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#5600 
貧乏神 2005/04/08 02:33
座ると膝が三つでき(失礼)

法王っていうと、日本史ではなんと言っても道鏡ですよね。あれって、正式に叙任(?)
されたのかどうか知りませんが。ああいうのも令外官っていうのかな。

>管理人さん
>モナコ公国のレーニエ大公とどっちが先かな〜などと不謹慎なことを考えていたことを懺悔しておきます(^_^;)。

と書いておいて…
さては管理人さん、何かやりましたか。(^^)

>次に危ないのは太平洋の島国ナウルなんですね

確かナウルって、国の存亡自体がかなりやばいことになっているのですよね。
何か、一時期、国そのものが行方不明になってたりしましたし。
なお、ナウルは「世界最小の共和国」にして「首都の存在しない唯一の国」だそうです。

ちなみに、埋め立てっていうのは結構馬鹿にならなくて、最小面積の都道府県だった
大阪府が、いつのまにか香川県を抜いて下から二番目になっていたりします。
まあ、合併でできた飛騨市はそのどちらよりも広かったりするのですが。



#5599 
ひで 2005/04/08 00:18
法王と言うからには

やはりヨハネ・パウロ2世がなくなった日に生まれた子供たちの中から一人選んでつれてきてそれを法王にしちゃえば長持ちするのに・・・って、それではチベット仏教ですね^^;

それはさておき「法王」って言葉自体は本当は仏教用語です。漢訳仏典が作られたときに「ダルマ・ラージャ」にあたる言葉として作った言葉で仏法の王、仏を意味する言葉です。キリスト教関係の言葉を日本語にするときに、何となくイメージから「法王」という仏教用語をあてたといったところがその始まりだったんじゃないかと思います。今でも報道機関で「法王」というのを使い続けているのはヴァチカンと日本が国交を樹立するときに「法王庁大使館」という名前で申請してしまったため(国名のたぐいは一度申請するとなかなか変わらないらしい)、いまでも「法王」と言う言葉が使われているのでしょう。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5598 
徹夜城(大更新作業第四弾を終えた管理人) 2005/04/08 00:17
うう〜さすがにフラフラする(笑)

 つい先ほど、「海上史事件簿その十一」をアップいたしました〜。
 もともと「その十」とひとまとめに書いていた文を分割したものなので、今日やってた作業はイラストと地図作り、そして最後の方の文章チョコチョコ、という程度だったのですが、さすがにアップしたらドッと疲れが(^^;)。
 本格的な「大倭寇」段階に突入し、なまじ史料が大量にある時期に突入したんで、内容がやたら濃くなっております。まぁこういう世界を「面白い」と感じられる人が少しでも増えるといいな〜と思いつついろいろ工夫はしてみたつもりです。
 「海賊」コーナーに関しては「事件簿」はちょっと休んで、人名録をもうちょっと充実させたいなと思っております。あ、二ヶ月止まってる「鳳」の続きもやんなきゃ(汗)。


 ところで、ローマ法王関係ですが、先日確認で「ゴッドファーザーPART3」のDVDを再鑑賞しました。まさに「コンクラーベ」のシーンがあるんですよね。1978年のヨハネ=パウロ1世が選出されるシーンです。今まで何気なく見過ごしてましたが、最近のニュース解説でよく映る「煙突から上がる白い煙」(法皇が決定したことを知らせる)がちゃんと出てきます。これは記録映像の流用なのか、それともバチカンの協力を得たのか…
 ご存知の方も多いでしょうが、「ゴッドファーザーPART3」はフィクションに史実が絡む構造になっていて、法王庁の汚職を一掃しようとした新法皇が毒殺される展開になっています。ヨハネ=パウロ1世は本当に即位後一ヶ月あまりで急死してしまっており、当時も毒殺説はささやかれたそうですが、さすがにマフィアがらみの話だからバチカンは撮影許可出さなかったろうしなぁ…。



#5597 
徹夜城(大更新作業第三弾を実行した管理人) 2005/04/07 00:57
レーニエ大公逝く

ローマ法王の後を追うように…モナコ公国のレーニエ大公が亡くなったそうです。なんといっても「グレース=ケリーの夫」の肩書きで有名な方ですが。在位中に国土を二割増やした、って記事に「は?」と思ってよく読んだら「海岸を埋め立てた」んだそうで(笑)。
 モナコ公国はバチカンに次ぐ世界で下から第二位の面積の小国です。バチカン、モナコ、と来たから次は…って調べたら次に危ないのは太平洋の島国ナウルなんですね(おいおい)。


>不肖デルタさん
 法王の件でデルタさんがお読みになったというのは読売の社説ではなく記事のほうではないでしょうか?ネット版で法王死去に関する読売の社説は読んだんですが、その影響力は称えつつ「反戦」の件はしっかり回避していた記憶があるんですが。特にイラク戦争に反対していた件について全く触れなかったのはブッシュ大統領とそっくりおんなじでした。


>船頭の孫さん
 お久しぶりです。
 法王ってまさに原語では「パパ」なんですよね〜。これをどうして日本では「法王」だの「教皇」だのといろいろ訳すんだろう。特に歴史用語としては「教皇」と呼ぶことになっているようです。「法皇」だと日本史と絡んできてややこしいですし。
 「パパ」でどうしても連想してしまうのが、中国語で「お父さん」を意味する「パパ」。あれはいつから使ってるんでしょうかねぇ…歴史劇映画なんかでは身分のある人は「父親(フーチン)」(「父上」ってところか)と呼んでるようですが。


>更新情報。
 つい先ほど、「俺たちゃ海賊!」コーナー内の「海上史事件簿その十」をようやくアップしました。当初「大倭寇の開始」のタイトルで書くことになっていた「その十」ですが、書き進むうちに膨大な長さになってしまい(あれもこれもと面白話を入れちゃったため)、やむなく二章に分割、本来の前半を「烈港奇襲」のタイトルで先ほど公開させていただきました。
 続く「大倭寇の開始」の章も90%は出来てますので、できれば今日中にアップしちゃいたいと思ってます。



#5594 
船頭の孫 2005/04/06 23:30
法王か教皇か

最近体調不良で撃沈していた船頭の孫です。

法王か教皇か、難しいところですが、ラテン語の直訳で「おとっつぁん」というのはどうでしょう。神父もおんなじですが。要するに全人類の真の「おとっつぁん」たる神様の代理をつとめてくれる「おとっつぁん」が神父さんであり、さらにそのヒエラルキーの頂点たる法王さんなんですよね。

その流れで言えば、例えば英語を直訳すると牧師さんは「羊飼いどん」なんだよなぁ。我々迷える子羊が神様と相対する道筋を示してくれる「羊飼いどん」。



#5592 
不肖デルタ 2005/04/05 12:38
ベリヤ長官

どうもです、最近、自分のサイトで、独ソ戦を舞台に
設定した漫画を掲載中なんですけど、で、いきがかり上
スタ−リン等、実在人物を出す勢いで、資料を集めてる
次第なんですが、スタ−リンは結構、写真や肖像画が
残っているのですが、KGB長官ラヴレンチ・ベリヤの
写真は殆どないですね、どこか良い資料の場はないもの
でしょうか。そういえばモスクワでは拳銃を持った
ベリヤの幽霊がよく出る、という話しを聞いた事があり
ましたが、今でも目撃情報はあるのでしょうか。

>教皇の鎮魂
おくやみ申し上げます、自分ちが購読の読売の社説には
反戦の教皇だった、ような事を書いてありましたね。
寓話の引用として、第二次大戦中、チャ−チルとスタ−リンの
対談の時の話しを載せてました、英元首はソ連元首に対し
教皇と法王庁の世界情勢における影響力を力説した
のだそうです(宗教非合法の共産体制に対して?)
英元首の熱い語りにソ連元首は冷めた表情で、
「では聞くが世界に冠たる教皇は一体、どんな師団を
どれほど持っているというのだね。」



#5591 
徹夜城(大更新作業第2弾を終えた管理人) 2005/04/03 21:27
空飛ぶ法王、天に召される

 亡くなる直前まで「回復を祈る」と言いつつも「天国への扉にさしかかってる」という前向きな表現もあったりして、キリスト教信仰の観点から見れば喜ばしいことという考え方もあるんだな、などとここ数日見ておりました。4月1日に亡くなっていたら冗談記事との区別が大変だったろうな〜などと変なことを考えていた僕でした(笑)。
 過去にも何度となく「史点」に登場いただいた方でもあり(本人は知ったこっちゃないでしょうが)、ここ三日ほど「史点」過去ログの法王関係のネタにアクセスが多かったですね。ここ十年ぐらい「いつ亡くなるか」とささやかれていた人でありまして、次期法王を選ぶ「コンクラーベ」についてのギャグを「史点」で飛ばしたこともあり、こんど実際にそれが行われるのを興味深く見守ってます。

 二日ほど前でしたか、もう最期だろうということで聖油を塗ったりする秘蹟が行われたようだとの報道がありましたが、それで思い出したのが映画「華麗なる激情」。チャールトン=ヘストンがミケランジェロを演じた映画ですが、教皇ユリウス2世との天井画製作をめぐるドタバタが描かれています。確かその中でユリウスが死にかけて、まさにその秘蹟が行われてからまさかの復活を果たすという場面があったような。

 ともあれ「史点ネタだなぁ」とすぐに口走ってしまったところが僕の業というもんでしょうか(笑)。ともあれご冥福(仏教用語ですが)をお祈りいたします。
 モナコ公国のレーニエ大公とどっちが先かな〜などと不謹慎なことを考えていたことを懺悔しておきます(^_^;)。


>秦太さん
 ご紹介どうもです。「斬鬼」って僕もロクに読んでませんでしたが、もう休刊になっちゃってたんですね…「コミック乱」の影響なのか時代劇漫画専門誌がいくつかポコポコ出てますが、やはり淘汰が始まったか…
 ご紹介のもりもと崇『KLEIN-ZES』、短編とはいえいいネタをつかんできたなぁ…と僕などは少々クヤシイ(笑)。実際に読んで見てから感想を言うべきでしょうけど、僕も読みきり短編で似たような感じの企画をずっと抱えているもので、あらすじだけ読んでもかなり共感するものがあります。

 さてと、どういう風の吹き回しか、ウン年ぶりに更新したコーナーがあります。春休みの間にサイト全体のあちこちでチョコチョコと更新作業をやりますので、よろしく。



#5590 
新参右衛門 2005/04/03 18:28
長い間、ごくろうさまでした。

>教皇、亡くなる。
おくやみ申し上げます、長い間、ごくろうさまでした。
バチカンのトップの事を法皇と呼べばいいのか
教皇と呼べばいいのかは議論が別れるようですね、私は
なにげに法皇と呼んでいましたが、教えを広める立場だから
教皇が正しいのだ、という、なかなか頑固な説を最近
聞きました。
さきの教皇はイタリア人ではない、ポ−ランドの人でしたが
イタリア人以外の人が教皇になった事は昔からあったような
気がします、例えば、チェ−ザレ・ボルジアの実父は
教皇になったそうですが、ボルジア家というのは
アラゴン(バスク地方あたり?)の氏族が本家だったそうで
ボルジア家から教皇が出たことじたいも何なんですけど。




#5589 
加来見 2005/04/03 17:34
遂に・・・

遂にローマ法王・ヨハネ=パウロ2世が帰天してしまいましたね。アーメン。
もしかしたら、ひょっとした事から全快してしまうかな〜とかって思ってたんだけど・・・残念!世界では哀悼の意を表明。信者の方々はさぞかし悲しいことでしょう。 彼は「空飛ぶ聖座(法王・教皇)」とも呼ばれて世界平和を常に掲げていて、信者じゃない僕でもちょっと好きな方でした。でも、ポーランド人で法王となったということは裏も在るんでしょうね・・・。まあ、其れこそが世の常なんでしょうケドね・・・
                                        歴史的な痕跡を残した故ヨハネ=パウロ二世にハレルヤ(神の祝福が有りますように)。




#5588 
秦太 2005/04/02 02:25
もりもと崇『KLEIN-ZES』

 たいへんご無沙汰しております。
 久方ぶりにお邪魔しましたのは、ちょっと面白い歴史マンガを発見したからです。
 もりもと崇『KLEIN-ZES』。昨年惜しくも休刊となった異色の時代劇マンガ専門誌『斬鬼』の第3号(平成13年1月20日発行)に掲載された読切短編です。
"ebook japan"(http://www.ebookjapan.jp/shop/)にて63円でダウンロードできます。

<あらすじ>
西暦1655年。鄭成功の抗清復明に参加すべく日本を飛び出した二人の若侍は、バタヴィアで"ラック"と呼ばれる国籍不明の奴婢と出会う。彼らはVOCの商船に乗り込みフォルモサへ向かうが、マニラ沖で女海賊「黒いテレサ」の急襲を受ける。実戦経験の無い侍を尻目に、ラックが意外な活躍を始める・・・。

 てなかんじで、素人目には17世紀東シナ海の民族混交状態や海戦の雰囲気がなかなか上手く描かれていると感じます。もうご存知かも知れませんが、貴サイト的に要チェックの作品かと。63円分の価値は私が保障します(笑)。ご感想教えていただければ幸いです。
 作者もりもと崇は、本作発表後に連載を開始した『難波鉦異本』で一躍注目されました。これは江戸初期の大坂新町遊郭を舞台にした物語で、上記短編同様、目の付け所が大変ユニークです。『斬鬼』休刊により連載中断を余儀なくされているのが残念です。



#5587 
徹夜城(大更新作業第一弾を実行した管理人) 2005/04/01 23:00
「歴博」へ

 本日、ようやく春期講習も終わってしばしヒマがとれたので、思い立って車を飛ばして佐倉の歴史民俗博物館に行ってまいりました。渋滞さえなけりゃ車で40分ぐらいで着いちゃうんですよね。

 本日行った理由はほかでもない、「東アジア中世海道〜海商・港・沈没船〜」という、これで僕が見に行かなくてどうする、という企画展示をやっていたんですね(歴博では3月23日〜5月22日)。いや〜国際交流史バカを再認識しつつ堪能して参りました(笑)。
 
 最初のコーナーは「描かれた東アジア」で、日本・ヨーロッパ・中国の古地図における東アジア像がズラリ。僕にはおなじみのばかりなんだけど、並べてみると正確不正確いろいろあって面白いですね。以前某合宿で実物大コピーを見たマテオ=リッチ製作の「坤輿万国全図」(複製)も展示されてました。ちゃんと真ん中辺りに「欧邏巴人・利馬竇」って漢文で本人が書いてるんですよ。
 第二コーナーが「沈没船が語る貿易」。韓国の新安沈没船などから積荷を展示しています。第三コーナーが博多・堺・琉球・対馬など各地の特集。1584年という時期に赤間関に来た中国船の旗なんて興味深いものがありました(確かこの時期の明は私貿易を解禁したけど対日貿易は禁止だったような…)。朝鮮王朝から対馬の豪族に官位を与える証明書とか、大内氏が勝手に持ってた「日本国王印」とか、僕なんかには楽しくてしょうがない展示物ばかりです(笑)。まぁやはり複製が多いのですが、実物率は結構高めだったんじゃないかと。
 他にも東アジア各国の銅銭の展示も面白い。中国だけでなく朝鮮、琉球、ベトナム(安南)で発行された銅銭が展示されてましたが、鎌倉・室町期の日本は一切自前の貨幣は作らなかったんですよね。その代わり中国銭をまねた私鋳銭、要するにニセガネ作りは行われていたことが展示されてましたが…(笑)。
 最後のコーナーは「舶来品への憧憬」と題してあれこれ展示しておりましたが、外国関係とは関係ない、江戸時代に書かれた「酒飯論絵巻」(別名「下戸上戸絵巻」とか(笑))の酒を飲んだり飯を食ったりのドンチャン騒ぎ、台所の調理の様子が面白かったりしました。

 五月までやってるようですから、また行って見てもいいかな〜などと思いつつ帰って来ました。どなたか、ご興味のある方は一緒に行ってみませんか?今なら徹夜城による解説音声つきです(爆)。


>ひでさん
 「三国志」マニア時代がたぶん中学生のころが最盛期だった僕などは、近ごろの三国志コミックブーム(?)には思いっきり的外れ感を感じるんですよね。そりゃ世間的に三国志はいろいろマニアが多いだろうけど、単に企画力が貧困で安易に飛びついてるんと違うか、という気もします。



#5586 
ひで 2005/04/01 20:44
ディアドコイ戦争勃発中

と言っても特に深い意味はなく、単に朝日新聞3月23日の朝刊にて、最近の「三国志」ブームについての記事があったので何となくそんなタイトルを付けてしまいました。記事の締めが「蒼天航路」の“跡目争い”が始まったのではないかなんて書いてあるとねえ・・・。

で、その記事の内容としては新しく始まった漫画では倭人が大陸にわたって劉備に成り代わったり(池上遼一のやつ)、司馬仲達を主人公にしてみたり、従来の演義をなぞるものとはちょっと違う路線をとろうとしているということが取り上げられています。また、少女誌や同人誌でも三国志を扱ったものが連載されており、そこではキャラクター重視の傾向が強いようで、特に呉の人たちが人気らしいということです。話の流れから行って出てくるとは思いましたが全国紙の朝刊で「やおい」話が出てくるとは世の中変わったものです。あとはゲームの話として「真・三国無双」シリーズの事も当然出てきます。キャラクター重視の少女誌や同人誌のほうの流れはさておき、少年誌・青年誌での新連載や「三国志マガジン」の創刊は「蒼天航路」の読者層の取りこみをねらってのことかと思いますが、マガジンとチャンピオンのやつは何となく近いうちに打ち切られそうな予感が・・・・。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5585 
徹夜城(いろいろ更新作業を進めてるけど遅れてる管理人) 2005/03/30 23:19
今日も夜な夜な三国志

>ブッチャー3世さん
 曹操が美女にうつつを抜かしてるうちに奇襲を受け死にかけるというのは曹操が張繍を攻撃した宛城の戦いですね。三国演義でも見せ場のひとつで中国のドラマでも力を入れて描いていましたが…
 一応「演義」に書かれている展開は正史「三国志」にも書かれているんですよ。曹操の伝記である「武帝紀」、そして「張繍伝」「典韋伝」を参照するとこの戦いの全貌がわかる仕掛けになっています。
 「武帝紀」ではいったん降伏した張繍が裏切って攻撃をかけてきて曹操が負傷、長男の曹昴と甥の曹安民が戦死したことが書かれており、注を読むと曹昴が父・曹操に自分の馬を差し出して戦死したことになっています。
 「張繍伝」では曹操が張繍の伯父・張済の未亡人を側室にしたため張繍が恨み、曹操への奇襲をかけたことが書かれています。この辺が演義の話に採用されているわけですね。そして「典韋伝」ではこの戦いで典韋が奮戦し戦死したくだりが描かれているというしだいで。

 横山光輝版「三国志」では曹操がかなり若い設定になってるので「若さゆえのあやまち」(byシャア)みたいなキレイごとになっていた覚えがあるんですが、実際にはすでに成人した息子もいる中年のオッサンでありまして、未亡人にスケベ心を起こしてしまったことから息子も家臣も死なせるという、かなりしょうもない話なんですよね。



#5584 
ブッチャ−3世 2005/03/30 12:43
曹操、一生の不覚

中国史というと自分は三国志しか興味を持たないのは
何とかせねばな、と思いつつも、最近、また、横山さんの
漫画の三国志の、今まで読んでいなかった巻を読んだり
してる私です。(笑
最近、読んだのは、曹操が美女に気を取られている隙を
敵につつかれて、危うく命も取られそうになり、
重臣を失ってしまう、というあたりです、この話しは
知らなかったし、冷徹なキャラの曹操も、こんなところが
あったのか、と、曹操に親近感がわきました。(笑
まぁ、でもこの話しは正史でなく演義か。




#5583 
阿祥 2005/03/27 22:24
中国の歴史ドラマ

>尾鳩さん

>いやあ、甘い甘い。ファーストエンペラー、つまり「ヌルハチ」から「乾隆帝」すべてをそろえたくなるのが、歴史マニアというものの性。例え地味でも、いや地味だからこそ、「雍正帝」を入れた清朝皇帝シリーズをそろえたくなるのが、マニアの性なんですよ(と、裏づけのない勝手な結論(笑。

台湾のビデオCD屋さんに、まさに“清朝皇帝シリーズ”がありました。各皇帝に4−6本ずつ割り当ててあったから、延べで60巻ぐらいになってたかしらん。かなり古い作品だった様に思います。見る方も大変でしょうけど、作るほうはもっと大変でしょうね。残念ながら僕は見ていません。
清朝前期の皇帝のドラマは数年前“康煕大帝”がヒットした事から“乾隆帝” 、“乾隆帝”までできたようですね。同じ小説家の原作だったと思います。

僕は、関心が清朝の成立から康煕帝の時期までに集中しているんで、その時期のドラマを4セット持っています。小説もその時期のやつばかり読んでいます。
有名な“康煕大帝”、小説もヒットしてますね。“孝荘太后”、ホンタイジの後妃で康熙帝のおばあさんの孝荘太后を主人公にしたドラマ。“順治皇帝” 順治帝を主人公にしたもの、最初から最後まで後宮の愛憎劇だったけど、緊迫感がありました。“魂断秦淮”珍しい銭兼益と柳如是を主人公にした、江南地方が舞台のドラマ。
これだけ見て、この時代に関しては、かなり詳しくなったと思うけど、本場ではもっといろいろそろっているんでしょうね。

面白いのは孝荘太后の描かれ方です。“康煕大帝”では、主人公のおばあちゃんで、影に日向に康熙帝を守り育てる役柄。“孝荘太后”では、ホンタイジの後妃となる若い時期から、ドルゴンの執政の下順治帝を一人前に育て、最後はその順治帝に先立たれる比較的若い時期のお話。“順治皇帝”では皇帝の母として息子に非常に厳しく冷徹に振舞う熟年女性。三者三様に描かれ、それにふさわしい役者さんが選ばれており、興味深く思いました。“魂断秦淮”でも、洪承疇にかしづかれた清朝の最高権力者として描かれていました。

清末の西太后は悪名高く有名ですが、この孝荘太后はそれと並ぶ清朝を代表する女傑として有名らしいです。

ジンギスカンを演じていた俳優さん、名前は分かりませんが、たしかに北条時宗でフビライを演じていましたね。NHKも有名どころを使ってるんだと感心したものです。
でも、もう一歩進めて、本格的な日中協力ドラマを作ってほしいものです。



