないって。

>ウィリー・ウィリアムスと闘ったクマ
中島らも『クマと闘ったヒト』(メディアファクトリー刊)の第五章「クマと闘ったヒト」(中島・夢枕獏・ミスター・ヒトの鼎談)によると、ヒトさん(大阪玉造のお好み焼き店「ゆき」経営の安達勝治さん。北米・カルガリーを中心に活躍した元プロレスラーで、北米遠征中の若手プロレスラーの世話を一手に引き受け、馳浩・獣神サンダーライガーらをコーチした名伯楽であり、ダイナマイト・キッド・トム・マギらを日本マットに送り込んだ大物ブッカー)はアラスカをサーキット中、体長2メートル50ぐらいある「ブラウンベア」(アラスカアカグマ、ヒグマの亜種で一番大型)と連戦したそうです。このクマは小さいときから育てて、トレーナーが(キャラメルで釣って)みっちりレスリングを仕込んでいたそうで、「下手なレスラーより上手い」、ちゃんとした手順どおりの動きを正確に繰り返せたといいます。
夢枕獏の、「ウィリー・ウィリアムスはクマと闘いましたよね、もしかしてあれもそんなクマですか」という問いに、ヒトさんはあっさり「そのクマですよ」と答えています。
そのクマ、前歯と前足の爪は抜いてあった、というところが景虎さんの(映像)実見談と矛盾するところですが、取っ組み合いになると噛みに来る、最初は吃驚したけど横っ面をバーンと張ってやると痛いから逃げていく、といった体験談は、似てませんか。
なお、クマには試合前にコーク・ハイを飲ませてハイテンションに仕上げていたそうです。藤原嘉明が闘ったクマも、同一クマ物ということを、別の本でヒトさんが語っていたような記憶も……。



#5207 
モーグリ 2004/10/14 21:41
犬爆弾は

>爆弾犬
話に出た爆弾犬ですが、本当に第二次大戦でソ連軍は使用していました。犬の背中に爆薬をセットしたもので、訓練で戦車の車体下部に潜り込んで爆発するように仕組んだものです。戦車の下部装甲は敵の砲弾が命中する可能性がほとんどないため非常に薄く、そこを攻撃されればどんな重戦車でも一撃でやられる可能性があります。

ソ連の爆弾犬は実戦では味方の戦車に突進してしまい失敗してしまうんですが、それもちゃんと理由があります。ドイツ軍の戦車とソ連軍の戦車では使用している燃料が違うんです。ドイツ軍の戦車はガソリンを使用するガソリンエンジンなのに対して、ソ連軍の戦車は軽油を使用するディーゼルエンジンだったわけです。ソ連戦車で訓練された犬は(嗅覚が人間より鋭いので)軽油のにおいに反応してしまい味方の戦車に突進してしまったわけです。
後にガソリンで訓練するようになって相応の戦果を上げたらしいです。



#5206 
徹夜城(ここ数日PCがトラブり続ける管理人) 2004/10/13 23:38
「新選組」「大長今」「国が燃える」

>映画「新選組」
 ようやく本日になって見終えました。三船敏郎の近藤勇、小林桂樹の土方歳三、北大路欣也の沖田総司、中村梅之助の山南敬助、三国連太郎の芹沢鴨…といったキャストで新選組の誕生から近藤の死までを2時間で一気に描いてしまうという作品。
 今年の大河ドラマで一年間かけてやってることを2時間でやっちゃうわけですからどこか総集編的な映画ではあるんですけど、大河でもやってたエピソードも割と細かくしっかりつめこんじゃっておりました。元ネタが同じとはいえ、今年の大河の描写の語り口とどこかカブってるところもあるような…と感じるところ多し。
 沖田総司が鳥羽・伏見の戦いで一斉銃撃され戦死しちゃうというのには「おいおい」と思いましたけど(笑)。あと、三船の近藤が斬首されるラスト、首が切れる瞬間まで映している(首がほとんど切れてグラッと落ちかかるところまで映ってる)というのはちょっとビックリ。さすがは「蜘蛛巣城」で首に矢を貫通された三船です(笑)。

>ドラマ「大長今」
 ななさん、情報どうもでした。もっとも原作も小説なんでしょうからツッコミといいましても…史実関係が知りたいな、と思うところではあります。
 第一回ではチャングムの父が中宮の毒殺に関わり、その後山中で仙人(?)に出会って「お前の運命は三人の女によって決められている。一人目はお前によって死ぬが死なず、二人目はお前によって助けられるがお前によって死ぬ。三人目の女によってお前は死ぬが多くの人を救うだろう」と予言されます。これでだいたい展開が読めちゃうわけなんですけど(笑)、それぞれの女について一文字ずつ漢字の謎解きがあるところが面白い。二人目は「順」という字が与えられていたんですが「川に頭を突っ込んだ女」を助ける事になります(川+頁)。三人目の文字は「好」でこれはそのまんま「女の子」ということ。こういう謎解きは中国ものでも出てきますが、漢字文化圏ならではの共通理解ができるところが楽しいです。
 それにしてもチャングムの子役はとても将来イ=ヨンエに変身するとは思えない子だなぁ…(^_^;)


