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#9899 
つね 2015/08/09 23:57
前作

>アブダビさん
管理人さんも言及している岡本喜八版(1967年)です。久しぶりに見て比べたいと思ったのですがレンタルされてました。同じこと考える人は多いでしょうねえ。
ところで、工藤栄一監督の「日本の最も長い日」とは? 同じテーマのものが「歴史映像名画座」にあったな、と思って確認したら「日本破れず」でした。工藤栄一監督の作品リストにはそれらしいものは見当たらないし(下記リンク先)。

http://www.jmdb.ne.jp/person/p0104210.htm

ところでリメイク版って黒澤明作品なんかでも多くなっていますが、たいていオリジナルに勝ててないような気がします。オリジナルゆえの偉大さか「思い出補正」なのか。今回は正面勝負を避けたような感じもしますが、全く同じことをやっても面白くならないのは確か。






#9898 
徹夜城(連日労働中だが明日で一息つける管理人) 2015/08/09 23:07
高校野球話なんぞ

 管理人のくせに久々に書き込みますが、珍しく高校野球の話題から。いや、実はこのサイトには高校野球のコーナーもあるんですけど(弟が管理人で僕はノータッチすけど)。
 一昨日でしたか、NHKの夜にやってた高校野球100年番組で、桑田真澄氏が出演し「敗北で学んだこと」をテーマにやると新聞のテレビ欄で見まして、「これは取手二高」の件に違いない!」とふんで実際に見たら、やっぱりそうでした。
 説明不要の方も多いでしょうが、まぁ昔の話ですのでちょこっと解説。桑田真澄さんは高校時代、今や野球部存続危機と報じられるPL学園で清原と4「KKコンビ」なんぞと呼ばれ、1年生から3年生まで5大会の甲子園出場を果たして二度の優勝に輝いた高校野球史上でも最強じゃなかろうかというチームにいたわけで。その番組でもやってましたが桑田さん、甲子園では実に20勝3敗というとんでもない成績を残してるんですね。
 その3敗のうちの一つが、桑田さんが二年の夏、1984年の甲子園決勝、対取手二高戦だったわけです。えー、取手二高についちゃ、僕は地元ですもんで、当時の熱狂もよーく知っております。取手二は名前で察しがつくように普通の県立高校ですが、なんつっても名将・木内監督が率いて全国区の強豪校になってました(その翌年からは木内監督が常総学院に移ってそれきりになりましたが)。

 今回桑田さん本人の口からこの決勝戦について語るのを聞いたら、本人しか知りえない話が次々出てきて大変興味深かった。もう、これもここまでくると「歴史んばなし」でありましょう。
 PLと取手二は大会前に一度練習試合をしてまして、そこではPLがバカ勝ちしちゃったんですね。なもんで取手二が決勝まで勝ち上がってきたら桑田さんたちは「よく勝ち上がってきたなぁ」と余裕の印象を持っちゃってたそうで。しかし試合になってみたらがっぷり四つくらいだったんですね。
 当時も言われてましたが、取手二の選手たちというのは、「のびのび野球」というやつで、悪く言っちゃうとかなりヤンキーな方々でありました(笑)。最近木内さんも明かしてましたが結構監督に対してもストライキを起こすなど自己主張が強く、また木内さんも「じゃあいっさい指示は出さん」と言っちゃったり、一勝したら約束を守って海水浴やらで遊びに行かせた、などエピソードには事欠かない。PL野球部とはまるで空気が違い、桑田さんもマウンドからお祭り騒ぎの取手二ベンチを眺めて「僕がいままでやってきた野球と違う」と感じたんだそうで。
 で、結果は取手二が優勝したわけですが、桑田さんは「なぜこのチームは勝てたのか」を追求するべく、大会後に単身取手二まで「視察」に来たんだそうなんです。これは最近になって明かされた秘話だと思うんですよ。いきなり訪問してきた大物選手を取手二野球部は総出で歓迎、部室も見たし選手の自宅にも泊まったそうですが、結局のところ普通の県立高校で、なにが強さの原因なのかはよくわからなかったみたい(笑)。
 ただこの決勝戦で桑田さん、指のマメをつぶしてえらいことになってて本調子ではなかった、というのも明かされてました。この逸話、つい先ほどNHKのBSで放送していた甲子園マンガの特番でも紹介され、「巨人の星」にそっくりな場面があったのを桑田さんも意識していたことが明かされてました。
 この取手二VSPLの決勝もすでに30年以上前の話…取手二のエースピッチャーもすでに故人となっています。


>tomohiroさん
韓国の歴史劇、確かに時代の幅も広くてうらやましい限りなんですが、ここまで幅広くなったのもつい最近(ここ10数年くらい?)のことのようです。やはり李氏朝鮮時代が圧倒的に多く、定番として何度も何度も映像化されてる素材もいくつもあります。
こんどKBSの大河ドラマの新作が、「朱蒙」などをやったソン=イルグク主演で世宗時代の蒋英実を描くものだそうで、「大王世宗」にも重要キャラで出てきた人。まぁ最近の日本の大河みたいに「秀吉の周辺の人」にスポットを当てるような感じなんでしょうか。


>アブダビさん
 AK47じゃ自動小銃ですよ(笑)。
 まぁ製作者としてはあたらなきゃ叩かれますし、安全路線をとりたくなるのはわからんではないんです。ただそこはNHKしかできないこととして、ちったぁ戦国・幕末以外をやってみんかい、とは思います。また視聴者も「知らない時代だし」と言わず、少しは興味の幅を広げてくれよ、と。
 日本で水滸伝だの三国志だのを製作する可能性についてですが…まぁ「水滸伝」については昔実際にやっちゃって、実は「三国志」も構想まではされたようですが、今になってみると本場中国で作った方が明らかにカネも手間もかけられる状況になっちゃってますから。「テルマエ・ロマエ」は日本人がローマ人を演じること自体がギャグになってるわけでして。まぁ「グラディエーター」の時も「オーストラリア訛り英語のローマ人」とネタにされたらしいですが。


>つねさん
あ、先を越された。他にネット上知人でもう一人先を越されたばかりでした(笑)。
岡本喜八監督版の「信者」といっていいほどの僕なので、実のところリメイクじたいに反感もあるんですよ(笑)。まぁおおむね評判は悪くないようなので、盆休み中に見てこなきゃならないかな、と。
そういや、先日NHKで柄本明主演で玉音放送を実現した、当時の情報局長官を主人公にしたドラマをやってましたね。岡本版「日本のいちばん長い日」だと志村喬が演じた役どころ。



#9897 
アブダビ 2015/08/09 22:54
つねさんへ質問

あの…ご提示の映画、私も興味がありまして、見に行くつもりです。
ところで…文中で、つねさんが「前作」と呼んでいるのは、
工藤栄一監督・脚本による「日本の最も長い日」のことでしょうか?
確か終戦の最後の一日を描き、てってい抗戦派による玉音放送の原盤奪取事件を扱った作品だったように思うのですが、
それとも他に類似作品があるのでしょうか?
見比べて見たいので、回答いただけると幸いであります。



#9895 
つね 2015/08/09 03:06
日本のいちばん長い日

さっそく見てきました。あまりネタバレを気にする映画ではないでしょうが、控えめに印象を述べます。

・リメイクと言うより日本版「最後の12日」
管理人さんは「ヒトラー 最後の12日」をドイツ版「いちばん長い日」と称しているので、どれも似てきて当然ですが、24時間ではなく最後の1週間に焦点をあてている分、前作(かなり昔見たのでややおぼろげ)より、ドイツ版に似ている気がしました。(4〜7月はダイジェスト)
・昭和天皇は美化されていない
これは私がもともと昭和天皇に好意的なのでそう感じるのかもしれませんが、むしろ特別扱いから一人の人間としての描写に思いました。このあたりも「最後の12日」ぽい。もちろん口から泡を飛ばして絶叫する人物に描かれているわけではありませんが。群像劇で最初から最後まで主役という人はいません。4月から映像化している分、鈴木貫太郎の腹芸が楽しめます。あと狂気を感じる人はあまりいませんでした。この段階で陸軍と海軍どちらが上かというような議論をする愚かさはありますが、反乱未遂も映画226同様、「思い詰めた上」という感じで同情的です。
・海外展開を考えている?
途中のキャプションに全て英語がついています。サブタイトルも「The Emperor in August」だし。しかしこれ、知っている人は「皇帝のいない八月」を思い出します。狙った? クーデター未遂が描かれる点では共通してますが。

他にもありますが、こんなところで。前作ほどではないですが、緊迫感や演技合戦は十分に楽しめました。



#9894 
アブダビ 2015/08/09 02:31
テルマエロマエなんかは?

如何すか?
皆で知恵を集めれば、てきとーに大河化して延ばせそうでないすか?
ローマ人の顔をどうする?映画がそうなのだから、顔の濃い日本人にやらせて開き直れば良い。
現代にはCGがあるから、面倒なシーンもどうにかなるでしょう。
重厚長大を意識するから金ばっか喰って、似たよな作品はをかりになるのでしょう?
なら、最初から笑いを採れば良いでないすか?
今さら、大河で歴史を学びます…みたいな視聴者もおらないでしょうし。ガチな時代物ファンはケーブルで時代チャンネルを観ていますって!
大河だから真面目にやれば良い訳ではありますまい。





#9893 
アブダビ 2015/08/09 02:06
そういえば

子供の頃に「水滸伝」というTVドラマを観ています。最初に夜更かしを親に認められたドラマですが。
思うにネタがないならば、大河に三国志とか用いても良いのでは?
別に日本史にこだわる事もありますまい。



#9892 
アブダビ 2015/08/09 01:59
結局

AK47でしたっけ?
集団アイドルを出せば済むがごとく、
「ハズレの無い」一作を求めるからの、
戦国、幕末ですか?
枯渇するわけだすね。
大河も視聴率が下がったら、1クールで打ちきり…とかすれば良いのに。
国民の税金にぶらさがつて甘えてあるのですよ。



#9891 
アブダビ 2015/08/09 01:47
真田丸ですか…

おひさしぶりです。
えらい遅れた話題で恐縮なのですが、
来年の真田丸…仙台真田の子孫である私どもの先祖のお話だそうで。
担当患者さんに兄の方の子孫の方がいて、「何だかなあ…」「低予算でも真田太平記が良かったよね…」と話しております。

もう幕末と戦国は良いのでは?
やるなら網野史観の隆慶一郎の原作とか、別物にして欲しいです。
「いのち」の一回限りで終えた現代もの大河を復活させるとか…
村上もとかの「龍」とか。
いっそ「突破者」なんか如何かと。
「大山倍達正伝」とか。
正直、いつまでも武将ばかりなのは飽きが来ませんか?
切り口を為政者側と袂を別てば、いくらでも素材はありますでしょうに。

マンガですけど、現代の医師がタイムスリップする「JINN」や、コックがタイムスリップする「信長のジェフ」は楽しめました。

昔は「風と雲と虹と」とかやったのですから、また中世や古代にも挑戦して欲しいものですし、面白ければ現代外記でも良いのでは?
と思います。






#9890 
tomohiro 2015/08/07 07:24
食傷気味な時代への考え方

>黒駒さん
先日、書店において韓国ドラマムックの高麗に関するドラマの
資料を発見しました。
日本人としては羨ましいなとか、韓国時代劇が
歴史ファンタジードラマと批判されているようだから
日本人もあまり映像化しない杉田玄白・伊能忠敬の時代、
古代史とか映像化するべきじゃないかな。国際的に
日本人のソフトパワーを見せてやるべきじゃないかな
とか思いました。
黒駒さんが言うように、徳川家康や勝海舟が出てくる企画は
公開したらしたで食傷気味な気持ちになります。
 最も高麗ドラマの韓国とて日本における徳川家康や勝海舟が
活躍した時代背景同様なんどもフィルム化される時代があるようで
今度、サドセジャが米びつに閉じ込められる物語が映画化されるようですが
この話題は日本でも公開されたドラマ「イ・サン」でも取り上げられた話題です。
これを見ても韓国でも日本の戦国幕末みたいな時代背景があるんだなと思い、
「軍師官兵衛」からみた「真田丸」みたいな匂いを感じました。
他に、感じたことは映画「王になった男」、「スキャンダル」に出演しているイ・ビョンホンや
ヨン様が、日本の定番の時代の企画に出演している伊勢谷友>介や岡田准一
および彼らの共演者に重なってしまいました・・。

http://blog.goo.ne.jp/misakimizugi


#9889 
バラージ 2015/08/02 00:10
安易ではない映画

 映画『妻への家路』を観ました。チャン・イーモウ監督が『活きる』『サンザシの樹の下で』に続いて三たび文化大革命を描いた映画です。
 文革の時代は序盤に絞って文革以後をメインストーリーとし、たとえ終わっても簡単には癒えない人々の心の傷を描いていて、決して安易なハッピーエンドにはせず、かといって妙にリアルな救いのない話にもしていないのが印象的。また単純な悪役を登場させず、だからといって時代が悪かったという安易な免罪にもしないなど、あらゆる意味で非常に絶妙なバランスとさじ加減で作られている映画でした。物語作りとしてはどちらかに振り切ったほうがずっと楽だったはず。あえてそれをしなかったところがとても印象的でしたね。結局、家族の抱えた問題は解決されないまま映画は終わるんですが、そこに強いメッセージが感じられました。
 記憶障害の妻役のコン・リー(老け役をごく自然に演じている)も、その夫役のチェン・ダオミンも素晴らしかったです。パンフを読んだら、かつてコン・リーが主演した『画魂 愛、いつまでも』(退屈な伝記映画だった)の女性監督も今記憶障害を患ってると知ってびっくり。なんとも切ない話です。
 娘役の新人女優のチャン・ホエウェンも2人の名優に引けを取らない、いい演技でした。でもあの子にとっては、生まれる前に文革は終わってるから歴史の中の話なんでしょうねえ。まあ僕も物心ついた時には終わってたから同じなんですが。時は流れていきます。

>歴史マンガ
 僕が子供の頃に最初に読んだ歴史マンガは、学研ひみつシリーズの『日本の偉人 まんが伝記事典』というやつでした。確か『世界の〜』もあったはずですが、そちらは読んでません。ちなみにひみつシリーズでは『できる・できないのひみつ』『忍術・手品のひみつ』『発明・発見のひみつ』が面白かった記憶があります。



#9888 
アジアのバカ大将 2015/07/24 02:11
石ノ森歴史漫画の性描写

「サイボーグ009」ファンだけに分かる言い方ですみませんが、
単行本だけに1ページ(正確には数コマ)だけある、島村ジョー
とフランソワーズ・アルヌールのベッドシーン程度(なお、この
シーンは「敵」の脳波攻撃による2人の妄想と分かる描写)です。



#9887 
黒駒 2015/07/20 22:33
歴史映像ものの弱点?

