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#6100 
mozawa 2005/10/22 21:11
インド料理とパキスタン料理

 今日、インドカレーを食べにとあるレストランに入りました。
 カレーにナンが付いてたので、てっきりインド料理店だとおもったのですが、
 店の名前には「パキスタン料理」の看板が。
 パキスタンもインドと同じくカレーとナンを食べるんですね。食べ物が似ているということは、他の文化もかなり近いはず。
 それなのに紛争が起きてしまう。改めて、戦争の無意味さを感じてしまいました。
 
 それとも、韓国と日本料理も西洋圏から見れば「似た料理」に見えてしまうのでしょうか?
 



#6099 
電気羊(ブログ開設しました) 2005/10/20 19:40
bi ziben gurun deri jihe

私も今年の夏、イリのチャブチャルシボ族自治県に行ってきました。私は清朝専攻で満洲語をいささかかじっていたので、「活きた満洲語」を聞いて、本当に感動しました。現地で辞書やシボ語の新聞、文献を買いあさってきました。
県文化局の方や老人に清代の満洲語を話してみるとけっこう通じました。
タイトルのシボ語は「私は日本からきました」です。

私のブログにその時の写真をアップしてあるので、よろしければごらんください。
http://spaces.msn.com/members/honin/

そのほかには瀋陽北郊外の石仏寺にも多くのシボ族が住んでおり(新疆シボ族の故郷)、この間、現地の小学校を訪問すると、新疆のシボ族教師がシボ語を教えに来ていました。

http://spaces.msn.com/members/honin/


#6098 
通りすがり 2005/10/20 00:11
小火器と騎兵

小火器のみで敵を撃退した事例としては1503年のチェリニョーラの戦い(スペイン対フランス)をよく耳にするのですが。



#6097 
ひで 2005/10/19 23:44
シボ族

彼らは鮮卑系ですが、現代でも満洲語を使うことができる数少ない民族だと聞いたことがあります。彼らは乾隆帝の時代に辺境防衛のために派遣されたものの、そのまま呼び戻されることなく現地に残されたことで、かえって満州語をそのまま使い続けて保存していったようですが、果たして今はどうなっているのでしょう。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp


#6096 
船頭の孫 2005/10/19 20:01
カザフ

カザフというのはどうもテュルク語で分派活動を行った者とでもいうような意味を持つようです。チンギス・ハーンの長男ジョチの子孫を首長として頂くいくつもの遊牧集団のゆるい連合体のことをジョチ・ウルスと言いますが、今日カザフと称している人たちは、このジョチ・ウルスの主流がジョチ・ウルス中興の祖であるウズベクの子孫を首長として頂くウズベクという集団に統合されるのを嫌って、別のジョチの子孫を擁立して分派活動をとった遊牧集団の連合体の末裔のようです。ですから、文化もそうでしょうが、政治的にどこの遊牧連合体に参加した集団の末裔かみたいな意識がかなり重要なんじゃないでしょうか。

面白いのが、やはりジョチ・ウルスの西の方でジョチ・ウルスの正統な王族の指揮下の集団を抜けた遊牧民のグループとか、ルーシ諸侯の支配下を抜けたスラブ系のグループとか、そういった諸々のジョチ・ウルスの作る秩序下から離脱した様々な人々が寄り集まって形成されたと思しき集団があって、これがカザフと同義(方言程度の差なんじゃないかと思うんですが)の、カザークと呼ばれているんですね。言うまでもなく、日本語でコサックと呼ばれている人々です。



#6095 
貧乏神 2005/10/18 01:37
「すぎなみ知る区ロード」は実在する

唐突ですが、先日、中国は新疆ウイグル自治区に出かけて参りました。

お決まりの観光コースとしては、トルファンやクチャ周辺の遺跡を見てきた
わけですが、どこも盗掘やら破壊が多くて、素人目にはイマイチな感じでした。
実物を見られた、という感動はもちろんあったわけですが。
ガイドは「わたしらイスラム教徒だから仏教遺跡なんか興味ないけど、金になるから
ガイドしてます」っていう雰囲気がありありと漂ってましたね。まあそれはどこでも
そんなもんだろうと思うので、別にいいのですが、日光菩薩が "King of Sun"、
飛天が "Flying Buddha" なのは仕方ないとして、鳩摩羅什と釈迦牟尼の区別が
ついてないのはどうかと思うぞ。

食い物はどれも安くて旨いのですが、脂肪が多いので、現地料理を続けて食うと、
日本人には結構こたえます。あと、二晩続けて宴会に招かれたのは、かの地での宴会は
・出てくる酒はアルコール50%くらいの蒸留酒で
・出席者が次々に能書きを垂れて乾杯をし
・乾杯というからには一気に杯を乾さねばならない
というものなので、日本人は、かなりいける口の人でも、呑めないフリをする方が
よいでしょう。私は、二番目の宴席の後ではホテルの部屋に戻ってからぶっ倒れて
粗相するという失態を演じてしまいました。
その一方で、現地の皆さんは、日本酒では悪酔いするらしいから不思議なものです。

現地では、やはり民族問題が大変なようですね。漢人に対する少数民族の人たちの
反感は相当なものがあるようです。自治区全体では少数民族が多数派なのに都市では
漢人が多数派だったり、漢人と少数民族の生活水準に明らかな差があったり、人事面
での差別が露骨だったりと、いろんな矛盾が見てとれました。
さすがに、一触即発、とかいう状態ではないわけですが。
最近は、ウイグル語などの少数民族言語を排除し、普通話を浸透させる政策がとられて
いるようですが、今後はどうなるのか気になるところです。

旅行後半では、伊犁カザフ自治州というところに行ったのですが、カザフ人という
存在は謎が多いですね。博物館や現地の歴史学者の説明を聞く限りでは、どうも
生物学的な意味での集団というよりは、文化的に規定される集団であるようです。
しかし、本人によると、カザフ人を含め、少数民族同士は姿を見れば一目で区別が
つくのだそうで。
私が新疆について持っている知識というのは、ほとんどが漢族の歴史を経由しての
ものなので、カザフ人、ウイグル人などの少数民族についてはほとんど理解して
いなかったのですが、カザフの地というのは、地理的にいうならば、烏孫の地であり、
突厥の地であり、西遼の地であり、チャガタイ・ハン国の地なのですね。
私が行った時には短い秋が既に終わりかかっていて、草原の暮らしを体験することは
できなかったのが残念です。

あと、伊犁カザフ自治州の中にはシボ族という少数民族が住んでいるのですが、
彼等は乾隆時代に東北の地から移住させられた、古の鮮卑族なのですね。
彼等は弓の名手として有名で、何人ものオリンピック選手を輩出しており、
また、語学に堪能で、4ヶ国語以上話せるのは当たり前なんだそうです。
まあ、そう説明してくれたガイドのおねいさんは3ヶ国語しかできないと言ってた
わけですが、これがゆとり教育の成果という奴ですか。(違

まあ全般に、いろんな意味で刺激になりましたね。機会があればまた行ってみたい
ものです。




#6094 
新参右衛門 2005/10/17 08:54
下手な弾幕も量撃ちゃ当たる(笑

>弾幕VS騎馬隊
みなさん分かっておられると思いますが弾幕と申しても
大きく2つに別れます、
火薬による爆発力を砲管によって直進方向に推進力を
与えて弾を発射する、いわゆる鉄砲、これを沢山一斉に
発射して弾幕を張り敵を圧倒するのと、
弾じしんに推進力が内蔵され、その推進燃料がある限り
飛来ができる、ロケット弾のようなもの、これらを一斉
発射して敵を圧倒する戦術。
火薬が発明されたら、すぐに鉄砲が発明されたわけでは
ないようで(クロスボウガンが発展して銃が出来たのかな)
火薬を使った飛び道具はロケット花火のような成形弾が
最初らしいです、これを大量に装備し敵が騎馬隊で
それに対し戦術にロケット弾幕を使ったのは
南宋の北の金の国で、宋を攻めるときと蒙古の圧迫を
阻止する際、ロケット弾幕を投入したそうです。



#6093 
向井兵庫 2005/10/16 21:11
火器VS騎馬

はじめまして。向井兵庫と申します。

火器による弾幕が、騎馬軍の突撃を粉砕した戦闘と言うと、
チャルディラン会戦が何かと有名ですが、それより半世紀ほ
ど前のバシュケント会戦も忘れてはいけないと思います。
これは、やはりオスマン帝国が白羊朝を破り、アナトリア半
島の覇権を握った戦いですが、オスマン軍が鉄砲と大砲によ
って、白羊朝の騎馬突撃を撃破したという評価をよく目にし
ます(『メフメト二世』法政大学出版局など)。

これを採用すると、「弾幕による騎兵撃退」という場面は、
すでに15世紀から現出していたことになり、「長篠合戦=
世界的軍事革命説」はますます色褪せて見えます。
とは言え、同じオスマン帝国の戦いながら、バシュケントが
チャルディランほど注目されないのは何故か?という疑問も
ありますが…。



#6092 
中西豪(発送遅れてますスイマセンの鎮西大将軍) 2005/10/16 16:28
「世界への発信」なら

>長篠合戦の鉄炮斉射戦術
 この研究書の存在が大きいのでしょうねぇ。

『長篠合戦の世界史−ヨーロッパ軍事革命の衝撃 1500〜1800年』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4495861514/250-8124194-5811418

 まあ、しかし、この著者、映画『影武者』の描写が長篠合戦の忠実な再現だと思って評価しているからなあ、その時点で問題多々ありますが。



#6091 
徹夜城(ここんとこいろいろ多忙の管理人) 2005/10/15 23:33
金八先生の生首

 え〜変なタイトルをつけてしまいましたが(汗)。
 僕自身はCS等の「ファミリー劇場」見ていないんで直接確認はしていないのですけど、「ファミリー劇場」で今年放映中の大河ドラマ「太平記」、本日「正成自刃」が放映されたそうです。
 2ちゃんねるの該当スレッドで知ったのですけど、この回で正成が自刃した次のシーン、尊氏の前に置かれた正成の生首が正面から映るほんの一瞬のカットが「カット」されていたんだそうで…ありゃりゃ、別にグロいシーンでもないはずなんですが。
 あれはちゃんと武田鉄矢さん本人が「首」を演じてるんですよねー(だからグロってよりも血色のいい生首って気もする(笑))。以前この伝言板でどなたかお書きになっていましたけど、「首」を演じた武田鉄矢さんがその格好で煙草をくわえてる冗談写真が「ステラ」だか何かに載ったとか。
 それにしても先日の「百姓」カット事件といい、意外にチェックがうるさいな、ファミ劇も。

>ひでさん
 「チャングム」のあと番組は、朝鮮王朝女性銭形平次なんでしょうか(笑)。それも面白そうだけど、もっと歴史劇を買ってきて欲しいもんなんだけどな〜。


>モーグリさん
 モンゴルが自前で製作した歴史映画「マンドハイ」や「チンギスハーン」を見ると、小柄な馬による騎馬戦、ってのが映像的によく分かりますよ。あれなんかはまさにモンゴル人でなければ撮れなかったかも知れない。走りながら別の馬に一斉に乗り換えるシーンなんかもありましたしねぇ。その代わりエキストラの皆さんは「落馬」の演技がどうしても出来ず、それは当時のソ連で指導を受けていた、なんて話もあります。

 武田騎馬隊とモンゴルのかすかなつながりといえば、やっぱり映画ネタなんですけど、黒澤明が「影武者」を製作した際にクライマックスの長篠の合戦シーンの撮影に一時モンゴルロケを検討したっていうんですね。現地のエキストラなら顔も似てるし…と考えたようですけど、結局はサラブレッド使って北海道で撮影しています。
 実際のところモンゴルの場合、人は良くても背景が「日本」に見えるところが無かったんじゃないかと思うんですけどね。もっとも黒澤監督自身認めてましたが、北海道の原野だって「長篠」って風景ではありません。サラブレッド騎馬軍団にしても仕方ないと諦めていたそうですし。
 もし「影武者モンゴルロケ」が実現していたら、後年の「天と地とカナダロケ」に先行する壮挙(暴挙)になったわけですが…


>船頭の孫さん
>うがった見方をすれば、どうしても自分達の戦争体系の先駆が
>イスラム圏にあることを認めたくない欧米キリスト教徒が、日本
>を祭り上げたがったんじゃないかとも思えてならないんです。

 銃を使った戦法の歴史について詳しくは知らないので断言はできないですが、僕もその「うがった見方」をチラリと感じなくはなかったのです。欧米におけるそうした心理がはたらいているのではないか、と同様の指摘をされたものにイギリスの潜水艦乗りが書いちゃったトンデモ歴史本「1421」(鄭和艦隊がアメリカに到達していた、ってやつ)についての「トンデモ本の世界S」の批評がありました。まぁあの本はそれとは別の視点から切り込んだほうがいいかもなぁ、とも感じる批評でしたが。

 長篠の戦いの「鉄砲一斉射撃」を世界的先駆と高く評価したのって、誰が最初なんでしょうかね?それを受けての司馬遼太郎その他のいささか大袈裟な書き方がそうしたイメージを助長しているようにも感じるのですが…
 それだけでなく、いまだに「三段撃ち戦法」を信じてる人だって結構いますからねぇ。以前も書いたような気がしますが、麻生太郎大臣のHPでもそれを堂々と書いて日本人は凄い論みたいなことを書いちゃってました。



#6090 
ブッチャ−3世 2005/10/13 18:59
タボ−ル鉄砲隊

>鉄砲戦の元祖
世界初の鉄砲隊の勝利戦、となると、これは、よく分からないんじゃ
ないですか?1420年代で活躍したフス派のボヘミア勢力軍は
火砲、鉄砲を多く装備し武装蜂起し、
鎮圧にきた皇帝シギムンストが率いた騎士軍団を撃退しちゃったとか。
西洋は拮抗した国々が位置的に、くっつきあっていたから
どっかの国が新兵器を採用したら知れ渡り他の国々が速攻で真似した
ので、新兵器を採用した側が圧倒的に勝ってしまう、トルコの大勝利や
長篠の大勝利のような事が起こりにくい環境の地域だったと思います。





#6089 
船頭の孫 2005/10/13 08:35
チャルデラーン

モーグリさん、そうなんですよ。1514年のチャルデラーン(チャルディラン:多分伸ばすのはペルシア語発音で、伸ばさないのはテュルク語発音だと思う)の戦は1575年の長篠の戦よりはるかに昔なんです。なおかつ歩騎混成で騎兵の重要性にいろいろと議論のある武田軍と違ってサファヴィー朝の主力はキジルバシュと呼ばれたテュルク系遊牧民の軍団で、モンゴル軍なんかとほぼ同じ弓射を得意とした軽騎兵集団です。

さらに加えるなら、恐らく使用していた銃の性格がかなり違っている。大きな歴史辞典なんかを見ると書いてあることなんですが、日本に伝わって普及した火縄銃は東南アジアで森林内の精密狙撃に適した発射装置に改造された方式のもので、当時ユーラシアで主流だった一斉射撃、弾幕戦に適したものとはかなり構造が異なっていたようです。日本の銃が精密狙撃に適していたことは、豊臣秀吉の朝鮮侵攻で日本の銃を知った朝鮮、明朝軍がこれを「鳥銃」と呼んだことにも現れているのではないでしょうか。ですから、長篠の戦とチャルデラーンの戦では銃の運用方法もかなり違っていた可能性があるんですね。恐らくヨーロッパの16世紀末のテルシオ陣形や16世紀末から17世紀初頭にかけてのオランダのマウリッツの軍事革命、さらには三十年戦争のスウェーデンのグスタフ・アドルフの陣形などが採用した、狙撃でない一斉射撃の伝統はこのあたりにあるんではなかろうかと考えています。

すると、一部の欧米人やそれに踊らされた日本人著者が唱えるような、長篠の戦がヨーロッパでの銃器運用の独創的先駆であったという論説は何か非常に怪しげなものを感じてしまうんですよね。うがった見方をすれば、どうしても自分達の戦争体系の先駆がイスラム圏にあることを認めたくない欧米キリスト教徒が、日本を祭り上げたがったんじゃないかとも思えてならないんです。16〜17世紀の日本の銃運用は、同時代のユーラシアの主流銃運用様式とは実は異質な面が大きかったんじゃなかろうかと思ってます。

ちなみに、チャルディラーンの戦でサファヴィー朝の最大の敗因になったのは「王と王との決戦」に夜襲などの小細工を弄するべきではないとする側近の進言で、サファヴィー朝側が長距離遠征でつかれきったオスマン朝軍への的確な攻撃の機会を失い、真っ昼間に平原に展開した大軍勢の正面決戦を挑んだためだと言われています。当時の銃運用ではこうした「正々堂々たる正面決戦」では、確かに騎兵集団への圧倒的優位を示したんですが、全てのタイプの戦闘局面で、伝統的な遊牧民騎兵を圧倒するまでには至っていないようです。



#6088 
モーグリ 2005/10/12 19:55
日本の騎馬兵

すみません。まだ体調が悪いのでなかなか書き込めません。

>騎兵
『歴史群像』の中でも桐野作人氏がモンゴル帝国で使用された蒙古馬が日本馬とあまり体格が違わない点を指摘して「馬の体格の大小だけで騎兵戦術の有無を考察するのは無理がある」と指摘しています。私も、日本馬の体格が小さいから乗馬戦闘は不可能だったという説には否定的です。
戦国時代当時の日本人の平均身長が150cm程度(現代男性は約170cm)であることも考えると、それほどのハンディにならないように思います。

これについては掲示板でも書かれたように本当に日本の在来馬を集めて合戦の実験をやってみるしかないでしょうが、色々な意味で難しいでしょう。

>騎兵対鉄砲
調べてみたんですが。
どうも野戦で歩兵が鉄砲を大量に投入して騎兵を撃破した世界初の戦いは1514年のチャルディランの戦いらしいです。これは、コンスタンティノープルを陥落させて領土拡大中だったオスマン帝国とイランで勃興したシーア派の新興王朝サファヴィー朝が激突した戦いです。
このチャルディランの戦いではオスマン軍が鉄砲を大量に装備したイェニチェリ歩兵部隊を投入して突撃を仕掛けたサファヴィー朝の騎兵部隊を一方的に撃滅して勝利を収めています。
長篠の戦いより半世紀以上も前の話です。



#6087 
ひで 2005/10/10 19:26
女医の次は女刑事(?)