>漫画「国が燃える」
 すでに報道が出てますが、本宮ひろ志の昭和史漫画「国が燃える」が南京虐殺事件のシーンが地方議員や右翼政治団体等の抗議を受け、集英社側が一時休載を決めてしまいました。
 昨日までの段階では抗議に対する編集部側の返事は問題点については認めつつもわりと強気な構えのように見えたんですが…今日になって休載決定。問題ある写真を手を加えて一部コマに使ったこと、いわゆる「百人斬り」を連想させる(あくまで連想。刀は一本では切れず取り替えながらになっていた)場面で実名が出ていたこと、が直接的な抗議の対象になっていたわけですが、その点について訂正なり見解を述べる形で連載を続けりゃいいだろうに、と思っていたら今日になって休載の発表。
 この漫画はチラチラと様子を見てはおりましたが、満州事変から日中戦争の時代をまともにテーマにとりあげたという点では「戦争の人間」あたりを念頭に置いたかな、と感じつつも意欲作ではあるなと思ってました。登場するキャラたちが毎度おなじみの本宮熱血調なのは鼻につきましたが(笑)、正面から描くことを避ける傾向があるテーマによく挑んだものだ、とは思いました。全部は読んでいませんが、単純な戦争の肯定否定論を越えて戦時中の日本人はどう生きたのか…を描くのが作品のメインテーマだと思われます。ストーリー上「南京」を避けて通るわけにはいかないだろうなぁ…と思っていたのですが、予想以上に正面からアタックした形ではあります。
 こと「南京」が絡んでくると激しい反応を示す人たちの事件は過去にもありますから、一応この手の抗議があることは予想して関係者の証言をナレーションに使ったり参考文献を提示し、人数面に言及はしなかったりといった配慮はしていたんですが、いささか脇が甘かったかも。それにしても「休載」という結論はないでしょうに(集英社側の自主規制との声もありますがズバリ連載中止と単行本回収まで要求している団体もありますので「屈した」形になります)。
 もちろん現時点では「単行本化の際には訂正をほどこす」「休載期間中に雑誌に経緯説明を掲載する」と言っているので連載再開の方向とは思われますが…このまま中止に追い込まれますと、かなり悪しき前例になりますし、出版社としての矜持が問われるところ。まぁもしかすると事を大きくするためにあえて「休載」という手段に出た、という可能性もありますが…



#5205 
ブッチャ−3世 2004/10/12 02:13
コウモリ爆弾

>戦争で使われた動物
人間兵器という言葉がよく使われますが、動物兵器も、それは
あるでしょう、アメリカ軍てのは、この種のキワモノ兵器の開発に
かけては色々な話しがありますね、私が聞いたなかで一番
奇天烈なものはコウモリ爆弾というもの、平たくいうと
コウモリに爆弾を背負わせて眠らせ、そういう自爆コウモリを
たくさんカプセルに入れてクラスタ−爆弾のように使うつもりで
開発していたそうで、時期は太平洋戦争の頃。
実験中に爆弾を背負ったコウモリが脱走して基地内を徘徊し
誤爆の危険が多発したのでお蔵入りの試作になったそうで。
アメリカは国力に余裕があったからこういう奇天烈な兵器の試作研究が
出来たのでしょうが、日本軍の風船爆弾のほうがコウモリ爆弾よりは
実用性があるように感じます。
あと、動物兵器ではないですが、機雷の発見と撤去にイルカを訓練して
投入することが現在、アメリカ海軍が研究中だそうですね、
石森正太郎氏のサイボ−グ009では、まさにイルカが
水中兵士として登場してました。
何か動物愛護団体から攻撃されそうなネタですが。



#5204 
なな 2004/10/11 23:38
火種はあっちにもこっちにも

戦争に使われた動物? ……犬、猿、雉(殴

先ほどネットの韓国人の知人と話していたんですが、高麗史節要について
「日本人が来た時に持って行っちゃったよ?」とレスされまして…。

「日本人が来た時」というのは、秀吉の遠征か明治以降のことかの、こちらに気を使ってくれた言い方なんでしょうが、高麗史節要が日本に持ち去られたという話は…。
この書籍のことがこの伝言板で出た当時、そんな話って出ましたっけ?
んじゃぁ、私が蓬左文庫で複写の複写をさせてもらった「重要文化財」がこれだったの!?
知識が曖昧なまま相手の韓国人にレスできないな〜と思って。
中西閣下がご覧になってるといいんだけど。(ーー;