花燃ゆを見ていて、花燃ゆに限らず大河ドラマや歴史映像ものを見ていて思うのですが、頻繁に題材にされる戦国・幕末ものはどうしても、信長とか秀吉とか坂本龍馬とか西郷隆盛とか高杉晋作が出てくると、コスプレしてモノマネしているようにしか見えないという弱点は感じますね。

花燃ゆは私は世間でそんなに酷評されているような破綻は感じないのですけど、でも高杉晋作などが出てくる限り、モノマネだなぁという印象が拭えません。たとえば「龍馬伝」などは演技やビジュアル面で工夫しているように私には思えて、なんとか龍馬のモノマネしているように見えないように、イメージを一度ゼロにしている努力があるのではないかとか、思ったものです。

これが滅多に題材にならないような南北朝などであれば、後醍醐天皇がそのまんまなイメージで登場してきただけで感動するというのはわかるのですけどね。戦国・幕末は食傷ぎみになっているということなのですけど、歴史映像ものにおいて、頻繁に題材になるものはモノマネに見えてしまう欠点というのは、あるでしょうね。



#9886 
レダ 2015/07/18 21:18


さっそくのご返事、ありがとうございます。
そうなんですね。やはり伺ってみてよかったです!
助かりました。

教えていただいた角川で探してみました。新作がでたのですね。
巻数も適切ですし、お値段もいくらか買いやすいかも。
新版は誤植やなにかが多いと聞きますから、ちょっと心配ですが、
それもいい勉強かもしれませんね。

購入を検討してみます!ありがとうございました。

ところで、ニューホライズンですが、今日我が家でもナショジオの録画をみたとことです。
でも、これは14日以降の肝心の映像は無くて(笑)

近日、NHKで放映される特集に期待です。






#9884 
徹夜城(学習漫画で歴史と科学を覚えた管理人) 2015/07/16 21:43
日本史漫画

>レダさん
 はじめまして。管理人の徹夜城です。
 ご質問の件ですが、石ノ森版「日本の歴史」は基本的に大人を読者にした作品です。確かに学習漫画的なノリはあるのですけど、性描写もある程度混じっています。一応必然性があるものに限っていたはずですけど…全部を読み通してはいないんですが僕の記憶では縄文・弥生・古墳といった古い時代のところでは古代のおおらかな「性」を描く場面があったはず。
 また石ノ森版は学習漫画と映画的演出のストーリー漫画の中間ぐらいのつくりになってまして、石ノ森流の実験的演出も多く、正直なところ子供には難解では?と思います。高校生以上くらいがいいところではないでしょうか。
 小学館版の「日本の歴史」は定番中の定番といったところで、12歳くらいなら一番いいんじゃないでしょうか。漫画の「日本の歴史」は今でも各社から販売されていて、最近だとKADOKAWAからもかなり「マンガチック」な演出で今の子には親しみやすそうなものも出ています。



#9883 
レダ 2015/07/16 12:43
歴史漫画

お話のお邪魔をしてしまってごめんなさい。
石ノ森章太郎さんの歴史漫画を検索していて、貴ページにたどり着きました。
南北朝を漫画で読むというページに詳しい解説があり、様子がよくわかって
たいへん助かりました。太平記のドラマ、先日子供と一緒に夢中になって
見たばかりです。佐々木氏の衣装、似てるんですかー!

ところで、もし可能なら、もう少し教えていただきたいのです。

この石ノ森氏の歴史漫画の性描写は、どれくらいの危険度でしょうか?
歴史の流れがなかなか頭に入らない娘のために、購入を検討しています。
現在12才の女の子なので、あまり性描写が多いと、心配です。
(風雲児も面白いと聞きましたが、その点で断念しました)

小学館の歴史漫画セットにしようかと思ったのですが、
もう少し劇的な展開が楽しめるものの方がいいのでは?という思いと、
石ノ森章太郎さんのファン(サイボーグ009など)なため、
魅力を感じています。また、朝日新聞社が出した歴史漫画を購入し、読んで
みたものの、タイムスリップの設定などで感情移入できなかったようです。

どうか教えてください!よろしくおねがいします。



#9882 
徹夜城(新PCのキーボードがどうも打ちなれない管理人) 2015/07/14 13:56
冥王星に接近中

実は結構宇宙開発史好きなものでこの話題から。
NASAの探査機が本日冥王星に最接近だそうで。クレーターまで見えてきちゃうんだもんなぁ、すごいことです。しかし冥王星のホントのサイズもこの探査でようやくわかった、というのもちょっと意外。
この探査機が旅してる間に冥王星は「惑星」から格下げになっちゃったんだよな。

>つねさん
草刈正雄さん、日野勝光やったときに「公家役者」の出現、と一部で騒がれたような覚えがあります。「花の乱」完全版は最近ようやく全部見たんですが、かつての成田三樹夫のポジションに来たなぁ、と思ったものです。それからもう20年も経ってるわけですけど。「真田太平記」ももう30年も前の作品になっちゃうんですが、あの時点でも草刈さん、それまでのクールな二枚目から脱皮しつつあった印象がありました。
 そうそう、「花の乱」の年代が間違ってましたね。気が付かないもんだなぁ(汗)


>バラージさん
現代史ものといえるかな、と僕が思ったものに韓国映画「ペパーミントキャンデー」があります。確かこれ資本的には日本の援助もあったんじゃなかったかな。
大雑把にしか内容は覚えてないんですが、韓国の通貨危機の時期に主人公が自殺しちゃうところから始まります。それからだんだんと時代をさかのぼる構成をとっていて、民主化が進んで経済発展の時期、軍事政権時代…とどんどん時代がさかのぼり主人公の人生が再構成されて、最後のシーンで冒頭の意味がわかる、という面白い趣向の作品でした。あれ一本とっても韓国のここ半世紀の変転の激しさがわかります。



#9881 
バラージ 2015/07/12 19:12
青春時代

 『GF*BF』という台湾映画をDVDで観ました(東京では去年公開されたんですが、僕の地方には来ませんでした)。1985年・1990年・1997年という、台湾が戒厳令下から民主化を経て経済成長へと到る時代を背景に、1人の女性と2人の男性の12年に渡る友情と恋愛を2012年の現在から回想して描いた青春映画です。
 あくまで青春映画であって歴史映画ではないんですが、歴史的事件を背景として上手く絡めてあって、あまり知らなかった台湾現代史について興味深く観ながら、「ついにこの時代も“歴史”になったか」と感慨深かったですね。1985年といえば僕は中学生で、『プロジェクトA』から『ポリス・ストーリー』に到るジャッキー・チェンのアクション映画つるべ打ちにノックアウトされていた頃ですが、その頃台湾はまだ戒厳令下だったんだなぁとか、ホウ・シャオシェンやエドワード・ヤンの台湾ニューウェーブ映画が公開され始めた少し後の1990年にも、まだ台湾では民主化要求の大規模な学生運動が行われていたんだなぁとか、あの頃の自分に重ね合わせて、思いを馳せてしまいました。
 そういえば1994年に公開された『エドワード・ヤンの恋愛時代』は原題が『独立時代』なんですが、今になってそういう目で見ると非常に象徴的なタイトルです。また、1年ほど前にDVDで観た台湾映画『あの頃、君を追いかけた』なんかは90年代をノスタルジックに綴った青春映画(出来はいまいち)で、「おいおい、90年代ももうノスタルジーの対象なのかよ」と思っちゃったんですが、なんかそういうのってとても不思議な感じですね。
 で、肝心の『GF*BF』ですが、いや〜良かったです。今年ここまでで1番の映画でした。主演の3人の俳優がとにかく素晴らしい。特に、アラサーになっても女子高生を違和感なく演じられるグイ・ルンメイは、10年前のデビュー作『藍色夏恋』を懐かしく思い出させる好演。彼女が目当てだったんですが、やはり素晴らしく魅力的でした。

>歴史映像名画座
 『軍師官兵衛』と『NO』がDVD化されたようです。



#9880 
つね 2015/07/11 09:22
花の乱

草刈正雄さんは「花の乱」で日野勝光役でしたね。「真田太平記」では熱血青年でしたが、このときは謀略家の雰囲気が出てました。真田昌幸も似合いそうです。
「花の乱」は一般には不評ですが、私はピアノ協奏曲のようなオープニングテーマからはまって見てました。ちなみに作曲者は「太平記」と同じ三枝成彰さん。「花燃ゆ」も川井憲次さんの「音楽はいい」と言われてるようですね。あまり音楽が不評な大河ドラマって聞かないかも。「翔ぶが如く」は「難解」とどこかで見たような覚えがありますが、まあそうかも。

どころで歴史映像名画座で「花の乱」は1993年となっていますが1994年では。



#9879 
徹夜城(その昔真田太平記にハマっていた管理人) 2015/07/11 00:27
真田丸キャスト発表など

 今日、というかこの時間ではもう昨日ですね。来年の大河「真田丸」のキャストが発表になりました。
 そのむかし「真田太平記」にワクワクしていた僕などには、草刈正雄さんの真田昌幸というキャスティングにはニヤニヤと…。三谷さん、そういう歴史ドラママニア受け狙いの結構するんで、やるんじゃないかという憶測は出てましたが、ホントになってしまった。今日の会見では草刈さん自身も「真田太平記」に触れて、「また真田家の一員になれた」と発言してたようです。
 本田忠勝に藤岡弘、というのも面白いところで。こちらも本人が会見で「大河に出るのは21年ぶり」とおっしゃってて、それって「花の乱」の大内政弘役のことですよね。つい先日「花の乱」を完全版で見終わったので、なんだか「直後」のような感覚でそれを聞いた僕でした。
 完全版といえばようやく「山河燃ゆ」の完全版DVDが発売になるようですね。今日の新聞に広告が出てました。
 さて、再来年の企画はいつ発表されるのやら。


>歴史映画
 何をもって「歴史映画」とするか、現代史においては線引きに困る、という話を先日書きましたが、ひとつの「線」として製作した時点で作り手がすでに「歴史」と認識してるくらい時間がたっている、というのがあるかな、と「グローリー明日への行進」を見ながら思いつきました。
 これ、これまで諸事情により映像化が実現しなかったキング牧師を主人公にした映画であるわけですが、劇中でメインとなっている「セルマの行進」からちょうど半世紀の節目で企画された映画なんですよね(原題も「セルマ」)。
 むかし史学科で教授から「歴史になるには最低限半世紀はかかる」と言われたこともありましたが…もっともイギリスの「クイーン」なんて事件から10年くらいで作っちゃってましたよね。

 歴史映画の話を書いていたら、オマー=シャリフの訃報が聞こえてきました…「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」「ジンギスカン」「ゲバラ!」「ピョートル大帝」…エジプト出身の方なんですが、ホントに多種多様な民族役で歴史映画によく出てた方でした。



#9878 
黒駒 2015/07/06 12:42
明治産業遺産登録決定

登録されましたね。富士山がずいぶん長いこと審査されたのに比較すると、小笠原や産業遺産はあっさり登録された印象があります。しかし軍艦島のような廃墟を保存するとなると大変しょうね。もともと寺社のように長く保存することを前提としなかった建築でしょうし。

産業遺産登録が国際問題になっている部分は残念ですが、私は登録は喜ばしことだろうと思います。近代って意外と目に見える形の建築などが残らないのですよね。もちろんたくさんあるのですけど、開発により失われていくスピードがすさまじい。例えば有名な地方の官営製糸場でも跡地には何もないなんてことがしばしばあります。



#9877 
黒駒 2015/07/03 00:50
野火映画化・・

>バラージさん
「野火」映画化されるのですね。原作読んだことのある身としては、忠実に映像化した映画は見たくない(笑)。

大岡昇平という人は、タイプはまったく違うかもしれませんけど村上春樹に近いものを感じました。そんなの私だけかもしれませんが、村上氏が「ねじまき鳥」でさらっと戦記文学風にノモンハン事件を描いたときに(それを書けちゃう村上氏もすごいのですが)、なんだか近いものがあるなと感じました。



#9876 
バラージ 2015/07/02 22:16
どこまでが歴史?

