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#7398 
十一郎 2007/02/05 02:56
いつもいつも長文すみません

ちょっと前、NHKスペシャルで大化の改新をめぐる蘇我入鹿再評価をやってました。渡来人と関係の深かった蘇我氏が対外膨張を続けていた中国に危機感をもち、外交と防衛の両面作戦を強化していた一方、大化の改新以降は中国との友好関係を打ち切りつつ防衛も怠っていた、という説の紹介。
蘇我屋敷の位置が当時の朝鮮半島で見られた都市防衛方法に似ているとか、白鍬柄敗戦以降に作られた巨大な防衛壁だとか、いろいろ説得力のある部分も多く面白かったですが、現代の政治に重ねあわせようとする制作者の意図を感じてしまうのがどうも(苦笑)。
映像は前に大化の改新ドラマを作った時の使い回しだったかな?

※NHKのドキュメンタリーといえば例の従軍慰安婦をめぐる裁判の判決が出ましたね。
予算を獲得したい時期だったがために政治家の意図を(勝手に)想像して番組を変更したのだ・・・というような判決で、NHKが最も損な立場になってしまいました。当時の中川氏が出したコメントを見る限り、政治家の意図は明白だとは思いますが、ぎりぎりの所を折衝した感じなので、しかたない気も。
※しかしそのためか「期待権」などというかなり微妙な物を持ち出さざるをえなくなったのは・・・

もう一つ、フジテレビ系列で『扉ひらきしのち〜ユダヤ人の軌跡』なる杉原ビザ発給のドキュメンタリーをやってました。ウラジオストクから日本への海上移送を行ったJTBの資料など、いくつか目新しいものあり。ソ連が移動許可のための記録を取ると称していたが、それで申請するとシベリア送りにされた、などという話も。
ただ、ちょっとばかり日本を持ち上げすぎかなーってところが。欧州全般にあった反ユダヤ感情や米国がウィーン大使館を閉鎖したことを取り上げる一方、日本のユダヤ政策を賞揚したのは少しやり過ぎ。少なくとも移民の受入数から見てもユダヤ人を助けることに力を注いだ量は米国の方が上だったはず。それを紹介しても杉原氏の価値が減じる事はありません。

>史点
>教育基本法改正

愛国心が目くらましになって、むしろ他の変えられた条文に問題が多いって話もよく聞きます。しかしかなり大きな法律改正なわりには、あまり報道された記憶がありません。

>(民主党案の方が露骨だった)

ここら辺が気になってまして、今の民主党の顔ぶれを見ると、下手すると自民党より保守的な感すらあります。で、左翼はあまり票を投じる先が無い、と。共産党が必ずのように対抗馬を立てて選べるのは良いのですが、当選できない無力さはさておいても、その落選候補の多さで党の財政を圧迫しているんだから・・・

>(在日トルコ大使館のHPにも反論が掲載されている)

こういう表立った(それでいて国際社会に対する強い主張にはならない)ところで虐殺をことさら否定する態度を見せても、外交的にはむしろ不利になるでしょうね。触れたくないなら全く触れないほうがずっと良い。
こういうところは日本の外交はずっとマシですね。

>それよりもあの中国で「SL絶滅」が迫り、お別れ展示会が開かれたりしているってニュースに一抹の寂しさを覚えちゃったもんだ。

中国でというあたりに、初めて今、中国の近代化を心から実感してしまったかもしれません。

>『白虎隊』
前半は、世界の車窓からが聞こえてきそうな石丸氏の孝明天皇がけっこう良い味を出していました。姿はほとんど隠れ、判るのは声と目元くらいですが、十分に特徴がわかります(笑)。

>白虎隊の少年たちが現代っ子とほぼ同様に描かれ、

実は、前半の冒頭は現代の“いかにも”な若者が出てきて白虎隊になる若者達と対比されるので、全体を見ると若者が現代と同じという描写から一ひねり加えていました。
武士道を重んじる少年達が不穏な未来を感じつつ、幾多のドラマをへて現代の若者にも通じる青春を謳歌する前半に対し、今と同じ青年達が時代に翻弄されて最期をとげていく後半・・・そこに現代少年パートが冒頭と結末で挟み込む、という構成だったわけです。



#7397 
tomohiro 2007/02/03 17:30
3人の博士の来た場所は。

實を言うと、私小学校時代はミッション系の小学校でした。
そのなかでクリスマスは降誕劇をやらされるのですが、
東方の三賢人という人間が出てきます。
パレスチナから東方というと現在のイラン・イラクの相当する地域です。
で、そのイエスが生まれた時代のイラン・イラクはパルティアないしは
アルケサス朝ペルシャと言われている時代のようですね。
おそらくRomeと激しく戦闘を繰り広げている時代かなって考えています。
パルティアから彼らはいったい何をしに来たのかと考えますね。



#7396 
NF 2007/02/03 17:17
「史点」だ「史点」だ

>徹夜城様
 お待ちしておりました。「史点」、見せていただきました。
>「美しい国」「希望の国、日本」
 不気味、というより中身が空っぽな感じがしますねえ…。著作もそうでしたが。小泉前首相はネット上で支持が高かったのに比べ、安倍さんはネット世論をも(左右問わず)完全に敵にまわした感があります。経団連は以前から嫌われていたようですが。確かに国民生活や国益そっちのけで自分たちの利潤だけを追求し、低賃金で搾り取って大儲けし、アニメやゲームに圧迫をかけ、自分たちは教養・文化的素養を高めるでもなく何が「愛国心」やら。「恒産なくして恒心なし」、まずは一般民の生活を向上させて欲しい。
>「非国民」、ほしがりません勝つまで
 まあ、まだそこまではいっていないでしょう。政党はどこも駄目駄目、財界は自分の利益しか考えていない、政財が癒着して腐敗、景気回復といいながら庶民の生活は苦しい…。現状は五・一五事件前夜といったところじゃないですか?…逆に言えばまだやり直しが聞くと思いたい。でも、本当に支持できる政党がないんですよね、今。自民党はアレだけど民主党もああだし、社民・公明…。ネット上で共産党の評価が相対的に向上している(というより他が落ちただけ)という話を聞きますが、分かる気がする。冗談でもなんでもなく、又吉イエスや羽柴秀吉が政治家としてマシな部類に見えてくる今日この頃です。
改正教育基本法に関しては、結果オーライというところですかね。「愛国」自体は大事と考えてます、というか一応は「愛国者」のつもりでおります。
>米民主党
 女性か黒人か。次期は民主党が有利と予測されるだけに、歴史的な選挙になりそうですね。ところで民主党といえば、余り知られてないですがオクラホマ州選出のランディ・ウィリアム・バス上院議員が二期目を迎えて地道に政治家として評価されつつあるようで。元阪神・バース内野手と言った方が馴染みがあるかと。彼の将来の成功を虎党の一人として祈っているところです。米政界の要人が来日時に「六甲颪」で歓迎される風景を見てみたい。
>「キン肉マン」
 ブロッケンJr.の父親ブロッケンマンも息子同様の格好(親衛隊の装束)をしていた上、口から毒ガスを吐いて「まさにナチスガス室の恐怖の再現であります」などと不謹慎極まりない実況されてたり、アニメではそれがなくなっていた代わりに対戦相手のラーメンマン(中国代表)が彼をラーメンにして食べてしまったりと色々ヤバいネタがありますからねえ、あの漫画は。個人的には大好きな作品ですが、海外には出せないなあ…。

>ヒットマンには純粋な少年、指示を出す人間はたいてい安全圏
 ふと「山の老人」という単語が頭を掠めましたが、あれは地域が微妙に違いましたね。

>ベネズエラ
 ナショナリズムを高揚させ、国家の強権により「社会主義」…。これって国家社会主義っていうんじゃないだろうかと、ふと思ってみる。「授権法」って…。ますます「国家社会主義」じゃないですか。

いつもながら、長文失礼します。



#7395 
gallery 2007/02/03 02:00
リンクにかけろ!

こちらでは久しぶりにお邪魔します。リンクして頂きました古本屋です。
この度は、どうもリンク貼って頂きまして感謝恐縮です。
てゆーか、いいのかな。うち、歴史とかあまり関係ないサイトですが(汗)。
歴史系バカ漫画 『<マンガ>禁断の古代史書「古史古伝」』のレビューも
早いとこ完成させねば、と焦りまくり。 あ、そういや久しぶりに「てこ歴」を(薮蛇)
もう一つ歴史系の漫画を考えてますが、反応が鬱陶しそうなネタなので躊躇気味。

改めて、今後ともよろしくお願いします。こちらにも書き込みますので(たまには)。

http://www.chukai.ne.jp/~gallery/


#7394 
徹夜城(今ごろになって年末年始番組録画を見ている管理人) 2007/02/01 22:26
ものぐさな管理人

 相互リンク希望をいくつかいただいたこともあり、リンクページをちょこっとリニューアルしてみました。
 それをやりながらリンク先の確認作業を久々にしましたところ、移転したり消息不明になったりしてリンク切れになってたものをいくつも発見。こういうのはこちらもちゃんとチェックしておかないといけませんねぇ。
 しかしこうしてたまにチェックをしますと、HPって立ち上げ時はいいけどだいたい数ヶ月で飽きちゃうというケースが多いんですよね。むしろ僕ぐらいものぐさにやってるほうが長持ちするのかもしれません。
 というわけで、半年ぶりに「史点」も更新してます(笑)。


>年末年始番組
 ちょこっと空白域的休息がとれたんで、その隙に録画だめしていた年末年始番組を一ヵ月後になっていろいろ見ています。

「硫黄島の郵便配達」
…あからさまにイーストウッド映画便乗企画ですが、この戦いを日本で映像化する意味はそれなりにあったかと。でもロケ地がどう見ても関東地方のどっかの空き地にしか見えず…(汗)。あと、遺族や生き残った人のインタビューを入れるのは効果的だったと思うのですが、彼らが「いおうとう」と当時の通りに発音するのに対して、その時代のはずのドラマ部分が「いおうじま」と発音しているのは違和感ありあり。分かりやすさを考慮したんでしょうけどね。

「バスカヴィル家の犬」
…歴史ものじゃないけど(笑)、19世紀ともなればもう時代劇でしょう。2002年にBBCで製作された新たなホームズドラマですが、ワトソン役の人がこれまでになく細身で神経質でアクティブで怒りっぽい(笑)。話もかなりいじっちゃってましたね。

「白虎隊」
…後半のみの録画。白虎隊の少年たちが現代っ子とほぼ同様に描かれ、最初のうち修学旅行のようにはしゃいでいるところが良かったかな。有名な集団自決の現場にいて生き残った人の話は知ってましたが、このドラマで主役になってるのは、その集団とはぐれて生き残ることになった人なんですね。しかしその子孫の話になって少々説教くさいのは作者の強い意図ではありましょうが、あまりうまくまとめたとは思えないです。



#7393 
tomohiro 2007/01/27 17:49
横濱市で大河ドラマの舞台になった地域

一般論として、横浜自体幕末以降の歴史しかないと思われがちですが、
意外や意外、大河ドラマの舞台になった地域があります。
それは横浜市金沢区であります。
作品としては「太平記」、「北条時宗」です。
このちょうど祖父と孫の時代の人間が金澤家から出ているんですよね。
で、金澤區という土地の歴史を感じてしまいました。



#7392 
景虎 2007/01/27 07:03
北海道はでっかいどう

・・・タイトルは気にしないでください。

>蝦夷地探検記
これは、実現すれば面白そうですね。
ただ、最後に函館戦争をもってきそうな気がしますが。
土方戦死とか、派手にやってしまいそうな感じがします。
そうすれば、腐女子の皆さんも大喜び?でしょうか。

それが嫌なら、tomohiroさんの仰るように、単発で放映するべきでしょうか。



#7391 
tomohiro 2007/01/26 19:56
九州北部を題材にしたnhk時代劇

>徹夜城さん
 九州北部を題材にしたnhk時代劇といえば
「夢暦長崎奉行」だと思います。
その方式で考えれば、北部九州ネタでは出島をあつかった作品も
出来そうです。
たとえば、「フォン・シーボルトの娘」とか原作にして
やればいいかもしれません。
あとは些か残酷ですが、原爆ネタとか、
あるいはリメイク色が強いのですが
長崎の龍馬など・・・。
北部九州には出島がありますね。
他に平安時代から鎌倉時代を題材にした作品では
太宰府市を舞台にして菅原道真とか面白そうですね。



#7390 
徹夜城(近日中に廃止寸前の某鉄道に乗り納めに行く予定の管理人) 2007/01/26 13:41
大河ドラマの地域分布における一考察

 ちょっと論文みたいなタイトルで(笑)。

 tomohiroさんの「蝦夷地探検」ネタのドラマ化計画は、僕も常日頃唱えている企画の一つであったりします。実は足利義満よりも実現度は高いと思ってますね。
 その理由の一つが、「北海道は大河ドラマの舞台になったことがない」という一語につきます。そこは「皆様のNHK」、あれで一応地域バランスを考慮(?)したところはあるのです。もちろんネタがないと難しいのではありますが…

 「ご当地」が認定しにくい大河ドラマもありますが、一応主人公の出身地・物語の主要舞台といった観点から見渡してみますと、空白域は北海道、東北日本海側、意外なところで関東の千葉(栃木と群馬は「太平記」が一応のご当地)、奈良(大河ではないはず)、高知以外の四国、九州北部、といったあたりになるでしょうか。
 なかなか「ご当地」になりにくかった東北は「独眼竜政宗」「炎立つ」でまとめて取り上げ、沖縄も「琉球の風」で舞台となりました。中国地方は「毛利元就」でまとめて扱われ、やはり空白がちだった北陸の西側も「利家とまつ」で一応カバーした形です。九州南部はもちろん「翔ぶが如く」があるんですけど、九州北部は朝鮮出兵がらみでしか出てこないんじゃないかと。単発ドラマで大友宗麟があったのでもしや…とは言われてますけど。
 四国は「竜馬がゆく」しか実質存在しないのですが、今度「坂の上の雲」で愛媛は描かれるわけです。徳島・香川の皆さんは「室町太平記」でも実現しない限り難しいんじゃないかと(笑)。

 僕が住んでる茨城県なんか、前のNHK会長のおかげか(笑)、「風と雲と虹と」「徳川慶喜」で2度「ご当地」になってます。あとは間宮林蔵だな、と考えた時に「蝦夷地探検ドラマ」が構想できるわけで、これを実行すると北海道はもちろんのこと、伊能忠敬を出すことで千葉にもチャンスがめぐってくるわけです(笑)。

 大河ではありませんが、北海道を舞台にした「大河的」な大型ドラマとしては、高田屋嘉兵衛を描いた「菜の花の沖」、明治から平成に至る女性三代の北海道開拓史を描いた「新十津川物語」がありますね。



#7389 
tomohiro 2007/01/26 10:15
望まれる大河ドラマ

先日、戦国時代が大嫌いだと言いましたが、
そんな戦国時代が嫌いな私が望む大河ドラマとして考えているのが
「蝦夷地探検記」
です。
初めての北海道を舞台にした大河ドラマになると思うのですが、
(朝ドラを含めた現代劇では北海道が舞台になることは多いのですが・・・。)
主役か重要参考人(戦国物の信長・秀吉・家康みたいな人)には
伊能忠敬、間宮林蔵、近藤重蔵、最上徳内などといった人が考えられます。
放送形態は例によって日8ではなくて、番組改編期などに2時間ドラマのように
単発で放映するのが望ましいと考えています。
しかし、ネックはアイヌ人の描写ですね。



#7388 
徹夜城(裁判映画を傍聴してきた管理人) 2007/01/25 23:49
歴史映画のタネはつきまじ

>ぬえさん
 おお、これはまた情報どうもです。2月14日放送分なんですね。番組公式HP見てきました。タイトルは、

   中国と国交を回復せよ! (仮題)
〜室町将軍・足利義満 日明外交決断の時〜

 だ、そうです。(仮題)ってあたりに少々NHKの迷いを感じたりして(笑)。
 ま、この番組は米騒動に「格差社会」が出てくるなど、現在の話題と絡ませるのは常套手段ですからね。日明交渉の話題を扱うなら、もうちょっとひねりが欲しい気もしますが。
 見る前から何をやるのかなんとなく見当はつくんですが、やはり楽しみにしたいと思います。映像は「北条時宗」「琉球の風」の使いまわしばっかりじゃないかなぁ(笑)。
 それはそれとして、「室町太平記」でも重要な要素として描いた義満の日明交渉は、なかなかエキサイティングで面白いんであります。「日本国王良懐」のこととか、偽物日本使節が次々やってきたりとか。義満が明の「靖難の変」の情報を知って、どっちが勝ってもいいように二通国書を作って使節を派遣したりとか、なかなかしたたかな、かつ現代人から見ても驚くほど情報伝達が早いとか、注目点はいろいろあります。義満の周囲に中国からの亡命者や天竺人(さすがにインド人ではないと思いますが…)など、外国人が多数いたことなんかも番組で触れてくれると嬉しいのですけどね。ムロタイでお便利キャラとして使いまわした魏天君は…出てこないかな?