>徹夜城さん
>大長今
いいな〜。いいな〜。い・い・な〜。>衛星放送がない我が家
アリー・マクビールがアリー・マイ・ラブになっちゃった、あのNHKのセンスを思えば、大長今の邦題に愛だの青春だのが入らなかっただけ、よかったと思いました。

たぶんこれがドラマの原作小説:「医女 大長今」↓
http://kr.shopping.yahoo.com/books/035/008/005/1821252.html
ものすごくまじめな本の印象ですよね、この表紙…。
で、日本語訳が今月出たみたいですよ。↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150410704/qid%3D1097503679/250-6905262-1792203
よかった。これで突っ込めますね。



#5203 
りん 2004/10/11 17:20
四つ足の兵隊

>戦争で使われた馬以外の動物
まずは、管理人さんも書かれている象。古代地中海世界では結構使われていたようで、ハンニバルのアルプス越えに同行したのが有名ですね。アルプスを拝んだのは一度だけですが、あれを象を連れて越えようなんて、非常識もいいところ。実際、大半の象はこのときに死んでますし。だからこそローマに与えた心理的打撃は大きかったわけですが。

ただ、象が戦闘に向いているかといえば疑問です。象は非常に臆病な動物ですし、馬のように緊密な隊列を組んで突撃する事もできません。戦術行動は前進だけなので、スキピオがザマでやったように、隊列の間隔を十分に取って、そこを通過させるようにすれば簡単に回避できます。
何よりの欠点は、象は繁殖力が非常に低い動物で、人為的な繁殖は現在でも困難です。だから、野生の象が豊富にいて、調達が容易だった古代以降は用いられなくなったのだと思います。

他に代表的な動物は、ラクダや犬がいますね。ラクダは乾燥地帯における馬の役割を果たしましたし、犬はそれこそ有史から使われてるんじゃないでしょうか。
ベトナム戦争時のアメリカ軍は大量の軍用犬を持ち込んで、ゲリラ対策に運用したそうです。これは第二次世界大戦の時の、日本軍による夜襲への対策がもとになっているとかいないとか。

あと、何の映画か忘れましたが、牛の死体を投石器で城内に投げ込んでいて、ちょっと感心した覚えがあります。これは実際に用いられた戦術で、いうまでもなく城内に病原菌(主にペスト)を蔓延させるためです。強引に解釈すれば、これも戦争に用いられた動物といえるんじゃないでしょうか(笑)

その他の戦争で使われた動物については、「図説 動物兵士全書」という本に詳しいです。いろいろと面白い情報が載ってますよ。イルカをレーダー代わりに使おうとした話とか、動物愛護団体が読んだら激怒しそうな内容も(笑)



#5202 
徹夜城(世間は連休なのに出勤の管理人) 2004/10/11 10:52
歴史映像三昧

 いやー、いかにも「史劇的伝言板」らしく話題がバラけております(笑)。とくにクマさんでこんなに多彩な話題が出てくるとは驚きです(^^)。
 では、僕は歴史映像ものの話なぞ(笑)。HDD/DVDレコーダーなんて買っちゃいますと、どんどん録り溜めしちゃって…


>大長今
 なんだかお酒の銘柄みたいですが(笑)、先週からNHK衛星で「冬ソナ」に続け?とばかりに放送が始まった韓国の歴史ドラマです(女性版「ヨン様」が主役ではある)。この字で「テヂャングム」と読むんですが邦題は「宮廷女官チャングムの誓い」となっております。「宮廷女官チャングム」あたりで止められなかったのか…「PETER THE GREAT」を「愛と戦いの日々・ロマノフ王朝大帝ピョートルの生涯」などとタイトルつけて以来、歴史モノには変なタイトルがつけられやすい気がします(主人公の知名度の問題なんでしょうけどね)。
 ともかく韓国の歴史大河ドラマがきちんと一年間かけて放送されるというのは画期的。しかも吹き替えつきですからね。第一回だけ見ましたが結構ドラマに引き込まれましたね。主役のイ=ヨンエはまだ登場してないんだけど…
 15世紀の宮廷で料理人というか医者というかになった実在の長今(チャングム)という女性の生涯を描くドラマだそうですが、元ネタをまるっきり知らないので創作部分にツッコミが入れにくい。それでも第一回のチャングムの両親が出会う展開などはなかなか面白く作ってありました。あと宮廷ドラマは洋の東西どこもドロドロしてくるなぁ、と(笑)。
 ちょっと気になったのが、吹き替えのセリフで女官や役人たちが王様の名前を「宣祖王」とか「燕山君王」とか現役の王を「贈り名」で堂々と呼んじゃっていた点。原語は未確認ですが、分かりやすさを狙ってそうしてるのかなぁ…