 今夏公開される太平洋戦争映画だと、『野火』もリメイク(というか原作の再映画化というか)されますね。僕は『日本のいちばん長い日』ともども旧作も観ていないし今回のも多分観ないだろうと思いますが……。あと、年末には『杉原千畝 スギハラチウネ』ってのも公開されるみたいですね。個人的には、ハリマオをリメイクするか、李香蘭を映画化してほしいんですが。

 どのあたりの時代までが歴史映画かは結構難しい問題ですよね。個人的には自分自身の記憶にある時代から後の時代(1970年代末頃以降)を舞台とした映画は歴史映画と感じにくいんですが、20歳未満の人には20世紀を舞台とした映画は全部歴史映画かもしれないですし……。あと、個人的には特に90年代以降を舞台とした映画の場合、後になってから描いた歴史映画なのか、リアルタイムで描かれた映画なのかが、にわかに判断しづらかったりします。



#9875 
徹夜城(しばしば勘違いをやらかす管理人) 2015/06/29 10:19
五十六の次の次の弟かな(笑)

>バラージさん
 ご指摘どうも。昨日は多忙につき反応が遅れましたが、先ほどようやく訂正しておきました。鑑賞時にはちゃんとわかってたはずなのに、執筆作業ではすっかり勘違いしてたようです。しかも「山本五十八」って誰(爆)
 「聯合艦隊司令長官山本五十六」(役所広司のやつね)が公開されたとき「司令長官山本」シリーズの56作目、というギャグをどっかで書いた覚えが。その役所広司は今度「日本のいちばん長い日」リメイクでも出るわけですが、何やら三船敏郎のリメイク俳優化してるような。

 「歴史映画」といえば、今日NHK衛星の昼間にやってる熊井啓監督「日本の黒い夏・冤罪」ももはや「歴史映画」の領域に入りつつあるかな、と思いますね。それを言い出すと先日放送してた「クライマーズ・ハイ」も入りそうな気がするし、さらに言えば「沈まぬ太陽」までが候補に入ってきそうな…う〜〜ん、現代史は言い出すときりがないので線引きに悩みますね



#9874 
バラージ 2015/06/27 19:49
歴史映画いろいろ

 DVDで『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』という映画を観ました。ビートルズ結成前の若き日のジョン・レノンを、実母と育ての母である伯母との複雑な関係を通して描いた伝記映画で、まあまあ面白かったです。まぁ、これがレノンじゃなかったらただの複雑な家庭環境を描いた青春映画なんですけどね(笑)。ビートルズを描いた映画だと昔観た『バック・ビート』っていうのが結構面白かったんですが、こちらはちょうど『ノーウェアボーイ』が終わるあたりからお話が始まるんで、続けて観るとちょうどいいかも。こちらの主人公は幻の初期メンバーと言われるスチュアート・サトクリフです。ただしこちらもビートルズが世界的スターになる前までの話で、リンゴ・スターは加入前のため1シーンしか出てきません。どちらも(特に前者は)歴史映画と言えるか微妙ですが、ビートルズが20世紀イギリスの人物で最も世界に影響を与えた人々なのは間違いないでしょうからね。ただ、ビートルズが世界的スターになっていくあたりを描いた映像作品ってないんですよねぇ。

 今後映画館で観ようかなと思ってる歴史関連映画はキング牧師を描いた『グローリー 明日への行進』。東京ではもう公開されてるようですが、僕の地方では秋に来るようです。
 そしてもう1本、チャン・イーモウ監督が三たび文革を描いた『妻への家路』。こちらも東京ではとっくに公開が終わってますが、僕の地方ではこれまた秋に公開。

>幸村映画&十勇士映画
 調べてみると、真田幸村や真田十勇士の映画は戦前・戦後に結構作られてるようなんですが、聞いたことないようなやつばっかりなんですよね。テレビ放送される可能性も限りなく低いんではないかなぁ。僕が知ってる映画は、『忍びの者』シリーズの第4作『忍びの者 霧隠才蔵』、第5作『忍びの者 続・霧隠才蔵』、第7作『忍びの者 新・霧隠才蔵』ぐらいでした(正確には十勇士映画ではないんですが)。ちなみに第6作『忍びの者 伊賀屋敷』は才蔵の子の才蔵二世が主人公で、4〜6作は続きもののようですが、第7作は無関係な作品のようです。僕は『忍びの者』シリーズは石川五右衛門が主人公の1〜3作しか観てませんが。

>歴史映像名画座
 更新ご苦労様です。今回追加された『軍神山本五十六と連合艦隊』ですが、山本「五十八」になってます……。そしてちょっと調べてみたら正しいタイトルは『軍神山本元帥と連合艦隊』のようです……。



#9873 
徹夜城(二日連続で更新をした管理人) 2015/06/26 23:08
南北朝列伝&歴史映像名画座更新。

 昨日と今日とで立て続けの更新をしてます。「史点」も…といきたいところなんですが、自信が持てない(汗)。
 今回「南北朝列伝」では「ひ」から始まる人物の作業をしたんですが、大半が公家の日野家の皆さんです。南朝に走った人、北朝に残った人、将軍家と縁組した人などなど結構多彩なキャラがそろったお公家さんです。南北朝時代の人とは言いがたい世代ですが、南朝勢力と結んで神器奪取事件を起こした日野有光なんかも入れてあります。
 今回は女性陣が多いのも特徴で、西園寺公重の妻・日野名子は知らない人にはご一読いただきたいところ。

>黒駒さん
 真田十勇士ものということでは、ちと変わり種ですが「真田幸村の謀略」がすでに「歴史映像名画座」入りしてますよ。
 講談で有名なネタなので映像作品もそこそこあるんじゃないかとは思うんですが…とりあえず僕が知ってるものではNHK人形劇のものくらい。アニメなら「サスケ」が関連作品ではあります。



#9872 
黒駒 2015/06/24 22:21
真田映像もの

最近、「真田丸」に向けた動きがちらほら聞こえますね。配役に仕掛けはするでしょうけど、どうせ三谷ファミリーだろうに何を秘密にしているのだろうとか思いますけど。

私は地元ネタに近いので便乗本は読むつもりなのですが、実は十勇士が登場する少年講談的な「真田幸村」のほうにも関心を持っています。「名画座」を見ると真田ものでは「真田太平記」が入ってるだけなのですが、真田ものの映像ってどれくらいあるのでしょうかね。調べてみるとDVDになってるものでは「真田幸村の謀略」がありますけど、かなり古い戦前に幸村ものはいくつもあるみたいです。ひょっこりNHKで放映しそうですし、名画座にも幸村ものが増えるといいなって、思います。



#9871 
ひで 2015/06/21 08:08
ご愁傷様でした

パソコン故障とのこと、ご愁傷様でした。
我が家もそろそろ買い換えた方が良いかなと思いつつ、かなり無理をして使っています。能力的に結構無理が出てきつつある(複数ソフトを動かすと結構良く止まる)のですが、何とか無理して使っています。7、8年くらいたっている現状の最新版OS非対応機種ですが、はたしていつまでもつか。一応バックアップはとっていますが。

大英博物館展は私も行きました。元ネタの本をもっていましたが、元ネタとは少し違うモノが来ていたりもします(ユニフォームは本にはなかったし、武器で作るアートも違うモノが展示されていました)。個人的には質的には十分満足のいく展覧会だとは思います。

海外の博物館や美術館で見るのが確かに良いのは分かりますが、往々にして情報量の多さで感覚が麻痺していくような状況も生じやすいですし、体力・時間の点できついときもあります。色々と頭を使い、考えながら見ていこうとすると、あれくらいの量でも結構大変ですし、展覧会の意図自体は十分達成されているかなと。

そういえば、最近「神皇正統記」の現代語訳がでていました。今谷明先生の訳です。名前は聞いてもちゃんと読んだことがなかったので、この機会に読んでみています

http://historia334.web.fc2.com/index.html


#9870 
徹夜城(パソコンを新調した管理人) 2015/06/20 23:42
ご無沙汰してしまいました

いや〜、実は6月初旬からマイPCの調子が不安定になりまして…
リフレッシュしてやろうかと再起動したら、それっきり起動しなくなっちゃったりしたんですね。それもWindowsが立ち上がらないんじゃなくて、さらに基本的な、パソコンのBIOSから読み込んでくれない。メーカーのサイトで調べてみたら周辺機器を全部はずして放電しろとあったので言われたとおりにしたら確かに起動してくれました。しかしそんなことを繰り返すようになり、なんとか全データを救出後、いよいよお陀仏になりました(たぶんまた電源入れると起動はしそうですけど)。
 というわけで見切りをつけ、ついにパソコン新調に踏み切りました。マイPCとしては5代目であります。初代はPC98マルチ、二代目がPC98バリュースター(ネット始めたのがここから)、三代目がソニーVAIO、四代目は富士通FMV、そしてこのたびの五代目が東芝ダイナブック(といってもデスクトップ型)となりました。
 こういう代替わり事情のため、環境再構築に忙しい一週間となりました。いろんなことやってるもんで、7年も前のPCで作っていた環境がそのまんま再構築できるとは限らず、またwindows8も使い慣れないもので、すったもんだやってしましいました。どうにかこうにか凶には全ての環境構築が整い、こうして書き込みをしてるわけです。
 恒例の「贋作サミット」の史点もこれから書きます…


>歴史ボードゲームばなし
ずいぶんレスが遅れてしまったのですが、僕が所有している「中世ヨーロッパのボードゲーム」とは、「Empires of middle ages」というタイトルのものです。検索かけると英語版ウィキペディアなど、結構紹介サイトがひっかかります。日本語のものとしては以下のサイトが。
http://www.geocities.jp/pz21divi/strategic-EoMA-1.html


>大英博物館展
 昨日、上野の東京都美術館に出かけて「大英博物館展」を見てきました。来週までなんですけど、まだまだ平日でも人がいっぱいいましたねぇ
 大英博物館の膨大なコレクションのうち、100アイテムに絞り込んで人類史を俯瞰するという趣旨の展示会で、大英博物館まで直接行けない人にはまずまずの展示内容だったかと。僕はずいぶん前になりますが、本物の方を二日かけて見てますので、どうしても物足りなさはありましたが。
 有名なものとしてはシュメール文明の遺物「ウルのスタンダード」の本物が拝めます。大英博物館名物「ロゼッタストーン」も飾ってありましたが、さすがに実物大レプリカでした。




#9869 
つね 2015/06/06 20:50
ボードゲーム雑誌

さらにこの話題で延ばしてしまいますが・・・。
「コマンドマガジン」は、検索でひっかかったものの時間やソロプレイになることを考えると購入する気にはなれず、国会図書館で閲覧したことがあります。付録つき雑誌だと別室に案内されて入退室時に付録の数を確認します。ユニットも切り離されていないのでソロプレイもできず(もっとも切り離されていても遊ぶのはハードルが高い雰囲気ですが)。歴史背景やデザイナーズノートや能力値を見て楽しむことになります。
時刻表やパンフレットを見て旅行した気になるようなものでしょうか。



#9868 
バラージ 2015/06/06 20:05
続・ボード・シミュレーションゲームの思ひ出

 またまたボード・シミュレーションゲームの話題ですいません。ボードゲームの話をするなんて本当に久しぶりなので、懐かしさのあまり芋づる式に記憶がよみがえってきてしまいまして……。

 以前コンピューター・シミュレーションゲームの話題が出た際に、南北朝と同じくらい源平も恵まれていない(光栄ゲームで唯一家庭用ゲーム機に移植されなかった『源平合戦』と、あとは『蒼き狼と白き牝鹿・元朝秘史』のメガCD版とプレステ版にのみ追加された「源平合戦シナリオ」ぐらいしかない。ただ最近ではSiphon社というところから『源平争乱 将軍への道』というゲームが出てるようです)と書きましたが、ボードゲームでも同様でして、バンダイの『源平合戦』とエポックEWEシリーズの『決戦壇の浦』ぐらいなんですよね。どちらもブームの初期に発売されたもので、当時源平にまるで興味がなかった僕は見向きもしませんでしたが……。
 EWEシリーズは「結果判定にコンピューターを使用!」という売り文句で発売されたシリーズでしたが、友達が『史上最大の作戦』を買ってきたらなんのことはない、実際にはサイコロの代わりに電子ルーレットを使うだけという代物。あとは盤と駒がマグネット式というのが変わってるくらいで、ルールの簡単な初心者・入門者向けのシリーズでした。
 他にもっとマイナーな日本史ものでは、アドテクノスという会社が『壬申の乱』というボードゲームを出してました。結構評価の高いゲームだったようで別の会社から再販されたこともあるようです。アドテクノスはマニアックなテーマのボードゲームをやたらと出してた記憶がありますね。

 そんなこんなで懐かしさのあまりいろいろ検索してみると、実は今でもボードゲームはゲーム雑誌という形で細々と(?)発売されているようです。『コマンドマガジン日本版』『ゲームジャーナル』『ウォーゲーム日本史』などという雑誌で、その手のコーナーに行かないからか本屋で見かけたことないなあと思ったら、どうやらいずれも通信販売のようです。
 『ウォーゲーム日本史』のバックナンバーには『源平合戦 寿永の乱』というゲームがあったんですが、日本史ゲーム専門なだけあってもっとマニアックなテーマのゲームも多く、壬申の乱(アドテクノスのとは別物)、阿弖流為、保元・平治の乱、応仁の乱などという超マイナーテーマのゲームもありました。これならそのうち南北朝のゲームも発売されるかも。壬申の乱の号にはかつて友人が買った『シミュレーター』に付属してた遣唐使のゲームも再録されていて、見たら懐かしくなっちゃいましたねぇ。そういやあの頃は『タクテクス』や『シミュレーター』の他にツクダホビーが出してた『オペレーション』ていうゲーム情報誌もあったなあ。それにしても『ウォーゲーム日本史』公式サイトの商品情報でいろんなマップ(地図)やユニット(駒)を見てるとなんだか欲しくなってしまう。いかんいかん、今買ったってソロプレイどころか遊ぶ時間がそもそもないんだぞ、と自らに言い聞かせている今日この頃(笑)。



#9867 
つね 2015/06/04 23:25
歴史ゲーム?