今月に入ってから「チャングムの誓い」が地上波でやるようになりましたが、チャングムの後のNHKの衛星ドラマは「チェオクの剣」というアクション時代劇だそうです(全14回)。で、この話が17世紀末の朝鮮王朝でチェオクという女性が犯罪事件の捜査で活躍するという話のようです。原題「茶母(*役所の下働きのこと)」に「チェオクの剣」という邦題を付けたようですが、これに「世紀末女刑事伝説」とかサブタイトルを付けてみたらだめかなあ・・・。

>カンナエの戦い
数の不利を工夫で補うことができたこと、それとカルタゴ側の騎兵(ヒスパニア、ケルト、ヌミディアの騎兵)のほうがローマ側の騎兵より強かったということで包囲殲滅戦に成功した戦いですね。

>騎兵戦
各時代・各地域でどのような馬が使われ、どのような訓練が行われたのか等々のことも調べていかないと分からないことが多いように思われます。


http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#6086 
不肖デルタ 2005/10/09 18:18
騎馬戦術

現代人が騎馬戦をイメ−ジするのは確かに困難かもしれません。
騎馬戦が巧みだったと言われる、蒙古の軍、では具体的に、どう
凄かったか?というのをダイレクトに感じるのは現代では確かに
難しいでしょうね。蒙古の軍勢と西洋の騎士団が激突したのは
蒙古vsポ−ランド・シレジア諸侯軍のリ−グニッツの戦い、と
蒙古vsハンガリ−軍のモヒの戦い、の2つが主な激突で
意外に少ない気がします。
(ロシアも西洋に入れた場合はもっと多いか)
大激戦のリ−グニッツの戦いは、後方の援軍を待っていた蒙古軍が
西洋騎士団と鉢合わせしてしまい不本意な形で会戦した遭遇戦
だった、という説も聞きます。この戦い、兵員数は西洋側より蒙古の
側が多く、蒙古人以外のスラブ、東欧服属民の兵の割合が多かった
とも言われ、勝敗の要因は単に兵員が多かった側が勝ったってのが
定説ですが、展開的には、西洋騎士団は密集陣形で突進力を発揮し
蒙古軍の中央に斬り込み蒙古は軍を2分させ左右に開き西洋軍を
包囲展開し殲滅を図った、という話です。
勝ってに思っていることですがハンニバルがロ−マ軍に勝った
カンナエの戦いの用兵展開がリ−グニッツの戦いに似ている気がします。
ハンニバルの場合はベルベル人の騎兵隊がロ−マの歩兵団を崩しました。





#6085 
孟きょう 2005/10/08 21:51
騎馬の事ですが

遅い書き込みで申し訳ありません。 日本における騎馬戦の問題に関する件ですが、やはり、従来よく言われてきた「日本馬が小型馬だから騎馬戦が不可能だった」という説は少し無茶があると思うのです(我々がイメージする騎馬戦なるものが日本に存在したかしてないかは別問題として)。そもそも小型馬では騎馬戦、騎馬戦術が展開できないというのならば騎兵の先進地帯である中国や北アジアでの騎兵そのものの存在が無かった事になってしまいます。日本の小型馬に対するマイナスイメージはおそらく西洋の大型馬を国策として大々的に取り入れ富国強兵の一翼にしていった近代からのコンプレックスがあるのでしょうね。
 私自身の考えとしてはむしろ、「小型馬だからこそ騎馬戦が可能であり、最適であった」というものでして、騎射の存在感が強い東アジア史のエリアに入る日本だからこそ西欧の騎兵概念とは違う見方をしていかなくてはならないのかな、と思います。現在の我々日本人がよく発想する騎馬戦のイメージの中でウエイトを占めているビジョンに「鉄バケツをかぶった西欧中世の騎士が馬に乗り突進する姿」と「近代西欧の軍人が馬上でサーベルを振りかざし、または銃を携帯して突進する姿」があると思いますが、それらはすべて近代に軍隊の西欧化を日本が推し進め、西欧の情報がいろいろな形で導入された際に日本人が知りえた「先進国西洋の軍制」のイメージであり、そこに「武士、天皇、近代化」さらに「日本史への発展史観の導入」を織り交ぜた西欧を強烈に意識する富国強兵時代のインパクトの大きさを感じますし、それが現在の騎兵論争を一層ややこしくしているのかなとも思います。 ただ、日本における騎馬の問題では律令導入の際の軍制の中における兵科導入の際の「中国式(当時で言えば唐式)騎兵」の存在をどうしても無視できないと思います。匈奴勃興から趙の武霊王の騎兵導入。前漢武帝代の漢、匈奴戦争における漢の騎兵。曹操の一族による騎兵と鳥丸の騎兵導入。唐の李世民らによる中原平定戦と突厥平定戦。金の華北制覇。ブイルノールによる北元殲滅をクライマックスとする明の対北元戦などなど、モンゴル帝国は言うまでも無く、北アジア、東アジアで治乱興亡を繰り返した歴代王朝の創業期の覇業には「馬上で弓をつがえる騎兵」の存在を抜きにしては語れず、それが「武」のイメージの花形として東アジア中に広まって言った事をかんがえれば、その延長にある日本の騎兵もすでに律令時代に本格的に、もしくはそれ以前に朝鮮史とのかかわりの中で取り入れられていたとするならば、北アジアの騎兵を王朝のフィルターに通した「中国式騎兵」「東アジアの弓騎兵文化」の存在を前提に考えていく必要があるのではないかと考えてしまうのです。    (日本史研究者の中で「中世の騎馬で打ち物による白兵突撃がありえなかった」との意見があるが、そこで言われる「中世」とは中国史、朝鮮史、北アジアら全世界を含む「中世」を含めたニュアンスなのか。また、そこに北アジア史の諸民族や中国史の重装騎兵の歴史に対するまなざしははたしてあるのか。知りたい事が多すぎます)



#6084 
徹夜城(完訳ルパン全集をついにそろえた管理人) 2005/10/07 14:12
今年はなにやら「ウン百周年」が多いような

 いや、もちろん毎年そうなんですけどね(笑)。僕の関心のあるところで「ルパンシリーズ誕生百年」とか「日露戦争終結100年」とかあったもので。
 CSで「太平記」再放送してるのも尊氏誕生700年記念だったのかいな、って話は以前も出てましたっけ?

>袱紗さん
 どうも、はじめまして。
 尊氏誕生700年イベントもやっぱりちゃんとあるんですねー。確かに等持院としては絶対なんかやんなきゃいけませんでしたね。
 「願文から見た尊氏像」というのは、やはり例の清水寺の願文がメインなんでしょうね。大河ドラマでもチラリという程度に使われてましたが、尊氏という摩訶不思議な人物を考える上で重大な材料なのは間違いないでしょう。そういう「ちょっとヘンな人」だから、新し物好きの後醍醐天皇が実は結構尊氏を気に入っていたんじゃないか、って説を佐藤進一さんも書いてましたけどね〜。


>タロイモさん
 こちらは頼之のお墓に詣でてらしたんですか。僕も写真でしか見たことがないのですけど…「ムロタイ」書いてる時に「現地取材」も少しはしなきゃ、とは思ったんですけどね。清氏の墓ともどもいつか行ってみたいところではあります。
 「騎馬武者像」について「頼之説」もあるんですね。僕はその父の「頼春説」を言ってみたりもしてますが…ただ頼之は実像にかなり近いと思われる木像があり、失礼ながらかなり貧相な印象を受ける姿なので、あの「騎馬武者像」にはイメージがあわないような気がします。
 徐渭については今まで意識もしたことがなかったです…まずは「中国の隠者」を探してみます。もしかすると手持ちの史料のなかに彼が書いたものもあるかもしれないです。


>歴史ドラマ
 「康熙王朝」もチビチビと5回まで鑑賞。順治帝(康熙帝の父)は愛妃の死を嘆いて皇位を投げ打って出家してしまい、それは記録からは抹殺されたことになってました(汗)。
 ナレーションでも言っていたけど、愛妃の死後一ヶ月で24歳の若さで急死してるんでそういう噂(伝説)がないわけではないらしいんですがね。それをそのままドラマ化するとは思い切った…というか、基本的に娯楽作志向なんでしょうね。NHKの大河だとここまで踏み込んで映像化しないんじゃなかろうか。それこそ世間的には勝手に「NHK大河は史実重視」扱いされちゃってるから。

 そういや今週土曜から「チャングム(大長今)」もNHK総合でやるんですね。「冬ソナ」とパターンはおんなじだけど(衛星での視聴率は「冬ソナ」よりよかったらしい)、時代劇だけにそうブームになるとは思えないんですが…もっとも香港では結構当たったとの話も聞きますね。歴史劇としてはともかく、毎回毎回飽きさせず次を見せちゃう週刊マンガ誌的なドラマ作りはやはり上手いなと思います。


>皇室典範
 昨日、「女系天皇」に反対する小堀さんやら八木さんやらが「緊急声明」なんて出してましたね。確かにここに来て「有識者会議」が急激に女帝・女系容認方向でまとめてきたので泡を食ったというところでしょうか。だけど、どうもこの会議自体はじまった時点で方向性も決まっていて各方面(恐らく皇室含む)に根回しを終えていたんじゃないかと感じるんですよね。日本の政治風土から言ってそうだと思う。
 結局のところ女系反対論者は旧皇族復活しか手が無いわけだけど、どうもその旧宮家の方々が政治的な動きをする恐れ有り、と会議のほうでは言ってるみたいなんですよね。東久邇家とか過去の経緯もあるからなぁ…
 一方で女系を認めるとなると女性皇族も宮家を創設でき、それらが何世代でも続けていけるようにする、なんてことも「会議」では打ち出してます。これやっちゃうと際限がないのも確か。費用は国民の負担なんですが…
 まぁ、南北朝ファンとしては南北朝再現が見られるかもしれん、と面白がって高みの見物をしております(笑)。



#6083 
袱紗 2005/10/07 10:46
生誕700年記念足利尊氏宝物展

はじめまして!
真田さん→太平記繋がりでこちらを知りまして
楽しませて(勉強させて)いただいております。

本日(2005・10・7)の読売新聞の記事なのですが
足利尊氏の生誕700年を記念して
京都府北区の等持院にて宝物展が開かれるそうです。(7日〜11日まで)
天龍寺所蔵の「天龍寺文書」から尊氏自筆の古文書類が特別展示されるほか
尊氏をテーマにした講演会もあるそうです。
尊氏自筆の天龍寺文書としては、臨川寺を十刹の列に加えることを伝えた「御教書」や、
楠木正成を討った恩賞を願い出た「請文」
尊氏自らが描いたとされる「達磨図」(等持院蔵)など。
講演会は8日午後2時から書院で、上島有・摂南大名誉教授による
「願文からみた足利尊氏像」をテーマに
「願文」の内容から喜怒哀楽が激しかったとされるその人となりに迫るそうです。

☆問い合わせ先 等持院(Tel 075-461-5786)

他に書き込みするところが分からなかったものですから
こちらに書かせていただきました。



#6082 
タロイモ 2005/10/05 23:38


管理人さま
私も根津美術館の展覧会見るまでは、徐渭については全く
知らなかったですが、「中国の隠者」(井波律子著・文春新書)
にも一章設けられていたり、東京国立博物館のサイトに徐渭の絵が紹介されてたりと
意外と知られている人なんかいな?とか思ったりしました。
胡宗憲の幕僚時代の徐渭は、画家というよりも
上奏文の起草やら対倭寇戦の作戦立案など、いろいろ活躍をしてたみたいですね。

話は変りまして先日、京都の西京区にある地蔵院というお寺に参拝してきました。
細川頼之のお墓に参ってきたのですが、竹林の参道と庭園の美しい
お寺でした。そういえばかなり前の話題ですが、「騎馬武者像」の像主は
細川頼之ではないか?という説もありましたね。荻野三七彦氏の
論文だったと思うのですが、載っている雑誌の名前を失念しました。



#6081 
杉本伊予守佳尋 2005/10/05 15:27
戦車と騎馬兵とか

 そういえば、戦車(チャリオット)での戦いから騎馬や歩兵中心の
戦術変化には、使用する武器の存在も大きいと思います。
 例えば古代中国では、広い平原での戦車戦を想定して使用された戈や
戟は刃が横向きだったのが、秦漢時代になると形が変化し薙ぎ払うより
突き刺す機能を重視して作られるようになり、また戦車は趙の武霊王が
北方騎馬民族の風習を取り入れ、騎馬部隊を編成するようになった事や
戦車を運用できる広い平原が少なくなった事や攻城戦の機会が増えた事
で次第に姿を消していく事になります。
 余談ですが鄭問氏の「東周英雄伝」をベースに制作された「孔子傳」で
私がふと疑問に思ったのが、春秋時代ってまだ戦車戦が主なのに魯人の
陽虎が馬に乗っている…。 戦場で戦車の姿を殆ど見かけない…等実に
重箱の隅を突くような疑問ですが制作スタッフはどう考えたのやら…。
 兎に角、戦車(チャリオット)が完全に姿を消したのは何時の時代かな
と…皆様はどうお考えでしょうか?
<「康煕王朝」の事
 私はケーブルTVのBSジャパンで視聴しています。
こっちでは明日が29話の放送予定、何と言っても姚啓聖の爺さんが妙に
面白い、これからどうなるか楽しみです。



#6080 
不肖デルタ 2005/10/05 12:36
騎馬VS戦車

>騎馬
馬に乗りながら戦うことは、ともかく、軍隊から全く
馬に用が無くなったのは、内燃機関が普及する頃まで
かかったのはいえるんではないですかね。
きわめて希な例としてドイツがポ−ランドに侵攻した
ときにポ−ランドの騎兵隊がドイツ軍の戦車隊に
突進して玉砕したという話も聞きます。もっとも
これはポ−ランドに戦車が少なかったからでしょうが。
火縄銃が普及するようになった時代でも西洋は
馬上で銃撃が可能にしやすくするために歯車発火式の
銃を作り始めた、という説があります。



#6077 
船頭の孫 2005/10/05 10:36
日本における戦闘の地域単位

NF様のおっしゃった日本における「愛郷心」ですが、商工業の発達の問題と同時に、日本の在地社会における民衆編成構造がかなり影響していると思うんですよ。まず第一に念頭に置かねばならないのは日本の中世の「百姓」っていう社会集団が、もう完全に在地社会においては支配階級だってことですよね。古代においては百姓は戸籍で「良」に分類された人民、支配層ひっくるめた概念ですが、編戸制が崩壊してからは国衙が全人民を直接把握するんじゃなくて、田堵負名となった富豪層を通じて間接把握するようになるから、百姓っていうのは田堵負名となった富豪層や、それに由来する名主層になっていく。要するに、中世の百姓とは昔話の長者様クラスの人が多かったとみなしていいんじゃないかと思うんですね。で、この百姓身分の下に一般人民が名田という単位で編成され、百姓の経営指揮の下で農業や水産業、手工業、商業などに携わっている。で、この名主百姓とその経営組織である名田は郡、郷、保といった国衙領と、荘園に編成され、こうした国衙領と荘園の編成単位ごとに武士が君臨している、こういった大雑把な地域編成構造が、11世紀の荘園公領制成立後は成り立っていたと言えると思うんですよ。

で、戦が起きたときの戦闘員の編成構造も、この構造に非常に制約される。

中世初期の軍事動因が小規模だった頃は、軍事エリートの正規の武士やその郎党といった騎馬戦士とその補助員である一騎当たり数人の歩兵が中小規模の集団を編成して、敵の軍勢の弱点に一撃離脱式の騎馬射撃戦を仕掛け、その繰り返しで陣形が乱れたり負傷者が増えて弱体化した部分に集団突撃と切り込みをかけるというのが恐らくは戦闘の一般形だったでしょう。

でも、戦乱が全国規模になって戦場動員数を増やさざるを得なくなると、騎馬戦術に熟達した荘官、郡司、郷司、保司を勤める武士層やその郎党が、配下の名主層を動員する。名主層も一般庶民ではなく多数の隷属民を抱えた階層だから、所従などの隷属民からなる私兵を動員し、その指揮官として戦線に参入する。これは、中世の戦時の戦闘員の騎乗を許された士分、徒歩(かち)武者、雑兵という大きな3つの区分に相当すると思うんですよね。

そうすると、一般歩兵たる雑兵は恐らく名田単位の帰属意識を強く持っている。名田は山林資源、水利などによって互いに潜在的ライバル関係にあったから、隣接地域間でもそんなに共通の愛郷心を醸成してはいなかったでしょう。せいぜい、同じ公領や荘園の政所を公共施設として使っていた同じ郡、郷、保、荘園単位でしか愛郷心を共有できなかったはずです。これは、つい最近、昭和30年代ぐらいまで農村が隣村と水利などでしばしば鋭く対立しており、子供社会でも隣村の子供達と盛んに合戦まがいの集団の喧嘩をするのが常態であったこととも似かよっています。

私はこうした在地社会の「職の体系」による重層的な社会構造が均質大規模な歩兵集団を成立させる上で大きな障碍になったと考えています。



#6076 
NF 2005/10/05 01:02
『伝統的美風』なんて飾りに過ぎんのです、偉い人にはそれがわからんのです(…ネタの使い回しはもうええわ)

先ほどはえらく失礼しました。「何も書くことはない」といっときながら、書いてるうちに妄想体系が膨れ上がったようでずいぶんな長文になってしまいました(苦笑)。
船頭の孫さまがおっしゃったもう一つの内容についてですが、「偉い人」が言及し「守ろう」とする「伝統」って早くて明治期、下手すると戦後に始まったものが多いんでないかな、とは以前から僕も思っていました。トンデモ日本神話の話題にもつながるんですが、日本古来のものに見せてその実は西欧的な一元的道徳というのは、本当に日本に古くから伝わる神話や伝統に対する冒涜なんではないかなと思います(神道の国教化を進めたはずの明治日本が村の鎮守の神社などにどう対したかは南方熊楠の伝記などを読めばわかるわけで)。…まあ、明治期の場合は日本が弱肉強食の中で生き残るための模索の中で生まれた方針なので一概に全否定もできないとは思いますが。
結局は、自分が望む、都合のいい道徳を「伝統」に押し着せて子供に押し付けようとしているんでしょうね。これは別に「右」だけの傾向じゃありません、「左」寄りの人が多いであろうPTAや社会団体などの言動にも同様の臭いを僕は感じます。本当の伝統は、どこの地域でも、神話もそうですが「偉い人」たちが期待するような道徳的なもんじゃありません。もっといい加減で、チャランポランで、時には背徳的ですらあります。特に日本は宗教的に裏付けられた論理体系・倫理体系が自前では存在しないので無軌道ですらあります。だから日本はダメだ、というのではありません。寧ろだからこそ僕は日本が、そしてその歴史を編んできた先祖たちがいとおしくてならないのです。他の地域と比べてチャランポランで無軌道でいい加減であることによる弊害は無論あるだろう、しかしそのせいで日本の娯楽文化は高いレベルに達したといえるのでないかと思います。いいとこ取りはできないのです。
…結局、「伝統」やら「美風」やらいう人は歴史を知らんのでないかな、そう思います。以上、「日本人であることの誇り」も大事だが不謹慎なネタや不健全な文化も大好きな人間の愚痴でした。



