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#7100 
NF 2006/08/28 03:02
架空の惑星たち

案の定、セーラー戦士の心配をしていたバカは僕だけのようで(爆)。

ところで、テレビ番組でアニメソングを流用する事は珍しくないようですが、テレビ朝日で冥王星の話題に絡めてプラネットマン(キン肉マンに登場する超人)のテーマを流したという噂が(笑)。そんなマイナーネタを上手く関連する話題に使うほうも使うほうですが、気づくほうも気づくほう。因みにプラネットマンの正体はいまだに正体が知られていない惑星バルカンということになっておりますが、バルカンとは調べてみると彗星の軌道のずれを説明するため、水星の内側に存在すると考えられた惑星らしいです。軌道のずれは今ではアインシュタインの一般相対性理論で説明できるらしいですが、よく分からん(苦笑)。

バルカンをはじめ、架空の惑星についてここでまとまってました。
http://www.geocities.jp/planetnekonta2/hanasi/hiddenplanet/hiddenplanet.html
観測技術の発達により、新しい惑星が存在する事だけでなく、仮定されている惑星が存在し得ない事も証明されてきたわけですな。

しかし、ドラゴンテイルにドラゴンヘッドって…。架空の惑星を加えて占いが成り立つくらいなんだから、惑星が一つ降格された事くらいは星占いにとっては何てことなさそうですね。

…よし、今回は何とか歴史っぽい話題に落ち着けられたかな。



#7099 
徹夜城(一仕事終えた管理人) 2006/08/27 23:53
紙と共に去りぬ

>不肖デルタさん
 僕も長いことペンで紙に描いておりませんね。一度パソコンで描く体験をしてしまうと元に戻れない…というほど各種ソフトが発達してしまい、すでにプロも同人もパソコンで描くのが当たり前という状態になりつつあります。
 トーン貼りと色塗りが俄然楽になりましたね。この点ではアシスタントは不要になったとも思えます。ただ背景の処理についてはまだまだ微妙かな?それにコンピュータ化といってもつまるところは手作業という点は変わらないので、部分によってはかえって手間がかかるようになってきたところもあります。
 アニメもすっかりセルがなくなり、コンピュータ上で作るようになっちゃいまして、手間さえかければ個人製作が可能になっちゃったというのも凄いところです。声だって一人で全部の役を演じて加工してしまえば、完璧に一人でアニメが作れてしまう。

 紙の件ではおおむね不肖デルタさんの意見に同意なのですが、一方で電子化も別の部分で資源を消費しますし、コスト的にはまだまだ解決し切れてない気もします。これだけモバイル機器が出ていてもメモ帳が消えませんし。
 それとマンガに限りませんが電子著作物はコピー問題があるからなぁ…ちょいと個人的な話になりますけど、先ほど歴史テキストの仕事をしていてネット上をフラフラ検索しておりましたら、僕が海賊コーナーのために作成して掲載していた画像が、そのまんまどこぞの日中関係史サイトでデカデカと載っているのを見つけてビックリ。まぁ僕も絵画資料を書籍などから拝借して載せてるのがあるんで人のことは言えませんけど、自分がそれなりに苦労して描いた覚えのあるものが知らぬうちに他所で勝手に使われていたというのはあまりいい気はしないもんですね。
 その画像、以前どっかの小学校の発表で使いたい、って断りは来たことがありました。


>十一郎さん
 大友克洋氏は完全に「アニメ作家」となってしまい、「漫画家」と肩書きを書かれるのすら拒否しているとの話もあり(いつだったか「現代の漫画家展」といった展示会で「漫画家」として紹介されるのを拒絶したとの噂を聞いた)、マンガ描きとしてはかなり寂しくも思ってます。実写映画監督でもあったな、そういえば。
 鳴り物入りの「スチームボーイ」もなぁ…暖めすぎて食べごろを逸した気がしてしょうがなかったです。

 BBCで製作した米ソ宇宙開発競争ドラマ、再放送時の第3回だけひょっこり見ました。急ぎ足だけど、なかなか楽しめました。実は僕は宇宙開発史にハマったこともございまして(笑)、「ライトスタッフ」「アポロ13」とか大好きですし。未見ですがロシアでも最近「ガガーリン」を作ったみたいで…もっとも宇宙開発ドラマという感じではないらしいですが。

 靖国の展示内容変更の件ですが、ちょっと前に毎日新聞に出た記事によると5月ごろにアーミテージ氏が苦言を呈する発言を産経のインタビューでしたあたりから慌てた人が出始めたようで、岡崎さんが直接的に影響を与えたわけではなさそうです。それにしてもこの人の「アングロ・サクソンに逆らってはならない」という極端なまでの姿勢は分かりやすいといえば分かりやすい。

 ほほう、「チャングムの夢」に倭寇さんが出てきますか(笑)。ドラマの「チャングム」は歴史ものとしての興味が失せてから(ただ、連続ドラマとしては上手いとは思います)は倭寇登場シーンだけチェックしましたが、まったく見る気の起きなかったアニメの方もこれではチェックせざるを得ませんねぇ。あちらの倭寇イメージの資料がまた一つ増える、ということで。
 北朝鮮のアクション時代劇「怪傑洪吉童(ホンギルトン)」でも終盤に倭寇のつもりらしい日本の海賊が出てきます。ええ、ちゃんと日本語をしゃべっておりまして。「歴史映像名画座」にも書いてますが、「われわれ『影の軍団』は…」などと密談しておりまして、あちらの映画制作者はいったい何を参考にしたのか、実に興味深い映画であります。
 



#7098 
不肖デルタ 2006/08/27 05:38
紙の漫画よ、さらば

>十一郎さん
あなたはなかなかマンガ、アニメの業界ネタに詳しいですね
もっとも私は業界事情には、あんまり興味はないですが
小池・環境相の回し者ではないですが(笑)マンガほど
環境に優しくない業界はない、紙を膨大に浪費する環境
これを打破するには、もはや、全面的に電子化する以外
ないのではないか、と思ってます、音楽よりマンガを
電子化したほうがいいのでは、と感じています。
むろん、マンガは本来、線画が基本で、これを亡くしては
いけない、という頑固なかたもいるかと思います、私も
Gペンやスクリント−ンを使いマンガを描いた経験があるし
Gペン漫画の良さは感じ、その感触は今も変わりませんが
自在に配色できテクスチャも制御でき3DCG技術もあれば
奥行きのある情景を意のままに製作でき
アシスタントを雇わずとも作者ひとりでCGマンガが手描きより
時間を短縮して作画でき、作画時間の短縮をスト−リ−や
設定案の構築のほうにあてられる気がします。
それと古本業界が本来の漫画業界に脅威となっている現状で
漫画が大幅な電子化をするのも一種の対案ではないかとさえ
感じています。



#7097 
十一郎 2006/08/27 00:27
来週に来襲?

『チャングムの夢』を見てたら、来週は海賊登場らしいです。やはり元々の韓国語では倭寇と呼ばれているのかな?
ちなみに本編の方は、蜂を操る仙人が出てきたり、体長10mを超す大蜘蛛と格闘したりと、傍若無人きわまるファンタジーと化しています(爆笑)。

>不肖デルタさん
>大友克洋

この人は、漫画技術におけるエポックメイキングとして、漫画の歴史書があれば一章割かれてもおかしくない人ですから。比較すればほとんどの人が下手糞になってしまいます(笑)。

歴史と関係ありそうな作品はアニメ『スチームボーイ』くらいですか。時間かけすぎて制作途中で周囲にCG技術で追い抜かれ、制作会社も強引に変更されたいわくつきの作品。
アニメ史においても重要な人物ですが、本人のためにはアニメに手を出さない方が良かったのではないかと思いますね。

>アール・ケイさん
>遠い将来、このことが異星人との「太陽系領空境界問題」で禍根となったりして(笑)。

SFでたまにありますね、地球人が勝手に考えた境界線に配慮すべきかどうか悩む異性人が。ネタバレになるので具体名は避けますが。
もっとも、宇宙空間に人類が進出し、居住空間の設営や資源採掘の許可が、惑星・矮惑星・小惑星それぞれで条件が異なるようになれば、地球人だけでも争いの種になりかねません。ガンダムシリーズでもそんなネタがありますね。・・・停滞しまくっている現状の宇宙開発を見ると、これすら夢の未来ですが(苦笑)。

そういえば先週深夜にNHKで、冷戦時に宇宙へ行こうとした東西技術者の再現ドラマを再放送していました。
前に見た事はありますが、ナチス党員としてのフォン・ブラウン、失敗を隠して技術力を大袈裟に見せかけていたソ連、一般市民からも疑問と恐怖の声があった東西宇宙競争と、歴史ドラマとしても面白い出来です。V2ロケットの運用車輌が見られる映像作品なんてこれくらいしかない。

>東中野教授

基本は倫理・思想関係の人です。持っている博士号も文学。南京事件に関する論文も出してはいますが、「ゲーム脳」のようにトンデモ論文はいくらでもありますから。
批判している人からは、「この人が考え教える倫理とは何ぞや?」と不思議がられています(苦笑)。歴史的な事件に対して思想的なアプローチをしているというのなら良いのですが、専門の歴史学者から批判されている理由はそうじゃありませんから。

念のため、教鞭を取っている亜細亜大学の公式サイトで確認しても、講義内容は思想関係か、せいぜい西洋史のみ。
ttp://www.asia-u.ac.jp/gakubu/hougaku/higa.html
このページ、日本語で表示される著作一覧がほとんど南京事件関係であったり、顔写真の代わりに表示されている絵の作者で笑えたのは収穫でした。

>徹夜城さん
>竹中労原作の「黒旗水滸伝」

それかもしれません、原作付きだったとほのかに記憶していますから。
『226』はビデオで2回観ていますが、ラストはほとんど記憶に残っていません。残念ながら「味のある役者を集めたな。この戦闘車輌はよく出来ているな」という程度の記憶だけです。

>やっぱりアメリカ様に対しては卑屈にならざるをえないようで。

ちょうど昨夜、たまたまテレビをつけたら朝生でそのネタを田原が振っていました。
記事の下にリンクされている正論の意見を書いた人が登場していて、「この人の正論記事で動いた物があるのだから、日本でジャーナリズムはまだ死んでいない」とか言っていました。皮肉なのか本気なのか、よくわからない振りでしたが。

ともかく久々に観た朝生のテーマはナショナリズムでしたが、あまり他人の発言をさえぎる人がなく、平和な進行だったのに驚きました。
件のジャーナリズムに関連して、加藤鉱一実家が放火された事についての話もありました。「本来なら日本のマスコミは立場を越えてキャンペーンしてもおかしくないくらいなのに、どこも犯人の身許すら報道しない。許せないという声が自民党からも上がらない」と田原が突っ込み。さらに戦後日本の大きな言論テロのフリップを出しつつ「どれもテロがまともに指弾されてない。批判があってもすぐに立ち消え」と指摘。カン教授が「現在のフランスも似た雰囲気がある。移民に対する内相の発言なども、共感する人々が確実にいる」と補足。ここら辺は見ごたえありました。
「犯人は日本同友会に所属していて、上部組織に住吉会がいる」とか、かなりテレビではかなり踏み込んだ発言を田原がしていた辺り、腐っても朝生だと不覚にも感動しました。

※カギカッコ内に入れた言葉は、どれも記憶による大意です。

>tomohiroさん
>そういえば、台湾も嫌韓だとか・・・。

いや、「も」て何ですか(笑)。
紹介の話を読む限りでは、メディア主導の韓国ブームがあり、それに対する反発があるのかな、という気はしますが。

それはともかく台湾は(韓国と同じく)近年、独裁的な政治体制を自力で脱したわけです。が、それで出来た民主的政権が現在、腐敗により国民や元支援者からも叩かれているようで、変なぶり返しが来ないかなと韓国ともども心配しています。あまり妙な期待をかけすぎると、また妙な返しが来ちゃうよ、と。



#7096 
tomohiro 2006/08/26 20:28
そういえば、台湾も嫌韓だとか・・・。

最近、台湾のネットフレンドに聞いた話ですが、
かの土地も韓国が嫌いな人が多いようです。
私はある雜誌などで、臺灣では現在韓国の流行が日本の其れよりも流行っている
と聞いていて、昨今韓国の流行がすごく流行っているみたいだと
私が切り出したところ、
その彼は「韓国が嫌いな人は私を含めて多いです。」
と言われたのです。
なんとも不思議な感じです。
日本のことが好きだからリップサービスなのでしょうかとも
思ったのですが、結構みんな韓国は嫌いなようです。

http://resutoa.exblog.jp/


#7095 
徹夜城(999は映画版が好きな管理人) 2006/08/25 13:24
メーテル、またひとつ星が消えるよ

 だから、消えないっちゅうねん(笑)。
 にしても、この話は分かりやすい割にスケールがデカいので世界中で大きな話題になっておりますね。

>ブッチャー3世さん
 「冥王星」という日本での呼称はもちろん西洋神話にちなんだ命名の「訳語」なんです。ウィキペディアの記事の受け売りですが、「プルート」の訳語にすばやく「冥王星」とあてた人がいたようですが、公認されるまでに時間がかかったようで。その間に中国でも「冥王星」の呼称が確定しております。以前漢字文化圏だったベトナムでは「閻魔大王」にちなんで「閻王星」という呼び方をするそうですな。
 「天王星」「海王星」については中国で先に訳語が決まり日本に導入されたもののようです。もちろん「水」「金」「火」「木」「土」は五行思想から。曜日の呼称も五行思想にちなむわけですが、あれは誰が決めたんですかねぇ(中国では「星期一(月曜)」「星期二(火曜)」…と数字になっている)。


>アール・ケイさん
>遠い将来、このことが異星人との「太陽系領空境界問題」で禍根となったりして(笑)。
 沖ノ鳥島みたいですね(笑)。そのうち「経済星域」をめぐる問題が起こったりして。


>マルクスの恋人さん
 映画パロディタイトルの呼応、どうもです(笑)。
 キャプテン・フューチャーは太陽系の守護者として9つの宝石をはめたリングをつけていたような…まぁ太陽系のそれぞれの惑星に全部独自の人類がいる設定でもありましたしね。今さらどうこうツッコンでも仕方ないですが。
 歴史小説でも新事実があとから発見されるとせっかくの名場面が台無しになることが多々あるのですが、SFでも新発見があるといろいろ困ってしまうことも起こります。アシモフの「銀河帝国」だって当初は首都惑星トランターは「銀河系の中心」にあることになってましたが、30年後に書くに当たって「限りなく中心に近いところ」とか微妙にずらされてました(銀河系の中心にブラックホールがあると分かったから)。


>十一郎さん
 その作品だったかどうか分かりませんが、かわぐちかいじ氏の大正アナキストものは立ち読みはしたことがあります。竹中労原作の「黒旗水滸伝」とかいうやつ。皇太子裕仁暗殺未遂事件の「虎ノ門事件」なんかが描かれていたような記憶が。
 かわぐちかいじ氏の作品では確か半村良の原作で、日本が再び軍国化するという悲観的な設定の「軍靴のひびき」とかいうのも立ち読みした覚えがあります。

 2.26事件の首謀者達は最後には「お恨みもうしあげます」とまで書くほど昭和天皇に憎悪を見せるようになっていきましたからねぇ…だからあの事件の背景に秩父宮を担ぎ出そうとする動きが見られた(これ自体は事実だけど肝心の秩父宮が乗らなかった)わけで、笠原和夫なんかは「あれは壬申の乱だったのだ」と結論しちゃってます。
 笠原和夫が脚本を書いた「226」(五社英雄監督)はさすがにそこまでは踏み込んでませんが、ラストに三浦友和の青年将校が「天皇陛下万歳」というシーン、実は昭和天皇への強い怨念の入っているのだそうです(映画ではよく分からんけど)。笠原氏自身、「昭和天皇は切腹すべきだった」とまで言ってますしね。「大日本帝国」の篠田三郎の処刑シーンで「天皇陛下万歳!」と叫ぶのも実はそういうことなのだそうで。

 そういや、産経にこんな記事が出てますね。やっぱりアメリカ様に対しては卑屈にならざるをえないようで。
http://www.sankei.co.jp/news/060825/sha029.htm



#7094 
ブッチャ−3世 2006/08/25 12:52
冥王星、落選?

こんかいの騒動で思ったのは、洋読みでも、あの星は
冥土の帝王の名なんだなぁ、と。
他の星々はギリシアかロ−マの神話キャラばっかり
ですねぇ
笑えたのは、テレビの街頭取材での小学生の一言
「冥王星が惑星かどうか、どっちでもいいけど
覚えなきゃいけない太陽系惑星の名が一個へる
から良し」



#7093 
アール・ケイ 2006/08/25 09:36
あっ

別に、冥王星が「太陽系の惑星」でなくなったわけではありませんよね。
矮小惑星(矮惑星)に降格しただけで。すみません、訂正します。




#7092 
アール・ケイ 2006/08/25 09:34
冥王星の土地価格、暴落(笑)

太陽系からの削除を決めた学者が全員死んでも、かく申す私が死んでも、そして人類がいつか滅びても、
人間によって勝手に冥王星と名づけられた惑星はずっと太陽の周りを回り続けていることだけは確か。

遠い将来、このことが異星人との「太陽系領空境界問題」で禍根となったりして(笑)。



西長野か東中野か知りませんが、あのひとは歴史学者じゃなかったんですか
(マジに知りませんでした)。
じゃあ、単なる素人じゃないですか(笑)。


その、映画『小説吉田学校』と前後して、確かCXでも吉田茂のドラマが制作され、
そっちの吉田役も森繁センセでした(娘さんの役は吉永小百合さん)。
私の吉田茂のイメージは松村達雄さんですけどね
(NHKの戦後史再現もので、松村氏ちょっとだけ演じた)。




#7091 
マルクスの恋人 2006/08/25 08:54
天皇の来ない八月

ドナルド・ウォルハイムの「なぞの第九惑星」はどうなっちまうんだろう、と考え込みましたが
遥かにメジャーな「キャプテン・フューチャー」も、太陽系の形成を潮汐説でやってた(タイムマシンで実見!)し
たぶんこのまま続くでしょう。



#7090 
不肖デルタ 2006/08/25 07:03
あの絵は細かいと思うけどね

>士郎正宗・画風
あの絵柄は、じゅうぶん細かいと思いますよ
大友克洋さん といい勝負だわ
ただ、あとはセンスの問題かなぁ
大友さんの絵は、ただ細かいだけでなく、絵に奥行きを
付けるための手段としての細かさが卓越してますが
士郎さんのは、それがあんまし感じられない気がします
それに、どの話も、うんちく が多すぎて
ようわからんしなぁ(笑)よくばりすぎですか
大友さんといえばカップ麺のCMのショ−トム−ビ−
良いですねぇ



#7089 
NF 2006/08/25 01:29
セーラープルートーはどうなるんだろう

>冥王星降格
まあ、妥当な結論じゃないでしょうか。一つだけ軌道も大きさも違ってたし、色々無理がありましたから。元来、政治的な側面で惑星の有無を決められちゃ、受験生も占い師もいろんな人が困ります(苦笑)。ただまあ、問題としては徹夜城様が挙げられた他に表題のものがあるかと(爆)。

>巫俊様
G以降のガンダムについては、宇宙世紀の行き詰まりを打破するため異質性を導入、「新要素の導入」と「原点回帰」の二つの原理がせめぎ合う状況が続いた。もっと俗な言い方をすると「新しい客層の獲得」と「旧来の支持層の維持」という相反する命題の落としどころを探ると言うか。G,W辺りは娯楽としての性格が強い少年漫画的(もっと言えばジャンプ的)な要素を導入(種にもその傾向無きにしも非ず)。
G:矛盾や御都合主義はお構いなし、世界の命運を決めるのがレスリング、何かが決定的に間違っている各国代表、正義と熱血と友情、中国代表が主役の外伝がある…という訳でキン肉マン。
W:色々なタイプの美少年たちが高慢だが平和を愛する姫君の下で世界のために戦う、やっぱり矛盾は気にしない…聖闘士星矢かな?
ついでに種:美少年キャラ大量投入で女性の支持、結構重いテーマを扱おうとしているけど手に余ったかな?…というわけで幽遊白書あたりか。
で、XやターンA辺りから「原点回帰」の要素が強くなりSEEDに至ると。
…確かに異民族が入り込む中でそれを取り込んでいく様子に似ているし、「ガンダムとはそもそも何か」「中華とは何か」がその中で問われている様子も似ていますね。…って、全然歴史の話が出来てない(泣)。



#7088 
十一郎 2006/08/25 00:05
強引に歴史っぽい話をいくつか

今月の20〜24日、日中韓の学生が共同で北海道に強制連行された朝鮮半島出身者の遺骨を改葬しようと、北海道の猿払村浅茅野という所で発掘調査を行っている。陸軍飛行場の建設過程で出た死者が葬られているとか。
すでに何体かの遺骨が発見されているらしい。30cmも掘らない内に見つけたそうで、ほとんど表面にさらされていた状態だったらしいです。

南京大虐殺否定主張で有名な、東中野修道氏と著作出版した展転社。そして別の著者である松村俊夫氏が中国の裁判所で訴えられ、予想通りに負けたそうで。
もっとも、日中は国家間の裁判に関する協定がないため、出版社側は無視を決め込み、判決を受け入れるつもりは全く無いらしい。それはそれでしかたないし、言論の自由を掲げるのもまだ良いんですが、「内政干渉」だという出版社の主張はおかしくないかいという気が。
ちなみに東中野修道氏は亜細亜大学教授ですが、別に歴史学者ではないので、氏だけにしておきます。・・・担当分野と全く関係ない主張をする場合、あまり教授等の肩書きは意味無いと思うのですがね。ちょっと専門分野から外れた話題で学者がトンデモ本を書く事はよくありますし。
まだ細かい判決文は見ていませんが、これまでの被告の著作や主張を見る限り原告勝訴は妥当だと思うと同時に、たぶん政治問題としてとらえられる事で、逆に原告の主張を怪しむ人が増えるだろうなという懸念はあります。日本でやった同種の裁判でもすでに東中野氏らは負けていますが、あまり知られてませんし。

あと、映画話題ですが、トムクルーズが新興宗教サイエントロジーにはまっている件で、ついにパラマウントから解雇ですって(笑)。
『MI3』を公開したばかりではありますが、逆にその不振の原因とも名指しされたようで。

>かわぐちかいじ
いや、さっき思い出したんですが、この方は歴史的な実在事件を基にした連作短編漫画も発表していて、単行本で読んだ記憶があります。
個人的な印象に残ったのが226事件のエピソード。決起者の一人(実在の人物)が昭和維新を断行しようとする過程で、徐々に理想の天皇と現実の天皇にある齟齬を感じ始め、ついには天皇を憎悪というか倒そうと決意するまでの心情を描いた作品でした。
これがたしか平泉皇国史観にも繋がるわけで、ちょっと手元に無いのがつらいですが、読んだ当時は登場人物の逆説的な思考の変遷に衝撃を受けました(ある程度は史実通りですが)。

>士郎正宗
いしかわじゅん的には、かわぐちかいじより絵が上手な漫画家ですね(笑)。
漫画表現における絵の巧拙は、単に細かく書く事が至上ではありませんから。
ただし、一般読者がなんとなく絵が巧いと感じるのとは、また別な基準で、古オタクが新人との齟齬に悩む話題でもあります。

アニメでいえば、森久司と平井久司のどちらが絵が巧いかという問題でしょうか(わかる人にしかわからない比喩)。



#7087 
徹夜城(映画見て、DVD買ってきた管理人) 2006/08/24 23:33
降格機動隊

 さて、先ほどついに決まりました。冥王星は「惑星」から格下げ。数日前までは「3つ増える」という話だったのが一転して「1つ減」に。
 「キャプテンフューチャー」的には太陽系連邦からの離脱、「宇宙戦艦ヤマト」的にはガミラス前線基地を作るチャンス、「銀河鉄道999」的には停車駅の廃止による氷の墓場の管理問題が起こりそうです(笑)。
 しかしこの件でもさりげなくアメリカの孤立主義というか一国主義というかなところがあるようですね。


>巫俊さん
 うむむ…谷川道雄氏とガンダムのリンクというすごいものを見せていただきました(笑)。NFさんの南北朝も相当なもんでしたが(笑)。ファーストと逆シャアとF91ぐらいしか見てない僕などは古代文化を保存する周辺国みたいなもんか(笑)。


>小説吉田学校
 DVD、買って来ました。特典映像として細川隆一郎氏の「小説吉田学校はここを見ろ!」なんて40分ぐらいの解説が入っておりました(笑)。「仁義なき戦い」並みに人物関係がややこしいので現在の政界につながる人脈図つきの解説書もついていて、なぜか宮崎哲哉氏の解説があります。
 DVDのパッケージ裏の配役表が見ているだけで楽しい。売ったほうも狙ってますね、こりゃ。「歴史映像名画座」のほうではほんの一部しか出してないのでこちらに転載してみます。

吉田茂=森繁久弥、鳩山一郎=芦田伸介、松野鶴平=小沢栄太郎、
幣原喜重郎=三津田健、星島二郎=伊豆肇、林譲治=土屋嘉男、
河野一郎=梅宮辰夫、広川弘禅=藤岡琢也、大野伴睦=田崎潤、
石橋湛山=黒木佐甫郎、佐藤栄作=竹脇無我、池田勇人=高橋悦史、
田中角栄=西郷輝彦、岸信介=仲谷昇、麻生太賀吉=村井国夫、
三木武夫=峰岸徹、福田赳夫=橋爪功、河本敏夫=成田次穂、
福田一=和崎俊哉、増田甲子七=加藤和夫、中井川隆一郎=鈴木瑞穂、
益谷秀次=稲葉義男、河野金昇=御木本伸介、石田博英=辻萬長、
西村栄一=小林稔侍、浅沼稲次郎=小池朝雄、二階堂進=山下洵一郎、
宮澤喜一=角野卓造、大田一郎=神山繁、須永一雄=石田純一、
中川一郎=脇田茂、竹下登=下塚誠、田中六助=千葉茂、
安倍晋太郎=瀬戸山功、海部俊樹=福田勝洋、渡辺美智雄=樋渡紀雄、
マッカーサー=リック・ジェイソン、中曽根康弘=勝野洋、麻生和子=夏目雅子、
緒方竹虎=池辺良、三木武吉=若山富三郎