日経のサイトを見ると「日本刀擬人化ゲームが熱い」だそうです。

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO86617460R10C15A5000000/?n_cid=DSTPCS004

「艦これ」や「お城プロジェクト」の存在は知っていましたが、こんなものまであったとは。どれもやったことはありませんが、無双シリーズなんかも一応、歴史ゲームなのでしょうか。「歴女」もこういったイケメンゲームから歴史に興味を持った人も多いだろうし、入り口としては許容してもいいのかもしれません。人の趣味にケチをつける気はありませんし。ここまでぶっとんでいるともともと史実と勘違いするような人もいないはず。

史実との混同と言うとむしろ司馬遼太郎とか大河ドラマのほうが影響大きくてやばいかもしれません。



#9866 
バラージ 2015/06/03 22:47
ボードシミュレーションゲームの思ひ出

>中世ヨーロッパ全土を舞台にした歴史ボードゲーム
 確かそういうのあったな〜と記憶を探り、いまだに押し入れの奥に眠っていたボードシミュレーションゲームの中の広告を引っ張り出し、いろいろ調べてみました。多分、『マキャベリ』というゲームでしょうか? 近代ヨーロッパを舞台とした『ディプロマシー』という名作ゲームの発展版ですね。僕はどちらもやったことありませんが。マルチプレイヤーズゲームだと『文明の曙(シヴィライゼーション)』という文明発生(オリエント文明やギリシャ文明のような)をテーマとした名作ゲームもあって、こちらはコンピューターゲームにも移植されているようですが、これまたやったことはありません。
 僕はゲーム友達が僕とその友達の2人だけだったんで、マルチプレイヤーズゲーム(基本的に3人以上で遊ぶゲーム。『戦国大名』や『三国志演義』もそう)はあんまりやってない、というか遊ぶことができなかったんですよね。1対1で遊ぶタイプのゲームのほうをやることが多かったです(まあそもそもそっちのほうが主流なんですが)。なので『三国志演義U』も特に取っつきにくいとは感じませんでしたが、この手の1対1のシミュレーションゲームでランダムに自軍を選ぶという架空戦みたいなシステムには違和感がありました。

 そういえばカードゲームでも歴史ゲームを持ってました。『ネイバル・ウォー』という第二次世界大戦の海戦ゲームで、タクテクスに日本語訳ルールブックが載ってましたね。三国志カードゲームも友達が持ってた記憶があります。

 ボードシミュレーションゲームには歴史以外のテーマ(現代戦・近未来戦・SF・ファンタジー・アニメ・スポーツ・ビジネスなど)のゲームもありまして、僕はそっちのほうも持ってました。『空戦マッハの戦い』(現代のジェット戦闘機の空中戦)、『サード・ワールド・ウォー』『ペルシアン・ガルフ』(東西冷戦時代の近未来戦=第三次世界大戦)、ガンダムシリーズのゲームも何種類か持ってましたねえ。



#9865 
黒駒 2015/06/03 13:40
新田三兄弟

戎光祥出版さんより、6月下旬に「中世武士選書」シリーズから「新田三兄弟と南朝-義顕・義興・義宗の戦い-」が刊行とのことです。著者は久保田順一氏。「中世武士選書」は新著と復刊と両方ありますけど、これは新著でしょうね。

久保田氏は群馬県の郷土史家の先生のようで、私も前に「新田義重」をちょっと興味持って読んだことがありました。院制・鎌倉期の新田氏の当主ですが、保元・平治の乱から源平合戦に至る中央政治の動向が詳しく語られて、ちょこっとだけ新田氏との関わりが触れられるという構成で、最後の最後まで主役であるはずの義重が前面に出てこないという、不思議な評伝でした(笑)。



#9864 
徹夜城(次の史点は恐らく早く書くと思う管理人) 2015/06/01 13:03
歴史ゲームデザインの難しさと醍醐味

 歴史ゲームの話が続いてますので、レスも含めてちょこちょこと。

>つねさん
 そうそう、「タクティクス」誌にも当時SSシリーズ版「太平記」の紹介記事が載ったんですよね。現代日本の政治(とくに自民党政治)になぞらえて、地方選挙区や全国区の話、親の地盤を引き継ぐ二世議員(ゲームではユニット裏)などといった例えが面白かったです。そう言われると確かに日本の政治状況って、封建時代とそんなに変わらないんじゃないか…とも思えてきます。
 SS「太平記」における楠木正成の位置づけ、「マンガで南北朝!」コーナーに紹介している「シミュレイター」誌の「太平記」紹介漫画でも力説されてますね。正成個人の能力が強くても、義貞と一緒にするとその能力を発揮できなくなる、というアレ(笑)。全国区武将と地方武将、言いかえれば家柄・身分差の要素は特に南北朝では重要でして、SS「太平記」、そしてPCエンジンCD-ROM「太平記」はそのへんをなかなかうまく再現していたと思います。
 ただ「信長の野望」などでさんざん言われてることですけど、あんまり史実に忠実にやっちゃうと、結局史実と同じ展開になっちゃう、という問題もあるんですよね。また個人パラメータ設定はどうしても有名で逸話の多い人に高く設定されやすいですし。そこらへんを遊べるようにどう料理するかがゲームデザインの醍醐味ではあるんでしょう。

>バラージさん
僕も一時期「タクティクス」を毎号買ってましたし、そこで知った歴史ゲームにいろいろ手を出してはいました。「三国志演義II」も買ったんだけど、戦術SLGなんでとっつきにくかった記憶が。エポック社だったと思うんですが、「戦国大名」という重量級のボードゲームも結構遊んでました。追加ユニットで源義経や楠木正成がいましたっけ。
変わったところで中世ヨーロッパ全土を舞台にした歴史ボードゲーム(ちゃんと日本語版が出てた)なんてのも持ってまして…イスラム勢力やらペスト流行やらがイベントとして起こるんですよね。

>黒駒さん
 ちと反応が遅れてしまいましたが、「怪人ルパン」の件について補足。
 実際に古い児童書で「怪人ルパン」としているものもあるんですが、これがどうやら出版社側の内部規定によるものだったらしい、というのは、江戸川乱歩の文章で知った経緯があります。乱歩の「二十面相」は当初ルパンの日本版ということで「怪盗二十面相」だったそうなんですよ。しかし「少年倶楽部」編集部が「盗はイカン」ということで「怪人二十面相」になった、ということなんだそうです。

>今回の史点の書き忘れ。
 今回の「史点」で書こうと思っていて忘れた話題が。今さら追加するのもなんなのでここに書いておきます。
 首相の国会での答弁で「ポツダム宣言」が話題になった直後、さだまさしの「関白宣言」をパロッた「ポツダム宣言」がツイッター等で出回ったんですよ。まだお読みになってない方はググって探してみてください。実によく出来てますから。



#9863 
つね 2015/05/28 22:35
シミュレーションゲーム

そういえば「項劉記」もクリアしてました。個人的に項羽の項羽による項羽のためのゲームだと思ってます。

ところで歴史シミュレーションゲームって、経済学のモデル化と同じで現実の単純化なのでどうデザインしてるか考えてみると面白いかもしれないと思いました。とはいえゲーム的な面も必要なのでデザイナーにしては難しいところ。

トルストイ的な歴史観をとると、プレイヤーがどう動こうと歴史の大勢には逆らえなくなってゲーム的には面白くなくなります。弱小大名ではどうやっても天下統一できないとか、日本はどうあがいてもアメリカに勝てないとか。

英雄史観だと歴史の再現ではなくなってきますし。このあたりが腕の見せ所なのかもしれませんが。



#9862 
バラージ 2015/05/26 22:34
歴史コンピューター・シミュレーションゲーム

 僕も自分のコンピューターゲームを持つのはずっと遅く、スーパーファミコンからです。それ以前は友達のPC88や初代ファミコンを友達の家に行った時だけやってました(個人的にはそれで充分だった)。『マリオブラザーズ』のようなゲームもやっており、歴史シミュレーションゲームばかりやっていたわけではないのですが、『信長の野望』『信長の野望・全国版』『三国志』『三国志U』『水滸伝・天命の誓い』あたりはやった記憶があります。『信長の野望』は全国版までは配下武将や後継者がなく、大名が死亡したらゲームオーバーでした。『三国志』『三国志U』もよくやりましたねえ。

 自分でスーファミやプレステを買ってからは、『信長の野望・戦国群雄伝or武将風雲録(どっちだったか覚えてない)』『三国志V』『三国志W』『蒼き狼と白き牝鹿・元朝秘史』『項劉記』『大航海時代』『大航海時代U』『大航海時代外伝』なんかをやりました。
 『三国志W』の戦闘は「火計」をしまくって戦闘マップが一面火の海になったり、「風変」で風向きを変えたり、「天変」で雨を降らせたり止ませたり、「落雷」で雷を落としたりといろいろ楽しかったですね。また武将の能力値を編集する機能やオリジナル武将を自作する機能もありまして、普通に遊ぶのに飽きたら当時最弱武将として名をはせた曹豹の能力値をすべて最高にしたり、オリジナル武将として卑弥呼を作ったりしてました。
 『元朝秘史』もかなりハマりました。もともと源平シナリオが目当てで買ったんですが、ゲームシステムが非常によくできてました。アジア・ヨーロッパ・アフリカとあまりゲームに出てこない国や勢力が出てくるのも楽しかったし、子作りと命名システムも面白かった。
 しかし1番ハマったのは何といっても『大航海時代U』。世界中の港を回ったり、世界地図を作り上げたり、世界中の珍しい物を発見したりというのが、世界旅行っぽくて楽しかったんですよねえ。シミュレーションゲームであると同時にロールプレイングゲームっぽい側面もあり、自由度が高く遊びの余地があるところが好きでした。

 光栄以外では『天舞スピリッツ』という三国志ゲームも買いました。『天舞 三国志正史』というPCゲームの移植版なんですが、正史準拠のゲームで普通の三国志ゲームに登場しない人物が山ほど登場し、朝鮮半島やモンゴル高原・敦煌・雲南・ベトナム・台湾までもが舞台になってます。ただ肝心のゲームとしては面白くなかったんですよね……。



#9861 
バラージ 2015/05/25 21:54
歴史系ボードシミュレーションゲーム

 僕は、シミュレーションゲームはボードゲームのほうを古くからやってまして、中学生の時に前記の友達の家でエポックの『日露戦争』を遊んだのが最初です。その友達が僕をボードシミュレーションゲーム(他のRPGやカードゲームやコンピュータゲームなども)に引きずり込んだというわけです。それ以来その友達とボードシミュレーションゲームをやりまくったのですが、友達は他に歴史ボードシミュレーションゲームでは『砂漠の狐』『関ヶ原』『史上最大の作戦』『戦国大名』『三国志演義』『三国志演義U』あたりを持ってた記憶があります。『三国志演義』は確かに面白かったですね。2人しかいないんで、1人で複数の勢力を多重人格的にプレイするんですが、それでもなかなか面白かった。

 友達がエポックだったんで、僕はバンダイの『連合艦隊』『大坂夏の陣』『風林火山』『第二次世界大戦』なんかを買いました。箱のデザインがエポックより数段かっこよかったのも理由の1つなんですが、肝心の内容はというと『連合艦隊』はゲーム性優先でシミュレーション性がほとんどないも同然だし、『大坂夏の陣』は逆にゲームとして致命的な穴があったりで、エポックより数段劣ると言わざるを得ませんでした。そこで今度はツクダホビーの『航空母艦』を買ったんですが、こちらはバンダイとは逆にシミュレーション性が細密すぎてプレイするのに手間暇がかかり過ぎ、またルールブックにない事前の予備知識がないと全然ゲームにならないなど、ゲーム性がほとんど無視されてました。データを眺めてるのは楽しかったんですが、肝心のゲームとして遊ぶのはほとんど無理でして……。他に『南太平洋海戦』『幸村外伝』と買ったんですが、徐々にゲーム性を意識して難易度が下がりゲーム性は上がっていきました。他には翔企画の『信玄VS謙信』も買いましたね(『太平記』もこのシリーズです)。

 ボードシミュレーションゲーム誌『タクテクス』も買ってましたねえ。付録ゲームが毎号ついてたんですが、その中で『旌旗蔽空(せいきへいくう)』という雑誌オリジナル(コンテスト入賞作品)の三国志ゲームがすごく面白かった。エポック『三国志演義』に比べてシミュレーション性が非常に高いんですが、なおかつゲームとしても『三国志演義』と同じくらい面白かったんですよね。実際非常に評判がよかったようで、ホビージャパンはプロのリデザインによる『英雄三国志』を発売しています。こちらは若干システムが変わったおかげでゲーム展開も異なるものになってしまったんですが、個人的には『旌旗蔽空』のほうが面白かったですね。



#9860 
つね 2015/05/25 00:15
シミュレーションゲーム(続き)

windowsになってからクリアまで行ったのは
三国志Y、三国志[、ロイヤルブラッド、銀河英雄伝説Xgrand
というところです。他にも購入したのはありますが根気が続かず。
育成シミュレーションでプリンセスメーカーがあります。

ボードゲームはエポック社のものをスターリングラードとか朝鮮戦争とかがありますが、田舎だと一緒にやってくれる人もいなくてソロプレイでした。
まあ楽しめましたけど。
太平記はタクティクスという雑誌の紹介記事が記憶に残ってます。管理人さんもどこかで書かれてたと思いますが地方選挙みたいとあった気がします。高師直が大軍を統率できて楠正成が戦術は有能だけどあまり大兵力は指揮できない仕様だったはず。他のゲームでもそんな位置づけですが、正成は潜在能力的には大兵力の統率もできそうですが、実績とイメージ的にそうなってしまうのでしょうね。



#9859 
黒駒 2015/05/25 00:11
手塚ルパンの反映

どうも、情報を反映していただいてありがとうございました。ご紹介できて良かったですね。そういえば確かに「怪人ルパン」になってますよね。児童読み物への配慮までは思い当たらず、勉強になりました。手塚漫画の場合、あとに書きなおしていないかって観点も注意する必要はありますよね(笑)。



#9858 
徹夜城(ゲームで南北朝もほったらかしのままの管理人) 2015/05/24 00:15
歴史シミュレーションゲーム

 僕自身の歴史シミュレーションゲーム史の話題なぞ。
 僕はゲーム機自体持つのがだいぶ遅かったもので、歴史SLGには興味を持ちつつもなかなか手を出さないでいたんですよね。ようやくプレイしたのはファミコン版の「信長の野望・戦国群雄伝」が最初。その後「三国志II」「信長の野望・武将風雲録」「水滸伝・天命の誓い」「維新の嵐」といった具合に光栄歴史ゲームのファミコン版をいろいろプレイしました。「ランぺルール」には関心を持ちつついまだに手を出してないですが…
 一連の光栄ゲームでは「三国志II」と「水滸伝」の完成度が特に高かった、という印象を持ってます。「水滸伝」、ちょっと難しいし原作とはまた違った世界になってるんですけどゲームデザインは秀逸でした。「三国志」に関しては「II」あたりが手軽で戦略性もあって楽しかったかな。