 大河「北条時宗」と「太平記」はだいたい祖父と孫の世代の話なんですよね。「時宗」で柳葉敏郎が演じた安達泰盛は「太平記」の冒頭の霜月の乱で出てきてますし、「時宗」で子役の足利高氏が時宗の未亡人に家時の置文の内容を語っちゃうという、とんでもないシーンもございました(笑)。前者では足利氏は北条打倒を企む悪役的役割ですが、後者では足利氏が北条にいじめられまくっているという対照も面白いところです。
 この間をつなぐ話となると、北条貞時でも主役にするか…?


>映画のことなぞ。
 土方歳三の話題が出てますが、「新選組!」で土方を演じた山本耕史さんも出ている「それでもボクはやってない」を「傍聴」してきました。ま、それは映画の伝言板で。こちらでは予告編や情報誌で見た歴史ネタの映画の話題を。

 「パイレーツ・オブ・カリビアン」の第3弾はアジアの海、それも中国が舞台らしい。チョウ=ユンファが海賊役で出るらしいのですが、どういう話になっちゃうのやら。これまで海賊史専攻ということで見ろ見ろと薦められつつ未見なんですが、この第3作は見たくなってきました(笑)。
 
 最近「SAYURI」「バベル」など海外映画にも進出してきた役所広司さんですが、日・伊・加合作の「シルク(仮題)」なる映画に出てるそうです。なんでも幕末日本にやって来たフランス人青年が主人公で、役所さんの役所(どころ)は彼の世話人となる「養蚕闇市場の元締め」なんだとか。ううむ…「ラスト・サムライ」臭も漂いますが、どういう映画になることやら。

 日本の漫画を原作とした「墨攻」も公開間近(小説ではなく漫画のほうで映画化権とったみたいなんですよね)。日本の原作、舞台は古代中国、製作は香港、俳優は中国人だらけ…と思って良く見たら、韓国の名優アン=ソンギさんが出てるじゃないですか!いや〜ホントによく出てくるお方。韓国映画が世界でブームになるずっと前からいろいろ出てた人なんですが、こちらもいよいよ世界進出ですか。

 張芸謀監督とコン=リーが久々に組んで「コース・オブ・ゴールデン・フラワー」なる英題の映画を作ったらしいですが、「10世紀の中国王宮を舞台に、皇帝と皇后・3人の息子たちが織り成す愛憎劇」とありました。10世紀…というと五代?北宋?



#7387 
ぬえ 2007/01/25 23:07
あちゃ

「その時」の放送予定で、足利義満の日明貿易開始を扱うそうです。テーマが「中国と国交回復せよ」ですって(汗)。

以前、大河放送の後でしたかね。モンゴル側から見た蒙古襲来というテーマをやったことがありますが、「元寇は幕府側の態度が招いた」と一部解釈されてしまったそうで、番組への批判が生じていたのを見かけました。大河化の予兆かもしれませんし(笑)、NHKが室町ネタを扱ってくれるのも好意的に思いますけど、雑音が生じないかと不安でもあります。

そういえば「太平記」を再放送していたファミ劇、昨年は「山河燃ゆ」でして、本年度は「北条時宗」ですって。「時宗」もそれほど熱心に見てはいませんでしたが、後に勉強して「太平記」で扱われた時代と極めて近時代であることに気づきましたし、南北朝後半を補完する室太とは別に、元寇から鎌倉幕府滅亡までを扱う「鎌倉太平記」が可能だろうかなぁと、主役が見当たらないながらにも思います。



#7386 
孟きょう 2007/01/25 13:25


 
 >阿祥様
    いえいえとんでもない。恐れ入ります。

 >徹夜城様
 「今の日本を理解するには応仁の乱以降を知れば足りる」 そうなんですよね! 内藤湖南氏の名言ですね。 似たようなコメントとして、確か90年代後半に出た講談社の日本史での本で第二次世界大戦の巻を担当する筆者が「はじめに」のところで「今の我々が住んでいる同じ日本が舞台だとしても、100年前は、外国のようなものだと考える必要もある」という趣旨をのべていた記憶が鮮烈にあります(鮮烈にあると言ってるわりに正確な記憶でないのですみません・・)。ほんとに南北朝と室町後期って大陸的な展開、ムードがままあるんですよね・・。他に類似したコメントとして宋代研究の小島氏が編集の著本で「山内一豊以前、以降」等の意見を述べておりました。
 
 >mozawa様
 写真が残っているというのはやはりありがたいもので、土方の顔は今見てもやっぱり二枚目ですね。 少し後の時代ですと、陸奥宗光の奥方の写真を見るとこれまた現在でも通用する美人に感じます。



#7385 
mozawa 2007/01/24 08:36
「女は幕末」の一考察

というほどのものではありませんが・・・。

思うに、志士たちの写真が残っていることが理由の一つではないでしょうか?歴史の教科書で誰でも見たことがある竜馬、木戸、土方、勝らの写真。肖像画より、写真の方が印象に残りやすいような気がします。

あとは、結構彼らが男前なこと(笑)も多きな理由では?木戸、土方は本当に2枚目ですよね。
特に土方は断髪洋装の写真なので、「最近の人」っぽくて親近感も高まるのだと思います。(木戸は、桂時代の和装で刀を持った写真の方が格好いいと思います。遣欧施設の洋装の写真はイマイチ)
以上、腐女子視点からの一考察でした。



#7384 
NF 2007/01/24 01:42
話はもうちょっと単純な気もします

>tomohiro様
 まあ、単純に考えて、一般に戦争ものでドンパチを見るのが好きな「男の子」が多いのも事実だとおもいますよ。南北朝なんかと比べると話が分かりやすいですしキャラも多いし。…そもそもどの時代が好きとか言う以前に「信長の野望」やら「戦国無双」やらを通じてしか歴史を知らない人が回答者に結構居るような気がしてしょうがない訳ですが。因みに僕自身は戦国は好きな部類のはずなんですが、それを題材に何か論じろと言われると難しいな、というところ。
しかし、僕が男だからなのか、「女は幕末」というのはよく分からないです。…BLな臭いがするように思うのは僕の勘ぐり過ぎなんでしょうね、多分。

>そのまんま知事
東さんが支持されたと言うより、その他の候補者が不信任を言い渡されて消去法による結果だとも言われますね。タレントが当選する場合は、そうした条件も大きいようですね。大阪でノック知事が誕生したときも「彼なら汚職だけはせんやろう」という空気で投票されたともいいますし。まあ、汚職はなかったようですけどね(苦笑)。



#7383 
阿祥 2007/01/23 21:59
>徹夜城さん、孟きょうさん

マテオリッチの本の海禁政策についての見解ありがとうございます。やはり、いろいろ勉強になります。

ご指摘の明朝末期のある時点での報告であるという点、納得がいきます。この時点でそうだからといって、200年前もそうであるかのように思い込むのは先走りすぎです。
それから、小説家の潤色が入っているんじゃないかという件ですが、手元にはマテオリッチの書簡集もあるので確かめて見ました。確かに徹夜城さんの言われる様に内容が異なっていました。おおよそ先の書き込みの、鉄くずでしかないとか、死にかけた馬が贈られているという、貢品の描写は同じように書かれていますが、後半それに対する評価の部分はありません。その部分は、小説家による判断の可能性が大きいです。流石ですね。

江戸幕府と、明朝における海禁政策というのは、似たところと異なったところと、それぞれあるわけですね。これからも引き続き勉強していきます。



#7382 
tomohiro 2007/01/23 08:34
レス

>景虎さん
戦国時代が好きなのが男のやせ我慢
と言ったのは、男の人は漢らしくありたいと思うが故に、
好きでもない物を好きという時がありますよね。
その、好きでもない物を好きだと言っているように
聞こえたので、戦国時代が大嫌いな私としては、
拒否反応を見たのです。



#7381 
景虎 2007/01/23 02:46
たけし城に出てた人が知事ですか

>小覇王さん
>江戸幕府など「武」より「文」の面が強い政権だったのではないでしょうか
文武のバランスを取ろうとしていたようにも、思われますね。
文が強くなりすぎると、武を重視した政策を打ち出したりとか。

>tomohiroさん
>大体男が好きなものには男性のやせ我慢のような、
>あるいは義務のようなものを感じるので、
男は、やせ我慢や義務が好きという事ですか?
やせ我慢や義務と、戦国時代がどう関係するのかも分からないのですが?



#7380 
tomohiro 2007/01/22 22:36
戰國時代という男が好きでなければいけない時代

有る雜誌のアンケートで一番好きな時代は、
というアンケートで、
「男は戰國、女は幕末」
という結果が出たといいます。
私は是を聞いて虫ずが走りました。
大体男が好きなものには男性のやせ我慢のような、
あるいは義務のようなものを感じるので、
日本史上もっとも嫌いな時代が、
男性によって支持されているというのは、
いやなものを感じます。
私は天の邪鬼なのでしょうか。



#7379 
小覇王 2007/01/22 20:39
武士とはなんぞや

 
 武士、というのはもともと中国における武官の「武」と文官、士大夫の「士」を併せたもの、つまりただ、戦士階級というだけではなく行政権力も併せ持ったものが「武士」なのだという説を聞いたことがあります。
 僕個人の考え方としては平安時代までは基本的に公家の下で純軍事のみを扱っていた「侍」が、鎌倉時代以降、行政も兼ねるようになって、「武士」に代わっていったのではないか、と考えます。
 日本は長く封建社会が続き、いわゆる軍事政権が長く続いたために誤解されがちですが、江戸幕府など「武」より「文」の面が強い政権だったのではないでしょうか(もちろん背後の武力は別として)。だからこそ逆にアイデンティティーの証明として武士道を強調したかと。
 それこそ、南北朝以後の時代などは公家ではなく侍が行政を担当するのが当たり前の認識になっていて当の武士本人たちも武人としてだけではなく官僚としての意識も強かったのではないかと思います。



#7378 
徹夜城(そろそろ海賊コーナーにとりかかる気を起こしてる管理人) 2007/01/21 22:02
そのまんまやないか

 宮崎県知事ですよ。でも驚くよりも「やっぱり」という感のほうが強いですね。故・青島さんはともかく横山ノックの当選以後は大したことでは驚きません(笑)


>阿祥さん
 お久しぶりです〜。最近こちらも専門のはずの(笑)海賊史・海上史関係から遠ざかってしまっており、申し訳なく思っておりました。ぼちぼちヒマがとれそうなんで、「俺たちゃ海賊!」の「海上史事件簿」や「鳳」などの執筆を再開したいと思っております。

 さて、マテオ=リッチですか。昨日のセンター試験の世界史Bでも彼にからめた出題がありましたね。彼こと利馬竇による「坤輿万国全図」は16世紀の段階で「日本海」を明記しているため名称問題で日本側の大きな拠り所となったりしておりますな。その一報で江戸時代日本の地図に「朝鮮海」という表現があったりして(笑)。まぁ昔の人は海の名前なんてその海を渡ると着く地名をつけちゃうところがあったんじゃないかと。
 ところでご紹介の文章、興味深く読んだのですが、マテオ=リッチ自身の書簡をもとにしているとはいえ、ちょっとその伝記本の作者の現代的価値観による視線がどうしても感じられて気になるところです。これは原文だと少しニュアンスが違うんじゃないかなぁ…?と思ったところもあるのです。あくまで感覚的なことなんですが、当時の中国の最高レベルの儒者と儒教論を戦わせられたというリッチ氏なんで、「朝貢」というものを支える形式・思想についてもそっと理解があったんじゃないかと思うんです。
 ただリッチをはじめイエズス会宣教師って貿易商人という側面もあったりしますんで(ザビエルもそうだった)商人的経済感覚から見ると朝貢貿易の「茶番」は理解しがたかったかもしれん、とも思います。

 すでに孟きょうさんが書かれてますが、明の「朝貢貿易」ってのもじゃあ儀礼的な、あくまで中華皇帝の権威付けのためだけだったのかというとやはりそれだけでは説明できないものがあります。華夷秩序、冊封と朝貢というのはそれ以前の中国にも見られますし、別に中国だけにしかないわけではないのですが、明朝の場合、そこに「徹底した私貿易禁止」という原則が導入されてくる点がやはり気になってきます。これについては僕自身もまだ納得のいく説明ができないでいるところで。で、江戸幕府の鎖国政策にもやはりいまだ決定打はなく、議論が続いているわけです。

 僕自身、明の海禁政策と江戸幕府の鎖国政策の共通性を強く指摘する立場でありますが、当然、明と江戸幕府とでは社会構造も経済構造もまるで違うので、大きな違いも存在します。明はあの広い国土を中央集権で統一している政体であるのに対して江戸幕府はあくまで封建領主の乱立する連邦国家状態。貿易における物産の豊富さと量でも明と江戸幕府の日本とでは雲泥の差があったと思われます。
 明の場合、貿易やってると明らかに持ち出し(輸出)ばかりが多いんですよね。しかも朝貢貿易やってると皇帝らしく大盤振る舞いしなきゃいけないから赤字ばっかり(笑)。それで数年に一度に限定させようとするわけですが、十年一度と決められたのにやたらに来航する日本みたいな国があって、しかも追い返そうとすると海賊化して暴れる(笑)という始末の悪いのがいるし。
 ただ一方で琉球王国のケースのように、明側が輸入を意図して朝貢貿易を行ってるケースもあるのでなかなか一筋縄ではいきません。

 これも孟きょうさんがお書きのことですが、マテオ=リッチがいた時代の明は永楽帝のころとはだいぶ構造が変わってきており、銀輸入需要の高まりを背景に16世紀中期の「嘉靖大倭寇」のあと私貿易を解禁しちゃいまして、表面的には朝貢貿易がなおさら形骸化してたという面もあるんじゃないかな…?と思うところもあります。

 それと「士」の事に関して。
 これも当然ながら日本での「武士」と中国での「士大夫」というのはまるっきり別ものなのです。ただ、日本は「士農工商」という言葉を導入し、その「士」を「武士」に読み変えつつ、幕府が進めた儒教(朱子学)教育の徹底によって「武士」を本来の意味の「士(士大夫)」に変えていこうとしていた…という見方もできるんじゃないかと。科挙制度の真似事みたいなこともやってますしね。もっともそれでも身分完全オープンにはやらなかったし、朱子学もかなり都合よく読み替えているあたりに、「日本独自」の部分があると言えるでしょう。


>孟きょうさん
 「私本太平記」、お読みになられたそうで。
 ご指摘にあった、南北朝時代の日本人を描く場合、その後の日本人のスケールではなく、もう外国のことのように描くべきではないか…ということは僕も常々考えているところなのです。道誉に限らず、この時代の日本人は室町後期以後の日本人とはまるきり違うんじゃなかろうか…と思うところもあるんです。後醍醐や義満なんかその線で理解しなきゃいけないんじゃないかと。
 かつて内藤湖南は「今の日本を理解するには応仁の乱以降を知れば足りる」と喝破し、網野善彦はそれを南北朝までさかのぼらせ、ここに「民族史上の転換点がある」と言っておりました…


>tomohiroさん
 僕も以前から、一年という枠にこだわらない作り方をすることが大河ドラマ回生の良薬ではないかと意見しておるんですが、なにぶんにもそういうことでアタックした「琉球の風」「炎立つ」「花の乱」の三つがいずれもコケてしまい、NHKとしては当分やらんだろうと思われます…そろそろ「時効」になるかもしれませんが(笑)。
 でもこの三つのドラマとも、濃い目のファンが多いということも言えるんですよね。とくに奥州藤原氏のドラマである「炎立つ」は「信者」が結構います(笑)。「花の乱」だって一つの作品としてはまとまりがよかったという声もあります。「琉球の風」は…あ〜これはちょっと厳しいかな。僕なんかは専門が近いこともあり、評価する部分もあるんです。それでも視聴率とろうとして家康出したり中途半端だったかな、という気もします。



#7377 
tomohiro 2007/01/21 18:59
坂の上の雲に対しての一考察

今、此処の掲示板でも話題になっている「坂の上の雲」
スペシャルドラマ化ですが、
私はついにそうなったかと思う一方で、
混迷が続く大河ドラマもこういう単発での
放映形態で放映するのがいいのではないかと思いました。
徹夜城さんが仰っている奈良の大仏物語も
季節を絞って、単発のスペシャルドラマとして
放映すればいいのではないかと思います。
で、日曜日8時ですが、
大河ドラマよりも短い半年から1クールぐらいの
大人向きのドラマを放映するのが私は望ましいと思っております
昨今は1年は長すぎるという人もいますので、
これがいいと思います。
付け足しですが、昨今は民放の1クールのドラマだって
長いという人もいますね。