#5582 
加来見 2005/03/27 16:13
徳川家康・・・

なんとなく日本つながりで、徳川家康を出してみます。
家康といえば天下を得た強かな男でしたが、彼は外交がかなりお好きだった様子・・・
中には、あのエジプトとも間接的に貿易をしていたとか何とか。かなりスケールの広いお話ですね〜(本当かは知らないけど。)。 そして、そういう貿易の中継地点が、現在のベトナムやカンボジア辺りを支配していたチャンパ(林邑・環王・占城の占城の方)だったらしいですね。チャンパと言えば、男は海にでて何ヶ月も故郷を留守にして出稼ぎをし、女は其の間の家事やら近所付き合いやら、果ては国家運営をもしていたとか。いわゆる女系支配ってやつですかね。因みに女帝は末の女子がなるものだったとか・・・。(今の皇室典範がみたらぶったまげますね。)
そのチャンパが滅びたのは16世紀の中盤・・・ん?確か徳川幕府って1603年に開幕だよね?(赤ちゃんでも知っていることだけど) ーじゃ、貿易出来ないジャン!それとも家康は人質時代から交易してたってゆーの?んなの有り得ないし!      う〜〜〜ん・・・・・ボンッ(←爆発音) 皆様はこの事について何かご存知でしょうか?!何か心当たりがあるゾ!ってかたは是非とも掲示板に宜しくお願い致します。
  



#5581 
徹夜城(今日は講習の谷間だった管理人) 2005/03/25 20:56
日本が安保理常任理事国になった日

 アナンさん、つい口を滑らしてしまいましたが…まぁ日本は国連の「大株主」みたいなもんでもありますから(笑)。日本はいよいよ経営陣に役員を送り込もうと得意の根回し工作に躍起になってるみたいです。
 ずいぶん前に「いしいひさいち」氏の4コマ漫画で「日本がとうとう安保理常任理事国になった日」という設定のものがありました。常任理事国各国がある議案について「ノー」「ノン」「ニエット」「不」と立て続けに言ったあと、日本代表の皆さんは「いきなり“ダメ!”とか言うのも…」と何と言っていいものか困って相談し、とうとう「OKOTOWARIMOUSIAGEMASU!」と叫んで各国代表をドドドとずっこけさせ、「やっぱり日本は異質な国ね」と仲間はずれにされちゃう、というオチでした(笑)。確かに日本語って何かをスパッと言い切るのが難しい言語ですね。


>ひでさん
 高倉健版「ゴルゴ13」は以前レンタルビデオで見ました。舞台がイランなんですが、もしかして対イラン戦前夜だったからかな?(笑)。
 もともとゴルゴ13の容姿のモデルが高倉健その人ですので、キャスティングに関してはバッチリなのですが、やっぱり劇画の中の世界が実写で展開されるとすっごく違和感があるんですよね(笑)。
 あとこの映画はイランロケを敢行しており(イランイスラム革命以前のことです)、イランの俳優さんがゾロゾロ出てくるのですが、セリフは全て日本の声優さんが吹き替えてしまっており、公開当時もこの点がずいぶん批判されたようです。ただし「吹き替え映画マニア」の漫画家とり・みきさんに言わせれば山田康雄や野沢那智(だったかな?)など大物声優が高倉健さんと競演しているという夢のような作品でもあると(笑)。
 監督はなぜか海外ロケ作品をやたらに撮っている佐藤純弥監督。この監督も当たり外れの振幅がやたら激しい気がするのですが、「ゴルゴ13」は明らかに外れのほうですねぇ。なんか唐突に話が終わりますし(撮影事情の問題があったとか聞いたことがあります)。高倉健との組み合わせでは「新幹線大爆破」という名作もあるんですが…最近のが「北京原人」とかですからねぇ。もう引退かと思いきやよりによって角川春樹製作総指揮「男たちの大和/YAMATO」に引っ張り出されております(笑)。
 なお、実写「ゴルゴ13」は他に千葉真一主演のものもありますが未見です。

 …いかん、またただの映画ばなしをこっちに書いちゃった(笑)。



#5580 
ひで 2005/03/25 00:14
無題

国内で色々と問題が起きていたり、支持率が低下している時によそに戦争をふっかけたり外交で目立った活動をしてそちらに目を向けさせようとすると言うことは日本に限らずおきてますし、国民の目がそっちに向くと言うこともまあそんなに変わったことではないのでしょう。

>クビライ役の俳優さん
北条時宗でクビライ役を演じたバーサンジャブさんですが、ネットで検索して引っかかったページ(スポニチアネックスの過去記事)では、”「内モンゴルの高倉健」とも言われるスターで、地元の英雄チンギス・カン役なども演じている。”と書かれていたのですが、ほかにそのことについて書いてある記事が見つからず、裏はとれてません。

高倉健ついでに、一部地域では3月25日の午前2時頃から高倉健主演の実写版ゴルゴ13があるようです。テレビ東京系列なので、ほんとうに「一部地域」でしか放映していない可能性が大きいのですが・・・。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5579 
尾鳩 2005/03/24 14:19
訂正、かな?

日本語が国際言語として認知されるなんてことは、やはりないですよね(^^;。
たかが、東アジアの島国でしか、使われていない言語が国際言語で通用するくらいなら、東アフリカ一帯で使われているスワヒリ語のほうがまだ納得がいくぐらいですからね。
いや、早とちりでした。



#5578 
尾鳩 2005/03/24 13:58
タイトルは特にないです(^^;

>乾隆帝
ドラマ「乾隆帝」は、以前香港にいたときに放映されていたような・・・。
で、すでにDVD化されていたような気がします。
いや、不確かな事実なんでなんとも言えませんが。
ところで、中国ドラマ版「チンギス・ハーン(成吉思汗)」なんですが、あのチンギス・ハーン役の俳優さん、もしかして、大河ドラマ「北条時宗」で、フビライを演じていた方と同一人物なんじゃないですか。もし、ご存知の方がいましたら、お教えください。

>領海問題など
まあ、最近話題性が強い観があるのは、なんと言ってもメディアが頻繁に取り上げるようになった、これが一番の理由なんじゃないでしょうか(^^;。
それだけ、日本に余裕が無くなってきたのかな。国内に暗いニュースが続くと、なぜか外のことが気になりだすという、これはもう国民的性格なのかな。
個人的には、アナン事務総長の日本が国連常任理事国入りに関する発言には笑いました。いや、日本が常任理事国入り大歓迎ですよ。なぜって。
それは、日本語が国連の国際言語として認知されるからですよ(笑。



#5577 
ブッチャ−3世 2005/03/24 12:27
ドラ衛門

久しぶりに会った親戚の叔父さんが世間話しに、最近は
「どらえもん」が勢いがあるそうじゃないか、と
言い出すもので、最初は、そう言えば「ドラえもん」は
声優が変わった、他の じゃいあん、すねお、など
メインキャラの声優陣も、みんな若い人に交代したから
そのことかな?と思いましたが、「どらえもん は
フジTVを買収しようとしている」と叔父さんが
言い出したので爆笑、意地悪な私は、あえて、
叔父さんに訂正を促さず、「そうですね叔父さん
どらえもん は凄いですね」とフォロウしました(爆
叔父さんは、あと何人に、どらえもんの買収話しを
したら、気付くでしょうか?(笑
だけど、体型といい、社名といい、かの若手実業家は
どらえもん と言ってもいいかも(笑




#5576 
徹夜城(ひそかに数年間停止状態のコーナーの更新作業を進める管理人) 2005/03/23 23:20
いろんな意味で濃い話題が続いてます(笑)

 まぁこの伝言板の濃さは今に始まったことじゃありませんが(笑)。

>孟きょうさん
 中国現地の歴史趣味事情はそんなに詳しくは無いのですが、洩れ聞こえてくるところでは三国以前の古代、唐、宋(といっても水滸伝)、チンギスハーンがらみで元、直前の王朝だから清、といったあたりが各種メディアの題材にされてる一方で明代は非常に不遇なのでは、という感触があります。清なんて満州族の征服王朝だろうに、と日本人などは感じてしまうのですが、日本の時代劇の大半が江戸時代を舞台にしているように身近な感覚でもあるんでしょうね。
 中国における明代のイメージを悪くしているのは一つには海禁政策のような内向き傾向、「北虜南倭」とくくられる外敵の侵入、そして「万暦十五年」という本などに代表される「世界の先進国だった中国が後進になる端緒を作った」という史観など、いろいろと挙げられるかと。歴代皇帝も清朝と比べると「名君」がねぇ…正徳帝とか面白い変人は多いんですが(笑)。


>アール・ケイさん
 なるほど、じゃあ竹島が沈む程度にCO2を排出しますか(笑)。しかし現時点でも「ありゃ岩だろ」との主張もされてる沖ノ鳥島も確実に沈んじまうしなぁ(笑)。
 それにしてもマラッカ海峡の海賊ですが、解放時に一人当たり200ドルづつ小遣い(?)をくれたそうですな。それなりに扱いも悪くは無かったようですが、やっぱりアチェー独立運動の資金稼ぎになってるんじゃないかなぁ。


>不肖デルタさん
 まぁとりあえずの問題はお魚なんですよね、実際。島根県が「竹島の日」条例に踏み切った理由も一つにはそれがある。一応領土問題を棚上げにして日韓共同の漁業水域ってものを設定できたとこまでは良かったんだけど、現実には韓国漁船だけが活動して日本漁船は締め出されてるという不満がこの事態を起こしたとはいえるようです。


>尾鳩さん
 「ヌルハチ」は以前なぜか日本テレビで深夜に放送していたのを目撃してますが、「乾隆帝」ももうやったんでしたっけ?
 「三国演義」の変な配役の事情はなんとなく見当がつくんですが、趙雲が老年はともかく青年・中年で異なるというのは勘弁して欲しかったですね。あと「官渡の戦い」の前編と後編で袁紹役が変わってしまうというのも(笑)。


>鵺さん
 大河「太平記」見てないと分かりませんぜ、そのネタは(笑)。知らない方のために解説をしておきますと、先日放送された第10回で佐々木道誉(陣内孝則)が言うセリフのパロディになっております。そういや榎木孝明の日野俊基も緒形拳の貞氏もとうとう死んでしまいましたねぇ…歴史ドラマとしてはこれから佳境なんですが。
 それはそうと、パロディがらみの鵺さんの推理、実は僕も似たことは考えてるんですよ。実のところ韓国政府も日本の事情を知らんわけではないから、この件とあの件を取引材料にして実を得てる…ってこともあるんじゃないかな、と(あえて具体的には言いません)。
 「蒼き狼と白き牝鹿」は「元朝秘史」ってやつしかやったことがなくて(確か2作目かな)「4」では14世紀後半まで範囲に入れちゃってるんですねぇ。初めて知りました。ゲームに出てくるとすれば当然顔グラフィックがあるとは思うのですが。
 こんなので南北朝連中だすんなら、南北朝専門SLGをさっさと出して欲しいですね、コーエーには(笑)。実は大学漫研の同窓生が社員になっちゃったんだけど、その後どうしているやら。


>中西さん
「チクト ヌン イルボンタン!」
 …いい話ですね(笑)。
 まぁなんだかんだ言いつつ韓国国民もさばけてきてる…と僕は感じてますよ。僕が大学に入った頃同級の韓国留学生と時々話しましたが、まだ「民主化運動」華やかかりし頃で(今にして思えば末期だった)、日本の1970年代の運動家を思わせるものがありました。そもそもつい最近まで軍事政権であったということを日本人はどれほど理解してるのか。それを思えば最近の韓国の映画作品なんか見てると時代は変わったなぁ…と思うばかりです。
 これも大学時代に教員免許とるために社会科教育法の授業で聞かされた話ですが、その講師が韓国で交流をした経験では、ちょっと前までの韓国人の大半は驚くほど日本の戦後史を知らなかったというのです。いまだに「大日本帝国」やってるような感覚の人もいるわけで、そのことも日本人は意識した方がいいかもしれない。もちろん最近の日韓交流の中で以前よりお互いの事情をずっと詳しく知るようになりましたから、これはいい流れになってきてると僕は案外楽観しております。
 「ヨン様」も会見ではさりげなくかわしてましたし、報道で見た公式HPのコメントも従来の韓国からすりゃもう大変な名文かと(笑)。もちろん韓国内で「独島は韓国領」以外の意見が言える雰囲気はありませんが、その中では目一杯双方に気を使ったコメントでしょう。そりゃもちろん「客商売だから」という面はありましょうが、それで妙な対立が乗り越えられるならそれに越したことはない、と(笑)。



#5574 
中西豪(本の上に寝る罰当たりな鎮西大将軍) 2005/03/23 21:01
チクト ヌン イルボンタン

 地震お見舞、有難くあります>ALL

 築40年、木造モルタル2階建の我家(借家)は震度6弱にもびくともせず、恐れていた外壁の亀裂、屋根瓦の損壊、室内スタイロ壁の剥落、水漏れなど、まったくありませんでした……が、室内は、案の定とんでもないことに。交通壕も生活壕も埋没、突撃準備射撃を終日喰らったWW1西部戦線の塹壕陣地も斯くや。いっそ、ガソリン撒いて火をつけたくなるくらい。四、五日現実逃避して、その後、1日2500平方センチメートル位づつ、片付けようか、ついでに蔵書目録も作ろうか、などと考えています(考えているだけ?)。

ななさん>
>上から物が落ちるというより、横方向にかなりの勢いですっ飛ぶらしい
 まさに、そんな感じでした、というか、今回の地震はそういう性質、横揺れが顕著だったようです。分析が進むにつれ、阪神淡路大震災などとは異なり、建物に大きな被害をもたらすタイプの地震ではなく、福岡都心部の震度6弱も、実際の破壊力は震度「5強」だったとか。それでもまあ、福岡市にずっと住んでいる人には未曾有の地震だったことは間違いなく、「大空襲よりも恐ろしい」という大見出しが、讀賣新聞西部本社版の社会面に躍っていました。70歳の老婦人に取材したものです。ああ、「大空襲」とは、昭和20年6月の福岡大空襲のこと。

>竹島/独島問題
 新参右衛門さんがおっしゃる「民謡」は、20年位前、この問題が盛り上がったときに作られた歌じゃないかな。それはもう勇壮な節回しで、韓国主要都市のディスコやサロンでもガンガン流されていて、耳底にこびりついてしまいましたよ。歌詞のほうは、もう、朝鮮側史料の都合のいいとこばかり並べたもので、くっだらないとすっかり忘れてしまいましたが、歌詞カードがあれば、今でも歌えます(笑)。
 その歌の最後が、「ドクト ヌン ウリタン」、独島は我々の島だ! と絶唱するもの。向うの史学科の学生たちとの交歓会で、余興にこれを歌い、最後を、「クレド チクト ヌン イルボンタン」、でも、竹島は日本の島だ! とやったら、一瞬あっけにとられたあと、大うけでした。まあ、洒落のわかる連中とみての冒険でしたが。
 現在でも、まあ、冷静な対応がとれる韓国人が多数派、と信じたいところです。西日本新聞3月20日付国際・アジア問題紙面には、「日韓関係 竹島に揺らぐが…ソウル観光地邦人客絶えず」なる7段抜きの記事が載っていました。ソウルの人気スポットには連日、日本人観光客が詰め掛けむしろ増えている、とのこと。問題の存在・意味をよく理解せずに出かけているのかもしれませんが(苦笑)。日本人・韓国人客が入れ込みになる飲食店でも、韓国人がこの問題を話題にするということはない、という韓国人経営者の談話もありました。89年に訪韓したときは、居酒屋でつれと日本語で喋っていたら、植民地支配について絡まれたんだが。いや、「市民の交流も成熟(新聞見出し)」したものです。
 ペ公、もとい、ヨン様が「理性的対処」を自身のHPで呼びかけたそうですな。しかし、当然「独島は韓国領」ということは自明のこと、として。日本の中年女性がこれに洗脳され、意気地ない亭主どももひきずられ、結局……、という構図か(笑)。

http://www.toride.com/~chinzeifu/


#5573 
2005/03/23 20:10
ご舎弟殿は読みが浅うござる。もそっと裏を読まれよ、裏を。

対立があるのは表向き、裏では既に日本政府も韓国と手打ちを済ませておるわ。さて、邸まで送って頂きたい・・・なんてね。

ちょっと室町関係の検索をしていたらこのページ(http://homepage2.nifty.com/Kircheis/Retu/Retu_01/bbb034.htm)が出てきまして、何かなーと思ったら、これコーエーの蒼き狼と白き牝鹿4のデータなのですね。このシリーズやった事無いのですが、尊氏や義満、頼之さんはじめ太平記&ムロタイの出演者がこんなところで出演していてびっくり、明関係の人もいますね。顔グラフィックとかはあるんでしょうか?




#5572 
尾鳩 2005/03/22 13:40
海をいかに統治するか

>中国ドラマ
>中国ドラマの件ですが、中国でヒットしたとはいえ、「康熙帝」はともかく「雍正帝」なんて全巻セットで買う日本人って少ないんじゃないかなぁ。
いやあ、甘い甘い。ファーストエンペラー、つまり「ヌルハチ」から「乾隆帝」すべてをそろえたくなるのが、歴史マニアというものの性。例え地味でも、いや地味だからこそ、「雍正帝」を入れた清朝皇帝シリーズをそろえたくなるのが、マニアの性なんですよ(と、裏づけのない勝手な結論(笑。

>あちらでも時代劇役者は使いまわしになりますねぇ(笑)。
おっしゃる通り。袁紹(の一部)と周瑜が同じ俳優さんという謎、それが謎なら、あのドラマは謎だらけでございますがな。公孫サンと趙雲(の一部)が同じ人、李儒と楊修が同じ人、そりゃもうきりがないですからね。そのときの役者さんの都合により、配役は変わっちゃう、それがあちらのドラマの作り方なんですから。魯粛さんも途中で変わってましたね、はい。謎を解くかぎとしては、赤壁と最初の虎狼関(漢字の間違いはごめんなさい)の部分だけ、最初に撮ってしまったということが考えられますね。なんせ、両方とも一番人気の場面ですから。で、そのとき使える配役を使いまわしてしまったという。この辺の解釈が妥当なんでは。

>領海問題(領土問題)
昔から存在している問題ですが、今になって俄然騒ぎに拍車がかかっているという感じですね。
まあ、当然といえば当然。他の問題の影に隠れ、ずーーっと棚上げされてきただけですから。
そもそも、領土概念や領海概念なんて、東アジアでは希薄だったはずなんで、どうしても後付けになってしまうのはあたりまえのこと。歴史に遡っても、だからわれわれの領土だなんて双方が納得できる答えが出てくるはずなんてないんですよ。
国際法もその時々の都合で付け足されている要素が強いので、矛盾した文章が平気で並んでいる始末。結局は、国内法優先ですから、中国のように自分に都合のいい法律を作り、国際社会を納得させるというのが現実的な方法になってしまう。例えば、1895年に日本が尖閣諸島の領有を宣言し、当時の清国がそれを了解していると言うのが日本の正式な回答でも、現政権がそれに反する宣言を行い、現実を積み重ねていけば、道理も通ってしまう可能性があるのが、現在の国際規範。中国が、それから韓国や日本が現状構築にこだわるのもそこが怖いから。
アフリカや東南アジアの社会学者や国際関係関連の学者さんたちの基本テーマが、いかに現国境線(あるいは現政権が主張するところの国境線)を正当化することができるかにあるということを考えれば、領土問題の根本とは歴史問題ではなく、常に政治問題なのです、はい。

日本では経済的な余裕がなくなってきたという現実認識、中国では経済情勢、および戦略上の変化から海上防衛を本格的に考えなくてはいけなくなってきたという情勢認識、韓国のことはよくわかりませんが、常に日本に対して持ちつづけているコンプレックスの裏返し、これらの要因が重なり、領海問題がいよいよ政治的な課題としてテーブルの上に載せざるを得なくなってきた、こんなところじゃないでしょうか。
海の統治に関しては、東アジアの場合、歴史的に政治が関連している要素が少ない分、現在にいたっては、余計陸の統治の延長としての概念が支配的になっている観が強いですね。
感情を乗り越えるだけの冷静さと寛大さ、かつ個人的な政治上の犠牲も厭わない政治的センスが当該国の政治家のみならず、所属する国民すべてに問われる時期だと思うのですが、さてさて・・・。



#5571 
不肖デルタ 2005/03/22 12:40
魚、目当てでしょう

竹島の、独島の、と目くじら 立てるのは、ただ、単に
領土問題だけなら住めやしない猫額島ぐらい、いらんわい
って感じですけど、あの島の周囲200海里が漁場なわけ
で、運悪く、日本人も韓国人も魚大好き民族でして
これはもう宿命でしょうねぇ。
韓国が主張する帰属要因は、そんなに大昔まで遡らなくても
戦後、GHQが竹島の周囲で日本が漁業するのを
禁止していたそうでアメリカの海図線引きで韓国が
調子に乗ってきた、ってのを聴きました。
ただ、日本人は世界の海の魚食いまくってる印象があり
西欧は日本に魚よりも自分とこで産する家畜肉を買って
食べてもらいたいという魂胆が常にありますので
国際社会に天秤してもらったら日本は不利でしょう、これは。



#5570 
アール・ケイ 2005/03/22 10:38
海賊が捕まってよかった、って捕まってないか

中西さまをはじめ、今回の地震で被害にあわれましたかたに
お見舞い申し上げます。

私ゃ、地震雲だの占いだの信じてるヤツはバカだと思っておりますが、
それこそ みなもと太郎画伯が『風雲児たち』で書かれているとおり
この国とその周辺は地震の大活動期に入ってしまったのかもしれませんな。

その『風雲児たち』で北方領土問題と大地震の件(くだり)とはタイムリーというか、
要は今に至るまでちっとも進歩してないんですなこの国(の外交)は。


>もー面倒だから、温暖化による海面上昇で沈んじゃえばいいんだ

温暖化はともかく不謹慎でもなんでもないですよ。
SF的には絶好の解決手段かもしれない。ハッパかけて沈めちゃえばいいんだ(笑)。
手塚治虫に「南極大陸にある2つの国家勢力が国境争いをしているのだが、何故か国境が
勝手に移動してしまうことで紛争が激化する」という話があって、お察しの通りそこは陸ではなくて
氷原の上だった、というオチがつくのです。

領土争いがどうなろうと私には関係ないですな(一方的に放棄するほどお人よしではないけど)。
馬鹿馬鹿しい。ただただ莫迦莫迦しい。





#5569 
孟きょう 2005/03/22 03:40
度々すみません

 対馬問題ですが。この前何かのニュース番組を見てましたら。対馬の領土権を主張する韓国側の人のコメントで1419年、応永の外寇の件が引き合いに出されてきましてニュースでもボードで説明されていました。この事件そのものは倭寇関連の本にもよく出てるでしょうし、2001年に出た講談社版『日本の歴史 14巻』にも載っていたことなのですが。日本史の中でもマイナーな15世紀の室町期の事柄に日本のニュースが時間を割いて放送してくれた事そのものにビックリしました。まさかやってくれるとは・・。李朝軍による対馬征討は李朝の都でまず足利分派の渋川氏の外交官に説明がされ。事件後も渋川氏は九州探題として朝鮮の使節を博多で歓迎し抗議せず、幕府も抗議をしなかったという事は。李朝の対馬征討は「まつろわぬ海賊退治」というニュアンスでの共通認識が双方にあり、政治的解決を導ける土壌が足利義満期よりきちんと創られていたという事なのでしょうね。大宰府を経略する今川貞世が九州沿岸と南朝鮮沿岸を倭寇対策の中、どう見つめていたのか。思いを馳せてしまいます。
 近代国家というのは、どうしても近代的領土意識が最優先され、国益にも即関わるため。過去の歴史を振り返る場合どうしても領域問題というのは複雑な事情はそっちのけで、もう絶対に譲る事のできないお互いの正当性のぶつけ合いになってしまいますね。近代国家とは違う。王朝と王朝との間にある、曖昧な勢力。それらとの関わりから見る事のできる近代以前の歴史のおもしろさに、「国、国!」と強がる近代以降の人々が気付いてくれるといいのですが。なかなか難しいですね。