 …いやぁ、こうして転載してみると、かなりの人が生きていた1983年にこんな映画を作ったってのはよくやったもんだ、と思うばかり。ちゃんと確認してないけど一部変名にしている気もしますけどね。
 さあ、上のキャストの中に首相になった人は何人いるでしょう?そして首相候補までいってダメだった人も結構混じってます。次期首相が確実視される人の父上・安倍晋太郎も出てきますけど、毎日新聞記者時代のシーンぐらいじゃないかな。
 唯一の女優・夏目雅子が演じる「麻生和子」はもちろん、麻生太郎現外相の母親。父親の方ももちろん出てきますし、祖父を演じている森繁は実にソックリなメイクになっていて、孫の顔の面影をそこに見出せるという変な体験もできます(爆)。



#7086 
巫俊(ふしゅん) 2006/08/24 21:51
ガンダムの「正統」と歴史

>NFさん、十一郎さん、みなさん

私は1984年の生まれです。
NFさんや管理人さんみたいな真正のファーストガンダム世代ではないですが、
SDガンダムブームで幼年時代を過ごし、ファースト映画版と逆襲のシャアの録画ビデオでリアルガンダムデビューしました。
年上の兄弟がいなかったので、0080、0083、近藤和久のマンガ『新MS戦記』等の「兵器としてのガンダム」作品に触れるのは、後年の90年代後半・中学生時代まで遅れたんですが、
それ以後今にいたるまで、ヴィクトリー以降の平成ガンダムは非正統としてG、W、Xは「ガンダムの正統簒奪」と位置付けています(笑)
ターンAはガンダム20周年という「ガンダム気候寒冷期」が終わりを告げ、ガンダム市場が再生する時期の作品で、以前の歴史に総括を付け、それ以前の混乱期を「正統な歴史」によって正統化したものです。
それは谷川道雄氏の中国中世史とガンダム史を比較してみるとはっきりします。

後漢の平和の終わり(気候温暖期の終わり)     ZZ、逆シャア
↓交代(簒奪)
王朝交替と三国西晋時代              F91、ヴィクトリー
↓交代(簒奪)
中原征服と五胡北朝時代              G、W、X
↓交代(簒奪)
胡漢の融合と隋唐の統一(気候温暖期の回復)    ターンA、種                      
ターンAの黒歴史はガンダムシードの歴史的位置付けを見事に正統化しています。
これまでG、W、Xの歴史的正統性を疑問視してきた人たちも、しだいにシードを新しい世代の全く別のガンダムと認めつつあるのが、何よりの証拠です。
私はシードは見ないですが、若い世代に難色をしめしたり、それはガンダムじゃないよと侮蔑の意をしめしたりすることは大人げないかなと思います。

漢から唐に転換したくらい、ガンダムも変わったんだ。
「あの、”ヒゲ”ガンダムがみんな嫌なんだろうなあ。(苦笑)」(パパゲーノ川崎さんご発言)
「笑われるのを覚悟でこっそり「Gガンダム」と言ってみる。珍しく頭を空っぽにして楽しめるガンダム。」(NFさんご発言)
ターンAを紹介しようとすると「ヒゲだけど」と遠慮するのも、
「気にしない気にしない」とGガンダムのイデオロギー的な問題は話さず、その作品としての面白さを紹介するのも、
ガンダムの正統性という問題が関わっていますよね。

http://uruseiyatsura.blog62.fc2.com/


#7085 
新参右衛門 2006/08/24 12:36
大河ドラマ大嫌いな人とか

>士郎正宗
きいた話では、この漫画家なにかの取材で
なんで正宗ってペン名なんですか大河ドラマの
ファンとか?と聞き手にいわれマジ怒って
大河ドラマは大嫌いです、といったとか

>沈黙の艦隊
あぁ、最初と後期で顔の描き分け違いますか
そんなん、どんな漫画でもあります(笑
自分で気になっていた描写は、細かい指摘ですが
アメリカ政府の特使が第七艦隊の提督と東京で
ヘリに乗って密談する場面があったんですが
乗っていたヘリは軍用攻撃ヘリ・アパッチ
飛んでいる場は新宿あたりの低空、いくら日本に
治外法権な振る舞いの米軍でも、そこまで
するか?(笑

士郎せんせ の絵は最初のころも最近もあんまり
大して違わない気するけど
甲殻機動隊も映画は映像が緻密ですが原作の漫画は
雑な絵柄でしたね



#7084 
アール・ケイ 2006/08/24 09:30
マンガ、アニメネタ 最終回(笑)

『沈黙の艦隊』の「連載時」の最終回は、そんな終わり方だったような記憶があるんですが、
まあどうでもいいです(爆)。私が集中してマンガを読んでいた時期なんですよね。


>士郎正宗

彼とは「ある間接的な因縁」がありまして
(調べたら同郷なんですがそれは関係なし。会ったこともなければまともに作品を読んだことさえない)
話題にすることは個人的心情として自ら禁としております。
何故タブーか、ということについて書くのもノーコメントです(爆)
(管理人さまならひょっとしてお察しいただけると存じますが)。




#7083 
不肖デルタ 2006/08/24 07:24
マンガネタ続く?(汗

>かわぐちかいじ先生
べつに沈黙の艦隊を擁護するつもりではないです
どっちかというと私は「野獣のように」という名の
あの先生のビリヤ−ド漫画が好きでした、途中で
ビリヤ−ド全然やらなくなり暗黒街アクション漫画に
なっていくとこも、あの先生ならでは(笑
あのころは、たぶん映画ハスラ−2が火付けで
ビリヤ−ド流行してたらしいですね
ハスラ−2といえばトム・クル−ズ契約を
切られちゃいましたね



#7082 
十一郎 2006/08/24 05:45
なんだかアニメの話ばかり

>辻真先
特に歴史と関係ありそうな作品は『一休さん』でしょうか?
一休和尚晩年のエピソードを子供時代の設定のままやってしまい、とてつもない鬱々とした内容になった事もありましたっけ。
どう見ても架空キャラ的なシンエモンに子孫がいると知って驚いた事もありました。

しかし個人的には推理小説作家としての印象が強いです。
多作でありながら一定以上の水準を持つ作品を書きつづけ、質と量を合わせれば他に類を見ない。歴史推理物も何作かありました。

>『沈黙の艦隊』OVA
手持ちにあります。
これは『ボトムズ』の監督と脚本が組み、会社も同じサンライズで制作しただけあって、なかなか良くまとまっていて。アニメで珍しい海中アクション作品として完成度が高い。

打ち切りに関しては、アニメ化して面白いような戦闘の激しいエピソードに焦点を当てて制作されているので不満は無いですが、逆にいえばその時点ですでに映像化の意味が消えたと言えるとも思います。もし現在実写化されても、どんな作品になる事やら。

TVアニメの『ジパング』も予想外に良い映像で話もブラッシュアップされてまとまっていて(連載途中ゆえ、切りが良いとは言えないラストでしたが)、結末を除いては地味にアニメ化に恵まれた漫画家と思います。

>不肖デルタさん
>どなたか知らないけど「かわぐちかいじ」先生の絵を
下手とは、強気な書き込みだわ(笑

いやはや、自分はともかくとして、『マンガ夜話』という番組では、上手いと思われている漫画家をいしかわじゅん氏がくさすのはお約束であり、番組の売りですから(苦笑)。
ただ、当初は主人公だった深町の顔なんかも、けっこう立体的に破綻している感がある。煽りや俯瞰も比較的破綻せず書けている現在のイメージで見返すと、けっこうショックですよ。

ただ、艦船等はアシスタントが作画しているのではという指摘は、確かにそうですね。
現在では、個人でも3DCGのデータを自ら組んで出力し、作画のガイドに使用している漫画家もいますが、当時はそんな事は夢のまた夢(模型を三光にしていた人はいますが)。

>徹夜城さん
>「世界の中心で愛を叫んだけもの」→「世界の中心で、愛をさけぶ」→「僕の、世界の中心は、君だ」

さらに間に「世界の中心で愛を叫んだケモノ」が入ります。『世界の中心で、愛をさけぶ』を名づけたのは編集者ですが、参考にしたのが「〜けもの」から引いてサブタイトルにしたアニメからなので。
しかもパクった小説が日本最大級のベストセラーになってしまったため、類似便乗したタイトルの書籍が様々な場所で見られます(笑)。

>士郎正宗氏、それでも日本を代表する漫画家として世界的に広く認識されておりまして…(笑)。そういえば最近マンガは描いておられるんでしょうか
明確な漫画作品は、『攻殻機動隊』の続編やサイドエピソードのような物を連載していたのが最後でしょうか。それも五年くらい前の作品ですが、そこからモチーフやディテールを翻案する形で、TVアニメ版の『攻殻機動隊』が作られていました。
現在は青年向け(非成年向け)漫画雑誌に卑猥な絵物語を少ページで発表していたり、ライトノベルの挿し絵等を主にやっているようですね。

アニメ化された物が原作と異なっているのは、ある程度わりきっていると思います。
『ブラックマジック』では自身の原作をアニメ化するため、コンテや脚本といったアニメの設計にあたる部分を全て担当した事で、その限界なども痛感しているのではないかと(モンキーパンチもそうなりました)。
ちなみに『ブラックマジック』の原作は商業漫画家としてずっと有名になる前の作品ですから、絵が下手なのはしかたないわけです(苦笑)。

>しかし今回の最大の見ものはKONISIKIさんがそのカラカウア王を演じているということで(笑)。

見事に見逃してしまいました。いやはや、そんな隠し球があるとは、惜しかったです。
高校野球が終わったので、早めに再放送があるとは思いますが。



#7081 
徹夜城(歴史人物配役マニアの管理人) 2006/08/24 01:16
あの人があの人を

 誰か前後して書き込みそうだなぁ…と思いつつ書きます。
 昨日(水曜)のNHK「その時、歴史が動いた」はハワイのカラカウア王のお話。アメリカの併合方針に抵抗してアジアとの連合を模索、日本を訪問して明治天皇と会見し極秘に「連合」案を提案した(明治天皇が盟主となれとまで言っていたらしい)という「秘話」を扱っておりました。もちろん日本側の回答(一年後)は「不可能です」というものだったのですが。
 しかし今回の最大の見ものはKONISIKIさんがそのカラカウア王を演じているということで(笑)。まぁあの番組ですからセリフはありませんし、ほとんど座ってる場面ばかりでした。それでもヒゲメイクでそれなりに似せ、風格は出ておりましたね。もちろん本物のカラカウア王はあんなに太ってはおりません(笑)。ウィキペディアのカラカウア王の項目に画像も出ておりましたのでご参照を。
 その項目の説明を読みますと、アジアとの連合は出てませんが「ポリネシア連合」の構想には実際に乗り出していたようで、サモア国王との間に合意はあったもののようです。ま、これもアメリカの介入で結局お流れになってしまいますが。


>マンガ患者さん
 うん、僕も「亡国のイージス」を読んで話が動き出してきたら「沈黙の艦隊」を連想せざるを得ませんでした。潜水艦をイージス艦に変え、核兵器を毒ガス兵器(?)に変えて、反乱を起こした船が日本政府に要求をするべく東京湾に乗り込んでくる、という展開は確かに瓜二つ。もっとも話の展開自体はむしろ「ダイ・ハード」の構造になっておりまして、いろいろミックスして作ってるなという気はしました。
 ただ僕も話のタネに、と久々の現代日本作家の小説として「亡国のイージス」を読んだんですが、その展開にはかなりハマってしまいまして…とにかく次はどうなる?の連続で、電車内で読んでいたら降りるべき駅をそのまま通過してしまった、という不覚の経験をするほど面白く読んじゃったんですよ。ただ原作小説に感心したせいか映画のほうはどうしてもダイジェスト&ピント外れの感想を持ってしまいまして…
 この「亡国〜」のヒットのために昨年は福井さんが原作を担当する映画が他に「ローレライ」「戦国自衛隊」とあったわけですが、「亡国みたいなの」と依頼されたせいなのか、三本続けてみるとどれも基本構造が同じ(核心の部分で)という欠点もみられたかな、と。
 「沈黙の艦隊」のOVA、2巻まで見たんですが、最後まではチェックしてません。あれも(仕方ないことだけど)大ダイジェストになっちゃってますしねぇ。なんでも北米で販売したらしいのですが、売れ行きは悪く最後まで出なかったらしいんです。

 おっと、管理人がまた暴走して映画とマンガの話をしてしまってます(笑)。



#7080 
マンガ患者 2006/08/23 17:18
亡国のイージスは

あれこそ、沈黙の艦隊の影響大でせう
原作、つまらなかったな
まぁ、あれの映画化こけたってんなら
「沈黙の艦隊」は実写化せんほうがいいな
アニメはやってるっしょ
イージス艦との一騎討ちがメインだったけどね



#7079 
徹夜城(暇だとチャットのように書き込んでる管理人) 2006/08/23 15:02
亡国でイーデス

 危険きわまる駄洒落シリーズ第2弾(笑)。続くは「日本沈黙」(爆)。

>アール・ケイさん
 いや、「沈黙の艦隊」のラストは墓参りではないはずですが…その後簡単な続編があったんでしたっけ?
 単行本のしか読んでないですけど、海江田は意識不明で眠り続け、ラストに彼の妻子が初めて登場し、妻が「あの人はどこで何をしてるやら」という感じのラストになっていたかと。ただ、「夏の日」の光景は確かに「亡国のイージス」のラストにイメージは重なりますけどね。あ、でも今書きながら思ったんですが、日本人は「戦後」というと「夏の日」という絵が刷り込まれている、ってことかもしれません。
 なお、「亡国のイージス」は原作でも墓の前のラストですけど、そこに映画では佐藤浩市が演じた人物がやってきて寺尾聡の艦長の妻に謝罪するんです。このシーン、撮影はしておいたけどカットした可能性を感じてます。
 あとあの映画、一点根本的な部分で原作を改造しているので、重要なテーマの一つはかなりぼかされてもいますよね。

 福井氏と言えば富野さんともども「日本沈没」に登場(笑)。後で気づきましたが、主人公の実家の杜氏の役でした。富野さんの僧侶ともども妙にハマっているので目立ちませんけど(笑)。
 それにしてもすっかり「ガンダム人脈」となってますな、このつながりも。



#7078 
アール・ケイ 2006/08/23 14:44
ありがとうございます

>模写問題

一説によると「見ながら描くのはOKで、トレースするのはアウト」なんだそうで(笑)。
権利うんぬん五月蝿いことを云うほうも云うほうだし、安直にトレースするほうもするほうだと思いますな。


あ、辻真先特集、見ました。このかたがいなければ(技法の発達面以外の部分で)
日本アニメ史は大きく変わっていたでしょうね。


>『亡国の終戦の沈黙の戦国のローレライの艦隊の自衛隊』(爆)

ここに書いたかどうか忘れましたけど(笑)、
記憶間違いかもしれませんが『沈黙の艦隊』のラストカット(海江田の墓への墓参)と、
映画『亡国のイージス』のラスト近く、妻・原田美枝子が"叛乱艦長"の夫・寺尾聡の墓参りと
なんかよく似てるなー、と映画を観たときに思いました(まあもっと全体的な感じが
似てるからそう思ったんでしょうけどね)。
原作にそういうシーンがあるのかないのか知りませんが、福井晴敏クンってほんとうに
このあたりのマンガやアニメの影響をもろに受けとりますなあ(映画『ローレライ』なんて
アニメそのままだし)。

しかし、このひともメディアによって云うこと(主張)が変わってるような気がします(笑)。
比較確認したわけではありませんが、朝日には「このひと絶対護憲派」というエッセイを
書いてましたが、
たぶん、産経あたりにはぜんぜん(ニュアンスが)違うようなことを書いてそうです。
いや、別に一貫してなくてもいいんですけどね。エンターテイメントの作家なんだから。






#7077 
徹夜城(しばらくまともに漫画を描いてない管理人) 2006/08/23 13:52
沈没の艦隊

 「沈黙の戦艦」って邦題はある意味「名作」(笑)。その後スティーブン=セガールの映画は全部「沈黙〜」とつけられてしまい(「沈黙の戦艦」の正統な続編は「暴走特急」でしたけど)、勝手に「沈黙シリーズ」などと命名されちゃうことに。にしても、かわぐちかいじに一言なきゃいけないだろうと思う邦題ではありました。
 「沈黙」といえば「羊たちの沈黙」という映画はもちろん原題どおりなのですけど、その前作の「レッド・ドラゴン」が最初に映画化されたときの邦題が「レッド・ドラゴン刑事グラハム」。それが「羊たちの沈黙」のヒットで再販ビデオの邦題は「レクター博士の沈黙」に変更されたケースがあります(笑)。この映画もその後アンソニー=ホプキンズ主演でリメイクされちゃったため、その存在は忘れ去られようとしております。
 関連ばなしとして「世界の中心で愛を叫んだけもの」→「世界の中心で愛をさけぶ」→「僕の世界の中心は君だ」(これは翻案だけど)という「順列組み換え」みたいな展開もございます(笑)。
 ちょっと前に名前が出た「戦争のはらわた」だってひどい邦題ですよねぇ(笑)。ホラー映画じゃないんだから。あの描写が宣伝マンに「ホラー」ととられたのはわからんではないのですけど。この映画の邦題だけはなんとか変更してほしい。
 歴史物映画を集めていても、この手の邦題のギャップの問題はけっこうありまして。逆に日本映画も海外ではびっくりするようなタイトルで公開されていることも多いのです。


>沈黙の艦隊の絵
 下手、ということではなく、物語の序盤では登場人物の絵が固定化するまで時間がかかるということは珍しくありません。あとから最初の方を読んで激しい違和感を覚えた経験のある方は多いでしょう。かわぐちかいじ氏は「沈黙の艦隊」以前の作品を読むとわかりますけど、あの時点で絵のタッチはほぼ完成されておりました。
 ただこの作品の場合絵だけの問題ではなく、海江田のキャラクター自体しだいに変化していったことも否めません。最初はもっと何を考えているかよくわからない、ともすれば「悪役」と見えるポジションに海江田は置かれていて、それを追いかける常識人の深町(読者の視点という役割)、という構図が構想されていたようです。かわぐち氏自身「海の刑事ものだった」と明かされていたはず。
 潜水艦の独立宣言、までは考えていたと思うんです(これも先日話題にのぼった「シーランド公国」の例がヒントになってるんじゃないかとの指摘もあるみたい)。しかしそこから話を進めていったら、読者の反響もあって次第に物語が国際・国内政治ネタに傾いていったというあたりなんじゃないかと。それと序盤でソ連の潜水艦とやりあう場面があってその後ほとんど意味をもたなくなっているように、冷戦の終結・ソ連の崩壊が「冷戦後の国際政治」の物語を構想させる結果になったことも大きいでしょうね。

 漫画といえども集団創作作業でありまして(同人誌ですらそうなってきてるらしい)、作者として明記される漫画家は「総監督」的立場、編集者が「プロデューサー」的立場になっています。絵のほうだって相当数のアシスタントを雇っており、とくに「沈黙の艦隊」の場合は軍事・メカ担当の専門スタッフがいたはずです。こうなるともう「お手伝い」のアシスタントではなく映画で言う美術とか撮影監督並みの立場になってきます。
 僕などは「沈黙の艦隊」の「写真模写事件」は、かわぐち氏の画力うんぬんの問題ではなく、そうした艦船描写部分を専門的に担当していたスタッフがいたことに大きな原因があったようにも思ってます。

 少し前に他の漫画家の作品をトレースして使っていた漫画家のケースが問題になりましたけど、漫画に限らず「参考に」というぐらいのつもりでそのまんま模写して他のものに転用してしまう、ということはプロの絵描きの世界では起こりがちなんじゃないか、そんな印象を持ってます。
 以前、学研の「歴史群像」シリーズの「三国志」の特集号の表紙が、映画「敦煌」のスチールそのまんまの模写で唖然としたことがあるんですが(誰が見たって西田敏行だぞ、あれは)…あれは断りを入れていたんでしょうかね、結構有名な画家さんのはずですが。


>マンガ患者さん
 士郎正宗氏、それでも日本を代表する漫画家として世界的に広く認識されておりまして…(笑)。そういえば最近マンガは描いておられるんでしょうか。「原作」ということになっているアニメのほうは監督が暴走して別物になっちゃったみたいな気もしますが…「ゲド戦記」の作者もそうですが、映像元の原作者というのは辛い立場でもあるような。


>NFさん
>「逆賊」の割に天皇にモテモテですな、尊氏(笑)。
 まぁ昭和天皇はわかりませんが、後醍醐天皇と尊氏は本人同士は割と「両思いだった」という見解はありますね、って、南北朝にやおいを持ち込むつもりか、俺は(爆)。その線で同人誌でも出てくれば南北朝もメジャーになってきたと、ってもうやめい(笑)。
 ただ尊氏って単に血筋のよさだけではない魅力はあったんだろうと思うんですね。実際武士たちに「モテモテ」なところがありましたし。どうもこいつは憎めない、と思わせるところがあったんだろうなと思いますね。
 大河ドラマ「太平記」は尊氏は主人公なので当たり障りの無い好感度高の人物としてえがかれていて、戦った後醍醐、義貞、正成、果ては直義や直冬まで、「実は心を通わせた仲良し」という感じになっていました。ま、それはNHKドラマ的な脚色といえばそのとおりですが(そういえば「功名が辻」でも終盤の山内一豊暴君化は「本人が望んでないのに家臣がやった」みたいになるみたいですね)、どうも尊氏の言動を見ていると実際にそんなところがあったんじゃないかと思わせるところはあるんです。



#7076 
マンガ患者 2006/08/23 12:57
書き忘れ

ア−ルケイさん、兵器の描写の上手い下手なんて
マニアックな問題だと書いているけど、アクション漫画には
大切な要素じゃないかな(笑
例えば、エロ漫画でヒロインがブスだったら読む気なくすでしょ
それと一緒でっせ軍事漫画で登場する兵器がカッコ悪いのは



#7075 
マンガ患者 2006/08/23 12:34
ここは歴史掲示板じゃないのかな(笑

かわぐちかいじ先生の絵?そうでっすねぇ
士郎正宗よりは上手いかな、正宗せんせ、結構へた、かな
ブラックマジックてのアニメで最初みたとき、なかなかと
思ったけど、そのあと原作よんだら、だっせ〜絵と
思いましたから(笑



#7074 
アール・ケイ 2006/08/23 10:22
すてぃーぶんせがーる主演、ではない(爆)

マンガ(表現)に於いて、何が下手で何が巧いか、というのを語るのはかなり困難な作業です(笑)。
まあ、管理人さまはそちらのほうでも専門家でらっしゃるのでお任せしたいと思いますが。
かわぐちセンセの画、少なくとも物凄く巧いわけではないしさりとて問題があるほど下手と
いうことでもないというところでしょうか。軍艦やら武器やらはまさかセンセ自身が
描いてたわけじゃないでしょうけど(アシに指示を出したのはかわぐち氏でしょうが)、
そういう描写が巧いかどうかは所詮マニアックな話でして(笑)。

♪なんでもかんでもみんな〜実写の映画になるよ〜(←『踊るポンポコリン』の曲で唄って(爆))
…の時代ですから、『沈黙の艦隊』だって実写になるやもしれません。きっと版権管理会社には
そういう話が来ているに違いないと思います(但し、『亡国のイージス』が思ったほど
大ヒットしませんでしたから、その辺が障害になってるかも)。
そりゃあメチャメチャ設定は変えるでしょうけどね。政治的な部分はかなりカットされるでしょう。

連載中にソ連が崩壊してしまったときは笑ってしまいました、てな思い出もありますが
(永い連載が間断的に続く『ガラスの仮面』の作中にケータイ電話が出てきたという話並みの衝撃)、
戦後マンガ史に残る作品であることは間違いないですよね。




#7073 
不肖デルタ 2006/08/23 07:00
強気な発言(笑

どなたか知らないけど「かわぐちかいじ」先生の絵を
下手とは、強気な書き込みだわ(笑
いまでこそ、潜水艦の装備や対戦哨戒機など海軍の
最新装備はアメリカ軍が、じゃんじゃん公開して
開放的になってますから知られてますけど
「沈黙の艦隊」が連載し始めた時期って冷戦時代
だったから、あのマンガの取材ネタは大体、軍事機密
あつかいで、そんななかで、あの描写は勇気のある
創作姿勢だと思いますね。
軍事兵器は総じて複雑な形状で、機密あつかいで公開
されてないと、想像で描くしかない部分が相当あるので
まぁ、田宮模型を買って参考にするとかしないと
描けないか、あ、田宮模型だって原子力潜水艦や
イ−ジス艦は商品にはしてないかな



#7072 
NF 2006/08/23 03:19
内向きなナショナリズム

今の日本では、「愛国」を外へ向けることが出来ませんからねえ。負け犬の遠吠えになってしまうというか。ま、もう外へ打って出るのは真っ平御免ですが。手に余って状況に振り回されるのが目に見えてるし。
しかし、それで鬱屈するのは分からなくもない(僕もそうした気分がないでもない)けど、異論を排除したり社会に迷惑かけちゃいけませんわなあ。火炎瓶送ったり、放火・割腹って、アニメ放送が延期になったのでテレビ局に人骨を送りつける(これもいろんな意味で突っ込み所の多い事件でしたなあ、しっかりロイターで海外配信されてましたし(号泣))のとメンタリティーは大差ありませんがな。

ま、今、愛国心を外向きに満足させる(しかも平和的に)方法は…。日本文化による世界規模での文化侵略ですよ、やっぱり(爆)。でもまじめな話、それで各国で日本に好意的な人が増えてくれたら…とは思う。それにこれも国境を越えて人々が結びつく方法の一つだろうとも思う。そう思うとこうした文化は日本の宝なんだからもっと大事にそして寛大にしてくれ、とも思う。

しかし、日本への愛情・誇りと、「無駄な勇ましさの否定」「人間の自然な情の重視」「弱く女々しい心の受容・肯定」「異分子を無闇に排除しない柔軟性」とを両立できたら…。そう考えると、やっぱりその意味でも本居宣長は偉大だなあ…。

意味不明な書き込みになったなあ、これで失礼します。



#7071 
NF 2006/08/23 01:49


>徹夜城様
いよいよ足利政権時代ですか。確かに、どう書けばよいか逆に困りそうな。
>平泉史学
「皇軍の軍師」たらんと志した、とかいう話を耳にした事が(苦笑)。「物語日本史」などから見た限りでは、変な言い方ですがオーソドックスな事前に想像する通りの皇国史観、という印象が。怪しい感じの人物の割に余り「想像の斜め上を行く」ような雰囲気はないというか…。帝大時代には恩賜金時計組の一人で、田中義成「南北朝時代史」出版時には編纂に携わってもいるようで、良くも悪くも秀才だったという気がしたりします。この人の場合には悪いほうに作用したほうが多い気はしますが、上手く回転するとアジールについての研究になったりしたんでしょうかね。
>昭和天皇の尊氏への親近感?
後醍醐も尊氏に親近感を持っていたとかいなかったとかいう話も良く聞きますね。…だとしたら、「逆賊」の割に天皇にモテモテですな、尊氏(笑)。