#6075 
NF 2005/10/05 00:40
日本と西欧の近世歩兵事情

>船頭の孫さま
>騎馬戦
忙しくてしばらく書き込めないうちに、船頭の孫さまが僕の言いたいことを全部言ってくださったのであまり付け加えることはないんですが、騎馬戦士たちが分散して歩兵たちの指揮に当たらざるを得ず結果として騎兵部隊を編成できなくなるにいたる原因は、歩兵の側にもあるのかもしれないと思うのです。ヨーロッパでは早い段階(14世紀初頭)から歩兵が密集陣形を取り一定の練度を持って集団戦を行うことができていたようですが、日本では14〜15世紀の段階では歩兵たちは一定の隊形を保持して騎兵隊の突撃を防ぐだけの練度がなかったようなのです。そのため当初は騎馬戦士が下馬して隊形を組み騎兵隊の突撃を防ぎ、後には練度の低い歩兵たちをまとめるため騎馬戦士がバラバラになり指揮に当たるようになる。バラバラになった騎兵には突撃効果が期待できない以上、騎乗するメリットはなくむしろ的になる危険があるため下馬するにいたる。日本と西洋の差は歩兵隊の練度にあるように思えるのです。ここからは根拠のいまいち弱い仮説なんですが、西洋では商業の発達に伴い比較的早くから各地で都市が発達し(ローマ時代に各地に都市が建設された名残もあるでしょう)、それが各地域の特色を生み、結果として人々の愛郷心も強くなった。愛郷心に燃えた共同体により集団訓練を施された結果として一定程度の練度を持った歩兵が生まれた。例えばスイス傭兵は地域共同体により訓練を施されており、ランツクネヒトもドイツ手工業者の職業組合を基盤に強い団結力を持って訓練を施したといいます。一方、日本ではほぼ同じ時期に傭兵による歩兵が主流にはなるのですが、ヨーロッパと比べ商業の発達も未成熟で、主要な都市といえるのは京都・奈良・鎌倉・博多など数少ない。文化的にも京都が中心で地域色はまだ強くありませんでした(各地で地方都市が発達し地域の特徴が現れ、愛郷心が高まるのは早くても15世紀末以降と考えています)。そのため集団戦法を取れるだけの練度が歩兵に施されることは不可能だったわけです(それができるほどの規模と経済力を持った共同体は存在しなかったのでは)。その結果が、騎兵隊を崩してでも職業軍人である騎馬戦士を歩兵を束ねるために分散させざるを得ない状況を生んだのではないでしょうか。で、16世紀になりようやく各地で地方都市が成立、地域別の特徴が生まれ愛郷心が強くなってきた。そして歩兵も段々練度が高くなったが、それから間もなくに政治的統一がなされ(というか練度上昇に伴う歩兵の兵科成立が統一に向かう中でなされた)太平の世となったためについに騎兵と歩兵がそれぞれ独立して機能する状況が日本では生まれなかったのではないでしょうか。
まとめると、歩兵が主力になった時点で、ヨーロッパに比べ商業の発達が未成熟であったのが最大の原因ではないかと思うのです。じゃ、なぜそうした違いが生じたのか、となるとまだ結論が出せてません。ただ思うのは日本・西欧とも隣接する先進地域(中国やイスラーム)の刺激を受ける形で社会が変化し14世紀頃に貨幣経済を行える段階に入った点では共通しているものの、辺境地域としてではあるがローマ時代を経験している西欧と比べ、3世紀頃になってようやく国家形成が始まる(つまり歴史の積み重ねが少ない)日本は未成熟な形で貨幣経済社会を迎えざるを得なかったのかな、と思っています。
えらく長文になってすみません、いったん失礼します。



#6074 
船頭の孫 2005/10/03 12:20
インテリジェントデザイン説

日本の近代社会における『伝統』観はアングロサクソン思想の影が色濃いとは昔から思っているんですが、こと近年の『保守思想』に関してはアメリカの福音派を代表する宗教右派の影響がかなり強そうですね。この辺りの思想がどうやって彼らに浸透していったのかは非常に興味があります。ちょっと私の手持ちの知識では、浸透ルートが想像つかないんですよ。でも、こういういかがわしい『伝統』を日本の古来の伝統意識として若い世代に浸透させられるというのもたまらないですね。伝統回帰の衣をまとって実はアメリカ化なんですから。



#6073 
船頭の孫 2005/10/03 12:13
日本の騎馬戦など

日本馬が小型馬だったから騎馬戦は不可能だったという言説は確かに眉唾物ですね。初期の武士は「弓馬の道」をこそ武芸の根幹としているわけですし、徹夜城さんのおっしゃるとおり、モンゴルをはじめとする北方アジアの遊牧民の軍馬も小型馬ばかりです。この話に根拠を与えてしまっているのが往年のNHKの歴史番組『歴史への招待』において日本の在来馬に騎馬武者と同等の重量の物体を背中に乗せて走らせ再現実験ですが、あれも実は眉唾の面がある。だって、馬って、人を乗せて走らせる訓練によって、そういう状況で酷使する筋肉をしっかり筋トレしてやらないと、ろくに乗馬に使えやしないんですよ。背中に重量物を乗せて走る訓練をしていない今日の一般在来馬にいきなりそんな事やらせても、たちまちへばってしまうのは当然なんです。日ごろ激しい訓練を主人と共に行っていた往時の武士の乗馬と比較になんかなりません。

日本で騎馬戦術が衰退したのは、遊牧の習慣が無く、優秀な騎馬戦士の供給源が事実上家芸として幼少時から特殊訓練を積んだ上級武士に限られていたことが大きいでしょう。優秀な騎馬戦士の数が限られているが故に、中世の歴史を通じて戦場の動因人数が増えるに従い、上級武士が歩兵集団の指揮官になることで戦闘時に下馬して指揮に当たらざるを得なくなる場面が増えたこと、騎馬弓射や騎馬突撃といった騎馬武者の戦術が多様な戦闘局面の限られた要素になってしまったことというのが主たる原因だったのだと思います。

あと、ヨーロッパではスイス傭兵団とかランツクネヒトのような歩兵傭兵団と、封建領主から構成される騎士が軍事組織としてはっきり分離していたのに対し、日本では足軽歩兵隊が騎馬戦士たることを歴史的に本分と考える士分の上級武士の下に組織化されていたことも上級武士が下馬戦闘せざるを得ない状況を増やしてしまったのではないでしょうか。そのあたりが、騎士は騎士、歩兵傭兵団は歩兵傭兵団と分離して考える思考を持つ、ポルトガルの宣教師に武士の下馬戦闘を奇異に思わせて特記させるに至った事情だったのだと思うのです。

日本の騎馬戦術の実態を検証するには、文献調査だけではちょっとブレークスルーを起こせないところに来ているんじゃないですかね。いっそのこと、日本の在来馬をたくさん訓練して、なおかつ弓術と騎馬戦を徹底的に訓練した人間も用意して、実証性の高い実験をやってみる必要もあるのかもしれません。



#6072 
徹夜城(動物界脊椎動物門哺乳綱霊長目真猿亜目狭鼻下目ヒト上科ヒト科ヒト属ヒト種ヒトの管理人) 2005/10/01 11:27
孔子の子孫は300万人

 「史点」ネタと言いたいところですが、ちと書けない状況なのでこちらに。
 以前に「チンギスハーンのY染色体」の話がありましたが、中国山東省曲阜市の孔子家系図研究センターがこのほど「孔子の子孫は世界に300万人いる」との研究結果を出したんだとか。この300万人のうち50万人が海外におり、うち10万人は外国のうち最多で韓国にいる…というのですが、それはそのまま鵜呑みには出来ないと思えますね(儒教国家になっていただけに)。家系図なんて後からいくらでも作っちゃえますからねぇ…
 そういや赤穂浪士の一人・武林唯七は中国系三世で孟子の子孫ってことになってました。


>NFさん
 「阪神優勝」もわずか2年ぶりだと感激もそれほどでもないとか?以前は「20年に一度の祭り」などと言われていたモンですが(笑)。
 皇室典範有識者会議ってのも当初から「愛子さまでいく」と小泉首相も口走っていたよう方向性は決まっていたってことでしょう。ここに来てその形を明確に出してきたのかもしれません。前回の中間報告で「旧宮家」の可能性を持ち出して産経なんかが妙に浮かれていたわけですが、そのときも「共通祖先は600年前」と釘さしてましたしね。
 今回の発表を受けて産経は当然の如く必死になって意地でも男系継承を訴える「皇室典範問題研究会」なるものを産経系人脈で作った事を報じています。ただこの件に関しては保守系知識人の間でも旧宮家復活→皇位継承にはさすがに無理と考えている人も多いので思うようにはいかないでしょうな。
 ただ将来本気になった一部過激派が旧宮家を立てた「新南朝」を主張する可能性はなきにしもあらず。ネット右翼連中のこの件に関する書き込みを見ているとそんな気もしてきます。「神のY染色体」うんぬんの話も言ってるのがいて、まぁ読んでるぶんには面白いモンです(笑)。

 ところでこれと微妙に関連する話題ですが。
 先日来、「ヘンテコ歴史本」内の出雲井晶さんのコーナーへのアクセスが急増しておりまして、なんだろうと解析していたら、つい先日産経新聞がアメリカで一部流行(?)の「インテリジェントデザイン(ID)説」をヨイショする記事を出していたんですね。そこに出雲井さんのコメントが登場するのです。(下がそのアドレス)
http://www.sankei.co.jp/databox/kyoiku/etc/050926etc.html
 まぁなんというか、僕自身は「あ、やっぱりそうなんですか、ここの発想は」と思うばかりでしたが、出雲井さんって「日本神話」を持ち出しつつどうも発想がキリスト教右派的だったんで特に驚きはありませんでした。
 それにしてもダーウィン進化論とマルクス主義(社会主義)が思いっきりゴッチャにされるのがこの手の人たちの特徴。まぁ進化論がマルクス主義の発想に影響を与えた部分はあるし、マルクスも「資本論」をダーウィンに贈って礼状もらって喜んでいた事実はあるんですが、どうもダーウィン自身は「資本論」をろくに読まずに礼状だけ書いたというのが真相らしいです。

 この件に関する批判はこちらのブログ「幻影随想」様がうまくまとめてます…というか、ここが発信源になって各所で我がサイトの出雲井ページにリンクが張られてるわけですが。
http://blackshadow.seesaa.net/article/7460434.html
 なお、産経のこの主張と瓜二つなのが以下の「世界日報」(統一教会系新聞)の社説です。
http://www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh050827.htm


>杉本伊予守佳尋さん
 お久しぶりです。
 「康熙王朝」は僕もGyaoのでチビチビ見てます。さっき第三回を見終えまして…おお、順治帝が実はドルゴンの子だったという設定になってるんですな。なんか東映江戸時代劇みたいだ(笑)。
 「ヌルハチ」は以前なぜか日テレ深夜に放送していたことがあるんで、一部だけですが見ています。それにしても名君が続いたこともあるんでしょうが、満州族王朝である清の歴代皇帝ドラマが続々と作られ、人気を博すというのも興味深いところではあります。
 日本で言うと江戸時代の将軍ドラマの感覚ではあるんでしょうが…日本の大河ドラマでは「主役にしたもの」に絞ると「家康」「秀忠」「家光」「吉宗」「慶喜」はすでに製作済みということになりますか。主役になったことはあまりないけど「綱吉」は登場だけならずいぶんしてる(もしかして一番映像化された徳川将軍かな?)。
 そういや中国で明代の皇帝ドラマを作ったって話は聞かないですね。朱元璋なんか面白いはずなんだけど、ちょっと差し支えもあるといいますか…どうも中国でも「明朝」というのは不遇のようです。これも日本の室町時代と似たポジションにあります。


>モーグリさん
 これはまた、お久しぶりです。
 戦国時代に限らず日本の戦争における「騎馬戦」ってどんな感じだったのか、少なくとも時代劇映像はあまり当てにはならんとは思ってますけど、鈴木真哉さんの言うように「下馬戦」を強調しすぎるのもどうかという印象は持ってます。
 日本の馬は現在見られるものでは木曽馬みたいのを見ればかなり小型であることが分かりますが、モンゴル馬だって結構小型です。モンゴル歴史映画で見る限りはあんな馬でもかなりの騎馬戦が可能ではあるんじゃないか…などと歴史映画マニアの視点からは思うんですけどね。


>映画「ルパン」
 ところで話は飛びますが、先日見た映画「ルパン」のラスト、1913年にオーストリア皇帝がフランス訪問中に爆弾により暗殺されかかるというシーンがあるんです。原作にはもちろんなく「カリオストロの復讐」のアレンジでの挿入になってるんですが、監督はこのシーンをわざわざ入れた意図を第一次大戦を間近に控えた歴史事実とルパンをリンクさせようとした、というようなことを言っていました。つまり映画で描かれた19世紀末のベル・エポックの終わりを印象付けようとしたということだと思われるのですが…この辺、映画「ルパン」は明確に「時代劇」として製作されていることがよく分かります(僕もこの点を高評価してます)。
 ところで、オーストリア皇帝暗殺未遂事件ってのは史実なんでしょうかね?まだ確認がとれてないんだけど。



#6071 
モーグリ 2005/09/30 20:29
検証・武田騎馬軍団不在説

お久しぶりです。今年の初めに病気にかかってしまって最近まで療養していました。ここの来たのも久しぶりです。


ここの掲示板にいる人の中にも知っている人がいるかもしれませんが、今月初めに発売された『歴史群像』10月号に桐野作人氏の「検証・武田騎馬軍団不在説」という戦国時代の騎馬隊を扱った論考が掲載されていました。かなり興味深い内容です。

従来、戦国時代の戦闘というと映画にもなった武田騎馬軍団のように、騎馬武者が馬にまたがり馬上から槍や太刀をふるって活躍したというイメージがありました。
ところが、近年では長篠の合戦の再評価に伴って鈴木眞哉氏の『鉄砲と日本人』などで戦国時代に騎馬隊(特に武田騎馬軍団)や騎馬戦術が存在せず、武士は戦場では下馬して戦ったという新説が登場しました。戦国時代にいた日本の在来馬が西洋の外来馬よりも体格が劣っているのもこの説の有力な証拠だとされています。
#私もそうだと思っていました。

そこで、近年不在説が取り立たされている戦国騎馬軍団の実像は本当はどうだったのか?というのがこの桐野氏の論考の趣旨です。

それによると、戦国期の馬の体格の小ささは日本人の体格も現在より小さかったためにあまり問題にはならない。戦闘で騎馬隊が下馬戦闘をしたことは事実だが、下馬戦闘は一般的なものではなく通常は乗馬戦闘を行っていた可能性が高い。文献などから見て武田騎馬軍団の存在や長篠の合戦で武田軍が乗馬突撃を行っていたのはほぼ確実だろう。というものです。

最終的に日本で騎馬隊が衰退していったのは、鉄砲による火力の増大で軍隊内の人員比率が騎馬隊中心から鉄砲隊中心に変化していったためとなっていました。

かなり面白い論考なので、戦国時代に興味がある人はかなり面白いと思います。



#6070 
杉本伊予守佳尋 2005/09/30 15:40
私の最近のマイブーム

長い冬眠から目覚めての書き込みです…。
太平記のカードゲームを作ろうと決めて
みたものの仕事の忙しさと疲労に感けて
遅々として進まず…何とかせねば…。
 さて話は変わって私のマイブーム
今一番のお気に入りは「康煕王朝」です。
中国で実に驚異的な視聴率を叩き出した
長編ドラマで、DVD化されていて私は
年内に購入を予定しています。
考えてみると未だ「清史」も「民国史」も
編纂執筆されていない状況を考えると
これを康煕本紀にというのはないか(笑)。
他にヌルハチやホンタイジ・順治帝のも
あるようなので機会があったら観てみたい
と思っています。




#6069 
NF 2005/09/30 02:14
2年ぶりの歓喜

阪神タイガース優勝。前回と比べ割りに落ち着いて迎えることができましたが(それでも直前まで心配でしたが)、やはり何度味わってもいいもんですね。って、歴史掲示板に何書きこんでるのやら。

>徹夜城さま
御元気になられたようで何よりです。
しばらく書き込みがない状況が続いていたので、何か話題を振りたいとは思っていたのですが、仕事で忙しい・ネタがないという状況でご無沙汰しておりました。たまたまルパンの方で一発ネタが触れる話題が合ったので顔を出させていただいた次第で。
少し歴史関連の話を書いておくと、この頃図書館で「明治大正の民衆娯楽」(倉田喜弘著 岩波新書)という本を発見し少しずつ読み進めてはいるのです。曲芸・人形・講談・どどいつ・浪花節・軍談・落語・歌舞伎…。近代文学に代表される西洋風エリート文化も大事でしょうけど、一般の人々が心の慰めとしていた文化、これこそ僕の深く知りたいところ。ただ、忙しくて返却期限まで読み終えられるやら。

あと、「皇位継承、天皇直系優先で一致…皇室典範有識者会議」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050929-00000214-yom-soci
まあ、やっぱりなというところでしょうか。

…話があっちゃこっちゃ飛びましたが、これにて失礼いたします。



#6068 
徹夜城(ようやく風邪が抜けてきた管理人) 2005/09/28 23:22
朝から晩までルパン漬け

 管理人自らお久しぶりです。
 書き込みをしなかったこの間、就職活動みたいなことをしていたり、尾鳩氏と上野で飲んだり、時期限定だから急ぎに急いで怪盗ルパンコーナー更新に邁進して調査活動してまわったりと忙しくって。おまけに風邪までひいてしまいました。今日あたりでようやく復活です。

 映画「ルパン」は明日見てくる予定ですが、やはり劇場数は少ないながらも映画公開というのは大きいようで、出版業界的にはちょっとした(あくまでちょっとした)ルパンブームにはなっていて、こちらの作業にも都合がよかったです。
 今日なんかこれまで未読だったルパン譚を4つも読んじゃいましたからねー。今どきルパンの新作(?)が読めるなんて、長生きはするもんじゃ(笑)。

 ルパンコーナーに書けよと言われそうですが、歴史も絡んでくるのでちょこっと(まぁ宣伝も兼ねてます(笑))。
 マニア自称の僕にして未読のルパン譚があったというのは、一つには本国フランスですら未確認の作品がどういうわけか英訳版にあったことにあります。ルパンシリーズの一つ「バーネット探偵社」というシリーズの一作に英語版にしか存在しないものがあり、それが初めて正式に日本語訳されたのです。発売まもない「ミステリマガジン」の11月号に掲載されています。
 原作者のルブランは当時作品を書き上げると自国の出版社より先に英語版の翻訳者に原稿を渡してしまうということが実際あったらしく、そのためにこういう結果になったみたい。もしかするとまだ埋もれている作品があるのかもしれない、ということでした。

 もう一つがルブランがひょっこり試作で書いた一幕もの戯曲「アルセーヌ・ルパンの帰還」が読めたこと。こちらは僕が気がつかないうちに某児童書出版社が唐突に本邦初訳を数年前に出していたそうで、出版社の事情もありただちに絶版(笑)。国際こども図書館ででも探すしかないかと思っていたらなんと自分の住む市の市立図書館にあった(笑)。こりゃ盲点でした。まぁ内容は決して面白いもんじゃないんですけど、マニアには変なところで受けるかも。
 なお、ルパンもの戯曲では最近フランスで発見されたというものもあるそうで…

 さらに一本は1970年代以降にボワロ=ナルスジャックが匿名で(まぁすぐにバレましたが)書いた新ルパンシリーズの一作。これも「ミステリマガジン」最新号に載っています。

 ルブラン以外が勝手に書いたルパンもの、というのも結構ありまして…例えば今日になって初めて読んだ「ピラミッドの秘密」ってのがあります。日本では児童向け定番となっていたポプラ社南洋一郎版「怪盗ルパン全集」の一冊で、いま出ているバージョンでは削除されている一冊です。タイトルからして「こりゃ贋作だろ」と思っていたんですが、今日初めて図書館から借り出し読んでみたんですね。
 読んだことがある方もいるかもしれませんが…一言で表現すると「ルパン版インディ・ジョーンズ」です(笑)。いやほんと、まさにそのまんまで。ルパンが十字軍時代の文書を元にナイル上流の古代黒人帝国の秘宝を探しに行くってお話なんですから。読めば読むほどインディジョーンズそっくりで、南洋一郎さん、先見の明があったのかもしれない…というよりルーカス自身そういう「昔懐かしの冒険活劇」の復活を企図してあれを作ったんだから根が同じなのは確かなんですよね。
 それにしても、今ではまず再版されないだろうという内容でもあります。人種問題+ハンセン氏病問題のダブルパンチですから…人種問題に関してはルパンの「虎の牙」も相当にヤバくて南洋一郎の本作はまだ人道的と思えるぐらいですが。

 いまルパンコーナーのほうで日本における翻訳・翻案の歴史をたどるという企画をやってるんですが、調べれば調べるほど驚くようなことが出てくる。江戸川乱歩のみならず、あの横溝正史までがルパンの翻案、パスティーシュをやっていたというのは驚きました。

 そんなこんなをしながら、1970年代にフランスで作られたTVドラマシリーズのDVDもセットで買いこんでチビチビ見ている、という、まさに朝から晩までルパン漬けの日々を過ごしてしまいました(風邪で寝込んだせいもあるけど)。
 このシリーズ、原作とは時代設定を微妙に変えてまして第一次大戦後の1920年代後半を舞台にしています。そのためラジオニュースで「ヒトラー率いるナチスの動静です」なんてアナウンスが流れたりしています。


以下、だいぶ遅れましたが各種レスです。

>NFさん
 警告にも関わらずしっかり風邪を引いてしまいました、すいません(^^;)。
 あ、ルパン掲示板への書き込みどうもでした。

>ブッチャー3世さん
 ブルース・リーが特にアメリカで「有名日本人」に挙げられてしまう一因には、ブルース・リーの俳優デビューがあちらのTVドラマでの「日本人カトー」役だったことも考えられるかもしれませんね。


>阿祥さん
 パソコンテレビGyaoの中国ドラマシリーズ、今日になって初めて鑑賞しました。いやほんと、こういう放送の形態も出てくるわけだよなぁ…と新鮮ではありました。メールアドレスや郵便番号などは登録させられますが、無料ってのはやはり大きいし手軽。少々CMがうるさいですが、まぁこれは運営上しょうがないし。民放で放送してると思えばいいわけで。
 とりあえず「康熙王朝」の第1回を見ました。これは確かに見ごたえがありますね。「ラストエンペラー」と題されて放送されてるのは以前「末代皇帝」のタイトルで出ていたやつかな?以後、「雍正王朝」も放送するようですね。これも見てみたかった。
 こういうDVDで買うと大変な大河歴史ドラマなんかはこういう形態で鑑賞するのに向いてるなぁ、と思いましたね。韓国の大河歴史ドラマなんかもこういう形でやらないかな?

