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#8700 
那連一郎 2010/05/15 20:20
玄奘三蔵法師伝写本帳を手作りしました

『大唐大慈恩寺三蔵法師伝写本帳』は玄奘三蔵法師の伝記を、その出生、修行から最大の難関天山を越えてインドへ向かうまでの第1巻と第2巻の初めまでを訳出したものです。テキストの読み下し文(黒字)と現代日本語訳(青字)を読んで、それから大きな紙の薄墨色の写本用紙(A3)の文字を約1万8千字なぞり書きするものです。ご批正お願いします。

http://www1.vecceed.ne.jp/~cav


#8699 
十一郎 2010/05/14 22:45
フレームにおさまるモノという話では

最近、あまりの緊縮財政にギリシャ国民が反発し、激しいデモが起こされているわけですが、その報道でいつも登場する犬が話題になってますね。
http://labaq.com/archives/51448322.html
なかなか面白い構図ですが、首輪をしていることからデモに多く参加している人の飼い犬なのでは、と推測されています。加えて、カメラマンが意識して犬をフレームにおさめたい気持ちもあるのでしょうね。

しかし舞台がギリシャだけに、女神ヘカテが辻で人々を守護していると考えれば、夢がある話な気もしてきます(笑)。



#8698 
徹夜城(アシモフ未来史通読に再アタック中の管理人) 2010/05/11 22:15
GWもとうに明け

どうも、管理人自らしばらく書き込んでおりませんで。

>NFさん
 これで「早いペース」と言われると恐縮です。今は看板からはずしてますが、当初は「週刊」と銘打っていたもので…ごく初期には「しりとり歴史人物館」も週刊とうたっていたなんて知ってる人も少なそう(汗)。

 図書館の本の件ですけど、推理小説の犯人マークも定番のようですね。あと「○○全集」の巻末リストに自分が読んだ本にチェックを入れる奴とか(笑)。僕自身の経験ではなくネット上の知人が書いていたことですが、お堅い本の本文欄外にツッコミというか厳しい批判を書き込んでるやつもいるそうです。

 前にも書いたような記憶がありますが、「二・二六事件=壬申の乱」説を主張していた笠原和夫は、「実は昭和天皇の兄弟はみんな父親が違う」というもっとヤバいことを主張していました(さすがに商売なんで、映画では一切出しませんでしたがね)。その根拠はまぁ大正天皇自身の健康状態もあるのでしょうけど、さすがにそれは無理なのではと普通は思うところ。ただしあの取材魔の笠原和夫がそこまで断言した根拠と言うのがなくはなかったのです。彼は情報源として「皇室関係者」とにおわしており、どうもいくつかの表現から「旧宮家」からの情報と言いたいらしいのです。
 ただねぇ…僕はこの「情報源の旧宮家」がどこなのか察しはついておりまして、そこの元宮様というのがいささか情報源として信用し難い、変な言動のある人なんです。だからやっぱり信用度は低いとみてますけどね。

 一方で昭和天皇と秩父宮に微妙な関係があったことは否定できないでしょう。秩父宮自身の二・二六への関与については僕はやや否定的ですけど、「期待する声」はあったんでしょう。事件直後に秩父宮が弘前から特別列車で上京してくるのも本人の意思なのか、あるいは担ぎ出されるのを防ぐために昭和天皇側が拘束したのか、判断が分かれるところのようです(途中までどっちもありえた、ということかもしれません)。敗戦後も昭和天皇が退位という選択肢をとらなかったのも秩父宮の存在があったからでは…ってな見方もないわけじゃない。
 あの兄弟では高松宮も相当なもんでしたからね。こっちは海軍で、東条英機暗殺を本気で計画したというのは割と有名な話。末っ子で今も存命の三笠宮は生臭い話はほとんど聞きませんで、日中戦争で現場を見たショックからかオリエント史研究に走り、近代皇族初の歴史家の地位を築くことになりました(それに続くのが次期天皇予定の方)。もっともここはご長男がいろんな意味で生臭いのでありますが。 


>十一郎さん
 フレーム…ですよねぇ(汗)。あとで直しておきます。
 ゾルゲと秩父宮が1フレームにおさまったというのは確かに面白い偶然なんですけど、考えてみればいわゆる「上流階級」に出入りしていればそういう「あの人とあの人が偶然同じ写真に」という例は探せば結構あるんじゃないかと。
 ちょっと違いますけど、「映像の世紀」で紹介していた、「第一次世界大戦勃発に熱狂するドイツ群衆」の中に若き日のヒトラーがたまたま写っている、というのがありました。よく見つけたもんだ(本人が言ったのかな?)。

 ノリエガといえば、偶然にもつい先日TBSで「ダイ・ハード2」を放送してました。「2番煎じ」そのまんまなのでいまいち評価は高くないんですけど、僕は割と好きなんですよね、あれは。

 参院選に谷亮子…なんというか、中畑と並んで微妙な人選(笑)。小沢さん、新進党時代に野村サッチーを担ぎ出した前例があるだけに、何か見当違いをしてる感じもなくはないです。んで、中畑氏のほうは今日の会見によりますと谷と「一緒にやれるといいね」などとエールをかわしあったとかで…それでいて自民党から出る堀内氏とは連絡をとっておらず敵対関係?なことも言っていて、どうもこの人自身政治状況というものをよくわかっていないのではないかと感じてしまいます(笑)。



#8697 
十一郎 2010/05/10 23:04
参院選を前にして

各党が様々なタレントを呼び込んでいるわけですが、個人的に最も驚いたのが谷亮子の民主党からの出馬です。
スポーツマンや著名女性が政治家となろうとすることは珍しくありませんし、現役選手でも前例が全くないわけではないですが(どうしてもどちらかが片手間になるでしょうが)、自民党で講演したこともあり、バリバリの自民党員だとばかり記憶していました。いつの間にか鞍替えしたのでしょうか。

>図書館の本

ある程度の納得がいった書き込み例としては、誤字脱字を訂正しているものですね。いや、わざわざ訂正する必要はないといえばないのですが、まあ理解できるおせっかいかな、と。
あと子供向けの本では、パズルや幾何学問題は鉛筆で答えが書き込まれているのがデフォルトですね。こちらも、まあしかたないと思います。

>単に秩父宮とゾルゲが同じフレーズのなかにおさまってしまった

「フレーム」ですね……いや、フレーズでもそれはそれで正しい?……ともかく、そのまま歴史ミステリに使えそうな寄寓ですね。
いや天皇家がからむからまずいか……

>そして現在、パリ市内のラ・サンテ刑務所において服役中というわけである。

現在もノリエガ将軍が生きていて、その処遇が法廷で争われているという事実は、けっこう意外な感じがしています。現代史の有名な人物とはいえ、当に歴史の彼方へ消えたという印象がありまして。



#8696 
NF 2010/05/07 01:49
史点にまた反応

前回、リアクションに困りそうな内容を立て続けに書きこんで申し訳ない(汗)です。史点を早いペースで見られるのはうれしい限り。
>図書館の本
書き込みで酷いのになると、推理小説の登場人物欄で犯人に印が付いていたのを何度か見た事があります。気に入ったのを再読しようとした際に見つけたものばかりですから幸い個人的被害はないのですが、色々な意味で倫理的に問題な行為ですな。
しかし、近代になると歴史人物だって図書館で本を借りるわけでそうしたものも歴史になるのだと思うと感慨がありますね。日本でもその手のネタがあるんでしょうか?
>二・二六事件
「人々の苦しみを救う」ため蜂起したり「王」の血縁者が黒幕として疑われたりした(ただし確証は得られず)という辺り、壬申の乱より由比小雪の乱を連想しなくもありません。あれも、紀州徳川家が絡んでいた疑いが強かったそうですし。
しかし、確かに裏面の歴史に存在感を残した二人が偶然同一の写真に、というのは「美味しい」一枚ですねえ。
>死の直前まで自分の命を狙っているのは「ネーション・オブ・イスラム」自体よりもFBIやCIAではないかと疑っていたという
ケネディやキング牧師もそうですが、龍馬みたいでもありますね。

>tomohiro様
こちらのアホな呟きに反応してくださいましてありがとうございます。実を申しますと台詞を引用したくせにTo Heart2は未プレイでございます(汗)。ただ、話に聞いたり二次創作を覗いたりして把握した範囲では、確かにタマ姉の強引で悪戯好きなところとかは後醍醐帝に合っていなくもないかも。因みに、2chの「やる夫」歴史スレで涼宮ハルヒが後醍醐役を充てられていたのを複数回見たことがあります。後醍醐には暴走系キャラが合うなあ、とは思ったものです。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8695 
tomohiro 2010/05/03 06:00
敵意と憎しみを感じる戰國時代よりは・・・・。

南北朝時代を萌えラブコメだとしたら
東鳩2だったら
小牧愛佳が楠木正成
タマ姉が後醍醐天皇
まーりゃんが高師直
なんでしょうかね。
他の人の意見を仰ぎます




#8694 
NF 2010/04/25 01:46
史点感想

御無沙汰している間に「史点」が。感想はこちらで。

>尊氏
この人を見ていると、
「なぜ貴明さんが最適なご主人様なのか?
そこにはどんな女の子にもあわせて軟弱……
いえ柔軟に対応する能力があるからです
相手の心の力を巧みに受け流し、時には相手
の力を以って転ばせて絡め取る、魂の合気術
それこそすなわち!
ヘタレ力っ!!

はい、奇跡の力、ヘタレ力です!!
なぜだか女の子をとりこにしてしまう環境に
ムダに優しいマイナスエネルギー、それが
ヘタレ力です!!」
(『ToHeart2 AnotherDays』)
なる台詞を連想してしまいます。…そうだ、いい事思いついた。尊氏だけ男性のままにして他のキャラクターを美少女化する形でハーレムラブコメものに翻案すれば、南北朝も人気が出るんじゃなかろうか。キャラクターの女性化は滝沢馬琴「傾城水滸伝」のように昔から行われていた手法でありますし。
…舞い降りてきた電波な発想はともかく、京都周辺の城郭には古代の地域政庁が発展したものと寺社を転用したものが多いですよね、そういえば。で、京都自体は様々な利権で分割されて中央政権ですら統一的支配が難しかったので要塞化できなかったのが「京は守りにくく攻めやすい」一因だったとか。

>聖遺物
変わった所では「キリストの包皮」なんてものもあるとか。日本で言うところの道祖神信仰みたいなものが転化したのではと推定されているそうで。
>ヨーロッパ全土にある十字架の破片や聖釘を集めると一本の十字架に使う木や釘の量を大幅に上回る
聖遺物以外でも、ベルリンで売られている「壁の破片」を集めると同様なことになるらしいですし、そんなものかもしれません。
>「どうでもいい。法王庁はビートルズよりほかにもっと言うことがあるだろう」
まあ、バチカン自身の児童虐待スキャンダルが大騒ぎになっている最中ですしね。

>日本の政界
何だか命名からして投げやりな新党が続きますねえ。民主党政権はフラフラと方針が定まらないし、自民党は敵失に乗じて参院選で勢力回復する好機なのに分解しているし、どうしたものやら。命名者の都知事もアレな話題が続くようですし。東京都といえば、創作物規制条例の審議(四月バカ記事のネタにもなってましたね)が問題になってるようですが、基準があいまいなままで所定の委員が審議すれば有害と指定できるという気に入らない著作を恣意的に狙い撃ちできそうな案が通りかねない現実には正直かなり暗澹たる気分になります。そういや、今年のセンター古文で鎌倉王朝文学が誇るロリコン物語「恋路ゆかしき大将」から出題された(おかげで当ブログのアクセスが一時的に急増しました)のは意味深なものを感じますな。
>タイ
クーデター直後にウルトラマンだの戦隊ヒーローだのにコスプレして乱入した輩がいたというニュースを聞いて「クーデターといいつつも平和なもんだ」と思ったのはほんの数年前なんですけどねえ。相当昔の事になってしまった気がする。
>キルギスタン
他にウクライナなどの政争も米露の勢力争いが背後にあるそうですね。「ムダヅモなき改革」でプーチン首相とティモシェンコ首相が互いに認め合いつつ対立する関係といったキャラクターで出ているので連想。

イギリスの三党鼎立な予感といい、今年も各国の選挙が面白い年になりそうですね。

>戦争関連
我が国も含めまだまだデリケートな問題ですね。
>「ロシア国民に責任をおしつけるのは間違い」
まあ、現在の自国民に不利益を負わせるわけにも行かない立場なのを考えると過去の権力者に責任を押し付けるのが現実的な落としどころになるんでしょうねえ。

 …長文・乱文・御下品は御容赦を。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8693 
NF 2010/04/25 01:09
歴史映像

>景虎様
 遅くなりましたが、ありがとうございます。南北朝人物伝記を中心に真面目なのを読んでくださっていたようですね。今後ともよろしくお願いします。

>歴史映像
「大仏建立」の次は、「大仏再建」も面白いかも。時代が源平なので視聴者の興味も引きやすいかもしれませんし。後白河が大仏開眼を公開したので民衆も押し寄せて、熱狂した人々の中にはその場で出家する例も少なからずあったという辺りが時代の移り変わりを感じさせます。他にも側近に音楽の名手を集めて流行歌にはまってのどを潰す後白河とか、エロ絵巻の詞書を自ら作成して御機嫌の後白河とか、清盛や義仲相手に陰謀を仕掛けてしっぺ返しを食らう後白河とか。あと、東大寺再建のためにライバル寺社から宝物を盗み出して転売し資金にあてる重源とか、修行中に寂しさに耐えかねて死者を甦らせる怪しい儀式に走る西行とか、江ノ島で怪しげな儀式に耽る文覚とか。あと、戦乱や交易に暗躍する熊野水軍とか。いい感じに胡散臭い人満載な物語が出来そうですよ。
 それはともかく、番組作成側に大作を作る基本体力という問題が生じてきているのはどうしようもないようですね。対応策として、漫画原作の短編佳作(少女漫画中心に結構ありますし)を短めのアニメ化という形にするとか。通常の番組よりは作りやすいでしょうし。アニメ業界の方も原作不足に悩んでそうなのを考えると「歴史」というのは魅力的な原作だと思うので。古典的な英雄物語でもよし、最近の研究成果を取り入れたちょっとひねった作品でもよし。
しかし、アニメの世界も基礎体力に不安がありそうな気はするのが問題点ですが。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8692 
徹夜城(かなり久々に「バール・イ・ヴァ荘」読んだら結構面白かった管理人) 2010/04/24 00:10
あれこれギョタクを並べて

>romanescaさん
 どうも、はじめまして。大爆笑のご感想、ありがとうございます。
 「ノリ・メ・タンゲレ」のことは、恥ずかしながら知りませんでした…言われてみれば、そんな場面があったかな、と(聖書は旧約も新約も子供向けダイジェストとかでしか読んでないんですよねぇ)。キリスト教徒が古代に「魚」をシンボルにしていた件は、「魚拓」のネタを書いたときに思い当たるべきでした(笑)。あのひとコマは史点アップ前にふと思いついて1時間半ばかりで書いてひょいとアップしてしまったので、そこまでは考えが…


>十一郎さん
 そういう意味では、野村秋介氏、ご本人の気持ちはともかく、存外つまらない死に方をしてしまったように思いますね。
 今日も都知事は定例会見でその件に触れたようですが(そのためにやっと読売に記事は出た)、「誰とは特定してない」と言いつつ「じゃあ戸籍を見せて証明しろ」という調子で撤回はせず開き直ってるそうで。こういうのが仮に次も出ると四選確実なんて言われてるあたり、僕はミンシュシュギとやらに絶望的になっちゃうんですがね。
 おそらくですが、都知事が念頭にあったのは党幹事長のほうでしょうな。昨年あたりからソチラ方面で「噂」が広がり、国民新聞等では既成事実化して書いちゃったトンデモさんもいらっしゃいましたから。以前この手の話は土井たか子さんで「既成事実化」して書いちゃって、裁判ではっきりと否定されたことがあるのにまだ懲りてないようです。そしてこの手の話を見るにつけ、実は彼らが「帰化してもダメ」としか思ってないことを改めて証明されるわけです。
 東京新聞以外が無視したのは、ひとつには彼の放言の宣伝の片棒をかつぐことになるのを忌避したのでもありましょうけどねぇ。ま、このところあの都知事が応援した候補は負けるというジンクスも続いてるんですが。

>小覇王さん
 舛添さんの「新党改革」はオーソドックスな名前できましたけど、実質「改革クラブ」に舛添さんがくっついたってだけみたいですねぇ。そして「舛添と一緒にされると自民に戻れん」と中村喜四郎さんあたりは抜けちゃったようで。
 うちの小選挙区の自民党候補、昨年の衆院選では麻生さんを回避してもっぱら舛添さんと一緒のポスターを使ってたんですが(笑)、同様のことをした参院候補者は頭を抱えているようです。

 最後に事務連絡ですが、
 以前も書いたようにスパム広告書き込みが最近またうるさくなりましたので、ぼちぼち掲示板じたいのアドレスを変えると思います。ご注意ください。



#8691 
romanesca 2010/04/23 04:57
私に触れてはならない、なぜなら・・・

徹夜城さま、はじめまして。
「史点」ほか、いつも興味深く読ませていただいております。私のような浅学のものが書き込みをするような場ではないと思っておりましたが、今回の「史点」に衝撃を受け、思わず筆を取った次第です。結局筆は放棄してキーボードにしました。

というのも今回、「ノリ・メ・タンゲレ」の真実を知ってしまったからです。
「ノリ・メ・タンゲレ」は「ヨハネによる福音書」に出てくるキリスト復活の最初のエピソードで西洋絵画の題材としてよく見かけます
例えば→http://www.salvastyle.com/menu_mannierism/correggio_noli.html
が、キリストがマグダラのマリアに「私に触れるな(ノリ・メ・タンゲレ)」と言った意味については明確ではないようです。「まだ父のもとに上っていないのだから」というのは理由としてよく分かりませんよね。

が!今回の「史点」(特にイラスト)を見れば、その理由は一目瞭然!
ペンキ塗りたてだったから、なんですね……(大笑)

魚拓を取るための墨がまだ落ちていないので、師にすがろうとするマグダラのマリアに気を使う、なんと心優しい師でありましょうか。

キリスト教で魚といえば、「イエス/キリスト/神の/子/救世主」の頭文字を繋ぐとギリシャ語の「イクトゥス(=魚)」になるということで、古代、魚はキリストのシンボルに使われていたという事実があり、この意味で「聖骸布」はまさに魚拓。
なぜ釣り師が魚拓を取るのか、そのルーツもこれで明らかですね。あれは聖骸布の代用、きっと禁教令下、隠れキリシタンたちが編み出したのでしょう。あれを使って礼拝が出来たわけですね。

残る謎は、なぜ徹夜城さんがこんなキリスト教の隠れた真実を知っていたのか、ということです。
魚だけにご専門の海賊経由か、それともご専門のフランス人怪盗(の孫?)あたりから聞かれたのか、立川流真言の秘伝か、超・裏・ダ・ヴィンチ・コードめいてきたところで、締めさせていただきます。

くっだらない書き込み、平にご容赦……

http://blogs.yahoo.co.jp/laromanesca


#8690 
小覇王 2010/04/22 02:53
訂正です

アイルランドではなくアイスランドですね。スイマセン。



#8689 
小覇王 2010/04/22 01:02
政治のプロレス化

>史点
>政界の車窓から
明日にも桝添新党が誕生しそうですね。妙に宗教臭い名前(偏見ですが)の「日本創新党」やら二大政党制はどこへやら、少数政党乱立といったところです。「立ち上がれ日本」の略称が「日本」で「日本新党」と勘違いさせて票を奪うのが目的だとかせこいことになっているようです。例によって「新日」「全日」とかプロレスネタで揶揄されてましたが、本当に総インディーズ乱立という事態にプロレスのようです。

>イギリスの自由民主党
まあ、ありきたりの名前といえばありきたりですからね。一昔前に小沢自由党が民主党に合流した際に自由民主党になるなんていわれてたのが懐かしいですね。

>ポーランド大統領機墜落
日本では誰を葬儀に出すかでもめていたようです。通常だと首相経験者から出すらしいのですが自民党には頼めない、ということで参議院議長で落ち着いたようですが結局、アイルランドの噴火騒ぎで無しになった模様。

>十一郎さん
石原慎太郎に関してはいつものことなんで麻痺してるのかもしれませんね。本当に今、野村秋介みたいな人が出てくればいいのにと思ってしまいます。

http://d.hatena.ne.jp/susahadeth52623/


#8688 
十一郎 2010/04/21 23:49
民族派右翼の野村秋介が化けて出るぞ!