>十一郎様
>第08MS小隊
そうか、成る程。結構いい加減な理解してたんですな、我ながら。
しかし、好きなガンダム作品…。勿論ファースト至上主義ではあるんですが、OVA三部作の他に…。笑われるのを覚悟でこっそり「Gガンダム」と言ってみる。珍しく頭を空っぽにして楽しめるガンダム。ストーリーや設定の矛盾も御都合主義も変な各国イメージも気にしない、暑い魂と漢と友情でレディー・ゴー!キン肉マン直撃世代にはたまりません(笑)。世界各国にどんなイメージがあるのかを垣間見るのもこの手の作品の楽しみだったりします(爆)。…って歴史に何の関係もない。

>マルクスの恋人様
>「わたしはどんな強い相手もみくびらない。同時に弱い相手もおそれない主義です」
台詞が逆になってますもん、そりゃ意味も変わります。ま、生き残ると言う点に問題を絞ると、ものすごく正しい主義と言えなくもないんですが(苦笑)。将軍義詮・義満はこれを地で行った訳で。ある程度仕方ないともいえますが、でも、かっこ悪いという自覚はせめて持っておきたいですね…。

>歴史問題と政治問題
やっぱり直接の利害が絡むとややこしくなりますね。双方が一見もっともらしそうな事を言ってたりするので情に流されたりすると余計泥沼に。元来、双方にそれぞれの立場がある上に、情報が錯綜するのでまっとうな判断の難しいこと。結局、流されないようにするには尾鳩様の仰った事につながりますが、「当事者意識」が大事なんでしょうね。自分の立ち位置を見失わないようにして(基本的には自国)、変な火の粉が飛んでこないように、不利益を蒙らない様にという視点を入れてものを見るのが良いのかもしれません、不純な話ですが。そういう意味では、「地球人」というのは根無し草な訳で、最終的には誰にも信用されないと思うのですがね…。「自国の国益(少なくとも不利益を避ける)」「損得勘定」と「普遍的倫理」との落とし所を探る、極端な視点には与さない、という事になるかなと思います。ま、問題そのものが不純なので仕方ないです。僕も人とその手の問題を話する際には本音と建前にずれがある事が結構ある、ああ、不純だ…。靖国は、ただ「行かなければよい」かといえば、外圧に屈した格好になり相手を図に乗らせる危険もあってややこしい。首相交代の時がチャンスと言えばチャンスなんですよね、うやむやにしたまま黙って行かないままにして問題をなかったことにするという選択肢がある。

…とりとめもなく書いていると、ずいぶん長くなりましたのでストップ。



#7070 
十一郎 2006/08/23 00:32
最後のナイチンゲール

日本テレビ系列の二時間ドラマ枠、ドラマコンプレックスは元火曜サスペンス劇場だったなと、薄れゆく意識の中で思いましたとさ。

最初はね、真面目な感想も考えていたんですよ。
たとえば「視点人物たる少女ヒロインが“大人の考える良い子”でしかなく、感情移入できない。比べると『はだしのゲン』や『火垂るの墓』は、赤い父を持つ特異な悪ガキや、ちょっと冒険心が強すぎてわがままな感もある兄妹と、主人公が良い子でないからこそ感情移入できたもんだ」とか。
「話の中心になっているはずの日本版ナイチンゲールは、従軍看護婦らしい厳しさは出ているが、登場時間が短すぎて精力的に看護している雰囲気がない」とか。
「かつてナイチンゲールと心通わせた教師が兵士として堕落する展開は描写が足りないが、映画『203高地』を重ねあわせると、そこそこいける」とか。
「心情を説明する台詞がやたらと多かったが、日米軍のにらみあう洞窟中央で出産を助けるはめになり、赤子の自発呼吸をうながそうとして「生きて」と連呼するシーンは悪くない。そこから一瞬だけ両軍が穏やかな気分を取り戻し、直後に誤解から悲惨な戦闘が始まるのも戦争映画の定石を踏まえていて、この前後は良い出来だ」とか。
それが最後の30分で・・・まさか洞窟の戦闘による死を目前にした元教師とナイチンゲールが、子作りを始めるとは予想もできませんでした。で、下腹部を押さえながら少女部隊の所に戻ってくる。ここの会話劇も笑いを求めているとしか思えませんでした。
いやあ、冒頭ではモデルとなった人物がいるという字幕が出ていたのに、結末では実在の人物とはいっさい関係ありませんという字幕が出てきたのがとどめ(苦笑)。

この時期の戦争物長編ドラマで名作は難しいですね。ほとんどのシチュエーションが何度も映像化されていますし。どのような作品なら目新しくなるでしょうか?
たとえば、壕に立てこもった人々の立てこもりから投降までをほぼリアルタイムで描く密室劇とか(脚本が大変だ)。

>『沈黙の艦隊』
マンガ夜話でも指摘されていた記憶がありますが、序盤を読み返してみると、けっこう絵が下手で、海江田が三白眼の悪人顔。だいたい連載中盤辺りから安定してきているのがわかります。メカのアングルを変えられなかったのは、当時の作者の技術力と関係あるのかもしれません。
それから、序盤こそ日本は独自にやまとを修復したりと無茶な方策を取っていたりして、大長編漫画にするつもりはあんまり無かったんじゃないかという気も。

ついでに終盤の、特異な人物を中心に一人置いて、その周囲で混乱する無数の人物にドラマをになわせる展開も嫌いではないです。
見てて面白いのは中盤のトンチがきいた海中戦ですが。

>若水さん
>なぜ、どうして、来年は魔界大冒険リニューアルなんでしょう・・・

個人的には、監督が劇場映画は初となる女性演出家に代わった方が衝撃的でした。
作品選択に関しては、『魔界大冒険』の方が人気自体は高いそうですから。ちょうど前作の『海底鬼岩城』で最低興行収入(未だに)を記録したところから下げどまらせただけはあるのでしょう。小学館が出していたドラえもん専門の特別雑誌『ドラえもんクラブ』でも、作品人気投票で一位でした。

※個人的には『海底鬼岩城』こそ、一作品内で伏線回収がまとまっていて、好きなのですが。アトランティスやムーといったトンデモネタも盛り込まれ、幽霊船のような古典的オカルトモチーフもある。物語の下敷きに冷戦の核戦争があり、しかも片方はすでに滅んでいる辺りも個人的嗜好にヒット。

もちろん、漫画版に合わせた劇場映画にリメイクする機会でもあるだけに、来年は『宇宙開拓史』であって欲しかったのですが・・・タイム風呂敷きの処理は映画の方が良かったから、良いとこ取りをして欲しかった。
この板的には、宇宙開拓なので先住民問題を解決しつつ、明らかに西部劇のインディアン襲撃を下敷きにしたカットが原作にあるのが見所でしょうか(笑)。

>尾鳩さん
>そういう人達を、政治の表舞台に出してくる根性がよく理解できない。

時代が近くて歴史になりきれていない事例を研究したり、現在の問題ある政権を利しかねない被害を主張する時に、悩む問題ではあります。政治問題化する意図がなくても、利用しようとする者が寄ってくるのはお約束ですから。小さなところでは関係者を仮名にするか実名にするかという所から、歴史に関わる事例に対する裁判をどう評価するかといった所まで、簡単に結論は出せないかと。
ちなみに逆の立場では、南京侵攻における百人斬り名誉毀損訴訟では保守派の色々な人々が寄り集まり、遺族が御輿にされている感もあります。
あえて日中韓と関係ない例も出すと、反イスラエルのアラブ諸国が「アウシュビッツガス室は無かった」という歴史修正主義に同調している事があります。

>たとえば欧米の人達なんかが、「昭和戦争」そのものを語る過程で自らが当事者になった場合の反応を知りたかっただけでして。

米国もA級戦犯を作った東京裁判と深い関わりがあるので、第三者という形にはあまりならないでしょう。それでか、靖国神社を知っている欧米人は、あまり好感を持っていないのは確かなようです。遊就館に対して米国の新聞が問題視していたのを見かけた事もあります(もっとも、日本の知識人から情報を得た新聞の社説ゆえ、フィルターがかかっているという反論もある)。
ただ、現状では靖国肯定派が米国に利益を与える勢力と重なっているため、米国の政権は当面問題視したくない、といった所ではないでしょうか?

>いやあ、妥協ではなくて、「駆け引き」でしょう。

うーん、そこは言葉をどうとらえるかという程度の違いかと。
中国や韓国に対して靖国参拝をどう扱うかについて考えをいうと、「参拝しないだけで相手のカードを無くせる。それより妥協してはならない場面が他にいくらでもあるだろ」という感じです。
少し前にもここで書きましたが、「靖国参拝にこだわる事で、日本政府は中国政権にわざと利益を与えてるんじゃないか?」という疑惑すら持っています。
参拝反対派は、韓国のナショナリズムに対しても「そのまま行くと、ろくな事にはならないよ」と心配している者が多いでしょう(軍事独裁を倒した事とも繋がっているナショナリズムなので、全否定はしたくない心情がある[苦笑])。

>貧乏神さん
>「銃士」のはずなのに、やたらと剣ばっかり振り回してるのはなぜなんでしょうか?

どうやら当時の銃は性能が良くなくて、三銃士が戦うようなシチュエーションでは、まだまだ剣の方が実践的要素が高かったらしいのです。
現代の軍隊でも、儀礼的な場で実戦使用が少ないサーベルを装備する一方、もちろん実戦では銃火器を使用するわけですが、当時はそれがちょうど逆転していたのですね。

>徹夜城さん
>そういや都知事のケースですが、尖閣諸島には近づいたものの実際には土壇場で上陸せず(マスコミが来たからと思しい)西村真吾氏だけが上陸したはず。

そうでしたか。たしかに機を見るのは敏な人かもしれません。
西村氏は・・・本当に馬鹿だったというオチがつきました。



#7069 
徹夜城(久々にちょっと暇がとれた管理人) 2006/08/23 00:00
「吉田学校」がDVD化。

 ほほう、遂に出るのか、と今日うろついていた秋葉原のDVD売り場での宣伝映像を見ながらつぶやきました。以前レンタルビデオで借りてそれきりになっていた(その店がつぶれちゃいまして)映画「小説吉田学校」(森谷司郎監督)がついにDVD化されるのです。
http://movie.goo.ne.jp/dvd/detail/D111774265.html
 8月25日発売、とあったのでもう早売りしてるんじゃないかと思ったんですが発見できず。どのみち購入は決定してます。

 とくに傑作とは申しません。ただ「戦後史」もの、しかも政界を描いた映画となるととりあえず現時点ではこれが一番見ごたえがあります。さいとう・たかをによる劇画版(「大宰相」ってタイトルになってたかな)も面白いし中曽根内閣あたりまで描かれてますが、この映画版は森繁演じる吉田茂と若山富三郎演じる三木武吉の対決に話を絞って、政界版「仁義なき戦い」を楽しませてくれます。梅宮辰男の河野一郎と若山富三郎の三木武吉が密談してるシーンなんて、まさにそのまんまヤクザ映画のノリです(笑)。
 これ、現在の自民党の黎明期を描いているわけですが、明らかに総裁選に発売をぶつけてきたんでしょうな(笑)。勝負は見えてるんですが、一応の有力候補たちはこの映画に出てくる人物の三世が目立つ(河野太郎氏も出るとか)。森繁の孫もいるし(笑)、仲谷昇の孫もいるし(笑)。貴族院状態は明白でありますね。


>「銃士」
 佐藤賢一氏の「ダルタニャンの生涯」によりますと、「銃士隊」は原語では「マスケット銃兵隊」というものなのだそうです。設立時にマスケット銃を持たされていたからだそうですが、「三銃士」の時代(ルイ13〜14世)にはマスケット銃だけでなくさまざまな火器を装備しており、「マスケット銃兵隊」は名ばかりになっていたとか。
 貧乏神さんもおっしゃるように、「三銃士」といえばチャンバラ、というイメージが強い。もちろん銃を撃つ場面もあったはずではありますが…一つにはチャンバラするのは私的な「決闘」という場面が多く、あくまで剣で勝負をつけるというルールがあるから、ということがあるとも思えます。「映像の世紀」でも20世紀初頭のパリの路地で決闘チャンバラしている映像が紹介されてましたが、ルパンでもところどころに描写がありました。
 あと、この時代の銃器はあまり命中率が高くなかったんと違うか…という気もします。「グローリー」の解説に出てましたが、南北戦争ごろでも銃器の命中率はあまり高くなく、かなり接近して撃ち合いをしてます(前にも書いたけど「バリー・リンドン」の七年戦争の戦場描写にもこれがある)。完璧なフィクションながら、映画「仮面の男」のクライマックスで三銃士&ダルタニャンが剣だけ持って銃士隊の一斉射撃に突っ込んでいってほとんど無傷、というムチャな場面がありましたが、案外そんなもんだった、という見方もあるかと(もっともあのシーンはわざと外して撃ったとも見えますが)。


>アール・ケイさん
 石堂淑朗氏の言動についてはよくは知りませんが、「諸君」に連載してる時点で(笑)。あと原爆の悲惨さに触れて「日本も先に核武装していればそんな悲惨な目に遭わなかったのだ!」とかいう人が実際に内外にいたりするわけで。
 脚本家といえば、先日「BSアニメ夜話」の特別企画で辻真先さん特番があったんですよ。話には聞いていた白黒TV版「サイボーグ009」の「太平洋の亡霊」の回を詳しく紹介してまして、その痛烈な戦争批判(ちょうどベトナムのころだったようで、日本の戦争協力への批判がある)、広島の「過ちは繰り返しませんから」の碑文を写しながらそこに憲法第九条の全文がスクロールされるという、ある意味ストレートきわまるラストなどが映っておりました。
 そうそう、TVアニメ版「デビルマン」の件では永井豪さんのインタビューもちょこっと入れてましたね。


>尾鳩さん
 そうですか、また外遊。お気をつけていってらっしゃいませ。
 帰国その他祝い(^^)で、そのうち飲みましょうや。



#7068 
tomohiro 2006/08/22 14:33
ダルタニャンの生涯ですか。

ダルタニャンの生涯ですか。
そういう話題が出てきたから、かえって私も燃えますね。
最近は漫画よりも活字、
特に文学は翻訳文学を好む傾向があります。
翻訳文学の日本人に出せない風合いが好きで、
はまっています。
とくに、はまるきっかけになったのが
早川書房のミステリベスト100
を読んで、ここで紹介されていた
書籍にはまって、
ミステリを媒体にして果てはドストエフスキーまで
読んでみました。
ミステリに限らず昨今の輸入文学はドストエフスキーより内容が
濃くて重いです。
日本文学こそ、日本人が読んでしかるべき洋ものは、資料にしかならない
という考えには疑問です。



#7067 
貧乏神 2006/08/22 13:07
しまった

間違って再送信してしまいました。申し訳ありません。



#7066 
貧乏神 2006/08/22 13:06
看板に偽りあり?

ところで、あの人たち、「銃士」のはずなのに、やたらと剣ばっかり振り回してるのはなぜなんでしょうか?



#7065 
アール・ケイ 2006/08/22 10:40
とーとつですが(笑)

いま、石堂淑朗は最初からこんなのだったのか、どこからか変わってしまったのか
(よく知りませんが大島渚と袂を分かったころから?)
などと考えております(笑)。

『黒い雨』を代表作の1つとするライターが、たとえレトリックだとしても日本の核武装を
謳ってはいかんと思うんですけどねえ(彼の新刊書(《諸君》連載エッセイをまとめたもの)より)。
ちょっと長生きし過ぎてるのかな(爆)。
というか、こういう本来トップクラスで尊敬されてしかるべき大脚本家であっても
世の中の扱いが低い、ゆえに、こんなに心が捻じ曲げられてしまってるんでしょう。
そういう意味では、このかたも政府の失策の被害者なのかもしれません(爆)。

ライターが(取材もなく)憶測や妄想だけで文章を振り回すようになったらオシマイですな。





#7064 
尾鳩 2006/08/22 02:30
いやいや、どうも・・・

>管理人さま
そうですね、また飲んで話でもしましょうか(^^。
ま、ここでとやかく言うのは、もうよしにしましょう。

24日からまた国外を旅してきます。
9月3日には帰ってきますので、その後でも時間があれば。

皆さん、お騒がせしました。



#7063 
徹夜城(テスト採点&歴史教科書もどき執筆中の管理人) 2006/08/22 01:27
いよいよ室町

 例の歴史教科書もどき執筆作業、ついに鎌倉時代脱稿。ということは次はいよいよ室町時代の章。南北朝時代もあれば足利義満もあり倭寇もあるという、マニアとしてはたまらない章になるんですが、暴走した執筆もできないしなぁ(笑)。ああ欲求不満。
 せめて「倭寇と区別をするために勘合を使った」という明らかな誤説を書くのには抵抗が…といって困ったことにこれは教科書的には「定説」になってまして、頻出問題でもあるんです。せめて「勘合を持ってない貿易船は倭寇と同じ扱い」ぐらいにしたいんだけど、受験産業的にはやりにくい。
 だからこちらとしては「俺たちゃ海賊!」コーナーで啓蒙活動をしたいわけですが、更新はストップしたまま。ぼちぼち書かなきゃと思い続けてズルズルと…「海と帝国」の発売前には、と言っていたのも昔の話(涙)。
 そういや先ほどウィキペディアで「王直」の項目読んだんですが、以前読んだものより「海上史人名録」の記述に近くなっておりますね。


>「沈黙の艦隊」
 話題になってる「写真のトレス」の件ですが、裁判までなったかなぁ?というのが僕の記憶です。当時新聞記事にもなったんですが、そこではまったくの「無断借用」ではなかったという説明だったはず。ある写真家の艦船写真集を「参考にさせていただきます」ぐらいの挨拶はしていて、その写真家もOKしていた。ところが実際に掲載された漫画が写真家の予想を上回るほど「構図等が写真のそのまんま」が大量に見られたため、これは写真家の著作権を侵害するものだと抗議した、抗議を受けてかわぐちかいじ氏と講談社側がその主張を認めて謝罪、という経緯だったという気がします。ちゃんと裁判になって判決が出て、というものではなかった…と思っていたんですが、どうだったんでしょう。少なくとも「敗訴」という形でちゃんと出た覚えがないんです。
 このケースに関連して、海外シーンが多い「ゴルゴ13」なんかでは、さいとうプロでちゃんと現地を取材・撮影することで著作権問題を回避してるんだという話もあります。もっとも「沈黙の艦隊」のこの報道を見たとき僕などは「写真を参考にちょっとアングルを変えて描くとかそういうことはできなかったのか?」と不思議に思ったもんです。
 なお、「沈黙の艦隊」では連載時に「やまと保険」のくだりで実在の老舗保険会社「ロイズ」を登場させたところ抗議があったらしく単行本では「ライズ」に変更された、という一件もあったような。


>ブッチャー3世さん
 「沈黙の艦隊」、僕も高く評価してますけどね、以前コミック業界の方と話したらその方は「後半についてはなぁ…」と言ってましたね。僕もそれは同感でして、風呂敷を広すぎちゃった感はあるんです。あと主人公が神がかりになりすぎたかな、と。
 ただ「沈黙の艦隊」の魅力は「大法螺の吹き方」にあったと僕は認識しておりまして、あれだって「アホな軍事ごっこ漫画」だと思えるんです(僕はこの表現をむしろほめ言葉として使いますけどね)。「韓半島」はそのシチュエーションについてはなんだかな、と思うけど実際に見ないことには露骨にけなすこともできませんし。
 あ、あとアダルトビデオの企画物を馬鹿にしてはいけません(爆)。


>ダルタニャンの生涯
>若水さん
 確かにあの本の描き出したダルタニャンもまた魅力的ですよねぇ。しかし史実を意識したのかどうか知りませんが、映画「仮面の男」でガブリエル=バーンが演じたダルタニャンって、ちょうどこんな感じだったんですよ。
>ひでさん
 へぇ、大デュマの父親はそんな人だったんですか…ぜんぜん知りませんでした。いろいろと知られざる興味深い人はいるもんだ…と改めて思わされます。
 BSハイビジョンの「始皇帝」、やっぱりそのうちBSでやるんでしょうね。江戸東京博物館でやってる展示会とのタイアップということでもあったのかな?


>尾鳩さん
 ま、そのうち一緒に飲んで語り合うとして(笑)。
 ただ尾鳩さんの書き込みの観点はまず「国際問題」から入っていると思うんですよ。僕や他の方がここで議論してたのは中韓がどうのという理由が賛成反対双方に見られるのが情けない、まずよそがどう思ってるのかははずしたところから問題点を洗いませんか、という観点があるんです。だからちょいと話の流れにあってない気もしてああいう書き方になりました。もちろん問題を国際化したがる人がいて、それがヤダという尾鳩さんの主張にはうなづくところはあります。
 あと「中国・韓国のほうがナショナリズムが強くて異論を許さない」というご指摘はそのとおりですが、僕などはだからこそ「ああはなりたくないでしょ」という形で日本におけるそれを批判するという論法をとってます(笑)。いや、例の教科書問題でもそうですけど、「つくる会」なんて中国・韓国の教科書が理想形じゃないですか(笑)。
 アール・ケイさんも書いてますが、日本における右翼さんがたがどうがんばろうともう一度大陸進出だの侵略だの現実にはできっこないわけ。そのぶん彼らのフラストレーションは国内に向いてきて妙な空気を醸成するわけで、それがまさに怖いというか鬱陶しい。実際靖国がどうのと言っただけで火炎瓶投げ込んだり銃弾送りつけたり放火して腹をかっさばくような方々がいるんですから。

 そういや都知事のケースですが、尖閣諸島には近づいたものの実際には土壇場で上陸せず(マスコミが来たからと思しい)西村真吾氏だけが上陸したはず。船の提供者はあの西崎義展氏という面白い組み合わせでありました。ともかくあの人は放言家ではあるが馬鹿ではないので危ない橋までは渡ろうとしないんですよ。



#7062 
貧乏神 2006/08/22 01:06
看板に偽りあり?

ところで、あの人たち、「銃士」のはずなのに、やたらと剣ばっかり振り回してるのはなぜなんでしょうか?



#7061 
尾鳩 2006/08/22 00:37
アール・ケイさま、十一郎さま

ある意味、危険な話題に敢えてご回答いただきありがとうございます(笑

>アール・ケイさま
>私はピースボートなんかに乗りませんので安心してください(爆笑)。

ピースボートほど、わかりやすいのはまだましですよ。
もっとたちが悪いのは、いろいろといますんでね。
まあ、海外で私が実際に目にした事例を言い出すときりがないんですが。
事業を通じてピース・ウィンズ・ジャパンという団体と結構親しく付き合っているんですが、彼らはピースボートと名前が似ているのを、とても気にしていたなあ(笑。

>日本のタカ派って考えたら憐れなんですよね。
タカ派を擁護するつもりではないんですが、武力で取り返すことは、毛頭考えてないでしょうね。当然でしょうけど。中国の尖閣諸島に対する行動と同様に、主張することに意義を見出しているんだと思いますよ。
まあ、他者を批判するのは楽なんですよ。当事者にずっとなることが無いわけだし。私の中国研究の恩師が自ら言っていたことなんですが、評論することほど楽なことはないと。責任取らなくてもいいわけですから。私も恩師から、この道は楽だよと誘われたこともあるんですが・・・ああ、今覚えばそっちの方が楽だったかも。
企業CSRのサポート等も手がけている立場として敢えて言わせて頂けば、今「地球人」を自称しておけば、当分は当事者になることは無いわけで。極論だということはわかっていただけると思いますが、自称「地球人」を嫌悪する理由はそこにあるわけでして。


>十一郎さま

従軍慰安婦の問題について、論点はちょっとずれますが、あの問題を私が嫌悪するのは、まさに問題の政治化の典型を見ているような気がして。
そもそも、人にも言えない苦しみを背負い、しかし強かに生きてきた人達を私は尊敬しますが、同情は出来ないんですよ。「可愛そう」なんてとても思えませんよ。おこがましくてね。そういう人達を、政治の表舞台に出してくる根性がよく理解できない。
どうしても、「都合よく」「政治的」に利用しているように思えて、胸糞悪いんですよ。全て政治的に集約しなくても、そこから学べることはもっといろいろあるだろうに。

>展示物を視察させただけで「戦争」になっちゃうんじゃ、どうにも語るに落ちるようなもんだと思いました。

私が言いたかった点は、これらの歴史問題を語る「外部の方たち」、たとえば欧米の人達なんかが、「昭和戦争」そのものを語る過程で自らが当事者になった場合の反応を知りたかっただけでして。
極端な例ですが、天安門事件なんかのときも、中国の民主化グループを助けるフランス人の方がいらっしゃいましたよね。本人は、「どうしてそこまで肩入れするのか」という質問に対して、「弱いほうを助ける」だの「ロマンがある」ようなことを語ってましたが、まさしくそれなんですよ。私が嫌うのは(^^;。
まあ、気軽なもんですよ。同情心を盾に外部者として問題を話すのはね。「昭和戦争」そのものを語る際に、自らが当事者に変貌したとき・・・どんな態度を取るのか。
いや、うちのかみさんは関係ないですよ^^;。

>妥協
>これに関してはまさに「現実的な政治判断」で中国がやっていますね。

いやあ、妥協ではなくて、「駆け引き」でしょう。
中国で商売しているとわかりますが、多めに見積もっておき、落としどころをあらかじめ想定しておく。それが外交の「駆け引き」ですから。
それに比べて、日本は人がいいというか、単純というか、外見を気にするというか・・・。
日本は、本当に人がいいなあと思いますよ。いい意味でも悪い意味でも。いや、人がいいと言うよりは、目先の利益にすぐ食らいつくと言った方がいいかな。だから「妥協」するんですよ。その利益を得たいがためにね。
「100年の大計」、まだまだですね。



#7060 
ひで 2006/08/21 22:49
夏風邪引くのは(以下略)

おひさしぶりです。こう暑いと脳みそがゆであがりそうで・・。
でも風邪引いてるのでクーラー付けるのは良くないし・・。

BSハイビジョンで始皇帝の番組があるようですが、ドキュメンタリーとドラマからなっているといういつぞやの鄭和特番みたいな感じですね。

>ダルタニャンの生涯
人によってはこれが佐藤賢一の最高傑作だと言う人もいたりします。実際読んでいて面白いですし。

「三銃士」の著者デュマというと父親トマ・アレクサンドルはサン=ドマング(今のハイチ)出身のムラート(白人と黒人の混血。彼の父親は白人(フランス貴族)、母は黒人奴隷)でありながら、フランスで将軍になったものの、エジプト遠征でナポレオンと対立し、後にナポレオンによって将軍職を解任された人物です。その辺りの経緯はナポレオンの人種差別的な考えが影響しているとも言われていますが、それ以外にもナポレオンはこの人の自由闊達なところが嫌いだったみたいです。そのせいか、ナポレオンは遺族に終身年金を出さなかったりしたようで、デュマは生活が苦しかったとも言われています。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#7059 
不肖デルタ 2006/08/21 20:43
敗訴してたんですか先生は