>タロイモさん
 お久しぶりです。
 そうですか、上田先生、そんな番組(って言い方はなんだ)にも出ておられましたか(笑)。教育テレビってたまにチャンネル回すと知ってる人が映ってのけぞることがありますね(笑)。
 徐渭というのは僕も知らんでした。もしかすると資料中で名前ぐらいは見てるかもしれませんが…幕僚にもいろんなのがいるもんですよねぇ。



#6067 
タロイモ 2005/09/23 01:16
明代絵画と雪舟

こんばんは、おひさしぶりです。
上田信氏の「海と帝国」面白そうですね。
ぜひ購入して読んでみます。
上田信氏といえば、教育テレビの高校生向け
世界史番組で、チャイナドレスのアシスタントのお姉ちゃんと
黒貂の毛皮の話をされてたのが分かりやすくて面白かったですね。

ところで先月のことになりますが、東京の青山にある根津美術館
で開催されていた「明代絵画と雪舟」展を見てきました。
展示のなかで徐渭という画家の絵に強く惹かれるものがありまして、
経歴を調べてみたら、胡宗憲の幕僚として活躍していた
時期があったようです。女性問題で大事件を起こしたり、
郷試に何度も何度も落第したりと波乱万丈の人生で
徐渭という人物の生涯にも強く引かれるものがありました。
嘉靖三十五年、徐渭が龕山海上の倭寇との戦地を見て詩を賦す、と年表にありまして
どんな内容の詩だったのかこれから調べてみるつもりです。







#6066 
なな 2005/09/19 00:21
ありゃ。

てっきり大学の宿題か課題で、一応自分では調べたとは言いながら、ネットで検索するより前に手っ取り早く歴史サイトに聞きに来た…「教えてちゃん」か?

…などと勘ぐりまして、安易に宿題の手伝いをしてはならんと、ネットで出てきた情報を全部は書かなかったんですよね。(^^;ゞ
質問を投げっぱなしにする人も多いですし…。

まあ、その2つの単語で検索すれば、スペイン史文献目録のページと、ウィキペディアのポンバル侯爵のページがトップでヒットしてきますよ。
どちらも件数は多くないから。
スペイン史・ポルトガル史の専門書は大きな図書館に行けばたぶんあるでしょう。



#6065 
ありがとうございます 2005/09/18 13:53


ななさんありがとうございます。わたし高校3年生でして高校の教科書にのってなかったのです。専門的な本にのってるのですね!今度から参考にします。ありがとうございました。



#6064 
阿祥 2005/09/18 09:27
Gyaoの中国歴史シリーズ

「海と帝国」の件では失礼しました。確かに海から来たさまざまな圧力と、その対応という視点からは新しい歴史が見えてくるように感じられますね。

ところで、インターネットテレビのGyao(http://www.gyao.jp/)が中国歴史シリーズを始めたのを御存知ですか。
まず“ラストエンペラー”と“康煕王朝”をやり、そのあと清朝関係の3作が引き続き放映されるとのこと。これまで、なかなかみることのできなかった作品を手軽にみることができます。
こんなやり方でテレビを楽しめる時代になったんですね。おそらく世界各国にこういうメディアができるでしょうから、そうすると、さらに選択肢が広がることでしょう。言葉の壁はありますが。
日本で見るだけでも、ほかの国のいろいろな歴史ドラマを期待できそうです。中国だけでもきりの無いぐらいありますからね。



#6063 
ブッチャ−3世 2005/09/17 21:53
全然無関係の人種の方が波風が立たないかと

>ボスニアに李小竜の像
書いたあとで気付きました、ブル−ス・リ−の中国名は
「竜」ですか「龍」ですか、どちらなんでしょうか(笑
たぶん、民族が3つ巴で戦乱があったボスニアならではの
配慮がありましょう、カトリックでもイスラムでも正教徒
でも新教徒でも波風が片一方から出ますから、それ以外の
ほうからって配慮なんじゃないですか。
何かの話で出てたことですけどブル−ス・リ−って映画の
中での拳法アクションは、まぁ派手なんですけど、全く
彼独自の映画でしか表現できない向けの拳法、という
のでも無い、そうで、元々あった従来の拳の型を大袈裟に
して映画で見せているのだとかいう話でした。
むしろジャッキ−チェンのほうがエンタに徹していた
とかいう見方でしたね。
この間、見た映画「キスオブザドラゴン」が全く発想といい
というか李小竜の映画「ドラゴンへの道」のリメイクの
ように思えました(笑
西欧の東洋文化に対する勘違いは結構エンタになりますね。



#6062 
NF 2005/09/17 00:26
…そりゃいけません(下に続く)

>徹夜城さま
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、風邪など御召しにならないよう、御無理のないようになさってください。

ブルース・リーは、確かに「平和のシンボル」というのは変な感じですね。というか、言及しているブログでも「平和」というのにツッコミ入れてるものが多かった。そういえば、彼の「息子」ともいえるケンシロウも「世紀末救世主」と言われるのには違和感を覚えたものですが(笑)。
この頃(というか2000年前後から)は「萌えキャラ」もすっかりパソコンが独占して、そのおこぼれをコンシューマが貰っている感じがありますね。X boxが日本発売になった際に友人が「ゲイツ、ゲームにまで覇権を求める気か。エロゲーのハードを独占してるんだから、もう満足しろ」とか言ってたのを思い出す(笑)。しかし、アキバ系の文化を称揚してるメディアも見た目の無難なものは誉めているけど、こうした文化全般への見る目はまだまだ厳しい気がします。

では、くれぐれも御自愛ください。



#6061 
徹夜城(休に寒くなって体調を崩しかけた管理人) 2005/09/17 00:00
アタタタタ…

 話題のブルース・リーと、下の書き込みを見た気分を同時に表現してみました(笑)。

>ボスニアのブルース・リー像
 凄くいい話だとも思うんですが、ブルース・リーも平和のシンボルにされてはあの世でビックリ仰天でしょうな(笑)。しかも縁もゆかりも無い土地に建てられちゃって。日本のどこかで「大草原の小さな家」を建てちゃったって話を連想したりもしましたが(笑)。
 それはそれとして、ブルース・リーの世界的影響力の大きさを改めて思い知らされますね。そのパワーはジョン=レノン並みかもしれないなぁ。
 なお、欧米で「知ってる日本人の名前を挙げてください」と聞くと、オノ・ヨーコとブルース・リーの名が挙がったりするそうで(笑)。

>ぬえさん
 ほほう、高田延彦が尊氏…というので番組サイト見てきました。チャンピオンベルトをかついだ「尊氏」は確かに「騎馬武者像」のイメージですなぁ。残念ながらドラマ化部分ではこの時代は扱われず、リングを舞台にしたクイズバラエティー形式で中世全般は片付けられるみたいです。高田さん、尊氏だけでなく頼朝や時宗も演じちゃうみたい。


>景虎さん
 ユナ…って(笑)。
 じゃあFXユーザーとしてはロルフィーが…ってこれも悪夢かな。
 歴史話からそれますが、昨今なにやら「アキバ系」だの「萌えビジネス」だのもてはやされているのを見ていると、当時のPCエンジンやFXがその方面では先達でもあり、しかしそれをタネにしばしばバカにされていたのを思い出して複雑な気分になります。
 ゲーム機史の歴史もまた1ページ、になるようですね。



#6060 
SHIBANO PLAN 2005/09/16 14:41
UFOの理論と設計&設計図がついに完成しました。

 約三十年の歳月にわたり、反重力装置について研究を続け、ようやくそれと

思われる装置を発想し、部品をその機能上最適な位置に配置し外形をデザイン

していくと、アダムスキー型UFOの形が徐々に姿を現し始め、その物と言う形

になってしまいました。下記URLをご覧下さい。

URL http://www7a.biglobe.ne.jp/~shibano-plan/


http://www7a.biglobe.ne.jp/~shibano-plan/


#6059 
なな 2005/09/16 00:21
スペイン・ポルトガル史

>セバスティアニズモ
>ポンバル革命
自力でいろいろ調べ上げたけど、これらの「何が」分からなかったんでしょうか?

これらの言葉でちょろっと検索してみたところ、セバスティアニズモは「スペインのポルトガル併合」に関係する言葉のようですね。
つまりスペイン史の本を探せば何か出てくるんじゃ?
荻野恵と金七紀男という方が、ともにセバスティアニズモが書名に含まれる著書を出しています。
あ、今では古い本なので、ネット書店のアマゾンにはありませんでした。

「ポンバル革命」ではなぜか一件もヒットしませんでした。
ポルトガルの政治家にポンバル侯爵という人物がいて、独裁的権力をふるって「ポンバルの改革」を断行した云々…と、ウィキペディアに出てましたよ。
これとはまったく別の事だったら申し訳ないですが…。

これより詳しいことは…どなたかフォローをお願い。もう寝よ…。



#6058 
NF 2005/09/15 23:44


>景虎さま
「ラムちゃんの刺青」はマシュー・スイートのエピソードらしいです。
しかし、確かに日本は特定のキャラクターを絞り込むのは難しそう。
「民族を超えた、子供たちの未来への希望のシンボル」としてドラえもんとか、「子供たちの民族を超えたアイドル」としてピカチュウとかは銅像としておさまりが悪そうだし。
>尾鳩さま
すると、上手くすれば「平和のシンボル」としてだけじゃなくてファンの聖地にもなりそう。外貨獲得の役にも立つかもしれない。
そういえばケンシロウ…。彼も一種の「ブルース・リーもどき」でしたね。「マッドマックス」の影響もあるそうですが。



#6057 
景虎 2005/09/15 21:40
ホアッ

ブルース・リーの像には驚きましたね。
この人は、今でもアジアが生んだ最大のスターなんでしょうね。

>NFさん
日本文化の場合は、『宮本武蔵』とかになるんでしょうかね?日本の権力者より、海外での知名度は高そうですし。でも、『武蔵』の場合は、太平洋戦争に利用されましたから、やっぱり難しいでしょうね。
美少女萌えキャラといえば、ミュージシャンの中に『うる星やつら』の『ラム』の刺青をしてる人がいましたね。名前忘れましたが。
元PCエンジンファンとしては、銀河を救った光の救世主『神楽坂ユナ』と言いたいところですが、マイナーすぎますね。

まあ、真面目に考えると、日本文化の場合、最近の秋葉系にしても、伝統文化にしても、個人よりも文化そのものが受け入れられているというイメージがありますから、像は難しいかもしれないですね。



#6056 
尾鳩 2005/09/15 13:10
ドラゴン降臨

ブルース・リーの像が、バルカン半島に!
幾つかのニュースでも放映されてましたね。
式典には、夫人のリンダさんも招待されるとか。
個人的には、ブルース・リーファン協会の会長、チャウ・シンチー氏を是非招待して欲しいなあ。私も是非行きたい。ええ、もちろんブルース・リーのコスプレで。
まあ、冗談ですまない人間がいそうで怖い(笑。
何人のブルース・リーもどきが、バルカン半島の地に降り立つことになるんでしょうね。
間違えても、ケンシロウの格好はしないように。



#6055 
ぬえ。 2005/09/15 11:05


17日放送の「日本の歴史」において、高田延彦さんが足利尊氏を演じるようですね。
番組HPで見ますと、例の「騎馬武者像」の肖像のイメージなのかしら。



#6054 
NF 2005/09/15 01:47
民族を越えた平和のシンボル

http://www.excite.co.jp/News/odd/00081126623268.html
「ボスニアにブルース・リーの像 民族を越えた平和のシンボルに」
何というか、娯楽文化の持つ力、中でも娯楽傑作の持つ普遍性を改めて感じさせてくれるニュースです。
…日本文化だって負けていられません、荒廃した地に光をもたらしたシンボルとして拳王様の像とか立つくらいには役に立てないかなあ。別に民族を超えた愛のシンボルとして美少女萌えキャラでも構いませんが。



#6053 
こんにちわ 2005/09/15 00:41
お邪魔します

管理人さんを含め皆様こんにちは。歴史、主に世界史を専攻して勉学に励むものです。教科書や色々調べ上げたのですが、どうも甘いようでわからないものがいくつかあります。迷惑でなければ教えていただけないでしょうか・・??
「セバスティアニズモ」、「ポンバル革命」です。




#6052 
徹夜城(レンタルビデオを期日中に返却するのを忘れてた管理人) 2005/09/14 23:34
ああ、延滞金が(汗)

 先日借りたDVD3本を今日返すのをコロッと忘れてしまった。必死で見終えたのに(笑)。

 さて歴史ものとしましては先日ちょこっと書いた「ファイナルエンペラー〜悲劇の皇帝〜」がありました。2003年イタリア映画とのこと。収録時間と途中で暗くなるあたりなどからするとTVで放映したのかな?って気もしますが。
 検索するとアマゾンの批評がひっかかりますが、多くの人が指摘するのが「この邦題がひどい」ということですね。僕はパッケージ見た瞬間に薄々予想するところがあったのですが、タイトルと内容の乖離が著しいんですよ、これ。
 原題は「帰郷」というもので、451年に、ローマ帝国復興を志す男がローマから故郷ガリアに帰っていき、その途中でさまざまな見聞をしていく。そして古代ローマの再興は絶望的である事を悟っていく…というあまりにも救いの無い、内省的な内容です。

 なんでも15世紀末に修道院で発見された実在の旅行日誌を原作にしたそうで、主人公の男が当時としてはすでに少数派であった多神教徒でキリスト教徒に批判的。ゴート族の侵入に恐れをなしてローマから逃げちゃった皇帝を敵視し、新たな皇帝を立てて帝国の再興を図るが、かつての同志達はみな保身に走り、唯一頼みにしていた老貴族も自殺してしまう。この自殺の仕方が「ゴッドファーザーPART2」でも出てくる「お風呂につかりながら右手首を切る」というやつで、意外としっかり作ってある。追っ手と追いつ追われつの妙なアクションもありますけど、ラストはアッサリと終わります。
 つまりこれって娯楽作のようでいてかなり真面目な内容の作品なんですよね…歴史好きとしては意外な掘り出し物って気もしましたが。

 もうお分かりでしょうが、邦題にある「皇帝」なんて最初から最後まで影も形も見えません(笑)。
 さらに…検索かけるとパッケージ写真が拝めますが、そこには主人公がローマの軍曹を身につけて軍団を従えているように見え、背景には城らしきものも見えます。しかしこれ、本編中にはまったくそんなシーンはなく、主人公の写真に無理やり鎧を着せる「ハメコミ合成」をしちゃって、追っ手の連中をそれが率いる軍団のように見せるという荒業なんです。このパッケージを本気にして見た人は「騙された!」と思うこと必至(笑)。
 そもそも背景に使われてる写真の一部、よく見るとルパンの『奇岩城』で有名なエトルタの海岸が映っています。もちろん本編中そんなシーンは無く、パッケージ製作者が勝手にそれっぽくあてはめちゃったらしい。
 いや〜商売だとは思うんだけどさ、そこまでするか?と思うところ。内容はそれはそれでよく出来てるのでパッケージとの乖離がムチャクチャ気になる。もっともそうでもしないと売れないと判断したのではありましょうが、だったらなぜこんな地味な作品を輸入したんだろう、とかいろいろ考えちゃって。
 映像業界ではよくあることなのかもな〜。以前「マスター・アンド・コマンダー」の予告編で劇中には出てこない映像とか、子ども風のナレーションつけたりして問題になったことがありましたが、あれを連想しました。



#6051 
NF 2005/09/14 02:09


>マルクスの恋人さま
ありがとうございます、以降気をつけます(これまでも気をつけていた積りではいたんですけどね…、油断大敵です)。
「次期総理大臣にふさわしい」人物は残念ながら現状では思いつかないです、とりあえず守勢で耐えて若手の知名度があがるのを待つという前提で考えてみたのですが。
あるいは一発逆転を賭けて「次期総理大臣にふさわしい」とまでいえそうな強烈なカリスマを求めるとすると…。いっそのこと、「ナベツネすら成功しなかった秘策」「自民党は政界のジャイアンツ」ってことで星野仙一氏?…それくらいしか今の僕には思いつかない。大橋巨泉氏とかホリエモンよりは大分まともな人選だとは思うのですが。とにかく、大きなホラを、大きな夢を信憑性を感じさせながら語れる位の人でないと小泉首相の前に埋没しそうなのは間違いない。
>片山氏
福田元首相となぞらえる…。確かに微妙としか言いようがないですね。大きな夢を、大きなホラを語れる人でないと(以下略)。