#5568 
孟きょう 2005/03/22 02:40
大変なニュースばかりで・・

>中西様
 大変な地震でしたね。お怪我もないようで、なによりです。震度6ですか。ニュースを見て本当に驚きました。私の母方の遠い親戚も北部九州に集中して住んでいるので少し心配です。
>徹夜城様
 そうなんですよね。朱元璋の中国における評価の変遷は。抗日戦争、国共内戦終結後は、漢民族の王朝を復活させた民族革命、民族の英雄。少し経つとさらには革命、起義の英雄とされ。後には階級闘争の裏切り者とされた経緯があり。その当時ごとの政治、歴史背景の影響をモロに受けた歴史評価ばかりされており、今では敬遠されている感がありますよね。日本だと宮崎一定氏が元明革命について、元代と明初との連続性をとらえた有名な論文を出し。時が流れ、モンゴル贔屓の学者が元璋を「どうしようもない帝王」と感情的にこき下ろした有名な著本が多数出版された事が思いだされます。あわてて明代研究史の壇上寛氏が論文で「いままでなおざりだった明初史は今、元代研究史のジャンル界から強力な挑戦状を突きつけられている」という主旨の序文を書き、「一連の粛清は王朝の基盤造りの計画的なものであり。彼の弁護をするわけではないが、どうしようもない帝王というのはいいすぎではないか」という感じの文章を載せていましたね。で、まあ思うんですが。朱元璋てホント、一連の大粛清で自己の評価を大暴落。イメージダウンどころじゃない大損してる人だなあという印象があるんですね。秀吉みたいに男系一族そのものの滅亡を招く失敗をしたわけじゃなく。内政的にも軍事的にも計り知れない大成功を収めてる人なのではあるのですが一般の著本では明朝の建国の後、すぐに大粛清のイメージですからねー。だから彼がもしそれをやらなければキラ星の如き名将達が次々と出てくる凄い英傑の一代記なんですよ。いやー、残念です。建設的なイメージで見られてる永楽帝も大好きではあるし映画で見たいですね。(鄭和の大航海等、政治的に覇権主義云々の突っ込みも現実問題起きそうなのでややこしいですが)。梁の武帝とかは駄目なんだろうなー。見たいが。
 そうそう。室町期の一般からのマイナスイメージなんですが。あれはほんとに明代にあてはまりますね。モンゴル贔屓の学者から「暗黒時代」とののしられてしまい。同じく室町時代も、「文明史」を標榜する本を出したおどろおどろしい右翼学者に「暗黒時代」と憎まれていましたから。まったく。びっくりして飛び上がってしまいました(笑)。



#5567 
徹夜城(対馬で一番高いところに登ったけど韓国が見えなかった管理人) 2005/03/22 01:10
いやぁ、甘い、甘い(笑)

>新参右衛門さん
>オッサン、元寇の時から対馬には
>日本人が住んでるでしょうが。(笑
いえいえ〜そんなツッコミではオッサン、ビクともしませんよ〜。かの国における「対馬はもともとこちらのもの」論の根拠は古代三国時代の新羅にまでさかのぼっちゃうんですから(笑)。
 細かいことは「史点」で書きますが(実のところ竹島問題よりこっちのほうが歴史話として面白い)、中世に李朝が編纂した地理書では対馬を自国内に組み込んだ上で「日本国対馬州である。もともと鶏林(慶州)に属していたがいつから倭人が住み着いたんだか…」と記しておりまして、とりあえず日本領と認めつつこういう認識を持っていたことが分かります。また日本側からも大内氏が「対馬はもともと朝鮮領」と主張して擦り寄ってきたケースもありまして…大内氏って先祖が百済人だと主張して先祖の地に領地を求めたりとか、王直に「日本国王」と書かれたりとかいろいろ話題の多い大名ですね。


>ななさん
 まぁネット上の、ことにヤフー掲示板だの2chだのの韓国専門スレッドはとっくの昔に冷静な話をするところじゃなくなってますから。覗かないほうが健康的にいいと思いますよ(笑)。
 同様のことはある程度韓国側にも言えると僕は思ってるんですけどね。もちろん日本よりずっと熱くなってるのは確かでしょうが、これは冷ましていただくしかないと。実際県の条例ひとつ決まったところでなんも実質は変化無いんですから。日本としてはとりあえず受け流すしかないでしょう…教科書問題で変なことが起こらなけりゃという条件付ですけどね。
 なお、日中関係の話は「政冷経熱」が正しいのですよ(「熱」は熱心の熱ですから)。韓国とだって文化交流とかは影響が出てますけど、経済ばなしは別になってますし。

 韓国ドラマはいかにも鬱陶しそうで時代劇の「チャングム」以外は見てないんですが、「冬ソナ」以外はあたってるんですかねぇ。ただ日本だけじゃなくてアジア各地で受けているのも事実で、なんか普遍性はあるんでしょう。
 「タイタニック」の世界的大ヒットがいまだに理解できないへそ曲がりな僕にはわからん世界だということで(笑)。



#5566 
なな 2005/03/22 00:44
間違い

経冷政熱→政冷経熱
…だよね?(^^;




#5565 
なな 2005/03/22 00:39
東海地震の方が先じゃない?

>中西さん
震度5でも6でも、そのくらいになると、上から物が落ちるというより、横方向にかなりの勢いですっ飛ぶらしいので、お怪我がなくて何よりでしたね。

>ご飯が大変
万博開幕前の内覧会で様々な課題が見つかりました…というニュースを見ました。
交通機関やパビリオンの混雑はまぁしょうがないかな…と思うのですが、会場内へは弁当や飲食物は一切持ち込みが禁止で、一日の来場者数は20万人も見込まれているというのに、会場内のレストランが6000席しか用意されてない…という話を聞いて、なんだか行く気が失せてきた。
会場へ行くまでに一苦労。会場内もどこも長い行列。整理券はすぐに売り切れ。その上一日中何も食えなかったら…って、わざわざ苦行しに行くんですかい。
親たちの方がもっと萎えちゃって、「チケット、誰かに売っちゃおうか?」とか言ってるし。(^^;

>竹島・独島
そっか…。そんなに深刻にならなくていいのね?
主な情報源はネットなのですが、ヤフーや2chの掲示板で韓国に関するトピをのぞくと恐いよ。右に傾いている人が多くて…。
韓国の街頭抗議デモの映像も過激で「恐い」と感じますし。あの報道を見て韓国嫌いになってしまう日本人もいるのだろうな、と。
位置的には朝鮮半島に近いんですよね?
私、韓国に関心を持った数年前まで竹島問題というのをまったく知りませんで(ぇ、しかも最近まで竹島がどこにあるのかも知りませんでした。なんとなく…南西諸島の方?済州島の向こう?…とか思ってて、尖閣諸島問題ともごっちゃにしていたような気が…。
で、初めて「竹島」の空撮映像を見た時、「…竹なんか一本も生えてないじゃん。というか、岩だらけじゃん」とテレビ画面に一人ツッコミ入れてまして、「独島」と呼ぶ韓国側の言い分が正しいんじゃないかと思わず…。
中国のように経冷政熱と割り切ってくれるといいんですけどねぇ。
もー面倒だから、温暖化による海面上昇で沈んじゃえばいいんだ。(←大暴走)

>韓流ブーム
韓国映画は洋画や邦画と同じように、ふつうに映画館でかかるようになりましたね。
数年前はわざわざ韓国映画上映会というイベントに出かけていたくらいなのに。
韓国ドラマの方は…しかし冬ソナに続くヒットが出ていませんね?
海老沢氏が退陣するまで、NHKの冬ソナ様々のはしゃぎようはそうとう見苦しく感じていましたが…。民放各局も地方局も韓ドラの再放送を増やしたりして、もう日本国中のメディアやお店が商機を逃すまいと必死。(^^;
テレビの報道とネットの世界では韓流ブームが吹き荒れているけど、私も含めた私のまわりには一人として興味を持っている人がいないという不思議な「流行現象」でもあります。



#5564 
新参右衛門 2005/03/21 22:34
むこうでは独島と呼ぶんですね

韓国の民謡か何かで、♪独島はオランところの国の土地だ
海のど真ん中で独りぼっちだから独島ってんだよ♪みたいな
アカラサマでセンスが悪趣味な歌があるそうですね、何かこういう歌の
センスは北の首領様を讃える歌と雰囲気が似てると感じます。(笑
韓国は、もうヘリポートも建てて観光定期便も出てるんですってね独島。
日本のビデオカメラマンの人が隠しカメラを持ち独島・定期便に乗った
そうで、その隠し撮り映像がTV番組でやってましたよ。
その人は船に乗ってる間、一言も喋らなかったそうです。
日本人だとバレルと安全は保証しないよ、と韓国観光側に釘さされてた
からだそうです、黙っていれば日本人だってバレナイものなのかな(笑
その映像では、韓国のオッサンが独島は、もちろん、対馬だって
韓国領土なんだ、日本は数百年間、対馬を不法占拠してんだ、と
雄たけびまくってました(笑)オッサン、元寇の時から対馬には
日本人が住んでるでしょうが。(笑





#5563 
徹夜城(さすがに震度6の経験はない管理人) 2005/03/21 10:45
そろそろ関東かなぁ…?

>中西さん
 ご無事で何より。しかしまだご帰宅されてないようですから、ご自宅の惨状が気になりますねぇ。
 僕は地震多発地帯(おそらく日本でも最も多発なんじゃないかと)の茨城県南部に在住していまして震度2や3は日常茶飯、震度4で「今度のは気合が入ってたな」と言ってるような地域の人間ですが(笑)、震度5以上となると3度ぐらいしか経験がないですね。つい先月でしたっけ、朝方にドーンと大きいのが来ましたが…
 「コミック乱」連載のみなもと太郎さんの「風雲児たち」が、ちょうどプチャーチン一行が津波に巻き込まれるくだりを描いていて、江戸時代の大地震発生パターンと最近の状況を重ねあわせて「東京の漫画家が危ない!」と騒いでいましたが(笑)、関東人もなかなか体験してない震度6が新潟、福岡と続くと確かに不気味です。それにしてもこの漫画、「安政伊賀地震」で「1500名の忍者が命を落としたのである!(一部誇張してあります)というコマは笑ってしまった。


>ななさん
 竹島/独島問題ですが、「史点」復活で書こうかな〜と思ってるうちに春期講習が始まっちゃって(汗)。まぁなんとか書こうとは思ってますが。
 まぁ僕などは専門柄、こういう島の領有権問題なんざ「バカバカしい」としか思ってないわけですが、つい先日も確かマレーシアとインドネシアの間で小さい島の領有めぐって一触即発状態になったんですよ。この手の話は世界中あちこちにあるんで、それ自体は珍しいことじゃないんですけど、こと韓国は歴史的経緯から過剰ともいえる自国意識を持ってますし、相手が日本ならなおさらエキサイトするわけで。冬季五輪「誤審」問題やら高句麗問題やらを見ると相手がどこだろうと激しいとは言えますけど、やはり日本は特別ですね。付け加えるなら日本では公表前で報道規制がかかってるんでリンクしてこないんですが、あちらでは歴史教科諸問題でも騒いでいる最中だったというタイミングもあります。

 韓国でのマスコミの騒ぎようと日本での「島根県の話でしょ」程度の無関心ぶりの温度差は実に激しいわけですが、僕などはこの騒ぎが始まったころ「まぁ釜山市あたりが“対馬の日”を定めるようなもんだろう」と例えていました。いやぁ、危険な発言をしますけど、実は「独島」より根拠がなくもないわけで(笑)。そしたらいくつかの韓国自治体でホントにやっちゃったのには笑った(笑)。まさに意趣返しであるわけですが、日本ではこれでもさして反応してませんから、温度差は相当なもんだなぁと。実のところあちらでも振り上げた拳が空振りしてる感もあるのではないかと。あとチラチラ感じられることですが、若い世代ではいい意味でのシラケムードも出てるような気がします。

 そんな状態ですから、誰か韓国美男スターが来日すればやっぱりキャーキャー大騒ぎになるだろうし、「韓流」じたいは即座には衰えないとも思えますね。だいたいこれまでの過熱が異常なんであって(笑)。僕も最近の韓国映画は高く評価してますが、「冬ソナ」などのTVドラマはまるっきりダメ(笑)。あんまり「韓流・韓流」とひとくくりにしないでほしいもんだ、と。


>孟きょうさん
 朱元璋は中国史上の大物には違いないんですが、大河ドラマの素材としてみると少々難しいという面も感じますね。日本で言えば豊臣秀吉みたいなもんだと言えば言えるんですが、天下とってからの大虐殺がハンパじゃないからなぁ…ま、日本も秀吉をドラマ化する場合は晩年のマイナス面はサラリと逃げるのが多いですけどね。
 今の中国はひと昔まえほど階級闘争史観をうるさく言わなくなっているんでもう問題にならないか、とは思いますけど、共産党的史観では朱元璋って農民反乱(「起義」というやつで全て正義の行動と定義されたもんです)から身を起こしながら途中でそれを裏切って支配階級と手を組んだ、ってな評価で、風当たりが強かったんですよ。あと明代自体に対するマイナスイメージが中国にはどこかあるように感じます。時期的にも重なりますが、日本における室町時代のイメージと似てるというか。
 明代なら永楽帝とか鄭和なんかのほうがドラマ素材に選ばれやすそうな気がしますね。


>ブッチャー3世さん
 連想で話が飛びますが、ジオン公国にも「親衛隊」がいるようですな。風呂に入らないからかシャア少佐の鼻がいいからか分かりませんが、臭うらしい(笑)。
 冗談はおいといて、そもそもジオン公国じたいがナチスドイツをモデルにしてるとしか思えないわけで(ヒットラーの尻尾もいますしねぇ)、ジオンの親衛隊ってのはどういうものなんでしょうかねぇ。って歴史ばなしじゃないか、これは(笑)。



#5562 
中西豪(家に帰りたくない鎮西大将軍) 2005/03/21 07:49
福岡西方沖地震

 上京して、震度3程度の地震で蒼ざめ狼狽する九州者。こんなの日常茶飯事さ、この田舎者。と蔑む目つきの首都圏人。チクショウめ、震度6弱を経験した今、もうそんな侮りはうけまいぞ……、って私が被災したところは「震度5弱」でしたが。

 病院窓口の配置についていた時に、地震発生。今まで経験したことのない激しい揺れでしたが、頑丈な鉄筋コンクリの箱の中にいるわけで、まあ、すぐに命にかかわることはあるまい、と、カウンターの下に潜り込むこともなく揺れがおさまるのを待っていました。直後の地震情報で、「マグニチュード7.0、福岡市の震度6弱」というのを見て、こんなものかな、思ったほどでもない、と不審でしたが、震度6弱は東区と中央区、病院のある博多区は震度5弱でした。入院患者・老健施設入所者に怪我人もなく、病院施設もあちこち壁に亀裂が入ったり、建増し区域との接合部がずれたり、給湯配管にピンホールが入ったり、といった程度で済み(経営側にとっては補修費に頭が痛いことでしょうが)、「マグニチュード6、震度5強」の余震がある可能性あり、という気象庁の脅し(なにもかも前例のない地域の地震で、というマクラがつくのでどうにも頼りない)を気にしながら、勤務を続けています。

 そう、今日の夜まで当直なんですよ。自宅のある東区は震度6弱だったところで、室内が一帯どんな惨状になっていることやら。家具は皆無に等しく、本・雑誌・コピーの束の山が崩れて平らになっているだけなら、日頃のちらかり具合をカモフラージュすることになって好都合(笑)。いや、そんな問題じゃなくて、木造モルタル二階建、築ウン十年の老朽家屋がちゃんと建っているのか、心配です。

http://www.toride.com/~chinzeifu/


#5561 
なな 2005/03/21 01:09
地震は大丈夫でしたか?

なかなか時間がなくて、間があいてしまいました。あ〜あ。

九州北部で大きな地震がありましたね。このところ地震続きですね。
中西さんは大丈夫かしら?
ご自身のサイトで何ヶ月か前に、「部屋に資料が山積みで、もし地震が来たら崩れるな…」みたいなことをおっしゃっていたけど、ほんとに埋もれてたらどうしよう?(^^;

>セントレアに愛知万博に名古屋城博に
その他にも関連or便乗イベントがてんこ盛り!…な、なにやら華やいでいる地元です。
万博ねぇ…。地元のニュースでパビリオンの案内を見るうちに行きたくなってきた…。が、すごく混むんでしょうね(鬱。外国のパビリオン、特にアフリカ諸国の展示館が見たいんですよね。セントレアは人気が一段落した頃に行ってみようと思います。

>竹島問題
ここの皆様はどう思います?
竹島問題のサイトや新聞の解説を読みましたが、私の感想は日韓ともどっちもどっちというか…。
これで韓流ブームも去ってしまうのかな?



#5560 
孟きょう 2005/03/19 22:20
アジア大河

徹夜城様>
 康煕帝のDVDは私も何かの新聞の記事で読んだ記憶があります。やはり歴代王朝の皇帝の中でも典型的成功者というイメージが強いので歴史物の題材として魅力があるのでしょうね。それに比べると雍正帝は渋い題材ですよね。中国ではどういう評価なのか分かりませんが日本だと基本的に王朝権力のシステム造りをしたり実直な政権の経営をする権力者は題材として番組的に受け入れられない雰囲気があるようですし。
 わお!朱元璋だなんて! 私が、実現してほしいと願っている中国ドラマの大大本命ですね。思わず身を乗り出してしまいますよ。明初の功臣達のキャストとか大変だろうけど、ハンサム俳優が演じる李文忠がモンゴリアで激戦を繰り広げるシーンなんて想像しただけでこみ上げるものがあります。駄目モトなんですが。いつかこの超大作が日中合作でもいいから実現しないかなあなんて思っております。




#5559 
ブッチャー3世 2005/03/18 17:53
親衛隊

>ロンメルはナチス?
私も詳しい事は知らないのですが、この将軍はナチスには入ってなかったんじゃ
ないかと思います、第二次大戦時のドイツ軍=ナチスと運命共同体みたいな感じ
がしてしまうのは親衛隊なる団体が大きく影響しているのではないかと思います
この団体はナチスが政権を取る前からあった私兵集団で、決して最初から
軍事的な組織では無かったし、あまりに過激な団体なので、かの総統すら
粛清した事があったくらいでした、が、第二次大戦が始まると、かなり軍事的な
組織に、装備を最新の物を工面できたり総統やナチスに忠実な青年兵士らを
引き抜いて精鋭に育て上げたり、占領地から兵を募ったりして
大きくなっていきました、オランダ人やウクライナ人やクロアチア人のドイツ軍
親衛隊があったくらい、この戦力は多彩で軍の暗い活動の中心となってしまった
のも事実ではあるでしょうが、また、山奥に幽閉されていたムッソリーニの
奪回作戦で名を馳せた指揮官スコルツェニーも属してたとか聞きます。
ドイツ軍は第二次大戦が始まる、ちょっと前に軍部が総統を退陣させ体制転覆を
計画も頓挫したようです、この頃、ロンメルは未だ少佐か中佐だったんではないか、と
ロンメルがこの反逆未遂に加わっていたら後の栄転は無かったでしょうから
この叛乱はノウタッチでしょうし戦末の総統暗殺未遂事件だって濡れ衣に近いんじゃ
ないでしょうか?
ロンメル将軍は戦車軍団の大将みたいな印象がありますが、彼は自軍の戦車の数不足に
悩まされ続けた人でした、デビューのフランス侵攻戦、彼は軽戦車大隊の指揮官でしたが戦車が足りないので1台でも多く工面してくれ、と大本営に要請したら
届いたのは高射砲ばかり、ロンメルは高射砲を急遽、対戦車砲がわりに使おうと、
高射砲をトラックで牽引してマジノ要塞が陥落して逃げ出したフランス軍を追い抜く
くらい早く進撃したロンメル大隊は高射砲による待ち伏せでフランス機甲部隊に
多大な打撃を与えたそうです。





#5558 
徹夜城(「三国演義」を自作二ヶ国語DVDで全集化して悦に入ってる管理人) 2005/03/17 23:12
手塚スターシステムの「俳優」の一人に「ロンメル」がいる

…こんなのはトリビアでもなんでもないかな(笑)。まぁ「トリビアの泉」で取り上げるネタは知ってる人にはなんでもないことが多々あるわけで。
手塚漫画に登場する「ロンメル」ですが、かなり古い作品からしばしば登場していますして、覚えのある方もおおいはず。出演作には以下のようなものが。
http://www.phoenix.to/chara/ronmel.html

さて、先日見た「砂漠の鬼将軍」でロンメルを演じたのがジェームズ=メイスン。彼のロンメル役が好評で(映画中着ていた軍服はなんとロンメル本人着用のものとか)、姉妹編となる「砂漠の鼠」でもロンメル役を演じてます。
で、手塚スターシステムの俳優にこの俳優さんをモデルにした「メイスン」ってのもいるから面白い(笑)。出演作は以下のようになります。
http://www.phoenix.to/chara/meisun.html

>不肖デルタさん
 ロンメルとナチの関係は僕はまるっきり知りませんので、どなたか詳しい方が書いていただけませんでしょうか?
 それはそれとして、ロンメルがヒトラーに批判的であったこと自体は事実なんでしょうね。映画「砂漠の鬼将軍」(原題「砂漠の狐」の方が味はあるなぁ)ではヒトラー爆殺未遂事件への関与を疑われて自殺を強いられるというラストになってましたが、一方でヒトラー排除を積極的に計画していたようにも描かれます(爆殺計画とは別行動に見えるようになってますが)。ただ実際のところは批判的ではあっても中心人物になるようなことはなかったみたいですが。
 また手塚関連ですが「アドルフに告ぐ」でもロンメルが出てきますね(スターシステムの俳優ではなかったですが)。この中でもヒトラーへの批判を口にはしつつ暗殺未遂事件への関与は否定していましたっけ。

 ロンメルは第二次大戦期のドイツ軍人の中では「敵ながらあっぱれ」という位置づけで英米で製作された戦争映画でもおおむねカッコ良く登場しますね。「史上最大の作戦」は顔見せ程度でしたけど、ドイツの俳優が演じていて貫禄充分でした。
 太平洋戦線で似た位置づけが出来るのが日本の山本五十六。「パールハーバー」はまだ見てないんですが(笑)、過去のハリウッド映画でもおおむね好意的に扱われているような気がします。こちらも「悲劇の名将」って感じですか。