>若水さん
裁判の結果おしえていただきありがとうございます
かわぐち先生はトレ−スを認めになられてたんですか
わたしの潜水艦はトレ−スじゃないですよ(笑
最初は、ろくろ状のものを3Dソフトでコネ回して
どうにか形にしたものです



#7058 
若水 2006/08/21 20:23
「確かに盗作したが、俺のほうが面白い」(by デュマ)

毎度おひさしぶりです。(ロムってはいるのですが・・・)

>ダルタニャンの生涯
私はNHKの「アニメ三銃士」から入ったクチですが、佐藤氏の本を読んで史実のダルタニャンにも惚れました。
いいですね〜、人情に厚い頑固親父。
フーケを逮捕した張本人であり、またフーケを監視しつつも彼と仲良くなる。
特にフーケと妻子を面会させるために、馬車をゆっくり走らせる場面など小説のようです。

>不肖デルタ さん
>『沈黙の艦隊』事件
1990年代初頭に『沈黙の艦隊』での潜水艦・空母等のリアルな描写が写真集からの無断トレースとして、写真家から訴えられた。この一件はかわぐち側の全面謝罪と賠償金で解決された。
この件以降、作画のために資料を使用するにあたっては著作権のある画像を使わない、写真なども基本的には漫画家側が撮る、などの原則を守ることなど編集部が漫画家に指導している場合が多い。
(Wikipediaより)
だそーです。


>アール・ケイさん
>幕末、一回ぐらい攘夷って実行すればよかったんですよね
風雲児達で、みなもと太郎先生が推測していた、佐久間象山の江戸決戦計画ですね。

みなもと先生も言っておられましたが、天才ならではの案のためか私にはなかなか理解が及びません。
実行していたら本当に推測のようにうまくいったのかな?
幕府はもっと惨めに瓦解し、動乱は史実よりも悲惨になっていたかも、等と悲観的に考えてしまいます。

>マルクスの恋人 さん
悪知恵ってのはコンピュータじゃはじけねえぜ(BYギラーミン 劇場板もスキ)
なぜ、どうして、来年は魔界大冒険リニューアルなんでしょう・・・


http://zyakusui.web.infoseek.co.jp/index.html


#7057 
不肖デルタ 2006/08/21 18:41
モデリングしたらシィバットすご過ぎ(笑

連続かきこみ、すんません
いつも文字の書き込みだけで盛り上がるのもあれなんで
画像イメ−ジなどいかがかと思い、ちょうどタイミングが
あったというか、わたし今、3DCGで潜水艦を作っていた
ので下記のアドレスで自作の勝手な思いこみ満載の
沈黙の艦隊の「やまと」を展示してます。
http://poserclub.jp/ph_view2.htm?ph_no=2071&phid=1156075766

マンガで見ただけではピンとこなかったんですがモデリングしてみると
「やまと」の性能、スペックが、べらぼうなものなのがよくわかりました
魚雷発射管8門、搭載可能な魚雷&ミサイル全50発という設定
一隻の原潜に、これらの装備を組むのは至難の技術だなぁと(笑



#7056 
不肖デルタ 2006/08/21 11:01
沈黙の艦隊、訴えられた

きいた話では「沈黙の艦隊」じたいも訴えられたとか
名前は忘れましたが軍事関係の報道の人が潜水艦の写真集
かなんかを出していて、当マンガは、その写真集の
写真アングルや注釈を丸写し無断流用で作画している
と原告は訴えたとか。
原告と書いてしまいましたが、裁判にもなったとか
聞いてます、どっちが勝訴したか、とか結審したかどうか
知らないんですが
マンガは取材の詳細や経緯があいまいになりがちなものかも
取材がものすごいので有名なマンガは「勇午」
主人公の国際交渉人が世界各地の危険地帯へ赴くマンガ
ですが、作画者は主人公が行く各国を実際に行って
取材から帰国したら即、作画してた、らしいとか。




#7055 
十一郎 2006/08/21 07:58
えー、前回のタイトルは憲法とは何の関係もございません

>問題はどこに妥協点を持っていくか、でしょう。
自己レス。あるいはどこまで妥協しないか、とも言える。
要するに全く妥協しないのは、無制限に妥協するのと同じくらい外交的に無価値という主張です。

>マルクスの恋人さん
>かわぐちかいじ
作家にとっては、パクられる事はともかく、自作が他作品に影響を及ぼすのも喜べる出来事と思います。
かわぐち氏も、パクりとまでは思わなかったのかもしれません。



#7054 
十一郎 2006/08/21 07:50
九条光り

合祀分祀なんて靖国神社存続のための保守派の陰謀とすら考える左翼もいるので、わりとここ数ヶ月のいさかいは外から眺める感がありました。
が、日記で小泉首相に対し中韓への反発で参拝したのは子供っぽいと若手アニメ演出家が日記に書いたら、掲示板と演出担当したアニメの公式掲示板にお察しの連中がわんさと書き込みし、日記と掲示板が閉じられるはめになったのには閉口しました。

>tomohiroさん
>台湾も必要以上に擁護しなくても・・・。
台湾の日本に対する嫌悪感の少なさに関しては、植民地統治時代にボロが出なかったという事情もあるようです。日本帝国の植民地経営は、慣れていないためか誰にとっても大失敗で、独立運動を煽らせたりする事も多いのですが、比較すると台湾は失敗らしい失敗をしてないんですね(台湾が侵略を受けなれている面もあるかも、と勝手に今思いついた)。
もちろん、全く問題がなかったというわけでもないようですが。

ただ、はっきり言えばネットにおける親台湾は、台湾親日家が日本人にとって聞こえがいい情報を多く伝えている事情などが大きいと思います。小林某もそういう経緯で『台湾論』を出したらしいですね(そういえば『新ゴー宣』完結ですって?)。
あと、日本の保守派も親台湾な事をそこここで言ってますしね。

それからNFさんも指摘されていますが、中国共産党への反発から、過剰に台湾へ期待する向きもありましょう。
とあるブログで「南京大虐殺で中共の主張は信用できない、偏りのない国民党の主張があれば出したらどう?」などという書き込みを見て、目が点になった事が今月ありました。
感情的な過剰な期待は、きっと感情的な反発に容易に転化してしまうでしょう。賭けても良いですが、利害が微妙に異なる国民党と共産党が同じ見解を出したと知っても、こういう人は南京大虐殺があったとは認めません。
尖閣諸島に関しては台湾も領有を主張し、南京大虐殺の中国主張もおおむね国民党主張にそった内容ですから、今ではネットでも台湾を反日国家(まあ国家と認めるだけ上出来?)と“認定”する人が何人もいます。

※ちなみに韓国ドラマの甘ったるい面に関しては、パロディの元ネタとしか認識できません(苦笑)。
ドラマでもアクション的な描写を見かけると、さすがは韓国と思わされる事はありますが。

>NFさん
>「第08MS小隊」のあの結末は、3部作の最後位はハッピーエンドにと言う事もあったんでしょうが、
いえ、『08』は途中で監督が亡くなったので、引継ぎの監督が悩みながら収束させるはめになったのです。本来は前半の延長で、もっと軽いノリになる可能性が高かったようで。

ちなみに、監督が変わった後半のゲリラ村で、『0080』に似たエピソードを主人公が経験しているのが一つの見所ですが、これは主人公が戦う動機の一つ、“正義”を失ったわけです。その直前、雪山温泉では“敵と味方”という区分分けによる動機を失っている。そして降下作戦と敵戦車部隊との戦いで“仲間のため”という動機を「今さら」と笑われ、敵が仲間に殺されメタ的にも動機を失う。そしてグフとの戦いで一戦士として強い敗北感を覚え、“軍人”という動機すら失う(脚本段階で示唆する台詞がある)。
・・・というように見ると、ハッピーエンドであっても、身体以外をも失った味わい深さが出てくるかもしれません。

そして最終巻となったラストリゾートは、さらに監督が代わったオマケ。それゆえ救いのある話になったという流れなわけです。
(歴史に関係ないのに長いよっ!)

>徹夜城さん
>ヒゲ
たしかにニンゲンヒロヒトな感じで、微笑ましい話でした。「若い頃には自分もヒゲ生やしていたのにねえ」という突っ込みは保守派的にOKなのか(笑)。

>平泉史観
間違っていると思えば天皇の意向に逆らうという思想の皇道派にも繋がるみたいですね。

>靖国論での賛成反対双方
どちらもが外の発言から行動を決めつつ、実態は外と会話せずに内向きな行動に終始している。中韓に配慮するのも反発するのも、思考過程は互いに裏返しのような状態。
否定派は「ほら、あのお兄ちゃんに怒られちゃうでしょ」と、母親が自分の言葉を使わず周囲に子供への説得を投げてしまう様子にも似ています。
(ここ数日、この系統の比喩ばかり[笑])

>尾鳩さん
>従軍慰安婦問題
これに関しては最初から、「従軍慰安婦を軽視してきた韓国政権は間違っている」というのが日本側運動の考えですから。
そして、日本人慰安婦にとっても環境が良かったと言い難く、日本軍兵士とっても環境が劣悪だった事が示されるため、同時に国内問題でもあるという考えも持っています。
ちなみに裏から見れば、南京事件や731部隊と同じく、ことさら非合理的な歴史修正主義者が跋扈し、その反論がなされる結果で問題が大きく見えたような面もあります。

>もちろん、「内政干渉」の悪例を残してしまうことになるし
靖国に関しては、中曽根の時点で配慮してましたが、あんまり悪例になったという気はしません。
今回の靖国参拝議論では、内政干渉と悪例について様々な主張がされていたわけですが、すでに一度配慮して、それが20年あまり続いていた事には言及されないのは不思議でした。

>それこそ、欧米人や諸外国の人間を含めて話し合わないと無理だろうと言ってましたね。
中国がそういう方法に出ている事が『文藝春秋』でも触れられていました。
遊就館などに広く呼び込んで視察などさせているという・・・展示物を視察させただけで「戦争」になっちゃうんじゃ、どうにも語るに落ちるようなもんだと思いました。そのくせ、展示物でも妙な主張ばかり外国語訳がついているとか。文藝とは別に、その翻訳による説明が国内向けと違うという話もよく聞きます。
遊就館は公式サイトがあるのでネットでも主張を読めますが、見た限り海外なら理解してくれるというのは無理でしょう。

>妥協
これに関してはまさに「現実的な政治判断」で中国がやっていますね。
問題はどこに妥協点を持っていくか、でしょう。

>アール・ケイさん
>いくら息巻いても北方領土や竹島を武力で取り返せーっとはならない。
たしかに抗議活動でも、尖閣諸島に行ったりするのは滅多にありません(都知事が行ってたくらい)。
こないだの靖国神社に韓国議員が来ていた時、神社から出て行けでなく韓国へ帰れと言っていたのも象徴的です。



#7053 
マルクスの恋人 2006/08/21 06:00
「わたしはどんな強い相手もみくびらない。同時に弱い相手もおそれない主義です」

タイトルはギラーミン先生のパロディ。しかし、ちょっといじっただけなのに大違いになったな。

「ユリョン」なら、私もレンタルビデオで観たことがあります。
かわぐちかいじ氏による賞賛コメントがパッケージについていた記憶がありますよ。



#7052 
アール・ケイ 2006/08/21 01:52
尾鳩さま、どうも

私はピースボートなんかに乗りませんので安心してください(爆笑)。

日本のタカ派って考えたら憐れなんですよね。
いくら息巻いても北方領土や竹島を武力で取り返せーっとはならない。
云ってもいいけど、軍事行動による成功の可能性はゼロですから(実現性自体ゼロですけど)、
云い続けても虚しくなるだけ。
だからこれからもどんどん屈折していくんでしょうな。かつ内向きのエネルギーとして
働いていくように思います。実はそれが怖い。怖いというより鬱陶しい。
国威発揚の場を紛争地域(への派兵)に求めても、本質的な解消には繋がらないでしょうし。

野口武彦氏の著書にもありましたが、幕末、一回ぐらい攘夷って実行すればよかったんですよね
(生麦事件や薩英戦争とかは別として)。
そうすれば、崇高な(と自分たちが思ってるだけですが)理想を掲げても現実やその将来を
見据えて行動しなければ本当の改革にはならない、ということをもっと肌身にしみて
感じることが出来たように思うのです
(明治の元勲の多くは最終的にはそういう認識を持つに至りましたが)。
理想や勝手な願望が理性を封じるという傾向は(物凄く乱暴な言い方をすれば)
帝国陸海軍のみならず戦後の学生闘争や赤軍派だって同じだし、いまのパロマや
その他企業不祥事だって薬害問題だって同じで、ずっと根を張ってしまってるですよね。




#7051 
尾鳩 2006/08/21 01:31


>アール・ケイさま

書き込みがすれ違いになったようで。

そうですね。
確かに仰るとおり、そういう勢力も存在するでしょうね。
まあ、陰謀というほどのものでもないと思いますよ。
欧米だけでなく、中国や韓国のほうがナショナリズムがよっぽど強いじゃないか、何で日本だけが・・・って意地になっている側面もあるんじゃないですかね。誤解を恐れずに言えば、敗戦国はつらいよ、ってことですか。
但し、「日本の軍国主義者が・・・」ってむきになるほどのものじゃないと。

私個人的には、海外に滞在する機会が多いもんで、諸外国でやたらに「日本という国は、ひどい国で・・」って言いまくる日本人には辟易しているだけでなく、正直迷惑しているんです。
やたらめったら、口を開けば自国の悪口を吹聴する輩がいるもんで。
「でも自分だけは違うよ」っていうな顔で話しているのをみると、吐き気がしますよ。
頼むからそういう人達だけは、日本人の代表のような話し振りをするのはやめて欲しいんです。まあ、彼らは「地球人」と無責任に称していることが多いんですがね。
おっと、これは失言かな(--;。



#7050 
尾鳩 2006/08/21 01:10
久々に時間があるので

>管理人様
長文レスご苦労様です。
おっしゃりたいことは、十分理解できます。

>そもそも靖国の合祀問題や「8.15に首相参拝」ってのは特定の政治勢力によって運動が続いているもので(そもそも靖国は本来「8.15」に何かするところではなかった)、最初っから「政治問題」だったと思うんですよ

そう、最初から「政治問題」なんですよ。ほぼ同意見なんですが、靖国問題がここまで尾を引いているのは、「特定の政治勢力」のせいだけではないと思います。
誰が政治問題化しているのか、という点においては、様々な見解があると思いますが。まあ、私はこういう問題は、個々人が違う意見を持っていて、それでいいという立場なもんで。

三ヶ根山の話を持ってきたのは、合祀やら分祀やら、そういう議論そのものが無意味なような気がしたからです。そこに魂があるのか無いのか、そんな議論はそもそも個々人の意識の問題のはずでは、と思ったからです。
分祀にする、宗教法人を放棄する、別の施設を作るとか、まあいろんな案が出てきてますが、どんな形にせよ、現在の中国や韓国を黙らせられるとは思ってませんし(笑。
よく言われていることですが、向こうの政治問題の一環で靖国問題をはじめ、様々な歴史問題が語られている側面を忘れてはいけないと思うんですよね。
こっちから妥協案を出しても、そもそも解決案などにはならないでしょうね。
むしろ、妥協すれば妥協するほど、どつぼにはまっていく、そういう事実も認識していかないといけないと思いますよ。他国から見れば、自分達から次々と妥協案を出してくれる「良い子」程度にしか、見られないと思いますけどね(^^;。
本気で妥協しようと思うんなら、韓国や中国の要人や知識人の意見を文書に記し、その通りに、本当に言葉どおりに実行する、あとは文句を言わせない・・・これくらい裏づけをとった上で実行するということくらいやらねば、収まらないかも。

もちろん、「内政干渉」の悪例を残してしまうことになるし、たとえそれほどのことを行ったとしても、また蒸し返される可能性も大きいですが。
えぇ、蒸し返すのは、中国やら韓国よりも、むしろ日本の「特定政治勢力(右か左か、或いは特定の『メディア・知識人』勢力なのかは、敢えてここでは言いませんが^^;)」である可能性大ですけどね。

まあ、この問題に限らず、案外騒いでいるのは日本人だけだったりすることが多いんです。この点は結構大事だと思いますよ。本来国際問題でも何でもなかったものを、自分達から国際問題化するのが得意な人達って、この国には確かに存在しますしね^^;。
「旧石器捏造問題は毎日がスクープしたから起きた」という話とは、そもそも次元が違うように思いますよ。

これは、私の友人の中国人が言っていたことなんですが、靖国を含めた歴史問題に本気で向き合おうとするなら、日本人と中国人、韓国人だけで話し合っていても埒があかないと。それこそ、欧米人や諸外国の人間を含めて話し合わないと無理だろうと言ってましたね。
まあ、「昭和戦争」を語るには、あの当時の国際状況や戦争そのものを語る覚悟が必要ということですか。

まあ、また時間があるときに酒でも入れながら、気軽に語り合いましょう。


>韓半島
まあ、私は見てみたいですね。ネタに出来るので(笑。
「デビルマン」を笑い飛ばしたときのような度量はあるかどうか、それはわかりませんが。



#7049 
アール・ケイ 2006/08/21 00:57
あ、あと

ちょこっと立ち読みしただけですが、
トム・クランシー小説の主人公クンは副大統領ではなく確か補佐官の地位にあって、
大統領以下、その地位の継承者がカミカゼ攻撃で同時に何人も死んじまったために
大統領のお鉢が回ってきたという設定だったと思います。
で、その続編では、大統領としての正統性そのものを政敵から攻撃されるというふうに
展開していたはずですよ。
間違ってたらごめんなさい。





#7048 
アール・ケイ 2006/08/21 00:53
もう二度と靖まらないその魂

書き出すと寝られなくなるので手短に(なるのかな、笑)。

えー、端的に申しますと、連合国によって潰されはしないものの一民間法人として
封じ込められてしまった靖国神社を国家神道の核として復権させようとする政治的野望が
戦後ほぼ一貫してずっとあるわけであります。
今日も岡崎某氏が「日本の新聞が騒がなければ靖国問題は終わる」とTBSで云ってましたが、
そんな浅い問題ではありません(笑)。
いわゆる「英霊」(この言葉の使い方自体が間違ってると思うんですけどね)を
政治利用してきて、これからもこれをテコに使おうとする勢力があることは
もっと認識すべきでありましょう。
こういうヤツらこそ国賊だと思うんですがねえ。

もちろん、片や逆方向からこれを利用している勢力もあるわけですが(笑)。




#7047 
ブッチャ−3世 2006/08/20 23:54
レスどうもです

>徹夜城さん
あらま、長い丁寧なレスをしてくださって、ご苦労様(笑
ネタ的におばかなものだし無視か削除しても構いませんよ
まぁDVDで入ってくるかもしれませんが、そんなもんを
見たいと思うのはアダルトビデオの企画物を見たいと思う
のと一緒かな(笑
「沈黙の艦隊」は、個人的には傑作だと思いますがね
圧倒的に不利な状況で世界最強の軍隊と張り合うんですから
韓国のアホな軍事ごっこ映画と一緒にしたらいけませんぜ
してみれば韓国映画に足りないのはオリジナリティなのか



#7046 
徹夜城(いろいろと締め切りに追われつつ長文書き込みをしてしまう管理人) 2006/08/20 23:25
訂正

 ついつい長い文章を書いてると、確認せずに(投稿前に確認しとこうとは思うんですけどね、クリックしちゃうんだよな)適当なことを書いてしまうことが多い。いくつか訂正を。

 トム=クランシーの小説は「日米開戦」が正しい。原題は「Debt of Honor」だそうです。また、ラストに日航機がカミカゼ特攻するのはホワイトハウスではなく連邦国会議事堂のほうでした。それで大統領が死んじゃって副大統領の主人公ライアンがまんまと大統領になっちゃうわけで、犯人はお前か!?と(笑)。

 それと前の書き込みで平泉澄が昭和天皇の「文弱」をあてつけた、というくだりで変な挿入をしておりました。「文弱」とは文系理系の話ではなく、「文弱の徒」ということで、学問ばっかりしてる「非体育会系」ということですね(笑)。後醍醐天皇みたいのは天皇史上でもそうそういないんですがねぇ…ああいうのがいたのが全国民的には迷惑だったんじゃなかろうか、みたいなことを網野さんが書いてましたっけ。

 しかし僕も「文弱」の意味を取り違えるとは、漢文からしばし遠ざかっているせいか。中教審が「小学校から古典・漢文を」などと言い出してるそうですが、中江兆民も言ってたようにやはり論語から初めて漢文教育を日本人にはすべきかな(笑)。
 以前、朱鎔基前首相が「鞠躬尽力し、死してのち已まん」と発言したのを「死ぬまで権力を手放さない」と訳した無学な新聞記者がいたという話を読んだことがあります。元ネタは諸葛亮の「後出師表」(偽作説が有力ですが)で、「いっしょうけんめい力を尽くして、死んでようやくストップする」という意味。実は太平洋戦争中の日本人もやたらにこれを言ってたとかで、戦前日本ってかなり漢文世界に生きてるんですよねぇ。吉川英治「三国志」だって日中戦争の最中に書かれてますし…
 いかん、ちょっと訂正だけのつもりがまた長々と。仕事に戻ります(^^;)



#7045 
徹夜城(フランス史はルパンで覚えた管理人) 2006/08/20 22:51
ダルタニャンの生涯

 ちゃんとした歴史専門書も書ける、日本では意外にいない史学科出身の歴史小説家・佐藤賢一氏の「ダルタニャンの生涯〜史実の「三銃士」〜」を電車内で読了。いや〜面白かった。「三国志演義」の「三国志」だけ楽しんでた人が史実を知って驚いたり喜んだりする、あの感触を思い出します。
 佐藤氏も書いているように「ダルタニャン」はもしかすると世界で一番有名なフランス人の名前かもしれません。映像化もあまたされているデュマの小説「三銃士」によるところ大なわけですが、実はダルタニャンはレッキとした実在人物。だからこそディカプリオの二役で話題を読んだ「仮面の男」で「実は○○○○の父親はダルタニャンだった!」ってな大法螺が吹けたわけです(笑。一応ネタバレ回避)。そういやシラノ=ド=ベルジュラックも実在人物なんだよな。なお当の「三銃士」であるアトス、ポルトス、アラミスの三人もちゃんと実在のモデルがいるのだそうです。もっとも三人とも実はダルタニャンと同じくガスコーニュ出身(ガスコン)なのだそうですが。

 しかし実在人物とは言いながら史実のダルタニャンは当然「三銃士」とは全く違う人生を歩んでいるわけです。そもそもこの本の最初で暴露されてますが、デュマ「三銃士」も実はダルタニャンの部下筋にあたる人物がでっちあげた偽伝記本をまるまるパクっているんですな(文学性はデュマの方がずっと高いとはいえほとんど盗作)。アトス、ポルトス、アラミスの三銃士や悪女ミレディーなど、「三銃士」を彩る架空キャラクターやストーリーがほぼそのまんまこの偽伝記本でも出てくるそうで。
 フランス史研究者・佐藤氏は史実のダルタニャンの家の系譜から始まり、資料をたんねんに追ってダルタニャン(これは母親の姓だそうですが)の生涯を慎重に再構成してゆきます。「三銃士」での快男児とは似ても似つかぬ展開には「三銃士」ファンとしては失望もしちゃいそうですが、中年過ぎからはっきりと歴史の舞台に登場する「貧乏人で苦労続きの出世軍人」で「家庭も顧みない仕事人間」のダルタニャンには読んでいてまた違った共感を覚えてきます。宰相マザランの腹心として活動したり、ルイ14世にえらく買われて重用されたりと、フランス政治史にしばしば登場してるのも面白いところ。本人は与えられた仕事をきっちりこなしているだけで、特に奔放な活躍はしてないようですが。
 ルイ14世には相当に寵愛されたようで、戦死の折にはルイ14世は非常に悲しみ、その遺児たちの面倒を手厚くみた(二人の遺児に国王が立ち会って洗礼をあたえたため、どっちも「ルイ」という洗礼名になってしまった)という話を読んでると、「仮面の男」のオチも何やら現実味を帯びてくるような…
 フィクションで有名な人物の「史実はこうだった」ネタはガッカリさせられることが多いのですが、本書などはそれを逆手にとっていっそう魅力的な人物を発掘してみせるというできそうでなかなかできないことをしてますね。語り口も「私たちの主人公は…」などとどこか講談調で読みやすい。佐藤氏の「二人のガスコン」も読まないといけませんな。


>パパゲーノ川崎さん
 「ターンA」は一度映画版を見ようとして途中で挫折してしまった覚えが(汗)。
 「00〜」のシリーズも人には薦められるんだけど、「ファーストガンダム」保守主義者としてはなかなか手が出なかったりしまして(笑)。思えば「Z」も途中で見るのやめちゃったし。


>尾鳩さん
 うーん、そもそも靖国の合祀問題や「8.15に首相参拝」ってのは特定の政治勢力によって運動が続いているもので(そもそも靖国は本来「8.15」に何かするところではなかった)、最初っから「政治問題」だったと思うんですよ、僕は。またメディアがどうの、ということを言い出すと「旧石器捏造問題は毎日がスクープしたから起きた」みたいな論法につながるところもあります。
 それと三ヶ根山で遺骨を祀っていても靖国が合祀していれば「分祀」にはなりません。そして靖国でも合祀に抵抗した松平慶民宮司は鎮魂社という別の社を神社内につくってそこに敵味方も含めた全ての戦没者・戦争犠牲者を祀るという形でA級戦犯をそこに祀って代わりとしていたのです。実は天皇も出席する戦没者追悼式典でもA級戦犯は一緒に追悼されてるんですが、これらはあくまで「鎮魂」「追悼」「慰霊」であって「顕彰」ではないために問題にならないわけです。ですから靖国のやってる形式ってのは明白な政治的意図があるととらざるを得ない…ということになってきます。この辺の違いを意識しないと。
 昭和天皇の場合でもなぜ合祀後に靖国参拝をしなくなったか(地方の護国神社もA級が入ってる地方はしっかり避けていたという話も出てきました)というのはあの神社が戦争を推進した張本人たちを「顕彰」を意図してることに不快感を感じたからで、それは経緯からすると良く分かるんです。
 もっとも「文芸春秋」末尾に坪内祐三さんが書いてましたが、今度のメモの件で坪内さんはむしろ昭和天皇が合祀問題以前からたくみに戦争責任から逃げ、天皇の名の下に戦争に突っ走った臣下たちを「突き離した」として、「なんと人間らしい行いだろう」「今まで好きだったが失望した」という感想を記してました。なるほど、そういう観点もあるよな、と思ったものです。
 なお、小泉さんが8.15参拝を実行したら中国・韓国ともむしろ静かになったあたり、僕などは実際にミサイル撃っちゃったあとの北朝鮮への対応みたいなものを感じたりしまして(笑)。まぁ次期首相に対しても「一度だけなら」と言ってるという話もあり、案外裏ではいろいろ話が進んでるのかもしれません。