…星野氏つながりで強引に話を変えると、彼の絡んだ2球団はそれぞれ優勝に関してジンクスがあるそうです。阪神優勝だと「景気上昇」・中日優勝だと「1年以内に政変」。…要するに、どちらも優勝頻度が低いというだけの話なんですが(巨人や西武とかだとジンクスの生まれようがない)。…中日優勝のジンクスが今回一応当たった形なのか知らん。今優勝争いしている2球団の顔触れからも、今大きな転換期なのだと強引に感じてみたりします。関西人としては「景気上昇」ジンクスを優先して欲しいですが(笑)。民主党も立ち直るまでに時間が要るだろうし次の「政変」はもう少し後で(笑)。




#6050 
マルクスの恋人 2005/09/14 00:51
私には夢があります。いつの日か、永田町の首相官邸で・・・

問題の文書、私も実際に民主党公式サイトで確認しました。

私にも落ち度がありました。5行目「・・・実際に読んでいないでしょう」はまずかった。
「読んだのですか」にすべきだったと後になって寒気を感じています。

8行目「嫌いな人間を・・・」の下りは、私の座右の銘です。
これは、私自身の痛恨の経験に基づいています。


民主党新代表は、何よりもまず「次期総理大臣にふさわしい人物」を選ぶべきだと思いますね。「民主党をまとめられる人物」を最優先で選んでるようじゃ、せいぜいそれ止まりだから。あと、党首以前にあの下手糞な広告代理店を即刻クビに。アメリカ系って言うが、官僚あがりの民主党幹部が官費留学で作ったコネで契約したんじゃないかと私は邪推しています。そうでもなけりゃ、あんなド下手に命運賭ける理由が考えられないもの。

総理大臣といえば、私はあの「殺し屋」候補筆頭の元ミス東大に少し注目してるんです。
自身のサイト等で故福田赳夫総理と自身を重ね合わせるような発言をしているんですよ。よく調べてみると東大・大蔵省主計官の経歴の他、初当選の年齢が近い(片山46、福田47)。片山氏は防衛予算担当主計官として自衛隊装備に大鉈を振るおうとした(そのため軍事パラノイア連中からひどく憎まれ、攻撃された。今もこの当時の予算攻防を罵倒するヘイトサイトが多数ある)わけですが、福田氏も陸軍担当の主計を、しかも昭和9年から16年まで、大蔵大臣が暗殺されて陸軍が大陸で全面戦争を始めてしかも泥沼化、そして人員も物資も国家総動員で予算が(そして国債も)べら棒に膨らんでいた時代に担当しています。
小泉総理が福田氏の書生あがりであることから考えて(片山氏も生前に面識があるようです)、小泉総理との会話は福田氏との話題でさぞ弾んだであろうことは充分推測できます。
福田氏は総理まで25年かかったけど、片山氏は何年ぐらいの計画立てているんでしょうか?
野望を持つのは構わないし、国政に出ようというのならそれぐらいでないとむしろおかしいぐらいなのですが、片山氏のサイト見る限りどうしても目方の軽さを感じてしまう。
新人候補ゆえの立場の弱さであの程度のことしか言えないというのならまだいいのですが、本気で精一杯アピールしてあの程度だというのなら、先が思いやられます。
いえ、片山氏個人がどうなろうと私の知ったことじゃない。そんなのに国政を握られている、1国民としての私の立場が、です。



#6049 
徹夜城(ヤケクソで現実逃避気味の管理人) 2005/09/13 22:47
今度の「911」

 以前の「911」の時も恒例で「夏休み状態」が続いていて、事件直後に復活した「史点」であのテロ事件を書いた覚えがあります。そろそろ時間がとれそうだし、書くべきネタは出てきたし…ということで7月のロンドンテロ以降を書いていない「史点」も近々復活させましょう。昨日辺りから大学も始まったのかここもアクセスが急増しましてねぇ…

 選挙結果を受けてのどっかの世論調査で内閣支持率がさらに急増。それでいて自民圧勝という結果には支持率ほど「よかった」という答えがないのは投票したほうもやや驚いてるんじゃないかな。その調査では「郵政民営化」が選挙で考慮した政策のトップになってたのに「慎重に」と答えているのも多いのがよく分からん。
 ちょっと連想したのが以前の長野県での田中康夫知事不信任騒動。そういえば展開が似てなくも無いような。選挙民としてはそういう風にここんとこの展開をとらえていたのかもしれませんな。
 参院で否決に持ち込んだ連中もアッサリ賛成に回るそうで…あのとき小差でも可決していたらどうなってたんだろ?と思うところも。なんか自民党の壮大な謀略にみんなひっかかったんと違うかな〜とか陰謀論も唱えてみます(笑)。「自民党をぶっ壊す」どころじゃないもんな、ホント。
 僕なんかは自民党についてはとうの昔に見切りをつけておりますので、笠原和夫にならって一切票は入れない事に決めてます(笑)。まぁ今回造反組にまわって落っこちたり形見を狭くした連中のほうが極右に近い連中だったのは確かでその点はほっとしてますけどね、ただ「改革」うんぬんについては黙って嵐が過ぎ去るのを見ているのが大半だと思いますよ。


 さて、そんな僕はといえば気分転換だか現実逃避だかで、先日来仮公開だけしていた「怪盗ルパンの館」コーナーを本日をもってリニューアルオープンしております。
 お分かりでしょうが、映画公開の便乗です(笑)。第一短編集『怪盗紳士ルパン』だけしか完成しておりませんが、とりあえずはこんなところで。
 僕がやる以上、歴史話が満載になっておりますので、こちらでも宣伝させていただきます。



#6048 
NF 2005/09/13 22:45
追加(民主党のとりあえずすべきこと)

とりあえず、自民に投票して民主を壊滅させてしまった責任の一端をもつ者として、民主の生き延びるための方策を考えてみましょう。分裂・消滅だけは避けたいので。
党首としては外に対しある程度インパクトがあり内部に対しても左右両派に幾らか抑えが利く人が望ましいです。管氏は…。岡田氏が党首になったいきさつが彼の失脚でしたから難しいかと。小沢氏は何より例のジンクスがあるし、失礼ながらビジュアル面で不利なのは否めない。…当面は鳩山氏しかいないかなあ。管・小沢両氏が副党首的立場で支える形として、幹部に若手を登用し積極的に売り出すことで人材を育て世代交代も進める。ゆくゆくは若手を中枢にすえていく方針で。
あとすべきことは「無党派層を呼び戻すこと」「分裂しないよう党員の団結を高めること」になります。
大敗を切欠としてもう一度マニフェスト・党方針を組み直す。外交方面は当たり障りのない言葉を並べておき人々を安心させ(というか、頼むから「国家主権の移譲」とかだけは少なくとも現段階では止めてください)、内政面でこれまで以上に思い切った方針をぶち上げて国民に今度は民主党が夢を見せる。個人的な話で恐縮ですが「高速道路無料化」を初めて聞いたときはゾクゾクしたものです。ただしやりすぎないようサプライズは一点に絞るくらいのつもりで。
あと、分裂を防ぐ際の方針は常に同じ。「共通の敵を作る」。自民党への内部の敵愾心を高める。因みに外交面の方針を当たり障りなくするのも分裂を防ぐのに有用(何しろ西村真悟氏みたいのも民主党にいるわけですから、団結を高めると言う面でもあれはまずい)。揺り戻しが必ず来ること、無党派層が流れたのが敗因なのでそれを何とかして呼び戻せれば流れが再びくることを党内に浸透させる。弁舌に長じた人材が欲しいところですね、「我々は多くの議席を失った、しかしこれは敗北を意味するのか?否!始まりなのだ!自民党に比べ我が民主党の歴史と伝統は5分の1以下である。にもかかわらず今日まで戦い抜いてこられたのは何故だ?諸君!我が民主党の政治目的が正義だからだ!」といったノリの。
この様子だとアメリカでは次は民主党政権でしょう、その時までに日本の民主党も敗戦を糧に若さ・大胆さ・現実感覚を兼ね備えた存在になって欲しいものです。僕が安心して政権を期待して票を投じられる存在になって欲しいものです。そもそもが我々の祖国も大敗を糧に立ち直ったのですから。




#6047 
NF 2005/09/13 22:15
釈明、というか弁解というか

>マルクスの恋人さま
確かに、信憑性が明らかでない一ブログに飛びついてしまったのは軽率に過ぎました、面目ない。一つだけ弁明しておきますと、そのページを知ったのは開票が開始されてからで、これによって今回の投票が左右されたと言うことだけはないです。

因みに、マニフェスト原文には一応目を通しております。何しろ前回までは僕は民主党に投票していたのですから…。自民党政権のこれまでの成果には一応の評価はしていますが代替になりうる存在が必要と考えていたので。
それが何故今回は、ということなのですが、皮肉にも民主党公式サイトを見ていたのが直接の原因で、「憲法提言中間報告」(http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0057.html)等で「国家主権の移譲」とありますが「今の状況でこれは問題あるだろう」と思った次第。小泉政権の外交が良いとはいうつもりはないですが、これは逆方向にヤバイ(少なくとも今は)と判断。で、外交(というか国防)を内政に優先させて選んだというわけで…。
自民党単独過半数ギリギリ位が今回は丁度いい(公明を切れるので)と考えていたのですが、予想以上に差がついたので「いくら何でも差つきすぎかな」と思いながらネット回っていた時に例のブログ見つけて(今回自民に投票したのを棚に上げ)「岡田代表…。こら壊滅するわけだ…orz」となった次第。
ともあれ、今回は軽はずみだったのは認めざるを得ません。陳謝。
因みに、本来、日本のためには「強い民主党」が必要と考えてます。今回はその辺で読みを誤ったかな。分裂・解消だけはして欲しくないですね。
「ユダヤ人ってとんでもない連中だったんだな(略)」→どの辺のサイトを指しているのか見当はつきます。覗いたことはありますが、単純に乗せられないように距離を置いていたつもりだったんですけどね…。難しいもんです。
「夜に書いた文章は冷静に書けてない事が多いからあとで読み返せ」とはよく言われることですが、仕事上夜しか書き込みができないので今後も何かやらかすかもしれません(他、投稿ミスやらですでに何度も徹夜城さまには御迷惑かけてます)。気がついたら御遠慮なく御意見していただければ幸い。今後とも御見捨てなく、よろしくお願いいたします。最後に、尾鳩さま、御取り成しありがとうございました。



#6046 
尾鳩 2005/09/13 13:36
まあまあ、お怒りは理解できますが

>マルクスの恋人さん
尾鳩と申します。よろしくお願いします。
NFさんも、民主党が完全に悪かったとおっしゃっていたわけではないですし、岡田さんに関して物言いを行っているわけですから。
政治に誹謗中傷はつきもの。NFさんも、ちゃんとマニフェストに目を通していると思いますよ。

民主党のマニフェストを完全否定するわけでは決してないんですが、政党PRでは完全に負けたと思いますよ。マニフェストをきちんと読んで、選挙に臨んだ人は結構少ないんじゃないかと思いますし、そこが小泉劇場の核でしょうね。NFさんがおっしゃっているように、反対勢力が反自民党、反小泉の側面を前面に押し出してしまったことは確かですし、ほかの政策がそれでかすんでしまったのは事実だと思いますし。

改革、変革を前面に打ち出した小泉さんのPR勝ち。
反小泉を主流にすると、どうしても反・改革、反・変革のイメージに陥りやすくなってしまいますしね。それにしても、上海日報(でしたっけ)の「洗脳」記事には笑いました。
「洗脳」っていう言葉が、すらーーっと出てくるほうが、私には空恐ろしいです。

それにしても、小泉さん、郵政民営化以外の政策、どうするんでしょうね。
国家ビジョンがいまいちはっきりしてないんですよ。それを明確にせず、圧勝したのは、やはり郵政民営化ですべてが変わる印象をつけることに成功した彼のPR勝ちなのか。
あるいは、反・郵政民営化の印象から反・変革の印象を払拭することに失敗した反対勢力の敗北なのか。



#6045 
マルクスの恋人 2005/09/13 13:05
民主党の公約を批判するなら、まず民主党サイトの原本を読みなさい

あまり他人を批判したくはありませんが
見過ごせなかったので短く。

岡田民主党がヘボだったというのは私も同感ですが
どうしてあなたが例示しているアドレスが民主党のサイトではないのですか?
あなた、民主党の政権公約の実物を実際に読んでいないでしょう。

「政治家や著名人の発言」と称して、大幅な歪曲や前後の文脈を無視した恣意的な切り貼り・あるいは根も葉もない完全な捏造を必死に流布している偏執者が近頃ネットの世界に横行しています。
嫌いな人間を罵っているからといって、頭から鵜呑みにするのはやめましょう。

「ユダヤ人ってとんでもない連中だったんだな。ナチスに教えてもらうまでちっとも知らなかったよ」
こんなのの同類にならないように。



#6044 
尾鳩 2005/09/13 13:00
広東語のミッキー

テンポが良さそう(笑。

>香港ディズニーランド
開園しましたね。ミッキーマウス、英語、仏語、日本語だけでなく、中国語、広東語も駆使するんですねえ。負けていられないですねえ、ネズミには(笑。
ミッキーマウスは、全世界に一匹しか存在してはいけないらしく、今までは米、仏、日本の時差をうまく利用してスケジュール調整していたようですが、香港と日本の時差は一時間。調整が大変になってきますね。大丈夫なんでしょうか(w。

>選挙
自民以外の選択肢がなかった・・・同感ですな。
「坂の上の雲」じゃないですが、苦労を分かち合いましょうっていう言葉だけじゃ国民は納得しないですよ、やっぱり。郵政民営化の本質を理解している人は案外少ないんでは、と思うんですが、小泉さんなら何か「古い体質」を変えてくれるのでは、っていう「雰囲気」があったんでしょうな。良い悪いは、ともかく変革に飢えているのかな、この国は。
で、土井さんなどは落選しても当然かなあと思ってしまう。「変えません!」だけですから、この人は(^^;。

憲法改正、いいじゃないですか。大いにやって下さい。
結局、国民に判断がゆだねられる場面があるわけですから、そのときにようやく責任の一端を担っていたことを実感できるというもの。
靖国問題や歴史問題で、多くの人から感じたなんとなく俺は日本人なのかなあ、そうでないのかなあっていうのは、もうこりごりです^^;。どっちにせよ、批評するだけでなく、行動で示してほしい。サンデーモーニングで田原総一郎と某元外交官が中国の討論番組に出ているのを放映してましたが、やはり媚びている印象が強い。媚からは何にも生まれないですよ。

日本政治の問題のひとつは、地方自治でやるべきことと、国家政治でやるべきことが逆転していることだと思います。結果、どうしても地方の問題を国政レベルにまで持っていってしまう。国会議員を選ぶ際の選択も、地元のために働いてくれるか否かっていうのが大きいような気がしますし。自民党の強みもひとつはそこでしょうねえ。自民ブランド未だ健在っていうことでしょうか。足立区など、3600億円の予算(!)を持っているんですから、地方で十分問題を解決できるはずなんですがね。自民党は都市型政党になったのかで、いろいろな意見が飛び交っているようですが、そこは疑問ですねえ、私は。



#6043 
NF 2005/09/12 22:52
(改めて、)少し勝たせすぎたな(苦笑)

>衆院選
「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ。『わたしの後から一人の人が来られる。その方はわたしにまさる。わたしよりも先におられたからである』とわたしが言ったのは、この方のことである。」(ヨハネによる福音書1章29-34節)
又吉イエス氏、またも東京1区にて落選。供託金を借金してまで納入されたとのことだったので、法定得票だけでもクリアして欲しかったんですけど…。そこまでして、という思いに駆られます。インタビューなどを見ているとこの人は大真面目に世を憂えているらしく、マジでこの人は犠牲の子羊なんじゃ、とふと思ってしまうことも(だからと言って入信はしませんし選挙区が違うので投票もしませんが)。

又吉イエスネタはこの辺にして、
今回は、自民党が支持されたというよりも民主党(と言うか岡田党首)がダメすぎた、と言う方が正確では。それまでは積極的に代案を出し「マニフェスト」という言葉をはやらせたりしていたのに、「反対するだけ」の集団と化してしまい悪い意味で社会党と何ら変わることのない存在になってしまった。まして、「主権移譲」「国境をなくしアジア共同体」というのは中国・朝鮮半島との関係が険悪でしかも中国が周辺の覇権を狙い北朝鮮が戦争準備をしている現状では残念ながら世迷言としか言いようがない。おまけに、この人、実は言動にかなり問題あったらしいし…↓。
http://ameblo.jp/worldwalker/entry-10003738208.html
右とか左とか以前に人としてどうかと思うのもあります、正直。失言が森前首相と同レベルではないかと。
郵政に目を奪われたという見方が多いようですが、僕(自民に入れたのは今回が初めて。我ながら意外)や周りの人間は消去法で自民を選んだというのがほとんどでしたし。
ま、今回は自民が少々勝ちすぎたのは事実ですが、それなりに収穫もあったかと。
@「郵政」が焦点になり造反者が除名されたことで族議員・地域への利益誘導議員を(全てでないにしても)かなり排除できた。
A世代交代が進み女性議員の割合も増加。
B自民単独過半数を達成したことで公明党をいつでも切れる状況になった。
民主党には、「小泉にしてやられた」で終わるのでなく自分達のなにが問題だったのかを見つめ直し政権を握った際どうすべきか、自分たちが将来与党としての責任を果たせるようにするためには何が必要かを掴んで、この逆境を糧にして魅力的な政党として蘇って欲しいものです。このまま潰れられちゃ困りますよ。
>一緒に飲みたい歴史人物
龍馬は司馬遼太郎だけじゃなく明治期からすでに勝海舟やらいまいち目立たない土佐派たちのフカシがありましたから…。それらが積もり積もって今日があるわけでしょうね。信長は一緒に飲みたい飲みたくないという以前に下戸だったという話もありますが、そういう野暮は言いっこなしでしょうか。兆民は、僕自身は一緒に飲みたいというより飲んでいるのを距離を置いて見てみたい人です。
一緒に飲みたい人は月並みですが、尊氏。何となく波長が合いそうな気がして仕方がない。直義は真面目すぎて面白くなさそう。
飲みたくない人といえば…。三国志キャラでは張飛が挙げられそうですが僕としては孫権の名を出しておきます。酒乱で、酔っては家臣たちに「わしの酒が飲めんかー!」と絡んでいたそうで、張昭や虞翻といった重臣たちと宴席でケンカしたという話も。



#6040 
不肖デルタ 2005/09/12 21:23
酒で同席

>歴史人物と酒宴
やはりですね、酒癖が凶悪そうな人とは同席したく
ないですから、現代では一番、同席したくない職種の
人は、格闘技の人でしょう(爆
酔ったら裸になって殴りっこになるとか凄まじい噂を
よく聞きます、そういう観点からいくと戦国武将は
殺伐とした業種の仕事人が多いから酒癖も壮絶そう
織田信長は敵の首を剥製にして、それを陳列して
酒宴をやったなんて逸話もあるから、下戸の人とか
信長と一緒に酒呑んだら、やばそう(笑
幕末の志士たちとかも酒癖悪そうな人が多かった
みたいなことを聞きますね。