「たちあがれ日本」の名前を考案した石原慎太郎都知事が、凄まじい品性を発露してしまいましたね。差別ではないと注釈したって、政治信条が出自を理由にしていると主張して、その政治信条を批判すれば、差別以外の何物でもありません。
ついでに、ソースがインターネットというところにも驚きました。ネットアンケートで国民が味方だと確信した田母神閣下と同次元ですよ。

結果的に、反論した福島瑞穂党首(鳩山は政界の名家、亀井は反対の立場ですから、自然と特定される)が、まずデマであることを指摘し、本当に“そう”であってもそれを取り上げる態度が差別であると批判したことは、よく目配りされていると感心しました。

この問題については、東京新聞がコラムで自画自賛していますが、実際に自画自賛にうなずかざるをえない報道状況も情けないです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2010042002000065.html
>あからさまな差別的発言を大きく報道したメディアは本紙だけだった。「またいつもの放言だ」と取材側がまひしているならかなり深刻だ。

>『大仏開眼』
大仏建立が実際には民を苦しめただけではないかという問題を意識して見ていたので、天皇の私的な「業」が関わってくる構成には、いっそ感心してしまいました(笑)。
むしろそういう大仏建立と遷都をとりひきしたり、様々な人物の思いがからみあう政治劇という感じで、私は楽しく見ることができました。

>韓国側は「前期倭寇はあくまで日本人中心」という線を全く譲らず、むしろ日本側が「朝鮮人が多いという説もあったが今はまた日本人中心だったという考えに傾きつつある」と歩み寄った

そういう歩み寄りは逆に謎ですね。
たとえば任那日本府否定が合意されたことは理解できましたが……

>史点
>なんだか妙に勢いが出て来た「みんなの党」と仮に連立政権つくると「みんなたちあがれ内閣」か、なんてことも思ったりして(笑)。

TVの選挙速報で党名が並ぶと、「民主・社民・国民・自民・公明・みんな・たちあがれ」というテロップになるのではという指摘もインターネットで見かけました(爆笑)。

>4月10日、ポーランド側が主催する「カチンの森」追悼式典に参加するため再びスモレンスク入りしようとしていた、その名もカチンスキ大統領(またまた不謹慎ですいません)が乗る政府専用機が空港手前で墜落、大統領夫妻を含めて政府高官ら搭乗者全員が死亡する、というとんでもない事故が発生した。

追悼式典に出るために、あまり空港や搭乗機の状態が思わしくないところを強行してしまったことも、惨事を招いた一因だそうですね。なんともやりきれない話です。



#8687 
徹夜城(このところPCE「ガイアの紋章」攻略にキリキイリ舞いしている管理人) 2010/04/21 13:33
遊びの時代考証

>つねさん
 だいぶレスが遅れてしまいましたが、ご指摘の「ゴルフ?」のシーン、僕も気になったのですよ。まぁ民明書房とは別に、比較的真面目な「ゴルフの発祥は中国?」ネタは最近ありましたね。「史点」でもとりあげたことがありますが、あれはゴルフというよりポロの変形なんじゃないかなぁ、と。しかも調べてみたところせいぜい五代十国の時期までしかさかのぼれないらしく、唐の時代にはないんじゃないかな、と。
 ただボールを打って転がす、というゲーム自体は自然発生しやすいんじゃないかとは思うのです。NHKがドラマであそこまで堂々とやっちゃったから、一応元ネタぐらいあるんじゃないか、とも思ったのです。「投壺」とか「双六台」みたいに正倉院宝物にでもあるのかな、と思ったんですが、今のところ確認できないでいます。
 遊びの時代考証の話では、大河ドラマ「炎立つ」で「たけとんぼ」がシナリオに登場し、監修にあたっていた入間田さんが「この時代にあったのか?」と疑問を呈し、スタッフで必死に調べた、という逸話があります(入間田さんの著作にあったような)。「たけとんぼ」というと平賀源内の発明?という話があるため疑問を感じたみたいなんですが、鎌倉時代の鎌倉から「たけとんぼ」らしき遊具が見つかった例があると確認され、それなら…ということでOKしたということだそうで。
 NHKのドラマ監修が今もここまでキチンとやってるかは定かではありませんけどね。なお「炎立つ」の第三部のラストでは原作者が「義経北方逃亡説」の信奉者であったために当初そういう展開になっていたところを監修者が必死に修正してなんとか「踏みとどまった」のだそうであります。

 本日付で「史点」更新しました。そのほか伝言板過去ログ、「史点」の2009年分も整理してあります。



#8686 
つね 2010/04/18 22:12
余話

書き忘れていましたが
「大仏開眼」で安積親王が遊んでいたパットゴルフみたいなものは
本当に記録に残っているのでしょうか。
一瞬、民明書房あたりを参考にしたのではと思いましたが(ゴルフの起源は中国であるとは書いてますが)。



#8685 
徹夜城(昨日の朝は雪が降っていて驚いた管理人) 2010/04/18 00:33
天変地異?

 4月中に雪が降ったぐらいで「天変地異」で検索かけて当サイトの「ヘンテコ歴史本」コーナーにたどりつく、という方が昨日夜から今日にかけて50人ほどいらっしゃいました(汗)。

 さて、つい先ほど「歴史映像名画座」を更新しました。先週放送されたばかりの「大仏開眼」から、今週NHKBSで放送されていた「ヘンリィ五世」(ローレンス=オリヴィエのやつ)、さらには先日ようやく100話を見終えた「淵蓋蘇文」。そしてこのところネット上でチェックしていた海外の聖書ドラマシリーズなんかも追加しております。
 それとタイトルのみずっと掲載していた「征服者」「独眼竜政宗」については本編をようやく見られたので情報を追加してあります。

 この「独眼竜政宗」ですが、つい最近DVDつきムック「東映時代劇コレクション」の一冊で出てたのでようやく見られたんですよ。1959年の中村錦之助(萬屋錦之介)版です。事前に聞いてはいましたが、史実はかなりひんまげてあります。渡辺謙の大河ドラマ版を見た方はのけぞりそうな内容で。
 まず政宗が片目を失明するのは「秀吉の刺客に襲われて矢があたったから」になってます。母親はとっくに死んだことになっていて、毒を盛られたり弟を殺したりといった話はいっさいなし。父・輝宗(月形龍之介)が死ぬ展開は筋書き的には史実通りになってますが、小田原参陣の直前になっているうえに、輝宗を乗せて馬で逃げる畠山義継を政宗が自ら父親もろとも遠距離狙撃するという、「ゴルゴ13」も真っ青な場面になってます。それと、なぜか伊達成実がこの時点で老人になってますね。
 ただ1時間半弱のプログラムピクチャーとしては確かにまとまりはいいのですね。片目を失ってすっかり落ち込み「ひきこもり」状態になる政宗が、次第に周囲の人々の思いを受けて「目が開かれ」ていく過程は、ある意味青春ドラマの王道でしょう。この映画では秀吉が三成に命じて政宗を抹殺しようとあれこれやるのですが、小田原に到着した政宗の大人物ぶりに秀吉も圧倒され…というラストはなかなかのものです。
 錦之助が「青春スター」としてノリに乗っていた時期ですね。政宗とほのかな恋をする庶民の娘を演じる佐久間良子も可憐であります。



#8684 
mozawa 2010/04/11 11:50
大仏開眼後編

非常に駆け足でしたね。ラスト20分は、時計を見ながら、「この残り時間でどう纏めるんだろう?」ってことばかり気になってました。
大仏開眼会はあっさりで、拍子抜けでした。
管理人様仰せのとおり、ドラマの主軸は人間模様&時代を描くことだったんでしょうね。
阿部皇女と吉備真備の関係が、少女マンガ的で、見てる女子としてはかなりツボだったんですけど、男性諸氏にはつまらなかったんじゃないかなあ・・。女性のほうが身分が上で、プラトニックで・・という関係が「ベルばら」のオスカルとアンドレみたいでありました。吉岡秀隆さんに胸がキュンとする日が来るとは思いませんでした(笑)。

阿部皇女と現在の愛子ちゃん(悠仁くんが生まれるまでの)って、ちょっと似てる?って思ったんですね。称徳帝の後、天武系が途絶えて天智系から光仁帝を担ぎ出すのも、旧宮家から云々・・の話題と重なりまして。


ポーランド大統領機墜落
巡り会わせがなんだかなあ・・・。こういうことってあるんですね。



#8683 
つね 2010/04/11 02:46
地獄への道は善意で敷き詰められている

マルクスか誰かの言葉らしいですが、
最近、民主党の政策についてこう評されているのをよく見かけます。
大仏建立も意図は善意ですが、民衆に与えた影響が良かったとは思えませんが。

「大仏開眼」見ました。先週は花見していて忘れていたので後編だけ。
前編を見ているともっとよかったのでしょうが、なかなか楽しめました。
でも大仏を主軸として見ると、なんかあっさり造られたような感があるし、
造って良かったのかどうか触れられてないしタイトルとはミスマッチに感じました。
ドラマ中の期間が長いこともあって総集編風味でもありました。
私も大河ドラマでじっくりやってほしかったですね。

>鎧
 仲麻呂がマントを羽織っているせいもあって織田信長に見えて仕方がなかった。

・・・道鏡もそうですが、仲麻呂の娘が仲麻呂敗死後、千人の兵士に凌辱される場面がなかったですな。やはりNHKでは難しいのか。



#8682 
徹夜城(とりあえず歴史映像名画座を更新するかと思う管理人) 2010/04/10 23:48
思いもよらぬこともある

>タイトルの話
 ちょうど史点ネタにするつもりだったんですよね、「カチンの森」の件。そしたらそこへ向かっていたポーランド大統領が飛行機墜落で事故死。こんなこともあるんだなぁ、と驚いてるところです(ポーランドで陰謀説が流れそうだな)。この大統領、以前双子の兄弟が首相をつとめて話題になっていました。

>大仏開眼
 さて、見終えての感想ですが。
 ううむ…マルクスの恋人さんが紹介された中国の17世紀海商ものの話題とつながっちゃう話ですが、NHKも製作費の少なさは深刻らしいですな(坂の上の雲が三年がかりなのもわかる気がする)。奈良時代の話なのに甲冑がみんな戦国時代のものの使いまわしですよ、明らかに。仲麻呂とか真備ら主要人物が身につける奴は多少細工を加えてますが、他の兵卒レベルではなんにもしてないのがほとんど。「聖徳太子」「大化改新」のときはこうではなかったはず。池端氏の「古代史ドラマ」は当初第三作は「壬申の乱」と発表されていたと思うのですが、それを断念したのは皇室がらみの問題よりも先立つカネの問題だったようだなぁ、と。
 まぁ大仏はあんなもんでしょう…ただ、ドラマとしては大仏のことよりも真備・幸謙女帝・仲麻呂・玄ムの対立劇がメインになってました。人物の対立関係を単純化してわかりやすくしようとしたのもわかるんですが、ちと話の運びに無理があるような。真備の「ハッキリしない」キャラが吉岡くんに妙にマッチしてたのは確かなんですけど、見ていてイライラする人も少なくなさそう(笑)。
 仲麻呂の乱まで描くのに、道鏡にはいっさい触れずじまい。一歩間違えると真備が道鏡的立場にいたりします(汗)。これも欲求不満な点でして、やはり一年かけて鑑真(名前だけは出てきましたね)やら道鏡やらも交えた大河ドラマでやってほしかったと思うばかりです。


>以下、各種レス
 なんかここ数日、えらくみなさんお書き込みで…(^^;)

>mozawaさん
 奈良時代のドラマながら、武士時代の言葉にして「歴史劇」にしちゃうのはやむをえないところではありますね。「聖徳太子」以来池端古代ドラマでは「なれ」「いまし」といった二人称でどうにか古代っぽくしてるばかりです。
 話が飛びますが、NHK衛星で放送している韓国時代劇「イ・サン」(李朝・正宗の話)のなかで、先日「王様は認知症…」というセリフが出てきてのけぞってしまいました。吹き替え翻訳をする際に「ぼけ」じゃまずいと「認知症」にしちゃったようですが、それこそ時代劇セリフとしては違和感ありまくりでして。どうにかなんなかったのか。

>NFさん
 実はいま、NHK-FMのラジオドラマ「青春アドベンチャー」枠で「黄金仮面」をやってましてね。4月馬鹿ネタにしたのはその情報をつかんでいたからでもあります(笑)。
 江戸川乱歩の原作でも年代的なことは明確にしてなかったと思いますが、どうやら昭和4,5年ごろの事件っぽいんですよね。そのころルブランはまだ現役でルパンシリーズの新作を書いてました(本日付でその小説のネタばれ雑談を公開してます)。ただ「ルパン史」では50歳を過ぎた引退後の事件ってことになっちゃうんですな。
 ホームズとのことばっかり頭にありましたが、ポワロとのリンクは考えなかったなぁ。実はルブランが書いた「ルパンっぽい人が出てくる小説」の主人公の名前が「エルキュール」というつながりだけはあったりします。

>十一郎さん
 倭寇の件ですが、いくつかの報道を見る限り、韓国側は「前期倭寇はあくまで日本人中心」という線を全く譲らず、むしろ日本側が「朝鮮人が多いという説もあったが今はまた日本人中心だったという考えに傾きつつある」と歩み寄った、ということのようですよ(村井章介さんだったら絶対に譲らないと思いますが…網野善彦氏もその点は強く言ってた覚えが)。
 前期倭寇の契機が南北朝動乱、とくに観応の擾乱であろうという点はだいたい一致してるようですが、「民族構成」については僕は韓国側の主張にはまだまだ違和感を覚えますね。瀬戸内海に朝鮮語話す海賊が室町時代にいたりするんですから、海を通じてかなりごちゃごちゃだったというのが実態だと思うんですけどね。

>黒駒さん
 まぁ日本の江戸幕府の将軍をみていても、あとにいくにつれ変人が多くなる印象がありますし、権力の頂点とはそういうものだということかもしれません。義政が「文化王」として義満にならったという見方は結構あてはまってると思います。

>マルクスの恋人さん
 ご紹介どうも!これはノーチェックでした…日本上陸するかどうかも怪しいので、ちびちびチェックしてやろうかな、と(笑)。
 あちらの人海戦術とカネをかけまくった歴史映像ものを見ていると、そのうち日本史ドラマをあっちで作ることになったりするんじゃないのか、とよく思うんですよね。すでに「坂の上の雲」なんかは日本国内シーンの一部をあちらで撮ってるんですけど。
 まぁ日本もこれまで「楊貴妃」だの「敦煌」「チンギスハーン」など日本人俳優スタッフばかりで中国史関係のものを作ってきてますから、逆をされると変に思うのもオカシイんですよね。最近見終えた韓国の「淵蓋蘇文」なんか3分の1ぐらい中国史ドラマじゃないの?って勢いで韓国人俳優ばかりで隋唐ドラマやっておりましたし。どうも中国(香港か台湾かもしれないけど)でも放映したらしく、Wikipediaの中国語版にもこのドラマの詳しい配役が載っていました。中国で見てどう思うか気になるところです。

>景虎さん
 黒海の底の沈没船はそういうことになるんですか…それは初めて知りました。
 古代エジプトでもたまに当時のカラーがばりばりに残った遺物が出てくるとタイムスリップ感に襲われることがありますね。現代人は「古いものは白黒」という先入観を持ってるせいもあるんでしょうけど。20世紀初頭のカラー写真をみるとかえって驚かされたりしますよね。



#8681 
景虎 2010/04/09 23:48
殺人和尚

お久しぶりでございます。今年初書き込みの景虎です。

>NFさん
おお、あれが本になったんですね。おめでとうございます。
れきけん・とらっしゅばすけっとは、ダメ人間シリーズや引きこもりニート列伝よりも、その他のコンテンツを中心に読んでいたので、機会があったら読んでみようと思います。

>徹夜城さん
1907年版「ベン・ハー」を見ていて思い出したのですが、黒海の底は酸素がなく腐食しないので、古代ローマの船が昨日沈んだかのように、新鮮な状態で眠っているそうです。20世紀の映像がローマ時代のように古風で、ローマ時代の船が現代的に観えるというのは面白い話ですね。



歴史とあまり関係ない作品ですが、大笑いしたので紹介します。
『殺人和尚』
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1542693



#8680 
マルクスの恋人 2010/04/09 21:15
本場制作のドラマ

最近また香港に行ったんですが、物価が微妙に上がってるのを感じました。
確か5ドルだったはずの新聞が6ドル。フェリーも地下鉄も微妙に値上げしてる。
さらに、最近創刊20周年を迎えた週刊誌の特集に「20年前の香港」があったのですが
当時の物価特集が凄い! 新聞の相場がたった2ドル!
昔の香港はすごく安かったんですね。為替レートなんてせいぜい3割円高になったぐらいだ。
これが通常の物価上昇率で、デフレ続きの日本が特殊なのかも知れない。
中国本土はもっと強いインフレ中だそうで、2047年までには境界線の内外での物価は十分釣り合いそうな気がする。

雲南省の旱魃でジャッキー・チェンが救援歌を唄ってたり、夜のテレビは(大嫌いな日本の芸ノー人なんか出ないから)楽しみでしたが、一番凄そうな気がしたのは、これです。
きっと徹夜城殿も興味を示すだろうと思いまして。

YouTubeより、opとedの字幕なし映像http://www.youtube.com/watch?v=KvsmGbQ4ze0
百度より、中国語の資料http://baike.baidu.com/view/3310861.htm
本編はどうかと思いましたが、YouTubeにはないけど、Tudouのほうにまるごとありました。「怒海雄心」で検索したら出るわ出るわ。
私は泥棒根性が嫌いなので、凄い作品だと思うのなら製作者に敬意と金を払うのは当然の義務だと思うのですが、あそこってどうなってましたっけ? CMが目に付くけど、画面に時報なんか写ってる。

しかし、こんだけスケールのでかい番組を平然と制作できる外国の局が心底うらやましい。
日本の局なんて、かつて製作できたような番組さえもう作れないんだから!
ウルトラクイズなんてもう永久に無理でしょうね。海外の局ならまだしも。
「Wipeout」を初めて見たとき、「やっぱ制作費かけるとすげー!」と素直に感じましたもん。

そうそう、香港立法会は今、最低賃金法制定を巡って労働者代表と経営者代表が猛烈な綱引きを展開中(植民地政府は最後までそんなもの作らなかった!)なんですが、日本ででかい顔をしている自称あるいは他称新自由主義者に言わせるとどんな展開を辿るんでしょうか。きっとその逆に、現実は進行すると私はにらんでいるんです。

次回の訪港が、ほんと楽しみです。



#8679 
黒駒 2010/04/09 16:18
文化王義満

管理人様の受け売りですが、室町将軍が変人揃いなのは明朝皇帝が後代になるほど変人かしていく・・と以前管理人様が指摘されていたことと連動しているのかもしれませんね。南北朝段階を経て皇室権威が失墜し、国家を当地する権威の源泉が欠けてしまって困ったと思っていたところに大陸で漢族王朝の復興があり、「日本国王」に冊封され、東山御物でしたっけ、義満の権威はいわば文化王だったのかなぁとか、思いました。

義満以降の、たとえば義政なども政務に無関心で文化的世界に逃避したのではなく、もしかしたら義満の文化王的性格を模倣しようとしたのかも・・とか想像は膨らみます。しかし、文化的なサロンは同時に狂気も孕んでしまうのではないでしょうか。モーニング連載の「へうげもの」も文化史的観点から戦国・・いや「安土桃山時代」をやっていますが、南北朝・室町期も道誉や世阿弥もそうですが、文化史観点から考えるべき時代なのかもしれませんね。



#8678 
十一郎 2010/04/08 20:01
政界の竜馬好きぶりについての新聞記事がありました

http://www.asahi.com/politics/update/0406/TKY201004060296.html
竜馬へ言及した政治家は5人。小沢幹事長が新進党だった時代の竜馬発言も取り上げています。
まあ、前原誠司国土交通相の「私、坂本竜馬大好きなんで、極めて不快。自民党の古い方々を薩長同盟になぞらえられても」という他人の批判として出したところは、まだいいですが。
それにしても、みんな本当に竜馬が好きですねえ。元から地位のある政治家なんだから、勝海舟あたりを自称した方がずっと近いと思いますが。

ちなみに上の記事でも書かれている、老人倶楽部のごとき新しい新党の名前が、「たちあがれ日本」になりましたね。このセンスが感じられない党名は石原都知事の発案ということで、芥川賞の選考に疑問の声が一部であがるようになりました(苦笑)。

>「物別れ」ってことにしたい人たちが参加してるんじゃ…とくに近代史では。

というか、当の古田教授が公式に共同研究結果を発表する前に、物別れになったという話を正論でしちゃったわけで(苦笑)。

>ただ僕自身の専門の話からすると、前期倭寇について「日本人主体説が見直されている」ということで両国の意見の一致(接近)を見た、というまとめにはちと疑問符も。

逆に、韓国側はあえて日本よりの研究者を送り込んだとか、あるいは見ていませんがNHKの番組では見解に差異が残っていることを強調した編集をした、とかいうことかもしれません。

>NFさん
>「日本書紀」記述と画像が食い違ってるのはご愛嬌でしょうか。

見た人の感想によりますと、実は件の『入江』では、屠殺シーンでアニメーションなどのイメージ説明も使われているのだそうです(笑)。



#8677 
NF 2010/04/07 00:53
ルパンの年齢

>徹夜城様
 意外に若かったんですね。言われてみれば第一次大戦から十年程度しか経っていないわけで。確かにまだ現役でもおかしくない。少し古い言い草だといわゆる「チョイ悪オヤジ」(彼の場合文字通りな気もしますが)の範疇ですからね。同時代のフランス語圏の推理小説登場人物といえば、エルキュール・ポワロは第一次大戦前にベルギーで敏腕刑事だったはず。ニアミスする機会は理論上はなくもなかったかも?