>ブッチャー3世さん
 「韓半島」、劇場公開はしないだろうとは思いますが、DVD発売ぐらいはするんじゃないでしょうか?ネタとして「見たい」と思う日本人も多そうですし。
 以前「ユリョン(幽霊)」という韓国製潜水艦映画が日本で公開されたことがあります。僕はDVDで見たんですが、これは死亡したことにされた軍人たちが極秘建造の原子力潜水艦(これが「ユリョン」(幽霊))を乗っ取り、日本の自衛隊や米軍基地に対して攻撃を始めるという物騒なストーリーでした。実際自衛隊(劇中では「日本軍」と言ってますのである意味逃げてますが(笑))の潜水艦が撃沈されるシーンもあり、ソナーから日本語の悲鳴が聞こえてくるという日本人には悲惨なシーンも。最後には沖縄へ核攻撃までしようとするんですが、これは善玉の主人公によって阻止されます。そう、あくまで潜水艦「ユリョン」の艦長は狂気の悪玉として描かれてるんですね。しかしどこか韓国の観客には一定の共感を呼ぶつくりではあるでしょう。

 話を見て「どっかで聞いたような」と思う方も多いはず。そう、かわぐちかいじの「沈黙の艦隊」(実は全巻持ってる)そのまんまといっていいですね。翻案というわけではなさそうですが、節々にパクりと思える部分が。「オールドボーイ」のケースもあるのでもしかしたら権利をとってるのかもしれないですけど。
 しかし考えてみると元ネタの「沈黙の艦隊」だってアメリカから見ればかなりヤバい内容なんです。実際、連載当時あちらのマスコミで「日本における反米感情のあらわれ」として警戒するような紹介のされ方をしたこともあったようです。こちらはそれほどとは思わないけど…というわけですが、案外「韓半島」だってそんなもんかもしれません。
 当のアメリカだって、トム=クランシーの「レッド・オクトーバーを追え!」「パトリオットゲーム」等のジャック・ライアンシリーズで「日米決戦」っちゅうのがありましたからね。日本が右翼化して再びアメリカに戦いを挑んでくる、最後は日航機でホワイトハウスにカミカゼ特攻(爆)。さすがにこの作品は映画化はされませんでした。中国やイスラム圏を相手にするのもありまして、アメリカのタカ派の嗜好がよく分かります(笑)。



#7044 
ブッチャ−3世 2006/08/20 18:43
あぁ、あの反日映画ね

反日・韓国映画ていうと「韓半島」というバカな映画ですか
まぁ、日本には絶対、はいってこないと思いますから
気にしなくていいですね、あんなもんを見て反日の
うっぷんを晴らそうとするなんて韓国映画もレベルが低い
と思って歯牙にかけず、という姿勢でいいんじゃないかな
韓国映画をいちいちチェックして反応してるのは
あほらしいですね



#7043 
尾鳩 2006/08/20 18:02
右や左のだんなさま〜

>Tomohiroさま

尾鳩と申します。よろしくお願いします。

管理人さんも書いているように、作品の好き嫌いは、それこそ人それぞれですね。
まあ、好き嫌いの感情の前に、その国が好きか嫌いか、なんていう感情が入ってくるとややこしいことになりますが。
「火山高」でしたっけ。韓国の映画の中では、あれがお気に入り。少林サッカーを髣髴とさせるあの馬鹿さ加減と大げささが大好きですね。両方とも日本の漫画の影響をもろに受けているなあと思います。

ただ、私も最近の韓国の行き過ぎた嫌日傾向には、正直うんざりどころか嫌悪感を覚えます。韓国政府(というかノムヒョン個人かも)と一部韓国系企業は、その感情を上手く利用しているふしすら見受けられるし。それで得している輩が確実にいるってことです。

台湾はそれと比べれば、まだましですよ。親日、反日両方ある方がまだまともだと思いますけどね。
NFさんがおっしゃっているように、台湾の親日というのは、反中の賜物だと思います。
かつて、93年ごろですが、一時期台北に住んでいたことがあるんですが、当時は「台湾独立派」の動きが真っ盛り。台湾の歴史教科書も、これまでは中国の歴史から始まり、国民党の歴史に移行する形式を取ってましたが、その時期から、鄭成功の到来から改めて「台湾の歴史」を見直そうという動きが出てきてました。
また、地理的な概念でも、中国の一部の台湾省としての台湾から、「台湾共和国」を念頭に置いたかのような一つの国としての台湾を志向する傾向が見られ始めてました。
ちょうどその当時だったかな。「哈日族」なる日本大好きな若者が見られ始めたのは。
こう見ると、親日と反中というのは、台湾でもやっぱり連動しているのかな、なんて思います。


靖国については、参拝したい人は参拝に行く、たとえ首相であろうが、参拝に行ってもいいと僕は思いますよ。A級戦犯合祀が焦点になっているようですが、これを政治問題化したのって、確か日本のとあるメディアが最初じゃなかったでしたっけ(どこだとは敢えて言いませんけどね)。
歴史教科書の「侵略」用語の改定問題や従軍慰安婦問題なんかも、全て日本の側から焚きつけ、それを中国や韓国がほうっておけなくなる(或いは利用したほうがいいと判断する)という構造だと思いますよ。このことに、そろそろ気付くべきなんじゃないですかね。

特に中国ですが、この国は一貫しているのは、「現実的な政治判断」が最初にあるということです。参拝前にはあれだけ騒いでいたのに、いざ首相参拝が15日に行われると、むしろ落ち着いたようなふしもある。様子見といったとこですか。

「魂がそこにある」とか物申す方々もおられるようですが、所詮は政治問題。
問題となっているA級戦犯の遺骨も、実際は三ヶ根山というところに祀られており、その意味では既に分祀がなされていると言ってもいいです(知ってました?)。

右や左やで大騒ぎの観のあるこの問題ですが、まあまだ自由に発言できるだけ日本はましです。ナショナリズムを問題にするのなら、むしろ現実的に問題なのは中国や韓国でしょう。あれらの国々でどれだけ自由な発言が出来るか、ご存知ですか?
まあ、隣国のことをとやかく言うのは、それこそ「内政干渉」でしょうから、この問題はほうっておくのが一番だと思いますよ。
いつでも問題を大きくしてきたのは、右や左のだんな様方なんですから。
自国の問題は、「おいしい糧」って言ったところですか^^;。批判する対象が無いと、存在意義が無くなってしまう・・・ってな感じで。



#7042 
tomohiro 2006/08/20 16:51
私も臺灣の親日的な部分は支持しています。

私も臺灣の親日的な部分は支持しています。
そして、韓国の極端な反日にはやはり嫌悪を催します。
私は韓国と台湾には支持する部分と支持しない部分があります。
映画やドラマを見ていて、どっちもどっちだなと感じているところです。
あと、私はガンダムは幼稚園のころからのファンです。
装甲騎兵ボトムズの方は、幼稚園の頃見ていたのですが、
よくわからないアニメだと思っておりました。
割合大人向きのドラマや映画を見るような年齢になってから、
見てみると面白い作品だなと思いまして、
内容は、
russiaのアフガニスタン侵攻のように私は思いました。
なんともロシア文学みたいな作品ですねぇ。



#7041 
流星くん 2006/08/20 10:08
両面作戦

>ヒズボラ
最近しったんですが、ヒズボラとハマスは違う組織
なんですってね、かたやシ−ア派でかたやスンニ派
まぁ、むかしっからイスラエルはアラブは全部
敵と構えたうえで存在してんだけど
ガザとレバノンを両面作戦とは、いくら精鋭軍事
国家でも、きついでしょうね。



#7040 
パパゲーノ川崎 2006/08/20 01:00
歴史ロボットアニメ

初代ガンダムも、ボトムズも好きですが、
私のお気に入りは”ターンAガンダム”です。。。

なにせ、この作品以前の世界を”黒歴史”と呼び、
地球の地面を掘ればザクとかモビルスーツが発掘されて
しまうし、文明は退化(?)して19世紀のような時代で
あったのです。
そこで、月の文明が接触してきて。。。

面白いのになあ。(歴史好きには)
あの、”ヒゲ”ガンダムがみんな嫌なんだろうなあ。(苦笑)





#7039 
徹夜城(すっかり録画が溜まってしまった管理人) 2006/08/20 00:19
結局買いました。

 文芸春秋、結局買いました。芥川賞受賞作掲載号でもあるから売れるんでしょうねぇ。とりあえず目的の「富田メモ」問題の座談会は読みました。お三方とも著書や対談をよく読んでることもあって、非常に面白く読ませてもらいました。
 十一郎さんもおっしゃってますが、ネット上など一部にある捏造説やら疑問符説は「一笑に付す」形ですね。あと保阪さんは特にネット上の「検証」動向にかなり関心をもってらっしゃるように見受けました。記事で公開された写真から透けて見える裏側まで画像解析で読み取る人が出ていることには半藤さんも驚かれてましたね。
 日経新聞で出たものはほんの一部であり、相当量の天皇発言のメモがあるというのは、歴史研究者としてはぜひ保管の上、全文公開してもらいたいところ。ただ生存者がいる限りは難しいことも書かれているようです(バレたところでは中曽根、藤尾、奥野といった当時の閣僚の歴史認識の問題発言について昭和天皇が言及していた)。
 あと、生きている人に関して秦さんがハバラしちゃってて笑ったのが、昭和天皇が礼宮(現・秋篠宮)のヒゲについて「不快感」をもち、皇太子夫妻(つまり現・天皇皇后)が「何にでもトライしたいのだから温かく見守って」とかばった、なんて逸話もメモられてるという話(笑)。むかし落語の枕でやってた小話で、現皇太子がニンジンが食べられないのを昭和天皇が「ニンジンを食べることを希望します」とやって、ちょっと食べたらみんなで万歳三唱ってギャグがあった(ホントにやってたんです!)のを思い出しました。

 あと、この座談会で興味深かったのが、合祀を実行して昭和天皇から「親の心子知らず」と強く批判されている松平永芳宮司が、あの皇国史観歴史家・平泉澄と深いかかわりがあったと指摘している部分です。この平泉澄は皇国史観を「大成」しただけでなく軍部や宮中にも支持者を持ち、2.26事件には秩父宮をけしかけたという疑惑(状況的には僕も限りなくクロだと思う)もある、単なる歴史研究者にはとどまらない暗躍をした人物でもあります(もっとも網野義彦も指摘するようにそれ以前に中世史において無視できない業績もある、念のため)。
 で、メモに書いてあることではないんですが、秦さんが「昭和天皇は平泉史学が嫌いだった」という逸話を紹介しているんですね。昭和7年に平泉が昭和天皇に御前講義をするのですが、その際に昭和天皇の文弱(理科系の人でしたから)をあてつけるように後醍醐天皇をほめたたえたそうなんですね。すると昭和天皇、ムッとしたようで「後醍醐天皇のおとりになった処置について、恩賞の不公平など誤りはなかったか」と痛いところを突く質問をしたんだそうです。
 痛いところを突くといえば、対英米戦に突入することが決定する際に「中国との事変が一ヶ月くらいで片付くといったのに4年もかかった。大陸は広いからというが太平洋はもっと広い」とツッコミを入れたという逸話もあります。もっともそこまで言っても止めはしなかった(本人は「立憲君主としてはするべきではなかったし、止めたら殺されたかもしれない」と弁解はしてますが)のも事実。まぁこれらの発言を見てると頭は悪くない人であるな、とは感じますね。
 話を座談会のほうに戻すと、遊就館の展示についてもその松平宮司の意向が強く引き継がれており、あの巨漢アーミテージ氏なんかもその内容については「アメリカ人や中国人の感情を傷つける」として釘は刺しているという指摘も出てきますね。この座談会に続いて「中国の情報戦」なる記事があるのですけど、ここでもこの点はちょっと気にしているようです。


>巫俊さん
 ほほう、靖国のルーツを陽明学にもっていくんですか…僕には少々意外でもあります。その本はチェックしておかなきゃならんですね。
 陽明学というのも単純にはなかなか語れないのですが、朱子学が主観的とすれば陽明学は客観的という比較を聞いたことがあります。一方で陽明学の純粋性重視、ゆきつくところが子供の心性を純粋・至高とみたなんて話を聞きますと(その話が陽明学について正しいものなのかはキチンと調べてませんが)、毛沢東→紅衛兵→ポル・ポトなんて連想もしちゃうのです(わかんない人は映画「キリング・フィールド」を見よう!)。


>十一郎さん
 日本人論でよく言われるものに、村社会構造の日本人の感性では行動の善悪の基準が「周囲からどう見られるか」にあって、その行動自体の検証はなされない…というような話があります。どうも靖国論での賛成反対双方にもどこかそういうところを感じてしまいます。
 もっともアメリカ人もベトナムの件ではソックリな反応があるという話も読みましたし、イラク戦争にあたってのフランスへの一部のヒステリー起こしたような反応(フレンチフライを「フリーダムフライ」にした)なども思い起こすと、必ずしも日本人だけの話じゃないのかもしれません。


>流星くんさん
 レバノン情勢も落ち着くかな…と思うと、またイスラエルがヒズボラ攻撃をやってますね。ヒズボラがいいとは間違ってもいいませんが(いまちょうどレバノン現代史の本を読んでるもんで)、イスラエル指導部もいきあたりばったりにやってるような。
 そういやシャロンさん、まだ生きてましたよね?なんだかひところの昭和天皇みたいになってきた…(実はいまちょうど昭和天皇の最期の日々の記録も読んでまして)。


>tomohiroさん
 はじめまして。
 書き込みを拝見して、だいたいどういう展開なのか察することはできます。もっとも僕自身は台湾ドラマはぜんぜん見てないんで何ともいいようがないですが…。
 つまるところ、その作品が面白いかどうかは見た本人の思うところであって、どこの国の産物であるかで作品を論じるようなことは愚の骨頂ですね。どこの国でもつまらんものはあるし面白いものもあるし、大傑作もあれば大駄作もある、それだけのこってす。
 韓国映画・ドラマにしても、僕は「韓流」なる十把ひとからげなマスコミ用語は嫌悪すらしてます。個々の作品についてロクに知らずに「韓流」というくくりで論じるバカをどれだけ見たことか…なお、僕は「冬ソナ」をはじめとする韓国流少女マンガチックなメロドラマはまるっきりダメです。「シュリ」「JSA」「オールドボーイ」「MUSA」など、スケールの大きい映画群は大好きですけどね。「グエルム」はどうするかちと迷ってますが(笑)。


>NFさん
 尊氏の墓はいろいろと受難だったようですねぇ。高山彦九郎が尊氏の墓をぶん殴って「いたい、いたい、いたい〜!」と墓が泣いてるというカットが「風雲児たち」にありましたが(笑)、これもやっぱり史実なのかな(もちろん墓の声は別として(笑))。
 それにしても上のほうで紹介した、昭和天皇の「後醍醐天皇失政発言」なんか見てますと、案外ご本人は尊氏に親近感があったりしたんじゃなかろうかと(笑)。もしかすると南朝の後醍醐天皇についてはこっそり敵視していたりして。
 そういえば以前、江上波夫氏が「天皇から電話がかかってくるんだよ、江上の話が聞きたいって」とモンゴルの草原で用を足しながら話したという逸話をここで話題にしましたが、どうも最近この逸話もやっぱり事実なのかという思いが強くなってきました…「太陽」を見たせいかな(笑)。




#7038 
NF 2006/08/19 23:48
嫌韓やらドラマやら

>tomohiro様
はじめまして。まあ、台湾も一枚岩じゃないですしねえ。親台は、台湾自体というより反韓反中の反作用として出てきた面が強いと考えます。嫌韓、親台は作品自体がどうというより、政治的なものがそちらにも波及していると言う事でしょう(つまり結論が先にあるような)。まあ、韓国と上手く行かないのは仕方ない面があるし、日本が海洋国家である事を考えても台湾と関係を良くしておくのはいいと思うのですがね。
あと、(偏見が入っているかもしれませんが)ネット上での嫌韓の人々はサイトを見る限り韓流・華流に限らず実写のドラマ自体が余り好きでない、見ないのではないかなと言う気も(僕もその傾向が無きにしも非ず)。まあ、漫画(特に少女漫画)原作のドラマは日本だって大概な気はします。完全に別物だったりetc。
駄文失礼します。



#7037 
NF 2006/08/19 22:56
朱子学やら国学やら

>徹夜城様
>尊氏の墓
幕末に等持院の木像が斬首されて晒されたのは知ってましたが…。何ともまあ。足利市の織物も「逆賊織」と呼ばれて肩身が狭かったようですね。そういや、吉良上野介の墓なんかも同じように狼藉されたりしているようで…。いや、あの人は一方的被害者やんか、どっちの事件でも。善玉・悪玉を後世が勝手に決め付けた結果がこうした事態になったわけですが、近代の国家・自民族を至上とする価値観がこれに拍車をかけたのは厳然たる事実。そうした「国民国家的」な見方が生き延びる上でまだ不要になったとはいえないだけに頭の痛いところ。
朱子学に関しては、近代に入って「国民国家」を作るにあたって国家に国民全般の忠誠を求めるという方向性と一致して利用されたと言う事でしょうね。それにしても明治国家も西洋的な要素・儒教的な要素・「日本古来」の要素を都合や内部の力関係に合わせてチャンポンで使い分ける。考えようによっては、非常に日本的と言えなくもない。
しかし、朱子学って、「近代的感覚からすると否定的に見られる」「よく言われる『支配者にとって好都合だったから』とばかりは言い切れない」「論理・理屈が体系化されていて、なおかつどこか宗教っぽさも帯びている。それでいて宇宙全体を説明せんとする『科学』的性格も強い」、…こう並べると「平田国学」にも当てはまるような。成る程、平田国学も色濃く朱子学の影響があるわけですね(あと、キリスト教神学の影響もあるらしいです、「日本古来」の姿を追求するという目的からするとどうなんでしょう)。一方、本居宣長は学問的方法において荻生徂徠の影響を受けているようです(これは本居大平が宣長が影響された人物の一人に孔子、紫式部、山崎闇斎などと並んで徂徠を挙げている事からも間違いないでしょう)。

>十一郎様、巫俊様
「0080」、お好きでしたか。やっぱり結構いるもんですね。サイクロプス隊のいかにもプロといった渋さもさることながら、結末のコロニーを救うため恐怖を押し殺して勝ち目の薄い戦いに挑むバーニィの勇姿、そしてそれが結局無駄死にに終わる救いのない結末…。「第08MS小隊」のあの結末は、3部作の最後位はハッピーエンドにと言う事もあったんでしょうが、あの二人と対比して「バーニィ…(泣)」となってしまい結構辛かった。
>靖国
賛成するにせよ否定するにせよ、それ自体でなく「外国が反対するから」を理由にするのはなあ…。面子の問題になり引くに引けないのは分かるのですが。僕はあの戦争にも日本は日本の言い分があったとは思うし国の名の下に命を落とした人々を国が慰霊するのは良いとも思うのですが、現状に問題があるとも思うし…。なかなか難しい。



#7036 
tomohiro 2006/08/19 20:08
台湾も必要以上に擁護しなくても・・・。

初めてカキコさせていただきます。
私はイデオロギー的にどちらにも属しませんが、
私が気になるのは台湾の必要以上の擁護であります。
私はアジアの映画・ドラマが好きで
いろいろ見ているのですが、
そういった話題を交換するサイトに
最近まで入り浸っていました。
その中で、台湾ドラマの
話題になったのですが、
イケメンスターに寛容であった
女性参加者が
日本の少女漫画を原作にした
ドラマを見て、
少女漫画は子供のころから苦手で・・・。
という話題になりました。
彼女に限らず日本では必ずしも少女漫画ばかり女性は
好んでいるわけではないのです。
それなのに、日本人にも受けると
思いこんで少女漫画ドラマばかり
制作している台湾のテレビマンもおかしいと思います。
最近日本の漫画に取材したアニメやテレビドラマは
男性向きから取材する事が多く
それを女性が好んでいる時代なのにと考えます。
2chなどでは嫌韓、親台の空気がありますが、
私は韓国の映画などは評価できる物が台湾よりあります。
私が話題にしているドラマ以外にも台湾にも評価できない部分があるのではないかと
最近考えています。



#7035 
流星くん 2006/08/19 15:11
200人で主導を?

レバノンへ国連平和監視軍が進駐したようで、かの地も
平静化がはじまっているようですが、フランスが主導で
監視軍派遣と聞いたときは、おぉ、さすが元の宗主国
本腰いれてきてんのかと思ったら
フランスからの兵力=約200名という報道
200人で何をやろうっていうのかなぁ
まぁ、前のレバノン内戦ではフランスは相当、犠牲が
あったんで慎重らしいそうですが



#7034 
十一郎 2006/08/19 08:55
お母さんに言われたから、やる気が無くなっちゃったよ。

世論調査で、小泉首相の参拝を肯定する理由の半分以上が「中韓に言われた通りにしたくない」なのはさすがに問題なんじゃないかと。
いえ、小泉首相のしょうもないいいわけは、言葉遊びで場をしのいでみせるのも政治家に必要な技術と思わなくもないんですが、本気で反発心だけで参拝を評価しているとなると、靖国神社の思想を含めて、戦前を思い出してしまいます。
ちなみに参拝に反対する側も、半分近くが中韓に配慮して、となっています。何が問題とされているかをわからず、ただ誰かが言ってきた事に反応しているだけというのは純粋に困った話。

終戦記念日の靖国神社をレポートした内容がネットの各所で見られますが、兵隊のコスプレをする人が散見されたりして、どうも落ち着いて慰霊する場所ではない感じですね(顕彰する場所ですらない)。
一方、無名戦死者まで集めた千鳥ガ淵では、右翼団体もコスプレもなく、静謐な環境で慰霊に良いようで(注目されるようになれば騒がしくなるかもしれませんが)。ちなみに靖国では千鳥ガ淵を伝えるのは寄贈された小さな看板くらいで、ほとんどの参拝客は存在も知らないようです。

ついでに韓国から反対に来た議員団に対し「日本にA級戦犯はいない」「シナ・朝鮮は帰れ」と叫んだ団体があったそう。ついでに合祀に言及する時は、東条英機達をしっかりA級戦犯と呼んでいたそうです。
どっから突っ込んだら良いのやら(苦笑)。

歴史をどのように語るかについて、在日韓国人の辛女史(名前失念)が書いていた日本人に対する一問一答本で、従軍慰安婦についての言及が合ったのですが、慰安婦の実態に対して憤る一方で、元慰安婦から聞き取りをする研究者に対し「二重の辱め」「加害者から聞き取るべきだ」と怒っていました。
被害者から聞き取りをする事になった経緯を多少知ってはいるのですが、まだ歴史にはなりきれていない事例だけに、こういう意見が出てくるのはしかたないのかと少し悩みました。
本全体は軽妙な受け答えで、トリビアな話も多くて楽しめたのですが。

>徹夜城さん
>ジョンベネ事件
まだ色々とわからない事も多いですが、容疑者逮捕の前に母親が亡くなられていたとは・・・

で、ちょうど同じ日の『奇跡体験アンビリーバボー』で、アトランタ五輪の爆弾テロについてやっていました。ヒーローが一転して容疑者となった事件です。
たまたま一緒にテレビを見ていた人が、「この警備員が犯人とすぐわかったんだよな」とか言っていたのですが、番組が進むにつれて物証が全て当てはまらない事がわかり。さらに後で同一犯人による爆弾テロが起き、ついに犯人を捕まえてみると警備員とは別人だったという・・・
警備員が容疑者とマスコミに漏れた事で、あわてて確保しようとし、初動捜査を誤っていったという流れでした。
ちなみに警備員は報道各社から多額の和解金を受け取り、現在は警察官をしているそう。

>『文芸春秋』
自分も購入する気にはなりませんけども、雑誌で読めるページなんて元から限られていますから、某首相候補については我慢するしか(笑)。たいていの図書館には入ってますし。

天皇メモ特集には、ネットにおける分析や捏造論への言及もあり、先鋭化した右派に保守側からブレーキをかけようとする記事が多く、伝統的な保守が何を認めて何を認められないのかもわかって興味深かったです。

>「ボトムズ誕生秘話」
ボトムズのゲームもありますが、たしかPC-FXからは出ていなかったので、純粋な趣味かも知れませんね。
ボトムズは初代ガンダムからさらに連続活劇性を高めていたので、一気見すればハマルでしょう。何より強烈な引きになっていた次回予告もたまりません。

>巫俊(ふしゅん)さん
王朝が滅ぼされる度に信用を失うとは、なんともシビアな話ですね。
比べると日本は、その教えに従って最終的にどうなったかはあまり考慮していない気が。

>『0080』
監督は『戦争のはらわた』という映画(邦題が悪いですが、名作)から戦闘の刻薄さを引いてきたのですが、ロボットアニメに興味がないだけあって擬人化を徹底的に排除した戦闘が奇妙なグロテスクさを感じさせ、他に類を見ない戦闘シーンになっています。
『パトレイバー』とかでさえ、どこか過去のロボアニメの影響を残しているのですが。



#7033 
巫俊(ふしゅん) 2006/08/18 04:58


>「明治=明の治」
>明の一世一元制が導入され、洪武帝自らの言葉が村々で唱和された故事は教育勅語として導入され

そんな勢いで、在位中の永楽帝を「永楽帝」と呼ぶように、在位中の現天皇を「平成天皇」と呼んだら、そんな天皇は存在しないと「常識」を振りかざされたことがあります。
でも良く調べてみると、「康熙帝」とか「乾隆帝」って通称らしいんですね。。。
「康熙帝」が正式名称もしくは簡略化された帝号だと思っていたので、日本の一世一元制で天皇の死後元号を諡号とする習慣は、全く明清の模倣ではないということなんでしょうか。
だったら生前に「平成天皇」と呼ぶことの不自然さは、明清の完璧な模倣ではないことに求められるような気がしてきました。

http://uruseiyatsura.blog62.fc2.com/


#7032 
巫俊(ふしゅん) 2006/08/18 04:45
講談社選書メチエ

講談社『中国の歴史07 宋代』の小島毅氏による書き下ろし、講談社選書メチエ『近代日本の陽明学』が発売されていますね。
序文の長いページで靖国神社の関係にページを割いていまして、この靖国神社は「儒教理念の社」だと考え、その理念的な起源に陽明学を求めているようです。
江戸時代の陽明学は非常に有名ですが、近代以降そして靖国の理念にまで深い陰をおとす日本の儒教の歴史に新しい1ページを踏み込もうとする一冊のようです。