 その後、南北朝ゲーム「太平記」の存在を知り、そのためにPCエンジンCD-ROMに手を出してまして、同時期に光栄がPCエンジンにリリースした「三国志III」「信長の野望・武将風雲録」「蒼き狼と白き牝鹿・元朝秘史」もプレイしてます。「三国志III」はビジュアル面では感動したけど、処理速度のために戦闘がかったるすぎるのが難でした。PCエンジンCD−ROM版ではCD音声のサントラ(ゲーム中には流れないんですが)まで収録しており、それだけをよく聞いたもんです。
 その後PCエンジンのあんなサイトを作っちゃったもんだから、いろいろと歴史SLGはプレイしました。「1552天下大乱」なんかはあの時点の家庭用ゲーム機でここまでやっちゃったか、という意味で再評価されてもいいと思います(初心者、戦国に詳しくない人は門前払いな作りですけど)。

 パソコンではあんまりプレイしてないですが、光栄の「三国志IV」はウィンドウズでプレイしてます。結局それ以後の「三国志」シリーズには触れてないです(「信長の野望」も)。

 コンピュータゲームから離れて、ボードゲームでもいくつか歴史シミュレーションの秀作がありました。「三国志演義」ってボードゲームは友人たちでよく遊んだもんです。パーティーゲームとしても優れてましたし、キャラの個性も生かせてました。もっとも中盤からはどうしても「軍師」的な存在がものをいう展開になり、諸葛亮や徐庶、周兪をとったもん勝ち、ってなところはありましたが。あとあんまり慎重にプレイしすぎると軍備ばかりが増強されちゃってユニットが山と積まれて「万里の長城」みたいになっちゃうんで、最後はお互いに合意の上で最終決戦をしてケリをつけてました。
 小規模のボードゲーム「太平記」もなかなか秀逸なデザインでありまして、これもいずれ「ゲームで南北朝!」で紹介したいなぁ、と思いつつなかなかできない(汗)。それよりはメガドライブ版「太平記」を優先すべきかな、と。



#9857 
つね 2015/05/23 03:53
シミュレーションゲーム

私は昔、MSXを持っていたこともあって(ただのゲーム機扱いでしたが)、大戦略は初代とスーパー大戦略しかやっていません。マップエディタ機能は残念ながらありませんでした。あと光栄時代の三国志、三国志U、信長の野望、信長の野望武将風雲録、ナポレオンを対象としたランペルールなどが楽しい思い出です。小さいころから伝記漫画は好きだったのでゲームがきっかけではないにしても後押しはしてもらったと思います。
最近のゲームはやたら複雑で。大戦略もお試し版を少しやったらリアルタイムだったり高度が3段階に分かれていたりついていけませんでした。リアルタイムはKOEIなんかもそうですが。歳とったなあと思わされます。



#9856 
バラージ 2015/05/22 15:09
またまた訂正

 前回紹介した木谷佳楠さんの論文の名称が間違っておりました。正しくは「アメリカ映画におけるイエス像の時代的変遷」でした。前回はリンクを貼っていいものか迷ったため貼らなかったのですが、よく考えれば公的機関の公的論文ですし、まぁいいのかなということで今回はリンクを貼っておきます。リンク先の「Show body」をクリックすると論文がダウンロードされます。
ttp://doors.doshisha.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?bibid=TB12852118&displaylang=en

 僕は『大戦略』シリーズは、前回書いたPC88版の『大戦略88』しかやってないんですよ。しかも自分のではなく友達のだし(笑)。友達との人間同士の対戦でしか遊んでいません。『大戦略88』にはマップエディタ機能(地図を自作する機能)があり、実は1番楽しんだのがその地図作成だったりします。



#9855 
徹夜城(手塚全集はまだ3分の1も読んでない管理人) 2015/05/21 23:24
手塚マンガのルパンはまだありました

>黒駒さん
 情報ありがとうございます。「来るべき世界」は読んでたはずですが、そのセリフは未確認でした。それも追加しておかないといけないですねぇ。
 あちらの掲示板でご覧になったかもしれませんが、「ジェットキング」という作品にもルパンが出てるよ、との情報もいただいてすでに確認済み。これも含めて情報追加をしておきますね。


>バラージさん
「大戦略」、実は当時はまるっきり手を出してませんで。今ごろになってやってるのはPCエンジン版のレビューを書かなきゃいけなくなったためです。
PCエンジンでは「大戦略」が2作出てるんですが、もともとパソコンゲームで、それをほぼそのまんま家庭用に移植した形になってるもんで、かなりプレイしづらいです。当時のウォーシミュレーションはこんなもんだったんだろう、とは分かってるんですけど、それにしてもストレスがたまるなぁ、と思いつつプレイしてます。



#9854 
黒駒 2015/05/21 00:16
またまた小ネタですが

「怪盗ルパン」のほうに書き込もうかと思ったのですが、怪盗ルパンの手塚漫画のお話。私はどちらかといえば手塚さんや漫画史のほうに関心があるので、楽しく読ませていただきました。ルパンは素人なので(いくつか詠みましたけどね)、ちょっと馴染みのあるこちらに書き込ませていただきます。

手塚漫画におけるルパンですが、お気づきかもしれませんけど「来るべき世界」に台詞だけですが「怪盗ルパンの住みそうな館だ」っていうシーンはありますよね。私はマンガ夜話で「まんが道」を取り上げた時に出てきますから、その時に読んでて覚えてました。

調べてみると「来るべき世界」も51年で、ということは手塚漫画において「ルパン」が登場する作品ってすべて、この年に描かれていることになりますよね。



#9853 
バラージ 2015/05/19 00:00
Oh My God!

 『大戦略』シリーズ……懐かし〜。学生時代に友達がPC88(でしたっけ?)で持ってて、その頃によく遊びましたよ。ちょうどその友達がパソコンを持ち始めたころで、『信長の野望』『三国志』の最初のバージョンなんかもやってたなあ。

>イエス映画
 まず最初に訂正。『ゴルゴダの丘』はサイレントではなくトーキーでした。なのでおそらくイエスが(フランス語を)しゃべってます。ヨーロッパ映画では、他にパゾリーニ監督の『奇跡の丘』(1964年)とか、ゼフィレッリ監督の『ナザレのイエス』(1977年、TVシリーズの再編集)なんてのもあるようです。
 前回書いた日本の神学研究者の論文は、同志社大学の木谷佳楠という方の「アメリカ映画におけるイエス像の歴史的変遷」というものでして、調べてみたら同志社大学の蔵書検索サイト(?)からダウンロードして全編読むことができました(短めの論文なので手軽に読めます)。それによると1934年の映画製作倫理規定(プロダクション・コード)の施行が、映画でイエスの顔が映らなくなった大きな理由のようです。映画製作倫理規定管理局の局長で厳しく検閲を行ってきたジョゼフ・ブリーンが1955年に引退し、聖書映画の大御所デミルが1959年に亡くなったことによって、その頃から再びイエスの映画が作られるようになったとのこと。ここには書ききれないんですが、映画草創期から21世紀までのアメリカ製イエス映画について非常に興味深い知見が示されている論文ですので、ぜひご自分で読まれてみてください。とても面白かったです。



#9852 
徹夜城(訳あって「大戦略」シリーズなんぞプレイしている管理人) 2015/05/18 13:21
ジーザス!

>バラージさん
 「キング・オブ・キングス」の件ですが、僕も昔あのように書いてそのまんまにしつつ、気になってはいるんですよ。特にセシル・B・デミルが1927年という段階で同タイトルの映画を作っていることを知ってからは。そっちは未見なんですが俳優がイエスを演じていたことは確認してます。
 ただ、いくつか英文サイトも含めて調べてみた限りでは、ハリウッドのメジャー映画会社が「しゃべる」イエスを出してきたのは、ジェフリー=ハンター主演の「キング・オブ・キングス」が最初、ということで間違いなさそうです。この映画のDVDに簡単なメイキングドキュメンタリーも入ってまして、当時としてはかなり思い切った企画で酷評も多いもの(下手すると「キワモノ」。「明治天皇と日露大戦争」みたいな)だったのは確かなようです。やはり白黒サイレントと、カラートーキーワイドスクリーン超大作とでは扱いが違ってるんでしょう。さらに言えば、ジェフリー=ハンターの、若々しいアイドル顔のイエス・キリストが、「人間イエス」を描いたとしてまだまだ受け入れがたかったのかもしれません。ま、これが一つのきっかけになって実質「解禁」になっちゃってるようですが。
 1950年代以降にキリスト描写が間接的になり神秘性を増す演出になった、というのはもしかすると冷戦まっさかりの時代のために、無神論の社会主義陣営に対して宗教性を強く訴えるような風潮が強かった、ということもあるかもしれません。

 イエスネタ映画としては、一部しか見てないんですけどメル=ブルックスの「世界史」で面白い場面がありますね。「最後の晩餐」のためにイエスと弟子たちが宿屋にあがりこみますが、店の主人が彼らの注文に対し「ジーザス!(なんてこったい)」と悪態をついたら、イエスが「何か?」とリアクションするんですな。英語圏でしか使えないギャグなんでしょうか。
 
 「わが青春に悔いなし」は見てます。確かに実際にあった「滝川事件」および「ゾルゲ事件」をモデルにしているんですが、あくまでモデルであって本来無関係の両事件に共通の人物が関わるといった脚色があるんで、どうしようかな〜と悩むところでもあります。黒澤監督の自伝によると、この映画製作と同時期に同じ事件をモデルにした他の映画企画が労働組合側から上がったためにストーリー改変を余儀なくされ、力点が戦後部分に置かれる形になったんだそうです。黒澤いわく「悔いあり」な一本だそうで。
 まぁ黒澤明作品では完全フィクションの映画も入れちゃってるから、迷うことはないんでしょうけど…黒澤作品では戦時中の国策映画的存在「一番美しく」なんかもその時代の空気を知る一本として候補にはなるかもしれません。


>黒駒さん
 そういや例のニセモノ博、「旧石器捏造事件」の石器も展示してましたよ。もともと歴博の常設展示で並べていたものの使い回しですが。
 歴博自体、本物は並べずにレプリカばかりを展示して歴史の流れをつかんでもらう、という趣向の施設なんですよね。常設の展示物で実物はほとんどないはずです。「本館所蔵」と書いてありながらレプリカを展示してたりしますしね。



#9851 
バラージ 2015/05/17 22:03
Yes! キリスト!

 歴史映像名画座作品でちょっと気になったところがあるんですが、オリエント・聖書関係史の『キング・オブ・キングス』の解説に、「俳優が演じ、動いてしゃべる生身のイエスが描かれた最初の映画」とあります。検索してみたところ他にもそう書いてあるブログをいくつか見つけたんですが、これは何かの間違いなんではないでしょうか?
 僕はこの手の映画はほとんど観ないんで確信を持っては言えませんが、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督による1935年のフランス映画『ゴルゴダの丘』の激安DVDをたまたま見かけたら、ちゃんとイエスの顔や全身が映ってるんですよね(サイレントなんでしゃべってはいませんが)。1927年にもセシル・B・デミル監督による同名の『キング・オブ・キングス』というイエス映画が作られているんですが、やっぱりこちらでもイエスは顔出ししてます(こちらもサイレント)。
 ちょっと調べたら、日本の神学者による「ハリウッド映画におけるイエス像の変遷」の研究についての概要を見つけたんですが、それによるとやはりイエスが後ろ姿や声のみで描かれたのは1950年代特有のようです。そもそも偶像崇拝禁止のイスラム教と違って、イエスの顔は昔から絵画でも描かれてますし、タブーだったってことはなかったんじゃないでしょうか?