#7376 
孟きょう 2007/01/20 18:49


 
 >明の海禁政策にからむ貿易のメリット
 なのですが。これもまた、無いと言えば無いとも言え、有ると言えば有るとも言える矛盾した面があるんですよ(ああ、この面がやっぱり明が清に好感度で差をつけられるウイークポイントなんですよね<涙>)。朝貢で各国の来賓が中華王朝の都のショーウィンドウに置いていった精巧、粗悪、玉石混合の物産もたしかに貿易の成果、経済的成果ではあるのですが、明朝の貿易のルートはこれ以外にも多分いろいろなパイプがあったと思うんですよ。おりしも1500年代の後半には朝貢システムにもっと融通をきかせた「互市システム」が導入され、明朝も、もろに銀を中心とする関税収入を得る事になりますし。
 
 そんな形骸化していた感のある明の朝貢貿易なのですが、その外国の物資を、経済的なメリットとは少し違う次元で切実に実用で欲していた時期がありまして。明建国から最盛期にいたる洪武、永楽の時期は華北と漠北を挟んだ対モンゴル戦の為、騎兵というか、大量の軍馬を必要としていたんですよ。洪武の頃はモンゴルを滅ぼす為、良質といわれる朝鮮馬まで動員させられ、済州島の反乱騒ぎにもなっていますし、永楽帝も激減した明の軍馬を繁殖、増産させるため各国の王朝から朝貢貿易などのルートを使って大量の馬を輸入しています(朝鮮は当然として、日本や琉球の馬も輸入されている)。明の冊封体制化での優等生だったマンジュリアの女真族はあまり馬を持っていない為、北西部の東方三王家(ウリヤンハ三衛)から馬を貿易で手に入れ自己の馬と抱き合わせで明に馬を輸出する一種の「馬の中継貿易」みたいなのもやっておりまして、こういう土壌の中からヌルハチが出てくるオチがあるわけでして。



#7375 
孟きょう 2007/01/20 17:56


 
 >阿祥様
 明朝の冊封、朝貢システムも難しいものでよく分からないのですが、そのシステムが長い間をかけて形骸化、破綻をきたしてきた部分も確かに多かったでしょうね。そもそも永楽帝の代から万暦帝の代、もしくはマテオ・リッチのマカオ上陸までが約180年もの長いスパンですし(土木の変の原因の1つにも早くもその萌芽はあったし)。東アジア文化圏に属さなかったリッチの感想は確かに多少の客観性をはらんでいるものであり、高い分析力をはらんでいると思います。
 明の朝貢システムも難しいもので、もちろん皇帝の自尊心や周囲の面子も存在したとは思いますが、皇帝やその取り巻き達の中華思想、という紋切り型の動機だけじゃ語りきれないところがあるんですよ。「国内で自己の力、正統性をアピールするためのレフィリーとして外国の来賓を数多く呼ぶ必要もあった」という意見もありますし。



#7374 
阿祥 2007/01/20 14:00
名前書き忘れました

下の書き込みは阿祥です



#7373 
2007/01/20 12:00
マテオ・リッチの見た明朝の朝貢制度

お久しぶりです。

明朝の朝貢システムはなんだろうというのは、徹夜城さんもいろいろ描かれていますが、先日マテオ・リッチの伝記を読んでいて、面白い記述があったので紹介します。

この伝記はアメリカの小説家が、主にマテオ・リッチの書簡を史料とし、小説として構成したものだそうです。英米では1961年に発表された、かなり著名な作品らしく、僕が読んだのは中国語版です。

マテオ・リッチは広州から中国に入り、10年ほどの時間をかけて、ようやく北京に入ります。(ちょうど秀吉の朝鮮での戦いの時期にあたり、そのせいで北京入りが遅れたというような事情があるそうです。)
まず、紫禁城に入ることに成功し、さまざまな贈り物を皇帝に献上することに成功するのですが、その後、「四夷館」という場所で待機するよう指示されます。その建物は、外国からの使節が、さまざまな献上品を準備して上京し、紫禁城へ送り届けるために待機する施設でした。その建物のなかでそういう使節を観察したマテオ・リッチが持った感想です。

「四夷館には、さまざまな、見るに堪えない、おかしな声を発する人物がいた。頭巾をかぶった人物、帽子をかぶった人物、金を塗ったかぶとをかぶった人物もいた。まるで、アジア民族の展覧会であり、多くの言葉が話されていた。マテオ・リッチは朝鮮・コーチシナ・シャム・ビルマから来た使節に会った。また、韃靼・高昌国・東番(台湾)・チベット・モンゴルからの使節もいた。使節の人数は、人夫も含めると1000人を超えていた。特にマテオ・リッチの興味を引いたのは回教徒であった。彼らは高昌国から来た使節で、イタリア・ベニス・スペイン・ポルトガルなどの名称を知っており、もちろんキリスト教の教義も知っていた。かれらは、玉を皇帝に献上するために持ってきていた。しかし、彼らの主要な財源は大黄(辞書にはウコンとあるが意味的にはちょっとおかしい)であった、甘粛豊富に産出され、そこで安価に仕入れ、北京で高価に売るのである。彼らはこうして稼いだお金で中国の緞子を買っていた。

中略。

これらの商売をする大使たちが持ってくる貢品は、これらの人物にもまして奇怪なものであった。マテオ・リッチは、これらはこの社会で最高の権力を有する皇帝に献上する品というからには、美しく精巧な、珍しいものであろうと思っていた。それが、まったくそうではなかったのである。多くの人々が持ってきていたのは、ただの鉄屑であった。四夷館の広場にはただの木棒が積んであった。これは、宝刀として皇帝に送るということであった。彼らのいうところの甲冑というのは、麻の布でつなぎ合わせたぼろの鉄板であった。他の人々が持ってきているものも、すべてみるも無残なものばかりであった。薪のようにやせこけたロバを連れてきて、アラブの名馬であると言う者もいた。
マテオ・リッチはだんだんと、ここに表れている事態の意味が分かってきた。これらの使節は夜郎自大の永楽帝がつくり出したひとつの芝居に過ぎないのだ。彼は外国人たちに中国が他から秀でた国であることを知らしめるために、二世紀前に多くの使臣を派遣し、アジアの各国を訪問させた。外国人たちに当事の国都である北京に来させ、朝貢させるためである。各国の反応はすべて素早くまた熱烈なものであった。国の大小に関わらず、多くの商人が大使としてやって来た。彼らは、ただただ閉ざされた国であった中国と商売がしたかったのである。実に多くの人々がやって来た。中国の西方で150余国と言われている。それらがすべて皇帝に臣従を誓ったのである。彼らは馬や驢馬をつかい物品を持って北京にやってきて商売をした。しかし、彼らが持ってきた貢品というのは、単に形式に過ぎなく、まったく価値のないものばかりであった。しかし、皇帝は恩情を示すために毎年5万両の銀を費やし、返礼の品を買いこれらの「貢使」に送るのである。彼らは中国にやってくると、厳格な監視のもとに置かれる。旅費と宿泊費はすべて朝廷から支給される。役人たちはこれがどういう事情によるものかを熟知しており、いくつかの理由でこれらのペテンを任務どおり処理しているだけだ。中国と外国が商売をするのは有益であり、彼らが来ることで皇帝の自尊心を満足させることができる。それに咎め立てをするわけにはいかない。また、それらの商人たちを非難して、中国国内で騒ぎを起こされたり、国に戻られて反乱を起こされたりしたらかなわない。それに、役人たちはこれらの夷人のために用いられる公費から、私腹を肥やすことができる。」

これまで、なんとなく、江戸時代の鎖国と、明の海禁政策というのは似たようなものだという前提のもとに考えていました。掲示板でも明の政策とか用語とかが江戸時代に多くみられると言う話題がありましたし。
江戸時代はある面では経済的な理由で、幕府が貿易を独占するために、統制貿易をしたのだから、中国の明朝も何らかの経済的なメリットがあったに違いないと思っていました。それが、この説明では、皇帝の面子をたてるために行われている、一大ペテン劇だといういい方です。しかもそれが、かなり説得力があります。もしかしたら、これが真実に近いのではないか、17世紀の日本と、14世紀の中国ではまったく事情が異なっているのじゃないかという気がしています。

ついでに「士農工商」という言い方も日本では武士の士ですが、中国ではこれは士大夫(読書人)の士ですよね。最近になってようやく気づきました。



#7372 
孟きょう 2007/01/19 23:26


 
 >徹夜城様
 劇画「私本太平記」私も遅ればせながらようやく拝見いたしました(それにしても、雑誌ペースでの太平記関連の漫画とは、珍しいなあ)。港川まで連載が続くのか、続いたとしても観応の擾乱もきちんと丁寧に描いてくれるのか(近代以前から日本人には「観応の擾乱は不人気というか、メンタルに合ってないからなあ・・一番面白いとこなのに・・」)。いずれにしても私も日本史の中で南北朝と室町が一番好きで愛しておりますので、漫画を見た感想を一つ二つ、愛しているがゆえに述べる事をお許し下さい・・。
 劇画で見えた尊氏の髪形なのですが、若々しく、溌剌と描くためかこれもやはりドラマ版まんまに描かれていましたね。しかし尊氏の生まれ上、髪型もやはり劇画で優男に描かれていた義貞と同じ形にするべきだったのではと・・「公家とは違う溌剌とした鎌倉武士」という江戸時代以降の日本人の価値観、好みも影響しているであろうし、やはり漫画上のマーケティングの問題なんでしょうか・・(アニメ「一休さん」では義満なんか、まんま白粉お歯黒べったりに描かれていたり極端)。あとは執筆者の岡村賢二氏はこれまで「真田十勇士」や「真田幸村」等、戦国物を結構書かれているので、それが鎌倉後期や南北朝時代の雰囲気をかもしだすのにネックになるのでは(と、どーでもいい事を勝手に杞憂してしまうのです)とチラリと心配するんですよね。日本人に人気な戦国物を描いてしまってるがゆえに、人物描写の感覚は江戸時代の講談、もしくは江戸時代や幕末、近代、現代の日本人の好み、感覚のフィルターを通しがちになる恐れがあって、そうなるとどうしても敵も味方も真面目、優等生的な性格のキャラになりがちになってしまうんですよ・・。私も佐々木道誉は大好きなんですが、この人たしかにそれ以降の時代の日本の美意識の確立に大きく寄与はしているんですが、その性格、所業はおよそ江戸以降の日本人からすれば別の人種じゃないかと思うくらい、江戸、近代以降の美意識には反している人なわけで(幕末や戦前戦中の人なんか激怒ものだろうな)。
 
 徹夜城様も以前おっしゃってました通りこの時代の魅力って、国がどうしたという観点を超越して、豪快、迫力にあると思うんですよ。見ているこちら側からすれば「おお〜、やっとるなあ」というカタルシス、人のずぶとさ、バイオレンス、とんでもなさ、ど迫力にあると思う次第で・・。美化されている南朝の一部の面々と違い、北朝の京都に駐屯していた方々もこれまた近代日本の方々からすれば「教育上よくない人達」なわけで・・これらの群像も要領よく描かれれば本作の魅力もグンと上がると思うんですよね〜、それでいて戦国時代風で無い一筋縄でいかない描写で。難しいとは思いますが・・・



#7371 
十一郎 2007/01/19 02:42
坂の上の雲のように、風のように

最近の日本歴史映画?といえば『墨攻』という漫画の実写映画化もされてるんでしたっけ。
妖怪退治物の『どろろ』も、原作は歴史要素が所々にありますね。

>腐女子
“てこ歴を真面目に批判している”フリをするというネタでしたので、「これはひどい」というのもネタであり、批難のつもりはないのでお許しを。
ついでに、年越ししての続報。
http://www.akibablog.net/archives/2006/12/post_943.html
似たようなタイトルとは、この『BL新日本史』でしょうね。サブタイトルがストレートすぎですわ!
しかしログ見てて気づいたんですが、萌えな歴史入門書を紹介したのも自分だったんですわ・・・“言板の品格”を汚してもうしわけありません(笑)。

>フセイン処刑
処刑後しばらくの報道を見ていたら、むしろ世界からの批難を恐れて処刑しないよう米国が要請をくりかえしていたとの事で、フセイン自身も米国が死刑から守ってくれるなどという発言を残していたとか。
それにしても独裁者の処刑が隠し撮りされ、ネットで全世界に公開されてしまうという展開にはびっくりしましたっけ。

>坂の上の雲ドラマ化
ニュースで見てズッコケました。ついに本気でやってしまうんですね。変則的な形態が吉と出れば良いのですが、なんだか途中打ち切りになってしまいそうな不安も。
また、大河ドラマで大規模なポスプロといえば元寇がありましたが、当時はそこそこ良かったものの現在の目で見るとどうでしょうか。
まあ、色々いいましたが、頑張って欲しいものです。あいかわらず似たような時代、舞台ばかりをやる大河ドラマが煮つまらないようにするためにも、後に続く作品になればいいのですが。

そういえば江川達也氏が『日露戦争物語』なる漫画を連載していましたが、これがかなりひどい出来で、日露戦争にいたるずっと前に打ち切りにされてしまいました。
何しろ内容どうこうより、とにかく吹き出しにネームばかり、背景は冗談抜きに真っ白で、そもそも漫画として楽しみようがない状態で。

>『白虎隊』
見通してはいないんですが、まさか真面目な内容のふりをして○○○○○。○ネタが入っているとは(笑)。短いCMじゃさっぱり予想できません。
戦闘シーンはそれなりに力が入っていました。



#7370 
ひで 2007/01/18 23:48
あさってはセンター試験

はたして世界史はどんな問題が出るのやら。教科書レベルとはいえ、例年1,2問くらいは間違えてしまうことがありますがはてさて…。それよりなにより、大雪、突風、地震、人身事故とかそういうことがないといいんですが。

大学の入試というと、論述問題の答えを書くときに最新の研究動向を反映させて思いっきりとんがった事を書いたらどうなるんだろうと気になることがあります。そこまで分かってる受験生がいるのかどうかは別ですが・・・。

>坂の上の雲
全13回、一回90分、ということは普通の大河ドラマだと26回分ですか。単純に1話あたりで分けてみると1話分で使えるお金も増えそうですね。お金かければいいかどうかは分からないですが…。お金をかけるシーンというとやはり戦闘シーンになるんでしょうかねえ。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#7369 
徹夜城(受験シーズン真っ盛りの管理人) 2007/01/18 23:14
鬼が大爆笑

 いえね、何の話かといえば、ようやく発表になったスペシャル大河「坂の上の雲」の件です。
 最初の発表からもう何年たったんだろ…と思うばかりですが、当初脚本を担当していた野沢尚さんの自殺以後、とんと音沙汰がなく、どうも立ち消え?という声も飛びかっていたわけですが、毎年のように「予定」との発表だけはあって、一度やるといったことは絶対にやるというお役所的意地もあったようで、どうにか配役&放送予定発表にこぎつけた形。
 あっちゃこっちゃの報道で出ていますが、一応発表になった配役を。

 秋山真之=本木雅弘
 秋山好古=阿部寛
 正岡子規=香川照之
 その妹・律=菅野美穂

 ということだそうで。子規の妹なんて原作では記憶にないけどなぁ…?
 気になったのは放映予定。当初の計画と大幅に変更になったようで、2009年、2010年、2011年のそれぞれの秋に1回90分を4〜5回放送するという3年がかりの計画だとか。今年から3年がかりで撮影と、放映自体もえらく先なのですが、内容の性質上ポストプロダクションにでも時間をかけるんでしょうか(「ロード・オブ・ザ・リング」みたいだ)。
 完結は2011年と聞くと、まるでSFのような(爆)。

 大作ドラマには違いないんでしょうが、各種報道によるとNHKは会見で「1回分の製作費は通常の大河ドラマを上回る」というのをやたらに言ってるようですが、これは「坂」の一回が大河一年分を上回るの?その一回も一年でやる4〜5回を指すの?どうも良く分からないです。まさか1回分の製作費が通常大河の一回分より多いです、ってことではあるまいな(笑)。



#7368 
徹夜城(「奇岩城」でフランス通史ページを書き終えた管理人) 2007/01/16 16:53
それって道誉!?