#6039 
尾鳩 2005/09/12 18:54
賑わいぶりに誘われて

久しぶりに徹夜城の暖簾をくぐってみました。
何ヶ月ぶりかな?
香港から帰ってきたところなんですが、相変わらずエネルギッシュなところでした。若手の有能な起業家がごろごろといる。いやあ、刺激的な街です。

実は私個人も起業準備に追われて、オオワラワのここ数ヶ月でした。
勤め先のシンクタンク(コンサル?)が話しに乗ってくれば、半分社内起業でも面白いかなあと思うんですが。いずれにせよ、不惑の年に至るまでには、自ら依って立つ場所が欲しかったもので。
来月一ヶ月、今度はスリランカに行ってきます。面白い話があれば、また載せます。

>選挙結果
予想通りの自民圧勝。
まあ、そりゃそうでしょうね。いくら自民党の政策に疑問があっても、他の選択肢に欠けるから。自民から割って出ていった勢力のPRセンスの無いことといったら。新党日本、ん?国民新党、はぁ?ってな感じで。綿貫さんが新党立ち上げで印籠を取り出している姿を見たときには、わたしゃ頭痛を覚えましたよ。

これで郵政民営化が進展するのは、確実ですが、財政問題や年金の問題に関しては、不透明のままになってしまいましたね。実は、財務省が最も力を入れていることに、国債の積極的な売り込みがあるんですが、いまいちうまくいっていない。
特に海外投資家への売込みの様は、まさに日露戦争時を彷彿とさせるくらい。それくらい危機感を持っているんですな。外貨準備高が中国に追い抜かれ、いずれ国債の発行額がそれを上回ってしまう。ドル建てと違い買い支える勢力が無い。今思うと、榊原氏等が積極的に推進しようとしていた円圏の構想が、結構的を射ていたのかもと感じてます。
将来Xdayが発生した場合には、インフレでもって財政破綻を支えるしか道が無い。それが政府の狙いでは、等と考えてしまう最近です。いやあ、相当怖いシナリオですよ、これは・・・。

日本史を眺めると、内政問題が日本を変革するきっかけになったことは、結構稀なんですよね。ほとんどは外圧か、外部環境の変化に気付いたとき。つまり、国家のビジョンが先にありきで、その後具体的な内政問題にとりかかっていったとき、日本は大きく素早く変革を遂げてきたんですよね。
そう考えると、郵政が焦点になったところで、果たして・・・なんて考えてしまいます。とういことで、私はしばらくは、日本の外部環境構築に尽力したいと思います。華僑ならぬ和喬勢力をつくるのも面白いかも。前にこの掲示板で海外で長く生活していると逆に歪んだ考えを持ってしまう、なんて紹介されてましたが、そういう人達も包括できる懐の深さは持ちたいですね。いや、むしろそれ以上にやっかいなのは、根無し草の人達だったりするんです。批評するだけで、実行性に欠けますので^^;)。

>歴史上飲んでみたい人物
一位は坂本竜馬ですか。まあ、陽気に飲めそうですしね。確かに世界のはなし等、一緒にやってみたいですね。織田信長なども案外面白いと思いますよ。言われているよりは、結構気さくな人間だったのでは、なんて思ったりもしますし。どういう立場で飲むかですね。部下にはなりたくないな、やっぱり(笑。
世界史でいえば、革命家なんて面白そうですね。毛沢東やゲバラあたり(笑。権力とる前の段階でね。権力取った後の人間とは、どんな人物ともあまり飲みたくないですね。
まあ、これ以上あげてもきりないですね。飲むのは、やはり元気のいい奴と飲むのが一番。管理人どの、今度また一杯いきましょうや。



#6038 
徹夜城(書くべき事をいつもあとから思い出す管理人) 2005/09/12 10:24
そうそう、歴史ドラマ関係。

>パパゲーノ川崎さん
 「チャングム」はホントにねぇ。あれだけの元ネタから1年放送できるドラマを作っちゃうんだから恐れ入ります。しかし見ていて思うのはこれ、大河ドラマというより民放のドタバタドラマのノリですよね。毎回毎回何か事件が起きて…という。
 大河ドラマでも「黄金の日日」みたいにほとんど資料がない人物(ルソン助佐衛門)で一年やったケースがあるにはあるんですけどね(当時見てないけど)。あれにも出てきてましたけど「石川五右衛門」で大河ドラマやったりしたら「チャングム」級かもしれない(笑)。いや、実は大河風味ではないにせよ僕はひそかにそういう創作物を構想はしているんですが。

 「チャングム」は香港でも受けてるそうで日本のBS放送も実は「冬ソナ」時より視聴率があったりするそうですが、僕としてはブームが過ぎないうちに韓国の歴史ドラマを購入して放映して欲しいですねぇ。「太祖王建」とかやっぱり見たいし。そういうのは「韓流」だなんだといわれつつ輸入されないんだからなぁ。中国の歴史ドラマだとつまんないものでも輸入してるあたりに日本人の朝鮮史に対する無関心・無知がうかがえるかと。



#6037 
徹夜城(そこそこノンベでもある管理人) 2005/09/12 10:16
一度飲み相手にしたい歴史人物

 稿を改めまして、貧乏神さん投入の話題を。僕もそのアサヒビールの調査をひねくれた視点で興味深く読みました。やっぱり知名度投票になっちゃってるし、一般に流布する歴史人物のイメージもうかがい知れて、なるほど小泉さんが票を集めるわけだと納得したりして(笑)。

 1位が坂本竜馬になるのは、人気もさることながら土佐人が酒飲みというイメージに起因してるところもあるでしょうね。確かに一緒に飲んだら面白いことをしゃべりそうではあります。しかし紹介されていたアンケートの回答で「現在の日本の礎を築いた人」とあったのには正直「は?」と思うところが。僕なんかは竜馬の理想が敗れたところに近代日本の問題点がいろいろあるんじゃないかと思ってるクチで、世間では年を追うごとにむやみに竜馬の虚像が拡大してる気もしてるんですよね。最近じゃ司馬遼太郎の竜馬像すら飛び越してる気がしますし。

 2位に信長…というのも結局人気投票なんですが、僕はこの人とは絶対に酒を酌み交わしたくないかも(笑)。信長って、上司にしたくない人投票でも上位にくるとにらんでるんですがね(笑)。アンケート回答で「秀吉など人材登用の秘訣を聞きたい」なんてのがありましたが、「部下を精神的に追い詰めておいて寸前まで裏切りに気が付かない秘訣」というのを聞く人がいてもいいと思う。そういや男性アンケートのトップ10には明智光秀が入ってますね。
 3位が聖徳太子って、聖徳太子と飲んで何が面白いのだ(笑)。

 そのほかマリ・アントワネットだのクレオパトラだの、なんかロクな死に方をしなかった人投票になってる観も。まぁ人気の出る歴史人物なんて半分以上は判官びいきですからね。
 紫式部も上位に上がってましたが、一緒に飲むと清少納言の悪口を延々聞かされそう(笑)。

 中江兆民なんかは一緒に飲んだら「面白い」とは思います。土佐人の系譜ですかね。品が無いんで書くのはやめますが、この人が酒の席でやらかした有名な下ネタもございます(笑)。
 僕自身は誰を選ぶかなぁ、と思ったんですが、やはり王直にいろいろ聞きたいと。ってこれもロクな死に方をしなかった人でしたな。



#6036 
徹夜城(ひそかに某所をリニューアル仮公開中の管理人) 2005/09/12 10:03
あっ、しょう。

↑前代天皇ネタだったりする(笑)。

 自民党、バカ勝ちですな。小泉さんが自民党総裁に選ばれた時の地すべり現象を思い出す勝ち方で、小泉フィーバーいまだ健在、というところですか。解散時はさすがにこういう結果になるとは思わなかったけど(政権交代は無かろうとは思いましたが)…なんというか、強運な男だなとは思いますね。日本の首相では確かに異例の人ではあるでしょう。
 ま、それといわゆる「無党派層」の票が自民党に流れちゃったということですなぁ。民主党や造反組がどーしよーもなく対応を誤ってたからそっちにはあまり流れないだろうとは思ったけど…。小選挙区制の怖さを感じたところでもあります(次回に反動でひっくり返る可能性もある)。分かりやすいといえば確かにその通りで、以前の組織票掘り起こしの選挙よりは流動的になって来てると考えれば悪いことばかりでもないでしょうね。

 結果から言えばほとんど民主の一人負け。参院で自民からの刈取りが行われる可能性もあり、それこそ存続の危機ですらある。しかし今回の選挙で自民圧勝の割をくった公明党が意地でも政権にくらいつこうとその阻止に躍起になるかもしれんし(笑)。

 …それにしても、小泉さんのことだから明言した以上はあと1年でやめるわけ。その次の首相に小泉さんほど「変人」ぶりがあるはずもなく、消費税その他で貧乏クジを全部引かされる可能性が高い。選挙も揺れ返しの可能性が高いから、次を引き継ぐ人は大変ですよね。

 ところで中学社会科塾講師としては今回の選挙の結果、興味深い状況が現出しました。自民党・公明党の与党合計数が衆院総議員の3分の2を越えるんですね。憲法改正は参院のことがあるから難しいとして、法案に関しては仮に参院で否決されても衆院で3分の2以上の賛成で再可決すれば法案成立になるんです。



#6035 
mozawa 2005/09/12 09:37
選挙結果

勝っちゃいましたね。勝ちすぎですな。
これで自民が勢いづくのが嫌です。国民は郵政だけにYESと言ったつもりでも、
「自民が信任された」といって、消費税10%になっちゃんだろうなあ・・・。
そこまで大方の有権者は考えてない気がする。。。

インタビュー受けてる亀井氏の遠吠えが面白かったです。
「刺客を送り込むような選挙は子どもの教育に良くない」って・・。
自民党の保守派(もう国民新党だけど)って、自分に都合の悪いことで説明できないことがあると、すぐ「教育」問題にすり替えますよね。
 ホリエモンのニッポン放送買収騒動のときも確か「金が全てという考えは子どもに良くない」と森がのたまってた。



#6034 
貧乏神 2005/09/10 19:34
呑んでみたい人

『一度で良いから、お酒を飲み交わしたい歴史上の人物は?』調査
だそうです。

http://www.asahibeer.co.jp/news/2005/0909.html

1位は坂本竜馬だそうで。単に知ってる歴史人物ランキングと変わらんのではないかという気もしますが、まあやむをえないことではありますね。
確かに竜馬は呑む相手としておもしろそうですが、気をつけないと、巻き添え食って刺客に殺られる危険もありますな。

私が一緒に呑んでみたいのは…李白かな。
逆に、絶対一緒に呑みたくないのは、チェーザレ・ボルジアでしょうか。



#6033 
パパゲーノ川崎 2005/09/09 19:55
想像で埋めると言えば。。。

放映中の”大長今”ですなー。
やっぱり民放だから、こんな大胆な内容の歴史モノが作れるので
しょうか。。。
なにせ、歴史書に数行登場しただけの、他は何も分からない人物から
ヒントを得て、あれだけの物語にしたのはすごい。
伝統芸パンソリに創作の新作が許されるなら、大長今をパンソリの
レパートリーに加えて欲しいと思うくらいです。

これを超える韓国ドラマってありえるのでしょうか?
観てるほうもお腹いっぱいです。





#6032 
徹夜城(出勤前の管理人) 2005/09/09 13:05
大河の一滴

 「ファイアー・アンド・ソード」に続いて、「ファイナルエンペラー悲劇の皇帝」っていうDVDを借りてきてしまいました。ローマ帝国の末期、ゴート族の侵入を受けてウンヌンというストーリー紹介見て話のタネにはなりそうだ、と(笑)。実は「ゲバラ&カストロ」がいつまで経っても貸し出し中なので代わりに、という事情もあるんですが。

>ひでさん
 そーでしたか、「ファイアー・アンド・ソード」があの時の書き込みのネタだったんですね。確かに妙に話が飛び飛びなのでカットがあるんだろうなとは感じましたが…2枚組で発売予定だったということはもしかして倍ぐらいの時間があったのかな?
 ただ以前のレスでも書いたことですが、カットされたバージョンでもオリジナルのB級感というのはやはりそこはかとなく感じられるものでありまして…この映画、どうも演出が安っぽいという感は否めませんでした。
 「こんな風に内戦ばかりやってたから亡国しちゃったのだ!」的なナレーションが最後にあったんですが、それが現在のポーランド人の平均的な気分なのかも。ナポレオン時代のポーランド(リトアニアだけど)を描いた「パン・タデウシュ物語」でもそういう空気が流れてた気がします。

 ところで「隊長ブーリバ」やこの「ファイアー・アンド・ソード」で野蛮人のごとく出てくる(決して否定的意味でもない)「コサック」という連中、歴史的にはどういう存在であるのか詳しい方がおられましたらぜひ解説をお願いします。世界史教科書的な説明はだいたい分かってるつもりなんですけど、とらえるのが難しい。
 「コサック」と聞くとどうしても思い出すのが往年の特撮戦隊ヒーロー「バトルフィーバーJ」でして(トシがバレる(笑))。世界各国の連合体的な戦隊でして、「バトルジャパン」「バトルフランス」「バトルケニア」「ミスアメリカ」そして「バトルコサック」だったんですよね。
参考(http://www.super-sentai.net/sentai/bfj.html)
 察するにアメリカが入るからソ連(当時)も、と思ったんだけど「バトルソレン」とか「バトルロシア」っちゅうのも…と考えて「コサック」に落ち着いたんじゃないかと思ってるんですが。


>アール・ケイさん
 おお、大河企画がラジオドラマになっちゃうんですね。これは意外で嬉しい展開です。
 この情報を最初に見たとき、なぜか三谷幸喜「ラヂオの時間」みたいなドタバタ神話劇が脳内放送されてしまいましたが(笑)。


>NFさん
 大河で上杉謙信サイドから描いたものでは「天と地と」をずいぶん昔にやってますね。「武田信玄」はその逆サイドであるわけで、「風林火山」は武田サイドの参謀視点ということになります。謙信側の参謀…となると時代がズレちゃいますが直江兼続なんかは大河候補に熱心に推してる人もネット上では見かけます。「愛だろ、愛」(笑)。

 「古事記」を「十戒」みたいな特撮でやったものとしては稲垣浩&円谷英二の東宝大作「日本誕生」がありますね。日本武尊の話なんだけど劇中劇(?)の形でイザナギ・イザナミ、スサノオあたりの話をやってました。これのリメイク(?)のつもりだったらしい平成ゴジラチームで作った「ヤマトタケル」はそれこそ戦隊ヒーローものみたいになっちゃってましたが(笑)。

 もし南北朝が再び大河になるなら、恐らくは南朝サイドじゃないかとは思ってるんです。北方謙三作品なんか確かにいいんですけど、これも一年もつネタはほとんどないんですよね。「楠木正成」が長編ですが、湊川まで書いてないしなぁ。やはり「楠木三代」でいきましょう(笑)。

 中江兆民は大河といわずぜひ一度映像なり漫画なりにして見てみたい素材なんです。世間一般のイメージとはかなりとっぱずれたムチャクチャな奇人変人、それでいて心底に熱い理想を掲げている思想家…というキャラが大変面白い。周囲を彩る人物も坂本竜馬(ほんのチョットしか縁が無いけど影響は強烈)から幸徳秋水まで有名人がいっぱいいますし…これは高知県人が運動しないといかんぜよ(笑)。



#6031 
NF 2005/09/09 02:44


「創造で生める」は「想像で埋める」です(汗)。
歴史者としての出来と一般へのとっつきやすさのバランスを考えてネタを考えては見てるんですが、難しいし面白いもんですね。



#6030 
NF 2005/09/09 01:08
もういっちょネタを…

大河で同じ時代がかぶるのも、時代の全体像をしっかり捉えた上で視点を多角化するというのならOKだと思います。ただ、「風林火山」は視点が「武田信玄」とかぶるし、期間の問題から劣化コピーに終わりそうな。同じリメイクなら、武田をやった次は上杉サイドから、平家の次は源氏の視点という感じで(次に源平をやる時は義仲がメイン?)。すると、この公式だと南北朝リメイクなら次は南朝よりの視点ということになるので…。楠木氏三代が一番無難という結論になるのかなあ。
とりあえず、今思いつくネタとしては…。
邪馬台国ネタ:畿内か九州かの結論がついてないところが難しいですが…。かなり創造で生めることになりそう。大陸との関係が重要になるので、中国情勢を並行してじっくりやって三国志ファンを取り込めないかなあ(卑弥呼が使者を送る直前まで孔明生きてるわけですし)。
少女漫画を原作にすれば古代も結構深さととっつきやすさを兼ね備えたものができそう。「日出処の天子」とか「天上の虹」&「天の果て地の限り」とか…。特に里中満知子さんには「天上の虹」の他にも「長屋王残照記」や称徳女帝が主役の「女帝の手記」とか色々あった気が。案外初の漫画原作はこの辺りかも。
南北朝では北方謙三氏の「武王の門」で懐良親王・忽那水軍・菊池一族とか。
>徹夜城さま
「古事記」は「十戒」の日本版みたいな感じでスペクタクルものにすれば確かに面白そうです。道長は…、権力闘争は一般受けという面でしんどそうなので合戦の変わりに恋愛遍歴もというのは確かにいいかもしれません。…残念ながら光源氏ほどには相手が思いつかないのですが、紫式部をはじめ和泉式部やら色々出して華やかに。義満は「ムロタイ」以上のアイデアが出そうにないです。
中江兆民でしたら、個人的希望としては親友だった頭山満や同時代人の宮武外骨も登場させて奇人変人大爆発を…。





#6029 
アール・ケイ 2005/09/09 00:38
ネタは繰り返す(笑)

たぶん大河の掲示板に私が書いたのを管理人さまもお読みになってると思うのですが、
『古事記』のNHK大河ドラマ化は具体的に計画されていました(月刊《ドラマ》に於ける市川森一氏の証言)。
市川さんもNHK側から依頼されて随分と史料も集め、執筆準備にも入ったようなのですが、
何故か中止になってしまいました。
それが今度、形をかえて日の目を見るようです。
(以下NHKサイトより)


「古事記」の世界をオーデイオドラマに!