#9850 
バラージ 2015/05/13 00:17
1995年版『ひめゆりの塔』追記

 「DeAGOSTINI 東宝・新東宝戦争映画DVDコレクション」で発売された1995年版『ひめゆりの塔』ですが、これまでDVD化はされていないものの、Amazonのインスタント・ビデオとかいうセル動画?で視聴可能のようです。



#9849 
バラージ 2015/05/12 22:56
トルコ史の映画

 以前にも書いたと思いますが、トルコ史の映像作品では『ラスト・ハーレム』というイタリア・フランス・トルコ合作映画を観たことがあります。ちょうどオスマン帝国末期の後宮(ハーレム)を舞台とした文芸映画でして、歴史映画として観たわけではなく主演のベルギー人女優マリー・ジランが目当てで観たんですよね。基本的にはフィクションなんですが、映画の終盤に民主革命で帝政が倒れてハーレムも閉鎖され、女性たちは「自由を与える」というお題目で革命軍に放逐されてしまうものの生活のすべがなく、ヨーロッパでハーレム・ショーという見世物のダンサーにでもなるしかない……というあたりは史実を反映してるとのこと。暗いトーンで哀感漂う、いい映画でした。1時間45分の映画ですがこれは国際版で、オリジナル版は2時間5分ぐらいあるらしい。

 他にトルコ史の映画というと、ほぼ同時代を描いてるので社会派映画といったほうがいいかもしれませんが、70年代を舞台とした『ミッドナイト・エクスプレス』は実話を描いた映画とのこと。また『神聖ローマ、運命の日 オスマン帝国の進撃』という映画はドイツ史の映画ですが、オスマン帝国のウィーン包囲を描いた史劇です。僕はどちらも未見。

>歴史映像名画座候補作品
・明治〜戦中
『わが青春に悔なし』……未見。黒澤明監督作。滝川事件をモデルとしてるそうなので入れてもいいのでは?
・インド史
『偉大なるムガル帝国』……ソフト化なし。未見。3代皇帝アクバルの時代が舞台。1960年のモノクロ映画に2004年にカラー処理をした作品らしい。



#9848 
黒駒 2015/05/11 23:21
大ニセモノ展

歴博がお近くにあるのはうらやましいですね。ところで最近「大○○」展という名前の企画展ってほんとに増えましたよね。元ネタは博物館・美術館の企画展ではなく、万国博覧会の「great ○○」展とかではないのかなと思うのですが(違うかも)。

ニセモノ展は目の付け所が面白いですね。博物館展示としてのレプリカも広く「ニセモノ」として扱っているようですが。レプリカってものによりけりでしょうが、きちんと現物を考証して可能な限り当時の技術で再現したり欠損した部分を補ってますから、工芸品などはボロっとした見た目の本物よりもむしろレプリカの方が鑑賞する価値はあるだろうと思うのですが、なかなか見た人は「なんだレプリカか」で通りすぎてしまうことが多いようですね。



#9847 
徹夜城(GW行楽は近場で済ませた管理人) 2015/05/10 23:25
明日から通常業務

 黄金週間も終わってしまいました…世間的にはとっくに終わってるのでしょうけど、僕はワンテンポ遅いんですよね。
 そんな長い休みだったわけですけど、意外と時間がなくって。HP更新作業もルパンのところのささやかなもので終わっちゃいましたし、特に行楽に行ったわけでもなし。

 ただひとつだけ行楽のようなものに出かけたところが。車で40分ほどで着く国立歴史民俗博物館です。何度も行ってるところですが(昨年も行ってます)企画展で「ニセモノ博覧会」なんてのをやってたんですよ。5月6日までだと気付いて慌てて最終日に行ってきました。
 思いのほか客がいたんですよね、この企画展のところだけ。なんでだろと首をかしげましたが、みんなのお目当ては書画骨董の「ニセモノ」(ただし一部に真贋鑑定が微妙なのもある)だったのです。要するに「なんでも鑑定団」のファンな人たちがいらしていたようで(笑)。
 僕が面白いと思ったのは江戸時代に見世物として作成された「人魚のミイラ」の「本物」(笑)。サルとシャケを組み合わせてあれこれ加工して作るのだそうで、作り方も詳しく展示されてました。「人魚」っつっても上半身が女性のあのイメージでは全然ありません。

 GW中も「歴史映像名画座」向けにいろいろ見ておりましたが、かねて追加したいと思っていたトルコ共和国の建国テレビドラマ2本を見終えました。日本語訳すると「解放」「共和国」というタイトルの二部作になってまして(1990年代製作)、「解放」ではギリシャとの大戦争の大スペクタクル、「共和国」の方は一転して政治外交改革ドラマ。
 僕自身当サイトの「しりとり」でケマル・アタチュルクを取り上げたくらいですから、このドラマの後半部分が面白かったですねぇ。オスマン帝国を滅ぼして政教分離を強行、伝統的なトルコ帽や女性の服装を西欧風に変更、アルファベットの導入、当時欧米でもまだだった男女同権の実現など、知識としては知ってたけどドラマ仕立てで映像として見せられると改めて「大変なことやっちゃったんだなぁ」と思うばかり。
 ドラマの中でイスラム保守派が反発して反乱を起こすくだりもあり、彼らを説得に向かった軍人が銃で撃たれて捕まったうえにナイフで首を切られ、その生首(さすがに作り物と一目でわかる出来なのがかえって救いかな?)を掲げて行進したりするんです。なにやら最近の「イスラム国」を思わせるシーンで…


>世界遺産
この件は、近いうちに「史点」で書こうかな、と思ってるので短めに。
正直なところ、世界遺産も飽和状態でしてねぇ。世界中のめぼしいのはもう登録済みで、あとは一つじゃ足りないからセットにしちゃえ、というものばっかりになってるんですよね。観光盛り上げ目当てなのも世界的状況のようで、本来の「遺産」の意味が薄れてる気がします。登録で大騒ぎする傾向はむしろ最近で、石見銀山なんてほとんど注目されていないのが悲しい。

 今度の近代産業のなんとやら(どさくさにまぎれて松下村塾まであるのね)の広範囲ぶりを見ていると、鎌倉が落選したのが不思議に思えてしまいます。鎌倉の場合、「昔のもの」とくに「武士の都」だったころの遺物が鎌倉大仏くらいしかないのが痛かったようですが…
 そうそう、鎌倉と言えば、昨日の「ブラタモリ」が鎌倉で。しかも浄光明寺に行きましたよ!地形・地質ネタ中心なので触れてませんでしたが、足利尊氏が建武の乱の際に「ひきこもり」になった寺なんですよねぇ、あそこ。確か奥さんの実家の赤橋家と縁がある寺だったんじゃなかったかな。


>人名
南北朝・室町の書籍を見ていても、人名の読みが分かれていること結構ありますね。比較的有名どころで「斯波義将」が最近では「よしゆき」と読まれていたり。
「足利直義」はどうして「ただよし」と確定してるんでしょ?その前の段階で「忠義」と名乗っていた時機があるらしいのでそれが根拠なのかな、と思ってる程度でして。直義周辺の人物で「直」字がついてる人はみんな「ただ」と読むのだろう、という意見もあるけど「なお」になってるのも結構多い。
 そもそも二代将軍「義詮」にしても「よしあきら」ってどうして確定してるんだろ、と以前から思ってまして。「よしあき」と書いてる本もあったような気もしましたが。



#9846 
黒駒 2015/05/09 13:28
人名について

>つねさん
確かに宣教師史料は人名の読みについて有力な根拠になっているようですね。大げさな話をすれば、近代の実証主義歴史学はすべて根拠に基づいていなければならないはずなのですが、人名の読みってけっこう慣例というか、推測に基づいている部分もあるのかなって思います。普通こう読むだろうという推測で大方は間違いなのでしょうけど、「信君(のぶただ)」のような難読事例があると、油断が出来ない気もします。

戦国時代の上野国衆・安中重繁という人は「しげしげ」と読まれてますけど、専門家の間でもそれは違うだろうと言われているらしいですね。安中氏の通字が「繁(しげ)」なので、「重」をどう読むかという問題ですが。

そういえば、「真田幸村」の祖父の「幸隆」は近年、正しい諱は「幸綱(ゆきつな)」だという指摘が定着しましたけど、実は「幸隆」も晩年に本当に名乗ってはいたらしいのですよね。ただ、これは出家号の一部であり、「一徳斎幸隆」とセットで「こうりゅう」と読むのが正しいと言われています。



#9845 
つね 2015/05/09 02:20
読み方

吉良義央も長年、「よしなか」とされていましたが、古文書の花押に「久」の字があることから、「よしひさ」らしいと認知されているみたいです。ルイス・フロイスの日本史もローマ字で当時の地名・人名を記しているので読み方を知るのに役立つらしいです。表音文字は同音異義が分かりにくいという欠点もありますが、一長一短で役立ってますね。



#9844 
黒駒 2015/05/07 21:01
小ネタですが

ある日本中世史の本を読んでたら、南北朝に概説した部分で「足利直義」をルビふって「なおよし」としてました。あれ?と思ってあちこち確認しましたが、やはり「ただよし」が一般的ですよね。誤植かもしれませんけど、もしかして「なおよし」説ってあるのでしょうか。

そう多い事例でもないと思いますけど、中世でも人名の読みが変わるってことはありますね。たとえば戦国時代、武田家臣の「穴山信君」(梅雪)は「のぶぎみ」と読むのが一般的でしたが、禅僧の語録により実は「のぶただ」と読んでいたなんて意外な発見が、最近ありました。



#9843 
ひで 2015/05/06 20:43
世界遺産

そういえば、軍艦島など23カ所が、明治日本の産業革命に関連するものが世界遺産登録勧告がでたそうですね。

登録に到る経緯を見ると、初めは九州、山口を対象としていたものが、全国(韮山と釜石も入る)ようなかたちに広げ、それで登録を目指したり、現在も使われている状態にあるもの(稼働遺産)も含まれていたりして、法的な保護の根拠をどうするかといったことも問題となる中、結局内閣官房が主導する形で登録を目指すということになり、今回の登録勧告に到ったようです。

今後どうなるかは、色々ともめる可能性もありますが(太平洋戦争中の強制労働の犠牲者が多く出ていることを理由に登録阻止を目指す動きもあるようです)、過去の登録されたものをみると、大西洋奴隷貿易に深く関わって発展・繁栄したような所(リヴァプールなど)もあるので、その辺りは今後検討した上でということになるのでしょう。

もっとも、そのリヴァプールについては、ウォーターフロント大規模開発計画が持ち上がっており、世界遺産から外される可能性もあるようですが。

http://historia334.web.fc2.com/index.html


#9842 
バラージ 2015/05/05 22:15
アルジェの戦い

 僕もちょっと調べてみたら、『アルジェの戦い』の原作とプロデューサーと出演を担当したヤセフ・サーディの2011年のインタビューを見つけました。
 それによるとサーディはアルジェリア民族解放戦線(FLN)のメンバーとしてアルジェリア独立に関わった人物で、1957年にフランス軍の捕虜となりアルジェリアとパリの刑務所に入れられ、パリの刑務所の中で原作を執筆したんだそうです。1962年に映画の要約を書いてパリで監督を探したが応じる者がなく、イタリアで監督を探すことになったとのこと。また、監督のジッロ・ポンテコルヴォは最初ポール・ニューマン主演で撮りたいと言っていたので、サーディは猛反対してそれをやめさせたとか。ちなみに当初フランスで監督を探していた時には『Z』のコスタ・ガブラス監督にも声をかけたそうです。
 出演もすることになった経緯は、ポンテコルヴォがサーディに、映画向きの顔立ちをしているから出演するべきだと言ってきたからだそうで、最初は拒否していたが、「もし独立運動を体験していない者がこの役を演じることになれば、私が望んでいる映画にはならない。それなら私が演じるべきだ」と考え直したとのこと。サーディが経験のなかった俳優というものを理解するように、監督のポンテコルヴォもアルジェリア民族解放戦線(FLN)の人たちを理解する必要があったとも語っていたそうです。

記事のアドレス
ttp://www.cinematoday.jp/page/N0037306



#9841 
ひで 2015/05/04 23:01
堕ち穂拾い

ゴールデンウィークですね。そしてすでに終わりそうですが。

>アルジェの戦い
ちょっと調べたところ、昔の映画パンフにこの映画のプロデューサーのコメントがこんな感じで載っていたようです。

『私は機関銃をカメラにとりかえたのです。当時を再現し、あの感動を再びよびさますことによって、ある国家や国民を審判するのではなく戦争や暴力のおそろしさを伝える客観的な映画を作りたいと念願していたのです』

どこまで「客観的」なのかはさておき、制作者側の意図と受け手の感じ方が違うと言うことは良くあることです。

http://historia334.web.fc2.com/index.html


#9840 
バラージ 2015/05/04 21:13
追記

 冷戦終結後の映画という話題で思い出しましたが、当時のハリウッド・アクション映画が敵役の設定にちょっと困っていたような記憶があります。
 冷戦時代のハリウッド・アクション映画は、スタローン主演映画の一部に代表されるように東側諸国(共産主義陣営)を敵役・悪役としているものも多く、また『007』シリーズのように必ずしも東側諸国を敵役としていなくとも世界観的に重要なファクターとしているアクション映画も多かったですよね。ところが冷戦が終結してしまうとその手法が使えなくなり、敵役の設定に四苦八苦してたような印象があります。特にスパイ映画は苦しそうでした。その頃使われてた敵役には、中東の独裁政権(まだフセインが元気だった)とか中南米の犯罪組織がありましたが、ソ連に比べると小粒感は否めませんでしたね。国籍不明のテロリストが悪役になり初めたのもこの頃からかな。他に元仲間や内部の裏切者というパターンも増えました。考えてみると、ハリウッドのアクション映画に元気がなくなり初めたのもこの頃からのような気がします。

>本屋をめぐる冒険
 先日、本屋をぶらぶらしていたら、『DeAGOSTINI 東宝・新東宝戦争映画DVDコレクション 「ひめゆりの塔」』というムックを見かけました。この「東宝・新東宝戦争映画DVDコレクション」シリーズ自体は以前に見かけたことがあるんですが、『ひめゆりの塔』というところに目が止まったのです。最初、1953年の元祖のほうのやつだろうなと思ったんですが、よく見ると表紙に載ってる写真がカラーで新しい。これはひょっとして……と思ってよく見てみるとやっぱり1995年の新しい映画のほうでちょっとびっくり。なぜびっくりかというと、この1995年版の『ひめゆりの塔』は今までDVD化されたことがなかったんですよね。ひょっとしたらいつの間にかDVD化されてたのかなと思って調べてみたんですが、やっぱりそれ以前はDVD化されていませんでした。初のDVD化がDeAGOSTINI? なんでまた、普通にDVD化しないの? この映画自体はなかなかよくできてて面白かったんですが(お話自体は1953年版とは別。そもそも原作が違う)、僕のDVD購入基準では買うまでではなく、ちょっと躊躇するところ(たとえ1800円の格安DVDであったとしても)。とはいえレンタルはないから、買わないと今後観るチャンスを失うしなあ……。



#9839 
バラージ 2015/04/30 23:49
1989

 僕自身は『アルジェの戦い』を観ていないので何とも言えませんが、そのインタビューで村上さんは「この映画では植民地の宗主国フランスは悪で、独立のために戦うアルジェリア人は善です」「60年代は反植民地闘争は善でした。その価値観で映画を見ているから、その行為も納得できるのです」と言ってます。村上さんは世代的に多分リアルタイムかそれに近い時期に観ていると思うので、多分公開当時に観た人の認識はそうだったじゃないかなあと。製作者側にしても、60年代という時代にフランスとアルジェリアの善悪の相対化を意識して描いたかというと微妙な気がするんですよね(まあ、観てないからあれなんですが)。同じ時代に行われていたベトナム戦争に関する当時の作品でも「米国は悪、ベトナムは善」という基本ラインは外していませんし。
 ちなみにこの話題は、1989年に『羊をめぐる冒険』が米国訳されて村上さんの小説が初めて欧米に紹介された。同じ年にベルリンの壁が崩壊、日本も昭和から平成に変わった。そしてその後の世界の変化は予想を越えるものだった……という話から展開していったものなんですが、僕個人的にもその年は大学生になった年なんで、とても印象深く当時のことが記憶に残っています。