>尾鳩さん
 うーん…「ホリエモンの兄弟分」なんていきなり妙な声を掛けられましたねぇ。少なくとも外見的にはまったく相似性はないと思うんで(笑)、雰囲気に何か通ずるものがあったんと違います?他の人と「若手実業家」っぽいことをしゃべっていたとしたらありうるなぁ、と貴殿をよく知る僕などは思うのですけど(笑)。
 ホリエモンといえば、ニッポン放送支配確実はおろか、とうとうフジテレビの株の過半数確保を狙ってウン千億円調達、とか凄まじい話になってきてますな。売り抜けのマネーゲームだろう、と思っていたフジ側は少々認識が甘かったと泡を食ってるんじゃないかなぁ、と、このところの夕刊フジの悲鳴のような見出しを見つつ思います。

 中国ドラマの件ですが、中国でヒットしたとはいえ、「康熙帝」はともかく「雍正帝」なんて全巻セットで買う日本人って少ないんじゃないかなぁ。そりゃ名君の誉れ高い優秀な皇帝だとは思いますが、いささか地味なのも確かで、大河ドラマ「八代将軍吉宗」よりも地味で新井白石あたりを大河ドラマにしちゃうような印象があるんですが…清代史研究者とかは喜んで買いそうですが(笑)。

 劉備役の人が孫子をやってるドラマのDVDはレンタル屋で置いてあるのを見かけましたが、そうですか、伍子胥は関羽さんがやってるんですか。あちらでも時代劇役者は使いまわしになりますねぇ(笑)。曹操役の人も唐の太宗とか林則徐とかやってましたし、「始皇帝暗殺」の始皇帝は「水滸伝」の宋江、張豊毅なんか劉邦・韓信・荊軻と時代の近い人を次々やってたからややこしい。
 自作DVDにする作業で「三国演義」を見返していたら水鏡先生を演じてた俳優さんが「阿片戦争」の同治帝だったということに今ごろ気付きました。そういやこの「三国演義」は一部配役が途中交代になるという特徴があるのですが、袁紹(の一部)と周瑜が同じ俳優さんという謎がありますね。ネットで探したら、この配役問題を完全調査した方がやっぱりいらっしゃいました(笑)。



#5557 
尾鳩 2005/03/17 13:19
ほりえもんファンなんているんでしょうかねえ

>中国物のドラマ
韓国ドラマブームに隠れるかたちで、しかし未だ健在といった感じですね。
なんといっても、コアな歴史マニアをファンとして完全に取り込んでますからね。かくいう私も今中国中央電子台による「孫子」にはまってます。「三国演技」の劉備役の方が孫子で、関羽役の方が伍子胥。なかなかはまり役になってますね。
主要人物役の役者だけが異常に役にはまりこんでいる中で、雑兵の方々が緊張をまるで感じさせない戦いを演じているのが、またいい味を出してますね(笑。談笑していたり、じゃあ、俺ここで死ぬからなんて、「じゃあ」みたいな感じで寝転ぶように死んだり(笑。よく見ると腕時計をつけていたり。
その反面、火をつけるシーンなど、これ本当に死んでるんじゃないかっていうくらいどきついシーンが展開するギャップがまた怖い。明らかに普通の戦のシーンとは違い、雑兵の方たち真剣に!逃げ惑ってますから(笑。
CGによる戦闘シーンにいくらか慣れきってしまった観のある中、新鮮な迫力が漂いますね、中国の歴史ドラマは。

>最近・・・
出先に向かう電車の中、老人が急に話し掛けてきたんですよ。
「お宅、ライブドアの社長さんの兄弟分かなにか?」
いや、正直大笑いしてしまいましたが(本当に)、電車の中の視線がこっちに集まってくるのが嫌でしたねえ(^^;。いや、そんなに似ていないんですよ。ねえ、管理人さん。
・・・正直なところ、似ていると言われても嬉しくもなんともないもんで(困惑。



#5556 
不肖デルタ 2005/03/17 12:33
悲劇の将校

ロンメル将軍を映画で見た、といえば無茶苦茶、古い戦争映画で
「トブルク攻防戦」とかいう邦題の付いたのです、大筋はリビアに
当将軍が大要塞を造り、そこをイギリス特殊部隊が少数精鋭で
爆破しに行く、って感じ。と、いっても将軍は殆ど出てきません、
いくら、かの将軍を悪役にしたB級アクション戦争映画と
言っても、主人公の英国工作員に将軍を暗殺って感じにするわけ
にもいきませんよね。
この将軍は政治活動はしてなかった、と記憶してるんですけど、
ナチス党員だったのでしょうか?ハリウッド戦争映画はドイツ側を
ヒ−ルにしてる場合が多いので、何だかドイツ第三帝国の将軍って
みんなナチ公って印象が植え付けられてしまってますが(笑
グ−デリアンは総統の言う事を無視して何回もくびになってますし
非ナチ系のドイツの名将って結構いますよね。
バルジのドイツ軍の反撃で中心的役割をした若手将校のパイパ−中佐は
親衛隊の出でしたが戦後、戦争犯罪は犯してないと判断され、
戦犯にはなりませんでしたが、復員後、左翼の過激派に狙われ殺害されて
しまったそうです。



#5555 
徹夜城(トリビアは録画で見る管理人) 2005/03/17 01:10
収録時期が気になりますね。

>新参右衛門さん
 その泥酔セクハラ大臣のネタは昨日の「トリビアの泉」でやってましたね。収録時期は例の事件より前ではないかと思うのですが(二、三週間は前に収録してるみたいですね)、タイミングが絶妙でありました。
 僕はこの大臣の一件は例の事件の直後にリンク先の奥野さんところの洞窟掲示板で知りました。確かお書き込みになっていたのはКискаさんだったかと(笑)。それを読んで「へえ〜」とか言っておりましたら、トリビアでもやってしまった、ということで。


>孟きょうさん
 上杉謙信のネタを「天と地と」のタイトルでやるのはあくまで海音寺潮五郎の同名原作小説があるためです。もっとも角川春樹監督のアレはほとんどオリジナルになってた気がしますけど…
 「項羽と劉邦」は語呂のよさもさることながら、やはり司馬遼太郎の小説が有名になったからではないかと。ただ司馬さんも連載中は「漢の風、楚の雨」のタイトルで書いていたそうです。
 最近中国の歴史ドラマがジャンジャン輸入されてDVDで発売されておりますが、やっぱり「項羽と劉邦」ってタイトルのものがありますね。あれなんか原題はなんなんだろう、と思いつつ確認してないのですが…
 先日秋葉原のDVD売り場に行ったら最近の中国TVドラマの歴史ものがやたらに並んでいて改めて驚きました。「康熙王朝」が完全版で発売されたのは知っていたけど、続く「雍正王朝」も全部発売になってるんですね(「三国演義」で孔明やった唐国強が雍正帝になってます)。中国製作「チンギスハーン」も映画版と連続ドラマ版と両方ありましたし、さすがに中国史ものの売れ線はバシバシ発売になっちゃいますね。
 …これで朱元璋とかやってくれないかなぁ(笑)。もっとも「民族英雄」の戚継光あたりのほうが実現しちゃいそうな予感がして、倭寇研究者としてはいささか複雑。


>ひでさん
 うーん、製作・販売してるほうとしては商売だと思っているからこそカットしたり変なタイトルつけたりしてるんだと思うんですよね。その思惑が当たってるかどうかはわかりませんが。
 ただカットに関してはあまりに大幅にカットされた場合はともかく、3分の1ぐらいのカットでもオリジナルの出来を偲ばせてしまうケースが多々あります。最近僕が見た例だと十字軍を描いたドラマ「クルセイダーズ」、そしてやっぱり「キング・オブ・キングス(ナポレオン)」でしょうか。
 「ローマン・エンパイア」もカット部分が特によかったとは思えない出来なんですよね。若い頃のオクタヴィアヌスとリヴィアの間のドラマが妙に飛ばし気味だったこと、回想シーンで見たことのないカエサルとオクタヴィアヌスの対話のシーンがあったこととでどういう場面がカットされたかは察しがつきます。あれは2時間ぐらいでちょうどよかったんじゃないかなあ。

 日本の映画も長いやつ、特になじみの薄い歴史物や時代劇は大幅にカット・編集された海外版がよく出てますよね。かの「七人の侍」だって確か最初は1時間近くかっとされて海外公開されたはず。もっともこれは前半に刈り込みが集中したため後半の連続活劇が生き、かえっていい効果だったという話も聞きます。同じ黒澤作品では歴史背景がわからないと理解できない「影武者」の海外版が多少かっとされていた例があります。
 宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」だってアメリカ公開時は30分ぐらいカットされて監督自ら泣く泣く編集したという話がありますね。ようやく「完全版」がアメリカでも劇場公開するらしいですが。


>本日もDVD鑑賞。
 ロンメルを描いた「砂漠の鬼将軍」(The Desert Fox)。タイトルの割に砂漠での戦車戦闘シーンはあんまりなく(というか全部実写フィルムを使いまわしてる気がする)、あくまで悲劇の将軍ロンメル個人のドラマを描いてました。
 この映画、藤子不二雄Aさんの「まんが道」で映画館で見ているシーンがあって、それ以来見たかったんですよ(笑)。



#5554 
新参右衛門 2005/03/17 00:05
酔って国会で

この間の酔って触って現行犯議員は史上初ということですが、
国会議事堂内で泥酔して女性議員のアゴに噛み付いて解雇辞任
された大蔵大臣が昭和23年にいたそうです。
当時の新聞は、この事件を「国会桃色事件」と命名とのこと。
し、しかし、当時は議員食堂で酒を出していたのだそうで、
今の議事堂の食堂もビールぐらいは売ってるのかな。



#5553 
ひで 2005/03/16 22:21
商売する気があるのかと問いつめたい(笑)

>海外の歴史物DVD
たしかに最近いろいろとでていますね。私もどうも最近作られたらしい「クォ・ヴァディス」「スパルタカス」なんてものも見かけたことがあります。ただ、「ローマン・エンパイア」に限らず、日本でDVDになっている海外のテレビドラマはかなりカットされていることが多いようです。「ローマン・エンパイア」はもとは3時間くらいあるようですし、「キング・オブ・キングス」ももとは全4話で各話1時間半くらいだったとか・・・。海外のテレビドラマのDVDについてはそういうことをしってからは映画よりは評価は甘めになってしまいます。全体の3分の1以上をカットしてしまっているのではその作品が実際のところどうだったのか分からなくなってしまうし、カットのせいで話がつながらなくなっている場面も色々とあり、その結果つまらないということになってしまうと商売上余り良くないんじゃないかとも思いますが・・・。
それにしても、「ローマン・エンパイア」ってタイトルはちょっとかっこわるいですね・・・。アウグストゥスの時代を扱うのであればせめて「パクス・ロマーナ」くらいにしてくれれば良かったのに。ただしそうなると「ローマ人の物語」のアウグストゥスの巻と全く同じになるのでだめかもしれないけれど。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5552 
孟きょう 2005/03/16 02:13
題名は大事ですね

 >徹夜城様
 私は映画の見方が全然わからない素人なんですが、邦題は「分かりやすさ」が要求されてる面もあるのでしょうね。上杉謙信を「天と地と」にする頻度は高いと思いますが中国映画でも「項羽と劉邦」という邦題がやたら多いイメージがありますね。あんまり多用されると興ざめというか・・。西楚覇王、韓信というタイトルで日本ではピンとこないのはやはり近代以降の寂しさを感じる次第です。二人ともアジア全体で伝説的な人物なのですけどね。江戸時代の日本人なら絶対分かってくれると思うのですが・・・。



#5551 
徹夜城(突っ込まれるまえに自己突っ込みする管理人) 2005/03/16 00:33
それは審判だって

下の書き込みで、「ローマン・アンパイア」とか書いておりますが、もちろん「ローマン・エンパイア」が正しい。
まぁ「アウグストゥス」じゃ売れないだろうけどねぇ…ナポレオンのドラマを「キング・オブ・キングス」とか勝手につけるよりは良心的かもしれません。

中国史ドラマでも「淮陰公韓信」が「項羽と劉邦・背水の陣」ってされちゃったこともあったしなぁ。もっとも日本の映画だって海外では結構勝手なタイトルをつけられているものです。



#5550 
徹夜城(ようやくいろいろ執筆中の管理人) 2005/03/15 23:00
やっと見ました

 久々に更新作業をしましたが、例によって「歴史映像名画座」(笑)。ちょいと思うところあって少し映画コーナーを充実させようかな、とも思っております。あと海賊コーナーもぼちぼちと。
 そうそう、「海賊」と申さば、マラッカ海峡で日本人が拉致されちゃったりしておりますね。この海域はそれこそ何百年も前から海賊では有名なところで…日本の瀬戸内海同様に狭い海域ながら重要な航行ルートであるため発生の条件がそろってるんですね。先日の大地震と津波で2ヶ月ほど鳴りを静めていたそうですが、ぼちぼち「仕事」を再開したということらしい。
 このニュースが流れてから当サイトの海賊コーナーにアクセス急増(笑)。うーん、あまり参考にならんと思うんですがね。

 さて「やっと見た」というのは何かといいますと、昨年DVD・ビデオで発売され気になっていた「ローマン・アンパイア」という歴史ドラマ。イタリアのTV映画らしいです。さきほど「名画座」に入れておいたのがこれです。
 海外サイトを検索して調べてみると、アメリカやドイツでは「AUGUSTUS」のタイトルで出回っているようです。レンタルのDVDで鑑賞したんですが、原題は「Imperium Augustus/The First Emperor」と表示されてました。

 つい先日「トロイ」にも出ていたピーター=オトゥールが晩年のアウグストゥスを演じてます。アメリカのTV版「ジャンヌ・ダルク」にも顔を出してましたし、お年ながら出番は結構あるようで。なんだか「森繁状態」だな(笑)。
 もちろんオトゥールがアウグストゥス(オクタヴィアヌス)の若い頃から全部やれるわけはなく、晩年の彼がアグリッパの死を機に若き日を回想して行く、という構成になってます。若い頃をやってる俳優さんも若き日のオトゥール風な人なのでほとんど違和感無し。カエサル、アントニウス、キケロ、クレオパトラなどなどお約束の有名人がゾロゾロ出てきますが、スピーディーに展開して行くので歴史的名場面はそれほど拝めません(オリジナル版からかなりカットもされてるようですが)。クレオパトラの衣装が妙に露出度高めでHなのが嬉しいような、困ったような(笑)。

 「名画座」にも書いたんですが、ローマものは数多く作られているものの、初代皇帝アウグストゥスを主人公に据えたものは珍しい。この人自身は実直で華々しさに欠けるし、最終勝利者でもあるから「判官びいき」な感覚もあってカエサル、アントニウス、クレオパトラほどには題材にされにくいところもあったんでしょう。特にクレオパトラ主役のものだとほとんど悪役で(笑)。最近アメリカで作ったTVドラマではカエサル暗殺に一枚噛んでいた(誘いは断ってましたが)ように描かれたりしましたし…

 まぁB級と思ってみればいろいろ面白かったですね。高熱を発したアウグストゥスを何度か「氷風呂」に入れる場面なんかは「老人にそんなことをしていいのか!」などと突っ込んでみたり(笑)。アウグストゥス臨終の場面のあとに本人が「こうして私はローマ帝国を築き上げた…」といったナレーションをした挙げ句、最後に「私の治世にパレスチナでナザレのイエスが生まれた」などと取ってつけたように言ってオシマイになるのも首をひねってしまいました。

 歴史ドラマと言いつつスペクタクルよりも男女間ドロドロ描写が大半なのはこの手のドラマのお約束(笑)。妻リヴィアと娘ユリアの跡継ぎをめぐるドロドロはかなりの濃度でした。
 それにしても最近DVDが普及したのも一因なんでしょうが、海外の歴史ドラマがやたらと輸入されるようになってますね。「十戒」「サムソンとデリラ」「ノアズ・アーク」「ドクトル・ジバゴ」といった過去の名作映画のリメイクドラマが大半のようですが、これだけ続々と発売されるとチェックする方も大変です。



#5549 
徹夜城(歴史物と戦記物でDVDを一本づつ借りてきた管理人) 2005/03/11 00:11
憲政史上初の事件

 戦前については調べてませんが、とりあえず戦後については憲政史上初で間違いないようですね。「強制わいせつ」の現行犯で国会議員が逮捕されちゃったのは。戦後の国会議員の現行犯逮捕は他に2例あってそれぞれ器物損壊と公務執行妨害だそうですが、どちらも「政治行動」の上でと言えるみたい。これは憲政史上の画期を為すものとして、国会議事堂の中央広間、伊藤博文・板垣退助・大隈重信の銅像と向き合う空いてる一隅に彼の銅像を建てて議員達に自戒をさせるっちゅうのはどうでしょうか(笑)。
 それにしても…泥酔した勢いとはずみであろうとは思いますが、「客引きと思った」って供述にはオイオイ、と。
 今回の件で確認できましたが、やはり会期中の国会議員も現行犯だと逮捕されるんですね。中3公民の授業のネタで「裁判所の令状が無くても(一般人でも)逮捕できるケース」として現行犯のことを教えたりするんですが、これもネタに使えるか…いや、さすがに中学生にはマズイか(汗)。


>りんさん
 そういえば僕もその辺の事情は知りませんねぇ…将軍指名の過程はどうだったのか、鎌倉時代関係の本をあさってみると答えが出てるようには思うんですが、南北朝ばっかり見てたから鎌倉関係の研究本は我が家では手薄だったりしまして(^^;)。
 中世でも天皇家があれこれ動いていた…というのは「室町の王権」で義満の皇位簒奪説を論じた今谷明さんの論ですよね。いくつか読む限りでは今谷説では皇室の権威は南北朝の過程でドン底に落ち、義満の時に最大の危機を迎えて後円融天皇の「乱心」騒動を引き起こしたりしますが、義満・義持の死後、後小松上皇のもとでジワジワと復権して行く…というシナリオのようですね。織田信長なんててんで問題じゃなかった、と言い切ってましたし。
 なお、僕は「室町太平記」でその後小松が実は…ってなアブナイ設定(笑)をやったりしておりますが、この後小松も隠し子に一休さんがいたりするからなぁ(笑)。今谷さんの仮説では義満は簒奪実現の障害とみて皇位継承の可能性もあった一休を早めに出家させた可能性がある、ってんだけどどうなんでしょうかねぇ。


>皇室に話が及んだところで。
 昭和史研究家の保阪正康さんの「昭和史七つの謎PART2」が文庫本で出てたんで、買って読んでいるところです。「ゾルゲ事件は東條英機による政治的なもの?」とか「陸軍中野学校の実像」の話とか、「田中角栄は自覚せざる社会主義者だった?」とかいろいろ面白い話が載っております。中でも田中角栄が昭和天皇への内奏(今もやってるらしいですが儀式的な天皇への政治状況報告)で「経済はどうですか」との天皇の質問に、いちいち数字を挙げて二十分にわたって詳しく説明を行い、昭和天皇を困惑させたとの逸話には、いかにもやりそうだなぁ、と面白がってました。
 で、文庫版の「おまけ」は大正天皇の本も書いた歴史家の原武史さんと保阪さんの対談。それもずばり平成の現在の皇室ばなしで、昨年一年間繰り広げられた「内紛?」の裏事情に迫る推理をしておりました。原さんの推理ってのが皇室のブラックボックス「宮中祭祀」にカギがありまして、みーんな憶測ばっかりなんだけど、なんかありそうな話で面白かったです(ま、説明しにくいんで読んでみてくださいな)。二人そろって天皇一家のあれこれを結構あけすけにしゃべってるところが新鮮でもありました。



#5546 
りん 2005/03/10 01:12
あれれ?

管理人様、来客カウントが急に減ってませんか?
私の気のせいでしょうか。

それはともかく、鎌倉宮将軍の決定の背景ってどうなってるんでしょうか。
教科書的な解釈だと、北条氏が要請したということになってますが。天皇家の側から働きかけたという可能性はないんでしょうか?
最近の中世史の見直しの動きを見ていると、天皇家って何もしてなさそうであれこれと動いていたようなので、この鎌倉宮将軍もその一部なのかな、と思いまして。



#5545 
徹夜城(「太平記」は自作DVDで再鑑賞してる管理人) 2005/03/10 00:02
最後の将軍

>鵺さん
室町幕府なら足利義昭、江戸幕府なら徳川慶喜、と良かれ悪しかれそれなりにインパクトのある「最後の将軍」ですが、鎌倉幕府のそれは守邦親王…で、ほとんどなんにもしてない様子なんですよね。確かにこの人なんかしただろうかと僕もよく知らないぐらいで。少なくとも幕府滅亡に付き合わなかったことは確か。

 大河ドラマ「太平記」では第一回だけ、犬合わせのシーンで鶴太郎演じる執権・北条高時の横でつまらなそうに見ている将軍・守邦親王が「出演」しています。セリフは無いんですが高氏が犬と取っ組み合ってる様子を心配そうに身を乗り出して見てるカットがありましたね。
 出版された「太平記」前半戦のシナリオを読みますと、脚本ではもうちょっと出番があったようです。高氏は名門御家人の御曹司として将軍御座所に務めて将軍の世話をするという設定になってまして、そこで都から来た将軍と「みやび」な会話をして気に入られる…といった場面があった覚えがあります。ドラマでは同僚達に蹴鞠の伝説を聞かせるところだけでそれを表現してましたけどね。



#5544 
2005/03/09 08:06
鎌倉最後の将軍

そういえば鎌倉宮将軍って幕府滅亡の際にはどうしてたんだ、とちょっと疑問。

検索してみると一応「最後の将軍」として第9代守邦親王という方がいて、5月に鎌倉陥落した際に将軍を辞職。検索では事情が良くわかりません、「太平記」にはあるのでしょうか。そしてその年の8月に25歳で死去、不信と言えば不信かも・・。大全を見ても名前が無いのですが、いちおうドラマにも出ていたようですね。

北条氏が実権を握り名目だけの将軍、と解説にありますが、思えばこの時代の日本って京都に天皇がいて両統迭立で天皇権威は分裂状態。鎌倉に名目だけの摂家将軍、北条氏の得宗専制に内管領が影響力を持っているとわけのわからない状態。権威と権力がそれぞれに分裂していた事が幕府滅亡の原因なんでしょうかね。





#5543 
徹夜城(ややヒマな時間を得た管理人) 2005/03/08 16:21
世界の「アホ・バカ文化圏」

 時間もとれてきたし「史点」なり「鳳」なりバシバシ書かなきゃいかんなぁ、と思いはするんですが、いったん停止したものを再開するのって容易じゃないですね。リハビリでちょこちょこキーボードを打ってるような状態で、ニュースをあれこれ見ておりますと…

「ボリビアのメサ大統領辞表提出」
 このニュースの記事を読んでおりましたら、仮に彼の辞任が認められた場合(議会の3分の2以上の賛成が必要とか)臨時に大統領になる上院議長のお名前が「オルマンド・バカ」さん(笑)。笑っちゃ失礼でしょうが、やっぱり笑ってしまう。うまくするとボリビアに「バカ大統領」出現です!