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8676 
mozawa 2010/04/04 11:13
大仏開眼

見ました。古代史詳しくない人にはわかりづらいところもあったんじゃないかと思いましたが。
甲冑については、時代劇からの流用に思えてやはり気になりました。「漫画日本の歴史」だと、古墳時代に近い甲冑が描かれてたと思いますが、ドラマにおいて雑兵の分まで新しく古代用を作るのは無理なのかな?と。。(使いまわす機会がもうないでしょうからね)
あとは、口調が時代劇調(武家調)になってしまうのは致し方ないのでしょうね。大和言葉って言うくらいだし、宮中だし、もう少し柔らかい口調だったのじゃないかな、と想像するのですが。

皇太后をあらわす「オオミオヤ」という言葉がドラマで流れるのって初めてじゃないでしょうかね。

光明皇后が実家(藤原氏)寄りで、聖武帝と決して上手くいってない、という描写などは分かりやすかったと思います。



#8675 
徹夜城(奈良時代ドラマを見ていた管理人) 2010/04/04 00:18
「大仏開眼」

 今日のところは開眼どころか姿すら見えませんでしたが…(次回予告では出た)。
 「太平記」の池端俊策脚本の古代史ドラマ第三弾「大仏開眼」が本日放送されました。全体の感想は来週見終えてからにしますけど、今日のところで思った事なぞ。

 大仏ドラマの主役に吉備真備、というのがちょいと意外なところであります。吉備真備や橘諸兄、藤原仲麻呂が出た作品といえば手塚治虫「火の鳥・鳳凰編」が思いだされるところですが、あれのアニメ映画版(りんたろう監督)では吉備真備のキャラに橘諸兄のキャラが合成されちゃっていたものです。
 聖武天皇に国村隼…なんか最近「いつも出てる人」という感じもあります(笑)。石原さとみの安倍内親王=孝謙女帝はなかなか可憐ではありますが、道鏡の話はパスなのかな、このドラマでは(やっぱりヤバいとみたのかな?)。その代わりなのか玄ボウがずいぶん破戒僧に描かれてました。
 ドラマとしてはあくまで真備と仲麻呂の対決に話を絞っていく観があります。前作「大化改新」での中臣鎌足と蘇我入鹿の関係のような。
 藤原広嗣の乱のくだりで兵士が身につけてる甲冑のかぶとが戦国ものの流用ではないかと気になって仕方がなく…(汗)。あのころの甲冑ってあんまりよくわかってないんでしょうか。


>四月馬鹿史点タネ明かし
 感想ありがとうございます。今年は終盤までネタ作りに苦労してます(笑)。

>「昭和ひとケタ」
 日銀本店のそばの「八一三」の消火栓は実在するものです。一昨年「ルパン同好会」の集まりに誘われた際に、すでにどなたかが存在を知っていて、みんなで見に行ったんですね。文壇バー「ルパン」ももちろん実在しており、これもその集まりの時に入ってみました。まぁそう敷居が高いわけでもないけど、あまり気軽にいけるお店って感じでもない。昨年の太宰ブームの際にもTVで紹介されてました。
 しかしその「ルパン」の開業がまさに「そのころ」だったというのは自分でも書いててビックリしましたね(笑)。なお、ルパンは公式に1874年の生まれとなっていますので、1928年には54歳。ルブラン自身の手になるシリーズでは50歳間近で引退を考えているのですけど(未発表作で引退が実際に描かれたとも聞きますが)、54歳ならまだまだ現役でしょう(笑)。当時から愛読者も多かった日本に来ることぐらいありうるでしょう。
 なお、文中にあった「ルブランが晩年にはルパンの侵入を本気で恐れていた」という逸話も実話であります。

>「使節団の写真」
 僕がヒントにしたのは、以前見た中国の文革期の写真でして…毛沢東と一緒に畑をたがやしてる様子を撮影されていた人が、「失脚」後にその人の姿が写真からすっぽり消されて、毛沢東一人がたがやしてるヘンな構図になってる写真なんですね。そしてちょうど仕事で使っていた教材の岩倉使節団写真をみているうちに「なんかスペースが空いてるぞ」と(笑)。
 なお、西郷の写真があるわけもなく、あれは例のキヨソネの絵を加工したものです。影の方向が逆だったので左右逆転させ、さらにちょうどいい服がないもんですから、弟の従道の軍服写真を拝借して合成してます(笑)。
 どうしても不自然で「合成」とあからさまにわかる写真になってしまいましたが、あんまりリアルに作ると画像検索で見つけて本気にする人もいないとは限りませんし(笑)。いや、実際昨日あたり「桂小五郎」で検索してあのページに入った人もいますので、嘘は嘘とすぐわかるようにしておかないと。

>入江座鼓舞
 実はこのネタは3月中頃から構想しておりました(笑)。どういう風に料理するかだけ迷っていたんですが、「日本書紀」本文を読んでみてその「見てきたような」描写に「これでいこう」と思った次第。

>更級日記
 全体の4分の3ぐらいまでは割と真面目な歴史談議になっております(笑)。「源氏物語」ネタの四月馬鹿は以前にもやってますけどね。
 例の条例についてネタにしてやろうとすぐに思ったのですが、同じことを考える人はいるもので「源氏物語」を引き合いに出したコラム・ブログは多かったです。そこでこちらは以前から気にいっていた更級日記を使うからめ手から攻めてみたわけです。


>十一郎さん
 日韓歴史共同研究、僕はあれはあれで無意味ではないと思ってまして、ご紹介のブログにあった中央日報のまとめ方を見る限りはむやみに「物別れ」というほどのものでもなさそうだと感じましたね。「物別れ」ってことにしたい人たちが参加してるんじゃ…とくに近代史では。ただ日本側から「つくる会の教科書については日本でも扱いはよくない」(内紛話を伝えたほうがいいんじゃないか?)とか「戦後の平和教育や憲法9条について韓国では教えてない」(これ、僕もずいぶん昔に大学の教職課程の社会科教育法の授業で聞かされたことがあります)といった主張を伝えたことは無駄ではないでしょう。
 ただ僕自身の専門の話からすると、前期倭寇について「日本人主体説が見直されている」ということで両国の意見の一致(接近)を見た、というまとめにはちと疑問符も。ついこないだNHK教育でやった日本と韓国の2000年史の番組での「倭寇」の回でも専門家の意見はまったく平行線でしたから。倭寇専門の方は口をはさんだのかな?と。近代的な日本人・朝鮮人という枠組みではとらえきれない人たち、という概念をあちらではまだまだうけつけてくれないようですし…



#8674 
NF 2010/04/03 16:24
April fool!

恒例の「史点」、お待ちしていました。
>ルパン
昭和一桁って事は、この時点で結構高齢のはずですよね、彼。色々な意味でタフですなあ(笑)。金田一耕助が主として戦後に活躍した探偵なのを考えると、それぞれの「三世」の年齢差も納得かも。

>西郷さん
レーニン演説写真のトロツキーが有名でしたっけ、消されたのは。明治天皇が西郷を気に入っていた(「殺せとは言わなかった」と不満を漏らしたとか、ロシア皇太子と一緒に西郷が帰ってくるという噂を聞いた天皇の冗談が大津事件の遠因になったとかいう話を聞きます)せいか憲法発布の大赦で名誉回復されたそうですが、一旦消した写真は当時の技術では復活させられなかったということになるんでしょうか。

>人間ビデオカメラ
「日本書紀」記述と画像が食い違ってるのはご愛嬌でしょうか。

>「物語」記述消滅の裏側
…出来は秀逸なんですが、笑えない(苦笑)。児童ポルノ法案の単純所持禁止やら非実在も対象やらという改定問題でネット住民も無視できない数が自民支持から離れさせたという話も聞くのですが、法律が無理なら条例ですか。しつこいですね、彼らも。僕自身は右寄りの人間と認識しているのですが、娯楽文化愛好者であり本居宣長信奉者としてはこの手の推進派に対しては敵認定するしかない、と思っています。
 ところで、実際に平安期にも源氏物語を「不健全」とする意見はあったようで平安末期の弁舌に優れた事で知られる澄憲は「深窓の箱入り娘がこれに耽溺してエロく堕落したり、相手のいない非モテ男が不健全な妄想にふけるから、この作者も読者も地獄の剣で串刺しだ」なんて内容の非難をしたとか。
 一方、孝標の女は取り締まりで熱を冷ますこともなく(笑)、成人後は物語作者として名を挙げたようで、「浜松中納言物語」(亡父が中国の皇太子に転生したと夢で知って渡唐した主人公が現地で皇后と密通し、帰国した後に皇后が主人公と再び結ばれるために転生し…という話)や「夜の寝覚」は彼女の手によるとされています。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8673 
十一郎 2010/04/02 21:14
恒例の四月馬鹿

>昭和ひとケタの怪事件

これ、小説としてふくらませていけば真面目に『ルパン』のパスティッシュ、あるいは『ルパン三世』SPの元ネタにすらなりそうですね。

>使節団の記念写真

しょ、しょうもな(爆笑)!
ソ連のプロパガンダ捏造写真に見入ったこともある者としては、何とも説得力がありましたが。
ソ連のプロパガンダといえば、ちょうど先日このような記事が。格好良いポスターです。
http://japan.digitaldj-network.com/archives/51571547.html

>殺害現場の目撃者

一瞬、何が元ネタかわかりませんでしたが、「入江座鼓舞」を基点にしてようやく理解できました。
ただ、日韓歴史共同研究でつくる会の教科書が批判されたりしたこともあり、テロリズムが「改新」と称えられ、首謀者が後に天皇になったという歴史には、人間の話と読んでも巧い皮肉かと思います。

※ちなみに日韓歴史共同研究が物別れに近い状態となった理由については、下のブログによる指摘で納得できました。
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/1516743/
古田博司教授を中心として、ある意味ではそうそうたる面々です。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/251124/
この古田教授は正論で「特定アジア」という言葉を用いたりもしていました。

>あの日記の裏事情!

全体的にはウソですが、最もウソっぽい部分がホントという政治ジョークですね(苦笑)。



#8672 
徹夜城(毎年恒例行事の準備を進める管理人) 2010/03/30 11:33
100話見終えた…

 つい先ほど、韓国大河「淵蓋蘇文」全100話を見終えました。あ〜長かった。
 最終回で一気に登場人物が「皆殺し」にされてしまうのは「海神」同様ですな。あんなに強かった高句麗があっさりと(?)滅亡してジ・エンド。それでも「いずれ高句麗は復活する!」と淵蓋蘇文が言うわけですが、それは後年の「高麗」のことというわけです。そして現在の英名「コリア」につながると…まぁそういえばそうなんですけど、直接つながってるわけでもないしなぁ。
 「高句麗」という名称で定着してますけど、日本書紀などを見ると日本では当時から「高麗(こま)」と読んでおりましたし、高句麗の亡命民たちが武蔵国に移住して「高麗王」となり現在の「高麗川」につながっていくわけです。ドラマ中盤で淵蓋蘇文の父親が「高句麗滅亡後に備えるために倭国へ行く」と旅立つシーンがあり、その伏線かなと思っていたのですが、どうも脚本家が忘れてしまったのか時間がなくなっちゃったのか、最終回では触れずじまいでした。
 日本と言えば、その後またチラリと出てきました。百済滅亡後の復興運動で日本も兵を出したとナレーションで軽く触れられるくだりで「倭国水軍」のカットがあります。もっともほんの数秒ですし、これはさすがに他作品の流用と思われます。なんせそのいでたちが秀吉のころのものっぽい(としても変なデザインですが)ので、最近作ってた李舜臣ものから流用したんじゃないかなぁ…と。
 白村江の戦いが出てくるかと期待してたんですが、あっさりカットでした。まぁ終盤数回は詰め込み状態で「それどころじゃない」感じでしたが。それでいて則天武后の話はえらく詳しくやったりするんですよねぇ。やっぱり高句麗を滅ぼした当事者は則天武后という見解のようですな。
 以前BS日テレでチラリとやってるときに観ましたが、このドラマの実質的続編にあたるのが渤海建国ドラマ「テジョヨン(大祚栄)」。冒頭で淵蓋蘇文も唐の太宗も登場しますし、後半では則天武后が主要キャラで出てきます。しかしこれも100話以上あるんだよなぁ……なんで韓国大河はどれもこんなにやたらと長いんだ。「太祖王建」なんて全200回で、いまだに13話までしか見てない(汗)。

 歴史映像ネタつながりですが、話にだけは聞いていて未見だったジョン・ウェイン主演のジンギスカン映画「征服者(The Conqueror)」を「ネット上歴史映像探索」作業の中で全編見られるところを発見してしまいました。直リンクはやめておきますが、拍子抜けするほどあっさりと見つかるところにあります。日本ではソフト化する気配もないですし、英語力に自信のある方は話のタネに見ておきましょう(笑)。
 ユタ州で撮ったという大騎馬戦シーンはなかなかのもの。モンゴルの風俗再現もまずまずではないかなぁ…演じてるのがバリバリの白人ばかりというのがヘンですが(笑)。ボルテ(ボルタイと発音してる)役のスーザン=ヘイワードのモンゴル人には無理のありすぎる妖艶さは確かに見ものです。ジャムカ役の人は名前と風貌から察するにメキシコ系の方ではないかと思うのですが、史実におもいっきりもとる展開とはいえ、他のチンギス=ハーン映画同様に敵か味方かよくわからぬ複雑なキャラを印象的に演じてます。
 で、この映画のロケが核実験場の風下だったために出演者の多くがガンで早死にした…なんて説もある映画だったりします(英語版Wikipediaでこの映画の項目をみるとこの件のほうが大きく取り上げられてます)。



#8671 
tomohiro 2010/03/30 07:04
毒餃子事件の犯人は捕まりましたが

毒餃子事件の犯人、逮捕されましたね。
あの事件が発生当時、あそこまで犯人を見つけるのは
日本が右傾化・保守化しているせいだと言っている人がいました。
なぜだか賛同者が多くて、全ての災厄は日本の右翼のせいに
なっていました。
でも、批判者がいう程日本の右翼って力があるんでしょうかね。
その思想集団を超警察国家を設立する危険な団体と言うのはかまいません。
其れを批判する人々もその右翼と同じな偏った考えになっていないか
危惧しています。基本的に小生は昨今の極右には与しませんが

http://blog.goo.ne.jp/misakimizugi


#8670 
NF 2010/03/30 00:49


>十一郎様
ありがとうございます。印税生活…、可能ならしたいものですが(笑)。萌え絵の立ち位置は、確かに固まってない印象がありますね。「ダメ人間」シリーズの場合、実を申しますと絵があるのは表紙だけで中身はギッシリ本文。なので自分で見ていても御飯がギチギチにつまった弁当箱のような趣があります。ただ、通常の萌え本より文章そのものがオタクを意識した面がございます(メイドさんとか色々)。歴史本としても、時代・地域バランスを重んじたり(そのせいで落選させた面子も)、芸術家・文学者が多くなりすぎないようにしたり(それでも結構な割合に成りましたが)どういった面で偉人だったかに有る程度スペースを割いたりと「本気」出してます。…要は、「オタク」にも歴史マニアにも良い顔をしてみようと欲張ってみた訳で。…萌え絵は、空白を埋めるためのものではないですが、客寄せ・にぎやかしである事は否めないですかねえ、この二冊の場合。

…最近、ここで宣伝ばっかり書いてるな。すみません。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8669 
十一郎 2010/03/29 14:14
タイムスクープハンター、室町に行く

前にも伝言板に書かせていただいた『タイムスクープハンター』の2期、10回シリーズが本日深夜から始まるようです。興味がある方は、是非。
http://www.nhk.or.jp/timescoop-blog/
初回は「室町飢饉」が題材のようで、ひょっとしたらムロタイネタも出てくるかもしれません。

>そういえばNHKはぼちぼち「大仏開眼」をやりますね。

セットが気合入っていますね。
ピラミッドのような農閑期の公共事業ではなく、単に下層階級へ負担をかけたのが実態だった、という見方もありますが、ドラマでどう扱われるかも興味深いです。

>11月3日にTBSで唐招提寺金堂創建のドキュメンタリーこみドラマなるものをやってました。

仏教ドラマということで思い出しましたが、こちらは良い出来でした。鑑真が日本へ到着するまでではなく、到着した後の様々な衝突を、3人の若者を通して描くドラマとして巧みに構成されていたと思います。
鑑真と道鏡の日本史に現れた時代が重なっているという観点も巧いところをついていましたし、道鏡が単なる悪人ではなく、どちらかといえば天皇の意思を支えているように見えたのもドラマとして深みがありました。
永井大演じる和気清麻呂の、政治へ宗教を入れるべきかどうか迷う葛藤もドラマチック。その当の和気清麻呂が武将という、これまた政治へ強く関わってはならない立場という構図も、ドラマとしては良かったです。まるで現代のトルコ。

>あまりに著作権無法地帯化してるのもよくわかってきたので(リンクもしょっちゅう切れるだろうし)コーナー化自体は自重しようかと思っております。

海外の映画無料配信サイトで「Public Domain」と称していても、本当かどうか判断つかないことがありますね。CMっぽいものがついている新作映画配信でも、GYAO(YAHOO動画に吸収されましたが)みたいにきちんと許可を取った配信なのかどうなのか。
他に、映画の著作権は切れていても、日本語字幕の著作権は切れていなかったりするから違法というケースも。
探してみると自主制作動画の配信にYOTUBEを利用しているケースも多いですが、勝手に自主制作映画を配信しているように見られる場面もありますしね。

>NFさん
>宣伝〜本が出ました〜

やや、これはおめでとうございます。これから夢の印税生活ですね!(2冊の教養本でいきなりそれは無茶)
ともかく、萌え絵が表紙についていることに関しては、おそらく5年前なら『ダメ人間トリビア〜世界史編〜』なんてタイトルになったのではないでしょうか。あまり突っ込んでもしかたないような気がします(苦笑)。
どちらかというと萌え絵は好きなのですが、むしろにぎやかしに萌え絵が使われている方が嫌だったりします。空白を埋めるために絵を入れるくらいなら、本文で書ききれなかった薀蓄コラムを読みたいな、とか思ったり。マンガで学ぶ書籍類より歴史が新しいから、これといった調度良いバランスの基準が未だ存在していない感じがします。



#8668 
NF 2010/03/29 02:15
御買い上げありがとうございます(ってのも変ですね(苦笑))

>小覇王様
本当にありがとうございます。(少なくとも中身は)御気に召したようで幸いです。あの表紙は、少なくとも人目にはつくようです。オタクへの訴求力という事でああなったのですが、絵師の方は(普段の画風はあれとは違うようなのですが)本当に良い仕事をしてくださったと思います。…諸刃の剣ではあるようですが、それは表紙の方向性を選択した著者二人の責任ですな。
 しかし、龍馬は時の人なので一応チェックしたものの意外に変な話がないようなので見送ったのですが(その代わり中江兆民が当選)、岩崎弥太郎はそうだったんですか。ここでのポイントは「公費」ってとこでしょうね。難を言えば、同時代の人々は見境なく遊興で金を使うのが珍しくなかった(実際、「日本史」の近代で取り上げた中にも何人かいましたし)ようなので、霞んでしまう恐れがあるところでしょうか。
ブログ記事、拝見しました。仰るとおり、ダメ人間ぶりにもお国柄があるようなのですよ。日本は昔からオタク趣味な国だ、とは文化史を概観したときから思っていましたが予想通りの傾向が。ハドリアヌスは拝見する限りでは確かに中々の逸材かも。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8667 
小覇王 2010/03/28 11:44
岩崎弥太郎もダメ人間?