ついでに日本人の感覚じゃ意外というか、現在の中国では陽明学が未だに信頼を回復してないというのが意外でした。
明の滅亡に際して、清代の儒教の文士たちが、明を滅ぼした陽明学に深い疑問を感じ、陽明学を否定したことが、一時のことでなく以後もずっと慣習になっているみたいです。
ついでに朱子学も宋がモンゴルに滅ぼされたということで、清代には信頼を失っていたとか。

それで講談社選書メチエのもうひとつの一書『儒教と近代国家』は、(おそらく上記の理由で)清代の儒教は取り上げる意味が薄いと序文で断り、東アジアの近代儒教を語ると称しながら朝鮮と日本の儒教のみを主題にしているんですが、これはどうなんでしょうか?
本当に清代や大越などの儒教は取り上げる意味が無いんでしょうか?
というより、朝鮮や日本の儒教からイメージされる儒教の像と、清代や大越の儒教のイメージ像はそんなに異なるんでしょうか?
儒教の本家は中国と思っていただけに、とにかく意外でした。
かつての朝鮮や日本で、「本国の儒教は廃れたがわが国の儒教は健在である」と思考されるのは普通としても、
現在の研究者が同じ立場にたって、「わが国が健在」と書くのは、新しい民族主義を感じさせます。

とにかく、陽明学や朱子学が清代の中国で立場を後退させた(と聞く)ことと、
その代わりに考証学が登場して、その穴を埋めたということが、全く巫俊の認識の穴になっていました。
なんとなく、清代の考証学は単なる実学思考で、朱子学の如き理念は依然として清代においても健在だったと思っていたもので、びっくりしてます。
(山川の概説書『中国史』の明清の巻の儒教のページなどを参照しました)

http://uruseiyatsura.blog62.fc2.com/


#7031 
巫俊(ふしゅん) 2006/08/18 04:16
0080

ついでに0080は私も好きです。
DVD2巻組(3話づつ収録)のレンタル解禁で、だいぶ見やすくなりましたね。
10年近く前は、私の近所の相場じゃレンタルビデオは一本400円だったので、2400円も支払わないと通してみることは出来なかったわけです。
一ヶ月のお小遣いが1000円代だった当事の私には、0080のために2400円を支出する余力はなおですね(汗)
ZやZZを選べば、2400円で24話は見れますもん!!
おかげで巫俊はすっかりZとZZのファンになってしまったのですが、「戦場のロマン」を感じるとしたら、やはりZとZZですね。
以前、極度に悪性の風邪で一週間くらい回復しなかったことがあるんですが、ひどい熱で寝ても起きてもかなり苦しいものです。
でも睡眠中の夢のなかでガンダムのMS戦を眺めているときだけは、全然苦しくないんですよww
心から気持ちが落ち着きましたね。
MS戦に何も恐怖を感じないんだから(笑)
主人公は落ちないと分かってるしw

そういう意味じゃ、0080には異質な感覚がありますよね。
大好きなバーニィが、ザク改のコクピットを貫通したガトリングガンをかすって頭から血を吹き出すシーンなんかは、今でも怖くてたまりません。
でも数少ないと評判の0080のMS戦は、秀逸なカットが多いのも事実なんで、私は2話のサイド6領空内におけるジオン軍の宙間戦闘なんかはかなり出来がいいと思っているんですよ。
巡洋艦のワルキューレとジークフリートも異常に格好いいし。
この2話の時点では、私たちの味方であるジオン軍の優位もあって、「戦場の美学」をまだ見て取ることができます。
続く4話の時点で、「戦場の残酷さ」「あっけなさ」「無駄死に」といったもの凄い肩透かしをくらうのですが、またこれが巧みな演出ですよね。
「戦場の美学」の否定をふくめて、その実MS戦がかなり秀逸に描写されてるというのが今の印象です。
これもDVDレンタルのおかげで金銭的な不満が少ないからですが。

↓私が好きな0080の台詞はこれだったり。
http://uruseiyatsura.blog62.fc2.com/blog-category-2.html



#7030 
徹夜城(お盆から仕事している管理人) 2006/08/17 23:55
忘れた頃にやってくる

 仕事から帰る途中で知りましたが、ジョンベネちゃん事件とはまぁ懐かしい。今頃になって容疑者逮捕、というニュースには、両親がどうのと騒いでいたマスコミ(アメリカのが中心ではありましたが全世界的に)は何だったんだろうなぁ、と。ちょっと松本サリンを連想しなくも無かったですし、警察の初動捜査に先入観からの誤りがあったらしきあたりはどこの警察も似たようなことをするもんだ、と思ったり。
 おっと、いきなり歴史とは無関係な世間話を(笑)。


>孟きょうさん、電羊斎さん
 朱子学というやつ、僕も思想史には深入りはしてないのでなかなか評価は難しいです。しばしば単純に身分制度を肯定し大義名分論・華夷秩序論をとなえるとして近代的感覚からすると否定的に見られるのですが、これが中国のみならず東アジア(ベトナムも広義で入る)で広く受け入れられる普遍性をなぜ持っていたのか、ということを考えるとよく言われる「支配者にとって好都合だったから」とばかりは言い切れないと思っています。「朱子学は本質的には人間平等論なんだよ!」と恩師に注意されたこともありましたし。もっとも朱子学的論理で結果的に人間に区別があることを容認するところがあることはその方も否定はしてません。それを言い出すと人間平等をとなえているはずの諸宗教がしばしば差別を引き起こしている例は多々あるわけで。
 まぁあえてイメージしているところを書きますれば、朱子学って儒教の中でも論理・理屈が体系化されていて、なおかつどこか宗教っぽさも帯びている。それでいて宇宙全体を説明せんとする「科学」的性格も強い。その秩序っぷり(笑)に普遍性があったんだろうな、とは思ってます。

 で、実は日本の保守的な人たちがとなえる道徳観念がかなり朱子学的だったりするわけです。江戸時代の武士の教養として叩き込まれたのが明治になって一般庶民にまで拡張されたということなんじゃないかと僕は思ってます。
 以前から「明治=明の治」という冗談を明代史にかかわる僕などは言っております。明の一世一元制が導入され、洪武帝自らの言葉が村々で唱和された故事は教育勅語として導入され(そもそも教育勅語じたいが西欧化に反発して儒教観念を強く打ち出す内容であり、露骨な漢文調)、などなどよく見ると結構ありまして。もっとも江戸時代にも明代みたいなのが散見されることもあるので明代研究者の悪趣味な観察にすぎないかもしれませんけどね(笑)。


>景虎さん
 カーいわく「歴史とは過去と現在の対話である」わけで、結局のところ「歴史評価は人の心理しだい」と言ってしまえばそれまでです。また時代が近いほど現代と直結する問題を抱えていますからいろいろ敏感になるのは仕方ないと思ってます。また時代が離れていってもそこに現代と直結する意識を持ってしまった場合、やはり敏感にあれこれ評価するケースもあります(幕末期以降の南北朝史評価がこれにあたります)。
 まぁ「昭和戦争」(なんとなくこのまとめた呼称は気に入りました)も「百周年」ごろにはもうちょっと軽いノリで話せる話題になっているかもしれません。もっとも戊辰戦争について会津は百年たっても薩長を許してないと聞きますけどね。


>十一郎さん
 それに付け加えるなら、「不戦の誓いをするためと言いつつ、戦地に出兵してる」ってのもありますね。幸い新たな靖国祭神は生まれませんでしたが。前にも書きましたが「自衛隊のいるところが非戦闘地域」だそうなので、何かあっても「戦死」とはみなされなかったかも。
 正直なところ、小泉さん他の件(とくに皇室典範改正問題)でも「よくわかってない」ままに突っ走る傾向があるので、靖国の件でもあまり深く考えてないとは思うんですね。いしいひさいち氏の朝日HPのマンガ(有料ですが)では遺族会の票欲しさに口走ったことから始まり、中韓の反発を受けてムキになってしまったという筋書きで説明してましたが、全面的にそうかは置いといて、節々に深くは考えてないことは感じられます。
 「文芸春秋」はやはりチェックしておこうかなぁ。次期首相候補が独占でなにやら語ってるらしいのがイヤなんですが(笑)。つくづくこの人何なんだろう、と小泉さん以上に謎に感じる時があります。

 ボトムズは僕は数年前にビデオレンタルで全巻通して見たクチでして…一時かなりハマって一気にみましたね。
 もっともそのきっかけがPC−FXなるドマイナーマシンの末期に出たアニメ情報CD−ROMで「ボトムズ誕生秘話」なるドキュメンタリーを見たことにある、という変な経緯です(笑)。おそらくNECホームエレクトロニクスのFX担当部署にボトムズマニアがいたに違いないとにらんでおります(笑)。まぁそれほど濃い内容ではなかったのですが、高橋監督などスタッフへのインタビュー、再現映像など貴重な資料にもなってます。


>新参右衛門さん
 まぁ自衛官も殉職すると靖国行きなんですよね。慣例になっているそうで。ところで先日無断渡航の件で艦内で自殺してしまった人はどうなるのかな…などと思ったりもしまして。
 ただ中韓の言いなりにならずにやっちゃったことを理由に評価するような空気が一部にあるのは気になりますね。どうも日本人はよそからいろいろ言われるとヒステリーを起こす傾向があるようで、思い切ったことをするとウケてしまうところがあるのは気になります。それこそ昭和天皇のメモにも出てきた松岡洋右外相のケースとか。
 歴史の議論で白黒決着なんてのはそれこそ出るわけがないです。ただ政治的行動ってのはその後に現実に影響を及ぼしますからね。少なくとも靖国の死者が物を言えないのをいいことにそれを神聖不可侵にして戦前を全部肯定しちゃおうと企んでる輩がいるうちはそれを公的に認めるのは問題があるとは思いますね。 
 正直なところ、周辺国にしても小泉さんが「寝た子を起こした」と思ってるところはあると思うんですよ。結局は靖国についてもとくに何も変化しないまままた20年ぐらい経つんじゃなかろうか、と思い始めてます。



#7029 
新参右衛門 2006/08/17 12:52
賛成派

じぶんの知っている元・自衛隊員は小泉総理よくやった
中韓けしからんと言ってました。まぁ防衛関係の人間が
全部が全部こうではないだろうけど、そういう機関だから
仕方ないかなぁ、と思いました。
わたし個人の意見としては、この問題は賛成、反対の正悪を
白黒つけなければいけない問題なのだろうか、という感じ
そしてまた、この問題を正当に公正にジャッジできる人間か
存在が現世にあるのだろうか?と思います。
誰もフェアにジャッジできないのなら双方、どっちが
間違っていると非難したり傷つけあったりしても
冥界の諸霊に対し全然、慰霊にも何にもなってない気がします。




#7028 
十一郎 2006/08/17 08:55
いつやらなくても怒られるから、最終日も夏休みの宿題をしない。

歴史の授業不要論なんてのもあるらしいですね。

小泉首相他の靖国参拝を強行する理由がその場しのぎにすぎないため、逆にどのような思想の者からも突っ込まれているような。
・どこで慰霊してもいいから、顕彰の場で慰霊する。
・いつ行っても同じだから、8月15日に参拝する。
・私人の立場で公約を果たす。
・伝統的な仏教による追悼をしたいなんてわがまま。靖国神社には伝統がある。
・国家神道は日本国が古来から存在したことの証。
・怨霊となった英霊が国家にたたらないよう、国家のために戦った英霊を神として奉る。
・東京裁判はアメリカの陰謀、A級戦犯を問題にしているのは中韓だけ。
・あの戦争が間違っていた事は確実だから、あの戦争が正しかったと主張する神社に参拝する。
・・・小泉首相じゃない者の発言も含まれてますが、一応どれも元ネタあり。

靖国神社メモに関連して、文藝春秋の9月号にちょこっと目を通しました。
日経から相談を受けた二人が登場しているため、報道されてない部分への言及が多く、けっこう読み応えある感じです。
まず日経がスクープを取れたのは、おおかたの予想と違って日経記者はガツガツした所のない人物で、だから遺族も公開する気になったのだろうという話。なんだかサラリーマン漫画みたいですが、日経だからこそスクープできた事に感情的な納得がいく話ではあります(笑)。相談された時期等から見て、日経はむしろ及び腰だったという話も。むしろ、できるだけ政治問題化はしたくなかったようです。もちろん日経から相談を受けた側なので、全てを信用するのも難しいですが。
他には、外国へ配慮して参拝を取り止めた中曽根を評する昭和天皇の口調がヒヨっ子あつかいであったりと、天皇の性格や政治に対する考えをうかがわせるエピソードも。
小泉首相が心の問題と逃げたのに対しては、「靖国問題について深く知っているわけではなく、勘の良い人間だから地雷を踏まなかったのだろう」との評価。いやあ、勘が良い人間ならそもそも参拝という地雷踏みをしなかったと思うんですがね。

また、NHKでやっていた「日本のこれから」での靖国議論。
前半しか見ていませんが、正確にはディベートでなくディスカッション。内容は、日本民族は素晴らしいと素でぶちあげる外交評論家がいたり、どうにもこうにも。
世論調査が携帯電話である事も問題。多重投票が容易であり、操作してくれといっているようなもの。
せっかく前日、前々日にNHKスペシャルで放映した内容が活かされていませんでした。まあ、番組制作の部署は異なるのでしょうが。

>徹夜城さん
>加藤紘一議員事務所兼実家に放火&割腹と
この事件には驚きました。日経新聞社への火炎瓶といい、どうしてそういう行為に出てしまうのでしょうか。
在日左翼の陰謀説がネットで出ていたのも、予想どおりながら呆れました(実行犯として手を汚しているあたり、組織内で下に置かれる在日の可能性はありえますが)。
加藤議員は、思想的に自分とは全く相容れない保守ではあるのですが、今回に関する発言には同意できるものが多いです。日中戦争等を指して、兵士と民間人はまず区別できない、ゆえに撤退が最善の方法だという意見は、侵攻側がゲリラ戦に苦しめられている時には、当然の選択だと思います。

>あの沿革コーナーで面白いと思ったのは、近世以前はこの金剛組は四天王寺のお抱えということで特に仕事をしなくても四天王寺から「禄」をもらっていたという事実。

夫の死後に家を立て直す女棟梁というのも小説や漫画の題材みたいですね。
宮大工集団が生き残る方策として会社を作ったのなら、伝統ある企業というより古くから生き残っている職人集団というべきでしょうか。

>ところでガンダムばなしだと熱くなる方が多いですが(笑)、
まったく(笑)、すぐ熱くなって困りますよねえ(白々しい)。
実は私は、第二次大戦を題材にした初代ガンダムより、ベトナム戦争に題をとった装甲騎兵ボトムズの影響が強いのですが。内容をより軍事的にSF的に先鋭させつつも、権力に対する個人の戦いに収束する事で左派への親和性も高い作品でした。
ともかく、自分が参加している(かのような錯覚をする)戦争体験としては、一定以降の世代に大きな影響を与えているのはありえると思います。

>『伝説巨神イデオン』
スポンサーのアオシマが提示した箱型主役メカのデザインもアレですが、富野監督がラフデザインした巨根・・・じゃなくて三本目の足がある敵メカデザインもナニでした。



#7027 
景虎 2006/08/17 07:24
評価

歴史話でいつも思うのですが、近現代人(特に現代人)と、それ以前の人とでは、似たような事しても、評価がかなり違いますよね。

近現代人は、ちょっとでも失敗すると叩かれるのに対して、昔の人は弁護される(まあ、例外はあるでしょうが)。戦争にしても、近現代戦を嫌う人が、昔の戦争を嬉々として語る(本音は戦争好き?)。
細かい歴史の謎よりも、歴史を語る人間の心理の方が、気になってしまいます。

尊氏問題にしても、靖国問題にしても、歴史問題というより、人の心理の問題なのかなあ・・・と考えてみたり、みなかったりしますねえ。



#7026 
電羊斎 2006/08/16 20:06
朱子学などなど

靖国ですが、中国では結構控えめな報道振り。
まあ、ポスト小泉にむけて模様ながめといった感じです。
もう小泉さんは完全に過去の人になっちゃってますね。

>徹夜城様、孟きょう様

>朱子学と日本
以前、中国の友人も同じようなことを指摘してました。
「英雄所見略同  英雄の見るところ略(ほぼ)同じ」というやつですな。
彼はさらに、朱子学的な大義名分論や華と夷を二分する思想が日中両国や韓国に深く根付き、それが自国中心主義や歴史への無反省、他者への不寛容へとつながっているという意味のことを言ってました。彼いわく「朱子学の思想はアジア人の大きな弱点だな」

私はそれを聞いて「ああ、そういう考えもあるのだなあ」と深く感じ入ったのを覚えています。
ただ彼はモンゴル族で、中国(漢人)も日本人もかなり突き放して見ているようなところがあるんで、中国でこういう考え方が多数派かといえば答えはノーなのですが。

>尊氏の墓
なんだかやるせなくなりますね。
本当に人のことは言えません。


http://honin.spaces.live.com/


#7025 
孟きょう 2006/08/16 11:44
高氏と明治日本


 >徹夜城様
 >尊氏の墓問題ですが、つくづく人間よその国の事は言えないものですね。しかし「逆賊」から一転「武士の勝利への旗手」というオーバーな扱いですから、歴史的評価とはむづかしいものですね(汗)  
 近代日本と朱子学問題ですが、それはものすごくうなづけますね!。宋代史専攻で呉越エリアと日本列島の各エリアの人的、文化的結びつきに注目している小島毅氏(文が漫画みたいにとっつきやすい)も「岩波ブックレット」の中で徹夜城様に少し似た論を述べていました(原本を今手元で紛失してしまいましたが)。「明治以降の日本は一見建前上は江戸時代を否定し、アナクロを振り払う為の反朱子学、ひたすらの西洋化、中国的要素の徹底的打破に邁進していたようなイメージがあるが、行動原理、秩序維持の概念、礼の概念、教育勅語、価値観など実は江戸時代の人間が及びもつかないほどはるかに儒教、朱子学の価値観を濃密に取り入れた社会を構築した(記憶を頼ったのでまちがえてたらすみません)」と。



#7024 
徹夜城(また書き忘れをする管理人) 2006/08/16 00:50
足利氏と天皇家

 ああ、また一つ書くつもりだった話を忘れてしまった(汗)

 NFさんが書かれていた昭和天皇と足利尊氏の類似の件で、どうしても思い起こしてしまうのが、足利家の末裔・足利惇氏さんの語っていたエピソードです。
 この足利家は「喜連川公方」の系統で、喜連川氏と称していたのを「足利」に戻して明治を迎え、子爵となっています。そしてこの惇氏さんは学習院で昭和天皇と同級生なのでありますね。そして先生が東郷平八郎ですよ(笑)。歴史の授業で「吉野時代」にさしかかりますと授業の前日に学校から「明日は君の祖先の話になるが、出席するように」と連絡があり、授業では当然「逆賊尊氏」が連呼される。同級生達の視線がたまらなかったというお話をされていたんですね。
 あと、足利惇氏さんに関して検索をかけたら、尊氏の墓に関してこんな話もあるんですね。
 http://www.hakaishi.jp/tomb/05-4.html
 …ひでぇ話で。中国では民族英雄の岳飛廟の前に秦檜夫妻のひざまづいた像が建てられて参拝者からツバをはきかけられたりしている、って話でよく中国人の歴史感覚を批判する人を見かけますが、日本もバッチリやってるんです(ある意味より陰湿)。僕の持論ですが、明治以後の日本にはどこか中国的、朱子学的な論理(国学だって朱子学の和訳みたいなモン)がかなり強くあったように思ってます。




#7023 
孟きょう 2006/08/16 00:24



 >NF様
 >「究極の逆賊」私もまったくそのとおりだと思います。逆賊というか、さる方というか、尊氏との類似性というか、考え出したらキリがありませんね(笑)。まったく皮肉なものです。思えば双方とも皇族なので行動も思考もどことなく似てしまうのかもしれません(というより直接の先祖説もあるし)。
 大雑把な類似性を適当にあげてみると・・ 1、御坊っちゃんというか生粋のプリンス。それゆえ楽観的。 2、名利を巡る争いになるとやはり抵抗する 3、自分の屋敷を配下、一門衆に包囲され、圧力をうける経験をたびたびするがその実本人は腹で何を考えているのか分からない。また、その事件の裏の真相にどこまで関わり、一枚かんでいるのかいないのか不気味な謎が残る。 4、複雑怪奇な内部組織の中を自分の本音を隠してうまく立ち回り生き残り、目的もちゃっかり果たして、おいしいポジションには何気に座っているというしたたかさを持つ。   
 ・・何か義満もかなり似てますね。血は争えませんね。



#7022 
徹夜城(さて明日から仕事の管理人) 2006/08/16 00:12
最後ッペをかました感じですが

 何事にも直情径行の小泉さん、とうとうやっちゃったよオイ、って感じではありますが、もうすぐ退任することが確実視されていることもあり、電羊斎さんもお書きのように諦めムードで強くは言わない批判が多いでしょうか。むしろ国内的には厳しい意見が多かった気もします。問題は今後ということになってますし。
 いろいろと議論のある「戦争責任論」ですが、今日の読売の社説なんかはいろいろな点で面白かったかと。一連の戦争を「昭和戦争」と呼ぶ事を提唱し、紙上連載でやったA級戦犯その他の戦争責任の再検証をまとめてました。再検証といっても大半のA級戦犯については「やはり責任あり」という結論ですし(一部疑問のある人については以前から言われていたことでもある)、あの世に逃亡した近衛文麿の責任、大本営などの参謀連中などより責任が重いにも関わらず実質無罪放免でのうのうと生きた点についても言及してます。「東京裁判」が欠陥裁判と言われるのはこの方面からの見方もあるわけで。

 それにしても夜に入って加藤紘一議員事務所兼実家に放火&割腹という、ある意味参拝より嫌な気分になるニュースが入ってきました。どうもこういうところに日本の暗部の見え隠れを感じちゃうんだよな、僕は。これも海外配信されちゃうんでしょうねぇ。


>NFさん
 前の書き込みで忘れていたレスを。鈴置洋孝さんが「銀英伝」で演じたのはイワン=コーネフとルパート=ケッセルリンク。どちらもかなり重要な役どころで、男性声優総出演状態の本作でも珍しいダブルキャストです(どちらもいい死に方してないな…まぁこの話の登場人物の大半がそうか)。
 古谷徹さんのHPの掲示板で、古谷さんご本人も8月10日の訃報公表時に事務所から直接知らされた旨を書かれてました。最後に会ったのは5月下旬とあったので7月に出た「BSアニメ夜話」ガンダム本の対談はこのときだったようですね。

 正成の件ですが、「太平記」もあくまで文学作品なので実際の心情は推測するしかないんですよねぇ。ただ「梅松論」にも後醍醐天皇への批判や新田討伐を提案したとの話があり、こちらでも湊川へは敗死覚悟で赴いた事になってます。少なくとも当時の人々は正成の動向をそのように見ていたということにはなるでしょうね。
 湊川合戦もその中では死中に活を求めるような作戦を行っていたかも、とは思えます。「太平記」でも楠木軍の攻勢に直義が危うく死にかけたとの話が出てますし。また楠木勢も全員自害というわけでもなく河内に帰っているのもいるらしい。
 まぁ何にせよ、正成を悲劇のヒーロー、「民族英雄」並みに持ち上げちゃったのは水戸黄門あたりから。太平記の影響で庶民人気はもともとあったんでしょうけど、ここから幕末にかけて「楠木正成」はイデオロギーそのものとなっていっちゃう。正成の霊も草葉の陰で北朝子孫の皇居に自分の銅像が立てられてるのには苦笑してるんじゃないかなぁ。


>十一郎さん
 「日中戦争」の件、どうもです。番組表気を付けておきます。
 これも先日レスし忘れた話ですが、例の「金剛組」。そりゃ「会社」としては近代以後と見るべきなんでしょうけど、四天王寺専属の宮大工集団だったというのは確かでしょう。それがいつから続いているのかはすこーし眉唾に感じてはいるのですけど。
 あの沿革コーナーで面白いと思ったのは、近世以前はこの金剛組は四天王寺のお抱えということで特に仕事をしなくても四天王寺から「禄」をもらっていたという事実。これが明治の廃仏毀釈で寺からの給料が断たれ、昭和期にはとうとう棟梁の切腹という事態にまでなり、その妻が初の女性棟梁として立て直す、という絵に描いたようなドラマになっていくあたりは凄いなぁと。

 ところでガンダムばなしだと熱くなる方が多いですが(笑)、「BSアニメ夜話」のガンダムの回の書籍化したものでは、出席者のコメントの中で「40代以下の人たちにとって、一番最近の戦争体験って、ガンダムの『一年戦争』なんじゃない?」というのがありまして、ある意味納得したりしました(笑)。


>mozawaさん
 ああ、実は僕も書こうかなと思っていた事を書かれてしまいました(笑)。
 弱者の、というのもありますが、高校野球中継見ていても敗者がガックリとうなだれて涙する様子、甲子園の砂をかき集める様子、さらには敗者側の応援の女の子達の涙をカメラマンが執拗に映しますよね。まぁ当人達の感情については当然のところもあるのですが、それを見て安っぽく感動する傾向も日本人には強いんじゃないかと思うところも。ときどきかなりイヤミに感じるときもあります(似た感触を持つのが最近よくある、劇場から出てきた人たちが「泣けました」とか連呼するヤラセ映画CM)。


>不肖デルタさん
 いえ、どうも「イデオン」はデザインも含めてスポンサーの玩具メーカーからの持ちこみ企画だったらしいんですよ。むしろ富野さん自身が「こんなダサいのでやってられっか」という気分で、それもあいまって話が暴走した…ということらしいです。
 逆に「ガンダム」の時はハイティーンに人気はあったけどスポンサーが期待する玩具が売れず、今日では「ダサい」と扱われることが多い中盤以降に出てくる各種玩具的メカはそうしたスポンサーからの圧力。玩具が売れないために打ち切りをくらって終盤が大急ぎになっているわけです。「ガンプラ」人気なんてのはその後の話で、当時の玩具メーカーなどスポンサーとのやりとりでの摩擦は富野さんも昨年のインタビューでいろいろ話してました。