 さて、昨日購入いたしました、「乱Twins」。
 岡村賢ニ氏による劇画「私本太平記」は当然表紙絵、巻頭カラーとなっております。岡村氏ということで予想はしておりましたが、表紙からして「濃い」です(笑)。表紙絵(未見の方はリイド社HPに画像があります)には三人の武将が描かれてますが、中央が尊氏なのは当然ですが、左右の二人は誰なのか。どうやら第一回の絵を見る限りは右が義貞(意外に優男!)。ということは普通に考えると左の野性味のあるオッチャンが正成ということなのか…

 第一回を読みましたが、思いのほか原作をいじって変えてますね。それとかなりスピーディーにすっ飛ばしてます。一色右馬介と京都を見物中の又太郎高氏が、北条高時の犬を足蹴にする場面は原作どおりですが、その足ですぐに佐々木道誉の館へ連れ込まれる展開になっており、原作にある日野俊基との接触(ドラマと違いしゃべっているのを高氏が聞くだけですが)はあっさりカット。「高氏」どうしの道誉とのやりとりは、むしろ大河ドラマ第3回での展開に近くなってます。
 って言うか、このスタッフ、絶対大河ドラマのビデオ見ながら書いてますよ。だって京都の町並みのカットが建物の配置まで大河のロケセットとおんなじですもん(爆)。背景を書くアシスタントがそのまま忠実に描いちゃったと見た。ちょっとぐらい変えればいいのに…と思うのですが、なぜか漫画作品ではこの手の「そのまんま模写」的なことが多く見受けられます。

 それにしても第一回でインパクトありすぎなのは佐々木道誉のキャラクター!原作よりも大河ドラマよりもぶっ飛んだデザインになってます。出家ですから坊主頭になっているのは大河よりも史実に忠実ですが、首の周りの「エリマキ」はなんなんだ!?外見はまるで「ピエロ」です(笑)。まぁ「バサラ」ファッションといっても具体例が残ってるわけではないので勝手に想像するしかないのですが…エリマキ以外は大河の道誉の服装を参考にしてますね。石ノ森さんの「萬画日本の歴史」でも同様のものがありました。
 第1回でなるべく見せちゃえという意図のようで、高氏は鎌倉に帰って来たところを素早く捕縛。大河とは異なり原作に従って新田荘に押し込められ、足利家臣が救出に行って新田勢と小競り合いになる展開が描かれます。この過程で義貞・直義が初登場。
 高氏が祖父家時の置文を読んでみよう―と思うところで以下次号です。まぁしばらくいろいろと楽しめそうですね。


>katuさん
「室町太平記」、お読みいただきありがとうございます。マイナーなテーマを扱ってますが、楽しんでいただけたようで、嬉しい限りです。ネット上でも知ってる人は知っている(そりゃそうだ)ようで、たまに勝手に「ドラマ化決定!」とか書いてる人を見かけることがあります(爆)。
ま、ドラマ化されていない日本史上最後の大物(?)義満はともかく、細川頼之が主役というのは実現が難しいだろうなぁ、とは思っております。



#7367 
tomohiro 2007/01/15 20:38
ラーメンバーにこういう設定の団体が・・・。

皆様
その昔ラーメンバーなるお菓子があったのですが、
そのおまけのシールにめんま家なる団体が出てきました。
このシールの公式設定では北イタリアが発祥の地で、
パスタを作るのが家業という設定だったのですが、
私は疑問に思いました。
名前は
ラーメンのメンマがルーツだと思うのですが、
私はそのめんま家を自分の小説に自分で設定し直すときに
台湾から福建省に根城にした幇の
一つという設定にしました。
私は結構清朝以降の華南の幇はすごく興味がありますね。



#7366 
katu 2007/01/15 16:09
室町太平記を拝見しました。

非常におもしろい読み物で、一気に読んでしました。
あの時期の歴史については、あまりかかれた物がありませんので
前々から、どうなっているのだろうかと、思っておりました。
文の流れも非常に読みやすく、TVの台本にすぐなりそうです。
いやはや、ほんとうに
おもしろく読ませて頂きました。

どうもありがとうございます。



#7365 
徹夜城(「漫画で南北朝!」企画を進めていたりする管理人) 2007/01/14 23:26
げげっ!

>ぬえさん
 こりゃ〜まったくノーチェックでございました!先ほどリイド社のHPで確認しましたところ、劇画は岡村賢ニさんが担当されているそうで。
 あの長大な原作をどのぐらいのペースで連載する気なのか。また、どの程度いじるつもりなのか、いろいろと注目です。個人的には「機動戦士ガンダム・ジ・オリジン」並みに注目する作品になりそう(笑)。
 寝耳に水で聞いて焦ったのですが、発売日は昨日ですね。よし、ちゃんと入手するぞ!

 なお肩書きのところに書きましたように「漫画で南北朝!」なる企画をひそかに進行中だったりしまして、それもあって余計にビックリ。いや、グッドタイミング。なんせゲーム同様素材が少ないんだから…


>NFさん
 レジオン・ドヌールはちょっとした有名人(文化人)なら外国の人でもホイホイ(でもないか)あげちゃう賞なので、いただいてる人は割と多いですよね。黒澤明に日本の文化勲章が贈られたのは、レジオン・ドヌールが先に贈られそうになったから、という話も聞きます(前後関係は未確認ですが)。国民栄誉賞は例によって死後でした(笑)。
 このほかいくつかの例があるせいか、「世界的に評価される日本人は日本では評価されてない」という話が海外では広がっているようで、それは一面的と思いつつもどこか否定しきれないものを日本人としては感じちゃうのですな。もっとも黒澤明本人の語るところによれば彼と会った海外の映画監督もみんな「自国内では評価されてない」と嘆いていたそうで。日本だけの話ではないんでしょうね。

 ちなみにシャーロック=ホームズもレジョン=ドヌールを受賞しております(笑)。宿敵ルパン氏のほうは職業柄受賞はしてない…と思われそうですが、スペイン人に変装して所属した外人部隊での活躍でちゃっかり受賞しています(笑)。ルパンの生みの親であるルブランもやはり受賞者です。


>小覇王さん
 先日、安藤百福さんについてNYタイムズが社説を書き、「人類への貢献者としてパンテオンに入るべき人物」と最大限の賛辞を贈っておりましたが、ビデオゲーム史というものを考えた時、宮本さんはすでにその領域に達してる方なんじゃないかと。
 …とか言いつつ、メジャー嫌いのゲーマーの僕はPCエンジン系ゲームばかりで宮本さんのゲームはほとんどプレイしたことがないんです(汗)


>パパゲーノ川崎さん
「光秀」は見逃しました。正月時代劇では先週の「風林火山」を今日になってやっと見て、「白虎隊」はまだ見てない、というひどい状態。
本能寺も忠臣蔵の討ち入り並みに何度も何度もやってますが、最近は工夫を凝らそうという傾向が強いようですね。「功名が辻」では信長みずから銃撃戦やってましたし。
「人間五十年〜」は本来桶狭間の戦いの前に舞ったとされるもので(それだって史実かどうかは疑わしい)、本能寺でそれを舞うというのは、彼の年齢と絡めていつからか始まったお約束の創作という気がします。



#7364 
ぬえ 2007/01/14 22:12
漫画「私本太平記」

あれれ、こちらでは話題になっておりませんね。

リイド社「乱TWINS」二月号より吉川栄治「私本太平記」の連載がはじまったようですが。



#7363 
パパゲーノ川崎 2007/01/14 20:51
年末年始テレビドラマ

あけましておめでとうございます。(て遅すぎかな)

唐沢さんが主演の明智光秀のドラマが良かったです。
それにしても、信長が死ぬときはドラマによっていろいろですね。
功名が辻では”俺も死ぬのか”というのは結句尾衝撃的でしたが、
今回は光秀に”お役目ご苦労であった!”と言って炎の中に消えていきました。
最近のドラマでは、”人生50年〜”は舞わないのですかね。

それはともかく、いいドラマでした。



#7362 
小覇王 2007/01/14 18:19


>NFさん
>宮本茂さん(スーパーマリオなどを手がけたクリエイター)
 「メタルギア」シリーズの小島さんや、「ソニック」の中さん等、ゲーム関連ではたくさんの方が海外では有名ですよね。でも日本では一部でのみ、っていうのはけっこうあるような。うちの親もゲームの事は何も知らないのに「ゲーム脳」のことは知っていた。しかも信じていた・・・
>「萌え」系図書
 うわははは!笑わせていただきました。本当に何でもありですね。昔映画の『チャーリーズ・エンジェル』をドイツ語読みすると「カール(マルクス)君の(フリードリッヒ)エンゲルス」となるから共産主義者は必見!という紹介文を読んだ時のことを思い出しました。いまや冗談の対象なんですね、日本では。共産党の人や昔、学生運動やってた人とかはそういうの見てどう思うんでしょうね。




#7361 
NF 2007/01/10 01:33


>海外から見た日本の文化人
宮本茂さん(スーパーマリオなどを手がけたクリエイター)がレジオン・ドヌール勲章のシュバリエ章を受賞した事もどの位の人が知っているやら。「ゲーム脳」とか言っていないでもっと大事にすべき分野だと思うのですがねえ。

>「萌え」系図書
歴史関連では、友人にこんなのを見せられた事があります。
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%BE%E3%82%8B%E3%81%8F%E3%81%99%E3%82%BF%E3%83%B3%E2%80%95%E5%AD%A6%E5%9C%92%E3%81%AE%E9%9A%8E%E7%B4%9A%E9%97%98%E4%BA%89-%E3%81%8A%E3%81%8A%E3%81%A4-%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%9F%E3%81%8B/dp/4882030446
…18禁なので、見る方はどうか自己責任で。もし不快を感じてもNFは一切責任を持ちませんので御了承下さい(笑)。…一応きちんと調べた上で書いているみたいなのである意味タチ悪い一品(苦笑)。
ところで、男性オタクにはあまりBLは受けないように思うのですよ。例の本も女性向なんでしょうね。男性オタクには開き直って「ウホッ!いい男」「やらないか」なんて路線の方が受けが取れそうな気も(分からない人はスルーして下さい、気分を害した方、すみません)。

こんな下品なネタで締めるのは気が引けるので。日本で無名だが海外で有名な文化人といえば、あと井上大祐さんでしょうか。カラオケ発明者として(特許は持っていないそうですが)「TIME」誌に「20世紀で最も影響力のあったアジアの20人」に選ばれ2004年にイグ・ノーベル賞を受賞したのは記憶している方もおられるかと。…確かに、文化人は海外の方がちゃんと評価している気がしますね、何だかなあ。



#7360 
徹夜城(ヒマになったと思ったら突然の仕事が舞い込んできた管理人) 2007/01/09 22:55
年末年始は録画だらけ

 ようやくヒマになって録画溜めの処理が出来ると思ったら、アクシデントのピンチヒッターで突然仕事が増えちゃった(涙)。「バスカヴィル家の犬」も「白虎隊」も「スターリングラード」もまだ見てない…

 まぁそれでもなんとか正月の深夜に放送していた「ジュリアス・シーザー」は鑑賞することができました。詳しいことは調査中ですが、イタリアで製作したTV用映画なのではないかと思います。台詞が全編英語ってあたりは、以前DVDで日本でも出た「アウグストゥス(邦題「ローマン・エンパイア」)と同じノリのようです。
 カエサル(シーザー)役の人が精細で線が細すぎる…という気もしたのですが、あえて狙ってやったものかな?過去のカエサル登場作品ではおそらく描かれたことがない、カエサルの持病「てんかん」の発作を起こす場面が二度ほど出てきてましたし、あちらでも多少新味を狙ったドラマなのかもしれません。
 カエサルの一代記のドラマ化ということで、冒頭にスッラが出てくるなど、ローマ史劇映像としてはちょっと珍しい描写もあります。一方でオクタヴィアヌス(アウグストゥス)は最後まで登場せず。クレオパトラはもちろん出てきましたがサラッと流した感じでもありました。むしろカエサルの本妻(二人目の妻)カルプルニア(だっけ?)の描写に力を入れた印象でした。

 カエサル自身の軍功というわけで、映像化で力が入っていたのがガリア遠征。過去のローマ史ものですと「グラディエーター」でゲルマン遠征が描かれましたが、あんな感じです。ヴェルチンジェトリックスも早くから顔見せしてくれ、カエサルとの「宿命の対決」っぽく盛り上げておりました。
 なんか見ていて「田村麻呂VSアテルイ」を連想しちゃったりして(笑)。


>関連余談。
 ところでいま怪盗ルパンコーナーの「奇岩城」記事を書いているところなんですが、これってフランス史ネタてんこ盛りの話なんですよね。ネタバレは避けますが、邦題にもなっている「奇岩城」の秘密をカエサルがガリアの族長ウィリドウィックスから明かされていた、という設定になってます。「『ガリア戦記』第三巻に明記されている!」と書いてあるんですが、岩波文庫の『ガリア戦記』を見た限りではそんな記述はありません(笑)。
 「奇岩城」では他にも「サクソン年代記(アングロ・サクソン年代記?)」にウィリアム征服王に関連して記述があるとか、ジャンヌ=ダルクが奇岩城の秘密を知っていたとか、「鉄仮面」はその秘密のために仮面をかぶせられて幽閉されていたとか、もうやりたい放題(笑)に史料捏造をしておりますが、子どもの時分には分からなかった歴史背景が分かってから読み返すといろいろ面白い発見があるものです。


>武蔵。
 「五輪書」がアメリカのビジネスマンの間で読まれた、と話題になったこともありましたし、それ以前に三船敏郎版の映画「宮本武蔵」(もちろん吉川英治原作の)がアカデミー賞外国語映画賞をとっちゃったりしたこともありますので、案外知られているのは確かでしょうね。ただ、あちらでも吉川英治のあれが「史実」と思ってる人が少なからずいるという話も(日本国内ですらそうですが)。

 海外で有名な日本人、という話になりますと、20世紀の終わりに「人類史全体で影響を与えた歴史人物ベスト100」の投票を欧米でやりましたところ、日本人で唯一ランクインしたのが「葛飾北斎」(確か60位付近)でした。むしろこれには日本人が驚くんじゃないかと(ちなみに東アジア人では「毛沢東」が10位前後でトップになります)。
 確かに画家としては「天才」と言っていい人だと思いますね。「漫画」のルーツでもありますし、そういう意味でも日本代表というのは妥当なところではなかったかと。

 「史点」書くヒマがあれば絶対書きたかったのが、日清食品名誉会長の安藤百福さん逝去の報でした…今年最初の大物の訃報、って感じでしたね。



#7359 
孟きょう 2007/01/09 14:43



 >tomohiro様
 ブルースリーに関しては全然詳しくないんですが、あの「プロレスの神様(と日本では一応言われている)」カール・ゴッチも武蔵が好きで、関連書物を愛読しているらしいという話を聞いています。



#7358 
景虎 2007/01/09 04:17
武蔵

>tomohiroさん
>武蔵
武蔵は別格のような気もしますね。
日本での知名度が高い日本人と、外国で有名な日本人は、一致しない場合が多いような印象があります。
まあ、あくまでも印象に過ぎないので、実際はかなり一致しているのかも知れませんが。

ただ、合気道の創始者が、オルトドシア教会司教より、カトリック・アポストリカ・オルトドシア教伯爵号を受章されている事など、日本人の大部分は知らないんじゃないでしょうか。

まあ、外国人もあまり知らないかもしれませんが、日本人は文化人や研究者にあまり関心がないように感じられる事が多いのに対して、外国人の方が関心が高いように思われます。

日本の文化人が海外で有名なのは、日本人が知られているというよりも、文化人にたいする関心の差が原因なのではないでしょうか。



#7357 
九州王 2007/01/06 19:17
九州王朝説の解説

一度読んでみてください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E7%8E%8B%E6%9C%9D%E8%AA%AC



#7356 
tomohiro 2007/01/06 16:30
宮本武蔵に対する一考察

昨夜、某民放で日本人が好きな偉人という番組をやっていたのですが、
その中でブルース・リーを扱っておりましたが、
彼が、出演する映画の一シーンで尊敬する宮本武蔵のまねをするという
エピソードがありましたが、
私がビックリしたのが、
チャイニーズアメリカンのブルースが
宮本武蔵を知っていてかつ尊敬していた事実です。
チャイニーズアメリカンじゃなくて、アフリカン・アメリカンや
ロシアンアメリカンの人間が、武蔵を尊敬していたとしても
驚いたと思います。
その話題を聞きつけ、その跡、ウィキペディアで宮本武蔵の資料を検索しました。
その項目には、フランス語、ドイツ語など英語以外の資料も多数存在すると
表示されていました。
意外と日本人って知られていないようで知られている存在なのだろうかとも
考えた一夜でした。



#7355 
elevater 2007/01/05 18:49
ポスト・サダム・フセイン

>イラク
年明けに、なんだったかの報道番組で、ちょっと知らなかったことを
いってました、イラクは決してスンニ派が多数派ではなくて単純に
人口、信者の人数比でいうと一番多いのはシ−ア派でイランに次いで
世界第二位ぐらいのシ−ア派に勢いがある国だろうということを
イラクの分割が危惧されるようなことをいってましたね
切実な問題として、イラク各地方の武装勢力は、てんでに資金源の
確保を 外国人や要人の誘拐、パイプラインの原油を途中で抜いて
転売するなどして各派、アルカイ−ダをしのぐような勢いが




#7354 
小覇王 2007/01/04 02:30
「萌える」より「燃える」!