 9月1日(木)、放送80周年記念 特集オーディオドラマ「ドラマ古事記」の収録が行われました。「古事記」の本格的なドラマ化は初めて。石坂浩二さんをはじめ、豪華キャストが勢揃いしました。
脚本家 市川森一さん  石坂浩二さん 戸田恵子さん 江守徹さん 語り部 加賀美幸子さん
放送80周年記念 特集オーディオドラマ「ドラマ古事記 第一部 神代編」
11月3日放送予定  (FM)



なんか映画『火の鳥』を思い出してしまいました(笑)。







#6028 
ひで 2005/09/08 23:55
あ、それDVD持ってます

>ファイアー・アンド・ソード
あれを御覧になったのですか・・・。実は商売する気があるのかと怒りの(?)投稿を以前ここの掲示板(過去ログ5553)に書き込む原因になった作品でして・・。どうもあれははじめは2枚組で出るはずだったようなのですが、なぜか1枚だけ、しかも大幅カットということになったようです。話がさっぱりの見込めないうちに終わってしまったという感想を抱いた方の中にはポーランドから取り寄せて全部見たという方がいるようですが、物語をつなぐ大きなエピソードがまるまる抜けていたりもするようです。

実際には1枚だけにもかかわらず、最近同じ会社からでているDVD(歴史物じゃないですが)を買ったときにDVDの箱の中に入っている広告をみるとまだ2枚組となっているのはさすがにまずいとおもうのですが。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#6027 
徹夜城(現在サイト内某所を整備作業中の管理人) 2005/09/08 22:49
大河いにせんか(笑)

 …みなさま、大河ドラマの新作発表にこんなに反応されるとは驚きました(笑)。
 「風林火山」は結局のところ戦国やっておけばいいという安全策と予算がそんなにかからなそうなところ、そして有名作家の原作があるという、確かに条件はそろっているわけですね。ただ大河は忠臣蔵を除き同じネタをあまりやらない傾向もあったので裏をかかれた…と思ったけど今年の「義経」はリメイクでしたっけね。
 「風林火山」は山本勘助の話ですから「武田信玄」のリメイクってわけでもないですけど、ほとんどかぶっちゃううえに話が短い。井上靖作品はだいだい文庫本一冊におさまる長さですから大河向きではないのは確かですね。そのへん、おもいっきりふくらましてしまいそう…なんとなく「武蔵」の悪夢が(笑)。
 そういえばありましたね、「蒼き狼」映画化って話が。続報を聞かないですが…

 僕自身は「この企画をやったら見る気になる」という大河ネタ候補がいくつかありまして…一年無理なく出来るものに絞りますけどね。

◇「古事記」(特撮バリバリの大河って一度あってもいい。天皇ネタは日本書紀よりはずっと人間臭くて面白い)
◇「天の川の太陽」(黒岩重吾の原作小説はタイトルからして大河向き。壬申の乱だけなので大化の改新など他の小説も使って合成する)
◇「天平の甍」(鑑真の話だけど、聖武天皇と大仏建立も混ぜて一年やる。実物大大仏セットを徐々に作り上げる「プロジェクトX」風味な作品に出来る)
◇「藤原道長」(タイトルは「望月の夢」とでも(笑)。合戦ではなくドロドロの権力闘争で見せ、「源氏物語」とダブらせてなんとかする(笑))
◇「足利義満」関係(ムロタイで勝手にやってますが)
◇「北方探検」(これはもう「風雲児たち」で最上徳内にハマったから。田沼意次や間宮林蔵あたりまで巻き込んでやると結構長い)
◇「中江兆民」(「しりとり」で書いたから(笑)。いや、結構面白いと思うんですけどね)

…ってなところですか。短い単発ならいくらでも企画はありますよ。

>外国の翻案
 「日本岩窟王」は懐かしいですねぇ。おぼろげに記憶があります。「レミゼラブル」なんかは確かに翻案したくなるような気がします。
 ドラマではなく映画の話ですが、「シラノ・ド・ベルジュラック」なんかは翻案されてますね。黒澤明もドストエフスキー、ゴーリキー、シェークスピアを翻案してます。実はトルストイの「戦争と平和」を翻案したかったらしいんですが、その場合どの時代を舞台にしたのだろうかと想像すると楽しいものがあります。たぶん幕末だろうけど。


>ポーランド時代劇
 先日レンタルDVDで珍しい歴史物映画を見ました。最近TSUTAYAのレンタルで海外のB級歴史映画・ドラマがやたら出てまして、傑作とは言いがたいけどハリウッド映画なんかじゃあまり見られない題材が多いんですよ。
 僕が見たのは邦題「ファイアー・アンド・ソード」という1999年ポーランド映画。原作は「クォ=ヴァデス」のヘンリク=シェンキェヴィチ。17世紀、ポーランド領ウクライナが舞台で、ポーランド人、ウクライナコサック、クリミア汗国の三者が入り乱れ大合戦する内容。金がかかってるのはわかるけど話がサッパリ飲み込めないうちに終わっちゃった気がします(笑)。
 「隊長ブーリバ」でも同じようなシチュエーションが描かれてましたが、あれの17世紀版ととらえればいいのかな。コサックたちのセリフはコサック語(?)にポーランド語の「同時通訳」をかぶせる(二重音声になってる。ソ連映画でもこの手の描写があった)という形で表現されていて、ウクライナって複雑な歴史があったのだなぁと改めて思わされたのは確か。今だって混乱してますからね、ウクライナは。



#6026 
不肖デルタ 2005/09/08 22:09
このさい古事記もいいかも

最近、ギリシア神話に注目してます、化け物や神様や
人間がごちゃまぜに出てきて話しが脈絡がないとこや
必然性をあまり気にせず案外たのしめると感じてきました。
全部が全部、伝説かと思えば、プルタルコスらは
神話の中に、何人か実在人物の誇張形があると書いてた
らしく、有名なのはトロイの話でしょうが
怪物ミノタウロスなどもクレタの実在した将軍の
デフォルメしたものだという説があるそうで。
日本にもギリシア神話に相当する古事記の
「武内卿の冒険」など大河っぽい気がします。




#6025 
明彦 2005/09/08 21:30
子供向けダイジェストとミュージカルしか知りませんが

『レ・ミゼラブル』の日本版は、実は結構存在するようです。
映画では38年の伊丹万作監督『巨人伝』、
(ジャン=大河内伝次郎、ジャベール=丸山定夫、コゼット=原節子)
50年の伊藤大輔監督『レ・ミゼラブル』。
(ジャン=早川雪洲、ジャベール=薄田研二)
ネットで慌てて調べたのですが、この二作はクライマックスを
西南戦争にしていたそうです。
舞台では76年の前進座『哀より愛へ』
(ジャン=中村勘右衛門・正しい字が出ません、
ジャベール=三木のり平)では、ずばりクライマックスは秩父事件。
それにしてもここまで「ビッグネームによるマイナー作」が揃うとは・・・。
結構面白いのかもしれません。
でも確かに「完全翻案ドラマ化」は、失敗覚悟でやってみるべきですね。
それを楽しむためには、やはり完訳を読まねば・・・。



#6024 
アール・ケイ 2005/09/08 19:13
とっくにあります(笑)

>『レ・ミゼラブル』の翻案ドラマ

大河枠ではありませんが、BK(NHK大阪)で制作、放送されました(’81年)。
『いのち燃ゆ』(脚本・杉山義法)というのがそれです(これと前後してNHKは『日本巌窟王』などの翻案ものを
制作しています)。
ジャン・バルジャンに当たる役を柴俊夫氏が、ジャベールに当たる役は石橋正次氏が、
以下、神父=高橋幸治、エポニーヌ=神埼愛、テナルディエ=山田吾一、
そして、土方歳三=栗塚旭(笑)といったメンバーが出演者でありました。

舞台は長崎から島原を経て、やがて幕末動乱の京へと広がっていくわけです。
(ビデオは残ってませんし、私のあやふやな記憶を確認しようもないことをお許しください)
微罪で島流しになった主人公が役人の怠慢でいつまでたっても釈放されず、ついには島抜けしたところを
神父じゃなくて和尚(だったかな)に助けられるわけです。
原作と同じような紆余曲折があって(但しジャベールにあたる役は主人公に個人的な恨みを持ち執拗に追い掛け回す)、
正体を隠して京の有力な商人となった主人公は、新選組のなかに宿敵(=ジャベール)がいるのを発見し驚く。
その後、運命は二転三転し、主人公と宿敵は蛤御門の乱の混乱のなか和解する。
…てなストーリーだったと思います。

当時、成功した翻案ものという評判でありました。


私も子供の頃みなもと太郎画伯の『レ・ミゼラブル』(原作のテイストを生かした見事なマンガ)に刺激されて
独自のアレンジ案を考えたことがあります。物語全体を後ろにずらせてナポレオン3世の頃にし、原作者も登場させ、
物語の終盤は主要登場人物を幕末の日本に移動させる(笑)という珍作でありました。



>マンガ原作大河

噂によると、手塚さんの『陽だまりの樹』はずっと候補に挙がっているそうですが
(てな話、前にここでしませんでしたっけ(笑))、
手塚プロ側が承諾しないとか。
アドルフ…ならいっそ『アドルフに告ぐ』でもいいかもしれません(笑)。





#6023 
マルクスの恋人 2005/09/08 18:25
いっそ海外大河の翻案を!

私がやってほしいのは「ああ無情」の日本大河版です。

本家作品は、背後にナポレオン戦争やフランス革命、ひいては自由主義ロマン主義の社会観をも盛り込んだ恐ろしく高密度な大長編なんですね(だから時折本筋を離れ、解説を通り越した作者の説教が頻出。「完訳版」でさえ作者の説教部は割愛していることがあるので油断ならない)。

例えばジャン・バルジャンの投獄は1796年から1815年までの19年間ですが、これは適当に決められたのではなく、「ナポレオンのイタリア遠征開始からセントヘレナ島送りまで」すなわちナポレオン戦争の始まりから終わりまでとそっくり重ねてあるわけです。
マリウスも王党派の祖父に育てられ、ナポレオン軍将校だった父の想いを17歳で初めて知って衝撃を受け、共和派に鞍替えするという変転があるわけです。

難癖をつけるなら、展開が強引過ぎることぐらいか。父の遺言で長年探してた軍曹一家がアパートの隣室に偽名で住んでるわ、その隣人の強盗計画を知って通報した警察署長が狙われた被害者の長年の宿敵だわ、いよいよ現行犯の完成、さあ警官隊に合図するのは今だ!の瞬間に隣人の正体に気付くわ、合図をしようかしまいか葛藤している手元に、隣人の娘が以前書きつけたメモ用紙(私は読み書きが出来る、というアピールのために書いた文章。しかもその文面は「おまわりがいる」)があるわ・・・書いてて嫌になってきた・・・大場つぐみも霞んじまう・・・いや、根底に強烈な「愛」が存在しているぶん、よっぽど上等だな。

出だしはペリー来航直前の嘉永6年に。19年足すと明治4年、幕末動乱が終結して明治政府の基礎が固まった頃です。ミリエル司教は和尚さんか神主さんに。マリウスは自由民権運動に参加する学生。もちろん父のワーテルローは鳥羽伏見。そしてクライマックスのバリケードは秩父事件にぶつける・・・あら不思議。すんなりあてはまっちゃった。

去年の正月に教育テレビでやってた「レ・ミゼラブル」を見て思いついたんですが、あっちは凄まじい制作費かけてたけれどどうしても尺の関係で端折りまくってました。マリウスは登場時から男爵を名乗ってて祖父との葛藤が何も描かれてないわ、巡洋艦オリオン号から脱走するジャンの見せ場もすっぱり無視だわ、まさに「ああ無描」いえ、放送時間の都合だってことはわかってるんですよ。だからこそ、1年ぐらいかけてじっくりやれたらいいなあと思って。



#6022 
孟きょう 2005/09/08 01:36
大河ネタ

>大河ネタ 
 いいですね「風と雲と虹と」テーマ曲も素晴らしいんですが、やはり野心作はいいものですね。 実現してほしい大河としては、私個人の大本命としては、やはり「足利義満」でしょうか。というより原作もシナリオも「室町太平記」でいいとさえ思うのですが(かなりマジで)。南北朝、室町時代に固執する場合、他にも「一休さん」だと義満の代から義政の代までカバーできる利点もありますよね。
 寿永年間の合戦物でドラマを作るならば、足利一族を完全に主人公にした作品はどうでしょうか。現在放送中のも含めて頼朝か義経か北条氏がほぼ独占的に主役となってきた源平ものですが、鎌倉政権の一翼を担った源姓足利氏が頼朝のもとに合流した際の嫡流「足利義兼」を真の主人公に据え、父親の義康、祖父の義国、義兼の息子の義氏らを絡めた「足利3代」とか・・。義国は足利の祖、義氏は承久の乱で軍功をあげていますし。義兼の兄弟である義清と義長も凄くて細川氏の祖であり、以仁王の挙兵に参加したり木曽義仲の軍に従軍して水島の合戦でともども戦死するなど、同時代の勢力の中でもトップクラスの動きをしてるようにも見えるので主人公陣営としての見せ場も多いし(でも源平合戦ものじゃてんで無視なんだよなー)。畠山氏、桃井氏への分派もこの辺でやるし。寿永年間の戦争を絡める中で、頼朝、義経、時政らを絶対的な主役として描かず、「源義兼とその兄弟を中心とする源姓足利氏は頼朝と北条氏をはじめとする鎌倉政権の影の黒幕であり、ブッカーだったのか?、または全然黒幕でもなんでもなかったのか」そういう事等を散りばめて制作していただけると面白いのですが(駄目だこりゃ)。
 あとは「平清盛」の生涯を幼少期からかなりこってりと描くドラマとか(南宋と金をかなりディープにからませ中国ロケ敢行!)。



#6021 
NF 2005/09/08 00:32
ちょっと訂正

6012の書き込みで、「傾き者」と書いたのはあの作品では「傾奇者」が勿論正解です。しかし、「歌舞伎」もそうですが、上手く字を当てたものだと感心してしまいます。



#6020 
NF 2005/09/07 22:47
わたしを虎と呼ぶなー!

↑すみません、どマイナーなネタで。
gallery様が「大河」と「タイガー」をかけておられたようなのでつい。

「花慶」は原作の小説である「一夢庵風流記」ならどうにか…。もし大河になったら「利家とまつ」とセットでDVD化希望(「花慶」ならなお良し)。

武田信玄周辺なら…。上杉謙信の側から見た話を見てみたいかも。
頻繁な戦:越後の豪族の目を外に向けて団結を高めるのも目的の一つ
川中島の戦い:積極的に攻勢をとる強国・武田と国境を接するのを防ぐための祖国防衛戦争。北信濃の領地を併合しないのは味方についた現地豪族のモチベーションを高めるためであり、武田との間に好意的な緩衝地帯を確保するため。
関東出兵:関東管領の職責という美名の下に、冬に農業ができない越後の民の口減らし&出稼ぎ(現地での略奪など)。
といったノリで、「利益を度外視して義に基づいて戦う将」ではなく、越後を守り民を食わせるために必死な実利的な謙信が見たい。
>不肖デルタ様
将門の乱は一度扱われてるはずです。「風と雲と虹と」でしたっけ。
>明彦様
初めまして、でしょうか。
「帝都物語」は表面的事実(というか大きな流れ)が史実と変わらない範囲の部分なら何とかなるかもですね。…大河でアホを言い出した僕が言うのも何ですが、あとは歴史ものとして評価はどうかというのが問題になりそうな気はしますが。
ところで、僕の場合は「帝都」というと将門の怨霊とかよりも、各国からの美少女たちが蒸気で動くロボットに乗り悪と戦う、という方を先に連想してしまうのですが、これは僕の頭がおかしいのでしょうか…(苦笑)。




#6019 
明彦 2005/09/07 20:43
みんな・・・こわしてやる!(お若い方は知るまい)

御無沙汰しています。
昭和末期のブームの時からの妄想なのですが・・・。
大河に荒俣宏原作『帝都物語』はいかがですか?
『妖怪大戦争』でヒーロー・加藤保憲も復活しましたし。
幸田露伴、渋沢栄一、寺田寅彦、北一輝、甘粕正彦、石原莞爾、
そして李香蘭、辻政信、三島由紀夫、角川春樹(!)と、
危ない、いや綺羅星のような顔ぶれが・・・。
加藤役は時代によって嶋田久作・豊川悦司・阿部寛が演じ分け、
昭和が七十数年続き角川氏がヒーローとなる後半は、
「この物語は全てフィクションです」と断って・・・。

加藤保憲って『帝都物語』では正体が二転・三転して
訳がわからなくなったのですが、『妖怪大戦争』によれば、
「滅ぼされた先住民の怨み」に落ち着いたようですね・・・。




#6018 
不肖デルタ 2005/09/07 18:58
侍ものでも構わないけど

>NHK大河、武士関係多し
それもそうですね、だけど一番多い戦国や源平、幕末の
ビッグ3の以外の時代ってあんまりやりませんね。
源氏や平氏が武士団として頭角をもたげてきた黎明期の
時代ってやりましたか?平将門の乱の前後の時代のとか。
安部の討伐を河内源氏がやったのは大河ドラマでやった
みたいだけど、平将門の時代って源氏は嵯峨野源氏が
有力でしたっけ。




#6017 
ひで 2005/09/07 01:23
ゲージツの秋にふさわしく?

>大河のネタ
雪舟とか世阿弥とか古田織部とか岡倉天心とか・・・。
何となくですが、そんな物でもやってみてはどうかと。
果たしてどれだけの人が見るのかは分かりませんが。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#6016 
gallery 2005/09/07 00:52
ゆけ、ゆけ、大河♪

>蜂太夫様
いや、舌四分割されちゃいますし(笑) なんかCGが大変そうなシーンが多そうで。
「岩」の肩とか「骨」の変装とか「風魔小太郎」の幻術とか、琉球の体術とか。
いっそのこと、アニメにしちゃった方が楽ではないかと。レッツ大河初のアニメ作品(笑)
隆慶一郎作品なら、『影武者・徳川家康』なんぞもいかがなものか。仲代達也あたりで>妄想

>武士に偏った内容
藤沢周平とか山本周五郎とか、確かに大河に向きにくいかも。
ということで、ここはいっそ、手塚治虫『陽だまりの樹』を、大河初の漫画原作で。
緒方洪庵やら福沢諭吉やら適塾メンバーはじめ、堀田正睦、橋本左内などの
有名人もふんだんに登場しておりますし。井伊直弼や坂本竜馬もちらっと(笑)

>ルドルフ=ヒットラー
すみません。駄洒落タイトル考え過ぎで、頭煮詰まっておりまして。



#6015 
NF 2005/09/06 23:59


>景虎さま
大河ドラマは歴史物であるとともに娯楽ドラマでもあるので、まあある程度仕方ないんじゃないでしょうか。戦闘シーン・皆知っているあの人物といったものが中心に来ないと余り見ないでしょうし…(主人公が戦いに出ないものは余り評判が良くなかった気が)。それと歴史物としての奥深さのバランスが取れたものが名作といわれるんでしょう。古代のそうした題材といえば…聖徳太子とか壬申の乱くらいかなあ。
>「蜂太夫様」
そうですそうです、最後は体にダイナマイト(?)巻いて慶次らの元へ特攻かけて果てたあのお方です。しかし、考えてみれば「花慶」は豊臣時代の中央だけでなく、奥州・北陸や海の民・琉球まで扱ってるわけですね…(隆慶一郎作品が原作だけあって「道々の者」や「公界」も出てくる)。…案外、いけるかも。



#6014 
景虎 2005/09/06 23:43
おっとっと

途中で送ってしまいましたので、#6013のつづきです。

『太平記』の陣内さんにしてもそうですが、この伝言板でどうでもよさげな作品は、役者にとってもイマイチなのかな?という気がしましたね。それに対して、ここで評価が高い作品は、役者さんにとっても思い入れが強いなかな?と。

それにしても大河って、武家政権の時代、それも武士に偏った内容のものばかりという印象がありますねえ。それ以外だと駄目なんでしょうかね?