…なんてことを考えていたら、「そういやフィンランドの政治家で“アホ”ってのがいたな」ということを思い出しました。以前「史点」ネタにもなっております。「アホネン」というスキー選手もいたりしましたし、割とありふれた名字らしい。そこで検索かけて調べてみるとこんなサイトが。
http://www.moimoifinland.com/thisweek/nimet.html
…何もここでは書きますまい。ぜひご覧になって笑い転げてくださいませ(笑)。

 他のこの手のネタとしてはナイジェリアのオバサンジョ大統領というのがおられますが、日本の有名人・政治家の名前だってどっかで大爆笑されてるんだろーなー、と思いを馳せましょう。



#5542 
徹夜城(受験戦争も一息ついた管理人) 2005/03/07 13:31
レス遅れました

仕事のほうでも一応の区切りがつき、まぁそこそこの結果だったのでほっとしている…というところですね。レスが遅れてしまい、すいませんです。各種更新も滞ってしまってますしねぇ…

>奥野さん
 そうですか、「アップルのいちばん長い日」の方はご覧になってるんですね。「日本のいちばん長い日」とどちらを見ているのがマニアックなのか微妙なところですが(笑)。
 映画で惨殺されてしまう近衛師団長は今は亡き島田正吾さんだったんですよねぇ。この人も「日本沈没」の渡老人とか東宝映画でいろんなところで印象的に顔を出してますね。

>孟きょうさん
 確かに鑑真って外国人なんだけどほとんど日本国内の人であるかのように錯覚してしまうほど(受験生でも実際に多いんですよ)古代史における超有名人ですね。先日の唐招提寺展でも詳しく解説してましたが、日本渡航に五回失敗して(うち2回は計画中の失敗、1回は南方まで流されてしまった)失明した上六度目に渡航に成功するという凄まじい執念のお方だなぁと改めて思いました。
 展示会の解説によると例の鑑真和上像は、鑑真が亡くなる直前に弟子が唐招提寺の柱が折れる夢を見て師の入滅が近いことを悟って作らせた…という逸話があるそうです。もっとも恐らく死後に在りし日を偲んで製作したものであろう、とのことでしたけど。
 鑑真というと映画「天平の甍」(熊井啓監督)では田村高広さんが演じてました。国交回復後、中国ロケを大々的にやった最初の映画だと思うんですが、鑑真を中国俳優に演じさせるという考えは出なかったかなぁ…いや、田村高広さんも悪くは無いんですけどね。そういや田村さんは「敦煌」でも中国人役でした(もっともこの映画は中国人役をみんな日本人が演じてますが)。


>ブッチャー3世さん
 堤義明さんも逮捕されちゃえば「容疑者」ということで、マスコミでも父親の代にさかのぼってさんざん旧悪を言いふらされておりますが、以前から周知のことばかりでもあるんですよねぇ。むかし「ミカドの肖像」で西武グループの暗部を取材した猪瀬直樹さんが盛んにインタビューを受けておりましたが、本人に言わせりゃ20年も前から言ってたことなんだよ、という口調でしたね。
 それにしても元衆院議長でもある堤康次郎…隠し子が50人以上いるんじゃないかってな話もあるようで。認知している家族の中でも本妻・側室入り乱れて兄弟間も骨肉の争いをしてますし、「堤家の家憲」のことも含めて「あんたは戦国大名か」とツッコミを入れたくなります(笑)。あの家系図を見ていると横溝正史のミステリーを連想させるところもありますね。リアル「犬神家の一族」とでも言いましょうか(笑)。


>あおさん
 はじめまして。あおむら純さんは僕にとってある意味もっとも影響を受けてしまった漫画家さんの一人と言っていいかもしれません。
 それはそれとして、HPのほうは創り方や借りる場所をお考えになったほうがいいのでは?広告の傾向がどうも気になります。



#5540 
あお 2005/03/04 22:24
はじめまして

こんばんは!わたくし、あおむら純の娘でございます。たまたま父の名前で検索していたら、ここのHPにたどり着きました。父の事が書いてあったのを見つけてすごく嬉しかったです!!実は…私も、不慣れながらもしょぼーいHPを作ってみました。ぜひ遊びに来てください。(あ、ほんとにしょぼいですし、まだまだ未完成で絵なんかも全然ないんですが…苦笑。)

http://pksp.jp/mix2244/?o=


#5539 
ブッチャ−3世 2005/03/04 08:50
祝・堤氏・撃沈

ナベつね が身を引くのは別に興味は無かったんですが、
堤氏お縄にはアンチ西武の側としては、朗報ですね、
徹底的に締めてやって欲しいですね、2人も死人が出てるし。
昔なら自殺者が出たら死人に くち無しで捜査も沙汰止みに
なったでしょうが、今は自殺者が出たら逆に目立って
捜査が激しくなりますよねぇ。西武って結構、古い体質が
あるんですねぇ。




#5538 
孟きょう 2005/03/04 00:27
鑑真和上

 >徹夜城様
 おお、「唐招提寺展」御覧になられましたか。私も記憶は曖昧ですが上野の鑑真展には2001年か2002年のいずれかに見物した記憶があります。いやー、やはり古代日本で屈指の有名外国人、鑑真和上の存在感は圧倒的ですね。生きてるうちに一度は楊州等の江南に旅したくなってしまいました。
 寺尾聡氏のナレーションはやはり「世界遺産」のイメージなんでしょうね。



#5537 
奥野 2005/03/03 17:17
近衛師団

>徹夜城様

唐沢なをきとはこれまた渋い。僕は、実は映画「日本のいちばん長い日」は見たことがないのですが、「アップルのいちばん長い日」の方は読んだことがありまして。ネタ元を知らないのにも拘わらず、映画の雰囲気を伝えられたような気になってしまう、そんな秀作だったと思います。唐沢なをきのパロディ作品は職人芸ですね。
日本の映画がよく紹介されているロシアですが、さすがに「日本のいちばん長い日」は見かけたことがないです。DVDででも出ているのであれば、是非見ておきたいところ。

ところで、僕の祖父は近衛歩兵第一聯隊で勤務していました。一度除隊してからまた別の部隊に召集され、戦争が終わった時には八丈島の守備隊だったので、映画の題材になった事件には関わっていません。ただ、祖父の家に行くと、戦後に戦友会が送ってきた資料類があるので、この事件に関連したものも置いてあるかもしれません。
祖父は近衛兵当時のことをよく憶えていて、いろいろ興味深い話をしてくれます。例えば、昔は原宿に御召し列車専用のホームがあって、近衛師団も大演習に行く時はそこから出発したという話。碓氷峠の辺りで演習をやって、帰りは箱根の手前まで汽車で来て、箱根峠を完全軍装で越えるんだそうです。普段の演習でも、東京から習志野の演習場までいつも歩いて行ったということで、本当に昔の歩兵は元気なものだったと思います。
それから、近衛聯隊の宿舎には「近衛七不思議」が伝わっていた由。この手の怪談を好むメンタリティは小学生も近衛兵も変わらないとようで、何となく可笑しいです。



#5536 
徹夜城(博物館には久々に行った管理人) 2005/03/01 23:48
唐招提寺展

 気がついたら3月6日でオシマイだということで、上野の国立博物館で開かれている「唐招提寺展」を見に行ってまいりました。現在、唐招提寺の金堂を解体修理中なんで、そこの御本尊を博物館に持ってきて公開しているというわけ。展示の目玉は金堂の御本尊である盧舎那仏坐像、そして教科書でもみなさんおなじみのあの鑑真和上坐像です。

 そろそろ終わりだからそんなに人出もなかろうとたかをくくってたら、これがとんでもない。午前中だというのに上野駅からその方向に向かって、そういうのを見に行きそうな御年配の方々(たまに若い方もいましたが)ゾロゾロと歩いていました。展示会場は決して広くは無いのでもう大混雑(汗)。みなさん割と説明とか熱心に見て行くんで流れがよく止まってしまう。大画面でのバーチャル唐招提寺ツアーみたいなのを上映してるんですが、これがまたすし詰め状態で見る事に。
 展示物自体は少ないんですけどねー。鑑真像を安置している部屋にある東山魁夷の障壁画がかなりの場所を占めていたぐらいで。ともあれ日本最古の肖像彫刻とも言われ、そのリアルさからモデル本人もこうであったのだろうと偲ばせる鑑真和上像を拝めただけでも充分価値あり。

 なお、僕は聴きませんでしたが、500円で貸し出される音声解説のナレーションは寺尾聡氏によるものでした。こういうので俳優さんを使ってるというのは初めて見ました。



#5535 
徹夜城(しばしのヒマな時間を得た管理人) 2005/02/27 10:53
聞きゃあ隣は水滸伝…

>水滸伝とか三国志とか
「聞きゃあ隣は水滸伝…(中略)…こっちも一番三国志、桃園ならぬ塀越しの、梅の下にて兄弟の、義を結ぶとはありがてぇ」
 …という口上が江戸時代の何かの芝居であるという話を以前本で読んだことがあったのですが、さすがというべきか、ネット上でもしっかりその情報を発見しました。近ごろはたいていのことはネットで見つかるようですねぇ。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~kabusk/sakuhin52.htm

 「水滸伝」の日本における受容となると、昨今は漫画だけでなくゲームの世界も見落とせません。コナミから「幻想水滸伝」というRPGシリーズが出ております…と書きつつ実はプレイしたことが無い(^^;)。108人出てくるらしいんですけどね。
 光栄(現コーエー)のSLG「水滸伝・天命の誓い」は原作とは離れたところもありますけど(三国志タイプの国取り合戦要素があり、金が攻めてくるまでに高キュウを討つ事がクリア条件)ゲームとしてはかなりの傑作でした。キャラ集めが実に楽しいんですよ、これ(笑)。

 続いて「三国志」ばなしなんですが、最近鑑賞しなおしていた中国ドラマ「三国演義」の最終回、魏に降伏した劉禅が司馬昭に「蜀が恋しくは無いか」と聞かれるあのくだりで、劉禅のオマヌケな答えに大笑いした司馬昭がそのまま息が詰まってお亡くなりになるシーン(御存知の方も多いでしょうが、全く別のシーンを時間の都合でつなげちゃった「迷シーン」)、なにやら劉禅が計画的に司馬昭を殺害したようにも見えるな、などと思ってしまいました(笑)。いやありますからねぇ、「劉禅名君説」みたいなのも。


>中西さん
 週刊アスキーに唐沢なをき氏が連載している「電脳なをさん」は毎回何かのパロディでパソコンネタ(大半はアップルネタ)をやってまして、たいがいアニメ・漫画・特撮ものが元ネタなのですが、一回「アップルのいちばん長い日」というネタがあったんですよ。二週にわたって掲載され、「ああ、唐沢さんもお好きなんだなぁ」と感動(笑)しておりました。
 経営難のアップルにマイクロソフトが協力・提携をしはじめた時期の話で、アップルのイベントで大画面にビル・ゲイツの顔が映って講演をしたという「事件」があり、この漫画もそのシーンから始まって「アップルのいちばん長い日」というタイトルが出ます。アップルを死守せんとする狂信的信者達が「ジョブズ陛下」の目を覚ますべく策動し、最後にはしっかり「謀略にまどわされるな」とビラをまいて走ったり、最後にきちんと仲代達矢のナレーターがつき、地球が回るラストまで、いちいちしっかりパロっていて大うけしたものです。この雑誌読んでる人でどれだけ元ネタ知ってるかな?と思いもしましたが。



#5534 
原田 実 2005/02/26 12:45
さらに『水滸伝』

管理人さま、中西さま、
『水滸伝』の日本的受容を語るには、コミックとライトノベルは外せないところです。
高島先生はその方面は苦手だということで、フォローする必要はありそうです。
近未来の日本で梁山泊の英雄を活躍させるという着想で共通するのが飯森広一『60億のシラミ』と吉岡平『妖世紀水滸伝』。
http://www.google.com/search?hl=ja&q=60%E5%84%84%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%A9%E3%83%9F&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=
http://www.google.com/search?hl=ja&q=%E5%A6%96%E4%B8%96%E7%B4%80%E6%B0%B4%E6%BB%B8%E4%BC%9D&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=
吉岡氏が水滸伝翻案の企画を出した時には『60億のシラミ』はご存じなかったとのこと。『60億のシラミ』には108星全員が登場しているとの「伝説」がありますが、実際には70人止まりでした。
日本での二次創作(映像作品・コミック・翻案小説含めて)で初めて108星全員の登場場面を描くという偉業を達成したのは『妖世紀水滸伝』です。ただし、そこで力尽きたのか、その後、話が中断したままになっています。吉岡氏はさしづめ、平成日本の金聖嘆というところでありましょうか。
閑話休題。私は『新潮45』2004年3月号に「”山田長政”伝説を作った侠」と題し、『水滸伝』、清水次郎長、山田長政の三題噺を書いたことがあります。
http://www.shinchosha.co.jp/shincho45/200403.html
(同誌の最新号でも、対中国ビジネス用の参考書として『水滸伝』を読む、という記事があるようですね)
日本テレビ版『水滸伝』で林沖を演じた中村敦夫氏は、テレビ東京時代劇特番『清水次郎長』シリーズで大政を、また、1978年の日タイ合作ドラマ『南十字星』では、タイ国民のため、あえて長政と敵対するカラホム(後のタイ国王)を演じており、よくよく任侠道の新解釈に縁がある俳優だ、と感心いたします(考えてみれば出世作も新解釈された任侠の話でしたし)。こうした役柄の傾向は、中村氏のジャーナリズム活動や政界進出に影を落としているのかも知れません。またも長々と失礼しました。



http://www8.ocn.ne.jp/~douji/


#5533 
中西豪(被讒馘首の危機を乗り切った鎮西大将軍) 2005/02/24 21:43
虚しくもある、これからの楽しみ

徹夜城さん>

>「日本のいちばん長い日」追悼鑑賞
歴史畑の人間として、この一本、というと、やはり「日本のいちばん長い日」に尽きますね。
以前、「トラウマ映像」としてこの映画の森近衛師団長惨殺シーンを挙げたことがありますが、公開当時の映画館の看板(ペンキ絵)が、阿南陸相の割腹を全面に押し出したものであって、その前を通るだけでも怖がっていたことを思い出してしまった…。
「沖縄決戦」もこれを機に再鑑賞しなきゃ、と思うことしきりなのですが、これもねえ、村民集団自決の場で踊り狂う老婆が…。

岡本喜八監督のフィルモグラフィーを見て、未見の作品の多いことに改めて気付きました。ピカレスクものとか、全然見ていない…。しかし、これってソフト化された作品が多くない、ということでもありますね。今後、CSなどで放映されることも多くなるか、と期待し、あちこちに録画依頼を出しています、って寂しい楽しみですね。

>「風雲児・織田信長」
これって、桶狭間で藤吉郎が自信たっぷりに「天(上・かみだったかな)は天文、地は云々」と言う奴でしたっけ? いや、あの藤吉郎は浜畑賢吉だったか、なら全然別の映画、あっ、北大路欣也主演の「徳川家康」か…、すいません、自己完結して。
錦之助の戦国ものには「反逆児」というのもありますね、岡崎信康を演じた。最後は当然壮絶な割腹シーンとなって、わたくし、密かにこれと「日本のいちばん長い日」を、「日本三大割腹映画」と目しています。あと一作は、まあいろいろと…。「日本三大○○」の法則であります。

原田実先生>

日本テレビ版「水滸伝」と「清水次郎長伝」(東海遊侠伝)の関連、浅学にして知りませんでした。そう言われれば、なるほど、と肯けるものが多々。
横山光輝版「水滸伝」と日本テレビ版「水滸伝」も、日本での「水滸伝」受容の一形態として、高島俊男先生に『水滸伝と日本人』に取り上げて欲しかったな、まあ、あの先生、マンガとテレビはあんまり見てないと公言されていたか…。
ところで、清水次郎長の子分の主だった連中、二十八人衆と呼ばれますが、田中芳樹並にこじつければ、次郎長は東漢光武帝の事績にも知識があった、雲台二十八将に倣ったもの、とも言えそう(笑)。観音二十八部衆とか、徳川二十八将あたりがネタ元でしょうが。



#5532 
徹夜城(教え子達の健闘を祈る管理人) 2005/02/24 13:45
何度目かの「日本のいちばん長い日」

 先日予告のとおり、岡本喜八監督作品「日本のいちばん長い日」を「追悼鑑賞」いたしました。近いうちに「独立愚連隊」も見る予定。
 もう何回見たんだろう、というぐらい見ている「日本のいちばん長い日」ですが、改めて「よく出来てるなぁ」と思う映画ですね。脚本は橋本忍で、多くの人物が入り乱れる複雑な事態の、刻一刻の推移のまとめ方はやはりさすが(監督作は奇怪な物でしたけど)。そしてそれを全カット絵コンテを描いて臨んだという岡本喜八監督のスピーディーな演出と編集で2時間40分が一気に過ぎ去っていきます。
 昭和天皇は先代松本幸四郎が演じていますが、いろいろと差支えがあり(監督自身は普通にやらせる予定だったけど会社側が警戒したらしい)大写しになることはほとんどなく巧みに「逃げる」構図が繰り返され本人の台詞をいう場面も多くはない。もちろん「聖断」や「玉音放送」の部分はしっかりとしゃべってますが、さすがにモノマネ状態は避けています。
 この点、先日ベルリン映画祭にも出品され話題になっているロシアのソクーロフ監督による昭和天皇映画「太陽」でのイッセー尾形演じる昭和天皇がどんなものなのかやっぱり見てみたいですね。どちらかといえば肯定的に描かれているようですが、日本公開を引き受けるところが出てくるのかどうか…。そういやドイツではヒトラーの人間性を描いた映画がいろいろと話題を呼んでおりましたな。
 そうそう、新聞に出てましたが、ソクーロフ監督も参考に「日本のいちばん長い日」を鑑賞していたそうで。


 さらに映画ネタを続けますと…
 先日NHK衛星で「風雲児・織田信長」(1959年・東映)をやっていたので見てみました。中村錦之助の信長、香川京子の濃姫、月形龍之介の平手政秀、中村賀津雄の藤吉郎、里見浩太郎の丹羽万千代…といった配役。兄弟で信長・秀吉を演っちゃってたわけですな。
 1時間半程度の映画だけに内容は「信長青春編」にとどまっており、父親の葬式での焼香ぶちまけ、平手政秀の切腹、斉藤道三との対面、そして桶狭間の戦いといった名場面を、まぁ特にこれといった工夫もなく映像化しておりました。しかしさすがは、錦之助の「信長っぷり」は出色もの。濃姫と夫婦仲睦まじいシーンがやたらに多いのも特徴かな。
 そういえば映画で「本能寺の変」が描かれたことってどれほどあるんでしょうねぇ?



#5531 
不肖デルタ 2005/02/22 12:49
日米開戦の小論問題

中学校の歴史の授業の 小論の問題として、教諭が
私のクラスの授業で、こういう問題を出したような
記憶があります、中間〜学期末試験では無くて
小論問題の練習として、こういう、何通りも解答が
あるような問題として、出したんだと思います、
私は、その問題の解答欄に
「日本はドイツのソ連侵攻が順調にいっていると思い
ドイツに負けずに、こっちでもやったろかと思い
アメリカに先制攻撃を仕掛けました」みたいな事を
書いて、まぁペケにはなりませんでしたが(笑
その先生は、この件はゾルゲ事件も結構、関連事象で
あるので参考したらいいとか言ってたような記憶が
ありました。





#5530 
尾鳩 2005/02/21 13:01
世界大戦前夜の外交状況

 正直、どこかの大臣が言ってたように、当時の外交状況は「複雑怪奇」なわけで(^^;、一言ではとても言い切れないですね。日本が一枚岩でなかったのは当然にしても、米国も英国も一枚岩ではなかったわけですよ。
 大きく北進と南進で対立していた状況が日本にあったにしても、日本の意図を海外に発信する部署が統合されていない状態にある当時の日本、その結果、米国も英国も日本の意図を測りかねていたという現状があるわけで。ここで書くと本当にきりが無くなってしまいますので、参考文献を掲げておきます。

小谷賢『イギリスの情報外交』(PHP新書)

私この方と幾たびか面識がありまして、若いのに非常に優れた研究者だなあと将来を期待していい人材だなあと思っています。あの当時の話をしだすと、大方は右や左に分かれて、感情的な不毛な議論を継続しがちになるんですが、この本は「だから責任は誰それにある」という書き方ではなく、当時の複雑に絡んだ状況を、かなり忠実に描き出すことに成功している本だと思っています。
世界に冠たる英国の情報外交にしても、実はかなりの「間違い」を犯していたこと、まずは「国益」ありきの冷徹とも言える政治判断の現場があますところなく描かれているように思います。
正直、誰それが悪かった、愚かだったという議論の視点そのものが、いかに浅く愚かであるかが見えてくる秀逸な本ですよ、これは。



#5529 
Киска 2005/02/21 01:06
帝王のワイン、ワインの帝王

TBSの「世界遺産」、今回はトカイ。やはりこの言葉が。今まで2回だけ、トカイ・ワインを飲んだことがあります。番組では、社会主義時代には貴腐ワインの製造は壊滅的になったと言っていたようですが、私が最初に飲んだトカイ・ワイン(当時の職場のボスがご学友の旅行土産だと言って開けた)は、醸成期間を考慮すると社会主義時代末期に摘まれたもののように思います。甘ったるいけれどなかなか美味だった記憶が。

>歴史映像名画座
東欧史が薄いといってもそんなに気になるほどでも。というより、徹夜城様の「名画座」は地域的な偏りは殆どないと言ってよく、アフリカ史5本や中南米史7本など、こちら以外では期待できないのではないかと。北欧があるとよいかな、とは思いますが。デンマークなどは映画史的にも重要な国々ですし。
今年は第二次世界大戦終結から60年ということで、昨年あたりから「ソヴィエト・ロシア映画に描かれた戦争を分析してみる」とか「戦争を描いた映画作品の個人的なトップ10を作ってみる」とか考えてみたのです。しかし、前者は知人に先を越され(しかも時代区分や各作品の評価まで、私が構想していたものとほぼ同じで、これ以上のものは私にはとてもできない、完全に「やられた」と思いました)、後者は私の場合旧ソ連・ロシアを含めた東欧地域に集中してしまう。どんなに一所懸命考えても、アメリカや日本の戦争映画が出てこない。要するに、もともとアメリカや日本の映画、観ていないのです。これはちょっと改めなければと思いつつ、去年観た映画のうち日本映画2本・アメリカ映画1本(監督は日本人)のみ・・・。

>ポーランド
ポーランドで発行された教科書を使っての露作文の授業を受けたことがあるのですが、「ワルシャワの○○○墓地には****年の戦いに倒れた我が祖国の偉大な息子達が葬られている。」などという、ロシア人の作った教科書ならあり得ない文章が時折出てきたものでした。「当世の貴婦人達の間では駝鳥の羽根が流行っている。」なんていうのも、どことなくポーランドの小貴族的。

>訃報
私の方は、数日前のアーサー・ミラーについて。
母が「アメリカ演劇もミラーが活躍している頃はよかった」とつぶやいていました。アメリカ演劇なんて、ちっとも連れて行ってくれなかった、いつも芝居といえばイギリスかロシアかギリシャ、と言わんばかりだったけどなあ。
英文学の先生(シェイクスピアがご専門)も「アーサー・ミラーの頃ならともかく今のブロードウェイには観るべきものがない」とおっしゃっていました。
「今のアメリカ演劇」を嘆く声が多い中で、誰もが言う「ミラーの頃なら・・・」、そんなアーサー・ミラーさんが実は今までご存命だったとは。