 皆様、あけましておめでとうございます。
 昨年の12月にネットデビューしたばかりの新参者ですがよろしくお願いします。

>NFさん
 たぶんほぼ同じ年代ですね。僕は中学から高校にかけてぐらいが幽遊白書でした。仙水編はデビルマンに匹敵すると思うのですが、誰も同意してくれない・・・
>一万円 紫式部(世界的古典、見ようによっては日本「萌え」文学の祖)
>BL日本史
 しかし、そんなこといったら戦国時代なんてそればっかしではないのでしょうかね。僕はオタクだけどそっち方面には疎いの(「OVA版ジャイアントロボ」「魁!男塾」などおんなっけ皆無の作品が好き)で、あれなのですが、この間本屋でその手の本(萌える将棋入門だったかな)と小林よしのりの「いわゆるA級戦犯」がとなり合わせに陳列してあって、友達と「そのうち『萌えるA級戦犯』とか出るかも」などと話してましたが、ほんとに出そう。

>elevater さん
 ああいう建国の理念が革命になっている国はずーっと革命状態を維持しないと体制が持たないんでしょうね。革命してどうするというよりは、革命そのものが目的になってしまっている感じ。ああいうところは仮想敵を使って、国民の憎悪を外(あるいは国内の旧体制など)に向けないと内部崩壊してしまうのではないでしょうか。意外と北某国なんかも下手に敵対しないで内に封じ込めれば、勝手に崩壊するかもしれません。

 年末年始は時代劇がたくさんやりますね。とりあえず、「白虎隊」は楽しみにしてます。



#7353 
NF 2007/01/04 01:48
明けましておめでとうございます

遅くなりましたが、徹夜城様はじめ皆様、明けましておめでとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
年末は曙の試合を一相撲ファンとして嘆きつつ過ごしました。…嘗ては相撲最強論がありましたが、最近はとんと聞かなくなりましたねえ。
話は変わりますが、「史劇的な物見櫓」は今年で10周年なんですね。おめでとうございます。改めて、今後の発展をお祈りします。

>小覇王様
僕は、ジャンプは幽遊白書(仙水編で作者が壊れていく辺り含め)をリアルタイムで見ていた世代です。ただ、DBやSDは余り記憶がなく同時期でインパクトが強かったのが「究極!変態仮面」というどうしようもない状況。「るろうに剣心」初期までは読んでた記憶があるんですが…。ワンピースやデスノートになると全く分からない…。
話し変わって、紙幣の肖像について。
架空人物では竹内宿禰なんてのもあったそうです。
僕の案としては、肖像が残っている文化人ということで
一万円 紫式部(世界的古典、見ようによっては日本「萌え」文学の祖)
五千円 本居宣長(日本精神の探求、源氏物語の二次創作歴あり)
千円  手塚治虫(戦後文化はこの人抜きに語れない)
…選定基準に邪念がありそうですが気のせいです。
他に近代文学から一万円 川端康成、五千円 谷崎潤一郎、千円 吉行潤之介
…日本の誇るエロ、もとい純文学作家。

>フセイン処刑
えらく早かったですね。まあ、「歴史は勝者が作る」(アメリカはフセインには勝ったといって良いでしょう)という普遍的原則がここでも生きていたと言う事で、それ以上でも以下でもないかなと思います。後々揉めそうではありますが。

>BL日本史
流行り物便乗企画なんでしょうかね、これも。例には事欠かないんでしょうが、有名な話が多すぎて何を今更と言う気もしないではないです(南方熊楠がそうした研究をしていたような)。日本よりBLを論理で正当化したあげくに哲学を生み出した古代ギリシアの方が面白いんじゃないでしょうか。まあ、こうした企画は必ずしも反対ではないですが、やるならきっちり調べ上げて構成を練りこんだ上でやって欲しいと思いますね。
>「腐」
何でも、「婦女子」という言葉にひっかけて「腐女子」と卑下した表現を使ったんだそうです。オタクにも「一般人」にひっかけて「逸般人」という表現があった気がします。

長文・乱文は御容赦を。



#7352 
Q世代 2007/01/03 21:26
新年

あけましておめでとうございます。
今年もごくたまにお邪魔すると思いますが、よろしくお願いします。



#7351 
孟きょう 2007/01/03 01:17
あけましておめでとうございます

 謹んで新年のお喜びを申し上げます。皆々様、今年もよろしくお願いします。
 >金印問題
 色々論争が行われている問題ですね〜。贈ったとされる人物が、私も大好きな光武帝、劉秀(数年前、アンガールズが番組でややヘナチョコ気味な演技をしたシーンにはやや腹が立ちましたが<泣>)であったり、贈った後漢の年号が建武だったりと、色々と日本史にとっても感慨深いものがあります・・



#7350 
elevater 2007/01/02 09:54
革命って、ずっと革命なんでしょうか

あけましておめでとうございます

>お札
例の国のお札は、やはり建国の開祖の顔がはいっているんですかぁ(笑
そういえば、あの国は今でも「革命」という言葉を使いますが
わたしらの感覚では、革命とは体制を破壊して新しい体制を建てる事を
示してる感じですが、ああいう体制の国の感覚では前体制を倒してから
いつまでたっても革命と言い続けるわけですね
今の世界、共産主義を正式な国家理念としているのは中国とキュ−バだけ
という感じですが。北って労働党なんですよね、共産党じゃないようで
言葉が違うだけで似たようなもんだという意見もありますが
日本での共産党と社民党の違いのようなもんでしょうか



#7349 
tomohiro 2007/01/01 19:25
右よりの聖地に対する一考察

今し方、パラオの資料を見ていました。
この國は臺灣と並ぶ日本の右よりの聖地となろうとしている國です。
どうも、特定のイデオロギーにかぶれるととんでもないことを考えるのかと
思います。
かつて、北朝鮮を革命の聖地として崇拝した人間が居たのを思い浮かべます。



#7348 
若水 2007/01/01 19:03
あけましておめでとうございます

めったに書き込みもしない私ではございますが、新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は念願の吉野や川上村巡りを果すとこが出来、
このように深く南北朝に関心を持てるようになったのも、こちらのおかげと感謝しております。
コンテンツのますます充実されていく様を、大変楽しみにしております。
本年もよろしくお願いします。

>BL日本史
ふと思ったのですが、そういうのが好きな人はなぜ「腐っている」と言われる(自称する)のでしょうか?


http://zyakusui.web.infoseek.co.jp/index.html


#7347 
徹夜城(三が日はなんとか休める管理人) 2007/01/01 17:32
あけましておめでとうございます

 月並みではありますが、謹賀新年。多趣味の城トップページの絵もイノシシに変わりました。なんだかんだでずいぶん年を経てきたなぁ、と思うことしきり。その割にHPの構築自体はガウディの建築のように百年計画ペース(?)でしか進んでないのがなんとも。今年は専門であるところの倭寇コーナーぐらいしっかり完成させよう、とひそかに心に誓っております(こう書いておけば少しは書くだろう(笑))。
 去年は某所で歴史教科書みたいなもんを書くのに追われてましたが(それでも通史を一人で書き上げるという貴重な体験にはなりました)、今年は多少ヒマがとれそうですし、「史点」ともども何とかしましょう(笑)。

 さっそく新年書き込み、みなさまありがとうございます。とりとめもなくレスなどを。


>お札の顔からあれこれ雑談。
 そういや北朝鮮のお札(偽ドルじゃなくてね(笑))ってどういうのなんだろ…と思って検索かけてみるとゾロゾロ出てきました(笑)。う〜ん、予想はしていたのですけど金日成はあるけど現在の「将軍」のほうは肖像画にはしてないみたいですね。この面でも父親と違い露出度を下げているのか、それとも近寄りがたいという演出なのか。ま、考えてみると日本だってその時在位の天皇を紙幣の肖像にしようとは思いませんよね。
 我が家には孫文の肖像が入った台湾のお札が何枚か転がってます。父が仕事で何度か行っていたので…

 日本では前近代の人物、しかも女性、さらには架空人物(?)というおまけもつく肖像画人物がおりました。その名は神功皇后。『日本書紀』では卑弥呼ってことになってる女性ですね。仲哀天皇の妃でしたが神の意思に逆らったため死んでしまった夫の代わりに「三韓征伐」を行い、その間石で腰を冷やしてお腹の子が生まれるのを遅れさせ、帰国後に出産(これが応神天皇)したというとんでもない人。もし史実とすると誰が父親なのかムチャクチャ怪しまれる話だったりしますが(笑)。
 彼女が肖像画に選ばれたのはまだ日本銀行ができる前の段階で、政府紙幣というやつだったそうです。写真も肖像画もあるわけがなく、明治天皇や西郷隆盛の肖像で知られるキヨソーネが勝手にデザインしてます。そのせいでとても日本人とは思えない顔になっちゃってるという(笑)。

 かつては紙幣の肖像には偽造防止のために「ヒゲの多い人」という条件があったらしいです。それで板垣退助なんかが選ばれてたりすると(笑)。もっともそう言われつつものっぺりの岩倉具視なんかもありましたから、真相は不明です。
 どのみち最近ではコピー機器が普及してますからヒゲの多い少ないなんて関係ないわけで、それで女性も出てきたのだと思われます。まぁ紫式部はともかく樋口一葉ってのは近代史では当たり障りがなさそうなのがそのぐらいしか思いつかなかった、ってことなんでしょうね。歴史の授業でおなじみなのは与謝野晶子や平塚らいてうといったところですが、やっぱりどこかで躊躇があったでしょうね。


>「非実在」の話といえば…
 「聖徳太子非実在説」の話で思い出しましたが、こんな本が出ておりますね。

三浦佑之著
「金印偽造事件―「漢委奴国王」のまぼろし(幻冬社新書)」

 まだ中身は読んでないのですが、目次とネット上の話題などでチラチラと情報収集中。ちなみに以下のアドレスがこの著者の「宣伝板」なるサイトです。
http://homepage1.nifty.com/miuras-tiger/

 この金印の「偽造説」や疑問の声はこれが最初というわけでもありません(発見の経緯が少々出来すぎとは誰もが思うところではあります)。それはこの本の中でも触れられてはいるようですが…ただし、有力視されなかったのは別に学界の保守性ということではなく、とくにひっくり返すほどの証拠がないということでもあります。この本への書評をいくつか見ましたが、やはり「勇ましいタイトルの割に根拠が薄弱」という指摘が目に付きます。
 この著者、三浦氏というのは最近「口語訳 古事記」を上梓して話題になった方ですね。この「古事記」は立ち読みしましたが、冒頭に原文にはない変な語りを入れてるのが気になった…程度の印象でした。その後、高森明勅氏に批判されて論争(三浦氏は「つくる会」に批判的)したということはありました。
 ここでなんで「金印偽造」という本を出したのか、読んでみないと分からないところですが…


>BL日本史?
 これ、以前話題に出た「萌え」とおんなじコンセプトですわなぁ…(汗)。
 「王の男」の話題でも出しましたが、そこで義満ですよ(笑)。世阿弥をはじめとして稚児さんおおぜい侍らせましたし(まぁ世阿弥については確たる証拠はないようですが)、ついでに女性もおおぜい手をつけた豪勢な両刀でございましたので、ネタにはことかかない(笑)。祖父さんの尊氏にもそういう少年がついていましたし、南北朝史だってこの手のネタで一冊、って、やっぱヤメタ(汗)



#7346 
たらちね小僧 2007/01/01 17:21
あけましておめでとうございます。

管理人さま、みなさま、今年もよろしくお願いします。

十一郎さま、実は、私も、腐っている女子でごさいます。
なにしろ、韓国で「王の男」が大ヒットするような
状況でございますからね。



#7345 
十一郎 2007/01/01 16:15
何といいますか・・・

まあ、言ってる事は逆なようでいて、似たような印象論を語ってしまいました(笑)。奇遇というか何というか(苦笑)。

では、日本史に関して、あまりに「これはひどい」と思った書籍をついでに紹介しておきます。本当は紹介するべきかどうか非常に迷ったのですが・・・見るのは自己責任で。
ttp://www.bk1.co.jp/product/2723636
ttp://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9981315133
こんなに腐った歴史の見方が存在するものなのか!

ちなみに下記は企画者のブログだそうですが・・・
ttp://suzakugames.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_0b68.html
「聞けば、似たようなタイトルが別の出版社からも出るそうで、考えることは意外に、みんな同じものだと。」
ほんとに腐りきった世の中です。

※腐ったという強い言葉を使用した理由は以下。誹謗中傷の意図はありません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%90%E5%A5%B3%E5%AD%90
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C9%E5%BD%F7%BB%D2
※いや信玄の手紙とかも有名になりましたがねえ・・・



#7344 
十一郎 2007/01/01 15:55
あけまして おめでとうとは 言えぬ年

・・・という川柳が毎年聞かれるような。
12月も終わろうというころにソマリアが侵攻され、年末のETV特集でレバノン侵攻を見て、大晦日はTBSの戦争関連特集を見て、ひでさんも書かれているタイのテロもあり、年末年始早々に鬱々とした感じになっております。しゃれこうべを掲げて練り歩いた一休さんの気持ちが多少はわかるような(いえ、騒ぎがあまり好きではないために、別の情報を選んで見ている自分の責任もあるでしょうが)。
さておき、お久しぶりです。今年は去年より良い年でありますように。

>「過去から現代へのタイムスリップ」

かなり前の話題ですが、ちょうどNHK教育の木曜日19時から『メントーズ』という海外の子供向けドラマを毎週再放送しています。
過去から偉人を呼び出して、さまざまな事を教えてもらったり、偉人の偉業について学んだりする。まあ教育的な内容ですが、ヴラド・ツペシの回がホラー仕立てになっていたりして、そこそこ話がまとまった良いドラマです。

>徹夜城さん
>これもそのうち「バグダッド裁判史観」だの「フセイン合祀問題」だのになっていくんでしょうか(苦笑)。

合祀はともかく(笑)、すでに東京裁判との比較論考はあちこちでなされてますね。自分が見た範囲では、主に左派からですが。まあ、もともと天皇を免罪する方便でもあったので、東京裁判を全肯定している左翼はほとんどいないわけで。
むしろ自由主義史観以降、東京裁判史観などと一くくりにされ、あまりに東京裁判を全否定するような言説が右派から出てくるので、最近になって「そこまでいうほど一方的ではない」と部分的な再評価がなされるようになったくらいです。ルワンダ虐殺を裁く場において、東京裁判の判決が前例として言及された事もありますし。

ちなみに年末のETV特集を見ていたら、イスラエルのレバノン空襲を報道するBBC等の海外メディアに対して、「偏っている」「実際の被害は半分」「反ユダヤ主義を基にしている」「死体の場所を変えて五回もカメラに写している」と主張するイスラエルの一般人が何人も登場していました。
ホロコースト修正主義者が言っているような事を、自分たちが加害者的な立場に立つと無自覚にやってしまうわけです。フセインの裁判もかなり拙速で、近い将来にさまざまな修正論者を生む温床になるのも予想できますね。

※ちょっと日本の現状も。
安倍首相が就任後は前例を踏襲し過激な発言を抑えているわけですが(かといって失言がないわけではありませんが)、むしろそれを右派議員が不満に思ったのか、“従軍慰安婦”に反発する声明を出してしまいました。
で、それが日中共同歴史研究が難航していると発表されたのと同じ日だったのが、なんとも困った話であります。日本の軍国主義者達を非難する発言が中国側からなされたのを当日に証明してしまわなくても。幸い、日中共同の歴史研究は進行し始めたようですが、予想されたように前途多難なようで。

>ミロシェビッチ
>ピノチェト元大統領
>ニヤゾフ大統領
>カストロ議長
>フォード元大統領

昨年はさまざまな独裁者がそれぞれの結末を迎えたという意味では、印象深くありました(・・・って、カストロ議長は死んでないよ! フォード元大統領は独裁者じゃないよ!)。
たしかフォード元大統領は11月に最長寿大統領を更新したばかりでしたっけ。前任者の不祥事で副大統領にくりあがり、さらに大統領の不祥事で選挙をへずに大統領になった変り種でしたね。
トルクメニスタンのニヤゾフ大統領は、独裁体制をしきながら外国と距離をとるために永世中立国となっていましたっけ。豊富な地下資源を使って国が富んでいるため社会保障が充実しているというあたり、フセインをも思い出させます。次の大統領選挙には立候補しないと宣言していましたし、そんなに悪い死に様でもありませんでした。トルクメニスタンの今後によっては高く評価されるかもしれません。

>お札
偽造を困難とするために髭が必要と噂されていたわけですが、女性のお札も出てきましたし、もっと様々な人物であっても良いでしょうね。
金がらみというと、田沼意次や水野忠邦といった人が思いつきますが、どうも不景気でいけません。



#7343 
粕谷真人 2007/01/01 15:29
あけましておめでとうと言いたいが

【米韓】 米国の学校、日本人の書いた韓国歪曲本を教材に使用〜抗議受け採択可否の投票実施[01/01]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1167619276/

PS:
今年も、中国、朝鮮と関係はかわらないようだ。
中国朝鮮は、敵であり異質な文明として扱うべきということだ。



#7342 
ひで 2007/01/01 14:12
恭頌新禧

今年もよろしくお願いします。
しかし新年早々というか年末からずっとバンコクでテロが起きていて、なんというか重い気分になってきますが。

>お札
いっそのこと肖像画にこだわらず2000円札みたいに絵巻のワンシーンでもそのまま使ってみたらどうかと思うことがあります。あるいは屏風絵とか。カラフルになる分偽造も面倒そうな気がするのですがどうなんだろう。使う題材は後三年合戦絵巻の雁行の乱れの場面とか川中島の信玄・謙信の斬り合いとか蒙古襲来絵詞とか色々ネタは転がってるような…。あるいは奇抜なところを狙うなら去年展覧会があった若沖など江戸時代の画家の絵とかも面白いと思います。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#7341 
景虎 2007/01/01 07:46
あれ?今年は何年だったかな・・・

あけまして、おめでとうございます。
今年も、よろしくお願い致します。

>徹夜城さん
>近代以前の人のお札
聖徳太子がありましたね。
今となっては懐かしいですが、『聖徳太子架空説』を主張している人がいる事を、連想してしまいました。

仮に、聖徳太子が本当に実在しなかったとすると、架空の人物もお札の肖像に使えるという事になるんでしょうかね?