 そして『チュッ・ニャ・ディン』が公開されたのも確かその頃で、当時僕の住んでた仙台では公開されなかったんですが(公開されたのは東京だけかな?)、雑誌『ロードショー』で情報を見てインドネシア映画なんて珍しいなあと興味を持ったことを覚えています。「歴史映画」ではなく「インドネシア映画」に対する興味でしたね。
 『マンドハイ』もこれまた同じ頃でしたが状況も全く同じ。仙台では公開されず、「歴史映画」ではなく「モンゴル映画」として興味を抱きました。そしてこの映画(と少し後の『チンギス・ハーン』)もやはり国威高揚の意味合いもあったんではないかなあと。上記の話題とリンクしますが冷戦終結とソ連崩壊の時期と重なりますし、それにともなってモンゴルでナショナリズムが高揚してたような記憶があるんですよね。そういやそのちょっと後に椎名誠がモンゴルを舞台とした『白い馬』という映画を撮ってますが、そのときに「歴史上の英雄がどうしたこうしたという映画じゃなく、今のモンゴル人の映画が見たかった」というようなことを言ってて、実は僕も当時そう思ってたところがあったんですよね。当時のモンゴルってソ連(ロシア)や中国と比べても謎の国って感じでしたし(小国だから情報が少ないということもあったんでしょうが)。まあ結局『白い馬』も来なかったし、ビデオ化されても観てないんですが(笑)。



#9838 
黒駒 2015/04/26 23:44
プロデビュー?おめでとうございます(笑)

なんと。そんなことあったのですね。これはなんとかしてチェックしないといけません(笑)。歴史映像関係ということなのでしょうか。

プロの文筆のお仕事は、おそらく幾つかなされていると思うのですが、長年の愛読者としては感慨深いものがあります。おめでとうございます。



#9837 
徹夜城(あの写真はちょっと変装してるんだぞと言い張るルパンファンの管理人) 2015/04/26 21:49
もうバレた(笑)

>バラージさん
 ああ、しらばっくれてようと思ったのに、もうバラされてしまった(笑)。
 実はあの文章書くのが先日の「カネにならない仕事」の一つだったんですよ。字数制限って厳しいもんだなぁ、と日ごろダラダラと文章書いてる自分を反省しました。

 そんなこともありましたんで、「歴史映像名画座」を先ほど更新しております。追加は一挙10本。古今東西かなりバラエティに富んだ追加となりました。

 その村上春樹さんの発言はいろいろと考えさせられますねぇ。もっとも「アルジェの戦い」はテロはテロとして恐怖をもって描いていて正当化はしてないというのが僕の感想でしたが、あの映画自体が「何が正義なのか」と考えさせるのが狙いであろうとも思います。テロリスト側になって何分かの理はあるもので、それはアルカイダや「イスラム国」にだって言えること。映画がらみで言うと「ランボー怒りのアフガン」なんかも連想しちゃいますな。
 「アルジェの戦い」がカンヌでグランプリとったとき、フランス映画人が退場してしまった(トリュフォーだけはとどまった)逸話があるんですが、まぁアルジェリアに独立されたフランスとしちゃ面白くなかったでしょうがね。このときフランスではアルジェリア独立に反対する右翼勢力が台頭、今回の「史点」で書いたルペン親父なんかもそれがきっかけだそうで。もはや古典と言っていい映画「ジャッカル」もアルジェリア独立に反対する右翼軍人勢力がスナイパー雇ってドゴールを暗殺しようとする話でした。

 今度の「歴史映像名画座」更新で「インドネシア史」部門を作って「チュッ・ニャ・ディン」を入れたんですが、これも反植民地の独立運動映画。インドネシアとしてはある意味国威高揚狙いの映画なのかもしれませんけど、主人公はあくまでアチェー独立のためにオランダと戦ってるのであって、そのアチェーはほんのつい最近までインドネシアからの独立闘争が盛んだった、という事情があるわけです。今ごろになってこの映画を見て、そんなところがまた気になってしまいました。
 いや〜歴史映画って、本当にいいもんですね(笑)。



#9836 
バラージ 2015/04/26 00:28
徹夜城さん……

 『東京グラフィティ』5月号……見ましたよ。今まで読んだことのない雑誌だったんですが、なぜか今回たまたま書店で(表紙が菊池亜希子さんだったこともあって)目に入り、しかも映画特集だったんで立ち読みしてみたら……なんたる偶然(笑)。

 そういえば先日、地方紙に村上春樹のインタビュー記事が載ってたんですが、その中でこんな趣旨の言葉がありました。「1960年代の映画『アルジェの戦い』を先日久しぶりに見たが、かつて僕らが喝采を送ったこの映画を今見ると、行われていること自体は現在起きているテロとほとんど同じだ。それに気づきとても複雑な気持ちになった。60年代は反植民地闘争は善だった。だが今の善と悪が瞬時に動いてしまう善悪不分明の時代にこの映画を見るととても混乱してしまう」。
 実は僕も先日、『麦の穂をゆらす風』を見たときに同じようなことを感じたんですよね。こちらはほんの10年ほど前の映画なんですが、アイルランド独立戦争が内戦という殺し合いへと変わっていく悲劇を見ると、とても複雑な気持ちになりました。90年代にIRAによるテロの続く北アイルランドを舞台とした映画『ナッシング・パーソナル』を見たときも、自らを正義だと声高に叫ぶ人々によるテロの中で生きていかなければならない一般市民の悲劇という、簡単に答えの出ない難問に何とも言えない気持ちになったことを覚えています。



#9835 
バラージ 2015/04/19 17:09
『ジミー、野を駆ける伝説』

 先日、『ジミー、野を駆ける伝説』(原題『Jimmy's Hall』)という映画を観てきました。
 1932年、独立戦争とその後の内戦終結から10年が経ったアイルランドが舞台で、亡命先の米国から帰国した実在の元活動家ジミー・グラルトンが主人公。彼のホール(集会所、娯楽施設)再建を快く思わない保守的なカトリック教会と右派による攻撃で、彼が再び米国へ国外追放されるまでを描いたケン・ローチ監督の社会派伝記映画です。
 アイルランド史の映画だと独立戦争〜内戦期を描いた『マイケル・コリンズ』を観ましたが、その後のアイルランド史についてはあまり知らなかったんで、非常に興味深かったです。広い意味での娯楽性にやや欠ける気もしましたが、それでもなかなか面白い映画でした。

 ローチ監督は、アイルランド独立戦争とその後の内戦を描いた『麦の穂をゆらす風』という映画も撮ってるということで、そちらもDVDで観ました。
 こちらは登場人物は全員架空の人物でよくできた映画ですが、内戦という悲劇的な結末に向かうためか『ジミー〜』よりも全体的に重苦しい雰囲気で、観ててちょっとつらい。決して英雄的ではない、戦争の本当の悲惨さを描いているとも言えるとは思いますが、観ててやりきれない気持ちになってしまうところがありました。

>SF
 僕はSFにはさほど興味がありません。SF小説はほぼ読んでいませんし、SF映画も他のジャンルの映画に比べれば観ることは少ないです。逆に僕の友人はSFファンですが、歴史には人並み程度にしか興味がありません。あんまり相関関係はないんじゃないかと……。
 僕個人の考えとしては、SFはファンタジーのジャンルの1つで、科学的味付けをされた寓話だと考えています。



#9834 
徹夜城(カネにならない仕事を二つも抱え込んで忙しかった管理人) 2015/04/16 23:17
ずいぶん間があきまして…

 肩書きのところに書いたような事情でタイミングを外し、このところの当伝言板の怒涛の流れに乗れずじまいになってしまいました。「史点」は一昨日にアップしましたが、それもいろいろと遅れてしまいまして…

>昨日の「歴史秘話ヒストリア」
 テーマが江戸初期の対馬藩だったので見てみました。秀吉の朝鮮侵略のあと、徳川家康のもとで日朝国交回復交渉が行われた際に、なんとしても国交を回復してもらわないと困る対馬藩(宗氏)が日本側、朝鮮側双方の国書を勝手に「偽造」して話をうまくまとめてしまった一件がメイン。これが家光の時代に家老によって幕府に暴露されてしまい、ちょっとした騒動になるわけです。
 まずまずうまくまとめているなとは思いましたが、国書偽造をその時点での「追いつめられたためにやっちゃったこと」にドラマチックに描いているのはいささか実態と離れるかな、と。対馬宗氏って、室町時代から国書偽造の常習犯なんですよ(笑)。とにかく朝鮮と交易してないと食い詰めてそれこそ「倭寇」になるしかないところですから。「日本国王」である室町将軍の使者どころか、「夷千島国王」なんてアイヌを思わせる架空の国の使者にまでなりすまして朝鮮に交易(というか朝貢かな)をするんです。そうした偽使者を仕立てるためにハンコなど国書偽造の道具一式を対馬は持ってましたから、江戸幕府成立期の国書偽造も、より切実な背景はあったんでしょうが、「昔からやってること」を繰り返しただけ、とも言えそうです。
 その後の「朝鮮通信使」で番組の最後をシメてましたが、「通信」を「信(まこと)を通じる」と堂々と訳しちゃうのはどうなんだろ。普通に国書=「信」(中国ではこうかく(笑))を通ず、ということでいいんじゃないかなあ。


>アブダビさん
 ずいぶんレスが遅れてしまったのですけど、倭寇関係のご質問につきまして。
まず倭寇など海賊に関して、規模が大きくなったら海上で船を襲うのではなく都市を襲う方が効率的では?という質問について。実際まったくその通りでして、16世紀の後期倭寇でも大規模化した時期のものは沿岸諸都市が攻撃されています。むしろこうした倭寇たちは陸に上がると手がつけられなかったらしく、明軍は海上にいるうちに攻撃して鎮圧する策をとっています。「海賊」と言いつつ、実は海の上の戦いは苦手だったみたい。
 確かに沿岸部を移動する船を襲う、イメージ通りの海賊もいるんですけどね。やはりそれはまだ規模が小さいレベルではないかと。あと、もともとその現地で活動していたタイプが多いんじゃないかなぁ。いろんなパターンがあるので簡単に決めつけはできませんが。

 もう一つ、略奪した品物のさばき場所について。これも史料的に確認するのは難しいんですが…舟山群島など近海の根城に移ってさばくとか、日本まで持って帰るとかはあったかも。これも後期倭寇の時期によって変化があるんですが、沿岸現地でさばいた可能性もありそうではあります。「接済」と言って、倭寇など密貿易船に現地の人たちが食糧などを交易しにいくケースもありましたから…
 そして「塩賊」との関係。これは結びついたケースもあるけど、一方で交戦したケースもあるんです。実のところ両者は似た者同士でありまして、官軍側が「賊をもって賊を制す」で塩賊を戦力として利用するんですね。最近の中国映画「新・忠烈図」では実在した塩賊・曹頂が倭寇(おもいっきり戦国日本武士風)と戦うストーリーになってました。
 それでいて塩賊や私的製塩業者「竈戸」が倭寇と結びつくことも多かったんじゃないか、と僕は思ってます。それについては当サイトにアップしてる論文でも扱っています。


>歴史とSF
 相性が合うかどうかは分かりませんが、僕はどっちも好きですね。といってもアシモフに関しては「銀河帝国興亡史」という歴史物っぽいタイトルに惹かれたのが読みだしたきっかけでした。
 「銀河英雄伝説」みたいなのを期待して読むと拍子抜けなんですけどね。わかってくるとハマる、ハマる(笑)。今ごろになって「ファウンデーション」シリーズのコミック版が刊行されているんですが、世間的にはどれほど知名度があるのかなあ。



#9833 
黒駒 2015/04/16 16:08
最近ちょっと書き込み過ぎてるので

>アブダビ様
私は最近ちょっとここに書き込みすぎているのでほどほどにしたいのですが、私はアシモフとかSFはそう熱心に読んではいないです。こちらの影響で読み始めたようなものですね。でも、アシモフさんも有名人ですから、長い人生どこかで出会うのではないでしょうか。そんな感じです。

歴史ファンとSFファンの近さは、私はあると思いますよ。ただの持論ですが、私は歴史小説が過去の歴史に焦点を当てて、そこから今日的意義みたいなものを見出す文学のジャンルであるとすれば、SF(のすべてではないでしょうが)というのはそれに対置する、現在の社会の持っている問題を未来社会に置き換えて、寓話として描くジャンルではないかと思ってます。まぁ、歴史好きな人は未来の歴史もつい考えてしまうというような話ですが。



#9832 
アブダビ 2015/04/16 02:43
歴史に関係あるよな無いよな

銀河帝国の掲示板で、歴史の常連コメンターの方に出会うとは思いませんでした。まさかエスエフで…
やっぱり歴史好きはアシモフが好きなのですかね?