#7021 
電羊斎 2006/08/15 22:26
大連からお送りします

大連では今のところ特に変わったことはありません。
私も、うちの会社もいつもどおりの一日でした。

今日は職場の食堂のテレビで靖国参拝のニュースを見ました。
社員(ほとんど全員中国人)はテレビに注目するでもなく、みんな淡々と食事してましたね。「ああ、またか」って感じでした。多くの中国人にとって、靖国や小泉はもう新鮮な話題ではなくなりつつあるようです。一種の諦めですかね。

ニュースの内容や中国政府の批判コメントはもう日本のマスコミにも流れているようですので詳しくは書きませんが、去年より日本批判がかなりトーンダウンしている印象がありました。
去年までは無条件に「日本許すまじ」だったのが、今は批判のコメントを出すと同時に、その中に「逃げ道」というか譲歩の余地を残してある感じがします。これは中国外交の常套手段でしょうね。


夜8時からは約10分ほど空襲警報の試験放送をやってました。
瀋陽では9月18日(満洲事変勃発日)の夜9時18分にやってましたね。
どうも年中行事らしいです。


http://honin.spaces.live.com/


#7020 
不肖デルタ 2006/08/15 20:38
富野さん といえば

富野さんは斬新なメカ、ガンダムで当てたのは大きいんですが
また、イデオンという大味なメカでコケたのも有名ですね(笑
イデオンTVシリ−ズが打ち切りに近い形で終わったのは
スポンサ−が、こんな格好悪いメカだと商品にならんじゃねぇか
て苦情が強かったとかなんとか。
アクションアニメはスポンサ−が玩具かゲ−ムメ−カ−である
場合が多いのでメカニックが、ださいと致命的なんでしょうね。



#7019 
mozawa 2006/08/15 20:23
弱者の美学と高校野球

 ちょっと無理やり時事ネタにこじつけてみました。
 アール・ケイ様が書かれていた「美しいもの、正しいものは勝てない」という考え、
高校野球にもあるような気がするのです。
 私立の強豪校(野球留学、全寮制など恵まれた環境)と公立の高校(グランドが狭い、選手が集まらないなどの環境)が試合する時って、そんな感じがありませんか? 
 で、無名校が負ければ「精一杯頑張りました」、勝てれば「ミラクル、無欲の勝利」と讃えられる。。。
 そういう点が日本人で高校野球人気がある一つの所以ではないかと思えました。
 
 あと、自分を殺してチームを助ける「犠打」という言葉も日本的だなあと。(英語で何というか知らないのですが)。 

 



#7018 
十一郎 2006/08/15 08:13
「滅びゆく者のために、か……」

『機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争』ですね。
ガンダムシリーズはアニメ史的にはアンチ『宇宙戦艦ヤマト』として、戦場のロマン、主人公が大局を左右する展開を排していましたが、一定の世代に対して戦争にロマンを感じさせる要因になっていると指摘する向きもあります。そんなガンダムで、最もドライでアンチロマンな作品ですね。
だいたい監督が富野監督とほとんど世代を同じくする年齢で、「アクションを楽しむなら生身でナイフでも振り回せばいい、なぜロボットに乗るの?」という疑問を発してしまうような人物なので、ビデオ全6巻のうち2巻と5巻に戦闘場面が無いという(シミュレーションではある)。他の巻の戦闘も妙に短い。

そしてNFさんの引用したジオンのエースMSパイロット(これを酒飲みの肥満体に設定するのがまた・・・)が、特攻に近い出撃をする直前に隊長にかけた台詞。それを聞いて、隊長は複雑な表情でタイトルの台詞を独り言のように発する・・・
これには、パイロットの上官とコロニーのジオン側“草”の「ジオンは負けるな」「……ああ」という会話が前振りとして存在します。
実はパイロットの台詞は敵連邦軍や、無謀な作戦に従事する自分達にかけられたもの。それを聞いて、隊長はジオン全体の行く末に思いをはせるという仕掛け。
つまり敗北の美学というより、敗者という立場を今さら抜けられない者の諦観がにじみ出た台詞になっているわけですね。

そしてこの作品は敗者であるジオン側に主な視点を置きながら、敗北の美学は存在せず、安易なミリタリーファン、ガンダムファンへの皮肉たっぷりなオチに至る。
そこでは一人の人間としてのささやかな良心を根拠とした「飽くまで極力冷静・合理的に振舞った末で他の選択肢がなくなった」戦闘ですら、やりきれない思いだけが残ってしまう・・・

最後の最後までロマン全開に見せて女の業が戦場の美学を台無しにし、しかもロマン主義者は全て排斥主義者の手駒にされてしまう『0083』や、戦う動機を女とそいとげるためと言い切って逃げた『08小隊』も、まあ嫌いではないですが。

・・・ああっ、話が歴史と全く関係ない!

>NHKスペシャル。
「日中戦争」は水曜日に再放送するそうです。午前か午後かも知らないので、早めの番組表確認を。

録画を見直すと、わりと通史はていねいに踏まえていました。マギーフィルム等のちょっと珍しい物も紹介されてますし、中国(国民党)側の国際戦略を日本と同等に踏まえているだけでも良いドキュメンタリーといえるかもしれません。
「倭寇」の文字もしっかり登場していました。

誤解を受けそうと思ったのは、当時に日本側が感じていた被害者意識や、国際法に対する甘い見通しに批判をせず、主語もないから、問題かどうかある程度の知識がないとわかりにくいという、国語表現的な部分です。
たとえば「宣戦布告しなかったから国際法の遵守は適当ではない」と日本側の発言が出てきます。ここで「そうか、宣戦布告しなければ国際法を守らなくてすむのか」なんて勘違いを視聴者が起こしそうで・・・いえ、本当に日中戦争における日本の問題行為を「戦争でないから許される」と擁護する人が本当にいるんです(苦笑)。どう考えても、宣戦布告せずに首都まで攻め込む方が大問題。

そして昨夜は戦後の日中関係の流れを全体的に。
米国が先行して中国と関係を取ったため、日中国交正常化を日本が行ったという流れなど、短い時間でよくまとめていたと思います。

中国が二分論を取っていたため、当初は靖国神社でABC全ての戦犯を問題にしようとしていたが、日本の意見でA級だけを外しても問題ないと改めた話もありました。
日本側は天皇に責任が行くのを恐れ、二分論に難色を示していましたが、これも「宣戦布告しなかったから国際法の遵守は適当ではない」と同じで、単に解決の痛みを先延ばしにして、しかも罪を重くしているだけ。誰が責任を取るにせよ、こういう所の日本の変わらなさには何ともやりきれない物を感じます。
そして中国が二分論を取っていたたjめ、むしろ日本の責任が相当に免罪されていた事を、やはり受け入れたくない人がネットで散見されます(苦笑)。これには、どうやら放映内容が急に決まったらしい事を合わせ(月間番組表雑誌では別のタイトルになっているらしい)、番組に対する陰謀論まで出ています(笑)。

番組後半のディベートは、いかにもNHKらしい出来。NHK関係のディベートは最後に無やりに奇麗にまとめるので、あまり面白くありません。
そして今日のNHK総合でもディベート的な事をやるようです。見た限り、麻生氏や保阪氏等、体制側が答える側でしょうか。番組は見ない予定ですが、たぶん保阪氏がサヨクと呼ばれるだろう事が手に取るようにわかります。

>『日本沈没』
斜に構えた主人公が、漫画独自の味でしょう。災害関係の演出も、実際に起こり得る災害より、SF的な色が濃いです。愚民的な描写も多いですね。
映画とはまた別の、漫画的なエキセントリックなキャラ達の派手な感情表現が多いので、登場する渡老人に違和感があまりなく、全体の統一が取れているのも面白いです。
作者はサイトを持っているようですが、覗いてはいません。



#7017 
新参右衛門 2006/08/15 07:20
ライブになってる

テレビで「小泉総理まもなく参拝します」って
ライブしてますね(笑
「公約は生きている」って8月15日に靖国参拝が
公約になっていたのか



#7016 
NF 2006/08/15 02:40
正成と「滅びの美学」

>徹夜城様
勤務してると中々休みが取れないのは辛い所ですが、残りの休みでゆっくりとリフレッシュなさって下さい。
正成が「滅びの美学」のルーツになったのは確かに仰るとおりで、福沢諭吉が「正成権助論」で論議(というか正成信者?がイチャモンを付けた)を呼んだりもしています。しかし考えてみれば、後醍醐天皇に最初に謁見した際に「正成が生きている限り、聖運は開けるとお考えください」と言っている事から考えても、正成の本来の基本戦略は「死なずに生き延びる事」と考えるほうが妥当なわけで(赤坂・千早の戦いは正にそうでした)。してみると正成は本来「滅びの美学」とは対極の位置にいる筈の人物なんですよねえ。湊川までの戦略具申も「如何に生き延びるか」ですし。で、湊川に関しては、九分九厘戦死は間違いないと考えやむを得ず覚悟もし捨て台詞を吐いた、しかしそれでもなおただ死にに行ったのではない。どこまでも勝利の可能性がわずかであれ残っている限り勝ちに行ったのでないか、そう思うのです。脇屋義助の部隊は兵庫港の停泊地である和田岬に陣取り足利水軍を阻止して時間を稼ぎ、その間に川や隘路で大軍の通行に不向きな地形を利用し神出鬼没な戦いの実績豊かな楠木勢が直義率いる陸軍を撃破、返す刀で全力を挙げ水軍を破る。総大将の義貞は双方を見通せる位置におりどちらかに援護の必要が生じればそれに応じて救援する。こうすれば、針の穴を通すような可能性ではあるが勝利への道は見えるかもしれない。正成は美学のためなんかではなく、飽くまでも最後まで勝利する事を求めて戦ったのではないか、そう思えるのです。まあ、水軍が停泊地を避けて新田軍の背後に回り上陸したために新田がそれに釣られて動き作戦は破綻しましたが(もともと無理が大きかったと言う事でしょう)。息子の正行は、父と比べてただただ悲愴ですね。正成のような強かさはまだ身についていなかった…。正儀になって本来の楠木氏らしい「しぶとく生き延びる」本領を見せるようになった。正儀の南朝への貢献度は相当大きいはずなんですが…。…いかん、無駄に熱くなってしまった。南北朝好きの関西人が楠木を語るとこうなると言う見本ですな。
「滅びの美学」で手本にされるのは正成にとってはさぞかし不本意でしょうね、福沢じゃないですが。

しかし、角川「太平記」な話があったんですか。「天と地と」みたいなスペクタクルになったんでしょうなあ、見てみたかった…。南北朝で主人公にするなら…、尊氏を形は主人公の位置において狂言回しのような格好にして時期によって個性派を色々配置し実質の主役を変えていく(後醍醐、正成…)と言う形でしょうかね。…山田風太郎さんが道誉でそれをやっていた気が。



#7015 
徹夜城(久々に鉄道関係で更新をした管理人) 2006/08/14 23:40
こちとら休みはあとわずか。

 とりあえず以前「史点」で開館を公約していた交通博物館コーナーをようやく実現しました。
 公約っちゅうと、どうなるにせよ明日はまたいろいろと騒がれそうですな。


>アール・ケイさん
 日本に限ったことではないようですが、死んだ人の「霊魂」とやらがどこにあると判断するのか、これはもう生きている人の気持ちの持ちようでどうにでもなってるところがありますね。
 戦死者にしても戦死した現場、あるいは遺骨、あるいは墓、あるいは位牌、あるいは遺影、そして神社(靖国と地方ごとの護国神社もある)と、まさにバラバラ状態。さらにはお盆には還ってくるってんで、僕の近所でも霊たちが休憩する「腰掛け」が竹で編まれてさりげなく置かれています。


>十一郎さん
 「日中戦争」は見るつもりだったんですが見逃しました(汗)。予告編で蒋介石日記が映って「倭寇」と書かれたくだりはようやく現物が見れたと思ったんですが、番組自体を見逃しちゃうとは。
 映画「宋家の三姉妹」で、共産党との戦いをやめて日本と戦うよう叫ぶ学生デモを見ながら蒋介石が「明が滅んだのは倭寇(字幕では「日本の海賊」)と戦っているうちに内患が進んだからだ」みたいなセリフを言っていた覚えがあるんですが、その元ネタがこれだったようなんですね。

 「日本沈没」の今度のコミック版は全然読んでないんですが、まるっきり原作や映画とは別の展開になってるようですね…今度の映画も旧作とはまったく別物というぐらい異なりますし、「日本が沈む」というシチュエーションだけ使ったパラレルワールドって感じになってきました。浮いたり沈んだり、日本列島も忙しいことで(笑)。
 今度の映画版「日本沈没」では、原作にあった百歳の日本の黒幕・渡老人は完全カットされました。これについては樋口監督自身も「もうリアリティが無い」と判断してのことだとコメントしてましたけどね。
 前にもこの話題はしてますが、この渡老人のような「日本政界を背後から操る陰の実力者の老人」は他の作品でも登場しておりまして、確か「不毛地帯」でもほのめかされていたような。1970年代ぐらいまではリアリティがあったのかもしれません。

 広田弘毅のことですが、これはもう城山三郎さんの「落日燃ゆ」を読むに尽きますね。その辺の心理がかなりよく分かると思います。


>NFさん
 尊氏のことですが、最近おやっという発見がありました。
 黒澤映画の評論で知られる西村雄一郎さんの「黒澤明を求めて」を読んでおりましたら、西村さんと俳優の宮口精二との手紙のやりとりのなかで、西村さんが初めて書いたシナリオとして「足利尊氏」を送った、というくだりがあるんですね。何のシナリオかは書いてないですが、映画を想定したもののような気がします。それ以上の話は載ってないので推測するしかないですが、何かの雑誌に載ったようにもとれます。
 「足利尊氏」というタイトルで映画が作れるだろうか?と僕ですら悩んじゃいます。僕自身もし南北朝もので映画にするなら、という構想だけはあるのですが、その場合でも尊氏は主役にしにくい。準主役だなと考えてます。
 南北朝時代ものの映画企画というと、逮捕前の角川春樹プロデューサーが森村誠一「太平記」を原作に映画化、とブチ挙げたことはありました。流れましたけど、同じ原作者のチンギスハーンやってるぐらいなら、「太平記」にアタックせいと僕などは思うのですけどね。まぁやるとしたら建武新政崩壊〜湊川合戦が無難なところでしょうな。
 ふと気付くと、湊川の楠木正成なんか「滅びの美学」のルーツで、湊川神社も「靖国」的なもののルーツともいえるんですね。もっとも「太平記」をよく読むと、楠木の戦死は後醍醐天皇への忠義だてというより抗議の死に近く、「太平記」の版本によってはかなり痛烈な批判を口にしたりもしてます。その息子の正行のほうも味方に殺されたようなもんですから、正儀が南北朝を微妙な立場で生きていくのも良く理解できるんですよね。

 ソクーロフさんの昭和天皇観は昨年目にしてましたが、ちと買いかぶりすぎでは、と思うところはありました。もっとも映画の中ではそこまで好意的ではなかった気もします。ぶつくさ独り言を言い続ける昭和天皇像はなんだかヒトラーを連想しなくはなかったですし、状況に流されて仕方なかったんだとグチってる感じもあり。また生前を覚えてる僕には「よく再現してるなぁ」と思った、どことなくユーモラスな「あ、そう」に代表される天然ボケ的描写(?)は、一歩間違えると「不敬」ととられたかもしれません。



#7014 
NF 2006/08/14 02:50


「太陽」といえば、ソクーロフ監督のインタビューが。
http://event.entertainment.msn.co.jp/pickup/taiyo_interview2.htm
「ただひとつ私が言えることは、あの時陸軍は本土決戦に持ち込もうとしていました。それを天皇ヒロヒトは止めた。犠牲をそこまでにとどめたのです。もちろん広島、長崎の原爆の前に、いやもっと早くに、という声もありますが、あの時点で本土に決戦を持ち込んでいたら本当に大変なことになっていたでしょう。その手前で止めたのです。ここが私の本作のアイデアの出発点です。」
日本人の一人として、天皇へのこの評価に「ありがとう」というべきなのかな…。

ところで、「彼には何か独特なもの……『現実から離れたい、海洋学などの学問ををもっと極めたい』といった思いがあったのではと感じました。」
で、時に楽観的判断をする…。敗戦後も気がつけば局外扱いで生き延びている…。
昭和天皇、こうしてみると何だか誰かに似ているような(笑)。南朝正統を唱えた昭和の国粋主義者の皆さんには、自らが奉じた天皇と「究極の逆賊」が似たもの同士なんて想像の外だったろうなあ。昭和天皇にも「滅びの美学」は無縁だったようで。

ところで、↓の靖国に関する書き込みは、専ら外交問題としてみた場合の話。究極的には万人が納得する答えなんてないだろうなあ。「怨霊」という観点から見ても、だから国家の顕彰はそぐわないと言う意見も出るだろうし、だからこそ怨霊を鎮めるために国家が祭る必要があると言う見方も出来る(菅原道真がいつの間にやら摂関家の守護神にされてたり、尊氏が後醍醐天皇の怨霊を祀る寺を建てるためと言って貿易で一儲けしたり)わけで。



#7013 
NF 2006/08/14 02:22
「滅び行くもののために…」

滅びの美学ですか。確かに美しいですよね、遠くで見ている分には(苦笑)。ただ、当事者が明らかにそれに陶酔しているのは却って滑稽な事すらありますな、フレーゲル男爵を例に出すまでもなく。当人たちは飽くまで極力冷静・合理的に振舞った末で他の選択肢がなくなった上でなら文句なく美しいと言えましょうが。で、落とし所は上の台詞辺りかと(記憶に間違いがなければ0080でした)。しかし生き残りを考慮するとそれではいかん訳で「美しいだけでは勝てぬ」とは貞氏の台詞でしたか、国民の命と財産を背負う以上はかっこ悪くとも生き延びる事を目指さなければ。今までの所、戦後の為政者達はその点に関しては一応の及第点かと。海洋帝国アメリカのユーラシア東端の一部として世界戦略に加わり、アメリカを後見として国防・経済政策を実行すると言う美しくもかっこ良くもない方法ではあるが国民を食わせ戦火から守ってきた訳で(実際、戦後に関しては他に選択肢はなかったと考えます)。
第二次大戦の日本軍が滅びの美学にとらわれた例として、アメリカとの地上戦でのバンザイ突撃が有名ですね。死を覚悟した電報を打ち、機関銃の前に突撃し的のように射殺され全滅。硫黄島は逆に時間稼ぎという意味合いからも、出来るだけしぶとく生き延びる方針を採ったと聞いた事があったんですが、組織的抵抗終了後そんな惨事になっていたとは…。
窮地に陥り精神論に逃げ込んで破滅の他に、日本の場合は幕末維新期中心に決定的破滅の手前でヘタレてそれが逆に幸いするというパターンもあるので希望がなくもないかな、なんて思ったりするわけですが(例:隣国が西欧に敗れた時点でビビって西洋の力に着目、黒船が大砲を撃った時点でビビる、幕府が内乱の序盤で賊軍になった時点で戦意喪失・列強の介入の余地を与えず)。時代をさかのぼっても、尊氏は「滅びの美学」に入る寸前でヘタレたため生き延びる事が出来、信長も家康もそんな美学とは無縁で勝ち残ってきた。
結局、結論が見えにくくなりましたが、取りあえずヘタレ万歳ということで。

>ブライト艦長(イワン・コーネフとあと一人は誰でしたっけ)逝く
まだ早いですよねえ、十一郎さんじゃないですが、作品世界とは逆にアムロやシャアを置いて。御冥福をお祈りします。

>靖国
色々と意見が出ていますなあ。個人的には後は相互の外交的面子の問題だけな気はしますが。




#7012 
十一郎 2006/08/14 00:33
カストロ議長はいいかげん大変なようで・・・

なんだかんだいって革命者がそのまま統治していたから、どれだけ独裁が維持されても極端な腐敗はせず、一定の人気を内外において保っていた。それだけに、今後もはや政治を続けられないと確定した場合のキューバが気になります。
ちょうど話題の『銀河英雄伝説』でいう、独裁者がたとえ理想的な統治者であっても駄目という事の典型例になるかもしれません。小国であっても、一人一種類のシステムに国家全てを任せるのはリスクが大きすぎる。

NHKスペシャルで日中戦争をやっていたので拝見。
しかし新情報といいながら、新味があったのは今年公表された日記から通説よりも早く日本との戦いを優先するよう蒋介石が考えていた等、すでに報道されたような部分だけ。国民党へのドイツ協力なんてのは新情報でも何でもない。
日中戦争の原因は軍部の独走(はっきり暴走とは言えないのか)という点を押さえていたり、日中双方の楽観的予測が事態を悪化させたという結論は妥当。
しかし、盧溝橋事件を「中国軍が日本軍に発砲した」と一面的に単純化して説明したり、近衛首相の不拡大方針もまた楽観視によるものである事を触れてなかったり、視聴者が変な勘違いをしないかなと思う点が多々。
昨夜の、黒木監督レクイエム三部作プラス遺作が作られた作家としての過程を追ったETV特集の方が、内容は充実していました。映画の話がほとんどで、歴史に関わる部分は少なかったですが。

>しつこく靖国神社話
まず前回の訂正。
文藝春秋9月号で連続対談しているのは半藤氏ではなく保坂氏らしいです。
それと()のくくりをミス。「今では珍しい?」という箇所だけをくくるつもりでした。

さて、靖国擁護の根拠に信教の自由を持ち出す人がいますが、靖国こそが信教の自由を侵害している。こういう個人の権利を集団の権利が阻害する場合、集団の権利はあまり認められなかった記憶があります。
ついでに、統計をとったわけではありませんが、靖国神社を擁護する勢力のかなりが普段は権利や自由の乱用を批難しているんですねえ(苦笑)。

そして新聞を見ていたら、靖国神社は古くは楽しい祭りが開かれる、そんな明るく開けた神社であったという指摘がありました。
つまり設立から敗戦までの間、ずっと“戦勝を記念する神社”という側面が存在した。だからこそ神社に祭られたいというのが戦前の一般人、そして遺族会等の本音として存在していた、と。
それが米国に負け、おめこぼしされたという二重の屈辱。そして敗戦であったのに国を護ったと奉られる歪んだ状況となり、神社を巡る議論の齟齬に繋がっているのでは、という説。
敗戦を挟んだ状況の変化を靖国神社側に立つ人々は自覚しているのでしょうか? 思想的には、自覚してもけして口には出したくないでしょうが。
ちなみに軍事オタクは敗北の美学と同時に戦場の極端なリアリズムを求める傾向があり、そのためか靖国神社に兵士を奉ること自体は肯定しつつも、無駄死にと認めたくない遺族会や反中韓な人々と考えを異にしている様子を時々見かけます。
(あんまり話がまとまっていませんが、とりあえず締め)

>徹夜城さん
鎌倉時代・・・先は長そうですね。お体に気をつけて、がんばってください。

>ガンダム
鈴置洋孝氏はまだまだ若いのに、残念です。シリーズ全体では最も長生きした人物の一人だったのに・・・

>「金剛組」
覚悟していたのに、沿革をクリックしたら、歴史のページに間違って飛んだかと思ってしまいました(笑)。ありえない。
どこまで本気で書いているんでしょう・・・日経などがフォローしている所を見ると、いつぞやの勝手に城を建てて架空の歴史まで創造した建築会社よりは根拠があるようですが・・・。そもそもそんな昔に会社って概念自体があったのか。
それにしても社史なんて編纂すれば、そのまま日本建築の通史になってしまいそうな。

>日本沈没
映画は過去のだけしか見てなく、今回のは漫画版の単行本分を読んだだけですが、反映している時代の空気に興味深いものがありました。

漫画の主人公は現代日本人を「バカかオタク」と論評するのですが、その具体例が微妙に右傾化している(本当に微妙な部分で、左翼でも気にならない人がいるかもしれませんが)。たとえば首相は馬鹿のフリをしているだけで野党はディベート能力が無いと断じられたり、ネット上で主張するバカやオタクの発言例が非右翼的な物に偏っていたり。もっとも、マンガを読む層に向けてのフックとして正しいし、作品の中で主人公の評が全肯定されているわけではないので、即作者の結論というわけではありません。純粋に、旧作映画から変遷した日本人表現が面白いと思ったわけです。

ついでに日本のシンボルとして靖国神社が出て、原爆ドームも1コマくらいはあるのに、首里城等は出てこないところに作者(や出版側)の考える日本像が意図せず透けて見えるところも興味深く。
いえ、これは考えすぎといえば考えすぎなのですが、映画公開に合わせて架空戦記関係掲示板で「戦前に日本沈没があったら、どのような第二次世界大戦が起こるか」というテーマで与太話があり、領土であった朝鮮半島にどのように移住するかや沖縄の扱いといった面から旧作でも語られなかった日本像が色々示唆され、新作に盛り込まれたら楽しかったのにな、という個人的な思いがあったので気になったのです。

あ、あと日本沈没はTVドラマ版のDVDも持ってます。これはまた別方面で(略)な内容で(苦笑)。

>さだまさしコンサート
平和を願う行為が惰性になってはいけないという内省は正しいと思います。もちろん、継続する事にもまた一つの価値はあるでしょう。

>アール・ケイさん
産経新聞は、実はフジサンケイグループ内でお荷物で、主流ではないという話がありますね。
実際に商業面で見ても、高視聴率をとっているフジテレビや平均的な系列週刊誌の中、どうにも新聞だけが全国では頭打ち。
ネットで時々、天声人語ばかりが受験に使われ産経抄が無視されるのは間違っているなんていう話がありますが、そもそも受験生が見る機会がほとんどない新聞では無理でしょう。もちろん、口調等の面でも試験に使うには問題があるわけですが。

>靖国なんかにうちのお父ちゃんの魂が行ってるはずが無いっ。
A級戦犯の広田遺族はこの考えを取っているようですね。魂は先祖代代の墓にある、と。

靖国を巡る遺族の考えって千差万別で、神社全体の思想に反対する遺族もあれば、秘密作戦ゆえに奉られず合祀を願う遺族もあり、靖国神社は大切に思うが我が父に奉られる資格はないと思う遺族もあり、合祀は望むが首相参拝には反対という遺族もいて、奉られた本人が生きていて反対する事まである。
見比べると、実は中国政権あたりの「A級を外せばとりあえずよし」という主張は、落とし所としてきわめて簡単な部類なんですね。



#7011 
アール・ケイ 2006/08/12 02:47
霊は痕跡かコンニャクか

しりあがりセンセのマンガは私も読んでちょっとびっくりしました。

靖国神社を勝手に肉親を合祀された遺族が訴えましたが、これも解せんのですよね。
神社側に合祀する権利がない、とまではいえないでしょう。
むしろ「遺族が了解してないのに、靖国なんかにうちのお父ちゃんの魂が行ってるはずが無いっ。
魂は私らの中にだけある。或いは田舎の墓の下にだけある。
魂が行ってるはずがないのに、あるはずもないのに神社に祀られているというのは
ウソだから、これは虚構だ、詐欺だ、詐欺罪だ」
というほうが(どちらにせよ裁判で勝てはしないでしょうけど)まだ理屈になるような
気がしますけどね。
もうほとんど「サンタクロース実在裁判」と同じレベルだと思うんですけどねえ(笑)。

突き詰めて考えると、「死んだ人の魂は誰のものか」という話になります。

そんなもんに答えなんかありません。だって魂なんか無いですから。
あって欲しいとか、あると仮想することとか、生きてる人の心のそれぞれの思いは
あるでしょうし、あると思えばある、ということも否定はできないわけですが(笑)、
それはそのひとの思いでしかなく、他人が確認したりましてや取り上げたり分けたり
できるものではないということです。その個人的なレベルのことを大きくしちゃったんですよね、
国家ってえヤツは。政治利用するな、もなにも、靖国なんて出来たこと自体政治によるものだし、
戦後も一貫して野望として政治的存在を回復しようとしてきたわけです、彼らは。
そういうドロドロとした宗教団体のフトコロに、「英霊」が存在する(とする)のは
誠に相応しくはないですなあ(笑)。




#7010 
電羊斎(電気羊改め) 2006/08/12 01:56
ここはお国を離れて遠く

>「陰謀と幻想の大アジア」の最後のほうで、戦前・戦中の日本の侵略過程で出来た人のつながりが実は戦後も生き残っていて、その世代がいなくなってそうしたしがらみを持たない戦後世代が国政の中心を担ってきたことがいわゆる「反日」の声が強まってくるという見方

本の方はまだ未読ですが、自分は実感としてそう思います。中国人は、一般に年齢が若いほど「反日」的な傾向がありますし、誤解を恐れずに言うならば日本が直接支配していなかった内陸地域のほうがかえって反日的な印象もあります。これもやはり「しがらみ」がないからかもしれません。


戦後の「日中友好」を支えた中国の「対日工作者」たちは、戦前戦中に日本に留学(滞在)、または満洲国等で日本式教育を受けた人たちが多く、彼らはその過程で身につけた日本語と、日本人とのコネ(侵略過程で出来た人のつながり)を最大限に利用して、国交正常化後に多くの資本や技術を呼び込みました。大連はその最たる例です。

また、20年ほど前までは中国の日本語通訳は圧倒的に東北(満洲)出身者が多かったらしいです。


まあ、嫌中派はそれを「癒着」と呼びますがね!