#5528 
徹夜城(偉大な映画監督の死を悼む管理人) 2005/02/19 23:01
岡本喜八監督…

 先ほど栄耀映画の方でも追悼書き込みしておりましたが、こちらでも。
 何と言ってもこの人の映画で歴史物、となると「日本のいちばん長い日」に尽きますねぇ…史実の劇映画化のお手本みたいな映画だと思いますよ、ホント。まぁ全喜八映画の中では「異色」の部類に属すとは思いますが。あ、一応「沖縄決戦」ってのもありましたね。「肉弾」も独特かつ強烈な反戦映画として必見ものでしょう。
 歴史映画に絞ると「ジャズ大名」「吶喊」「赤毛」など幕末、というより戊辰戦争ものが目立ちますね。

 …受験シーズンが終わったら追悼で「日本のいちばん長い日」を鑑賞する予定。

>中西さん
 そうですか、サリーちゃんもちゃんと出てましたか(笑)。では「ジャイアントロボ」も一仕事片付きましたら手を出してみます(^^)。

 吉田茂の「ガイトー演説」はなんかで耳にしたことがある気もするんですが、ハッキリとはしてません。まぁ確かにそのぐらいのギャグはよく言ってたみたいですな。
 その吉田茂のライバルであった三木武吉の小噺も有名ですね。さる演説会で野党議員に「ある有力政治家は妾を四人も抱えている」と暗に批判されたら、続いて壇上に立ち「ただ今の無力政治家の発言に修正を求めます。妾は四人ではなく、正確には五人であります。みな老いてしまったので面倒を見ております」とやって拍手喝さい、というやつ。昨年だったかな、ドラマ仕立ての番組で「すまけい」さんが三木武吉を演じてこの場面をやっておりました。


>Кискаさん
 東欧史映画は名前だけは聞いてるけど、ソフトが見つかんなくて、あるいは上映会などをチェックしてなくて、といった事情で手薄になってるところもありますね。これまでの経緯でも日本にそっちの映画がなかなか上陸してこないということもあり…「略奪の大地」は以前近所のレンタルビデオ屋が置いていたんですけど、ついつい手を出さないうちに店がつぶれちゃったという苦い経験が(汗)。
 「パン・タデウシュ」ですが、監督のコメントによると話をタデウシュよりも父親の方に絞ってそっちを影の主役にしたんだということもあるようです。


>原田さん
 そうか、なるほど、あのTV「水滸伝」放映当時は駒田信二の全訳版はまだ出てなかったわけですか。岩波文庫の吉川幸次郎訳は「ボーイ」とか「テーブル」とか現代語風にやりすぎて評判が悪いですしねぇ(しかも本人が途中で投げ出した)。
 岩波少年文庫版は僕も持ってますよ。というか、最初に読み通した「水滸伝」がこれでして。「三国志」(三国演義)も「怪盗ルパン」も岩波少年文庫で最初に読んでまして、いろいろと思いで深いシリーズです。


>新参右衛門さん
 学習塾の中学校社会科の先生から解答例を(笑)。
 簡潔に答えよとなると難しいのですが、「日中戦争泥沼化の打開をはかって日本が仏印進駐で南進姿勢を示したため、アメリカと対立関係になった。アメリカは日本に対し経済封鎖を行い、中国等からの撤兵を要求。これにより日本は開戦に踏み切った」というあたりが中学校教科書的な正解になるかと。もちろん実態はこんな単純なものではなくもともとアメリカと戦争する気まんまんの日本軍部、それにアメリカの思惑もありましたし、ハメたのハメられたの、バカだの利口だのといった議論はあまり意味が無いと思うところもあります。



#5527 
新参右衛門 2005/02/19 20:37
日米開戦で

わたしがよくログをノゾいている某・歴史系の掲示板では、
よく日米開戦を議案にして、「日本はアメリカに外交上ハメられた
ので先制攻撃をするよう仕向けられてしまった、日本は馬鹿な国」
「日本は戦争大好きな政府で対話の努力を怠ったから戦争になった」
の2つの意見で論争になり、まぁお互いを罵り合う書き込みの応酬に
よく、なり、このネタは、いつも過激なネタだなと思います、それで
思ったのですが、学校の歴史の問題で、仮に
「日米開戦は、何故起こったのか、簡潔に書きなさい」という設問を
出した場合、学校の先生は、どんな解答を設定するものでしょうか?
また、学校の先生じゃ無い人でも構いません、この問題の解答は
どんなのが相応しいと思いますか?



#5526 
原田 実 2005/02/19 13:05
横山先生と『水滸伝』のことども

中西豪様のレスに便乗いたします。
今川監督の横山先生・愛といえば、『鉄人28号』もかなり濃いですね。広島在住の身ゆえ、CSで半年遅れで見ているところです。第1話の本編冒頭が『泥の河』の引用だというところでもう参りました。
少年探偵・金田正太郎が亡き父が作った「兄弟」鉄人を操りつつその謎を追う、というわけで、下山事件・福竜丸事件・帝銀事件にナチス製濃縮ウランのアメリカ供与疑惑など、終戦前後から昭和30年頃までに起きた実際の事件をモデルにしたイベントが次々登場、モトネタを判る人にはいくつもの楽しみができるようになっています。背景の東京タワーが土台から塔の形をなしていく経緯で時の流れがわかる演出も心憎いところ。しかも、最終回クライマックスは黒四ダムでの対決だとか。いや、これはたまりません。
ただ、原作ではアメリカ(スリル・サスペンス)、ソ連(ニコポンスキー)、フランス(シャネル・ファイブ、クロロホルム)の列強に国際犯罪組織(PX団)、多国籍企業(ビッグファイア)と日本をめぐる謀略が入り乱れる展開があるのですが、今川版ではかつての「敵国」はアメリカに一元化されているため、話が直線的な傾向があるのですが、それはテーマを鮮明にするためにあえてとった選択なのでしょう。
 日本テレビ版『水滸伝』は横山先生の漫画を下敷きにしつつ、梁山泊をさらに明快な義軍として描くものです。そのため、豪天雷凌振をあえて入山させない(母子筒や大砲ののような大量破壊兵器は義軍には不要ということで)という無理のある展開もありました。そのほか、原作では頭領となっているはずなのに、山に登ることなく死んでしまったものもいて意外な展開も楽しめます(黄信、解珍、単廷珪、魏定国など)。
放映当時は一般向きで『水滸伝』が読める訳が少なく、一番くわしいのは岩波少年文庫版だ、といわれていたころなので、原作と違う、というクレームはあがりようがありませんでした。
ただし、日本テレビ版は中国や香港の映像作品に影響を与えているふしはあり、原作が読まれているはずの本国でも意外と人気があったのかも知れません。お茶の間でみるものなら、敵の家族を皆殺しにする話や、旅人の肉を次に来た旅人に出す、という話よりも勧善懲悪の話の方が向いているでしょうから。
なお、戦前のエノケン李逵や日本テレビ版のハナ肇・武松、長門勇・魯智深のキャラクターは森の石松を下敷きにしています。これは、『水滸伝』日本化の結果ではありますが、実は清水次郎長その人が生前から自分や子分たちのことを梁山泊の豪傑になぞらえていたふしがあり(次郎長は文盲でしたが耳学問で『水滸伝』のことをよく知っていました)、後の次郎長物の講談も、『水滸伝』の趣向を多く取り入れていますから、梁山泊の豪傑を清水一家の子分になぞらえるというのは、ある意味、先祖帰りかもしれません。


http://www8.ocn.ne.jp/~douji/


#5525 
Киска 2005/02/19 11:50
『死とほんの少しの愛』

>ロシア生まれのミステリー
邦訳されているものですと、アレクサンドラ・マリーニナ著の「アナスタシヤ・シリーズ」があります。現在まで6冊訳出されています。アナスタシヤ・カメンスカヤというモスクワ市警殺人課分析官の女性が主人公。
アクーニンにもいえるのですが、登場する人物の設定は魅力的だけれど、ストーリー等はまだまだ本格的なものとはいえない、というのがロシアのミステリーの現状のように思います。大抵最初に怪しいと思った人が悪い奴で、どんでん返しは殆どない。ハッピーエンディングではない(後味が結構悪い)のも特徴かな。

>「東欧史」映画
日本ではなぜかワイダの作品が特に知られていますが、あのあたり(「東欧」よりも「中欧」と呼ばれたがっている)、社会主義だった頃は儲けを気にせず映画を作っていたので、歴史物も充実していたし、特に日本で公開されたものにはハズレは殆どないです。ワイダも、日本で公開されるのは「西側」に好まれそうな作品が選ばれているようですが、反体制的なものばかり作っているわけではありません。ジュクロウスキ原作の「ロットナ」、公開されないかなあ・・・。
そんなないものねだりはしないことにして、日本で公開されたものだけでも、中東欧史映画に傑作は多いですからどんどんご覧になってくださいね。ユーゴスラヴィアの「アンダーグラウンド」、ハンガリーの「暗い日曜日」、チェコスロヴァキアの「存在の耐えられない軽さ」、ポーランドの「僕を愛した二つの国〜ヨーロッパ・ヨーロッパ」、ブルガリアの「略奪の大地」、ルーマニアだとやはりドラキュラにご登場願って「吸血鬼ノスケラトゥ」等々。「中東欧各国史」という枠からははずれてしまうのもありますね。マニアックなものでしたらもっと推薦できますが。パペットアニメーション「チェコの古代伝説」は歴史というより伝説ですけれども、リストの上位に加えておきたい作品です。
そういえば1956年10月のブダペストが舞台の「ウィニングチケット(Telitalalat)」がそのうち公開されるということです。あの頃のマジャールサッカー+ハンガリー動乱というとたいへん興味深い題材なのですが、前半のサッカー部分がテンポよく進む割には、後半になるともたもたして、そのうちイヨネスコの不条理劇みたいになってきて・・・、もちろんハンガリーの人たちにとってはあまりにも不条理な出来事だったのでしょうが。

>「パン・タデウシュ物語」
タイトル・ロールが活躍しないのは、アクション映画出身の俳優がお上手でないからでしょう。友人は「あれなら金城武にでも演らせた方がましだったかも」と酷評していました。国民的詩人の代表作だから主役にはどんな絶世の美男が選ばれるのかと期待していた私も、あっさり裏切られました。




#5524 
中西豪(近日中にblog開府予定の鎮西大将軍) 2005/02/18 21:52
「これは?」「エンタープライズ!」「ばーか、赤城じゃ」

露西亜軍艦名語呂合わせネタ、もう覚えてましぇん(笑)。表題は『トラ・トラ・トラ!』から。「赤城」とされるシルエット、どう見ても、映画で日米両軍の空母役をこなしていた、エセックス級のものだったんだけどなあ。

徹夜城さん>

>サリーちゃん
いや、しっかり重要キャラとして出演しております。ちゃんと、先祖がえり(笑)して、その名も、サニー・ザ・マジシャン。神行太保戴宗の永遠のライヴァルにしてシリーズ影の主役、十傑集の一人、衝撃のアルベルト(元キャラは『マーズ』第三神体操縦者、誰それ? ですが、ここでは凄くキャラ立ってます)の娘、声優は白石冬美様! まあ、騙されたと思って一度観てみてください、今川版『ジャイアントロボ』(笑)。

>吉田茂ジョーク
李承晩への切り返しは、たしかに鮮やか過ぎて作為が感じられますか(笑)。
もうひとつ有名な奴。
とある選挙で、自由党候補の応援演説を行った吉田茂、真冬のこと、戸外でもあり寒かったのでオーバーを着たままだった。「オーバーを脱げ、失礼だろう」という聴衆の野次に、吉田茂悠揚迫らず「これが本当のガイトー演説であります」
これを伝え聞いた社会党党首嘆いて曰く「わが党の候補者にあの当意即妙の才があれば…」
これなども、付け足りの部分はフィクションに近いのでしょうなあ。



#5523 
徹夜城(ようやく健康体になった?管理人) 2005/02/17 23:50
歴史映像更新

風邪もようやく完治したようだし、と「歴史映像名画座」に3本追加しました。ここでもちょこっとおしゃべりを(映画の方に書くべきかも知れないが、やはり歴史物なので…)。

★「ソドムとゴモラ」
 歴史映画マニア必携本「シネマスペクタクル」で「題名だけ聞くと怪獣映画」と書かれていた作品(笑)。もちろん旧約聖書ネタの映画なんですが、頭から尻尾までなかなかの娯楽映画。「マカロニ・ウェスタン」で名高いセルジオ=レオーネがサポート監督についていたというのはちょっと意外。
 あ、ソドムとゴモラを天の火で滅ぼしたという話のあるラピュタは見えませんでした(爆)。

★「パン・タデウシュ物語」
 岩波ホールで上映時には見逃していたやつ。しかし今回編集作業していて改めて思いましたが、「東欧史」枠が薄すぎますな。たった3本しかない上にうち2本がアンジェイ・ワイダのポーランド史映画だもんなぁ。もっといろいろと探してみないと。
 「パン・タデウシュ物語」の公式サイトがまだ残ってますのでご覧になっていただけると詳しく読めますが、ワイダ監督のコメントが面白い。アンジェイ=ワイダといえば「地下水道」「灰とダイヤモンド」以来、まぁ何となく反体制側といいますか、社会主義体制下のポーランドにあって西側寄りの映画作家と見なされて国外で「ダントン」なんか撮ったりもしていた人ですが、最近ではあまりに西側文化の「攻撃」に無防備にさらされまくる母国の若者達に苛立ちを覚えているようでもありますね。だから「ポーランド固有のアイデンティティー」にこだわった本作を作ることにもなったみたいで。


★「シャイアン」
 巨匠ジョン=フォード、晩年の西部劇。「駅馬車」など大昔の叙情性豊かなフォード西部劇でもインディアンはあくまで野蛮人扱いだったわけですが、さすがに時代の要請もあり本作では徹頭徹尾シャイアン寄りの姿勢を貫き、あくまで白人達が侵略者。それでも全体に漂うフォード一流の「温かみ」は健在ですね。
 面白かったのがフォードの代表作である「荒野の決闘」に出てきた主役二人、保安官ワイアット・アープとドク・ホリディの「OK牧場コンビ」が特別出演しちゃってるところ。西部劇世界にあっては「OK牧場」は忠臣蔵並みの存在なんですが、まるっきり関係ない話にひょっこり出てくるのは珍しいような。「忠臣蔵外伝・四谷怪談」みたいなもんでしょうか(笑)。
 全体的に悲劇調の映画の中で、ジェームズ=スチュアート演じるアープが出てくる部分は完全に喜劇調。西部劇ファンには嬉しいおまけみたいなもんですね。一方のドク=ホリディは結核が完治したのか、まったく病気の様子を見せません(笑)。洋の東西、「血を吐く達人」ってのは人気者になるんですけどねぇ。



#5522 
徹夜城(仕事復帰もしたけどまだまだ本調子じゃない管理人) 2005/02/17 00:05
「太平記」第五回

>鵺さん
 そうそう、僕が仕事だ風邪だと忙しいうちに「太平記」第五回放送されちゃってましたね。
 この第五回「あやうし足利家」は大半がフィクションなのですがドラマ流にうまい処理が多く見所が多い回でした。一応原作でも高氏が京都で日野俊基との接触や高時の犬を蹴飛ばしたことを審問されるくだりはあるのですが、ドラマに描かれたほど「お家の大事」という緊迫感のあるものではなかったはずです。
 まぁなんといっても最高の見せ場は陣内道誉の決定的瞬間でのスットボケでしょう(笑)。「大全」にも書きましたが、僕はこのシーンで「来たぜっ、道誉!」と感じましたもん。もちろんフィクションですが、こういうことしそうな人なんです、実際。
 他の見所は幕府内における高氏の良き理解者であり登子の兄である赤橋守時=勝野洋の初登場ですね。それから安東家からの挙兵の誘いをさりげなく仲介してくる萩原義貞が陰謀家めいていて不気味。こういうキャラはその後見られなくなりますが、降板のドタバタがなければ義貞は前半もっとドラマに絡んでいたのかもしれません。
 そして見逃せないのが息子・高資の私欲から足利潰しの陰謀に失敗したフランキー円喜が高資を叩きのめすシーンですね。とことんイヤな奴・円喜にも彼なりの正義と信念があるわけですよ。高時もただの暗君ではないことを示すシーンもありますね。
 史実関係で行くと俊基と一緒に逮捕された日野資朝の姿がどっかでチラッと出たような。それから後醍醐天皇からの詫び状を「開かずに返すのが礼儀」と二階堂道薀が意見するシーンも古典でおなじみ。二階堂道薀は幕府首脳の中にいつも顔を見せてまして、なぜか「鎌倉炎上」の回でも鎌倉にいるというミスもありますが(実際には千早攻撃に出陣していた)、建武新政でも文官能力を買われて途中までは生かされていた様子がドラマでも描かれてました。

 知ってる人だけクスリとしてください、と続けていたバルチック艦隊語呂合わせですが、「坂の上の雲」でも出てきてたと思います。確か僕もこっちで先に知っていて映画を見ましたから。
 ところで、「日本海大海鮮」ってのはいろいろと美味しい季節ならではの誤変換とも思えます(笑)。



#5521 
2005/02/16 17:23
蟻寄る、水漏るぞ

何の部屋ですか。ごろ合わせ艦隊識別は「日本海大海鮮」でやってましたね、司馬遼太郎は触れてたかしら?。

太平記。ご第5回ですが、良かったです。安東氏の反乱や後醍醐天皇の詫び状以外はほとんどフィクションの要素、史実なんて無くったって歴史ドラマは作れるのだなぁ、と感心してました。しかもほとんど室内劇ですし。



#5520 
徹夜城(風邪で三日間寝込んだ管理人) 2005/02/16 14:19
ゴミ取り権助

 ↑このタイトルで書き込む予定が、仕事やら風邪やらでズルズルと遅れてしまい…ようやく復活しつつあり。

>中西さん
 今川監督の「ジャイアントロボ」は未見ですが、レンタル店でパッケージ見てその「配役」にひっくり返った覚えがあります(笑)。尋常ならざる「横山光輝ワールド愛」には恐れ入るばかりでしたが(作者本人も苦笑してそうな)さすがにサリーちゃんにまでは手を出さなかったんでしょうか(笑)。
 その吉田茂と李承晩の逸話は僕はまるっきり知りませんでした…だけど「李承晩という猛虎」という切り返しは吉田茂にしても出来すぎてるような。晩年、長生きの秘訣を聞かれて「そりゃ君、人を食っているのさ」と答えたというセンスの持ち主ではあるんですが。


>奥野さん
 ほほー「アザゼル」というのは初めて知りました。そういえばロシア生まれのミステリって日本に紹介されたものって過去にあったんでしょうかね。
 「アルセーヌ・ルパン」を再読される場合は偕成社版か創元推理文庫版の「全訳」のものを是非。いえね、世間的には小学校の図書館などにそろえられていることの多かった南洋一郎訳のポプラ社版のイメージが依然として強いらしいので…南版はほとんど「翻案」といっていいほどの改変もあり、ルパンの色恋沙汰が軒並みカットされているなど子供向け配慮とはいえ原作の味を著しく落している点も否めないんです。全訳で読むとまるっきりイメージの違う話もあったりしますし。

 僕の手元に和田英次郎さんという方が書いたルパン研究本「怪盗ルパンの時代」という一冊があるんですが、この中で「ルパンとロシア」という文章が収められています。当時(20世紀初頭)パリには亡命ロシア人がかなりの数いたらしく、ルパンシリーズの節々にロシア人が登場するんですね。「ルパンの結婚」で登場、泥棒同士気が合って(?)ルパンと結婚しちゃったヒロインがソニア=クリチーノフ。設定では父親が革命党であったらしく、迫害を逃れてフランスに亡命し、女一人で生きていくために盗みを覚えたということになってます。短編「白鳥の首のエディス」で再登場しルパンと共犯してます。ルパンと結婚した女の宿命で薄命でありましたが…
 ロシア革命が近づいてくると今度は貴族連中がパリに亡命するようになり、ルパンもこうしたロシア貴族に変装してます(「813」のセルニーヌ公爵)。ルパンはさすがに数ヶ国語をこなせるよう勉強はしていたようですが、当時のロシア貴族はフランス語がペラペラだったので特に不自由はしないという好都合もあったようです。トルストイ「戦争と平和」でも手紙などでフランス語が延々とつづられている部分がありますが、ロシア貴族社会とフランスのそれとは当時はかなり相性が良かったのかな?
 貴族、といえば当時のフランスでも貴族はちゃんといてルパンの標的にされてるわけですが、中には名前だけ貴族だけど普通にサラリーマン生活をしているという「貴族」も出てきます。あと新興成金で貴族の地位を買い取ったような連中も少なからずいたようですね(どっちかというとこういう連中の方がルパンの標的にされてる気がする)。


>尾鳩さん
「ポワロとマープル」は企画発表段階で見る気が失せました。ポワロとマープルを一緒にするだけでなくアニメファンを引き込もうといかにもアニメアニメした美少女キャラを入れてみるなど(クリスティ遺族もこの点に一番首を傾げたらしいが押し切っちゃった)、見え透いた戦略が気に入りませんな。そもそもその前番組が「火の鳥」なんだからどういうことになるかは目に見えたようなもの。最近は有名俳優をごっそり「声の出演」させて話題を引こうとしているようですが…そのヨイショ記事で森本レオが声優挑戦は初めて、なんて大ボケ書いてる某夕刊紙がありましたっけ。
 宮崎駿の「名探偵ホームズ」…うーん、僕も一部しか見たことはないんですが、宮崎さん自身すでに世界的に有名なわけだし、世界のシャーロッキアンも存在ぐらいは知っているでしょう。まぁホームズ関連では珍品がすでに数多くありますから、その中ではまともな方と扱われるかもしれません(笑)。


>Кискаさん
 ソクーロフ監督の「太陽」、ようやく日本のマスコミにも報じられてましたね。微妙な問題を扱うので出演者などは伏せていた…っていうんだけど、僕ですらだいぶ前にネットで情報を見た気がするんですけどね。日本で公開するのかどうか…内容的に戦争犯罪ウンヌンを言うものでなければ普通に公開するかもしれませんけど…まぁ何はともあれ見たいものです。
 週刊新潮が先ごろ報じてそれにわざわざBBCが反応しておりましたが、BBCでもドラマ仕立てドキュメンタリーで昭和天皇の生涯を描く番組を作るみたいですね。今年は戦後60周年という節目でもあるからそのあたりいろいろと企画されるような気もします。
 それにしても…日本では「おくり名」として「昭和天皇」で定着してますが、海外ではまだまだ圧倒的に「ヒロヒト」なんですねぇ。


>映画鑑賞
 風邪で寝込んで仕事を休んだのをいいことに、HDDレコーダーに録りためていた映画を次々鑑賞。「ソドムとゴモラ」「パン・タデウシュ物語」「シャイアン」…歴史大作3連発はかなり疲れました(^^;)




#5519 
Киска 2005/02/15 23:46
近日公開?