>NFさん
「ダメ人間の世界史」「同日本史」読ませていただきました。ブログに簡単に感想載せてます。僕も萌え絵は苦手な方ですけど、中身はとても楽しく読ませてもらいました。
基本的に私生活の趣味でとどまっている人が多いですね。
 
今年は大河ドラマ「龍馬伝」が結構面白く久方ぶりに毎週欠かさず見ているのですが、どちらかと言うと坂本龍馬より岩崎弥太郎の伝記ドラマとしてみている感が強いです。岩崎弥太郎も公務で長崎に行った際に遊郭で公金を使い切って帰国させられたり、妾がたくさんいたりと結構なダメ人間ですね。

http://d.hatena.ne.jp/susahadeth52623/


#8666 
NF 2010/03/23 01:42


>徹夜城様
チェックしていただいたようで、ありがとうございます。御指摘の懸念は計画段階でも出たのですが、メディアに取り上げてもらう見込みのない無名の著者が一定の大きさの波及力・購買力のある層に訴えかけるとなるとやはり「オタク」という答えに至るわけでして。加えて、著者二人自身に「オタク」的性格が濃厚なのは否めません(笑)(キルケゴールやら本居宣長に関する文章に顕著ですが)。いわゆる「萌え絵」の表紙にするか無地に大きく題字を書いて「ダメ人間」の字が目立つようにするか、結構悩んだのですが、上述の事情で結局ああなりました。
自分でこう言うのもなんですが、「萌え本」の類としても「歴史人物伝」としてもある意味で突き抜けたものになったのでないかと自負しています。「萌え本」の多数は常識的な内容の文章に「萌え絵」が付いたものが多いのですが、文章もオタクをある程度意識したものにしています(一般読者が許容できる範囲でバランスを取ったつもりですが成功しているかは不明です)。あと人物の業績についても割合にスペースを割いたつもりですし、人物の選定も時代・地域のバランスを極力重んじてみました(南北朝好きがかなり役に立ちました)。中国の幅広い時代から選び、近世インドからも何人か入ったのは誇れるかな、と思っています。全体的な出来がどうかは客観視できないので分かりませんけれど。
…すみません、自画自賛が過ぎましたね。人間、売上がかかると我を失ってしまうようです。申し訳ありません。

>You Tube
色々と問題はありますが、歴史映像だけでなく古いアニメやらメーカーも倒産して後世に残りにくいゲームの動画など「文化遺産」保護の場所として有用なのは否めないですね。国会図書館も、ゲームを含む娯楽文化の保存にも意は注いでいるようですが、十分に手が回らないのが実情のようですから。

深夜に我田引水な書き込み、失礼致しました。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8665 
徹夜城(ただいま春期講習中の管理人) 2010/03/22 23:47
Youtubeでの世界史旅行

 最近、youtubeでどれだけ「歴史映像」(映画・ドラマのことね)が追いかけられるかという妙なことにハマっておりまして…一時コーナー化も考えたのですが、あまりに著作権無法地帯化してるのもよくわかってきたので(リンクもしょっちゅう切れるだろうし)コーナー化自体は自重しようかと思っております。
 しかし確かに貴重な映像の数々が見られるということ自体は否定できない、いや否定したくないのですよね。たとえばインドの歴史映画なんて日本じゃ公開すらしないわけですよ。ところがyoutubeで探すと「チャーナキア」(チャンドラグプタの参謀の話)だの「アショーカ」(ご存じマウリヤ朝最盛期の方)などの映画が見つかるんです。一部しかありませんでしたがやはり日本にはまず入ってこない東欧諸国や東南アジア、イスラム諸国の歴史映画(「サラディン」とかやっぱりあるんですよね)、アフリカ諸国のTVドラマなんかも見つかったりするんです。やはり作ってるんですよね、世界中で歴史物は。これはこれで「人類共有財産」としたくなってしまいます。
 やはり商売にならないと輸入はされませんからねぇ…ゲリラ的やり方ではありますが、映像世界の「倭寇的状況」(笑)の存在自体はそっとしておいてほしいな、と思う気もあります。

 あまりにも古いためにもう著作権も切れてると思えるものを紹介しますと。
1907年版「ベン・ハー」
http://www.youtube.com/watch?v=Cf2DN1KEyks
 映像が残っているとは知らなかった…ここまで古い映像だと「ローマ時代の記録映画」っぽく見えてきます(笑)。

1923年版「十誡」
 http://www.youtube.com/watch?v=ra3SJ-WtSo0
 これ、ようやく見たんですが、有名な1956年版に勝るとも劣らない(まぁ特撮技術に関してはやはり差はありますが)。


>民本主義者さん
>「最も非ギリシア人的行いは、ギリシア人を模倣することである。なぜなら彼らは決して他を模倣して偉大になったのではないからだ」
 初めて聞きましたが、なかなかいい言葉ですね。
 龍馬に関しては司馬遼太郎の描いた「ピュアで大志を抱くさわやか青年」のイメージが独り歩きしたうえに、しばしば政治家等により「自分の美化」にたやすく利用されてしまう嫌いがあるのが困ったもんです。

>NFさん
 おお、あれがそんな本に。しかしまぁ表紙絵が狙いまくっておりますな。
 個人的にはあまりに「オタク」なイメージをあの絵のままに抱かれるのにはかなり抵抗があったりしますが(笑)。しかしああいうイメージで売り出したほうが売れるってことなんですかねぇ……似たような「萌え本」のたぐいはよく見かけますけど。


 P.S.
 管理人よりお知らせ。先週以来当掲示板に変な宣伝書き込みを継続的に続けてるのがおりまして(宣伝効果があるとは思えんのですが、なぜか時々ある)…しつこい場合は予告なしにこの伝言板のアドレスを変更するかもしれません。伝言板に直リンクしてる方はトップページからお入りになるようお願いします。



#8664 
NF 2010/03/20 13:50
宣伝〜本が出ました〜

 御無沙汰しております。いつのまにやら、太平記列伝が大変な分量に。徹夜城様、いつぞや僕の南北朝人物伝をごらんになって「先を越された」と仰ってくださいましたが、質量とも段違いじゃないですか(汗)。
ところで、「南北朝列伝」でも後醍醐天皇が聖徳太子の生まれ変わりを自認していたという逸話がありましたが、一般的な聖徳太子の聖人君子然としたイメージからすれば後醍醐の破壊的でバイオレンスな人物像とはそぐわない感じがどうしても拭えませんねえ。ふくしま政美先生の「超劇画・聖徳太子」に出てくるみたいな聖徳太子なら納得なんですけど。

「本当は怖い聖徳太子『超劇画・聖徳太子』」
http://blog.livedoor.jp/textsite/archives/50372499.html
↑ふくしま先生らしく、エログロバイオレンス満載。興味を御持ちの方は自己責任で御覧ください(こんなんばっかりだな、僕は)。

 ところで、今回はこの場を借りて宣伝をさせていただきます。京大歴史研究会OBサイト「とらっしゅばすけっと」にて「偉大なるダメ人間シリーズ」「引きこもりニート列伝」等の文章を細々と書いてまいりましたが、社会評論社様から出版の御話をいただきましてこのたび「ダメ人間の世界史」「ダメ人間の日本史」を友人と共著にて刊行させていただきました。「偉大なるダメ人間シリーズ」や「引きこもりニート列伝」をベースに加筆訂正すると共に、新規書き下ろしを半分以上投下しております。

「ダメ人間の世界史」
http://www.shahyo.com/mokuroku/culture/sub_culture/ISBN978-4-7845-0976-8.php
「ダメ人間の日本史」
http://www.shahyo.com/mokuroku/culture/sub_culture/ISBN978-4-7845-0977-2.php

しかし、左よりの真面目な出版社様らしいのですがそこからこんなはっちゃけた本を出させてもらって本当にいいんでしょうかねえ(苦笑)。担当の編集の方はさばけた本を出す事でその筋には知られているという事らしいんですが。↓
http://www.shahyo.com/ext02/hamazakikaku.html

なお、流石に著者名は実名となっております。どちらが僕かはすぐお分かりいただけるかと存じます、基本的にひねりのないHNですので。もし、書店で皆様の御目を汚しました際には手にとっていただき、出来ましたら御購入いただけましたらこれに過ぎる喜びはございません。厚かましい内容の書き込みとなりましたが、一応は歴史関連の話題という事で御容赦くださいませ。それでは、失礼致します。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8663 
民本主義者 2010/03/19 11:59
誰の言葉だったけ?

最も非坂本龍馬的な行いは何かと言えば、それは坂本龍馬の模倣をすることである。なぜなら、坂本龍馬は決して他者を模倣して歴史的存在としての坂本龍馬になったからではないからだ。

元ネタは、19世紀にヨーロッパで流行った古代ギリシア崇拝を皮肉った
「最も非ギリシア人的行いは、ギリシア人を模倣することである。なぜなら彼らは決して他を模倣して偉大になったのではないからだ」
ですが、誰の言葉か忘れました。

芸能人や漫画家ならともかく。政治家がやりだすとちょっとねえ。



#8662 
徹夜城(アシモフワールドも倭寇も調べてるヘンな管理人) 2010/03/17 23:19
それは政党名?

 記事の見出しを見て思わず笑ってしまいまして。

鳩山邦夫氏、新党「いばらの道」 連休前結成は「希望」
http://www.asahi.com/politics/update/0317/TKY201003170150.html

 この人のキャラだけに本気で「いばらの道」って名前の政党を作りそうでもあり(笑)。
 まぁ前から思ってるんですが、どうもオッチョコチョイというかスタンドプレーが目立つ人ですな。それと歴史をたとえに出すのがお好きなようですが、過去にも「南朝」だの「西郷隆盛」だのと自分をたとえてこの掲示板で「負ける気満々」とからかわれたこの方、今度は「坂本龍馬」だと言い出しました。とりあえず「脱藩」はしたようですが結びつけるつもりのものがどうもその気が今のところはないようで。
 この人の場合あまり深く考えないで言ってると思うんですが、どうも僕は何かと言うと「龍馬」を自称する政治家はきらいでしてねぇ。


>十一郎さん
 フィギュアスケートにからんだあの「騒動」については僕などは「まぁ仲のおよろしいことで」という感想でした(笑)。
 「淵蓋蘇文」の話になりますが、あのセットは他に使いまわせるものが思い当たらないので、やはりあのために新規に作ったと思われます。まぁ日本でも「聖徳太子」「大化改新」で「こんなんじゃないかな?」と手探りで作ってた様子がわかりましたからね、外国ではなおさら。だけどかつての「壬辰倭乱」、最近の「大王世宗」など資料は多いはずの時代でも日本についてはどうも変な描写が目に付くのは確かです。やはり先入観が強い気がしますねぇ。
 そういえばNHKはぼちぼち「大仏開眼」をやりますね。

>阿祥さん
 そうでしたか、今は京にお住まいなんですね。
 僕も京や畿内の南北朝関連地めぐりはしてみたいな、とは思ってるのですけどねぇ。頼之のゆかりの地にお行きになられたとはうらやましいです。
 僕は最近「南北朝の後日談」というべき室町時代にも関心が及びまして、いくつか室町通史的な本を読んでます。講談社の「日本の歴史」シリーズの桜井英治「室町人の精神」もなかなか面白く読みました。なんか「精神」が異常な人ばかりが出てくる印象すらありましたが(笑)、15世紀、少なくとも応仁の乱までは、みんなわりと穏やかでのんきに楽しく暮らしてた時代、という印象も受けましたね。



#8661 
阿祥 2010/03/17 21:25
地蔵院(竹の寺)

仕事の関係で今年から京都で暮らし始めています。週末はあちこちを散歩して回っているのですが、先週西京区を縦断した際に、苔寺に行く前で細川頼之の創建になるお寺、地蔵院というのがあったので入ってみました。細川頼之の事跡を記した石碑があり、当人のお墓というのもありました。石による簡単な墓石と、それにまとわりつくように育った樹木が印象的なお墓でした。

この土地は室町幕府の所在地であったわけだから、いろいろな関係する史跡があります。そもそも、金閣、銀閣共に室町幕府の遺産ですものね。東京にいると歴史の勉強といった感じなのが、もっと身近に感じられてきます。



#8660 
十一郎 2010/03/14 11:12


こんにちは。以前に史点でも書かれていた密約関係の報告がいくつかまとまって出され、確認もされたようですね。一応、政権交代の成果とはいえるでしょう。
しかし報告の結論で「広義」という単語が使われていることには違和感があります。傍証で確度の高い結論が出せつつ直接の証拠が見つからなかったということと、「広義」とは全く意味が違うんじゃないですかねえ、と。政治家用語なのかもしれませんが。
個人的には、外交に密約が必要という意見も受け入れたいつもりですが、せめて強く同盟している相手(北米)が、一定期間の後に機密を全て公開する制度を持っていることを前提に動くべきではないかなあ、と思います。

>やや好意的に解釈すれば飛鳥時代の服装はともかく建物内装の資料がまるでなく「なんとなく日本っぽい」デザインにしちゃったのだと思われます。

ドラマは見ていませんが、単にセットを使いまわしただけのような気も(苦笑)。いつも使うわけでなく、主な視聴者が気にならない部分はそれなりにすませて、予算を抑えているのではないでしょうか?
たとえば、邦画『戦国自衛隊』で1979年に作られたハリボテ戦車が、後に『ぼくらの七日間戦争』や、2003年のTBS戦争ドラマ『さとうきび畑の唄』まで使用されたことがあります。特に最後のドラマ版はアメリカ軍の戦車として扱われたため、使い回しという経緯を知らない軍オタが激しく批判したものでした(苦笑)。

>ただ、こういうのを見てると、日本が外国を舞台にしたものを作ってるときに同じようなことをしてるんじゃないか…という気はするのですよね。

宮崎アニメでも『魔女の宅急便』でキキが日本風におじぎする場面がありますしね。細かい日常的な動作をアニメで描いてリアリティを生む宮崎監督の特色が、逆に作者が日本人であることを反映してしまった場面です。
あと、こだわる人には国同士の違いどころか、地域ごとの違いも気になるようですね。宮崎駿・養老孟司対談番組『虫眼とアニ眼』で、関東ローム層つまり赤土で育った背景美術スタッフが、土を黒い絵の具で描くことに心理的抵抗があると宮崎監督は語っていました。
http://b.hatena.ne.jp/articles/200909/448
>冒頭の子供たちの話のほか、宮崎さんはアニメ制作の現場についての話でも「東京の人なら赤土というように、皆土を描く時は自分の生まれた土地の土を描く。」

>最後の最後、聖火点灯でハプニングが起きてたそうですね。その瞬間を僕は見てなかったんですが、父が「何を突っ立ってるんだ?」と首をかしげてはいました。

機械仕掛けで立つべき塔が、きちんと作動しなかったようです。しかし閉会式で、それを逆に利用して、道化師が登場してパントマイムで塔を立ち上がらせるというパフォーマンスを……報道記事で後から知っただけですが、なかなかの機転だと思いました。
しかしオリンピックは、前回ほどではないものの、メダルの数が少ないですねえ。そして緯度が少し高いためか、韓国が妙に強い。
そのせいか、2ちゃんねる等でキムヨナバッシングが激しいことこの上ありませんでした。そうして誹謗中傷していたら韓国で2ちゃんねるを攻撃しようというネットコミュニティがサイバーテロを起こして、2ちゃんねるのサーバーをダウン。北米にサーバーがあるため通信障害が発生し、FBIまで出る騒ぎになっています。
まあ、採点協議だから不当な点差(明らかなミスをしたので金メダルを与えられるべきとまでは主張しづらい)だという批判をしやすいのでしょうが、フィギュアスケーターにとっても迷惑な話だろうと思います。スピードスケートなどはさすがに八百長という批判も原理的に不可能ですし、今回は韓国に日本選手が教えをこうていたくらいですので、他の競技で同種のバッシングが少ないのが不幸中の幸いですが。



#8659 
徹夜城(いまごろ某SFコーナーで更新作業を進めたりしている管理人) 2010/03/12 11:11
歴史劇における異文化コミュニケーション

 先日朝日新聞のサイトで読んだんですが、プッチーニのオペラ「蝶々夫人」ってのは聞きしに勝る「変な日本」のオンパレードなんだそうで。いや、作者たちは当時の入手できる範囲で頑張って資料集めた上でのことで、「善意の間違い」ではあるんだそうですが。僕はその舞台はまるで見たことがないので実際どんな感じかは文章だけでは正確に把握できないかもしれませんが…
 蝶々夫人の伯父が「ボンゾー」。チョンマゲ結って登場するけどこれは明らかに「坊主」つまり僧侶のこと。僕が専門関係で読んだ戦国〜安土桃山段階の宣教師たちも「ボンゾ」と表現してましたからたぶんそれが元ネタかと。
 しかし坊主とすれば仏教のはずなのに、この「ボンゾー」さん、蝶々夫人がキリスト教に改宗したのに怒って「カミサルンダシーコ(「神猿田彦」らしい)」と謎の日本語(?)を話す、手にはなぜか鳥居をもっている、侍女も仏前に「イザナミ、イザナミ」と唱える、といった調子で仏教と神道の区別がついてない(まぁ日本人もすくなからずそうですけど)。その他、舞台の演出によりいろいろと変な話があるようで、このたび日本人声楽家により「修正」を受けた「新国際版」が上演される、との話題でした。
http://www.asahi.com/showbiz/stage/theater/TKY201003100275.html

 ちょうどそんな記事を読んだ直後に、ちびちび録画ためを見ている「淵蓋蘇文(ヨンゲソムン)」でついに日本国内が初めて登場しました。高句麗ドラマのはずなのに当時の国際情勢をすべて描いてしまうというこのドラマ、隋唐の宮廷紛争模様は中国で作ったものより面白いんじゃないかというほどのできなんですが、「日本宮廷」が登場しましたら……ああ、やっぱり、こっちはダメダメですわ。昔の「壬辰倭乱」のころと進歩がない。
 飛鳥時代の日本に「畳敷きの部屋」に「障子」。使者を接待する場所はほとんど料亭の客室。国王の背後には江戸時代ごろの武家屋敷によくある日本刀が二本飾ってある…といった調子。「おいおい」と言うしかないのですが、着ている服装は一応日本の漫画やドラマを参考にしたらしくそこそこ飛鳥時代風味でした。しかし美術セットはまるで駄目。やや好意的に解釈すれば飛鳥時代の服装はともかく建物内装の資料がまるでなく「なんとなく日本っぽい」デザインにしちゃったのだと思われます。
国王が「日出る処の天子、日没する処の…」のフレーズを口にしたり百済の王子が日本に来ていたり、新羅の後の国王となる金春秋(最近「歴史文化ライブラリー」でこの人を中心に白村江の戦いをまとめた本が出てましたね)が日本に来るなど、それなりにしっかり調べて四国間の外交駆け引きドラマを展開してる緊迫の展開だけにこのセットは残念なところ。
 外国で製作した「日本史」ものにはこの手の例は少なくなく、「源平合戦」みたいな恰好で古代史や戦国時代をやっちゃったり、戦国騎馬軍団が出てくる明治士族反乱なんてのもありました。まぁ欧米みたいに東アジアなんてみな一緒、って感覚のところは無理もないかと思いつつもすぐ隣の国でこうなっちゃうか、と思わされたものです。倭寇が専門なので倭寇が出てくる映像関係にはよく目を通してるんですが、日本人の目からすると「なんだそりゃ」と思うものばかりです。

 ただ、こういうのを見てると、日本が外国を舞台にしたものを作ってるときに同じようなことをしてるんじゃないか…という気はするのですよね。三国志がらみだってかなり無茶があるのが多いですし(もっとも中国自前で作ったものもその調子ですが)、他の時代の中国史ものを「三国志」のイメージで全部描いちゃう例も少なくない。それまで三国志関係を書いていた某作家さんが「明代のことは知らないけど、三国志演義は明代に書かれたものだし」程度の感覚で明代ネタ小説を書いちゃってたこともあったし。最近でも「坂の上の雲」の中国でのセット撮影で日本側のデザインに「それはありえない」と現地スタッフから疑問の声が上がって現地で修正した例もあるそうです(あのドラマは逆に「明治時代の銀座」が中国で撮影されているということのほうが驚きですが)。
 朝鮮史についてはそもそも日本では検証対象となる素材が少ないのでなんとも言えないのですけど、たぶん「いっしょくた」なイメージを持ってる人は少なくないでしょうね。



#8658 
tomohiro 2010/03/12 07:20
地球寒冷化論者は右派勢力に多い?

最近、地球寒冷化論者が有る程度目立ちますが
其れを支援しているのは右翼路線の人が多いようです。
一部の右翼を強大な怪物として批判している人間には
耳にいたいでしょうね。
私は寒冷化論者があまり政治的な物を持ち出して欲しくないと思っています。
また右翼批判論者が極端に右傾化したとかいいだしかねませんから。
私も右翼路線には与しませんが、其れを批判する人々にも与したくなくなっています。

http://blog.goo.ne.jp/misakimizugi


#8657 
徹夜城(一仕事終えてホッと一息つく管理人) 2010/03/08 00:46
「南北朝列伝」正式公開!

 じゃあ、今までのはなんだったんだと言われそうですが、一応「仮公開」という形だったんですよね。当面の目標として「大河ドラマ太平記に出てくる人を網羅する」ことにしておりまして、それまでは「仮」だったわけです。
 先日「後村上天皇」を書きあげてからアップするという手もあったんですが、あともうちょっと頑張って「正式公開」まで持っていこうと思いまして、ここ一週間猛烈に頑張っておりました(笑)。
 いやぁ、なにせ最後の最大の難関になるとわかっていたのが「佐々木道誉」で…いやはや、自分で書きあげたとき「燃え尽きた」感すらありました(笑)。南北朝の大半を最前線で走り続けて生きた人間の人生を総括すると、もうこっちが魂を抜かれそうになるといいますか。
 とりあえずこれで大河「太平記」の登場人物はすべて網羅したはずです。今日になって気付いた「貞氏の正室」だの「直義の妻」だのといったチョイキャラの史実伝記も書いちゃいましたし。まぁ「義貞の正室」についてはあれはドラマオリジナルキャラということで…(笑)。
 うるさいことを言い出すと常盤貴子が演じた「侍女」の項目とか、サード長嶋が演じた「魚売り」なんかの項目までたてなきゃいけなくなる(笑)。

 ついでとばかり、リンク先でもある「配役宝典」様の膨大なデータを参照しまして、舞台・アニメ関係の登場情報も付け加えてみました。
 …しかし、塩沢兼人が文観やってたとは不覚にして知りませんでした(汗)。いやはや、少女漫画系は「宝庫」なんですな、ほんと。

 今後ももちろん続々人物は増やしていきます。次の目標は「大河ドラマ中に言及はされるが出てこない人」です。たとえば「北条時行」「懐良親王」「足利義満」とかですね。いずれもその気になれば主役にして大河ドラマができそうなぐらいの方々です。
 それが済んだらやはり「室町太平記」の登場人物を網羅して南北朝後半キャラをそろえることですかね。まぁちびちびとやっていきます。



#8656 
徹夜城(現在後村上伝を書き終えた管理人) 2010/03/02 00:46
南朝はなぜ滅びなかったか

 …そりゃまぁ後醍醐さんと文観さんの密教パワーのご加護で、ってのはもちろん冗談で。

>リトマスさん
 「ムロタイ」お楽しみいただけたようで、ありがたいかぎりです。
 さて、確かに日本の南北朝史を眺めていると、「なんで幕府は南朝をつぶせないんだ?」と誰もが思っちゃうのですよね。吉野ったって地理的にはそんなに京から遠いわけでもなく、攻略困難なほど山奥ってわけでもない(鎌倉幕府軍は攻め落としてます)。まして河内や住吉まで進出している時にはその気になればいつでもつぶせたんじゃないか…とは思うのです。僕の本来の専攻である(笑)中国史方面からするとほとんど理解不能なのは確かです。
 そしておそらく、この問題は日本史・中世史専門家でも明快に答えるのが難しい問題なのではないかと思うのです。また、南北朝史ひいては日本という国の歴史そのものの解釈にかかわる問題すら含んでいると思えます。

 まぁ大げさに切り出しましたが、一応僕が思った説明をしてみますと。
 まず南朝を支える南畿方面の豪族・山民・海賊・悪党・商人層までを含む人々の抵抗が現実にかなり力があった、ということがあるでしょう。高師直が吉野を焼き払った時もこうした勢力がゲリラ的に動いており、佐々木道誉の息子が戦死するなど被害が出ています。師直としてもそのまま追いかけて攻め込むのはためらわれたと思えます。
 また一方で、足利幕府は後醍醐との決別から南北朝合体まで基本的に「和議による解決」「両統迭立」という方針を変えませんでした。これ、鎌倉幕府からみられる姿勢でして武士政権の根幹にかかわる問題をふくんでいるのかもしれません。あの師直ですら吉野攻撃前に和平交渉してますし、よく「南朝との約束をほごにした」とされる足利義満だって死ぬまで南朝との約束は守る気だったといわれてます(破ったのはその死後のことだし、基本的に北朝朝廷の意向が強い)。
 そしてこの時代にあって天皇の「聖性」というのが権力とは別の意味で実力があった、ということもあるかと。まぁ網野史学の受け売りになりますけど、非農業民・商業に関与する人々は天皇権威と直接結びつくことで自由な活動の根拠を得ていた。足利幕府は確かに北朝をたててはいましたが、南朝のそうした方面への影響力を無視できなかった、ということがあるとも言えます。

 僕などはむしろ南朝そのものよりも、河内の楠木氏ですとか、上野の新田一族といった連中が何度となく致命的な敗北を喫しながらも、その拠点を維持してしばしば不死鳥のようによみがえることに、「足利幕府の軍事警察力ってどの程度なんだ?」と不思議に思ってしまうわけです。この辺が日本の特殊事情なのではないかなぁ、と州県制の中央集権システムの明代をやってた僕が日本南北朝を見ていて感じる点なんですね。地方にあってはそれぞれ独立性が強く、「全国政権」であろうと立ち入れないアンタッチャブルなところがあるといいますか。南朝がもちこたえる理由にもそういう観点もあるんじゃないかと思ってます。

 …まぁ、あとはどなたか日本中世史をやってる方がフォローしてくださいな(と、逃げを打つ)。

 名前のところに書きましたように、近々「後村上伝」もアップします。書いててなんだか後醍醐より面白く思えましたし、「なぜ南朝は滅びなかったか」という問題を考える上でも後村上の人生は面白いと思いますよ。
 男山八幡のときは実はほんとに「間一髪」だったんですよ。少なくとも歴代天皇で「しかるべき大将と見受けた、逃げずに勝負しろ」と武士に声をかけられた天皇なんて彼だけでしょ(笑)。



#8655 
リトマス 2010/02/28 12:44
幕府は手加減?