>小覇王さん
過去ログ全部読んだんですか?凄いですね。
まあ、私も気に入った掲示板等を見つけると、稀に同じ事をしてしまうので、気持ちは分かりますが。



#7340 
小覇王 2006/12/31 19:32
どこまで似てる?

 明の太祖、朱元璋は、業績的には文句ないし、粛清はしたけど農民には優しかったらしいのでお札にならないとは限らないと思いますが、でもたぶんあの威厳のある顔のほうが採用されるでしょうね。家康のしかみ像じゃないけどたぶん本物に近いであろうという奴はちょっと怖いでしょうね。子供の永楽帝は親父に似てたのでしょうか?
 秀吉も実際はもう少し貧相だったのでないかと思うのですが。信長、秀吉、家康の三人の中ではそういうのに一番寛容そうな家康が一番肖像画のイメージが統一されていないような。
 イラクのサダム元大統領の死刑執行は年内ということで予定されていたらしいです。でもイスラム暦でも今日が大晦日なのかな?中東の独裁者とかが自分の巨大な肖像画とかを町に出したりするのは、宣伝のためなのでイスラム教で言う偶像崇拝には当たらない異という話を聞いたことがあります。でも言い訳のような気もしますが。
 あと、五時間ほど。何も起きないといいんですが。



#7339 
elevater 2006/12/31 18:20
偽造されにくい顔がいいでしょうか

>お札の顔
人間じゃなくてもいいならディ−プインパクトのお札とか
そういえば、最近のは写真がある肖像の おさつ、ばかりですね
絵の 筆描きのシンプルな肖像だと写真肖像より偽造しやすいとか、そういう
関係なのかな、偽札といえば国をあげてやっておられる(笑)例の国の お札は
どんな肖像なんですか、やはり、あの国の開祖か現職の将軍様の顔がお札に
なってんですか?(笑)きのう、イラクの前・元首が極刑となりましたが
あの人も勢力が盛んだったころは自分の顔を お札に刷らせてたのかなぁ
というか、自分の顔の肖像を貨幣の意匠にさせる権力者って究極の独裁者の
部類でしょうね、歴史上で、どれくらいいたのでしょうか
明の開祖の皇帝とか暴君の代名詞みたいにいわれてますからやっててそう
ていうか、あの人、顔がインパクトありすぎだったらしいから、それの
リアルモ−ドの肖像が入っている貨幣って、ちょっと怖い



#7338 
本田 2006/12/31 17:47
変換ミス

江島→絵島でした、失礼しました。





#7337 
本田 2006/12/31 17:36
お宝? 青島幸男、ウルトラマン出演

この年末休み、現在ファミリー劇場で放映中のウルトラマン(録画したやつ)を、娘と一緒に見ているのですが、先日そのなかで、この前急逝した青島幸男が出ていたのでびっくり仰天した次第。

その回は第11回の「宇宙から来た暴れん坊」です。脳波怪獣のギャンゴとかいう怪獣が登場するのですが、その怪獣は何でも願ったものに変えることが出来る隕石らしきものを、ある悪徳人間がその隕石を盗み、「怪獣になれ」と叫んで隕石を怪獣に変えてしまったのですが、青島の出演場面は、その隕石の実験の学会のようなところで、集まったメンバーが次々と自分の欲しいものを云って隕石をその欲しいものに変えて行くのですが、青島が「僕はコレ」といって隕石がきれいなお嫁さんに変わる、というもので。まあ、これだけなんですけど、あまりいらっしゃらないと思いますが、もし興味おありならレンタルビデオでも。因みに、この怪獣どうやって退治するのかをいうと、隕石を怪獣に変えた気を失った男が、眼が覚めて怪獣のことを忘れれば怪獣が隕石に変わる、というのですが、でも眼が覚めた男に対して「おい、早く怪獣のことを忘れるんだ!」と云っているのはなんとも話が逆だと思うんですけど(笑)。

野口英世のタカリ度につきましては、渡辺淳一著『遠き落日』に詳しいですね。

元一水会代表、鈴木邦男先生のHPに詳しいです。
結婚詐欺まで行っていたとは!!

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/2207/2003/shuchou0203.html

ところで、映画『大奥』公開につき、勉強のため、杉本苑子さんの『江島疑獄』(講談社文庫)を買いに出かけたのですが、ナイ! どこにもナイ! 店員に聞いてみても良かったのですが、別に急ぎでもないので、でも徹夜城さん、これ絶版ですか? この作品何でも従来の江島と生島のスキャンダル説を根本から否定し、これは力を持ちすぎた大奥粛清を図った、反月光院派、つまり徳川吉宗派の陰謀である、ということのようですが、まあ、事の是非はおいても考えられることではあります。映画のように江島と生島が何度も密会したり、火事の中を手を取り合って逃げ回る、なんていうことは絶対になかったと私も思います。徹夜城さんの説は如何に…

私が、この大奥最大のスキャンダル事件・江島生島事件を知ったのは、もうかれこれ35年ほど前にNHKで放映された、大型金曜時代劇『男は度胸』という(原作は柴田錬三郎の『徳川太平記』だそうで、当時のNHK大河は『樅ノ木は残った』だったと思います)番組でした。江島役を岡田茉莉子さんがやっていました。因みにこの岡田さん、今度1月4日(木曜)NHK放送の「スタジオパークからこんにちは」にゲスト出演なさいます。

では徹夜城さん、みなさん、どうか良いお年を!



#7336 
徹夜城(また書くネタを書き忘れた管理人) 2006/12/31 00:41
「寒い時代」といえば

>小覇王さん
 その「寒い時代とは思わんか」の名台詞を吐いたワッケインの声優さんも今年の物故者の一人でありました…



#7335 
徹夜城(やっと休みになった管理人) 2006/12/31 00:40
史点登場人物がまた一人…

 とりあえずサダム氏の死には、そういう感慨を覚えます。刑死は史点史上初ですな。
 それにしても急いだモンです。直接の容疑は150人ほどのシーア派を虐殺したことになってるんですが、その他の事については曖昧なままに。これもそのうち「バグダッド裁判史観」だの「フセイン合祀問題」だのになっていくんでしょうか(苦笑)。しかし日ごろ「東京裁判史観がどうの」と騒ぐ方面の人たちの多くが今回のサダム処刑に賞賛を送るという変な構図があるんですよねぇ、この国には。
 そのサダム氏をさんざん利用して、ある時なぞ一緒ににこやかに握手する写真まであるラムズフェルド氏などはどういう感慨をお持ちなのやら。そういやサダム氏死刑決定に一番賞賛を贈った国はイランだったりするというのも面白いところで。
 「人道上の罪」で裁かれたのは東京裁判以後ではミロシェビッチの例もありましたが、この人は病死でした。そういやこの人も今年死んだ史点登場人物でした…


>小覇王さん
 いや〜ここの過去ログは全部読むと大変なことになりますよ(笑)。確かに話題が多岐にわたる、というより変にマニアックなので、キーワード検索でいろんな人が引っかかってます(笑)。
 確かに世代的に共通の話題としてしばしば出てくるのが「80年代ジャンプ」「ファーストガンダム」ですね(笑)。他の世代の方もいるとは思うのですけど、これらのものに関する知識は「オタクの教養」となっていて、世代を超えてるという見方もあります。
 海外組が多い(といっても日本人ばかりですが)というのはここの特徴でもあります。これは海外ネタの多い「史点」のせいでもあるらしいのですが、常連の一人に年中世界を飛びまわっている方がおられまして、その人の紹介で、というパターンもあるのです(笑)。


>お札の肖像
 野口英世って一番伝記の種類が多い人と聞いたような…最近はネガティブな面も取り上げたものも増えてきているらしいです。
 現在の千円札は金に汚かった人(笑)、五千円札は金に縁のなかった人(笑)、一万円札は有名な引用とは裏腹に人の上に立っちゃってる人(笑)…という具合ですが、たまには近代以前の人のお札もほしい気はしますね。
 しかししかめ面の家康肖像のお札は、心理的不景気を招きそうな…(爆)



#7334 
小覇王 2006/12/30 01:25
『寒い時代だと思わんかね・・・』

 雪が降ってきて寒い・・・。初雪というわけではないですが積もりそうです。
 やっと、過去ログを、全部読み終えました。結構ここの皆さんは全国(全世界!)に散らばってるんですね。皆さんのところは雪は降りましたか?
 いやあ、それにしても濃い。過去ログを全部読むだけで、相当知識が増えます。その時起きた出来事を思い出しながら読んでました。このネタに参加したかった、というのもいっぱいあったし。専門的に歴史を扱ってらっしゃる方も結構いらっしゃるみたいですね。自分なんかは、完全に趣味なのでネタふりしかできないかもしれませんが、皆様よろしくお願いします。
 ガンダムと黄金時代のジャンプ(売り上げ的にはスラムダンクや幽遊白書の時代が本当の黄金時代らしいけど、誰がなんと言おうと北斗の拳やキン肉マンの80年代が黄金時代)が共通前提になってるところなんか観るとだいたい年代が分かりますね。徹夜城さんは同年代か少し上ぐらいかと推察いたします。
 僕なんかは上の2つに加えて東映の戦隊シリーズで最初に見たのは何?とかで世代が分かったりします。ちなみに僕は『ゴーグルV」です。あのシリーズも今やってるので30作目らしいですね。ほぼ休みなく30年以上やってるのは結構凄いかも。ちょっとした歴史です。

 前の書き込みでお札のネタを振りましたが、皆様は日本のお札の肖像画には誰が相応しいと思いますか?地元ということでは野口英世は誇らしいのですが、あの人は業績や知名度は申し分ないのですが、日本でも有数のたかり屋(笑)ですからね。もっと、留学費用をと渡航前に宴会で使い果たしたとか、豪快な逸話を知って欲しい。
 僕の候補は以下の通りです。

    1万円・・・徳川家康 (しかみ像)
    5千円・・・源頼朝 (神護寺のやつ。いや、違うらしいですけどね。
     千円・・・手塚治虫 (もちろん作品中の自画像で)

 




#7333 
徹夜城(また書く予定のことを書き忘れた管理人) 2006/12/29 22:56
歴史的訃報といえば

 映画の伝言板に書き込みしてから戻ってきました(笑)。先ほどニュースネタで書き忘れた事を。

☆スパイ・ゾルゲの上司が死去。104歳。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20061229i413.htm

 近ごろ「007」ばりの毒殺事件であれこれ噂されているロシアンスパイ大作戦(笑)ですが、ゾルゲの上司がまた生きていたとは…



#7332 
徹夜城(クリスマスはイブも含めて毎年仕事中の管理人) 2006/12/29 22:30
今年はまだ2日ある

>NFさん
 フォード元大統領の訃報にも驚きました。いえ、年齢的には歴代でも最長寿だったので相応ではあるのですが、つい先日まで元気みたいな話も聞いてましたので。在職中はこれといった話題がない大統領でしたが、遺言には現大統領とその取り巻きへの苦言があったようで。やはり国葬なんですね。
 ジェームズ=ブラウンについては音楽に疎い僕ではありますが、一応顔と名前は…というぐらいで(^^;)。それも映画「ゲロッパ!」でネタにされてたなぁ、という程度の認識でして。
 芸能界の訃報といえば、カトちゃんもあやうくリスト入りするところだったようで。長さんにメガホンで殴られて追い返されたかな。

 ヘタすると今年の死亡者リストに加わってしまいそうなのがイラクのフセイン元大統領。スピード裁判の上にスピード処刑との情報が出て来てます(30日執行?)。虐殺の被害者のクルド人なんかはもっとちゃんと裁判で追及を、って言ってるらしいんですけどね。なんか裁判が続いていろいろ出てくるのをイヤがってる人も多そうです。

 NFさんにならってこちらもニュースネタを。

☆「キリストを国王に」ポーランドで論議 つれない教会側
http://www.asahi.com/international/update/1228/006.html

 さすがに実現しそうに無いですが(笑)、こういう話も出る国なのだなぁ、と改めて思いました。


>映画ネタ
 本日、「007カジノロワイヤル」を見てきました。
 この掲示板では歴史ばなしと無理やりつなげた話題をしておきますと、今回はジェームズ=ボンドの話を一回リセットして彼が「007」となって最初の冒険が描かれます。しかし時代は完全に21世紀初頭(911テロの話題が出てくる)。これで一応これまで一続きの物語にしていたのに年齢が何度も若返るという矛盾にはケリをつけてしまいました。敵も国際テロ組織というあたりが今風で、上司のMも「冷戦時代が懐かしいわ」などと言っております(笑)



#7331 
elevater 2006/12/29 18:04
ソウルマシンも不死身じゃなかったんですか

ジェ−ムス=ブラウンの年齢を逝ってから知りました、73歳とは
思っていたより年季のあった人だったんですね、ひょっとしてプレスリ−と
近い世代じゃ?最近おくさんとけんかして警察沙汰になった報道を聞いたときは
けんかで暴力を振るうくらい元気なんだぐらいに思ってましたが
この年齢のちかくまでステ−ジをこなしていたことじたい驚異的です
このひとがいなければソウルという音楽分野もなかったかもしれませんね



#7330 
tomohiro 2006/12/29 12:21
私のような人間としては

>NFさん
私のような音楽が好きな人間としてはJBことジェームス・ブラウンが亡くなったのは、
とても残念です。そして一つの歴史が終わったことを感じますね。
音楽關係の人間の死去でビックリしたのはx japan のhideが亡くなったのも
ビックリでした。
ちなみに尾崎豊は亡くなってその存在を確認した節です。



#7329 
NF 2006/12/28 00:15
また、星が落ちた

オタクネタでしめるのも何なので。
徹夜城様じゃないですが、年末にずいぶんと訃報を聞くような気がしますね。
過去帳にまた名前が追加されたようで。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061226-00000002-eiga-movi
「エディ・マーフィが熱演したソウルの帝王ジェームズ・ブラウンが逝去」
音楽はよく分からないのですが、ビートルズとも並び称されるような20世紀のポピュラー音楽を代表する歌手だったそうですね。ツアーの予定を最後まで残していたそうで、生涯現役というか、プロ根性と言うか敬服のほかありません。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061227-00000050-mai-int
「<訃報>米フォード元大統領が死去 93歳」
ご存知、ウォーターゲート事件を経て昇格した大統領。アメリカ史上初の大統領・副大統領選挙を経なかった大統領、現職大統領として初めて日本訪問、歴代大統領最長寿(06年12月27日現在)と微妙なトピックスが並ぶ大統領でもあります。

…20世紀も過去に、「戦後」も歴史になりつつあるなあと思わせる年の瀬ですね。



#7328 
NF 2006/12/27 22:47
何か忘れてると思ったら

「非欧米の非キリスト教圏」、日本が抜けてますね(笑)。まあ、日本は大分前からなんで何をいまさらって事で勘弁してください。

で、我が国ではネット上でもてない男がやっかみ半分で騒ぐのが通例になっている、と。
教皇がクリスマスの商業主義を批判した時も、何か教皇支持の声が高かったし。そんな固い事言わなくても、世界規模のお祭りになってるんだしとは思うんですが。