>新選組映画三連発
 先週のNHK衛星映画劇場は「新選組」関連映画連発で、立て続けに見ると現在の大河ドラマも含めて比較できて面白かったですね。
 「暗殺」は篠田正浩監督、丹波哲郎主演で、新選組の母体となった「浪士組」を作った謎の男・清河八郎を主人公にした異色作。清河を斬る佐々木只三郎役に木村功。
 「燃えよ剣」は栗塚旭が土方歳三を演じた映画版。1時間半しか無い映画なんですが、歳三の青春映画として割とうまくまとめていた印象。池田屋事件がクライマックスで、ラストは「明治は三年後に迫っていた…」でオシマイ。
 ズバリのタイトルの「新選組」は三船プロダクション製作の大作。まだ途中までしか見てないんですけど、三船の近藤勇、小林桂樹の土方、北大路欣也の沖田、といった顔ぶれで豪華感はあり。ただ、今年の大河に毒されたせいか、近藤と土方の老けすぎが気になります(笑)。芹沢鴨に三国連太郎で、ああそうか、親子二代で同じ役をやってたんだな、と今ごろになって気付いたりして。なんとなくキャラもカブってる気がしますね。


>景虎さん
 歴史上戦争で使われた馬以外の動物ですか…うーんと。
 東南アジア、インド方面ではなんといっても象さんですね。どれほど利用されたものか正確なところは知りませんが、今だって森林伐採作業で「生きた重機」として利用されてるそうですから、戦場でも結構使えたのではないかと。13世紀のモンゴル帝国軍がビルマ(ミャンマー)に侵入してきたときには騎馬軍団vs象軍団の激突になったのではなかったかなぁ。
 独ソ戦の際にソ連軍が「犬爆弾」をやってみた、って話も聞きました。犬に爆弾をくくりつけて戦車に「特攻」させるというやつなんですが、犬たちに戦車めがけて突っ込む訓練を何度もやらせて実戦に投入してみたところ、放たれた犬たちは“日ごろの訓練で標的となっていた”ソ連軍の戦車めがけて突っ込んでいった、というオチで(笑)。ネタくさい感じもあるんで事実かどうかは知りませんが。



#5201 
景虎 2004/10/11 02:42
台風の当たり年

台風でトラックが吹っ飛んだそうですが、何でこんなに台風が来るんだか・・・。
みなさんは、大丈夫でしたか?

>掌底
パンチよりダメージがあるというより、性質が違いますね。
基本的に、柔らかい物ほど衝撃の持続時間が長く、硬い物ほど衝撃の最大値が高いらしいですから、打ち方にもよりますが、持続時間では掌底、最大値では拳が上という事になります。グローブについては、鍛えていなくても怪我をしにくいので、思いっきり殴れるという心理的問題が大きいようです。
スポーツ格闘技ではなく武術では、当たり方や、当たる場所によって、拳形(拳というより手の形)を使い分けると言いますね。

>熊の体重
100キロこえるには、頭胴長(頭から尻までの長さ)が140センチ程必要らしいですね。後ろ足の長さを加えると(立ち上がると)150センチ以上になるようです。もちろん、太っていればもっと短くても100キロこえると考えられますが。
熊の身長(立ち上がった状態)と体重を比較すると、身長が同じであれば、相撲取りや、ウエイトトレーニングで徹底的に鍛えた人と、体重は大体同じくらいになるようです。
熊に襲われた柔道経験者が、熊を投げたという話が多いのは、運がよかったという事もあるでしょうが、身長と体重の関係が人間に近いという事も、影響しているのでしょうね。

熊の身長と体重についてはこちら↓
http://www.erc.pref.fukui.jp/gbank/reports/bear97.html
にある、『表2.ラジオテレメトリー調査個体の性と計測値』が分かりやすいです。

>スズメバチ
子供のころは、網をもって時々とりに行ってました。
狙うのは、一匹で行動しているやつだけでしたが。捕ってから針を抜いて殺して、イタズラなどに使ってましたが、考えてみると、とんでもないガキですね(笑)

歴史掲示板なのに、生き物掲示板のようになってますね。これはまずい(笑)歴史の話をしなければ。

歴史上、戦場でもっとも活躍した動物は馬ですが、馬以外ではどんな動物が使われたのでしょうか?本当かどうかよく分からないようですが、木曽義仲の火牛戦法とかなら聞いたことがあるのですが・・・。



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