初めまして。勝手に大河ドラマ「室町太平記」を楽しく拝読いたしました。
さて疑問があります。南北朝時代は長く続きましたが、後醍醐天皇が吉野へ逃れて以来、室町幕府が南朝の天皇を捕えることはしませんでした。
これは幕府の武力ではできなかったからでしょうか?それとも朝廷の合体を話し合いで行うために手加減したからでしょうか?
特に南朝の皇居が男山八幡や摂津住吉にあった時や、高師直が吉野を焼き払った時は南朝の天皇を捕えることはできたのではないかと思ってしまい、書き込みました。初歩的な質問ですみません。



#8654 
徹夜城(水戸黄門に喧嘩を売ったかもしれない管理人) 2010/02/27 22:27
李鴻章の「大河」ばなし

 李鴻章が出てくる大河といえば「坂の上の雲」と「蒼穹の昴」。というのは冗談として(笑)。

>松永さま
 少しレスが遅れまして申し訳ありません。当サイトの管理人でございます。
 「日本にも大きな川が〜」という話は確かに李鴻章が下関に来た時の話らしいです。ただし、僕も出典は確認したことがなく、「大正天皇の遠眼鏡事件」同様の「神話」の可能性も感じてはいました。松永さんの書き込みを見てますますそう感じてきてしまったわけで。
 思い返せば僕もこの逸話は確か大学の近代史ゼミで恩師から耳にしたはず。つまり文献的に何かを見たわけではないのです。いわゆる「うますぎる話」なんで、もしかすると噂話ぐらいのものかもしれません。
 松永さんもお書きのように結構広くささやかれている逸話のようですが、後世のものでもいいから何か文字資料があるといいんですが…というわけで、見ている皆様もよろしく。


>南北朝列伝更新。
 よーやく「後醍醐伝」をアップしました。同じページには「光明天皇」もいる豪華さ(笑)。地味なところ(?)で小寺頼季なんかもいざ列伝にしてみるとめっぽう面白い人生を送っています。
 後醍醐につきましては「南朝第1代」という表記を使い、北朝と対等に並べるという「大日本史」以降ではたぶん画期的なことをやっております(爆)。まぁ当時においては通算で第95代だったわけですが、現在では弘文天皇を入れて96代にしちゃってますし、このあとの長慶天皇のこともあったりするんで面倒だから北朝・南朝それぞれ1代からカウントという「南北朝列伝」ならではのことをやってみました。



#8653 
松永洋介 2010/02/25 00:54
李鴻章が瀬戸内海を見て言った話について

はじめまして。検索でたどりつきました。
昔、瀬戸内海を見た中国人が「日本にも大きな川があるんですね」云々と述べたという逸話についてです。中国人とは李鴻章らしいのですが、この話のルーツを探しています。

自分はいま奈良市在住ですが、毎月一回近所の人が集まって自作の詩を読んだり聞いたりするという会のために、幼少期を過ごした瀬戸内海の印象を詩に書こうと思いました。一行目にこの逸話を書き付けてみたのですが、書いたとたん、出典が気になって先に進めなくなってしまいました。
とりあえず県立図書館に行って、読売と毎日のデータベース(1895年当時の紙面も収録)を叩いたのですが、わかったのは当時の李鴻章の存在感だけで、発言は確認できませんでした。
話そのものは、子どもの頃(1980年前後)、父親から聞きました。ネットで調べてみると、かなり以前から、広範囲に、さまざまなバリエーションで広まっているようです。だからもしかしたら、人気のある、司馬遼太郎みたいな小説か何かに書いてあったのかも、とも考えています。
もし書物に書いてある例をご存知のかたがあればご教示いただきたく存じます。よろしくお願いいたします。

http://www.ceres.dti.ne.jp/~ysk/


#8652 
徹夜城(そろそろ後醍醐伝が上がりそうな管理人) 2010/02/23 22:47
次郎長水滸伝

 岩波新書の「清水次郎長」を飛ばし飛ばしではありましたが読み終えました。ううむ、こういうのを読むと倭寇にまたとりかかりたくなりますねぇ(笑)。アウトロー連中の歴史の扱いについてのくだりなんかは僕は大いに共感する部分がありました。
 しかし僕とても昔から講談・芝居・TVや映画で広く知られた天保水滸伝やら国定忠治やら次郎長三国志やらといった世界はそう知ってるわけではないのです。だから今回天保水滸伝の発生原因がわかったり、次郎長の二番目の妻が殺されていたとか黒駒勝蔵があんな悲惨な最期を遂げてたことは初めて知った次第で。
 しかし「天保水滸伝」はわかるとして、なんで次郎長は「三国志」なんですかねぇ。

 こうして見るとこういった幕末ヤクザものは時代劇の定番として延々と作られ続け、昔はかなり誰もが知るお話であったことがよくわかります。さすがにヤクザに対する風当たりもあってあまり昔ほどもてはやされなくなった気もしますが。
 実録ヤクザもので僕は一時「仁義なき戦い」シリーズにハマりましてねぇ。映画から入ってモデルとなった実録も調べたり、かなり深入りしました。もともと倭寇連中やってるうちに「参考に」ぐらいのつもりでアメリカのマフィア抗争ともども首を突っ込んだんですが…直接かかわりあいにはなりたくはないものの(笑)、なんか調べてて性に合うんですな、こういう業界は(笑)。


>NFさん
 毎度感想どうもです。
 言われて思いましたが、日本の巨大古墳も動機は何だったんでしょうねぇ。そしてそれが一気に衰退していくのはやはり「統一国家」の完成とリンクするんでしょうか。

>凡人さん
 義貞の銅像の件ですが、僕はどうも義貞マニアというよりは単に「銅」として見たか、あるいは美術的価値があると思い込んだかといったあたりじゃないかとにらんでまして…いまんとこ「史点」ネタ候補なので、そこでも書くことにしましょう。
 龍馬暗殺の実行犯については確定ではないものの「見廻組説」がほぼ通説化してる観がありますね。今年の「龍馬伝」ではどういうふうに最期を描くのか、やはり注目してしまうところです。

 もっとも最近は韓国大河ドラマを四本同時で観るという、ここまでくると苦行という状態を強いられてるので(笑)龍馬伝まで手が回らない状況で。
 「淵蓋蘇文」と「善徳女王」は時代が重なるなぁ、と思ってたら先日の「淵蓋蘇文」で新羅の善徳女王その人が出てきました。両者はドラマの作りもノリもまったく異なるので、面白い比較になってます。



#8651 
凡人 2010/02/23 18:33
なんと半年以上ぶりです

昨年暮れあたりからものすごく忙しくなってきて年が明けてもなかなかか書き込むタイミングが取れなくなっていたんですが、久しぶりの書き込みです。                                                ちょっと暇ができたので、南北朝列伝を眺めていたところです。新田義貞像が盗まれたそうですね。こういう輩の犯行の理由ってやはり売りですかね。警察も捜査はしっかりしているとおもいますが、なかなか突き止められないかもしれないですね、マニアも熱すぎると・・。尊氏像の事件というのはまだ未解決なんでしょうか。                                               そういえばこの前ある雑誌で坂本龍馬を切った男というのが出てきていて、その男は元見廻り組の兵士ということで、どこかの記者に本人がそう話していたということです。ずっと犯人が分からないという事(幕末にはあまり詳しいほどでもない)しか知らなかった僕は初めて知ったのですが、本当に分かったんですね。ただし黒幕についてはいっさい話さなかったと、まあそう書かれてたとおもいます。本当にそうなのかはわからないんですがね。そういや僕はまだ龍馬伝あまり見てません。4チャンの珍獣ハンターやお祭り男をなんとなく観ちゃってるので。    



#8650 
NF 2010/02/22 01:15
気づいたら二つも史点が

お久しぶりです。

>ピラミッド
>「無駄な大型公共事業」ということで「仕分け」されちゃった
案外正解に近いんじゃないかって気もします。財政的な出費もバカにならなかったでしょうし。そういや、日本でも領域国家成立期に巨大古墳が多く作られ集権国家が完成期に入ると薄葬令が出されたりしたのは興味深い一致な気はします。

>ハイチ
>悪魔が『よし、それは契約だ』と請け負った。
他人の災難に乗じて誹謗する人は弁護の余地がないとは思いますが、この発言でふと連想したのは、「王朝の祖先神が仏教の悪魔(第六天魔王)と契約して国土の統治権を認められた」なんて伝説が中世に流布した国があったなあ、ってことだったりします。やっぱり多神教と一神教では「悪魔」への忌避感は大きく違うんでしょうねえ。第六天魔王を祀った神社が結構あるみたいだし。

>「我が闘争」
むしろヒトラーも著作権対象にちゃんとされていた事にびっくり。
>ネットで外国のサイトにアップされたものを読むこともできる
再販禁止継続については、これを抜け穴にする事で法的に事なかれ主義を貫こうとしているのかもしれません。否定するならきっちり検証して否定した方がよいとは思うんですけどね。しかし、こうしたナチスへのタブーを考えると漫画「ヘルシング」ドイツ語版がハーケンクロイツこそ改変されたものの(「少佐」の演説含め)そのままの内容で出版されたのは凄い事なんでしょうな。娯楽の威力は素晴らしい。

>大逆事件
徳冨蘆花が幸徳らを弁護する内容の「謀叛論」を講演でぶって大正期の社会主義者に影響を与えたり、永井荷風が官憲が恐くて何も出来なかったのを恥じて徳川期の戯作者に自らを擬すようになったりと文学史にも結構影響を与えた事件ではありますね。南北朝・文化史と僕の守備範囲的にも影響甚大な事件ですな、こう考えると。

 ところで、歴史ドラマどうこうという話が散見されるのでネット住民らしいネタを。数年前から、某巨大掲示板上で「やる夫」なるキャラクターを主人公に漫画・アニメキャラなどのAAを「俳優」として使用し物語を紡ぐというのが流行っているみたいです。中には歴史ものもあり、下手な大河ドラマだと敵わないんじゃないかとすら思えるレベルのものも。一番気に入って追いかけているのが
「歴史系 やる夫鎌倉幕府」
(http://oyoguyaruo.blog72.fc2.com/blog-category-23.html)
源平合戦〜鎌倉初期を舞台にしているのですが、主人公が足利義兼・義氏父子。大胆な仮説も織り込みながら良く調べ上げているのが伺えて好感が持てます。「この登場人物の子孫が百五十年後には…」と連想してニヤニヤするのも僕にとってこのシリーズの楽しみなんですが、作者も本来は南北朝好きらしく「百五十年後」を明らかに意識したネタを時々仕込んでいるのが嬉しいところ。現在は義氏編に入って間もない段階です。
「やる夫」の歴史ものには、他にも光武帝やヒトラー、徳川家康など色々あるようです。ただし、「やる夫」シリーズは(時事的なものを含む)オタクネタが当然満載ですし時には下ネタも多々ありますので結構人を選ぶかとは思います。興味のある方は自己責任でどうぞ。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8649 
徹夜城(海賊研究からアウトロー史にも首を突っ込んだ管理人) 2010/02/19 23:45
尊氏像に続く受難

 なんと新田義貞の地元銅像が盗難にあったそうで…しかし、なんでまた、あんなもん。金属の塊として売ったところで大して…金属盗難ブーム(?)の折に大仏盗難という四月馬鹿をやったことがありましたけどねぇ。文化財というのもどうかと思うし。
 先日までやってた時代劇チャンネルでの「太平記」放映にハマった犯人とか(笑)。


>黒駒さん
 レスが遅れました。実に興味深く投稿を拝読しまして、今日書店で岩波新書「清水次郎長」を買って電車の中で読んでました。現在ちょうど中盤の「黒駒勝蔵」との死闘のくだりになっております。
 いやぁ、確かに面白い。僕は博徒もさることながら、倭寇史に首を突っ込んだのをきっかけにアウトロー史にがぜん興味があるんですね。後期倭寇の首領連中なんてみんな「次郎長三国志」の世界ですよ。まぁそれより元祖中国の「水滸伝」というべきでしょうね。
 例の本でも次郎長に先行する有名博徒を「遊侠列伝」よろしく紹介してましたが、ここがまた実に面白かった。「アウトローの世界史」なんてズバリのテーマの本もありましたが、近代へ移行する時期にこの手の人たちって確かによく出てくるんですよね。



#8648 
黒駒 2010/02/14 21:46
博徒と近世社会

管理人様は博徒関係にも関心をもたれていたと思いますので、話題提供にひとつ

岩波新書で高橋敏「清水次郎長」が出ていたので、読んでみました。高橋さんは国立歴史民俗博物館の先生で、博徒を通じた近世史研究を展開している方ですね。個人的には次郎長のライバルである竹居安五郎、黒駒勝蔵ら甲州博徒に関心があったので、その関係で読んでみました。次郎長は生家が廻船業者、養家が米問屋なのですが、江戸後期には富士川舟運により甲斐・信濃方面の年貢米が清水港から江戸へ輸送されていて、次郎長と甲州博徒の対立背景にも富士川舟運の権益があると指摘されていて、なるほどと思いました。

近世後期に顕著になる東国の博徒たちも、幕末に至る社会変動を背景としているらしくて面白いですね。龍馬伝の先週くらいでは、黒船インパクトを受けた青年龍馬が剣術をつづけていくことに果たして意味があるのだろうかと懊悩していましたが、近世後期の農村荒廃、無宿・浪人の増加、飢饉・百姓一揆の頻発等の社会変動を背景に、農村社会では村の自衛のために農村剣術が盛んになっているのですよね。また、甲州博徒の竹居安五郎などは長百姓として村を守る立場の家柄なのですが、村の自衛のためには自らが博徒化する必要があったと言われています。

甲斐国では天保騒動という西の大塩平八郎の乱に比されるべき一国規模の百姓一揆が起きているのですが、あまり知名度がないようですね。甲斐と隣接する多摩地方は天保騒動をきっかけに農村剣術が盛んになり、新選組の母体にもなっているのですが。天保騒動は、甲斐東武の郡内地方という山間部が起点になっていて、当初は純粋に米の買い占めを行う米問屋を襲撃する百姓一揆でした。ところが、一揆勢が甲府盆地へ入ると、無宿や「悪党」つまり博徒連中がどんどん参加してしまい、暴徒化してついには一国規模の騒動にまで発展してしまいました。

このような騒動が発生してしまった要因には、おそらく近世後期の社会変動があるのでしょう。甲斐でも新田開発が進み人工が増加し、また甲斐は特に金納税制であったこともあり、郡内の織物や甲府盆地の養蚕など農間余業が発達し、現金収入が得られることを背景とした遊芸文化も発達してます。農業生産が上がり人口増加するのはいいことなのですが、ひとたび災害や飢饉等が起きてしまうと膨大な没落下層民を生み出すことになってしまい、そういう層を吸収することで博徒が成長したものであると考えています。

天保騒動後、甲府では甲府道祖神祭りという、歌川広重を招聘して幕絵を描かせるかなり金をかけた華美な祭礼が行われていて、地元の博物館ではこの都市祭礼の位置づけを研究テーマにしています。担当は近世史部門の学芸員さんは、華美な都市祭礼の背景には、増加していた都市下層民の雇用確保や景気浮揚の意図があったのではないかと指摘していて、こういうことを知っていくと、黒船来航を起点にしてしまうような「幕末史」では見えてこない近世後期の社会変動、あるいはその課題を引きずった近代史という観点が見えてきました。

「風雲児たち」でも国定忠治から博徒史を扱っていますが、幕末や近代史を知るには、最低でも天保年間、欲をいえば近世史からスタートする必要があるのだろうなと思いました。近代史についても、近代日本が対外的進出を欲した背景の淵源には、近世後期段階で増加した人口の排出先であるとか、在方産業の発達で国外市場を必要としていたであろうとか、外交事情だけではない内的な事情があるように思えてきました。甲州博徒と並んで甲斐には甲州財閥の連中がいますが、彼らも皆都市ではなく在方の出自で、横浜が開港するとすぐに進出し、地元物産を売り捌いてい急成長するのですよね。



#8647 
徹夜城(五輪開会式を紅白歌合戦みたいに思った管理人) 2010/02/13 23:32
五輪の開会式は長すぎる…

 …と、ロス五輪あたりからずっと思ってるんですけどね。史点を執筆しつつ横目で見てました。
 予想以上に「先住民」色を濃厚に出したものになってました(とくに前半)。まぁ気を使ってるといえばそうなんでしょうが。シドニーの時のアボリジニにも通じることですけど、とりようによっては征服した側による「お情け」みたいな嫌味に見えなくもない。
 途中の香港映画みたいなワイヤーアクションばりばりには「事故らないか」とひやひやしたものですが、最後の最後、聖火点灯でハプニングが起きてたそうですね。その瞬間を僕は見てなかったんですが、父が「何を突っ立ってるんだ?」と首をかしげてはいました。


 今日で時代劇チャンネルの大河「太平記」放送が終わったようで。アクセス解析してると今日は何回を放送してるのかよくわかるこの二カ月でした(笑)。ついでに「ムロタイ」のほうまで進出してくださる方もおられるようで、うれしいです(^^)。


>あがたしさん
 鳥取まで足を運ばれたとはうらやましい。僕も「旅行で南北朝!」企画を鎌倉でぶち上げて以来機会をうかがってはいるのですが、受験産業はいまがしんどいところで…
 手近な県内なら北畠親房関連の遺跡はいくつかあるんです。それともう少し足を延ばせば足利・新田を旅できるので、次回はそのどちらかとは考えているんですが…
 「南北朝の旅」もやりだすと全国規模で訪れなきゃいけなくなるんですよね。大河「太平記」の「太平記のふるさと」コーナーで取り上げられた場所はまさに全国に広がり、以後大河の定番となった好企画でした。あれに出てきた土地をまわっていくというのも楽しそうです。完全版DVDで収録されてないのが悔やまれますが…

>椎名和彦さん
 はじめまして。レスが遅れてすいません。
 宋代史とはまた渋いところを…いやいや、日本の南北朝室町やら中国の明代、しかも海上史をやってる僕が言うセリフじゃないですね(笑)。こちらこそよろしく。
 倭寇コーナーもすっかりストップしておりますが、「南北朝列伝」が一段落したら手を出そうかな…とは考えております。やはり「事件簿」ぐらい完成させておかないと。


>tomohiroさん
 台湾・香港ドラマを「韓流」に続く「華流」として流行らせようという動きもあったようですが、今一つ当たらない感じですねぇ。もっとも「韓流」のほうは最近は怒涛の史劇攻勢でひところとまた違った流れが出てきてますし、映画でも徹底した娯楽志向からシリアスな問題作まで幅が広く、ひとくちに「韓流」という枠で語ること自体に無理が出てきてる気もします。
 台湾が華人圏だからウンヌンというのはあんま関係ないのではないかと。史劇に絞れば中華圏のはやっぱり日本でウケるわけで(もっともこれまでなじみのなかった朝鮮史とは違いなじみのあるのが受けてるみたいですが)。

 いまGyaoで「大漢風」のほかに「呉越燃ゆ」までが配信されてたんで、第一回だけ見てみました。「レッドクリフ」の劉備と、「三国演義」の曹操が脇役で出演してました。韓国時代劇にも同じような現象がしばしばみられ、やっぱりどこでも時代劇というのは役者が絞られるもののようです。



#8646 
tomohiro 2010/02/09 07:25
確かに日本は閉鎖的ですが

私はインターネット上で、taiwan の人間とつきあうのですが、
彼らは、日本人は閉鎖的だといいます。
おそらく自分たちの歌手や映画などが受け入れられないのに起因しているでしょう。
確かに層だと言えます。
しかし、日本人である私は根拠がないことを言われているような気がします。
私は根拠がないと思う理由としては、韓国の歌手や俳優が日本で
人気が出ていて、著作権が確乎りした日本で売った方がいいと考えている
のを見ていると、そう考えるのです。
有る一定の人間が臺灣を聖地のように考えているようですが、
私はこういうのを聞いて、臺灣を聖地として崇めることをなんだか敬遠するように
なりました。
やはり、臺灣は日本とは違う華人圏という顔を持って居るんだと思っていましたが、
最近そう言われて益々そう感じています。

http://blog.goo.ne.jp/misakimizugi


#8645 
椎名 和彦 2010/02/08 23:55
はじめまして

今日はじめて拝見させていただきました。椎名和彦と申します。宋代史を中心にやっています。
倭寇、南北朝ともに大いに興味のあるテーマでしたので、ずいぶんと勉強になりました。また、リンクもさせていただこうと思います。

これからもよろしくお願いいたします。

http://blog.goo.ne.jp/yuutoxaa


#8644 
あがたし 2010/02/08 18:11
尊氏から後醍醐天皇へ

ごくごくまれに書き込むあがたしと申します.1,2月の探訪で思いがけず尊氏・後醍醐天皇ネタに会いまして,実に楽しめました.このサイトを読んでいなければ面白さ半分だったかもしれません.