で、僕ですか?恋人と過ごしたのかって?…ネロとパトラッシュ、ドズル閣下にスレッガーさんやバーニィの冥福を祈って過ごしましたが(涙)。



#7327 
NF 2006/12/27 22:31
素敵なクリスマスイブ

いつの間にやらクリスマスも終わり年越しモードに周囲がなっていますね、気づけば。
今年のクリスマスイブには、色々な奇跡が起こっていたようです。

http://www.excite.co.jp/News/odd/00081167196894.html
「クリスマス泥棒、盗んだ金を返還(一部除く)」
何だかやることが中途半端な気がしないでもないけど…。

http://www.excite.co.jp/News/odd/00081167196081.html
「『今日はクリスマスイブだ!』と叫んで強盗撃退」
なかなかの勇気ですね。

近年では、非欧米の非キリスト教圏でもクリスマスを祝う習慣が広がってるみたいですね、中国・インド・インドネシアとか。という訳で、東洋からもこんなニュース。
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081167120960.html
「ブッダの化身? 謎の少年、9カ月ぶりに出現」
…あれ以来、森を彷徨っていたとのこと。相変わらずのようで。

http://www.excite.co.jp/News/odd/00081167118100.html
「平壌の空に巨大な光輪あらわる KCNA報道」
将軍様が最高司令官になった記念日の前日に起きた吉兆だそうです。…そのうち麒麟でも出るんでしょうか。

…嗚呼、素敵なクリスマスイブ(泣笑)。



#7324 
徹夜城(ルパンコーナーで大作業を終えた管理人) 2006/12/21 23:13
今年の来世芸能界は新人が賑やか

 などと書いてしまう昨今。芸能界だけでなく漫画・アニメ業界でも大物が亡くなりました。毎年ある程度はそうなんでしょうけど、今年は特に…と誰もが思ってるんじゃないかと。ホントに大晦日まで気が抜けません(汗)。
 とか思ってたら、トルクメニスタンの終身大統領にして「国父」のニヤゾフ大統領急死(66歳)というニュースが飛び込んできました。史点登場人物の中では早死にだったな…


>まずは今日見た映画から。
 本日、韓国時代劇「王の男」を鑑賞して来ました。地味な題材のはずなのに韓国では空前の大ヒット・社会現象にまでなったというのですが、日本ではちとヒットは難しいんじゃないかと。日本で言うと「世阿弥」を映画にして義満とどうのこうの…ってやるようなもんですから。
 ただ映画自体の出来はやはり凄いと思いましたね。先ほど他所で書いたことですが、陳凱歌の「覇王別姫」とフェリーニの「道」とビスコンティの「ルードヴィヒ」を混ぜ合わせて3で割ったような映画です(笑)。
 歴史知識無しでも見られますが、ある程度基礎知識をもってから見ると楽しめるかと。僕も朝鮮史は専門ではないのでさわり程度しか知らないで鑑賞しましたが。

 時は16世紀初頭、芸人や妓生を宮廷に入れてドンチャン騒ぎ、あきれ果てた重臣たちにクーデタを起こされて廃位されることになる暴君・燕山君(ヨンサングン)の時代。都に流れてきた大道芸人のチャンセンとコンギルは王を風刺する芸で荒稼ぎしていたところを逮捕される。王(燕山君)に芸を見せて笑わせられたら命を助けるといわれ、見事に成功、宮廷で生活する事になる。
 二人のうちコンギルというのが、男なんですがいわゆる「女形」。それも女よりも女らしい絶世の美男なのであります(この設定を見事に再現できた俳優さんが凄い!)。燕山君はこのコンギルに身も心も溺れさせていくわけですが、その背景には彼が背負っていた国王としての重圧、父王へのコンプレックス、そして母を謀殺され愛に飢えていたことなどが浮かび上がってきます。史上有名な暴君を哀れな犠牲者として描いたことがあちらではかなり新鮮だったみたい。
 大河「太平記」で片岡鶴太郎が演じた北条高時にかなり似てるなぁ、と僕は思いました。

 最後に史実どおり燕山君はクーデタで廃位されます。そのあと即位したのが異母弟の中宗で、そのときのドタバタはドラマ「チャングム」の冒頭で描かれていました。宮廷の描写なんかは、かなり嘘っぽい「チャングム」よりもこちらの映画のほうがリアルに再現できていたんじゃないかな、と。


>本田さん
 数年ぶりでいらっしゃいませ(笑)。数年ぶりに来ないと更新していないコーナーが多いってのは問題ですよねぇ(汗)。
 岸田今日子さんというと、いろんな役がありましたが、僕の印象に残っているのは「戦争と人間」で演じてた中国人女スパイ役かな。
 淀殿のことですが、三成よりは大野治長…とは言われてますよね。「独眼竜政宗」や「葵・徳川三代」でもそれっぽい描かれ方はしてました(断定はしないけど)。三成とのパターンも過去にいくつかあるはずで、これは単に話が分かりやすいからなじゃないかと。


>小覇王さん
 日本のお札の肖像画は過去にも近代人か古代人かどっちかなんですよね。最近は政治家はいろいろ議論を呼ぶので文化人を中心にしているようですが、中世武士連中を肖像画にって話はなかなか出ないですね。もちろん元にする画像の問題もあるんでしょうけど、隣国じゃ李舜臣の例もあるわけで。



#7322 
小覇王 2006/12/20 22:19
訃報相次ぐ

>NFさん、影虎さん。
 はじめまして。いろいろとご意見ありがとうありがとうございます。明治政府の復古主義というのは意外と盲点でした。これまで(僕が知らなかっただけかもしれませんが)西洋の近代と江戸の近世のせめぎあい、という風に語られてきたものですが、武士の時代以前に戻そうという(つまり”王政復古”ですね)のは新しい観点でした。
 まあ、僕は旧会津藩出身なのでどうしても明治維新に批判的になってしまうのです。佐幕派ですし。
 徳川家康を特に好き、というわけではないのですが、日本の歴史の中ではもっとも重要な人物だと思います。なんといっても二〇〇年以上戦争のない時代を作ったのは彼だけですし。明治政府など戦争しまくった挙句、一〇〇年もちませんでしたから。ぜひ紙幣の肖像になってもらいたいけど、ならないだろうなあ。これまで歴代の紙幣肖像って、たしか武士が一人もいませんよね。

 >本田さん
 はじめまして。保元の乱は「新平家物語」だけですか。戦さそのものは短いものの、面白い題材だと思うんですがねえ。為朝主役で是非やってほしいですね。今度ビデオ借りてみます。
 
 岸田今日子さん、青島幸男さん、漫才のカンニング中島さんが今日、亡くなられました。特に前者二人は一時代を築いた方です。実相寺昭雄監督も最近亡くなられましたし、毎年年の瀬になると一気にたくさんの方が亡くなっている気がします。漫画家の石川賢さんも今年亡くなられました。皆様のご冥福をお祈りします。





#7321 
本田 2006/12/20 21:12
追悼 岸田今日子さん

大変な御無沙汰であります(もうお忘れかな?)。

久しぶりに当サイトにやって来て最大の楽しみと云って良い「しりとり歴史人物館」を除いてみると、オオ! やはり、あの人物が、、調所広郷……  実はずいぶん前、初めてやって来た頃(ちょうど三年前)、徹夜城さんにこのコーナーを楽しみにしていて、次の「ズ」から始まる人物として、私もかの「調所広郷」を挙げておいたのですが(証拠→♯4387)。次は「ホ」からですか。まあ、私の希望としては、あの会津の祖・保科正之あたりを希望しますが、でも当分更新はないのでしょうな(トホ)。

ところで、先ほどのニュースで知ったのですが、女優の岸田今日子さんがお亡くなりになったとのこと。76歳だったそうです。

岸田さんといえば、私は大河ドラマの関連では「春の坂道」(71年放送)の淀君役が印象に残っています(あの時は三成が中村敦夫、家康が東大出身の俳優・山村総(故人)、秀頼が確か片岡孝雄だったか?)、最近では98年の「最後の将軍」の松島役でしたでしょうか? でも本当は私の年代では、あのムーミンの声でしたでしょうな、何と云っても。謹んでご冥福をお祈りいたします。

そういえば、この掲示板で保元の乱の話題がちょっと出ておりましたが、徹夜城さんも仰っていた通り、保元の乱は一度「新平家物語」(72年放送)でやっていました、というか保元の乱が取り上げられたのは、この新平家一回だけです。鎮西八郎為朝を伊吹勝敏(吾郎)、左大臣関白頼長を東大理学部中退の俳優、今は亡き成田三樹夫が演じていました。因みに、この保元の乱のシーン、新平家物語の総集編のビデオで観る事が出来ます(新宿TSUTAYAに置いてある)。

ちょっとそれましたが、岸田今日子さんの淀君では、あたかも三成と愛人関係があったかのごとく描かれていましたが、実際にはそんなことはなかったと思います。むしろ大野治長との関係こそ怪しい(秀頼は治長と淀との間の子か?)。その辺どうなのでしょうか? 是非徹夜城さんのお考えを…



#7320 
パパゲーノ川崎 2006/12/18 19:30
お宝デイズ観ました

ラストサムライを観るのを、ちょこっと休憩して、京都テレビで
観ました。
うーん、歴史の話よりお宝探しの青春ドラマというところかな。
仮面ライダーから仮面ライダーやショッカーを登場させない番組(?)
を作ったとすれば、ああいう番組なのかな。(なんじゃそりゃ)

先日の日曜日の録画も観ますね。




#7318 
tomohiro 2006/12/16 19:59
金澤についての続報。

どうもです。
横浜市金沢区についての続報ですが、
いつ頃からかなざわと言われるようになったかというと、
少なくとも江戸時代にはかなざわという呼び方が定着しており、
歌川広重の浮世絵もかなざわはっけいという呼称で
発売されていたと聞きます。
中世から近世に移り変わる過渡期の戦国時代に何らかの変更があったのかもしれません。



#7317 
NF 2006/12/15 03:52
現実的要求も大きい気が

ご無沙汰しております。今年は胃腸炎が空前の流行のようですが、少し前に僕もやられました。…結構強烈ですね。皆様、十分御注意して年の瀬を御迎えくださいますよう。

>小覇王様
はじめまして。
>漢字の読み
人名なんかでも読み方は結構柔軟だったようで、南北朝がらみで言えば大塔宮護良親王は戦前には「だいとうのみや」「もりながしんのう」、戦後には「おおとうのみや」「もりよししんのう」と読まれたのは有名ですね。今は後者が定説化していますが、前者である可能性も「太平記」で、護良を捕らえるために経櫃を捜索した僧兵たちが「大塔宮はおわさず、代わりに大唐の玄奘三蔵がおわした」と軽口(駄洒落?)を叩いている事からも捨てがたいのですよ。どっちの読み方もされていたと考えるとすんなり納得できるのかもしれません。
漢字の場合、こうした問題では逆も可なりで読みだけでなく表記にも柔軟性があったようです。「くすのきまさしげ」には「楠木正成」「楠正成」、「ささきどうよ」は「佐々木道誉」「佐々木導誉」と複数の表記が存在しています。後村上天皇(義良親王)を「儀義」と記述した同時代の記録もあり(「のりなが」でなく「のりよし」と読む根拠の一つとされています)、読みをどう表記するかも結構いい加減だったんでしょうね。中国でもそういった現象はあり、昔の庶民の名前は発音だけがありどういった字を当てるかはいい加減だったという話も聞いたことがあります。
>連邦・集権
明治新政府で、初期に方針が話し合われた際に、実際に中国を念頭において「封建制」か「郡県制」か議論になったそうです、真偽は知りませんが。日本の場合、中央集権制が採られた背景として、生き残るためには余程強力に富国強兵を推進しなければならないという認識があって、それも産業革命を含む工業振興から始めなければならない(一方、ドイツの場合は統一に先立って既に産業革命を遂げていたようです)状況下で、諸侯の権限を残すのは統一的な改革の妨げになるとの判断があったと思われます。まして、数年前の内乱(戊辰戦争)を考えると諸侯のそれぞれの思惑が分裂につながる危険も考えられた訳で。有力諸藩の抵抗の可能性もあった事を考えると、危険な賭けでしたけどね。
まあ、近代化を成功させ独立を守れた事から考えると、一応は正解だったと思われます。ただ、現在においては中央集権に伴う過度な中央への権力・経済力の集中が他の地域を枯死させ全体の活力を低下させているように思います。今になって地方分権が叫ばれ道州制が提唱されたりするのもそうした危機感があるんでしょうね。全体のバランスと言う面からも、何らかの形で分散を図ってもらいたいものです。…関東の一人勝ちの陰で振るわない関西人のやっかみ半分な意見ですが。
まあ、この問題については場合によって必要とされる処方箋が違うということでしょう。



#7316 
景虎 2006/12/15 02:00
復古と革新

連邦制の問題はよくしりませんが、幕末から明治というのは、復古と革新が入り混じっている時代ですよね。

政治的には、西洋化であると同時に王政復古でもありますし、宗教では、復古神道というのがありますね。これも、復古と言いながら古いものと、新しい思想が入り混じっているようです。

刀鍛冶の世界でも、最近(幕末人にとっての最近)の刀は、武用に向かないから、鎌倉時代の刀に帰ろうという、復古思想が流行しました。それと同時に、西洋風の軍隊にも合うような、軍刀様式の刀等、新しい形式が誕生しています。

武芸の世界では、江戸以前〜江戸初期の、高級ではあっても、発達しすぎた為に習得困難になった、難しい武芸を重視する人達がいました。
それと同時期に、短期間で誰でもそこそこ使えるようになる、竹刀剣術(現代剣道の原型)、相撲的、柔道的な体術(現代柔道の原型)が普及した時期でもあります。

教育の世界では、藩校、江戸の大道場(地方から留学生がくる)、私塾のような、学校が大量に出現したのもこの頃ですね。記録が残りにくい事ですが、それと同時に家庭での伝統的な武家教育も、恐らく継続していたのでしょう。

最近、江戸時代は西洋とは異なる、日本独自の近代だったのではないか?と主張する人がいるようですが、一理あるような気がします。
でも、そうすると、日本独自の近代社会が完成する直前に、明治維新を向かえて西洋化したようにも、思えるんですよね。

まあ、黒船がもっと遅れてきて、日本独自の近現代社会が完成したとして、今よりよくなっていたか、悪くなっていたのか分かりませんが、小説のネタにでもすれば、仮想戦記物とかよりも、面白そうな気がします。



#7313 
小覇王(孫策の方がいいですね) 2006/12/14 23:19
思想優先?