ソクーロフ監督の「太陽」の初試写は予定通り8日にモスクワで行われたようです。
それを報じた新聞記事は、映画には「史実の誤り」があると指摘していますが、具体的にはどういうことなのでしょうね。日本人が観たらすぐわかるようなことなのでしょうか。
ベルリン映画祭では15日上映というから今日のことですね。ロシアでは2/17から公開されるそうです。日本公開はいつになるのか・・・?

>『堕ちた天使〜アザゼル』
主人公のエラスト・ファンドーリンは、「いまいましいことに頬がすぐ赤くなってしまう」という純情な黒髪の美男子で、ルパンやホームズとはかなり異なるキャラクター。恰好いいというより可愛い。そういう設定はいいのですが、危機からの脱出方法がちょっと強引過ぎるかなあと感じました。
これが映画化される(&laquo;Стаиский советник&raquo;「五等文官」)というから、どなたがエラストくん(この『アザゼル』では二十歳という設定)を演じるのかなあと思ったら、なんとオレーク・メンシコフだというので、大変驚いたものです。いえいえ、メンシコフさんは好きです。大好きですけれど、「シベリアの理髪師」に続いてまたもや実年齢の半分以下の役ですか??ロシアには他に美男俳優がいないわけでもないだろうに・・・と、ちょっと納得できずにいます。

映画の話ばかりでごめんなさい。どうせだから続けます。
先週末、チェコ映画祭に行って、6本観てきました。オンドジェイ・ヴェトヒー(「ダーク・ブルー」で主演した人)が「あなたはチェコのアン・ソンギか」というくらいあれにもこれにも出てきます。
どれもなかなかおもしろかったのですが、特に印象深かったのはヤン・フジェベイク監督の「居心地のいい部屋」という、1968年の「プラハの春」の挫折に触れたものでした。監督自身は67年生まれで、「プラハの春」の記憶はないわけですが、「あのとき身内や愛する人と別れ、置き去りにされた人々に捧げる」という作品をつくってしまうのですね。
前回(2003年)のチェコ映画祭で紹介された中でも、フィリップ・レンツ監督の「レベラブ」というミュージカル映画がやはり<68年事件>関連作品で、これも非常によく出来た映画でした。駄作にはなりようがないみたいです、チェコ人がこの事件を取り上げるとなると。「レベラブ」は、日本での公開の見通しが立ちそうだとのことですので、その際には是非お見逃しなく!




#5518 
尾鳩 2005/02/15 12:16
夢の競演

>奥野さん
では、今度は「名探偵ホームズ」を英国人に見せましょう(笑。
いえ、私の場合、いつも英国人と一緒なので(w。
「名探偵ホームズ」はともかくも、現在NHKでアニメで放映中のポアロとミス・マープルのやつ。あれを見るつもりはなかったんですが、一度妻と見たことがあるんですよ。これは何?というようなキョトンとした顔をしておりました(笑。

逆に日本の小説のキャラクターが主演になっている外国の作品って、あるんですかね。
かつて、中国で「聖闘士せいや対孫悟空」という絵本を見たことがあります。
孫悟空といっても、ドラゴンボールのではなく、西遊記の孫悟空。
車田まさみのキャラクターと孫悟空のキャラクターの夢の競演ですよ(w。
最初は戦っていた両者が、最後には一緒になって悪をやっつけるという、いやあ、さすがに中国だなあとひたすら感動したもんです。貴重なとんでも本として、私のコレクションのひとつになってます。今はやりの、夢の競演もののはしり、といったところですね。



#5517 
奥野 2005/02/13 19:54
ロシアの仏教徒

>尾鳩様

フランス人自身にとっては、「ルパン」が他の国に進出しているという事実自体が意外なものに映るんでしょうかね。しかしそれにしても、本当にフランス人に見せた強者がおられるとは。貴重なレポートをありがとうございました。次は、宮崎駿の「名探偵ホームズ」をイギリス人に…って、こっちの方が嫌な顔をされる率が高いかな。
それから、ルパン3世がイタリアで流行っていたという話は僕も聞いたことがあります。これは何となく分かる感じ。宮崎駿も、どこかで「ルパン(3世)はどう見ても貧乏なイタリア人で…」と書いていたように記憶しています。

>徹夜城様

ルパンへの熱い思い入れが伝わってくる書き込みで、僕も久しぶりに再読してみたくなりましたよ。考えてみれば、子供の時に読んだっきりで、それ以来あまり読み返していない作品なのです。それでもいまだに印象が残っているのだから、子供心に強いインパクトを与える作品だったことは確かなところ。
話は変わりますが、数年前にロシアの作家ボリス・アクーニンが『アザゼル』というミステリー小説を出して、かなりの人気を獲得しました(日本語訳も出ています)。で、これの舞台となっているのが19世紀末の帝政ロシアで、ホームズやルパンとほとんど同時代。また、最近テレビでも帝政末期を舞台にした探偵もののシリーズが始まっています。やはりロシアでも、世紀転換期から20世紀初頭にかけてはミステリーの舞台として人気が高いのかもしれません。適度に古くてノスタルジックで、しかも近代的な犯罪捜査に必要な小道具はそろっているという。

プーチンのメッセージについては、誰しも「正月は仏教徒だけの祭日じゃねえよ」と突っ込みたくなるところ。ただ、徹夜城さんもお書きのように、仏教には印象深い祭日というのがあまり思い浮かばないし、ロシア国内の仏教徒は旧暦で正月を祝う民族とほとんど重なっているから、思い切って言ってしまったんじゃないでしょうかね。実際、キリスト教やイスラム教の祭日にはいつもメッセージを出しているし、数年前にはユダヤ教の祭日ハヌカのお祭りにも参加しているから、仏教だけを無視するのはやはりまずいと思ったのかも。
僕もロシア国内の仏教人口について詳しいことは知らないのですが、有名なところではカルムィク人などがいます。これはカスピ海の北西部に住むモンゴル系の民族で、17世紀初め頃にヴォルガ下流域方面に移動、現在ではロシア連邦内のカルムィキア共和国を形成しています。伝統的なチベット仏教の信仰を保持しており、去年の秋にはダライ・ラマの訪問を受けています。そういえば以前、「史点」において、ダライ・ラマがロシアのイスヴェスチヤ紙のインタビューを受けた話が取り上げられていましたが、ダライ・ラマとしても信徒の多いロシアは重視したいところなのかもしれません。



#5516 
中西豪(三連休は三連勤の鎮西大将軍) 2005/02/11 15:40
国親爺座ろう

タイトルは、徹夜城さんの書き込み、♯5508のタイトルへの脊髄反射。わかるひとだけ、クスリ、としてください。

>霹靂火秦明最強説
そりゃ、「人間超兵器」入雲竜公孫勝が最強なのはわかっていますよ。得物取って戦う頭領同士の打ち合いでも、ガチンコなら豹子頭が紙一重上、大刀関勝にも位負けしそうな気がしますが。
いや、秦明の得物、「狼牙棒」の直截な迫力が大好きでなのですよ(笑)。古代インドでは同様の武器を「千人殺」「万人敵」とか呼んでいたようです。
秦明は基本的に先鋒将として飛び出し、(あとで梁山泊に加入するような)勁敵とはたいがい引き分けています。むらっ気があるのか、明らかに格下の敵に手傷を負わされたりもしていますが。秦明は120回本の大詰め、方臘の乱で方臘の甥(だったかな)と一騎討ち、あと一歩、というところで飛刀使いの杜微に邪魔され、隙が出来たところを斬り殺されてしまいます。この方臘の甥っ子が強くて、関勝も敵いません(という風に読みました)。で、秦明最強説を標榜するわけです。異論けっこう、でも聞く耳持ちましぇん(笑)。

秦明、徹夜城さんの仰るような理由で影が薄くてまことに残念ですが(横山光輝『水滸伝』では、その無体な勧誘のエピソードは鎮三山黄信のものにされている−残虐不道徳なエピソードはカットするとして本編には行者武松を出さなかった横山先生、ちょっと矛盾しているような)、ひょんなところで、たいへん重要な役柄として出てきます。
鬼才今川泰宏監督のOVA『ジャイアントロボ』は、横山光輝作品のキャラクターがスターシステムで登場する、豪華絢爛なものでした。世界征服を企む悪の秘密結社、BF団の首領ビッグ・ファイア様はバビル2世、その「三つのしもべ」は「三つの護衛団」、ガルーダ・ネプチューン・アキレスとなり、天才軍師諸葛孔明が陰謀を巡らし、大幹部「十傑集」には仮面の忍者赤影(マスク・ザ・レッド)や闇の土鬼(直系の怒鬼)がいる。対する正義の国際警察機構の「九大天王」には神行太保泰宗(その女房が性転換した青面獣楊志だったのにはひっくり返ったが)がいて、その弟分が鉄牛としか呼ばれない黒旋風だったりするのです。国際警察機構の先代長官は托塔天王晁蓋、当代は大元帥韓信らしき台詞もある。そこで、すでに殉職した九大天王のひとりとして、霹靂火秦明の名が、「公式設定」にあるのです。なんでも、秦明は鎮三山黄信と小李広花栄の武芸の師匠であり、彼の殉職による九大天王の欠員は黄信・花栄のいずれかが埋めるはずが、ふたりとも最前線勤務を望んだので、同格の泰宗が昇格したとか。

このOVA、全7話足掛け6年で完結したことになっていますが、監督が製作中から吹聴していたのは、これは全26話のTVシリーズの中盤〜後半あたりのストーリーである、というトンデモない話で、さあこれから最終決戦、というところで終っています。監督の頭の中にはすべての構成、「ジャイアントロボ誕生篇」「沖縄秘宝館篇」といったものが出来上がっており、できれば続篇として製作したい、違うメディアででも完結させたい、とも語っていたので、そこで霹靂火秦明の雄姿、壮絶な最期が観られる、と期待していたのですが……、もう諦めの境地です。

でも、横山先生がその当人を描かなかった秦明、今川監督はどの横山キャラクターに配役を振るつもりだったのだろう?

>九州の猫の尻尾が短いわけ
佐賀では、尻尾の長い猫は、年老いて尻尾の先が二股に分かれ、化け猫になるので、捕まえては切っていた……、とは「歴史こぼれ話」的な本で読んだ遠い記憶。そんなバカな、「鍋島猫化け騒動」に付会してるだろ、とまあ、現地調査をすることもなく憤っていました(笑)。
佐賀の怪猫伝説は、竜造寺・鍋島交代劇に取材する以前から存在しますが、それは多尾型の化け猫です。先っちょ二股どころか、太いのが根元から何本も生えた、想像図があります。

>朝鮮半島の虎
壬辰戦争の際、日本軍将兵の虎狩りは停戦期間中、半島南部沿岸地帯でのことが大半です。軍馬をさらう、薪をとりに山に入った足軽が喰われた、加藤清正なんかは、お気に入りの小姓を喰われた報復に、鉄砲で撃ち殺しています。そのくらい、人里近くにもいたということで、戦争後、かの郭再佑にしてからが、蔚山兵営ですら城壁の壊れたところに網を張っておかないと、虎が入ってきて危なくてしょうがない、とこぼしています。
李朝後期でも、虎退治は住民の安全を守るための、各級地方長官の大きな任務でした。併合後、日本官憲が大々的に虎退治をやったのもその延長で、チョウセントラを絶滅の危機に追いやった、という批判は一方的で当たらないと思いますな。

この政治的小話は、有名なものなのでしょうか?

吉田茂首相 「半島にトラは何匹残っていますかな?」
李承晩大統領「いや、一頭も残っておりません。すべて加藤清正が狩り尽くしてしまいました」

意外な逆襲に吉田首相目を白黒させて一言もなし、ほんの軽い気持ちで話題に上した吉田茂に、李承晩がさかねじを喰らわせた、というものとされますが、

吉田「いや、一頭生き残っているではありませんか、李承晩という猛虎が!」

と切り返して、李承晩のプライドをくすぐった、とするバージョンも(こっちが有名かな)。当意即妙の演説の達人だった吉田茂の逸話としては、こっちに信憑性の軍配を上げたくなります。



#5515 
徹夜城(周囲の人が次々と風邪に倒れ感染に恐怖する管理人) 2005/02/11 00:15
ルパンとホームズに見る「愛国」

>奥野さん
 ルパンのみならずホームズでもドイツが「敵国」として登場する一編(最後の挨拶)がありましたね。時期的にはホームズが一応の引退をしたあとのエピソードでしたが、このあたり、ホームズも「時代の子」ではあります。コナン=ドイルは「大ボーア戦争」で愛国心を盛り上げたという功績でナイトを授けられた人でもありますし。ホームズの「愛国」ネタはビクトリア女王の頭文字を部屋の壁を銃で撃ち抜いて書いてみせた、ってエピソードぐらいなら可愛げがあるんですが。

 ルパンになりますと、日ごろ「お上」をさんざんコケにしておいていざとなるとフランス愛国精神を猛然と発揮してしまうあたりが当時は受けたんでしょうなぁ。ただ第一次大戦の時期は彼はスペイン人になりすましてフランス外人部隊に入り、北アフリカで活動していまして直接ドイツ人とやりあう場面はないんですね。ハッキリ言ってしまえば彼は「殺人はしない」がモットーですので戦争であろうとドイツ兵を殺すわけにはいかなかったんじゃないかと。それでいてムーア人は平気で殺してるんですから恐ろしいものです(これについては江戸川乱歩が…ってさんざん繰り返しになるのでやめます(笑))。

 ルパンシリーズには第一次大戦期に書かれているものが数作ありまして、読み通すと作者ルブランとフランス人の心理的変遷が浮かび上がってきて面白いです。「砲弾の破片」(「オルヌカン城の謎」)は大戦勃発直後の作品で、ドイツの「王子」とやらがひどく下品な登場をするなど「フランス愛国」と「ドイツ憎し」を強烈に謳いあげてます。その代わり主人公はただの一青年で、ルパンは彼が病院で夢うつつの中で助言をしてくれる1シーンだけの登場(夢かもしれない)をするのみです。
 続く「金三角」では登場人物に戦傷兵が多く登場し、ドラマ展開にもそれまでのシリーズには珍しい残虐さがあり(ミステリ要素が強いといえばそうですが)どことなく厭戦ムードも漂っています。さらに続く「三十棺桶島」は作品としては傑作と言っていいのですが、やはりルパンシリーズ中もっとも陰惨な展開(横溝正史調)をしていき、背景に「戦争の狂気」が影を落としてます。両作ともルパンは脇役であるところも共通しており、ルブランもルパンを主役にしては書きにくかったのではないかと思えるところもあります。大戦が終わると「八点鐘」「バーネット探偵社」など小粋な作品傾向に戻って行くのですが…

 ルパンの映像化ですが、最近ヨーロッパ各国共同制作でTVドラマが作られていたようです。日本では早川書房が通販のみでビデオを売ってまして、僕も未だに見ていません。もっとも原作どおりにやるといろいろと問題もありますから、ほとんどオリジナルの話にしたんじゃないかと睨んでるんですが。1970年代に製作されたというTVドラマ「ルパン」もDVDで見ましたが、原作をちょこちょこといただきつつほとんどオリジナルの内容でした。

 日本ではどうしても「ルパン三世」が本家を圧倒している観もあるのですが、元祖アルセーヌ・ルパンの方もタツノコプロでアニメ化したことがあります。「ルパン対ホームズ」「813の謎」はひょっこりTVで放映していた時に見たことがありますが、途中まで原作に忠実なのに後半一気に話を縮めてしまっていた覚えがあります。

 いかんいかん、ルパンネタでこんなに長く書いちゃうとは。しかし思い返してみると僕が「倭寇」なんてアウトロー連中の歴史に足を踏み込んじゃった一因に「快盗ルパン」の存在があったことも否定できませんね(笑)。

 ところでプーチン大統領の仏教徒に向けたメッセージの話、実に興味深く拝読しました。しかし「旧正月」は別に仏教の祝日ではないはずなんですが(笑)。そういえば仏教徒は記念日めいたものがあまり思い当たらないような…「花まつり」なんかはありますけど。
 ロシアにおける仏教理解というのがどういうものなのかは分からないんですが、以前「映像の世紀」で紹介していたトルストイの日露戦争批判の文章の中で「一方は殺人を禁じた仏教徒である」という一節があり、少なくともトルストイはそう考えていたという事実が興味を引きました。


>ななさん
 「忘れてしまった王国」、というか「忘れられてしまった王国」というあたりが原題なんでしょうかね。日本語版「消えた王国」は確か全5巻ぐらいある大作で、よく翻訳が出たもんだという気はしました。
 訳して下さったその本の紹介文ですが、まぁ確かにぶっとんでますよねぇ。ただその紹介文の方が作品そのものよりエキサイトしてるところもありますよ。少なくともその小説自体は「明仁天皇」の「ゆかり発言」以前のものだったはずですし、そもそもその「ゆかり発言」だって桓武天皇の母親が百済系という話で皇極・斉明とは関係ないですし。



#5514 
ブッチャ−3世 2005/02/10 18:11
本物のギャングが凄かったのでルパン3世は(汗

フランスには1960年代か70年代にジャック・メスリ−ヌ
という大泥棒がいて、警官に扮装したり、と神出鬼没の怪盗だった
そうです、捕まっても恋人にヘリで刑務所まで迎えに来させ
刑務所で暴動を起こしてヘリで脱獄した、そうで、
凄いのは何度目かの逮捕では裁判中に、手下に裁判所の
中に拳銃を隠させておいて、公判中に人質とって脱出したとか。
フランス警察を散々あざ笑うかの活躍?をしたジャックも
最期は恋人と一緒のところをフランス警察の一斉射撃で
恋人と一緒に蜂の巣のようになって絶命、という
アメリカのボニ−&クライドのような最期だったそうです。
現実で、こんなイカれたギャングがいればルパン3世は
かったるく見えるかもしれませんね、フランス人には。



#5513 
尾鳩 2005/02/10 14:27
ルパンよりもコナン君の方が有名かも

>アレキサンダー
映画「アレキサンダー」は、私にとっては十分「とんでも」映画です(w。
なんだか、「アラジン番外編:アレキサンダー少年の東方見聞禄、君に見せたいオリエント」なーーんていう感じでしたから。男も女も大好きなアレキサンダー少年、でも本当に好きなのは、君だけさ、マイダーリン・・・ってな感じで(笑。
まあ、先日徹夜城さんとも話していたんですが、宣伝会社もあまり力を入れていない感じですし。イギリスのメディアでも、酷評の嵐だったと、かみさんの両親から聞きました。200億もの元をどう取るんだか、あの加藤剛主演の「蒼き狼」がまだましに見えるくらいで。

>ルパン
フランス人の友人にルパン3世を見せたことがあるんですよ。
日本の漫画の大ファンなので、それはそれで面白いと思ってたみたいですが。あのテーマソングがまた乗りのいい音楽で、一時期イタリアのディスコでかなりはやっていたと聞いたことがあります。
まあ、そのフランス人、なんでまたルパンが日本で有名なのか、そっちの方が気になったみたいですが。ルパンってそれほど、世界的に有名であるわけではないですから。むしろ、日本の漫画の人気からすると、ルパンを知らず、ルパン3世を知っている人のほうが多いかもしれませんよ。



#5512 
奥野 2005/02/10 03:02
春節

ロシアのプーチン大統領が、旧正月に合わせて国内に住む仏教徒に対するお祝いのメッセージを送った由。イスラム教の祭日によくやってるのは知ってたんですけどね。ロシアではイスラム教徒よりもはるかに人口が少ないであろう仏教徒対策のメッセージまで出しているとは知りませんでした。多民族国家のリーダーというのも、いろいろ気を使わなくてはならないから大変な話ではあります。
ところでモスクワ市内の戦勝記念公園には、対独戦で倒れた全てのソ連国民を悼むということで、ロシア正教とイスラム教、ユダヤ教それぞれの寺院が建てられています。で、ここに新しく仏教のお寺を建てるという話が、数年前から出ています。実際、第2次世界大戦ではどの宗教の信徒も膨大な被害を出しているだろうから、カルムィクなどロシア国内の仏教圏から注文があったのかもしれません。あくまでもロシアの仏教徒向けだから、チベット仏教の建築になるとは思いますが。

>徹夜城様

ちょっと前の書き込みにありましたが、ルパンが映画化されたあかつきには是非見てみたいものです。僕は特別ルパンに造詣が深いというわけでもないけれど、小学校の図書館でルパンとホームズ、明智小五郎のシリーズにはお世話になったもので。ホームズにくらべると、映像的なイメージがつかみにくい人ではあると思います。
そういや、僕もルパンシリーズで「カイゼル」という言葉を初めて知ったし、ドイツ人は悪者そうな連中だと思い込まされたものでした。ホームズの方ではやっぱりスパイ事件などでドイツが仇役をふられていたし。どうも、この2大シリーズではドイツは損な役回りになっている感じです。フランス人とイギリス人が書いているから当たり前かな。
あと、現代のフランス人に「ルパン3世」を見せたらどんな反応をするのでしょう。



#5511 
ひで 2005/02/09 23:45
薄氷を踏む思い・・・

って、日本対北朝鮮戦を見ての感想ですが。
昨日ちょっと用事があって早稲田界隈をうろちょろしていたのですが、妙に警官の数が多いなあと思ったら、どうやら北朝鮮代表がリーガロイヤルホテルに泊まっていた模様。結果はすでにニュースでもやっていますが、もし北朝鮮が勝っていたらかの国ではどんな報道をしていたのだろうとちょっと気になります。試合をやっている時間、北朝鮮のテレビでは通常の番組編成で映画をやっていたと言うことをニュースで見ましたが、明日以降のニュースでもなんとなくこの試合結果を黙殺しそうな予感が・・・。フセイン政権下のイラクではふがいない成績だと代表チームは鞭打ちとか色々ひどい目に遭っていたようですが、北朝鮮はどうなんだろう。とくにあのGKの行く末が心配です・・・。

>アレキサンダー
事前に予想していたよりは遙かにましな作品だなあと思いながら見てきました(てっきり、もっとはちゃめちゃなことになっているのかと思っていたのですが・・)。たしかに強いリーダー・ヒーロー像をもとめるともののみごとにはずれていますが、色々な人間が様々なアレクサンドロス大王像を出してきた今だからこそああいう映画ができたんじゃないかという気がします。1世紀前なら、いや半世紀前でもああいう人間臭いアレクサンドロス像を描く事自体できなかったでしょうから・・・。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#5510 
なな@寝なくちゃ 2005/02/09 01:27
忘れてしまった王国

>崔 仁浩 チェ・インホ(イノ)
>原題:忘れてしまった王国
>邦題:消えた王国
すごく亀なレスなんですが…。
崔仁浩。どこかで見た名前だな…と思ったら、前からamazon.co.jpで取り扱っている「商道(上下巻)」という歴史小説の作者でした。徹夜城さんがおっしゃっていた「消えた王国」はありませんで、すでに絶版になっているのではないでしょうか?
amazonで見た崔仁浩の文字と、Yahoo!Korea図書ショッピングで見たハングルのチェ・インホとが結びつくのに時間がかかりまして…。さらにチェ・インホの過去作品にあった「忘れてしまった王国」と、徹夜城さんがおっしゃったタイトルがすぐには結びつきませんでした。

http://kr.shopping.yahoo.com/books/035/008/005/1832863.html
ヤフーコリアのブックストアで「忘れてしまった王国」を検索したのは去年末くらいだったのですが、そこの「本紹介」欄の文章が徹夜城さんのおっしゃっていた感想を裏付ける毒電波で、読んでて脳細胞が痺れましたわ。自動翻訳したものの、そのテニヲハを直してこちらに紹介する気になるまでに時間がかかりました…。よければどぅぞ…。