●清見寺(静岡市清水区興津)

http://seikenji.com/

各地によくある「ちょっと大きくてのんびりした寺」なんですけれど,尊氏が深く崇敬したそうで,後に室町幕府はこの寺を「全国十刹」の一つに選んでいます.

で,なんと「足利尊氏像」があるとのこと.「仏殿」にあるのですが,あそこは入れるのかな・・・探訪時には大人数でしたので入りませんでした.今となっては残念.父が住職と知り合いなので今度は入れてもらおうかな.

●鳥取

アウトドア系の仕事で行ったところの住所が「名和」.ん,どこかで聞いたようなと思っていたのですが記憶から取り出せない.そうこうしているうちに宿へ.宿は「船上山」の麓.む,これもなにか「名和」と結びついたような名前のような気がする.で,宿舎に掲示してあった当地の歴史を読んで疑問氷解.そうか,後醍醐天皇か! あくる日,船上山麓にある「天皇水」という湧き水−もちろん後醍醐天皇絡み−も見に行きました.

湧き水の由来や名前に過去の人が絡むという場合,弘法大師が圧倒的に多く(おそらく人が絡む湧き水の8割以上が弘法大師由来),天皇が出てくるのは比較的珍しいです.

船上山の上にあるという行在所(跡?)には,雪のため行けませんでしたが,なかなかに貴重な体験でした.




#8643 
徹夜城(最近またファウンデーションを再読している管理人) 2010/02/03 19:54
南北朝列伝をバージョンアップしました

 本当は「後醍醐伝」(本紀ではない)を書きあげてからにしようと思っていたんですけど、これがなかなか楠公、もとい難航しておりまして。とりあえずすでに書きあげていた「楠木正季」「楠木正行」「高師泰」列伝をアップしておきました。
 そして本日の更新分から個人名からの検索が可能になっております。わかる人はわかるでしょうが、わがサイトのPCエンジンコーナーのシステムの流用であります(笑)。
 当面「大河太平記に出てきた人」の列伝を網羅することが目標ですが、その後もじわじわと収録人物を拡大していく予定ですので、ご期待ください。


>斯波の女王さま
 凄いお名前で(^^;)。感想ありがとうございます。
 あまり世間的になじみのない南北朝〜室町のコーナーを楽しんで読んでいただけたとすれば、この上ない喜びであります。こういうサイトをのぞき見たのを機会にこの時代のファンをどんどん増やしていこうという狙いでやっておりますので。
 ややこしくて近寄りがたい(?)南北朝はもちろんのこと、室町時代というのもとかく軽視されがちな気がするんですよね。戦国時代の前哨戦ていどの扱いにされてて、室町幕府も江戸幕府・鎌倉幕府と比べて弱体政権だったというイメージをもたれがちなんですが、江戸幕府と比較するのは構造がまるっきり違うから問題がありますし、よくみりゃ鎌倉幕府よりは強力な体制だったという見方もできるんですよね。
 何かというと「乱」が起きてるから弱い体制と見られがちでもあるんですが、だいたい中世の武士たちってのはヤクザの抗争並みにちょっとしたことですぐ武力紛争になりますからねぇ。また長子相続が確立してないので兄弟親戚はみな同一線上でライバル、という意識でいた時代でもあります。「闘争」が日常的状態なんですよね。最近になって村松剛さんの名著「帝王後醍醐」を読みとおしましたが、この方、本来西洋史方面が本職でしてヨーロッパ中世史もひきあいにして「中世的世界ってのはそんなもんだよ」と書いちゃってました。



#8642 
tomohiro 2010/02/03 16:53
反米の人も

>ミッキーさん
反米の反右翼の人間は、なんでもアメリカの性にして
右翼はアメリカが操っていると繰り返しています。
こいつらも気分が悪いですよね。


http://blog.goo.ne.jp/misakimizugi


#8641 
ミッキー 2010/02/03 13:15
右化が問題では無いし。

問題はネットウヨでしょ。何が問題か!ネットで捏造、デマ情報を流すからね。反中、反韓、反露なのは勝手だが。しかし、デマ情報を流して不安を扇るのは反感を持つよね。なに企んでるのかな!わからんですがね?普通は誰も信じないと貴方は思うかもしれませんが以外にマニウケル人達もいるんですよ。トモヒロさん。だからオレオレ詐欺もなくならないわけです。



#8640 
斯波の女王 2010/02/02 19:48
楽しませていただきました。ありがとうございます。

掲示板の話の流れを切ってしまうかと思いますが、書き込みいたします。
検索でこちらのサイトを知りました。『NHK大河ドラマ「太平記」大全』や
『室町太平記』などを大体拝読しました。自分にとってよく知らない時代だっ
たのですが、面白く読みました。

(いきなりの書き込みで、批評するようなことを言うのはおこがましいことだ
ろうと思いますが)読みやすく、内容が理解しやすかったです。

「ムロタイ」のある回の解説コーナーで、政変を生中継しているのには笑って
しまいました。

室町時代は比較的マイナーな時代で知らないことばかり、それに「戦乱続き」
という悪い印象がありました。
でもこちらのサイトなどを見て、いろいろ面白い(遠く離れた現代から見れ
ば…でしょうが)時代でもあったのだなあと思いました。     

ところで「南国水狼伝―球形のフィグリド」という南北朝時代が舞台?の小
説に「勇魚」というキャラクターがいました(すでにこのサイトで触れてい
らしたらごめんなさい)。                  以上



#8639 
tomohiro 2010/02/01 19:35
日本の右傾化・保守化はどのくらい危険で怖いのか

ふと思うのですが、
日本では右傾化・保守化が進んでおり、
眉をひそめている方々がいらっしゃるようですが、
どのくらい危険で有害なのでしょうか
私はこの問題が取り沙汰されてからという物
凄く危険で住みにくい時代になったなと
思った物です。
母はこういった連中を無視しろ無視しろの
一点張りで、
連中が恐ろしいことをしてしまったら如何弁解するのかと
考えることが多かったです。
最近は、批判する人々もあらゆる災厄は右翼保守化のせいに
したがるようですが・・・
確かに私も右寄りには味方したくありませんが、
あまりにも右翼を過大評価しすぎです。
真っ当な評価って出来ないのでしょうか

http://blog.goo.ne.jp/misakimizugi


#8638 
小覇王 2010/01/30 21:55
勇者の子孫は勇者か?

 年末に書き込んでいたので年始の挨拶が遅れてしまいました。今年もよろしくお願いいたします。
 >史点
 曹操のお墓については曹操の子孫を探し出して出てきた遺骸とDNA鑑定する、なんて話まで出てきてますね。普通にいそうなのが中国の凄いところですが。一応曹氏と夏候氏が対象になるようです。なんだかドラクエなどのの勇者の子孫を探し出せ!という感じです。
 ハイチについては日本でも千羽鶴を贈るとか贈らないとかで騒ぎになってるようです。単に現地の人にとって必要か否か、という話から鶴はヴードゥーでは鶴は悪魔に使いだ!などという真偽不明な話まで出てきてます。
 終末時計というと最近の映画でも「ウォッチメン」(原作は1985年)とかでは重要な要素の一つでした。最近のは知らなかったんですがそんなに切迫していたとは・・むしろ冷戦以降逆に針が進んでいたものとばかり思っていました。まあ、いまさら全面核戦争というのもないとは思いますが徐々に死に至る病、といった感じでしょうか。

http://d.hatena.ne.jp/susahadeth52623/


#8637 
徹夜城(歴史映像コーナーのために苦労も多い管理人) 2010/01/26 23:37
歴史映画ドラマあれこれ

>tomohiroさん
 えーと、念のため。来年の大河ドラマの素材自体は昨年のうちに発表されておりまして、今日明らかになったのは主役を演じるのが誰か、ということだけです。
 これまでさんざん登場してきた浅井三姉妹(主役はお江ですが)ものというわけですが、一応主役になるのは初ではあります。「篤姫」をヒットさせた方がシナリオ担当なので狙う線はだいたいわかるんですが…まぁ僕のようなひねくれ者からみると素材的には目新しさはないんですね。結局幕末と戦国(とくに三傑でないとダメという)から離れられないというのが大河の現実のようです。また実は視聴者も歴史劇については「忠臣蔵」もそうですけど「ご存じもの」を好む傾向も確かにあるんですね。

「韃靼の馬」って日経新聞にやってるアレですか…あまり読んではいないのですが、いきなり大河は無理でしょう。確かに日韓合作でドラマ作りをする場合歴史もので当たり障りが比較的なさそうなのは江戸時代の通信使関係とは思いますけどね。
 大河以外でなら「蒼穹の昴」のように各国との合作の大型ドラマは今後も作られるでしょうし、「大河」という枠にあまりこだわらないほうがよろしいのでは?

 「イ・サン」は一応チェックはしてますが、どうも僕はノれませんで…乱世ものなら「太祖王建」や「淵蓋蘇文」なんかはえらく面白がって見てますし、朝鮮時代ものでは「大王世宗」なんかは確かに面白い。そこいくと「イ・サン」は堅実すぎる気もしちゃいまして。
 ただ「淵蓋蘇文」は面白く見てはいますけどそこかしこに韓国人の中国に対するコンプレックスの裏返しのような拡大型ナショナリズムが鼻を突く時があるんですよね。「大王世宗」にもそれが確かにある。また「世宗」はまだ序盤しか見てませんけど、倭寇の描写には専門でやってるものとしてはかなり違和感が…どうもかつて製作された「壬辰倭乱」の兵隊描写からちっとも成長してないような(室町時代に陣笠かぶった日本兵士はいないんじゃないかと)。それでいて日本商人がそこそこ室町風の身なり(ただし武士の)だったのは多少の成長なのかなぁ。
 まだ12回までしか見てないので予断を許しませんけど、王子時代の世宗が倭寇の回数と勢力増加を調査して「倭寇の規模が拡大してる!日本に強力な軍事組織ができたのでは?」と推理したら、官僚から「そんなことはとっくにわかってます」として「ムロマチバクフというものができ、現在はアシカガヨシモチという者が率いています。王ではありませんが王を左右できるほどです」と説明されガッカリというシーンがありました。「ちょっと待て、前期倭寇を室町幕府の仕業にする気なのか?」と首をひねったシーンですが、はてこれが対馬攻撃のくだりでどう処理されるのか。少なくとも幕府の指示で倭寇やるなんてこたぁありえないんですけどねぇ。まぁ「あれは対馬人が勝手にやってることだ」という態度だったみたいなので「管理責任」はありそうですが。
 倭寇の回数についてはちゃんとデータを調べないといけませんけど、義満時代に抑えられていたのが義持になったら増加したということはあったような。

 そうそう、歴史映画なニュースとしてましては、ジョニー=デップがメキシコ革命の英雄パンチョ=ビリャを演じる映画の企画が現実味を帯びているようです。むかしユル=ブリンナーが演じたやつがあるんですけどね。それにしてもハリウッドの「ラテンアメリカ革命野郎好き」は相変わらず健在のようです(笑)。


>押満 土耳古さん
 ご指摘どうも。ご指摘はまさにその通りで僕も今となってはそれらのことは承知しているのですが、なにぶんにもあの文章は12年も前に書いたやつでして、当時参考に見た資料はあらかたあんな調子だったんです。ケマル関係も日本語で読める奴なんて1,2冊ぐらいしかなかった気がします。あの手の「作品」については発表当時のままにしておくというスタンスですので、ご了解ください。
 …「しりとり」の続きもいつかやろう、いつかやろうと思ってはいるんですけどねぇ。



#8636 
tomohiro 2010/01/26 11:53
今度の大河決定したそうです

ついったーをやっている生物から知ったのですが、
2011年の大河有る程度決まったようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100126-00000065-sph-ent
に詳細が書かれています
何とも複雑な感じがします。
最近の大河には、辛辣な言葉しか出てこないのですが。
それでも、莫迦でも分かりやすい地上波に徹するのでしょうか。
イ・サンファンでもある私は日韓合作大河「韃靼の馬」を
やるべきです。地上波だからやるべき事もあると思うのですが。
今度の企画もお茶を濁しているような気がします。

http://blog.goo.ne.jp/misakimizugi


#8635 
押満 土耳古 2010/01/26 03:08
人物しりとりのケマル氏

いきなりの書き込み失礼します。
ムスアファ・ケマル氏の記述で気になった点が2つ程あるので。
1、「青年トルコ党」というのはヨーロッパで「青年トルコ人」と「統一と進歩委員会」が混同され、日本に入って来たものです。「青年トルコ人」運動は様々な結社などを含む一連の運動で、「青年トルコ党」は存在しません。今日ではヨーロッパでも使用されなくなっています。
2、「オスマン・トルコ帝国」の記述
ミドハト憲法ではトルコ語(オスマン語)が公用語にされていますが、オスマン帝国自体は多民族国家で、トルコ民族国家というと語弊があります。むしろ、政府高官にはギリシア系が多く、ギリシア民族国家としての見方もあるようです。

乱文失礼いたしました。



#8634 
つね 2010/01/23 11:48
誤植厳禁

何年か前の週刊誌に、どこかの自治体で、何かのイベントについて
(全くのうろおぼえで申し訳ありません)
「悪天候につき」を「悪天皇につき」としてしまった文書を配布してしまって
あわてて回収したという話を思い出しました。
キーボードだと打ち間違える可能性は高いですね。



#8633 
徹夜城(小説「2010年宇宙の旅」を今頃読んだ管理人) 2010/01/20 22:24
誤植厳禁の活字と言えば

>民本主義者さん
 詳しいお話、サイトの紹介などありがとうございます。
 この掲示板のプログラムはいたって原始的ですので、まぁアラビア語表示などはまず無理でありますね(^^;)。しかし今度のことでどうやら「アラー」のアラビア語表記は覚えられた気がします。
 
 「ミスプリするとシャレにならない騒動になるので特殊な活字」という話は、我が国における「天皇陛下」とひとまとめの活字があったという話を連想しますね。



#8632 
民本主義者 2010/01/20 00:28
「アッラー」の実物

ウィキペディアの「イラクの国旗」の項目の画像のうちで一番上に
赤白黒のイラク国旗の白の部分に
「アッラーは偉大なり」
とアラビア語で書かれた画像を見ることができます。
その右側の単語が「アッラー」です。
これまでご紹介したサイトと見比べるのも一興かと。
これです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%81%AE%E5%9B%BD%E6%97%97



#8631 
民本主義者 2010/01/19 01:24
嗚呼!

↓実験失敗。それぞれのURLをアドレス欄に貼ってサイトを開いてください。南無



#8630 
民本主義者 2010/01/19 01:22
アッラーは固有名詞か普通名詞か?

実例を示せるかどうか実験します。
http://www.enjeel.com/bible.php?bk=1&ch=1&op=read
こちらでアラビア語訳聖書の冒頭部分が見れます。
&#1601;&#1610; &#1575;&#1604;&#1576;&#1583;&#1569; &#1582;&#1604;&#1602; &#1575;&#1604;&#1604;&#1607; &#1575;&#1604;&#1587;&#1605;&#1608;&#1575;&#1578; &#1608;&#1575;&#1604;&#1575;&#1585;&#1590;
「初めに神は天と地を創造された」です。
この文の右から4番目の単語
&#1575;&#1604;&#1604;&#1607;
が「神」を意味し、「アッラー」と発音する単語なのです。
他の単語に比べて左右が寸詰まりになっているのは、
この単語をミスプリするとイスラム圏ではしゃれにならない騒動になるので、特殊な活字を用いているからです。(というのは活版印刷の場合だけかと思ってましたが、ネット上のフォントでも特別扱いがされているようですな。「聖書」という書物ゆえなのかなあ?この辺ちょっとよくわからない)

http://www.submission.org/efarsi/arabic/sura1.html
で、こちらのサイトがコーランの第一章「開扉」のアラビア語原文と英語訳。
一番上の文章が第一節「慈悲深く、慈愛あまねきアッラーの御名によって」です。
右から二つ目の単語が
&#1575;&#1604;&#1604;&#1607;
と同じ形であることを確認できます。

もともとムハンマドがイスラームを立教する前から、抽象的な「定冠詞+神」であるアッラーという名の神格に対する崇拝はアラビア半島で行われておりました。コーランには随所に「『この天地を創造したものはだれか?』と訊かれたら『アッラー』とお前たちは答えるではないか?」といった非イスラム教徒への問いかけ・論難がでてきます。
抽象的存在としての「定冠詞+神」と、唯一絶対の人格神「アッラー」とを絡めたところにイスラーム伸張の原因の一つがありそうです。
なんか「アメノミナカヌシノカミ」話とも関連しそうですな。
ちなみにこのアッラーには「アッラート(「定冠詞+神」の女性形)」という娘がいたという信仰が当時あり、ムハンマドも一時アッラートによるアッラーへの取りなしを認める啓示を下したけれど、これは後に悪魔による誘惑だったと取り消された、という逸話がタバリーという歴史家によって伝えられています。
唯一神アッラーの最終預言者ムハンマドの啓示の一部が悪魔のたぶらかしによるものであって、後に取り消されたのかもしれない、というわけでこの逸話は多くのイスラム教徒に快く思われてはいません。
サルマン・ラシュディがこの説話を全面に押し出して書いたのがその名も『悪魔の詩』なわけです。まあ、ホメイニだったら怒るよな、というお話でした。



#8629 
mozawa 2010/01/16 14:16
そうだったのですね。

管理人様
早速のレスありがとうございます。
そういえば、ヒマラヤバージョンの音楽は重厚だったような・・。そんなひねりがあったとは知りませんでした。そして、「お兄さん」とガチャピンは本当に登ってたんですね(国内のスキー場とかでロケしたんだと思ってました)。
武田金八は「龍馬伝」に勝海舟役で出演だし、大河へ便乗感がありありですね。
あとは、武田龍馬の画像とそれを見る樋口可南子が同じ画面に収まっているるので、太平記を思い出します。



#8628 
徹夜城(今日あたり歴史映像名画座を更新しようかなと企む管理人) 2010/01/16 00:21
犬のお父さんと八甲田山

>mozawaさん
 こちらこそ、今年もよろしくです。
 ソフトバンクのCMの件ですが、以前「お兄さん」がヒマラヤに登ってるのがあったでしょ?(ガチャピンが一緒に登ってるバージョンもフジ系では流れました)あれのBGMが「八甲田山」のテーマ曲だったのですよ。絶対わかっててやってる!と思っていたらネット上の知り合いで他に気付いた方も一人おりました。今度の龍馬編でますます確信しちゃうわけで。
 「龍馬かぶれの男」で武田鉄矢が出てくるというのも歴史映画マニア的に心憎いところなのです。「RONIN坂本龍馬」および日テレ年末時代劇「奇兵隊」で武田龍馬が見られましたね。金八先生も言うまでもなく(笑)。

 「龍馬伝」は司馬遼太郎ではない龍馬像を提示できるかどうかというところに注目で、岩崎弥太郎を持ってくるというのはうまい視点だとは思っていたんです。以前から僕も龍馬が明治まで生き続けた場合それは岩崎弥太郎になったんだろうと思ってましたし。
 個人的にはハチャメチャな土佐人ということでは「しりとり」コーナーでもとりあげた中江兆民なんかも十分大河向きな人なんですけどねぇ。兆民自身は幕末は「傍観者だった」と自分で言ってますけど、長崎でほんの一時期龍馬と接点があり、やはり土佐人の弟子・幸徳秋水にその時の思い出を語ってますから「なんとなくエラい人」には思えたのでしょう。オーラとでも言うんでしょうか。

>民本主義者さん
 そうですか、実際に「アラー」と訳した聖書をお読みとは。
 ウィキペディアのその項目は僕も一応目を通してました。その説明からすると「アッラーフ」ってのは「THE GOD」とでもいうことになっちゃうんでしょうか。そうなると確かに「固有名詞」とも言えなくなってくるみたいですね。



#8627 
mozawa 2010/01/15 17:25
今年もよろしくお願いします

遅くなりましたが、新年のご挨拶です。

年が明け、管理人様もお忙しいこととお察しします。私立の入試が始まりましたしね。

史点読ませて頂きました。白い犬の声=北大路欣也氏と龍馬が繋がっていることは知ってましたが、八甲田山ネタもあったのは知りませんでした。。どのバージョンでしょう?調べてみたくなります。

龍馬伝は、「坂雲」と比べると・・・ですが、去年に比べれば(ここ数年の大河としては)、良いのではないかと思いますです。歴史に非常に疎い夫の方が集中してみています。夫は「これって江戸時代?」というような人間ですが、視聴者全体にはそういう人の方が多いわけで、やはり万人受けするドラマでなければ視聴率は取れないんでしょうね。



#8626 
民本主義者 2010/01/15 01:53
イスラムネタならお任せを!