>NFさん
蜂太夫様って、舌切られた人ですよね。なつかしいなあ・・・。



#6013 
景虎 2005/09/06 23:22
大河と役者

大河といえば、昨日テレビを観ていたら、俳優の村上弘明さんが『炎立つ』について語っていました。この人は大河に何度も出ているので、『炎立つ』のようなマイナー作品は、紹介されないだろうと思っていたんですが、デビュー作の『仮面ライダースカイライダー』と『炎立つ』以外は、殆ど紹介されなかったので驚きました。
岩手出身という事もあって、地元ドラマである『炎立つ』に思い入れがあったようですが、『炎立つ』以前は時代劇が好きじゃなかったとか、自分の岐路になった作品と言っていたので、二重に驚きました。

『太平記』の陣内さんにしてもそうですが、この伝言板でどうでもよさげな作品は、役者にとってもイマイチなのかな?という気がしましたね。



#6012 
NF 2005/09/06 22:04
大河ドラマ(電波が降臨しました)

どうせ時代全体を描くようなものが作れないのなら、どうせ「〜では初」しか売り物にできないのなら…。
「史上初!漫画原作の大河ドラマ『花の慶次』(原作:隆慶一郎、画:原哲夫)!」
CGを駆使して気迫によって人物を巨大化させ(例:初登場時の千利休)、前田様やその愛馬松風の戦いぶり・敗れた雑魚たちの断末魔などもできるだけ原作に近くし、天下一の傾き者・蜂太夫様の勇姿を(笑)!ラストは勿論「銭まくど、銭まくど」のあのシーンで感動の幕引き。…って、「利家とまつ」を数年前にやったばかりなのにその世界観を破壊していいんだろうか(それ以前の問題な気もするが)。
…バカを書き散らしてふと気がついたが、隆慶一郎氏の作品も大河になってないような。
>徹夜城さま
>galleryさま
ルドルフ大帝は確かにヒトラーを意識してつくられているでしょうね。ゲルマン主義とか「劣悪遺伝子排除法」なんぞはそのままですし。権力を奪取するまでがヒトラーで奪取してからの権力者としてのあり方がナポレオンという話も聞いたことがあります。因みに、ある意味でその逆といえるのがラインハルト(勿論、政治内容でなく権力者になってからの暮らしぶりです、例えば質素でどちらかといえば女色に余り興味を示さないなど)。しかし本人もゲルマン的な偉丈夫だったルドルフと、どちらかといえば貧相で「典型的アーリア人」とは程遠かった伍長閣下は対照的ではありますが。

…最後に、アホやってすみません。




#6011 
ぬえ。 2005/09/06 01:28
2007年大河

CS太平記で鎌倉炎上、義経では平家滅亡と続けて観ますと、どうして武田家滅亡まで描けるような企画にしないのかと疑問です。将来ありえるのかわからない二度目の南北朝大河でも、後半戦を描き切るよりは中途半端な「半太平記」になってしまいそうな予感が・・。

井上靖生誕100年と言えば、日本・モンゴル共同制作の「蒼き狼」映画化も話もあった筈ですよね。



#6010 
徹夜城(いま仕事から帰って来てアクセスチェックをした管理人) 2005/09/05 23:45
風と林と火と山と

 帰宅してアクセス解析をしたら歴史映像名画座の戦国時代のページが妙にアクセスが多い。検索キーワードを調べたら「山本勘助」が多数。さては…とアクセス元をたどっていったらやはり。なかなか発表されなかった2007年大河ドラマは井上靖原作「風林火山」と発表されたそうです。
 「風林火山」ねぇ…あ〜新鮮味の無い素材だこと。NHKの発表では「07年は井上靖生誕100年!井上文学が大河ドラマになるのは初!」とわめいていたようですが、「風林火山」自体はすでに何度か映像化されてるからなぁ。結局「途中で終わる武田信玄」になるのが落ちのような。
 …意表を突いて孫子のドラマになったりしてね(笑)。

>galleryさん
 えーと、銀河帝国の初代皇帝の名前でしたら「ルドルフ」が正しいのではないかと。
 「アドルフの画集」は未見ですが、「ヒトラー最期の12日間」のプログラムのコラムでも「モレク神」ともども紹介されていました。



#6009 
gallery 2005/09/05 15:50
アドルフ=ゴールデンバウム

↑やはり、意識はしてはおるのでしょうな。

>「ヒトラー〜最期の12日間〜」
未見で、というか、田舎の地方都市には来ないんですよ。まったく…。
代わりと言ってはなんですが、米子シネマクラブで観た『アドルフの画集』。ノア・テイラーが若き日の「画家・ヒットラー」を演っております。これもなかなか好演だったと。あの方、『シャイン』でデヴィッド・ヘルフゴットも演じておりまして、精神錯乱的キャラクター演ずるの上手いな、と。ラストの演説でのテンションは、『日本のいちばん長い日』の黒沢年男演ずる畑中少佐を髣髴とさせ(笑)
個人的には、演説でのユダヤ陰謀論が民衆に浸透する過程とかも見たかったのですが、まぁ若きヒトラーが画家から政治家へと変貌していく、その内面を描く映画でしたから、それも仕方ないかな、と。



#6008 
徹夜城(意外なところの更新作業を進めている管理人) 2005/09/04 22:45
ドイツのいちばん長い日

 ちょいと報告が遅れましたが、去る金曜日に「ヒトラー〜最期の12日間〜」を鑑賞してきました。その劇場ではすでに「公開最期の日」でしたがかなり盛況でした。
 見た感想ですが…タイトルのような邦題にすべきだったかと。いや、残念ながら一日の話じゃないんですけどね。でもこれはドイツ版「日本のいちばん長い日」だと思ったんですよね(ややこしい言い方ですが)。
 ドイツ人俳優がドイツ語を話して「人間ヒトラー」を演じる。これだけでドイツ国内はじめヨーロッパで物議を醸したらしいのですが、見た限りではかなり「リアル」と感じましたね。実際こんな感じだったんじゃないかと。別に彼を肯定しているわけでもなく、彼がドイツ一般市民がどうなろうと知ったこっちゃないって態度をとるところとか、部下達を「裏切り者」と呼んで逆上するあたりとか、手塚治虫「アドルフに告ぐ」そのまんまな描かれ方です。だけどヒトラーたちの最期の日々をリアルに再現してるだけでユダヤ人虐殺とかが描かれてないじゃないか、的な単純な批判があったであろうことはヨーロッパならではの事情からわからないではないですが。
 原題「DER UNTERGANG」は「滅亡」「崩壊」といった意味だそうですが(英題「DOWNFALL」)、確かに原題のほうが内容にふさわしい。ヒトラーも含めたナチス幹部、ドイツ軍人、一般市民など様々な人々(ほとんど実在)が織り成す群像劇で「ベルリン陥落」の日々を立体的に構成した映画なんですよね。ヒトラーが死んでからもかなり時間がありましたし、やはり「ベルリンのいちばん長い日」にしたかったところです。

 ヒトラーを演じたブルーノ=ガンツはまさにソックリ。なりきっちゃってますね。ソ連映画「ヨーロッパの解放」のヒトラー役者も「そのまんま」なソックリさんでしたが、こちらは役者魂炸裂といった怪演を見せてました。
 以前「史点」でも書いた気がしますが、現代史の人物でいちばん映画に登場したのはヒトラーでしょう。この映画のプログラムにも「ヒトラーと映画」ってコラムが載ってましたが、それによるとアレック=ギネスも演じたことがあるんだそうで。


 これも「歴史映画」だろう、と思うのが今日DVDレンタルで見た「血と骨」。梁石日の原作は読まぬまま映画を見ましたが、なかなか強烈。まぁうまくまとめたもんだ、と思いましたね。
 誰もが連想するのが「ゴッドファーザー」だろうなぁ。移民史ドラマということではよく似た部分があります。こっちはあちらのような華やかさはなく、もっと泥臭く暗く陰惨ですけど。敗戦、朝鮮戦争、共産党活動、南北分断などなど、いろんな世相をさりげなく背景に描きつつ「昭和史」を描いた作品になってます。少々予備知識がいるかな?と思うところもありますが…僕なんかは専門柄「現代日本におけるマージナル・マン」の歴史として興味深く見たもんです。


>不肖デルタさん
 景徳鎮のことですが、ひでさんもお書きのように別に明の海禁政策で持ち出し禁止になっていたわけではありません。公式の朝貢貿易、あるいは密貿易でジャンジャン国外に出ていたものと思われます。
 実は僕もその「なんでも鑑定団」に景徳鎮の皿と称するものが出たのをTVで目撃してました。その時の説明でも近代以後に持ち出しが制限されてると言ってた覚えがあります。ましてあのとき出品されてた皿は皇帝が使うような竜のデザインが施されてたりしましたし…(笑)


>NFさん
 僕も見ました、後醍醐天皇親筆盗難のニュース。タタリがなきゃいいんですが(笑)。
 あと、中国サイトの方も見ました。うーむ、こうして簡体字で足利尊氏の話なんか書いてあるのを見ると新鮮ですね。
 僕も倭寇関係で検索していたら、ひょっこり簡体字サイトで中国の方が僕の論文を引用しリンクまで張っているのを発見したことがあります。しかもちゃんと載せた大学紀要から本名を探り出してたあたりはさすが。驚きもしましたが、自分の論文が誰かに引用されてるってのは嬉しいもんです。



#6007 
NF 2005/09/04 14:29
南北朝で2題

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050904-00000005-maip-soci
「国重文窃盗 紙本墨書後醍醐天皇御願文など 出雲・鰐淵寺」
全く、文化財というのを何だと思ってるんでしょうか。しかし、防犯装置も作動しなかったようで、犯人はかなり手馴れた人間か、それとも…。いずれにせよ嘆かわしい。

今度は少し明るい(?)話。
http://www.stmufu.com/article.php/252
海を挟んだ向こう側に、物好きな方がおられるようです。参考資料に僕の書いたのが使われてるのが面映い。



#6006 
ひで 2005/09/02 20:14
300

>スパルタの映画
てっきり「炎の門」(スティーブン・プレスフィールド、文春文庫)の映画化なのかと思っていたらちがうようですね。原作にするらしいグラフィックノベル(日本のコミック本みたいなもの)ですがアマゾンでレビューを読む限りはあんまり面白くなさそうで・・・。ペルシア戦争全部だと間延びすることが確実なので、テルモピュライの戦いに絞るというのは映画としてはその方がいいと思います。

>景徳鎮
明の時代、景徳鎮の陶磁器は普通によその国に輸出されています。日本で茶人に重宝された古染付は天啓帝時代の景徳鎮民窯で作られたものだったり、トプカプ宮殿にはオスマン帝国時代に輸入された大量の明代の景徳鎮の磁器がありますよ。現在は100年以上前のものは売買ができなくなっているという事や、120年以上前の骨董品だと基本的に持ち出しが禁止(政府の許可証があると何とかなるらしい)で、200年以上のものはすべて持ち出し禁止であるということはネットで検索すると出てきたので、景徳鎮持ち出し禁止というのはその辺のことではないかと。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#6005 
不肖デルタ 2005/09/02 12:46
そういえば

>ヒトラ−に似た俳優
映画エネミ−ラインでボスニアの武装勢力の司令官の役をした
俳優と、映画ト−タルフィア−(ボルチモアで核爆テロが起きる映画)
でロシアの大統領の役をした俳優は、たぶん同一人物だと思う
のですがドイツ第三帝国総統に顔が似てるな、と思うのですね。
あの黒いクッキリ分けの髪型にすると、そっくりに見えます
あの俳優(爆

>明の海禁
特に門外不出、国外へ流出しないよう心がけた物産は
景徳鎮(字が違っているかも)の陶磁器らしいですね。
TV何でも鑑定団で、景徳鎮モノが出たら、たいてい
バッタもんらしいです。(笑



#6004 
徹夜城(ようやく更新作業が出来るかも知れない管理人) 2005/09/01 23:41
「海“<と”>帝国」です…。

>阿祥さん
 すいませんが、タイトルをお間違えです。「海と帝国」が正しいタイトルでして、別に明や清が「海洋帝国」であったとかそういうことを言ってる内容ではないのです。
 僕もまだほとんど目を通してないに等しいのですが(倭寇関係だけは目を通しました)、むしろ「海」と「帝国」の対峙と言いましょうか、その視点から明清通史を描き出そうとしたものだと思われます。というか、執筆中に著者ご本人もそういう視点で書くとコメントされていました。
 ざっと見る限り、現在の明清史研究の最先端いや研究者間での常識と言いましょうか、それらのほとんどがぶち込まれているようにも思えました。予想していたよりも学術的な内容なのでいささかとっつきにくく思う方もいるかもしれませんが―関心のある方はぜひご一読を。研究者の間では常識でも一般の歴史ファン、中国史ファンにとってはかなり新鮮な視点の通史になっていると思います。
 しかし明清史はシリーズ中でも売り上げが低そうだなぁ、と思う自分がいる(汗)。

 各巻の月報についてるいしいひさいち氏の漫画も「倭寇」を思わせる密貿易業者のネタです(笑)。「新安商人の落ちこぼれが」ってセリフがあったので王直集団を意識してるんでしょうね、きっと。
 本文のあとについてる「主要人物列伝」の「王直」の項目では今年1月に起こった「王直墓碑破壊事件」についての言及があります。「この事件は、中国と日本のあいだで「倭寇」に関する研究を共同で進め、対話を通して人物評価を行わなければならないという、一つの教訓であろう。中国の歴史学界においても、王直の海洋商人としての側面を肯定的に評価する見解もある」との文章は読んでてウンウンとうなづいたところ。


>皇室典範有識者会議。
 まだ完全な結論ではないですけどやはり旧宮家の皇族復帰については否定的で、女系も認める方向のようですな。そもそもこの会議つくった時点で小泉首相も「次の次は愛子さま」って言ってた覚えがあるので、ほとんど出来レースなのではないかと。
 中間報告で両論併記したら一部で大いに盛り上がってしまっていたようですけど…このぶんでいくと「こっちが正統天皇だ!」とか担ぎ出す人がホントに出てきそうな気も。それを防ぐために「夫君」を旧宮家からって計画はありそうですけどね。


>歴史映画関係。
 歴史ものではないかもしれませんが「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」でインディがヒトラーに出くわし、サインしてもらっちゃうシーンがあったでしょ。あのヒトラー役のマイケル=シェアードさんが亡くなったそうです。経歴を見るとヒトラー、ヒムラーなどナチス幹部役が多い方だったそうで。「スター・ウォーズ帝国の逆襲」にも出演。

 あ、それとなんでも「ペルシャ戦争」におけるスパルタの玉砕戦「テルモピュレイの戦い」を映画化するそうで。タイトルは「300」(スパルタ兵士の数)だそうです。しかしまたずいぶん意外な素材を。ペルシャ戦争全史ってわけではないようです。



#6003 
阿祥 2005/08/31 20:45
「海の帝国」というタイトル

>徹夜城さん
僕もこの時代のファンなんで、この本には非常に興味があります。そんな風にいわれると買わざるをえませんね。

ところで、僕の個人的な印象なんですが、中国の王朝で海外貿易に積極的にかかわっていたのは宋朝と元朝だったように思います。明朝はその初期に鄭和の大航海のような事跡はあったにしろ、総体としては海禁という経済政策をとったわけで、自国の民が海外に発展するのを制限したわけですよね。それは清の時代も大きくは変わらなかったように思います。

そんな時代に特に「海の帝国」というタイトルをつけて通史を書くというのは、どの辺にその意図するところがあるのかなと、ちょっと疑問に思います。そういったこれまでの明清時代に対する先入観を打破しようと言うことなのかしらん。



#6002 
ひで 2005/08/31 01:22
購入しました

「海と帝国」を購入しましたが、さすがに明および清(軽く触れる程度とはいえ太平天国の頃まで)をあつかい、それを1冊にまとめただけあって、かなりの分量ですね。で、次回配本が近代中国ということで残っているのはおまけみたいな巻とモンゴルです・・・・。

>モーターサイクルダイアリーズ
ネット上で色々見て回るとあれは結構評価高いので借りられていて見られないというのも分かりますね。実際、正月に見に行ったときも満員でした(見に来ている人の中にはゲバラって誰とか、Tシャツの人としてのみ認識している人もいましたけど)。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#6001 
徹夜城(マイナーゲーム機ゲーマーの管理人) 2005/08/31 00:21
ゲームにされちゃった歴史人物たち

>NFさん
 ファミコンの「ゲバラ」は存在のみは知っていたんですけどね。そうですか、ラスボスはバティスタなんですか。バティスタもまさかゲームのラスボスにされるとは思わなかったでしょうな…って操作キャラにされたゲバラもまさか、って話でしょうが。
 すでに歴史上の人物ってことではゴルバチョフさんもいくつか妙なゲームに使われてますね。ファミコン時代はちょっとしたヒーローでもありましたから、あの人は。ザンギエフで「スト2」クリアすると出てきたりもしましたっけ(笑)。

 コーエーのような歴史素材ゲーム(シミュレーション、アクション含む)は別として、歴史キャラ・事件を素材にしてなぜかトンデモなゲームになっちゃった、というケースもいろいろあると思うんですね。キャラゲーのバカゲーと同じパターンと言いますか。
 僕の守備領域(笑)のPCエンジン界だと「武田信玄」ちゅうゲームが有名でしてねぇ(笑)。大河とタイアップしたゲームなんですけど、武田信玄を操作して襲い掛かる敵兵を次々斬り殺していく横スクロールアクション。「おにぎり」が回復アイテムだったりしまして、ラスボスはもちろん謙信(笑)。ゲームオーバーすると「今宵はこれまでにいたしとうござりまする…」と大河ファン泣かせ(どういう泣きだ)なオバカ演出もあります。
 真面目なゲームなんだけどPCエンジン「太平記」で「ましらの岩」って泥棒が出てくるのもこの時期のゲーム業界の著作権無視のイタズラっ気を感じましたね(笑)。
 ゲーム自体は傑作なんだけど、ナムコの「源平討魔伝」(PCエンジン版もある)も歴史キャラを奔放に使っちゃった例ですね。いやぁ、いたんですよ、あれで「義経」「頼朝」「景清」なんかを歪んだイメージで覚えちゃった同級生が(笑)。


>小説読了。
 北方謙三「波王の秋(はおうのとき)」を読了。「まだ読んでなかったのか?」って声が聞こえてきそうなほど、僕の専門分野のお話だったんですね、これって。
 南北朝時代の東シナ海が舞台の海洋冒険歴史小説ってところですね。懐良親王を描いた「武王の門」にも通じる世界観ですが、時間軸ではこちらのほうがやや前か。「海嶺宮」率いる松浦水軍、「ナミノオオ」率いる済州島の水軍、そしてなんと藤原純友の残党で海に生きる謎の民「群一族」らが各地で大暴れ。第三の元寇を阻止するべく、元の反乱勢力とも連携しまして、朱元璋もバッチリ登場します。まさに村井章介さんの「倭寇=マージナル・マン」論を地で行く設定には読んでいて心躍りました。
 ただ、「群一族」の設定にも言えるけど、北方さんの南北朝ものにはこの手の「密かに隠れ住んでいた謎の民」がしばしば「お便利集団」として登場するような…


>ついに刊行。
 講談社「中国の歴史」の最新刊、明清時代を扱う上田信著『海と帝国』がついに刊行されました。当サイトもほんのちょっとでありますが関係がありますので、皆さん買ってお読みください(私はちゃんと買いましたんで、念のため…関係者が見てるだろうから(笑))。



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