私はいわゆる満洲に住んでいますが、現地では今でも日本との人的物的、有形無形のつながりが強い感じがします。

ただ、これをもって侵略を美化することはできないのはもちろんです。

>金剛組
すごい建築会社があったもんですな。「会社概要」で何気に578年創業!
これはNHKもドラマ化すべきですよ!
いっそ大河ドラマで。


http://honin.spaces.live.com/


#7008 
徹夜城(休み中も歴史テキスト執筆のお仕事はしている管理人) 2006/08/11 23:39
ほんらい「史点」ネタかなと思いつつ

 えー、この休みの間も例の「歴史教科書みたいなもん」の締め切りに追われているわけでして、「史点」の執筆がなかなか出来ず、いつアップできるか分からない。そこで「史点」にまわしたいなとも思うネタを新鮮なうちにちょいとこちらにも。

 その執筆作業が鎌倉時代まで来ているんですが、「執権」について書くためにネット検索をしておりましたら「へぇ〜」な話を見つけました。
 共産主義運動のかかげるものに「プロレタリアート独裁」ってのがありますね。労働者階級で政治権力をにぎるというものですが、日本共産党が1973年の党綱領改正で「独裁」という表現をきらって(本来これは誤訳の一種ともいえる)「プロレタリアート執権」と言い換えたことがあったんですな。わずか3年後の綱領改正でこの言葉も「労働者の政治権力」に変えられ、現在ではそれすらも消えているのだそうで。

 話は変わって時事ネタ。今日の新聞の経済面で「『日本最古』の建築会社、破産申請」という記事が出ておりました。
 なんと最古も最古、あの聖徳太子が四天王寺を建てるにあたって百済から技術者を呼んだことに始まるというとんでもない古さ(法隆寺より古い!)。実に1400年も続いたこの「金剛組」なる会社について検索して調べてみたらこれがまた面白いのです!
 多くは語りません。「金剛組」のオフィシャルサイトをご覧ください!

 http://www.kongogumi.co.jp/

 どこの会社のサイトでもある「会社概要」。一見なんのヘンテツもないのですが、さりげなく、「創業:飛鳥時代第30代敏達天皇6年(西暦578年)」なんて書いてあって…よく「元禄五年創業」とかいう老舗がありますが、これを目にしてはぶっ飛びますな。
 また会社沿革がすごいんですよ…特に昭和始めの第37代・第38代棟梁の話は「これは朝の連ドラにしなきゃ!」とNHKに電話したくなりましたから(笑)。
 なお、金剛組は先祖が百済人ということで韓国でも目を引いたようで、朝鮮日報でも昨年末に記事になってました。上記の沿革を補完する部分もありますので、あわせて一読を。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/12/18/20051218000008.html

 なお、金剛組の「破産」の件ですが、HPに本日付で「報道に関して」の告知があるよう金剛組自体の終焉ではなく「営業譲渡済みの清算会社」の破産なのだそうですが…
 ともあれ、思わぬところで悠久の歴史ネタを知ることになりました。

>アール・ケイさん
 いやホント、航空機テロ未遂は未遂で済んだからいいようなものの、シャレにならん話ですね。
 信長人気は非業の死、秀吉人気は出世頭、というところが大きくあるのは否定できないでしょうね。まぁ家康もやり方の陰険さが目立つところで損しているのですが、上司にするには信長よりはいいかも(笑)。

 ところで7002にお書きになっていた「魂」の話によく似た話を、しりあがり寿さんが朝日のマンガで書いてました。
 子供同士の会話で「亡くなった人のキモチとか分からないし、分けられないいっしょくたの霊ってどんなののかわからないし、そもそも神社に霊が存在するかもわからないし、ボクらはずいぶんあいまいなものにふりまわされてないか?」というもの。
 しりあがりさん、週刊文春のマンガでも「靖国の英霊もお盆で故郷に帰って留守にしてるんじゃない?」ってなネタも描かれてました。


>galleryさん
 おお、銀英伝ネタですな(笑)。ガンダムと並んで歴史パロディで使われる名台詞が多い。故・鈴置さんも二役で出演されておりました。
 つい先ほどNHKスペシャル「満蒙開拓団はこうして送られた」を見てまして…結果を知ってる身だからそう思うのかもしれませんが、どうもあの頃の日本には妄想ともいえる暴挙を強引に実行し、それがうまくいかなくなると精神論に逃げ、結局無責任に多くの人を不幸に陥れるという絵に描いたようにドツボにはまっていくパターンが多々見られるような。この満蒙開拓のケースでもちゃんと冷静に批判する人もいるのだけど、それは黙殺され無茶がどんどん通っていく。以前NHKでやった「ドキュメント太平洋戦争」で出てきた黄金のパターンだなぁと思いつつ見てました。
 NHKスペシャルといえば先日の「硫黄島」もかなりの見ものでした。米軍にも相当の出血をしいたこの戦いですが、むしろ悲惨さは指揮官が戦死して組織的戦闘が終了したあとも地下壕にこもって降伏せず、灼熱の地下壕の中での極限状態はまさに地獄絵図。つくづく某神社の英霊たちは怨霊になってるに違いないと思ったもんです。


>駆け込み徒士さん
 えーと…困っちゃう質問ですねぇ。そもそも邪馬台国がどこにあるかも確定できない状況でそんな仮説の上に仮説を重ねた質問をされましても。
 「クマソ」は一応「熊襲」と書くはずですけどね。そういやサントリーの社長が「東北は熊襲の産地で文化程度も低い」とか問題発言をしたことがありましたっけ。それはともかく、「熊襲」が魏志倭人伝の「狗奴国」ではないかという説はあるにはあるはずです。



#7007 
駆け込み従士 2006/08/11 21:23
質問

ヤマトの国に滅ぼされたといわれるクマソ国の
漢字名はどういうんですか
それと投馬国や狗なんとか国もヤマトの国に
滅ぼされたんですか
それと邪馬壱国(邪馬台国)と交戦したと
いわれる奴国もしくは委国が
ヤマトの国の前身なんですか



#7006 
gallery 2006/08/11 19:45
フレーゲル男爵閣下曰く

「滅びの美学を完成させようではないか!」

そこはそれ、何事にも「道」を求める国民性云々とは、確か『美味しんぼ』でも描かれていたました。
あの話の場合は、それを美徳と捉えておりましたが。
自分や他人、或いは国家の「死」にも美学を求め、死を装飾するのも、この性質があるためか。
そういえば、『コータローまかりとおる』ラストは、日本国民を傀儡の舞で操って「滅美」を完成させようとする話。
日本を滅美に導くと知らずに吉岡達也に手を貸してたの「軍国主義の亡霊」赤岩心水だったりするのも妙に符号しますな。
求道者であり職人気質でありますので、日本人の個々人としての能力は優秀だと思います。
大局観がないだけで(もしくは、大局観のある人が出世できないだけで、というか)。
ソフトが優秀でもハードが・・・てのは、昔から日本の欠点として語り継がれてる話。

大局観ないので、アール・ケイさんの言う暴発は、充分にあり得ると考えております。
アチラにもキナ臭い方は多いようなので、キッカケはどちらになるか分かりませんが。
まぁ始まっちまえば、盧溝橋みたくどちらでも同じことでしょうが。
「日中戦争・太平洋戦争は、起こさざるを得なかった」と主張する方がおられますので
今回もまた、「起こさざるを得なかった」ので、戦争が起きるのでしょう。
当然、その反省もないわけで。あ、その前に、憲法改正は不可欠ですが。

んで、個々人は優秀なので頑張りますが、大局観が欠如してるため引き際が見えず、
(保坂正康さんが『幻の終戦〜もしミッドウェー海戦で戦争をやめていれば〜』ての書かれてましたが)
政治力の差から、いつぞやのように国際的孤立を深めて周囲の国々から袋叩きに合い、
こういう日本の潜在的危険性を看破された結果、分割統治でもされて・・・・・・

・・・・・・無茶苦茶に自虐的な話になりました。



#7005 
アール・ケイ 2006/08/11 16:13
「ペットボトルと戯言は機内持ち込みが禁止されております」

管理人さま、フォロー?ありがとうございます。
『日本沈没』の件はたぶん触れていただけるだろうなと思っておりました。
滅びの美学……美しいですよね(笑)。赤穂浪士の「義挙」も彼らが切腹していなければ
こんなに語られ続けることはなかったでしょう。

ちょっとズレますが、信長や秀吉が好きな人って家康が嫌いなんですよね。信長を改革者として高く
評価する一方で、家康のことを凡庸とかバカとか無能とか書いてるひとが結構おります。
無能だったら徳川幕府が200年以上も続くはずがないと思うのですが(笑)。
これも身びいきというヤツで、信長は殺されたゆえ、秀吉は大坂城が落城して豊臣家が
滅んでしまったがゆえ、彼らが起こした数多の問題など意識の外に置いて英雄として
評価するんでしょうな。


>今年で区切りをつけたさだまさしコンサート問題(爆)

それを書いた産経抄子、恥ずかしっ(笑)。
あそこの新聞社は記者によって考え方にすごくムラがあるようですね。
ソウル支局長の黒田氏は向こうの新聞に「日本を代表する右派ジャーナリスト」(えっ?!)と書かれてましたが、
買いかぶられ過ぎというか、以て瞑すべしかもしれません(爆)。いえ、云ってることは
そう間違ってるわけでもないようなのですけどね。


>いずれにしてもどこでも民主化運動ってのはえてして民族主義・愛国主義を
>となえてくるという現象が見られるかと。

日本の明治の自由民権運動もやがてそっちの方向に流れていってしまいましたし、
真っ当な選挙をすればするほどその国の愛国主義が前面に出て行ってしまいますね、中東でも南米でも。
もしも、中国が一党独裁を止めて自由選挙を実施したらどうなるか。物凄い拡張主義の国家が
誕生するような気がします。朝鮮半島は歴史的に見てウチの領土だ、とか(笑)。





#7004 
徹夜城(ようやく夏休みになっている管理人) 2006/08/11 14:02
映画と読書の日々

 ほんの一週間程度なんですけど、とりあえず休みがとれました。ためこんでる各種更新作業をやらなくちゃと思いつつ、映画館に相次いで行ったり、図書館からドカドカ本を借り出してきたりと、人間楽なほうに流れちゃってイカンですな。高校野球の観戦記を着実に計画的に更新してる弟とはこの点で性格が大いに異なるのであります。

 ここに書くべきネタではないかもしれませんが、先日もガンダムネタが出ていたこともあるので書きますと、声優の鈴置洋孝さんが6日に56歳の若さで亡くなられていたことが報じられました。ガンダム世代としてはやはりショックであります。次号の「ガンダムエース」ではギリギリ記事にされるかな?
 それにしても昨日見た「日本沈没」もそうですが、いま作り手が子どもの時分にガンダムで育った世代なのでありますな。富野由悠紀監督が京都の住職役でちゃっかり出てたし(笑)。「ローレライ」でも確か出ていたような。


>アール・ケイさん
 で、見事にアール・ケイさんが書かれていた話とつながるのですが(笑)、今度の「日本沈没」でも「何もしないほうがいい」という識者が出てくるくだりがあり、石坂浩二演じる首相が「そういう発想が出てくるのが日本人なのかもしれない」とつぶやく。これは旧作にも「何もせんほうがええ」という形で出てくるものですが、確かに「一億玉砕」の例を念頭においた日本人の「滅びの美学」な自己陶酔傾向を指摘しているとは言えそうです(ただ、ドラマ中の処理の仕方は旧作のほうがうまかった)。
 前にも書いたことですが、1942年製作の東宝映画「ハワイ・マレー沖海戦」にしても、まだ戦況悪化の前の段階で作ったにもかかわらずどこか悲壮感が漂っています。この映画のことか分かりませんが、戦後に日本の「戦意高揚映画」を見た占領軍関係者が「これは反戦映画か」と言ったという逸話もあります。戦後の戦争映画も実はそういうところはかなり引きずっていて、何かよく分からないけど戦争になっちゃって(戦争と天災が同レベルでもある)悲劇が次々起こり…という悲壮感を前面に出した戦争映画の傾向が続いたと思うんです。例外は岡本喜八映画か、「キスカ」ぐらいかな。その意味で僕は先ごろの「男たちの大和」は日本の戦争映画史においてちょっとしたエポックになるかも、と思ったりもしたのです。


>十一郎さん
 小泉さん、むしろ「極右」な人からは国賊扱いされてますもんね(笑)。かの村山談話より突っ込んだことを国際的な公式の場で言っちゃう一方で某神社に執拗にこだわる(それでいて首相になる以前にはあまり熱心には参拝してない)のはやはり政治的行動だと見られてもしかたないわけで。このところ自民党内、さらには遺族会から分祀や非宗教国立追悼施設への動きがチラチラ出てくるあたりとか、いろいろと模索してるというところなのかなぁ、と。
 最近面白く読んだ「陰謀と幻想の大アジア」の最後のほうで、戦前・戦中の日本の侵略過程で出来た人のつながりが実は戦後も生き残っていて、その世代がいなくなってそうしたしがらみを持たない戦後世代が国政の中心を担ってきたことがいわゆる「反日」の声が強まってくるという見方を出していて、うなづけるところはあったんです。韓国の場合はかなりそうですし、中国だって「敵同士は友人以上」みたいなところはあったかな、と。いずれにしてもどこでも民主化運動ってのはえてして民族主義・愛国主義をとなえてくるという現象が見られるかと。


>粕谷さん
 えーと、いくつか勘違いがおありのようですので。
 まずそのネタは「親中派」とやらが多いところに投下されるべきかと。ここに投下しても無意味だと思うのですが。
 次にあなたの思い描く「親中派」ってのはむしろ中国に歴史問題を永遠に言い続けてもらいたいはずで、やめられては困るはずなんですが。もっとも中国が物分りがよくなってはウヨッキーな皆さんも困っちゃうでしょうけど(笑)。
 さらにそのネタ自体が特に注目するほどの話でもありません。三日もすれば話題にもなってないですよ。ユダヤ人はホロコーストを永遠に言い立てるでしょうし、日本人も無差別空襲や原爆投下を半永久的に言い続け、政府も核廃絶を国際的に毎年となえて一部から煙たがれてるわけです。

 原爆といえば、先日の産経抄が、原爆忌にさだまさしさんが長崎で行ったコンサートについて、「「平和祈念」を謳うことも、声高 に核兵器廃絶を叫ぶこともなかった。政治に利用されないようにという配慮だとしたら、 見識を高く評価したい。」などと書いたんですなぁ(笑)。
 それだけで失笑ものでしたが、その日の夕刊フジではその当のさださんが「この20年間、戦争は絶えなかったし、ましてや日本まで戦争に加わるようになってしまった。本当に今の日本 が平和といえるのか?」「セルフディフェンス(自衛隊)というなら、海外に行くべきではなかった」「今の日本は明らかに米国の属国であることに、国民は気付いているのか、という思いもある」と発言、当初は9月に発売するニューアルバムに『51』という曲(もちろん51番目の州という意味)を入れようとした、とのかなり長い記事が出まして(笑)。いやはや、思い込みというのは恐ろしいもんです。




#7003 
アール・ケイ 2006/08/11 11:37
戯言、続く

国民のなかの鬱積感・窮屈感がやがて蓄積して暴発するときが来るかもしれない。
北方領土や竹島はそもそも自分とこの領土なんだから武力で取り返してもいいんじゃないか、
という理屈で、あとさきをあまり考えずに出兵しちゃうかもしれない。
で、一時期少々頑張るかもしれないけど結局失敗する。だって冷徹な戦略がないから。
で、また、一億総懺悔。
そんなことをこれからも何度も繰り返していくのかしらん。
繰り返していくとすると、それは止められないような気がします。
「気分」の問題はリクツではありませんから。


『江戸は燃えているか』(野口武彦・著)をいま読んでおりまして、
幕末の国学が純粋で美しいがゆえに悲劇を起こしていくさまに
私はハッとさせられました。
「敗北を抱きしめて」ではありませんけどねえ、「日本人」って負けるのが好きなのだと(笑)。
心の奥底、「ゼッタイ勝ってやるぞ」という思いのそのまた底、裏側に、
「正しいものは汚いものに勝てない。我々は正しく美しい。よって我々は負ける。
 正しいゆえに我々は敗北するのだ。敗北は美しい」という自己陶酔というか自己撞着が
確かに潜んでいるように思うんですよ。
どんなに汚い手を使っても勝つ、でないと我々は生き残れない発展しない、
と、クチに出さねど他の民族は思っているような感じがあるんですが、
実際にはかなり汚い手段を取りながらも「我々は美しい正しい」と思い、そういう思想に
引きずられて大事な判断をミスしてしまう。自分たちに結果的に損することになろうとも。
別に誰も頼んでないのに、あの人工的に作られた「武士道」をいまさらフューチャーして
みせているあたり、いま現在もぜんぜん変わってませんな。『国家の品格』にしても、
タカ派だとか右とかではなくて、「美しい保守モンロー主義」なんですよね。

美しいものは概して脆い。美しいものは大抵貧しい。
そして、美しいものは弱いものです。

さて"美しいクニ"はどうでしょうか…。
国家は美術品ではないんですから「愛でる」ものではないと思うんですがねえ。





#7002 
アール・ケイ 2006/08/11 11:07
初秋の戯言

まあ、食糧自給率が40%で、資源のほとんど全部を輸入に頼り、逆に工業製品を海外に輸出して
生計(たつき)を立てていくしかないこの国を、どう変え様があるんでしょうかね。
核武装したくとも核実験する場所もなく、徴兵制を布きたくとも少子化で徴する相手がいない。
ちょっとタカ派的発言をしただけで、これだけ周りの国から叩かれる。
科学的に云やあ(或いは法的には)魂なんか存在しないのに、それを分けるの分けないと云ってる。
そもそも「実体も何も無い」のに。バカバカしい。

思想とかポリシーとか右だとか左だとか、それぞれそういう立場や考え方の差、違いはありますが、
10年単位で考える今後の選択肢って驚くほど(いまさら驚かないですけどね)少ないんですよね。
せいぜいアメリカとの関係の深さを調整するぐらいが関の山で。
誰が首相になろうとそれは変わらない。
目先の政策を間違えるということはヤるしょうが(笑)、
それはいずれ失敗して責任を取らされるだけでしょう………有権者が(爆)。


嫌だー、嫌いだー、あいつらヘンだー、云うこと聞くなー、と声をあげるのはいいんですが
(感情的な部分では必ずしも同調しないわけではない)、
その先の戦略、展望がないのはかつての大日本帝国から進歩してないな、と(笑)。
単にガス抜きしてるだけなんだよなあ。
「こうやれば向こうを手なずけられる」
「こうすると向こうの政府と国民を遊離させることができる」
ということはほとんど考えてない。
単純に「心地よい拒否反応」を示しているだけで、それは向こうの国民を反発させて団結を容易に
してるだけだから、そういう意味ではその手の雑誌の編集長は意外に向こう側に
雇われたエージェントなのかもしれません(笑)。





#7001 
十一郎 2006/08/11 08:37
反中は左翼の範疇

タイトルに書いた事も、一定の事実。

新聞を見ていたら、レバノンのカメラマンが戦場写真に捏造をくわえていたとかのよくある記事とともに、『文藝春秋』の9月特別号の広告が。
「靖国メモ」に関して半藤一利、秦郁彦、(保阪正康が鼎談。太平洋戦争あたりを語る時、保守側で真面目に語れる今では珍しい?)三人。特に半藤氏は歴史探偵として、薄い歴史好きの自分は全般的に今もお世話になっています。
この「靖国メモ」に関する鼎談では、「ニセモノ説、捏造説を徹底論破する」という小見出しがまた(笑)。

他にも半藤氏が中心となって戦争に関する様々な対談がされているようなので、真面目にチェックしてみようかしら、と。
『文藝春秋』は数ヶ月前に読んで、ここでも安倍氏がインタビューで靖国神社で「冥福を祈る」と答えていて、うっかりではなく本気で勘違いしているのだと知りつつ、雑誌全体は面白い部分が少なくてがっかりしていたのですが・・・

>粕谷真人さん
日本の一部に古い軍国主義が生きている事は残念ながら事実であり(声が大きいだけで大勢にはなれてないだろうとも思いますが)、それを批判し続けるのも国政担当者としては当然の行いではあるものの、政治によって歴史がゆがめられるのは非常に困った問題です。
もっとも、特に目新しいという情報ではありません。

ついでに、ちょうど歴史に関して国家と国民の立ち位置についてのセミナーを紹介するエントリーがあったので、軽く紹介。
ttp://blog.livedoor.jp/mygod_bass/archives/50677030.html
太平洋戦争における一般人のこうむった被害が、様々な国の利害によって政治的に扱われ、長らく(そして今でも)まともに扱われていないというのは妥当な話。
そして気をつけるべきは、むしろ政治によって日本軍の問題は低く見積もられてきたという事。先日に少し書きましたが、韓国の軍事政権は長らく親日帝の流れをくんで被害をほとんど主張せず、中国もまた太平洋戦争終結直後から国民党と共産党の内戦が激化したため敗者である日本軍に対して相当に寛大な態度を取っていました。こういった事は、現在の左翼主流ではありませんが本多勝一も指摘していました。最近に名誉毀損裁判があった百人斬りで死刑になった人達は、極めて例外に位置するのです(ただし南京軍事裁判の妥当性は別問題)。
中国政権は、一面では日本軍の問題を正確に取り上げず、それにより被害を受けた民衆が無視されすらした。反中(反中国政権)だからこそ、南京事件を否定するプロパガンダを批判し、日本軍の毒ガス作戦や三光作戦について調べようとする立場は厳然としてあるのです。

※ところでブログ文中に書かれた機関紙「偕交」は『偕行』だった記憶が。

靖国神社を巡る出来事もまた、中国や韓国それぞれの政権と左翼の主張は異なる。中国は分祀すればとりあえず良いという主張をしていた時期もありますが、それは靖国神社をとりまく思想全体を批判する左翼とは違う。
こういった事は、日中韓政府の無意識的な共謀とすらいえる。ただ行かないですむだけの靖国カードを日本は中国に渡し、それによって中国はいくつかの自身の問題を内外に対して頬かむりできるわけです。

ちなみに先日の読売では、江沢民の記録公開に関連して三笠宮が南京事件に対して謝罪した記録も公表していました。この人が南京侵攻にも関係して現地の状況を調べ、一参謀として日本軍の軍紀のゆるみに当時からいきどおっていた事は、これも一部では有名でした。
ある程度の歴史家であり、古代中国史にも興味を持っていたという三笠宮の立場には、個人的に『オネアミスの翼』を思い出すところも(笑)。

※こういった情報は、靖国メモと同じく過去の歴史となりつつあるから明かされ始めたのでしょう。やはり様々な意志が介在してもいるでしょうが、陰謀論をぶちあげるほどではないと思います。

>アール・ケイさん
ノムヒョンに関しては、まあ話半分に聞いてください。
ただ個人的には、長いスパンで見ると現在の不人気な状態こそ将来的には評価されるのではないか、という気はするのです。この季節ならではの様々な記事やドキュメンタリーを見て、当時に批難されていた人々の現在の評価と見比べるにつけて・・・政策全般を支持するつもりは全くないんですけどもね。

石原に関しては、うっかりもらした本音がわりと現在の気分を反映していて、そして小説家だけあって後の言葉を使ったフォローが巧いからではないかと思っています。創作活動においては使える才能でしょう。
また、三国人発言の本題であった外国人犯罪についてや、同性愛者に対する発言など、かなり呆れるような内容も多いのですが、そういうのは大手マスコミがあまり長くは取り上げませんから。

小泉首相も、内政だとけっこう左翼からも評価されることが未だに多いし(ドミニカ移民訴訟等)、それぞれの才能や視野にあった場所にいないから余計に困った言動をする面もあるかな、と時々。



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