私はアラビア語で書かれた聖書を読んだことがあります。
「神」「ヤハウェ」に相当する部分はすべて「アッラー」と
記載されておりました。

定冠詞「アル」に、「神」を意味する名詞「イラーフ」とを
組み合わせると「アッラー」という固有名詞が出来上がります。

こちらが参考になるかと。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%95
「元来、アラビア語でアッラーフは(the God)という意味である。そのため、現在ではアブラハムの一神教といわれるユダヤ教、キリスト教、イスラーム教の共通の唯一絶対を指す。ちなみにアラブ地域の聖書ではヤハウェを「アッラーフ」と表記している。例えば、東方正教会のアンティオキア総主教庁、東シリア教会(ネストリウス派)、西シリア教会(単性論)などでは、創造主を「アッラーフ」と訳している。しかしながらマレーシアではイスラム教徒以外が用いることが制限されており、同国でカトリック系新聞『ヘラルド』が掲載した際には、政府から使用禁止が命じられた。」



#8625 
徹夜城(映画「怒りの葡萄」を見て深刻になった直後の管理人) 2010/01/14 00:18
大魔王ゴダイゴ

 「マンガで南北朝!」なんてコーナーをやってる僕としては注目しておりました、朝日新聞出版の「週刊マンガ日本史」で最新号「足利尊氏」が発売されました。
 いやあ〜ページ数も少ないし、こうでもするしかないかという内容でしたが。結構ブッとんだ内容になっておりまして、「学習指導要領対応」なんて書いてあるのが恐ろしくなってきます(笑)。
 短い内容ですから立ち読みで済みますよ(笑)。まぁ面白いといえば面白いのですが、これをファーストインパクトにして南北朝を知るとどうなっちゃうのだろう。尊氏くんは相変わらず例の「ザンバラ騎馬武者像」のイメージが強いようで、このマンガでもロングヘアの美青年に描かれてます。直義、正成、護良、義貞、長年(江戸商人みたいだった)と一通り登場しておりますが、どうせなら湊川の戦いぐらいやってほしかった…
 しかしなんといってもインパクト大なのはあからさまなまでの「悪の大魔王・後醍醐」の描き方でしょう。ウム、ここまではっちゃけてくれれば僕も認めます(笑)、というか、この解釈が一番正しい気もする(笑)。大河もそうでしたが、後醍醐は「ワル」ぶりを強烈に出したほうが絶対面白いと思ってるのですよ、僕は(笑)。


>はりはり亭さん
 感想どうもです。
 「アラー(アッラーフ)」というのも一応本来は多神教時代にカーバ神殿に祭られていた最高神の名前だったんじゃないかと言われるそうですが、「実名」なのかどうかはあいまいになってるというのが実態なんじゃないかと漠然と思ってます。ただマレーシアの騒動を見てると特定の神を指すことになると解釈してる人もいるんでしょうね。
 そもそも日本語での「神」が訳語としてふさわしいのかどうかという議論もあるわけで。「主」とか言う場合もありましたよね(さらに言えばキリスト教の場合神とイエスの関係がごちゃごちゃになってくるし)。中国でも「上帝」、韓国語の「ハヌニン(天様)」といった例もありますし。

>NFさん
 毎度の感想どうもです。今年もよろしく〜
 尊氏と曹操の無理やりのつながりですけど、似た点では「気前がよかった親分肌」というところもあるでしょうか。あと敵将でも使えると見ればホイホイ許すところとか(もっとも日本南北朝時代はそうでもないとやってけませんが)。そういった尊氏の好エピソードを書いてる「梅松論」にしても後醍醐が花山院から逃げたとき「処理に困っていたら逃げてくれて助かった」と発言しちゃった話を「いい逸話」として書いてますから、ちと怜悧さに欠けるきらいはある気がします。そこらへん曹操的な人気は出そうにないな、と(笑)。
 「太平記」だと何かにつけて腹を切ろうとしたり出家しようとしたり、どうしてこの人親分なんだろうと思っちゃうようなエピソードが多いですよねぇ。最近「太平記」は室町幕府公認史書的存在だったといわれることが多いようですが、その割に幕府創設者をイマイチカッコよく描いてないところが面白い。


>映画ばなし
 ちょいと暇ができたので、昨年のだいぶ前に録画したっきりだった映画を二本ハシゴ。どちらもかなり昔のモノクロ映画。
 一本は「西部戦線異状なし」のマイルストン監督が朝鮮戦争を撮った「勝利なき戦い」。やはり「西部戦線…」らしく最前線の兵士たちの凄惨な苦労(味方から砲撃されたり、指揮官の無茶な指示で人が死んだり)が描かれ全体のトーンは戦争の無意味さを強調してるのですが、最後に「この兵士たちのおかげで何百万の自由が守られた!」と唐突に締めくくられるのは監修に軍部がかかわっているからなんでしょうかねぇ。
 もう一本はスタインベックの名作を西部劇の名匠ジョン=フォードが映画化した「怒りの葡萄」。原作は未読ですが、見始めたらもう食い入るように見入ってしましまして。何やら昨今のアメリカでも似たような話を聞きますし…いやわが国でも他人ごとじゃないんじゃないかと。これも「歴史映像名画座」入りを確定しました。



#8624 
NF 2010/01/13 02:21
さらに追加

あ、考えようによってはという事であってルパンがだからいかんとかそういう意味ではないです。やっぱり、夜は頭がグダグダになってるなあ。



#8623 
NF 2010/01/13 02:19
追加

二十面相云々は、(植民地で色々やってたりする)ルパン等と比べて子供の相手に労力を使って意味不明な事してる彼のほうが平和かもという意味です。ちょっと分かりにくかったかも。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8622 
NF 2010/01/13 02:08
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。

…一応、まだ松の内だよな、と言い訳しつつ。大変御無沙汰しております。今年もよろしくお願い申し上げます。「史点」感想も久々。
>曹操の墓
これが孔明の墓だったら、「待てあわてるな これは孔明の罠だ」(なんで、この台詞がネット上で散見されるんでしょうか?)というリアクションもありうるんでしょうけどね。まだ不確定事項も多いとは言え、楽しみな話題ではありますね。数年がかりで慎重に発掘しているようなので、「神の手」な心配はあまりしなくてよさそうですし。ところで、尊氏の立ち位置は曹操かもしれませんが、人物像はむしろ曹操より劉備に近い気がするのは気のせいでしょうか?武将としては結構優秀なのにヘタレなイメージがつきまとってたり、それなのになぜか人望はやたらとあったり。そして、ラスボスとして様になるのがどっちかというと尊氏より「悲劇の英主」であるはずの後醍醐というのが何だかなあ。

>ケマル像
 最近、珍しい朗報でした。一人の日本人として、そしてあの周辺地域で生れた人間としても喜ばしい話。一時期、かなりヒヤヒヤしましたから(「そちら系」的な懸念も含まれていたのは認めます)。そういや、数年前にここで「串本によこせ」と吼えた覚えがあるようなないような(汗)。串本としても、貴重な観光資源になるんではないかと。何しろ、大阪からの観光客は大半が白浜で降りてしまうし、熊野参詣する人は素通りするし…。

>記念碑爆破
 爆死者って…。ロシア関連の記念碑を爆破する気持ちはまあ分からんでもないですが、何でそんな仕事が雑なのか。

>機密文書
 お役所仕事というより、外交がそんなものなんでしょうね。存在はうすうす皆知っているけれど、認めると不味い事になるってわけで。事実の追求と、国益の保護と。バランスの難しい問題ではあります。個人的には時期尚早だったんじゃないかという気がします。

>強盗団
現実世界でやられると、治安に不安を感じてしまったりするあたり僕は秩序優先派なのかも(苦笑)。ま、「許せてしまう条件」を考えるなら、やはり大衆に不安ではなく夢とエンターテイメントを与える存在である事でしょうか。例えば犯行予告をした上で、警察の厳重な警戒をかいくぐって不敵に実行とか。で、「怪盗ジバコ」みたいに犯行の証拠であるカードがプレミアムがつけばなおよし。その上で、鼠小僧みたいに貧しい人々に施すと更によし。クリスマスだったら、サンタの格好で聖夜を一人寂しく過ごす非モテの男女にプレゼントを…、ってアカン。金品を施すとそこから足がつく。やっぱりこの頃は世知辛い。…でもまあ考えてみれば、探偵団の子供達相手に膨大な手間隙かけて愉快犯やってる二十面相なんかの方が、平和でよいかもなあと言ってみる。

 …夜に思いつきで書くもんじゃないですな。頭の整理ができてるか心もとないです。では、乱筆失礼致します。

http://www.geocities.jp/trushbasket/


#8619 
はりはり亭 2010/01/12 00:38


こんにちは。
今回の「史点」も面白く読ませていただきました。
ところで

>そういえばイスラム教徒は割と「アラー、アラー」と連発しているような気はするな

これは「アラー」というのは単に「神」ということだから良いのだ、という解釈でしょうか。キリスト教徒も「神」や「主」を連発しますが「ヤハウェ」を連発したりしませんしね。
ん?だとするとイスラムにおいて「神の名」は別にあると考えられているのかしら。このあたり、よくわかりませんね。
東南アジアの地方によっては日本なんかよりはるかにいい加減に神々の混交が進んでいる、と聞いたことがあります。朝日新聞だったかな。仏教や神道なんかもそうですが純粋であろうとする動きは宗教にとってロクでもないことのように思います。いい加減が一番。





#8618 
徹夜城(三か月ぶりに史点を更新した管理人) 2010/01/11 13:27
南洋一郎ルパンの復刻

>マルクスの恋人さん
 銀座の「爆窃団」は確かに豪快でしたねぇ。もっとも一部はあっさりつかまっちまったようですが。銀座では「ピンクパンサー」なんて連中も荒らしてましたから、世の中実際にルパン一味のような強盗団というのは存在するもののようです。
 マルクスの恋人さんには言うまでもないですが、僕の言う「ルパン一味」とは「三世」のほうではありません(笑)。アルセーヌ・ルパンも原作読めばかなりの組織的犯罪をやってるんですよね。だいたいモデルになった実在の強盗一味がいたわけで。

 さてルパンがらみでタイトルの話ですが。すでに「怪盗ルパンの館」の掲示板ではすっかり話題になってるんですけど、昔懐かしのポプラ社版「南洋一郎ルパン」が昔のカバーそのまま内容もそのままに文庫本として復刻されています。全部で何冊出るかわかりませんが、少なくとも十数冊は出るのではないかと見られます。もっとも南洋一郎が勝手に創作した「ピラミッドの秘密」は出そうにないとにらんでますが。ボワロ=ナルスジャック原作版も版権上問題がありそうです(これも南さん勝手に変えてるからなぁ)。
 なお復刻版第一号の解説はモンキー・パンチ氏(笑)。「三世」ではないほうのルパンをモンキー・パンチ氏が熱く語るという珍しい文章が読めます。実は一度だけ少年向け推理クイズ本のオリジナル漫画で「ルパン対ホームズ」を書かれたことがあるんですよねぇ。

 ドロボーさんといえば、先日「トプカピ」って映画を見ましてね。イスタンブールの例の宮殿に潜入してエメラルドの短剣を盗み出そうとする泥棒一味の大作戦を描く映画ですが、それこそ「ルパン三世」風味を実写でやった感じでなかなか楽しめました。

 パリの物乞いの話で思い出しましたが、かれこれ8年前にロンドンを旅した時も協会周辺にたくさんホームレスがたむろしていたものです。特にほどこしがあるからなのかロンドン中心部のカトリック教会にやたらいた覚えがあります。
 そこいくと日本はなかなかせちがらくなったなぁ、という気はしますね。「派遣村」の件でもなんか執拗に絡んでる一部論調をみるとほんとにそう思う。


>歴史映像関係
 ひでさん、十一郎さんの書き込みも興味深く拝読しました。
 「坂の上の雲」で一年待たされている間、正岡子規は岩崎弥太郎に化けて一年過ごすことになります(笑)。しかし香川さん、もう出すぎというレベルのような。今朝某ドラマの番宣みてたら正岡兄妹がミステリドラマで共演しておりました(笑)。
 「龍馬伝」は一回目だけ見てますが、まずまず好調な滑り出しではないかと。司馬遼太郎ではない龍馬像をどこまで提示できるかに注目してます。ただちと序盤から「大人物」すぎるきらいもありますなぁ…

 「蒼穹の昴」、いちおう録画中。まだちっとも見てません。他に見るものが多すぎて。HDDレコーダーが悲鳴を上げてますよ(笑)。
 とりあえず「大漢風」はやっと最後まで見終えました。最初の13回ほど見逃してますが、おおむね「史記」そのまんまなのでそう問題はないかと。ラストは呂雉(呂后)の死で唐突に終わりますが(その後の陳平らの動きはほのめかしで終わる)、このドラマは実は呂雉が主役だったってことになっちゃうようです。個人的には劉邦の子分たち、夏侯嬰や樊カイといった連中の「愉快な仲間達」ぶりが面白かったです。

 と、いうわけでそのうち「歴史映像名画座」に他のいくつかとともに追加しておきます。
 その前に本日付で今年最初の「史点」をアップしました。予定より一週間遅れちまいました。



#8617 
マルクスの恋人 2010/01/09 17:09
ドロボー! おお…ドロボー!!

 この年末にはフランスでドガやらピカソやらが盗まれ、ルパンの後継者は健在かと思ったら、年始には銀座の宝石店がごっそりやられてしまいました。こっちは三世か(掃除機でも残ってりゃ、ね!)と思ったら、香港で盗品が発見されて、警視庁は捜査員を香港に派遣する方針だそうで、今度はGメン’75になって来ました。

 民家に入る空き巣狙いとか、スリとか路上強盗とかと違って、ここまでスケールがでかいと余り憎む気も起こりませんね。死傷者も出してないし。皆さんだったら、どんな条件が揃えば許しちゃいます? 投資銀行の重役狙うんなら世界中が大喝采だろうけど。

 パリの路上ではずいぶ物乞いの人を見ました。真冬の寒空の下、あっちでもこっちでも。日本じゃ物乞いというのはさっぱり見ませんが、もしかしたら、物乞いがいないというのは、物乞いもできないほど人心が冷たすぎるんじゃないかということを想像し、ストーブの前に帰って来ても身震いしました。アルセーヌ・ルパンだったら、黙ってナポレオン金貨でも百フラン札でも投げ渡したんでしょうか。ルパンと並ぶフランス文学史上のヒーロー、ジャン・バルジャンも貧困層には気前よく振る舞ったというし(それで変装したジャベール警視に遭遇して、ゴルボー屋敷を突き止められてしまう)。

 私もまだまだ未熟者なんでしょうかね。



#8616 
ひで 2010/01/03 15:34
あけましておめでとうございます。

昨年は色々どたばたしているうちに、サイトの更新もほとんどせず(本がらみの所は弄りましたが)、映画にもほとんど行かず、終わってしまいました。今年はどうなることか。

現在、自宅にテレビがないため、「坂の上の雲」はコンスタントには見られない状態ですが、録画したものをあとで見せてもらいました。感想としては、なかなか面白かったですね。手間暇かけて丁寧につくると、まだちゃんとしたドラマはとれるんですね。

あれの他にも歴史物としては、NHKハイビジョンで「蒼穹の昴」をやっています。よそで番組紹介を見たのですが、映画の撮影で登場する諸々の建物は、映画村みたいなところでとっているとか。始めに見たときは本物かと思いました…。こちらについては、見てないし・見られないので、何も言えませんが、どんな感じになってるんでしょう。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#8615 
十一郎 2010/01/03 01:30
NHK歴史ドラマ三作品

あけましておめでとうございます、そしておひさしぶりです。

まずNHKの『坂の上の雲』はそこそこ楽しんで見ていますが、やはり展開が早いですね。学生時代が2話であっさり終わって、さっそく日清戦争へ突入とは。仕事で知り合った人も、あまり歴史に興味がないようでしたが、単純にドラマとして見てもダイジェスティブな展開に驚いていました。それでも映像は確かに資金と時間をかけただけのものになっていると思います。

大河ドラマの『龍馬伝』は、時代が近いし、香川照之が主要登場人物として出ているし、企画という点では『坂の上の雲』と代わり映えがしません。しかし撮影方法を一新したそうで、くすんだ色合いなどは確かに民放のスタイリッシュなドラマに似ている感じもあります。CMだけを見ていたら映像は良さそうに思います。

さて、NHKが深夜で一時期放映していた歴史再現ドラマ『タイムスクープハンター』という作品があります。ちょうど現在もスペシャル版が再放送されているわけですが、これが見ていて非常に面白い。
決して歴史の教科書に載らない珍しい職業や庶民の生活が、タイムスリップした未来人ジャーナリストの目で記録されていきます。その体裁はまさにフェイクドキュメンタリー。手持ちカメラを多用し、光源はできるだけ自然光を利用し、死体や傷痕はボカシをかける……映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』等と同じ手法ですね。衣服もきちんと汚していますし、お歯黒もしているし、髪もカツラではなく本当に月代を剃っています。さすがにセットへかける金は足りないのか、江戸村で見かけた景色や、森の中が多いですが、題材が地味なものばかりなので、破綻という感じではありません。ちょっと社会派な脚本も良くできていますし、リアルなアクションを楽しめる回もあります。
やや無名の役者が多いので脇役の演技がつたなく感じることもありますが(苦笑)、下手に有名な役者が出るとドキュメンタリー風味が薄れるのでしかたないところもあります。そもそも有名な役者では、ドラマのゲスト出演のためだけに当時の髪型を再現するため剃ったり結ったりすることもできないでしょう。
個人的なお勧め回としては、まずパイロットフィルム的に制作された飛脚の話。氷を江戸まで運ぶ苦闘の道行きを、若い飛脚の葛藤を中心に描きます。おそらく同じ資料を基にした話が、以前にこの伝言板で話題になっていたかと。
忍者の回はなかなかリアルなアクションが楽しめます。中盤からの潜入劇なんて、下手な時代劇や邦画よりよほど緊迫感がありました。
医僧の回も好きですね。戦場の最前線で治療にたずさわる僧を題材にして、
戦国時代でありながら自然に命の大切さを訴える内容にしています。ややネタバレかもしれませんが、キャラクターの成長が史実に繋がる結末も技が効いています。
室町時代からも一つ、闘茶を題材にした話があります。この元ネタも、以前こちらで見たことがあるような気がしますが、ギャンブルを主題に熱い決闘を描きつつ、現在に繋がる落ち着いた決着を見る展開が素晴らしい。

NHK作品だから再放送も多いですし、見る機会はあると思います。一見の価値は間違いなくあります。
ちなみにNHKの公式ブログも熱い書き込みが多く、楽しめるものでした。



#8614 
徹夜城(二日目にして新年のあいさつをする管理人) 2010/01/02 20:05
あけましておめでとうございます

 二日目の夜になってからというのもちょっとズレた感じがしますが。
 明後日からはまた仕事か…ああ。
 その前になんとか「史点」を更新したいものであります。

>小覇王さん
 実は久々に「史点ネタだ!」と思ったのがその「曹操の墓」話なんですよ。
 まぁまだまだ確定は先でしょう。中国のネット記事をいくつか当たってみましたが少々懐疑的な声が多いようで。テレビニュースの映像も見ましたが「議論百出」の様相でありました。
 専門家ではないのでなんとも言えませんが…思うところは「史点」のほうで書こうかな、と。

「坂の上の雲」のほうは、あそこで「次は一年後〜」というのはかなわんな、という感想ですね。
 やはり長大な原作ですし、文字だからこそ書き込みが激しく情報量の多い小説なので映像化するとはしょらざるをえない。放送された分でも外交や政治的動向は駆け足で済ましている感が否めませんでした。まぁ映像化の宿命というものでもあるんでしょうが。秋山兄弟と正岡子規のくだりは原作よりも印象に残る、というのもその一例でしょう。いっそのこと彼らに話を絞るという選択肢もあったんだろうな、と思うのでした。

 「歴史映像名画座」コーナーは基本的に見終えたものを収録する方針なので、「坂の上の雲」は2年ほど先の話になってしまいます(汗)。
 同様に最近民放BSでやたらと放送し、TUTAYAレンタルでもずらりと並ぶ韓国・中国の大河ドラマも見終えるまで書けない情勢でして。いやぁ、苦労してます。そろそろやっと「大漢風」が見終わるかな…と。
 「淵蓋蘇文」がようやく45回と半分近くまで見終えたところ。いやぁ、ほんと主人公が全然出てこないドラマです(爆)。それでいて主人公と関係ないところが面白かったりするんだから困る(ネットで見かけた感想によると主人公がようやく話の中心になる後半はツマランらしい)。
 ずっと録画しておいたまま放置してある「大王世宗」は昨日最終回が放送されてました。87回だったっけ。いやぁ、いつ見終わることやら。



#8613 
小覇王 2009/12/29 17:18
年の瀬の大発見!