---------------
「忘れてしまった王国」は自分の出生の秘密を明らかにする明仁天皇の告白の書だ
崔仁浩は1984年KBS特集ドキュメンタリー「日本の中の韓国」という作品のリポーターに参加しながら、日本に残っている百済の遺跡を集中的に取材する機会を持つようになったが、この時受けた歴史的衝撃で「忘れてしまった王国」を書くようになったと言う。
この小説の執筆のために作家は数百冊の日本書籍を耽読して資料を収集して日本各地方を隅々まで踏査しながら緻密な考証を経った。
小説はとても小さな手がかりから出発してますます巨大に現われる日本と韓半島の間に横たわった古代史の黒い秘密を暴いていって、すごい速度感で読者を捕らえる。
5千枚を超える膨大な分量のこの小説が結局言おうとすることでは日本の邪悪な歴史操作と、百済から倭、日本につながる歴史の流れがどんなに断絶されて消えるようになったのかを明らかにすることだ。
それで日本が歴史の真実を直視して自分らの過誤を認めるようにすることで、これから韓日二つの国が同伴自適な未来関係を形成して行かなければならないというのだ。

千年にわたって持続した日本史の黒い秘密を暴く。
「忘れてしまった王国」は日本がやらかした古代史の隠蔽と歪曲を三つの経路で追跡しており、第一は広開土大王碑、二番目は七支刀、三番目は「日本書紀」である。
日本は広開土大王碑文で論難になった字句を「来渡海破」と断定して、「倭が391年に海を渡って百済と□□、新羅を占領して臣民にした」と解釈した。
これを根拠として391年にすでに倭が新羅と百済を臣民にしたから、韓日合邦は侵略ではなく、故地回復であるという当為論を広げるのだ。
このような歴史操作は七支刀でもう一度試図される。「日本書紀」に出る神功皇后の新羅征服説を歴史的事実として固めるために日本の御用学者たちは七支刀に刻まれている銘文の製作年代を曖昧模糊に曇ることで七支刀を神功皇后年代の物に変えてしまったのだ。
すると日本人たちに「日本書紀」とは何なのか。それは天皇家の神聖に絶対性を付与して日本の優越性を強調するために生まれた国粋主義的歴史書の極致だ。
結局後代の日本学者や史家たちは彼らが盲目的に信じたがる「日本書紀」の誇張された内容を歴史的事実として証明し出すために広開土大王碑文と七支刀の銘文を操作したのだ。

忘れてしまった王国・百済と第4の国・倭をまた呼び出す。
「忘れてしまった王国」のまた一つの話の軸は、歴史の中の消えた名前、倭をまた呼び出して、百済と倭、日本がどんな影響関係にあるかどうかを明らかにするのだ。
660年百済は羅唐連合軍によって王都サビ城を陷落されて、ウィジャ大王とすべての王子たちが唐に引かれて行く。
しかし百済の遺民たちは猛烈な反撃に出て、当時海の向こうにあった倭の斉明女帝は百済のために救援軍を起こす。
倭の天皇、斉明女帝はウィジャ大王の妹で、百済は倭の生家だったのだ。しかし斉明女帝は志を果たすことができずに途中に急死して、その遺志を息子の天智が受け継ぐようになる。
天智が導く倭と百済の連合軍は白江で羅唐連合軍を迎え争ったが徹底的に敗れて百済はまったく滅亡して、百済の遺民たちは難船に乗って倭に亡命する。
天智は百済遺民たちを導いていつかは力を育てて亡国百済を起こすという意志を押し固めて遂に近江の地に新しい亡命王国を建設する。
そして天皇の席に上がって初めて国号を日本と呼ぶようになる。
この時百済の遺民たちを主勢力にして新しい国を建てようと思った天智天皇の雄志は区民たちの反発を買うようになって、天智が世を去ると区民たちは天智の弟・天武を中心に団結して戦乱を起こす。
天武は遂に亡命勢力を折って大権を掌握して、王都をまた昔の飛鳥の清御原宮へ移して自ら天皇の上に上がる。
彼は政変を正当化して自分の正統性を確保するために今まで百済と繋がれた過去の遺産を清算して新生日本の自主独立を当代から(ここまで)
-------------

ごめんなさい、かなり長かったですね。文章が途中で切れているのは韓国のホームページらしいラフさかな。
教保文庫のサイトで検索すると、あちらはまず販売量順でリストアップされるんですが、チェ・インホで検索した時は、彼の作品中でこの「忘れてしまった王国」がトップに来ていたと思います。崔仁浩は韓国の代表的な作家だそうで、この作品は現在も増刷されているみたいですよ。
まぁね、日本じゃ売れないでしょうね…。この人の話題は明日もちょっと続きます。



#5509 
孟きょう 2005/02/08 22:24
苗族

 最近は苗族の話題が多いですね。 苗族関連の記述は元末にもありまして。至正22年(1362)の2月以降、朱元璋集団の占領している浙東エリアで苗族が蜂起してます。蒋英という武将が中心となっており朱軍団でも有力な武将であった胡大海が殺害され、2日後には処州にて苗族元帥の李祐之が叛して耿再成を殺害して城内に立て籠もり3月にも反乱が洪都府で起こりあのケ愈までもが逃げ出す事態となりまして。元璋はこの反乱を鎮めるために徐達、李文忠、邵英らの中心武将まで動員しています。この苗族らの軍は楊オルジェイなる首領に率いられて江南で精強で鳴らし、首領の死後その多くが朱軍団に帰順して金華攻略の際にも大きな活躍をしていた集団だったのですがどうも現地の将とのトラブルがあったようで・・。この頃の朱軍団は本拠地の応天府にまで攻め込んできた陳友諒の攻撃を何とかしのいで反撃に移り湖北まで進軍し、要地の内政に着手している段階でした。おまけに同年の7月に前述の邵英が元璋暗殺を目論み捕まるという内にも外にも元璋にとり苦難の年だったようです。蒋英達の苗族がよく言われている苗族と同じなのかはよくわかりません。苗族って有名なんですけど、ほんとに幅広くて難しいですね。



#5508 
徹夜城(深夜に書き込みを続ける管理人) 2005/02/08 01:24
呆れ三太

下の書き込みが長くなったので稿を変えまして。

>尾鳩さん
 「アレキサンダー」、見ちゃいましたか〜。駄作と分かっている三時間、ちゅうのはかなりつらいかもしれませんねぇ…まぁあの「落陽」に耐えた僕ですから、なんだかんだとツッコミを入れつつ見るでしょう(笑)。歴史物はそういう楽しみ方もありますから。
 思えば「アレクサンドロス」はヨーロッパ各地のファーストネームになり、イスラム圏では「イスカンダル」になり、マゼラン星雲の惑星にまでその名がついちゃった(笑)超有名人ですが(俗説の類と思うんですが「安禄山=アレクサンドロス」説もありますな)、スケールの大きさゆえか映像作品にはあまりなってないんですよね。CGで大軍演出が出来るようになって古代物ブームに乗って作っちゃったというところなんでしょうけど…。

>鵺さん
 「その時歴史が動いた」は日ごろあまり見てないせいもあり、公式サイトも初めて見ました。スタッフには失礼ながら意外に充実した元ネタ披露には大いに感心させられてしまいました。もっともこの手の番組の常で作り手の「こういう話に持っていこう」という強引さも目に付くのでありますが。
 「その時」以前の「堂々日本史」だったかな、兄弟対決をテーマに「尊氏vs直義」でやった回がありましたね。鈴木清順・鈴木健二兄弟がそれぞれ尊氏と直義を代弁するという内容で(笑)。変人の兄と気配りの弟…ってことか(おいおい)。
 



#5507 
徹夜城(史料の交通整理に追われる管理人) 2005/02/08 01:06
新田義貞も逮捕され(笑)

 相変わらず盛況な「太平記」コーナーですが、その序盤だけ義貞を演じていたショーケンさん、とうとう逮捕されてしまいました…次元は違いますがもう一人の義貞役者も事故を起こしてしまいましたし、例は少ないながら義貞役は何か呪われているのだろうか(汗)。

>阿祥さん
 どうも、「鳳」お読みいただきありがとうございます。
 連載ペースですが、一応一章書き上げるごとにまるごとアップ、という方針にしてます。何章ぐらいかかるかは作者本人もまるっきり見当がつかない状態で…遥か見果てぬ海に丸木舟で漕ぎ出してしまった心境ですね(笑)。頭の中での構想は大まかにあるのですけど(史実がベースだけに)、特にその前半においてかなりのフィクションを入れて話を膨らませる予定もあるので、どれほどの長さになるのか分かんないです。まぁ長さも内容も「三国演義」と「水滸伝」を足して二で割ったような感じにしたいなぁとは漠然と思ってます。

 「黄」の読みの件は実はちょっと悩んだ末の表現でして…(^^;)。泉州の人間という設定やら科挙も受けて南京ぐらいまで行ったことがあるといった過去設定はその辺を微妙に「逃げた」名残なんですよね。そもそも日本語がそこまで出来るというのも不自然で(おいおい)ストーリーの展開をスムーズにするために持ち込んだキャラということもあり、ちょっとインテリで日本人相手に名乗るところで普通話風味にやるかも、と自分に言い聞かせてああなった、というところなんです。
 似た悩みで、正五郎との会話もホントは「大隅弁」のはずなんですよ(笑)。これも「大隅言葉」とか言う表現で「日本語」とあえて書かずに逃げました(笑)。どうせこの章しかこういう問題は生じないだろうし、と。
 しかしこういった言語の問題は漢文資料中ではまず出てこないので「倭寇」を素材にものを書いていると悩んじゃうんですよねぇ。小説中にも出てくる林国顕は広東潮州の人間ですが彼と義理の父子関係を結んだ徐銓は王直と同じ安徽省の人間です。この時代の「倭寇」の構成員にビン南語圏の人間が多いのは確かですが、他地域の人間はおろか日本人やマレー半島あたりの人間も含まれていたわけでコミュニケーションはどうやってとったんだろ…と思ってしまうところなのです。
 小説中には出てこないかもしれませんが…あの時期の倭寇史料を先日調べていたら明軍に捕らわれた「倭酋」の名前が「阿土機」「尾安達」と書いてありまして、「何と読むんだ!?」と困ってしまいました。わざわざ記録したところをみると確かに日本人らしいのですが…こういうのも福建風の漢字読みにすべきなのかな?とも考えてしまいました。
 ま、それはともかくビン南語を勉強するに越したことはないわけで、ちょこちょこと自主的に台湾語講座本なんかは目を通したりCDで聞いたりはしています。時間がとれたらその講座も聞いてみましょうか。

 高洲(高須)のことですが、注にも書いたようにあの当時は大隅の肝付氏の所領であったようです。どれほどの貿易港であったかは不明なんですが、沈門が居住していたという一事だけでそこそこの拠点だったんじゃないかな、と思うところです。
 平戸は僕も二度ほど行ってみたのですが、なんでここがそんな貿易港になったんだろ…と思うところはありましたね。きっかけが王直が来たことにあるのは確かなようなんですが、じゃあなんで平戸なのか、という疑問はあります。平戸は九州「本土」と向かい合わせの島側に港があるんですが、こうした地形は当時の明沿岸の密貿易港、双嶼や南澳なんかと似ているのかも…ということも考えてますが、確信はありません。
 領主の松浦氏はなんといっても松浦党の伝統上にありますからねぇ…そういう方面とはもともと結びつきやすい素地があったということかもしれません。

 白石一郎「風雲児」、読み終えました。この人の文章は非常に読みやすく、怒涛の勢いで読み進んでしまいました。史実だから仕方ないけど、終盤があっけない…
 その台湾に立ち寄るくだりで「明の海賊・曽一本」が襲ってきて激戦になる、という場面がありまして「おお」と声を上げてしまいました(笑)。そう、「鳳」にも出てくるんですよ、主要キャラで。ただし山田長政が活躍した17世紀初頭までは曽一本は生きてなかったはずなんですよ。この件は「鳳」のストーリー上重大な問題ですので、こちらもよく調べていかなきゃならんところです。



#5506 
尾鳩 2005/02/07 12:37
アレキサンダー

皆様

遅すぎますが、あけましておめでとうございます。
正直、血反吐がでるくらい忙しくなって、すっかり書き込みが少なくなってしまいました。数日間、お腹の具合が悪く、ノロウィルスかな等と気をもんだりしたくらいで。

で、アレキサンダー、早速見てきましたよ。久しぶりの書き込みなんで、映画版ではなく、こちらに書き込ませてもらいます。
感想:失望(^^;。いやあ、私の中のアレキサンダー像が崩れました、ははは。
 まあ、2000年以上も前のお方なので、史実に忠実とかそういうことはともかく、なんと言うか、メロドラマを見ているような感じで、3時間が恐ろしく長かったです。変に現代的なメッセージを入れ込んでいるようで、妙な違和感もあって。後世においては、なぜこの21世紀の初頭において、このようなアレキサンダー映画が作られたのかという点で、いい歴史資料になるかもしれませんが。正直、ハッスルカンフーのほうが、数倍面白かったです(笑。
 で、アレキサンダー、見てから気が付いたんですが、私、アレキサンダーの専門書を読んだことがないことに気が付きました[笑。西アジアの歴史とか、ギリシア史とか、中央アジアの歴史の本などで、実は断片的にしか知らないんですよ、このお方のことは。
 まあ、有名人ですから、むしろ伝説としての彼の話を見聞きしていることが多いですね。イスカンダル伝説や、各地に残るアレキサンダー後裔説。東南アジアの主要な王朝創始者のお方たち、どなたかは忘れましたが、アレキサンダーの後裔を自称している方が多いんですよね。
 また、中国にまで遠征に来た、なんていうお話もありますよね。中国の王様がアレキサンダーに臣従を誓うために軍勢を率いてやってきたのに、中国の軍勢のあまりの多さと勇壮さにアレキサンダーの方が自ら兵を引いてしまった、なんていうお話。聞いたことあります?
 次は、ティムールの映画を見てみたいですね。ティムール主演の映画ってありましたっけ?



#5505 
2005/02/06 21:39
ひっそりと尊氏生誕700周年記念

「その時」で正成を取り上げるようですね、「鎌倉幕府を滅ぼした男」になってますけど。前に尊氏を取り上げた事はあったようです(http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2003_02.html#02)。この番組は典拠をきっちり記している辺りは良心的かなと。大河とかもエピソードの元ネタをHPで公表すれば良いのに。



#5504 
ブッチャ−3世 2005/02/06 19:00
純日本種の猫って

>純日本種の猫?
日本には一部の地域を除けば野生の猫は、いなかったわけだから
今、日本にいる家猫は全部、先祖は外来さん と言ってもいいん
じゃないですかね、今、いわゆる日本猫といわれている種、
ジャパニ−ズ・ボブ・テ−ルじたい、長い年月をかけて成立した
種らしいですから、最初に日本へ来た家猫は、たぶん、
ジャパ二−ズボブテ−ルの型とは違っていたでしょうねぇ。
わたしんちにいるメス猫は毛色は三毛で昼間の眼は黄緑色ですが
毛並みは毛長で体格体型はメイク−ンかノルウェ−ジャンフォレスト
みたい、ふっくらとした体型で、多国籍な猫ですわ(笑
ロシアンブル−は、西欧でロシア産・黒テンの毛皮製品が
大流行した時代があって貴族の淑女の中には、生きた黒テンを
触ってみたいという向きもあったがテンって小さいが結構
気の荒い肉食獣で、んなもん触ったら噛みつかれます、そこで
黒テンのような毛触りのペットってことで北欧で品種改良
されて出来たのが、あの見事なダブルコ−トの毛並みの大型の
家猫だったらしいですね。



#5503 
なな 2005/02/06 18:09
猫の四方山話

>Кискаさん
ネコバス……!(^▽^)
この頃は飼い猫を安易に外に出せませんしね…。子どもの頃に飼っていた猫は屋内外を自由に出入りしていたので、肥満と毛玉の心配はなかったのですが。
近所の野良ちゃんたちも、毛色などはまったく日本猫なのに、体格がいやに大きかったり、なんとなく顔が洋猫ぽかったり、混血が進んでいるのだろうと思うことが多いです。

>ノルウェージアンフォレストキャットとメインクーン
ノルウェーやアメリカメイン州の森林に住む野生猫が元だと聞きましたが、これもさらにたどればイエネコが先祖なのかしら?
ペットショップで生後2ヶ月のメインクーンを見たことがありますが、他の猫種で言えば大人になりかけくらいの大きさでびっくりしましたね。よく食うんだろーなー…。

>韓国人は猫嫌い
そういえば私も具体的な理由までは聞いたことがなかったので、ちょっと調べました。
http://plaza.rakuten.co.jp/shaquill28/diary/200404190000/
↑このサイトに書いてある理由は、日本人で猫が嫌いな人の言い分とさして変わらないですね。
↓ところがこちらは儒教的価値観と猫との関連を述べてて興味深かったです。
http://www.geocities.jp/hananeko51/korea12.htm

虎の場合、朝鮮時代の初期ですでに希少動物になっていたんでしょ?
そうした希少性と、儒教的序列を超越したような力強さが憧れられたんじゃ…?
北朝鮮の動物園には、今では貴重なチョウセントラ(アムールトラ亜種)がいるらしい。

犬を可愛がると言っても、西洋人が犬を牧羊犬…つまり人間のパートナーや友だちとして親しんできた歴史と、かたや儒教的価値観の中で、食用で飼ってきたのとでは…、犬の認識で違いがあるような気が…。それは日本人にも言えることで、たとえば盲導犬が世間に認知されるまでには時間がかかってますよね。

>十二支中の猫年
私も聞いたことがあります。
ざっと調べてみたんですが、十二支中に猫年がある地域はタイ・ベトナムと、チベットとベラルーシ(白ロシア)なんだとか。どの地域も兎の代わりに猫になっているそうで、特に二つの隔たった地域で共通しているとすると、それは偶然の一致ではなくて、猫年バージョンも古代の中国で作られ、伝わったものではないのか、と。



#5502 
阿祥 2005/02/06 17:56
祝「鳳」連載開始

>徹夜城さん

とうとう「鳳」の連載始まりましたね。おめでとうございます。

いきなり、かなりの量の文章が掲載されたので驚きました。このペースで、1章1ステージづつ舞台が展開していくんでしょうか?それに、どれくらいの章仕立てになるんでしょう。
この時期のビン南人は、東南アジアではすでに後の華僑と同じぐらいの行動範囲を持っていたようなので、舞台となる地域のことを調べるだけでも大変でしょう。中国の福建、浙江、この辺はよくご存知でしょうからいいとしても、フィリピン、タイ、台湾なども舞台になるんでしょうから。
この時期の日本の九州、鹿児島はどんな時代だったのでしょう。鄭芝龍のことを調べていると、当時の平戸の大名、松浦氏とかなり密接なかかわりを持っていたように見受けられます。松浦氏はイギリスやオランダの商館も誘地に成功していますし、商売っ気もたっぷりで、この殿様と平戸の特殊事情を抜きにしては、平戸での中国人の動きは語れないような感じです。高洲港というのは島津氏の勢力範囲だったんでしょうか。

白石一郎さんの「風雲児」は僕も読みました。山田長政がタイに向かう途中に台湾に立ち寄る描写があって、かなりの描写がしてありましたね。よく調べているなと感心したものです。
タイに行ってからのお話では、タイの政局や、タイ人の考え方について、日本人にはわからない、ブラックボックス的な扱いをしていて、それがやや不満でした。タイ側からみると山田長政の動きは、王朝をのっとられるぐらいの危険なものに映っていたという意見もあるようです。

ところで、ビン南語というのは中国の普通話とはかなり異なる発音をするものです。基本的には古い時代の中国語の発音を残しており、その分日本語の音読みと似ているのですが、おそらく福建の原住民であった越族の影響とおもわれる、中国語とはまったく異なる発音をするものもあります。たとえば“簡単”は中国語ではjian-dan(チエンタン)と発音しますが、ビン南語ではkan-tan(カンタン)と読み日本語とほとんど同じですが、 “学ぶ”という動詞はo(オ)と読みます。“学習”と使うときは、hak-sip(ハクシップ)となってガクシュウとなんとなく似ているのですが。
で、“黄”という姓なんですが、中国語ではhuang(ホワン)ですが、ビン南語はまったく異なりng(ンー)になります。鄭さんは中国語ではcheng(チェン)ですが、ビン南語はte(テー)になり、日本語と似ています。
登場人物の会話がビン南語で話されていることを意識してくださいとあったので、ついつっこみたくなりました。(笑)

いま台湾語の教室に行っているのですが、もしよかったら一度遊びに来てみませんか。台湾語はこんなもんだというのがわかると思います。参考にHPのアドレスもお知らせします。
http://www.roc-taiwan.or.jp/data/data3-6.html
林道さんという元気なおばあちゃんが先生をしています。

太平記のコーナーと違って、小説仕立てだと作品として完成度を高めないといけない様子ですね。大変だと思いますが、ぜひ連載続けてください。



#5501 
Киска 2005/02/06 13:19
猫について、呼猫より

>なな様
実家の猫も、拾った時はどんな隙間も通れるほどスマートだったのに、弟が溺愛して肥え太らせてしまい、今ではネコバスそのもの!何の芸もありませんが、NEETの弟の心のよりどころです。

>猫の尾
うちは両親とも九州出身で、双方の祖父母は「尾の折れている方がいい猫」「尾の短い方が狩の名手」と信じていました。私は幼い頃、九州の田舎の猫の折れている尾が不自然に思え(東京ではほとんど見ないと思う)、引っ張って真っ直ぐにしようと試みたものです。ごめんなさいね。

>シャムとペルシャ
シャムネコはタイ原産だけれど、ペルシャ猫はイラン原産ではないのですね。ロシアンブルーもロシアではありませんが。トルコのアンゴラ猫と中央アジア・アフガニスタンの長毛種猫をイギリスで掛け合わせ、「ペルシャ絨毯のようにゴージャスなイメージ」で「ペルシャ猫」。

>十二支
「兎年」が「猫年」になっているところ(中国?)はあるようで、この前の兎年(1999年)にロシア(干支は結構知られています)からいただいた賀状には「猫年おめでとう」と猫の絵が描いてありました。

猫に限りませんが(犬も)、純日本種は海外種との雑種に押されて少なくなっているそうです。普段は「愛国心」を意識することは殆どないくせに、猫・犬・猿等々、みんな純粋和風が一番親しみ深く可愛く思え(自分が飼っているのが可愛いという思い込みなのですが)、「絶滅の危機」には心を痛めてしまいます。




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