>徹夜城さん
 そうでした。HNを考えてた時は孫策の事は頭になくて、周通だと思われたらいやだなあ、と思って由来を説明したのですが、孫策がいましたね。孫策ならむしろかっこいい。今後は孫策にちなんだ、という事で(汗)。

>連邦制について
 明治政府は「王政復古」をスローガンにしてましたね。そういや太政官だとか妙に古い言葉を用いてました。そういう意味では中央集権制にしたのは、必要に駆られてというより、イデオロギー的なほうが優先したということなのかもしれませんね。でもそういうことだと尚更、「建武の親政」再び、ということだったのか。むーん。

 今日は図書館に行って、「後醍醐天皇と建武政権」伊藤喜良著、新日本新書、という本を借りてきました。これから読書に入りたいと思います。
 ああ、でも「大脱走」の原作も読んでしまわないと。



#7312 
徹夜城(読み返して訂正を書き込む管理人) 2006/12/14 22:37
「郡」「県」

ちょっと訂正を。
下の書き込みで律令時代には「郡」「県」の呼称がなかった、と書いちゃいましたが、良く考えたらなかったわけではないんですよね。使用例が近代と違うだけであるにはあったかと。「郡」はそんなに変わらないかな。



#7311 
徹夜城(硫黄島映画をいくつも見た管理人) 2006/12/14 22:31
「硫黄島」も本来は「いおうとう」

 今日は「硫黄島からの手紙」を鑑賞して来ました。
 なるほど、アカデミー作品賞本命の声すらあがる完成度です。個人的にも「父親達の星条旗」よりこっちを推します。渡辺謙さん自身は「日本映画」と語ってましたが、日本軍の悲惨な戦いをもっともうまく描いた映画がアメリカ映画だった、というあたりがちょいと悔しくもあります。
 この映画硫黄島ザッピング二部作の参考に、と先日レンタルで「硫黄島の砂」を見ました。こちらはむしろジョン=ウェインの鬼軍曹ものであって、硫黄島を持ってきたのは星条旗が上がるシーンを使いたかっただけじゃないのかと思うところも。
 これらにつきましてはそのうち映画掲示板、と歴史映像名画座で…

 ところで地名話に関連して。本来「いおうとう」が正しいのですよね、これ。しかし英語では全て「IWO JIMA」と昔からなっていて、艦船の名前にもなっていたはず(「アポロ13」でアポロ13号を救出に来たのがこの船だった)。日本で「硫黄島」と言い出したのは逆輸入…なのかな?あの島とは別に奄美諸島のほうにあって流刑地にされていたところは「いおうじま」だったような気もしてきたけど…

 「かなざわぶんこ」の件ですが、やはり当初は「かねさわ」が正しかった(というか現地ではそう読んでいた)ようです。
 似た例として「秋葉原」のことを思い出しました。あれはほんらい「あきばはら」が正しいのですね。秋葉神社があったので江戸っ子には「あきばっぱら」と呼ばれたりしていたらしいのですが、駅名を決めるときに非江戸っ子の明治の役人が「あきはばら」にしちゃったとかで。近年「アキバ」と連呼しているのは先祖がえりだったりするのです。


>小覇王さん
 小覇王というと僕はまず三国時代の孫策を思い浮かべてしまいました(笑)。そういや水滸伝にもいたな、と思ったのですけど誰だったかすぐには思い浮かばず…周通とはマイナーなキャラに凄いあだ名だったんだなぁ。

 日本南北朝時代のキーマンが後醍醐であることには僕も異論はありません。良くも悪くも「南北朝」という時代そのものが彼が作り、引っかき回してしまったものですから。ただ歴代天皇の中で言うとやはり「突然変異」でありすぎるんじゃないかなぁ…倒幕計画を起こす前から異彩を放っていたことは花園院御記や、のちに中宮となる人を「誘拐」しているエピソードでもうかがえますよね。
 その子・護良もかなりのもの。というか、父親の血をいちばん濃く受けちゃったんと違うか、って人ですよね。これも「皇子様」としては異例の人だったと思います。

 北条高時は古典『太平記』が中国古代の暴君に彼を「見立て」して物語を語っているので、その暗君ぶりは割り引いたほうがいいのは事実です。闘犬や田楽にふけっていたというのは「二条河原の落書」にも出てくるので事実ではあるのでしょうが、それを言ったら尊氏だってそうですから(笑)。
 大河「太平記」で片岡鶴太郎が演じた高時は大評判でして、映像的には現時点で決定的イメージとなってます(というか他に例がないんで…)。実際にはどうだったかは分かりませんが、ドラマでも単純に暗君とは描かず、権力闘争もするし文化の保護者という側面も強調していました。まぁこれは原作の吉川英治によるところが大きいのですが。


>連邦制
 確かに江戸時代の幕藩体制というのは「連邦制」でありまして、日本がその後ドイツを手本にしたようにドイツという国も似たようなところがあったわけです。しかし明治日本は廃藩置県によって徹底した中央集権制を作り上げるわけで、ここは何がモデルなのか気になるところではあるのです。
 形式的には明治維新という革命は「律令制への回帰」でもあるわけです。中央集権制はその面から説明できるのですが、一方で「郡」「県」なんて呼称は律令時代にはないもので、むしろ中国的用語です(ま、律令制だって中国の真似ですが)。僕の勝手な持論で明治は実はすごく古典中国的(あるいは明に似た「明の治」)という観点があるんですが、そこらへんうまくまとめられないです。

 「保元の乱」は大河では「新・平家物語」の時にやってるんじゃないかなぁ、と。僕も見てはおりませんが…「義経」では平治の乱はやってましたけどね。しかし源平ものはしばらくはやらないでしょうしねぇ…。


>連邦といえば。
 先日話題になっていたイギリスを構成する各国についてこんな話題が。
「オリンピックで“イギリス代表”が実現?」
http://sports.livedoor.com/article/detail-3728359.html

 抵抗しているのが独立なんてずいぶん昔に失っていると思えるウェールズというところが面白いです。



#7309 
tomohiro 2006/12/14 17:32
れすです。

>ふしゅんさん
 なるほど。貴殿の意見有り難う御座いました。
先日まで大河ドラマでやっていた土佐を統治していた山内藩を
かつては「やまのうちはん」、現在は「やまうちはん」と発音する
のに似ておりますね。
それと、キタイという発音方法は現在のrussiaで定着している読み方だなと
思いました。



#7308 
巫俊(ふしゅん) 2006/12/14 05:43
金沢文庫

それはもともと漢字の訓みの問題ですね。

最近はTVの報道ないし旅行ないし歴史番組など、普及的な語彙を音声で伝える機構が発達していますが、
もともとは日本の各県各郡市の農民、教師、都市民が得る遠隔地情報の知識は、新聞などの紙資料だったわけです。

漢字には有史以来ある性質がありまして、それは「一文字一文字の発音が少々変化しても使用に耐える」という性質です。
kanazawaかkanesawaかkinsawaかという問題は、科学技術が発達して「正確な発音」が直接の顔見知りではない広範囲な地域に居住する人々に、正確に発信することができるようになったから、全国的にははじめて問題になったものです。

金沢に直接縁のある方にとっては、正確さに敏感になることかと思いますが、
その原則を正確に実行しますと、イギリスはブリテン、北京はベイジン、南京はナンジン...
それだけではなく、標準的な日本人にとって発音の困難ないし慣用に難のある音を、どうするかという問題まで発生します。

誤った(言語の地域的、歴史的変化だと考えると誤ってはいない)発音については、言語は変化することが常態だと腹をくくった上で、
地元民の意向として、穏やかに普及の努力をされるのが、上策かと思います。

中世のトルコ系遊牧民の国家突厥では、唐朝をタブガチ(拓跋)と呼んでいましたし、
マルコ・ポーロは元朝の中国をキタイ(契丹)ないしマンジ(蛮子)と呼んでいます。
変化に富んで柔軟な言語の面白さに免じて、正確な発音が広まらないことの無念の気持ちを、笑いとばして頂ければ幸いです。

http://uruseiyatsura.blog62.fc2.com/


#7307 
tomohiro 2006/12/13 18:39
かなざわかかねさわか其れが問題だ。

現在私の勤務している会社がある地域について論じたいと思っております。
私が勤務している会社のある地域は横浜市金沢区という地域にあるのです。
ここの読み方は「よこはましかなざわく」という風に読まれております。
で、私の勤務している会社は「かなざわしてん」という風に呼称しております。
驛も「かなざわぶんこ」、「かなざわはっけいだし、ここを通る路線も
「かなざわシーサイドライン」という風に呼んでおりますし、
地元の人もかなざわという読み方でこの地域を読みます。
私も、かつてここを統治していた豪族を「かなざわし」という風に読んでおりましたが、この金沢氏が活躍した時代に取材したテレビドラマや映画は
「かねさわし」と呼称していることば多いんですよね。
地元の人間やこの近くに住んでいる人間は「かなざわ」と地域を呼称している
人間が多いので、どうもしっくり来ません。
ここの常連さんや管理人さんはどうお考えでしょうか。

http://resutoa.exblog.jp/


#7306 
小覇王 2006/12/13 13:03
各国の連邦制

>巫俊さん
 ありがとうございます。ドイツの連邦制って、アメリカやイギリスに比べるといまいちよく分からないんですよね。いざとなれば分離独立してしまうくらい独立性が強いのか、単に行政単位に過ぎないのか。当然現在と帝政時とワイマール共和国とで微妙に違うんでしょうが。
 僕として知りたいのは、日本は江戸時代の幕藩体制っていうのはある種の連邦制じゃないですか。それで明治維新を迎えた時にお手本にしたであろうイギリス、ドイツ、アメリカといった国々は皆連邦制なわけですよね。そうすると日本も連邦制にするのが自然な流れだと思うのですがなぜ中央集権体制にしたのか。ということなんです。まあ、当時は二百以上に分かれていたのだから新しい行政区分が必要だとしても。
 廃藩置県なんかとの流れで何か分かる方がいれば意見を聞きたいですね。
 あっ!アメリカに関してはほぼ同時期に南北戦争があったから連邦制は脆いという認識があったのかも。



#7305 
巫俊(ふしゅん) 2006/12/13 05:15
連邦制

アメリカがどうして連邦国家になったのか、その辺の経過は専門外ですけど、
ドイツの場合は、完全に妥協の産物だったと思います。

神聖ローマ帝国の時代以来、ドイツは地方の諸侯の領地に分裂していましたから、
宰相ビスマルクの能力をもってしても、中央政府がすべてを支配するような図式には持っていけなかったという次第のようです。

最近の世界の風潮では、「連邦制」という言葉に期待というか親しみを感じるような気分があると思うんですけど、
19世紀の当時に同様の風潮があったかどうか・・・
あったとしても今ほどではないでしょうし、それに政治制度はやはり現実によって決められるんだと思います。

福島県の出身なんですか。
私は地域や地理の歴史に関心があるんですけど、福島県は日本列島を形成した巨大な火山群のある、中部日本の山岳地帯の東麓に位置するとも表現できると思いますが、
古墳時代以来、遠く西方の日本国の政府がここを支配するのは大変だったと思うんですよね。

私は近畿に住んでいるんですが、富山県や長野県くらいまでは自動車で旅行するのは容易としても、福島県となると飛行機が選択肢に入ってくるんで、なかなか福島県に旅行する機会が得られません。
それも、日本列島の山脈が邪魔しているのだと思うと、地理が好きな私としては少しは気が晴れますけど。

福島県出身というだけでも、歴史を勉強する上で何よりの財産になると思いますよ♪

http://uruseiyatsura.blog62.fc2.com/


#7304 
小覇王 2006/12/12 23:11
項羽と為朝、そして護良親王(共通点が・・・)

>管理人さん
返事ありがとうございます。時々書き込ませてもらいますね。

自己紹介させてもらうと、福島県喜多方市(旧会津藩)生まれで、大学受験の時に史学に進むか、映像に進むか迷った挙句、後者を選んだ結果、どちらもものにならず現在に至っております。
大学時代は京都に住んでいて、最近まで東京の多摩地方に住んでいました。(今は実家の福島市に戻っています)
おお!新撰組と微妙に重なる!(笑)そんなわけでよく政治的な立場を聞かれると「佐幕派」と冗談で言ったりしてました。HNは、「水滸伝」の人からではなく、項羽をリスペクトする意味で付けました。自己紹介終わり!

南北朝時代はやはりキーマンは後醍醐天皇だったと考えています。やっぱりあの肖像画を見るだけでも普通の人じゃないですよ。息子の護良親王も個性強すぎ。天皇家は伊達に長く続いてるだけじゃなくて、たまにこういう傑物がでますよね。大河ドラマの『太平記』では片岡鶴太郎演じる北条高時が強く印象に残りましたが、実際はどういう感じだったんでしょう。ドラマでは公家化した武士という源平合戦時の平家か後の今川義元的な描かれ方をされてましたけど。「存外、非力じゃのう」というせりふ(間違ってたらすいません)は今でも記憶にありますね。日本の歴史では意外と珍しい、「暴君の最後!」って感じの人ではありますが。

もうひとつ、質問が。昨今道州制の導入が話題になっていますが、明治維新のときに「連邦制」にするという案はなかったのでしょうか。その当時でもアメリカやドイツは連邦国家だったわけですし、日本のそれまでを考えても自然な流れだと思うのですが。
どなたか、意見を聞かせていただけたら嬉しいです。

最後に、僕が大河でやってほしいのは「保元の乱」ですね。というより、源為朝を主人公にしてほしい。まあ、『弓張月』までいってしまうと歴史というより伝説なのですが。「平治の乱」はプレ源平合戦ということで映像化も多いですが「保元」のほうはそんなに映像化されていないと思うので穴場だと思うのですが。崇徳上皇の最後とか凄く見たくなりません?
いろいろ意見を聞かせて下さい。それじゃまた。



#7303 
徹夜城(調子に乗ってホームズのDVD鑑賞を続ける管理人) 2006/12/12 21:28
ホームズ→ショーメス→シアーズ

>電羊齋さん
 ルパンシリーズに登場した「ホームズ」、その扱いにはホームズファンの間で評判が悪いのは確かですね。今度出た戯曲本の解説で知りましたが、ルパン物語が初めて掲載された雑誌「ジュ・セ・トゥ」1905年7月号の前の号にはドイルの『踊る人形』の仏訳版が掲載されていたのだそうです。
 ホームズから「ハーロック・ショーメス(エルロック・ショルメス)」にアナグラムで変えてからも『金髪の美女』までは扱いがいいんですけどね(途中までさんざコケにされるけど最後の最後に逆転するので)。そのあとはもう遠慮がなくなったようで、『奇岩城』『813』とどんどん扱いが悪くなる(笑)。『奇岩城』の「ホームズ」は大問題のラストになりますし、『813』なんて謎を絶対解いちゃうと思うんですけどねぇ。
 イギリスでもルパン譚は早くから翻訳されていたのですが、イギリス版ではドイルに配慮する形で一発でそれとわかる「ハーロック・ショーメス」ではなく、さらに改変した「ホルムロック・シアーズ」なる名前に変更されているようです。


>小覇王さん
 どうも初めまして。管理人の徹夜城です。
 雑多な歴史話を楽しんでいただけたようで、嬉しい限りです。とくに歴史映画と南北朝に反応していただけるととくに嬉しいです(^o^)。
 『トロイ』は一応歴史スペクタクル映画として製作されてますから、神々の話は持ちこめなかったでしょうねぇ。さらにアキレウスを主役にしてしまったために、ホントはアキレウス戦死後に出てくる「トロイの木馬」の作戦にアキレウス自身が参加しているという変なラストになってしまいました(さらに辻褄あわせできっちりアキレス腱を射られて死んでました)。
 歴史映画のコーナーで紹介してますが、『トロイのヘレン』という古典がありまして、あれはヘレナとパリスを善玉・主役にしてアキレウスは悪役まわりなので、かえって矛盾が生じないまとまりのいい作品だったと記憶しています(DVD出てるようですが買ってはいません)。

 途中までしか見てないのでリストに入れてませんが、中国での歴史大河ドラマでは清朝皇帝物がいくつも作られてますね。「康熙王朝」は確かに見ごたえのある作品でしたよ。ただ「水戸黄門」だか「暴れん坊将軍」よろしく変装して市井に情勢偵察に出かけることが多いのはちょっと俗っぽいつくりだなぁとも思いましたが。


>ニュースネタ。
 史点登場人物の一人であり、チリの独裁者だったピノチェト元大統領がとうとう死去しました。享年91歳。重体も伝えられるカストロ議長とどっちが先か、などと不謹慎なことを言っておりましたが、つい先日まで元気そうだったこちらがあっさり(でもないか)亡くなってしまいました。
 ピノチェト時代の各種弾圧もさることながら、この軍事政権を成立させた経緯にちゃんと触れて欲しいものだ、と報道を見てて不満もあります。そういやぁイラクの現状についてアメリカの高官の中には「やっぱりフセインみたいなのが必要だ」というシャレにならん声もあるようですな。



#7301 
小覇王 2006/12/12 11:12
十戒と大清帝国

 はじめて、書かせてもらいます。
 自分も歴史は大好きで(まあ、完全に趣味範囲ですが)、とても楽しく読ませてもらいました。
 映画のコーナーを読んで、子供の頃、TVでセシル・B・デミルの『十戒』を観て、あるシーンを思い出しました。
 それは、子供を失ったユル・ブリンナーがエジプトの神に祈りを捧げるシーンです。
「ユダヤの神対エジプトの神か。こりゃ凄いや!」
 と、子供心に興奮したのですが、結局エジプトの神様は登場せず、がっかりしたのでした。
 まあ、大人になって考えてみりゃ当然なんですけどね。旧約聖書の世界観で作られた映画なのだから、他の民族の神様が登場したら元も子もないわけです。
 似たようなのに最近の映画『トロイ』もあります。トロイ戦争があったのは事実らしいですが原作(?)の「イリアス」自体は神話で木馬も史実ではないのですから、完全に神様を排除した作りには、少しがっかりしました。トロイ戦争ってそもそも発端が女神たちの美貌比べから始まってるんですよね。

 話は変わって僕も中国の王朝では清が一番好きですね。
一番の魅力はやっぱり聖祖康熙帝、なんですが。初期の五代の皇帝は皆好きです。
(乾隆帝はあまり好きではなかったりする)
 確かに中国人のイメージに良くも悪くも影響を与えてますよね。辮髪とか。本来、漢人は、総髪なのにあれを中国の風俗と勘違いしてる人も多いでしょう。でもちょんまげの国が辮髪を笑っても仕方がない。西洋のかつら文化だって変だし(裁判所とかで付ける奴ですね)。

 いろいろと書いてしまいました。このHPのメインのひとつである。南北朝時代にもいろいろ言いたいことはあるのですが、そこらへんはまたの機会に。
 それでは、また。



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