 お久しぶりです。
 この年の瀬に曹操の陵墓が見つかるという大発見がありましたね。まあ、まだ現時点では確定とまではいかないようですが。
 日本だとそれこそ邪馬台国の卑弥呼の頃ですが日本だといくらそれらしいものが見つかっても文字が無いため確定できないけど中国はあの当時の遺跡でもバンバン文字資料が見つかるのでほぼ確定できそうですね。
 
 さて、「坂の上の雲」のドラマを見終えました。原作は読んだことがありません(というか実は司馬良太郎の小説は読んだことが無い)が結構展開が速いですね。ところでドラマでは軍上層部はみんな方言全開でしたが、実際のあの当時もそうだったのでしょうか。
 大正天皇が軍を視察したときに下級兵士が方言だらけで意思の疎通ができてないのを見て共通語の普及に力を入れるように進言したという逸話をどこかで読んだ記憶がありますが、そうだとするとドラマのあの当時はあれで間違ってはいないのかな。後は当時は軍における公用語は日本語より英語やドイツ語だったのかもしれません。
 
 新大河「龍馬伝」はとりあえず第一回は見るつもりです。
 それでは皆さん良いお年を。
 追記ブログを新しくしました。

http://d.hatena.ne.jp/susahadeth52623/


#8612 
民本主義者 2009/12/21 23:37
お返事ありがとうございます。

私も倭寇ネタに引っかかってしまいまして。
なんじゃこのアイパッチつけた倭寇は?と思ってましたが、ゲームでしたか。
「組曲鎌倉」見ました。これって日本史の先生が歌ってるってことなんでしょうか?教育熱心だなあ…。

ニコニコ動画で私好みの動画をもう一つだけ、ご紹介します。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2478673
「アイマスでわかるソ連権力闘争」
です。

いや〜よく作ったなこんなもの。
冷戦崩壊前に大学に入って、レーニンやらなんやらを一生懸命に読んでいたころを思い出して感慨にひたりたくなります。
たどりつき、ふりかえりみればやまかわを、こえてはこえてきつるものかな。という感じですね。
以下のような詳細な注解もあります。
http://www7.atwiki.jp/kyomas/pages/18.html#id_10b49611



#8611 
徹夜城(ゴダイゴ伝はえらく長くなりそうだと思う管理人) 2009/12/16 22:54
南北朝マンガブーム(?)がとぎれたかと思ったら…

 さきごろ「劇画私本太平記」「ナギ戦記」「山賊王」と南北朝もののマンガが相次いで終了して、理由不明のブームが去ったかと思いきや…いきなりある雑誌に「劇画 青葉しげれる〜大楠公物語〜」なんてものが連載開始されております。
 えー、それが、その…個人的にはあまり好きになれない某宗教団体の出してる総合誌でありまして(^^;)。書店にもそうそう置いてないものではあるのですが。一応チェックしております。
 しかしまぁ、なんでこんな妙に復古調なノリの劇画をこの雑誌に連載したんだろ?とりあえず第一回はいきなり「桜井の別れ」で「青葉しげれる桜井の〜」とやっております。その後回想にでも入るんでしょうか。どうも狙いがよくわからない連載であります。

 マンガだけでなく最近「道誉と正成」「尊氏と正成」「悪党の戦」といった正成小説が相次いで出るという謎の現象があったんですよね…どうも何か出版界に噂でも流れたんじゃないかと邪推しているのですが。

>民本主義者さん
 これはこれは、お久しぶりでございます(^^)
 ご紹介の動画、見てきました。ニコ動は日ごろ全然見てないのでこういう流行(?)があることはこれで初めて知ったのですが…
 むしろ僕は動画中に出てきた「倭寇」の画像に反応しちゃいましたねぇ。ひとつはコーエーのゲームの画像と思われますが(妙に西洋海賊イメージがちゃんぽんになってますな)、もうひとつ出た平戸の王直銅像の写真、あれは僕のサイトから拝借してないかなぁ…?
 ついでにとyoutubeをあたってみたらニコ動から転載された「組曲鎌倉」がありました。こちらは歌が入れてありまして、なかなか笑わされてしまいました。

 南北朝がらみの変な流行と言えば、先月の末ごろに僕の南北朝がらみのコーナーへのアクセスが急増したんですね。なんだろうと調べてみたら「饗庭氏直」の検索で来てる人が多い。はて?と思っていたら、原因はこれでした(↓)
 http://b.hatena.ne.jp/articles/200911/605

 ほんと、いきなり何がブームになるかわかったもんじゃない(笑)。
 饗庭氏直は大河「太平記」には出てこなかったので現時点では「南北朝列伝」入りしてませんが、なかなか面白い人なのは確かなんですよね。なんといっても近頃の「歴ジョ」ブームとやらでもてはやされる勝手な想像上のものではなく、本物の「イケメン武将」でしたから(笑)。そういや「室町太平記」でちょこっと顔を出してたような気もします。


>タルルートさん
 ご参考になりましたら幸いです。
 あー、ただ「朝鮮軍が倭寇鎮圧のために対馬に攻め込んだ」のは日本では「応永の外寇」、朝鮮では「己亥東征」といいまして、戦国時代ではなく15世紀初頭の室町時代まっただなかで起きた事件です。室町将軍4代目の足利義持の時の話ですね。前回書いた対馬人側から「朝鮮領にしてくれ」と言いだしたやつがいたのはこの事件の直後のことなんです。この事件の後の朝鮮側と室町幕府の交渉もなかなかに面白いので、ご興味がありましたら調べてみてくださいな。



#8610 
タルルート 2009/12/16 07:34
お返事、ありがとうございます。

 なるほど……何か韓国(朝鮮?)って戦国時代に「倭寇を倒す」って言って対馬に攻め込んだらしいんですけれど、あれって韓国的には「日本の海賊が対馬から朝鮮に悪さをしてきた」というよりは「ウチの庭でウチの人間が海賊になった」っていうような感じだったんですねぇ。
 ホントにお返事ありがとうございました、また何かあったらよろしくお願いします!



#8609 
民本主義者 2009/12/16 01:51
おひさしぶりです

あまりに笑ったので、つい。
ニコニコ動画です。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1087843
「組曲「鎌倉・室町」」です。



#8608 
徹夜城(ぼちぼち「列伝」の後醍醐伝という大作業にとりかかる管理人) 2009/12/15 11:47
大内氏のことなど

>タルルートさん
 はじめまして。ようやく僕以外の書き込みがあったなぁ、と(笑)。

 さて、ご質問の件ですが。
 まずその一件は大内義隆の話ではありません。もっと前の大内教弘の話です。大内教弘が1450年に朝鮮王朝に対して「対馬はもともと朝鮮の土地でありますから、私が兵を出してこれを討伐しましょう。朝鮮側からも兵を出して挟み撃ちにして、対馬を牧場になさってはいかがか」と提案してきたことが朝鮮王朝実録に書かれています。
 ただこの件、背景となる状況をよく理解しておく必要があります。まずここで大内教弘が「対馬を征伐する」と言っているのは正確には「対馬に逃げ込んだ少弐氏を討伐する」ということなんですね。少弐氏は北九州に古くからいる有力豪族ですがこのころ大内氏に攻められて家来筋の対馬宗家を頼って対馬に逃げ込んでいました(もっとも現実の力関係は宗氏のほうが強かった)。大内氏はこれを追いかけて討伐する必要があったのです。

 また大内氏側には急にこんなことを言い出した裏事情もありました。当時朝鮮側は倭寇活動を鎮静化させるために対馬の宗氏に対朝鮮貿易の利益を事実上独占させる政策をとっており、以前から朝鮮貿易にたずさわっていた大内氏の利権を損ねる結果を招いていました。だからこそ焦った大内氏は「対馬はくれてやるから一緒に攻めよう」と少々無茶な話を持ち出したわけです。
 で、朝鮮側はどう応じたかといいますと、大内氏の話に乗りませんでした。むしろ「大内と挟み撃ちにして大内側が負ければ問題ないが、大内が勝ったら負けた少弐・宗の勢力が倭寇化するのではないか」と警戒したんですね。また実際にそうした例もあったようです。で、結局二年後に大内氏は対朝鮮貿易の利権を獲得することになるわけです。
 ともかく、この一件はこうした政治・外交関係を背景にして理解しなくてはいけません。

 ただ、その一方で、「対馬は日本なのかどうか」という微妙な感覚が当時あったことも理解しなくちゃいけません。朝鮮側でもそのころすでに「対馬はむかし朝鮮領であったが今は倭人が住んでいる」との認識がありました。またこれより少し前の1420年に宗氏と対立していた対馬人が朝鮮側に「もともと対馬は朝鮮領だからまた朝鮮領にしてくれ」と自分から申し出てきた事実もあります(直後に宗氏が「そんな歴史的事実はどの歴史書を見てもない」と抗議して朝鮮側が引っ込めますが)。また朝鮮側では長いこと「対馬」と「日本」を分けて考える感覚があり、また日本側でもそうした意識がなかったわけでもないという傍証があります。しいて言えば「一国二制度」みたいな感覚があったようでして(笑)。とにかく現代人、近代国家の観点でははかれない感覚があったようです。
 また、「対馬は朝鮮領」という発言をしたのが大内氏というのも興味深いところ。大内氏は先祖が渡来系でして、自ら百済王家の子孫と称していました。足利義満と対決して敗れた大内義弘はその直前に朝鮮に使者を送り「私の祖先の地に領地をください」と要求した事実もあります(まぁ朝鮮側はいろいろ協議したあげく警戒してとりやめたんですが)。
 「日本国王」の話になりますと、大内氏はその後戦国期には明との勘合貿易の事実上のスポンサーになりまして、「日本国王」を勝手に名乗っていた形跡があります。後期倭寇の有名な首領・王直は明から投降を呼びかけにきた使者にたいし「日本ではさきごろ国王が殺されて混乱している」と答えたことがあり、これは明らかに陶晴賢に殺された大内義弘のことを指しています。

 ざっと思いついたところを書いてみましたが、ご参考になりましたでしょうか?
 この文章を書くために先ほどちょっとネットをあさってましたら、こういう論文も見つかりました。PDFで読めるようになってます。
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/hss/book/pdf/no81_04.pdf



#8607 
タルルート 2009/12/15 08:55
はじめまして。

 すみません、質問です。
 この間、僕は学校の先生に「山口県の大内義隆という大名が『対馬は朝鮮領』と言っていたので、対馬は韓国のもの」というような事を言われました。
 でも、この大内義隆って別に天下を取ったわけじゃないんですよね?
 戦国時代は市長さんレベルの人がみんな勝手に「自分たちが王様だ」って名乗りまくっていたらしいですけど、そんな石原さんみたいな人の意見が家康や天皇より偉い意見として通るような事ってあるんですか?



#8606 
徹夜城(病み上がりのくせに更新作業をしていた管理人) 2009/12/07 23:28
しばらくぶり

 なんか話題も止まっておりまして…僕も多忙なもので「史点」もストップしてしまいましたし(まぁあんまり美味しい話題がないってのもあります)。
 それで先ほど久々に更新したわけですが、これまた「南北朝列伝」です。

 今回は「き」の部分をひとまず「大河太平記に出てた人」ということでは完成させました。
 なんといっても大作業だったのが北畠親房!これが怖くて後回しにしていた、という三人のうちの一人(あと二人は道誉とゴダイゴ)。おまけに狙い澄ましたようなタイミングでミネルヴァ日本評伝選で「北畠親房」が出ちゃうんだもの。材料が多いのはありがたいのですが、いろいろ知らない新説も出ててかなりパニくりもしました(笑)。

 あと最近になってその存在を知った森真沙子の小説「廃帝」を読みました。後醍醐とぶつかっちゃったのが不運と思うばかりの大波乱の人生を送った光厳天皇を主人公とする半ばファンタジック(?)な印象もある異色編です。この情報も光厳の項目に追加してあります。

 そういや「太平記」がらみでは山川ブックレットで「北条高時と金沢貞顕」が出ております。驚いたのがマンガ「風の墓標」の1シーンが現代人の高時のイメージ例として紹介されていること。

 そうそう、大河「太平記」、本日から時代劇専門チャンネルで放映してるそうですね。先ほどから妙にアクセスが増えてるのがわかります(笑)。
 それと絡むことですが、先日から始まった「坂の上の雲」。自殺してしまった野沢尚さんの脚本がベースにはなってるわけですが、仕上げはNHK演出陣があたっており、「太平記」のチーフディレクターだった佐藤幹夫さんの名前がクレジットされています。そして「脚本監修」として池端俊策さん。主演の本木雅弘さんは「太平記」で千種忠顕でしたし、まぁ何かとつながりがあるということで。
 正岡子規の母を原田美枝子さんが演じてますが、秋山真之役の本木さんと一緒にいると「ああ、千種忠顕と阿野廉子の悪だくみコンビだ」などとニヤニヤしてしまう僕も重症です(笑)。本木さんの忠顕は「凱旋」の回のすごい顔ぶれの酒宴シーンで酒に酔って尊氏にちょっと絡んでくるシーンの印象が妙に残ってますね。中先代の乱に勝手に出陣した尊氏を追討すべしと騒いでるシーンが最後の登場で、戦死シーンが描かれなかったのがもったいなかった。
 「坂の上の雲」、大河常連組がぞろぞろ出てるので、「太平記組」も当然多いです。片岡鶴太郎・榎木孝明(今度は鴎外だそうで)・堤大二郎・柄本明、「太平記」では「武将」でしかなかった大杉漣さんもおりますね。



#8605 
徹夜城(いよいよ受験シーズンで多忙になってる管理人) 2009/11/18 23:29
南北朝ばなし

 まず更新情報。
 先ほど、「南北朝列伝」を5カ月ぶりに更新しました。あのコーナー、ひとまずは「大河ドラマ太平記に出ていた人」を基準に実在架空とりまぜて紹介することにしてますが、今回はその「あ」から始まる人と「か」から始まる人が完全網羅されました。
 今回加わった「あ」から始まる大物としては「阿野廉子」がおります。あと南北朝キャラとは言い難いけどドラマ冒頭に出てきてしまった「安達泰盛」なんかも。あと、ドラマの架空キャラ「安東十郎」を書いてるうちについでに、と「安藤季長」「安藤宗季」まで追加しちゃいました。今後この調子で「ドラマ中名前だけ出てきた人」も加えていくことになると思います(北条時行もその代表ですね)。
 そして「か」から始まる人たちでは「金沢貞顕」が最大の大物かと。あと「観阿弥」もおります。

>南北朝マンガばなし
 で、今回「阿野廉子」伝を書くにあたって、以前この掲示板で教えていただきました市川ジュン「鬼国幻想」をようやく読みましたので、その情報もかなり追加してあります。
 いやぁ、読んでみて驚きました。廉子どころか南北朝主要キャラ総登場(?)のおもむきすらある大作で、事前の想像以上に読み応えがありました。それにしてもなぜか女性にモテモテですな〜足利直義クン(笑)。
 このマンガの情報も近日中に「マンガで南北朝!」コーナーに加えたいと思います。

 さて、最近二つの「南北朝マンガ」が完結して単行本が発売されております。もっともどちらも鎌倉幕府滅亡で終わりですので、厳密には「南北朝」ではないんですけど。
 
 雑誌連載をチェックしそこねていたので単行本を買うまで気づかなかったのですが、沢田ひろふみ「山賊王」は完結しちゃってたんですね。連載期間9年という長丁場、それでいて単行本全13巻というボリュームです。
 未読の方は「マンガで南北朝!」コーナーを見ていただくとして、あのコーナーで僕も「どうするんだろ?」と思っていた件は拍子抜けするほどあっさりと解決されてしまいました(笑)。基本的に主人公の少年の復讐は達成され、めでたしめでたしのハッピーエンドで終わるわけですが、微妙に「その後」を暗示する終わり方はなかなか渋いと思いましたね。これについてもいずれ情報を追加させていただきます。

 それと、スーパージャンプに連載されていた内野正宏の正成伝「ナギ戦記」もいつの間にやら終わっていて単行本2巻で完結しておりました。まぁ打ち切りということなんですね。少々無謀とも思える企画には勇気はあるとは思いましたが、雑誌とマッチしなかったんじゃないかと。
 あの連載誌の割に少年漫画なノリは「山賊王」に似ちゃっておりましたし…両者読み比べるとフシブシで似てるんですよね。とくに護良親王の扱いなんか。そしてラストが幕府滅亡のハッピーエンドである点も共通。もっともこちらは明らかな計画倒れで、あわただしく千早攻防戦に持ち込んで唐突に終わる、という絵にかいたような打ち切り状態でしたが。「俺たちの戦いはまだこれからだ〜〜〜!」ってな感じになるかと思ってましたが、さすがにそれは無し(笑)。

 なお、大河ドラマ「太平記」、12月から時代劇専門チャンネルでまた放送されるようですね。



#8604 
徹夜城(列伝作業をぼちぼち再開している管理人) 2009/11/05 22:55
これは「名画座」に入れたものかどうか…

 11月3日にTBSで唐招提寺金堂創建のドキュメンタリーこみドラマなるものをやってました。今日ようやく録画を見終えたわけです。それにしても中村獅童と山本耕史は最近やたらとあちこちで見かける人たちです(新選組!でも一緒でしたな)。
 あくまで本格ドラマとして作ったわけでもなく、「ドラマ仕立ての歴史番組」というものなので「歴史映像名画座」管理人としてはちと扱いに困るんです。あちこちブツブツとドキュメント部分が入るのが目障りでドラマはドラマでまとめてほしかった気もします。しかし鑑真関係だけでなく藤原仲麻呂の乱や道鏡事件までも映像化した例はほとんど記憶になく、貴重な「歴史映像作品」であるのも確か。同局の「あの戦争はなんだったのか」も収録しちゃってるのでやっぱり入れとくべきなのか…
 それとは別に、この番組の冒頭で中国の大河ドラマ「鑑真東渡」(2007)の映像が紹介されてて、「これは見たい!」と思いましたね。まだ日本ではソフト化はされてないんじゃないかな?かなり日本向けという気がするドラマなんですが。
 鑑真和上の話じたいは熊井啓監督「天平の甍」で映画化はされてます。これ、原作も素晴らしいのですが、映画もなかなかです。日本人だらけで中国ロケをして撮った最初の作品だったはず。

 そこからの連想ですが、いまBS朝日で毎日放送している「ヨンゲソムン(淵蓋蘇文)」がなかなか面白い。自分でも意外でしたが、結構ハマっちまいました。
 淵蓋蘇文というのは7世紀初頭に高句麗で実権を握り、隋の煬帝が送り込んだ大軍を打ち破ったことで知られる人物ですが(日本の聖徳太子と同時代人ってことですな)、このドラマではそのまったく不明のはずの少年時代から描かれます。なんと淵蓋蘇文は少年・青年時代を新羅で育つ、しかも新羅の英雄・キム・ユシンの従者だったというビックリの設定でして、おかげで(?)この時代の新羅史ドラマも見られる仕掛け。
 しかしなんといってもメインは高句麗。時代を前倒ししたことで乙支文徳(ウルチムンドク)の隋軍撃破の大戦争がドラマ序盤の見せどころになってました。まぁ深読みすれば(いや深読みしなくても)韓国の高句麗がらみの反中意識が背景にあるわけですが、迫りくる大国の大軍を打ち破るカタルシスは我が国の元寇にも通じるものがあります(笑)。
 意外だったのはこのドラマ、隋側の描写も多いんですね。隋の煬帝が主人公にとっての「ラスボス」になるというわけで、煬帝が皇子時代からじっくり描かれる。煬帝を演じるは韓国のドラマ映画で悪役づいてる個性派キム=ガプスで(ちょっと大杉漣に似てる)、兄の太子を謀略で陥れて自身が太子になるなどなかなかのワルっぷり(笑)。そして父の文帝は史実どおり皇后にまったく頭が上がらない姿がややコミカルに描かれます。みんな韓国の俳優が韓国語で演じてる中国宮廷ドラマという、一風変わった見ものになってますね。
 しかし韓国ドラマにそのまま字幕をつけるために、中国人の名前や肩書もすべて「韓国風漢字読み」でカタカナ表記にするのはいかがなものかと。



#8601 
坂東太郎 2009/10/31 23:25
ありがとうございます<(_ _)>

管理人様、詳細なお返事ありがとうございます。
早速ご紹介のサイト拝見させていただきました。
確かにすごく詳しく載っていますね〜。

新潮古典文学大系の脚注が間違っているのでしたら、信じてしまうのもやむをえないですね。
あれはオーソリティですからね。
それにしても、管理人様も同じく違和感を持たれたことに安堵し、「南北朝列伝」執筆になみなみならぬ手間暇をかけられていることに敬服しました。

欲張りなようですが、署名ありの文献で本説を支持しているのがあると根拠としてはありがたいので、ご紹介サイトの記述を信じてもう少しだけ探してみます。
ありがとうございました<m(__)m>

>韓国ドラマ

韓国歴史ドラマは大隆盛ですね〜。
自分もたくさん見たいのですが、何分ボリュームがすごくてあまり見れていません。
「風の国」は途中まで見ましたが、「チュモン」に比べるとイマイチでしたね。
もちろん、それでも日本のドラマよりずっと面白いのですが・・・
「善徳女王」は自分の周りでは前評判がすごく高いので、見るつもりです。
ただ、自分の居住地域はBSフジが入らないので、DVD待ちです・・・(^_^;)
あと気になっているのは、「不滅の李舜臣」です。
パケ裏だけしか見ていませんが、日本側の様子もかなり詳しく描いているようですし。
しかし、いかんせん長いので、まだ見ていません。

またお邪魔させていただきます<m(__)m>




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