#9831 
アブダビ 2015/04/16 02:36
つね様へ

う〜む。仰るとおりなのかも知れません。信長も兄弟殺しですし。
骨肉の戦いは下克上の世では…
しかし三本の矢の故事の通りに、そうでない武将の家もあったであろうと。
こればかりは、時代の要請なのか各家庭の事情に依るのか…判別がつきがたい。
しかし…精神的にストレスが極限まで溜まる世情であったとは思います。



#9830 
黒駒 2015/04/15 17:08
国衆と譜代家臣

>つねさん
あんましここで戦国の話を長々とするのも場違いな気もするのでこれで最後にしますけど、確かに武田は本国甲斐に小山田・穴山という有力国衆を抱えていて、周知のように武田滅亡の際には両方とも離反しました。

こうして見ると織田の「軍団制」と比較して戦国大名である武田の後進性とも思われてしまうのですが、ただ、武田も織田とかなり同様の領域支配機構をやっているという指摘があって、近年の織田と戦国大名は本質的に同じではないかという議論につながっているだろうと思います。

具体的に言えば信玄は譜代家老の氏族の次男三男を積極的に登用して、あるいは高坂昌信のように百姓出身者のような身分的に下位の出自を持つものも譜代家老として登用し、拡大した領域のブロックごとの拠点城郭に配置して、内政・外交のある程度の権限を任せるという城代論と呼ばれる研究が近年盛んです。これって、織田家の領域支配とかなり近いと言われてるのですよね。

武田も滅亡せずに存続していたら、穴山・小山田のような在地に根付いた国衆をどうにかすることを考えいてたのかもしれません(粛清するか、あるいは転封するか)。このあたりは、「兵農分離」論とも関わる話でもありますね。



#9829 
つね 2015/04/15 00:32
国衆と親子関係

>黒駒さん
レスありがとうございます。確かに難しいですね。武田なんかは「武田崩れ」からいかにも国衆の集合体というイメージ(真田もその一つですが)がありますが、織田は軍団制を敷いて有力家臣が駒のように動いていたのであまり土着重視という感じがありません(譜代が出身地べったりでは拡大のしようもありませんが。信長本人が本拠地を移動させていましたし)。武田攻略の後は「国人に気を遣え」という方針が出ていたみたいですが。
>両属
私は対馬の宗氏や琉球王国を思い出しました。

>アブダビさん
斎藤道三なんかも信長との会見後、「わが息子らは信長の家来になるであろう」みたいなことを言っていましたね。しかし道三や武田三世代は親子でクーデター争いをしてますから、まさに下剋上で親子でも油断ならない関係だったのかもしれません。家康も信康を自殺させたのは信長の命令ではなくお家騒動が原因との説もあります。
逆に秀吉や長曾我部元親なんかは子供を溺愛したみたいですし、それぞれとしか言えないかもしれません。





#9828 
黒駒 2015/04/12 22:42
続・国衆について

>つねさん
直江兼続や黒田官兵衛が「国衆」かどうかは難しいですね。直江は違って、黒田はそうかもしれないと思いますけど、明確な定義は答えられない勉強不足です。たぶん、定義的には「領主」であるかどうか、つまりある領内に支配を及ぼしていて、発給文書で具体的な地域に対する権限を持っているかどうかが重要なのではないかと思います。

あと、「ミニ戦国大名」ですから自前で家臣団を持っていて、外交を担当しているかどうかですね。国衆の領地はだいたい戦国大名領国の外縁部に位置しますから、取次といって領国を接する他国との外交を仲介していることが多いです。あと、「両属」といって敵対する戦国大名間の双方に渡りをつけていることも多いです。あまり良い例ではなさそうですけど、現代の国際社会における韓国の立場などに通じるものがあるかもしれません。

黒田は国衆っぽい印象もするのですが、ただ主家の小寺が赤松という戦国大名に従属する「国衆」ですからね。国衆の家臣になってしまうのでしょうか。織田家に属して自立して移行は、織田家の従属国衆として見ていいのかなと思います。



#9827 
アブダビ 2015/04/07 00:35
当時の考え方?

会田雄次「敗者の条件」の中で、黒田官兵衛が息子の初陣で、倅がピンチに追い詰められたのに、官兵衛は助けもせずに
「切り抜ければ敗戦が良い教訓になる。死ぬようならボンクラ、助けるに値せぬ放っておけ!」
と 笑っていたという下りがありました。
スゲー! そこまで言うか…
今と比べても仕方ないですが、この突き放した観念は唖然とします。
北条早雲の息子だかも、自分の嫡男が飯に何度も汁をかけるのを観て、
「毎日する食事なのに、自分の喰う料すらを計れぬなら俺の代で滅ぶな」
などとニヒルなことを言っていたとか。
後世の脚色かも知れませんが、伝説としても、実際の彼らが言いそうにないエピソードは残らないと思います。
それだけ武将たちが達観していたのでしょうか?
それとも官兵衛らが特異な人なりだったのでしょうか?
後継者問題を考えると、どーにかしそうなものたと思うのですけれども。



#9826 
つね 2015/04/06 23:08
中東色豊かになってきました。

>ダマスカスさん
繰り返しになってしまいますが、私も他の方には興味がないであろうことを長々と書き込んでしまいました。きっかけはどうあれ、歴史に興味をお持ちになったのであれば、この場で楽しくやり取りできればと思います(もちろんロムだけでもOKです。私も普段はそうです)。よろしくお願いします。

>黒駒さん
「国衆」の定義をはっきりとは押さえていないので少し違うのかもしれませんが、最近の直江兼続とか黒田官兵衛とかはどうでしょうか。真田や、その前の前田利家、山之内一豊もそうですが、最近はトップよりも中間管理職的な人物のほうが共感を得やすいという狙いもあるのかもしれません。今年の女性視点は少し狙い過ぎた印象がありますが(見ていないのであくまで印象です)。



#9825 
ダマスカス 2015/04/06 03:24
はじめまして

はじめて投稿しますダマスカスです。
実はアジモフの所に書くつもりだったのですが、歴史の事も扱っていると知り、先に観ました。
自分はドバイとアブダビの甥で、国衆の事をアブダビに訊ねた甥とは自分です。
そのために、つねさんに迷惑をアブダビがかけてしまい済みませんでした。
それと黒駒さんにアンサーをもらって理解できました。ありがとうございます。
アブダビに代わり御二人に御挨拶させていただきます。



#9824 
黒駒 2015/04/04 14:06
国衆について

「国衆」は私もこれまた十分な議論を理解してませんけど、戦国大名論に付属する形で長い議論があります。戦国大名の定義にゆらぎがあるので国衆の定義もはっきりしないだろうと思いますが、ある戦国大名の定義によれば@自己の領域を超える範囲を支配しA室町幕府・鎌倉府のような伝統的権威以外には従属せずB政治・外交を独自の判断で行う、という存在が戦国大名であるとされますから、このうちAの項目を満たさずに、戦国大名の家臣として従属する「ミニ戦国大名」を国衆と呼ぶ、という理解で良いのかな?という気がします。

昔は国衆は本質的には戦国大名と変わらないという評価もあったらしいですが、最近はどうなんでしょうかね。戦国時代の戦争というものはだいたい国境紛争、つまり戦国大名と戦国大名の間に存在する弱小勢力である国衆をめぐる動静から起こるので、けっこう重要ですね。

来年大河の真田はまさにこの国衆です。武田家滅亡後の真田を「戦国大名」と理解する向きが昔はあったらしいですが、徳川、上杉、北条と三者に次々と従属しているので、やはり国衆と理解するほうが良いのかなと思います。

思えば大河の主人公で「国衆」の当主が扱われたことってなさそうですね。真田信繁(幸村)は国衆の一門(家臣)という立場なわけで、超有名人ではありますが立場的にはマイナーな人物が主役になったものだと思います。



#9823 
アブダビ 2015/04/04 12:49
確かにそういう事はありますね

つね様へ
家の歴史を通して郷土の成り立ちを知る…といった事は確かにあると思います。私は好きではないと申しましたが、
今の稼業に入った時に、徳川についた兄の子孫の方に出会いました。それが契機で随分と親切にしていただきました。既に故人となられましたが、懐かしく思い出す方です。
自分が先祖から産まれた以上、その繋がりから何かを見出だすというのは、当然なのかも知れませんね。



#9822 
つね 2015/04/04 11:43
アブダビ様へ

確かに「当てこすられ」感はありましたが、好悪の感情は人それぞれですので、ノーサイドと言うことで。上下関係の視点にならなければ、先祖に対する言及は「ほほえましい」くらいに感じます(自己弁護もありますが)。歴史に対する興味のきっかけにもなりますし、偉人や歴史的イベントから関心を持った人には、次の関心にもなりうると思います。また縦の繋がりというのもあり、私の場合、自分の出身地がなぜ香川県なのかという由来が分かって面白く思えました。もちろん先祖が別の選択をしていれば、遺伝子的に今の自分は生まれていないという議論はありますが。私は専門家ではありませんし、歴史に対する視点についてもお互い強制することなくそれぞれで楽しく議論できればと思います。
仙台真田家の存在は初めて知りました。片倉重長が幸村の娘を妻に迎えたというのは知っていましたが、次男も引き取られていたんですね。wikiでは仙台藩士となっていますので、国衆とはまたイメージが違うような。

>バラージ様
続報ありがとうございます。
弓馬の術を重視した鎌倉武士らしいとも思えますが、結局、逃げたわけで卑怯者とならなかったのはやはり北条びいきでしょうか。武士道が生まれたのは平和な江戸時代になってからと聞いたことがありますし、当時は(現代も)「生き残った者が勝ち」という感覚のほうが強いのかもしれません。




#9821 
アブダビ 2015/04/04 04:49
つね様へ

歴史への興味が、自分に関わる事や、周囲に関わる事から親近感を持ち、向かうのであれば、貴兄の言われる通りに「有効」と想います。
不快に感じられたなら、申し訳ありません。済まない!
私は幸村の子孫である事を云々 (所詮は傍流だろうが!)する爺さん達の妄言に、幼少から付き合わされてきたので、貴兄のネタとは関係なく辟易している事情がありました。可愛がっていた甥っ子に、しつこく訊かれ、ムカついたという事情があり、感情的になりました。
貴兄を傷つけたなら、正直に謝罪いたします。
私は好きではないですが、甥の反応から観ても、身近な先祖の事から、歴史に対する興味を持つのも一つの在り方かと。
ただ、やっぱり、そういうのは好きではありません。正直に申します。



#9820 
バラージ 2015/04/03 15:15
足利義氏

 正確に言うと、朝比奈義秀が義氏の鎧の袖を引きちぎったというのではなく、義秀は義氏を(組み討ちをするために)捕まえようと鎧の袖をつかんだんですが、義氏はそうはさせじと激しく抵抗し揉み合った結果、鎧の袖が引きちぎれて逃れることができたというお話です。なお、『吾妻鏡』は必ずしも義氏を貶めているわけではなく(和田合戦での義氏は北条氏側だからという理由もあると思いますが)、彼は騎乗の達人だったので必死で走っても落馬もせず馬もへたれずに逃げきることができた。他の御家人たちも両者ともに天晴れと称賛した、となっています。



#9819 
つね 2015/04/02 23:11
史点感想

毎年のイベントお疲れ様です。今年も楽しませていただきました。
>楮幣(「楮」って何でしょう?)
誰も「日本銀行券」に突っ込んでいない(笑)。それはそうと聖徳太子から福澤諭吉に変わったのはもう1984年なのでもう30年も前のことみたいです。30代前半の人は聖徳太子のお札を見たことないって人も多いのでしょうね。今回、調べていて初めて知ったのですが、福澤諭吉の一万円も最初は裏が雉で、新渡戸稲造や夏目漱石がリストラされたとき、福澤はそのままでしたが裏は平等院の鳳凰に変わったそうです。

>著作権
「いい時代になったもんだ」と思っていたら・・・(笑)。行方不明後7年で死亡とみなされるはず(「逆転裁判4」というゲームでそのことがシナリオ上、意味を持っていました)、と思って調べたら、失踪宣告というのですが、利害関係者が家庭裁判所に請求する必要があるようです。それなら紫式部はまだ死亡とみなされていないことになるのか(笑)。何年か前には150歳とか200歳とかの記録保持者が続々見つかっていましたが、あれは記録上、どうなったんでしょうね。

昨年はまだSTAPの話題で持ち切りだったような気がします。理研は昨年の4月1日(なぜこの日に・・・)、研究論文の疑義に関する調査最終報告を公表し、2項目について不正と認定してますね。この時点で終わっていて不思議でないのに、その後も年末まで正式には決着がつかないという粘り腰を見せますが。



#9818 
つね 2015/04/01 20:52
家系図については

念のため言えば話のタネくらいにしか考えていません。途中で飛んでいるところは、恐らく同じ山崎氏で源氏に連なり現状不詳の一族をつなげた可能性があると考えています。
歴史といっても個人史の縦横の積み重ねですから、国レベルや偉人レベルの出来事に対するのみの関心では面白さが半減するのではないでしょうか。とはいえ、縁もゆかりもない人ではなかなか興味が持てないので、同じ郷土の人なりご先祖様が対象というのも一つのとっかかりだと思います。無名人が歴史上の出来事や人物にどのような関わりを持ったか、どのような影響を受けたか知るという面白みもあると思います。まあ甲冑を引きちぎられたり戦死したり疑われたりと、ろくな関わりがなかったようなのですが。
私事を掲示板で長々と書き込んだのは反省ですね。



#9817 
アブダビ 2015/04/01 04:48
管理人さん、黒駒さん、バラージさん

皆さんには感謝してます。
ドバイから教わりこのサイトに来ましたが、過去ログでのバラージさんの話や、
黒駒さんの動物考古学の話に尻尾を振りました。世の中には面白い事が沢山あるんだなって!
そういうのを語れて、人に影響できるのが、今を生きてる男の魅力なんだねーかなって!
私は先祖がどーこー言うのよりも、そういう新しい発見させてくれる人の方が、仕事だろが趣味だろが、男の魅力と思いますね!



#9816 
アブダビ 2015/04/01 04:11
甥には幻滅しました

なんびゃくねんも前の先祖がどうとか…んな事が何になるってーのてしょう?
まあ先祖が高貴な方とか、武将なら
出身に劣等感を持たないで済みますが。
戦国とか南北朝とか鎌倉時代なら…の話ですけれど。
遺伝学的には、両親には互いに四人の親(爺さん婆さん)が おり、先祖の数は自乗倍に増えるはすをですよね。
一度、計算した事があるのですが、数十代で1億数千万を「先祖数」は越えるはずで、これは現在の総人口を越えます。
太平洋戦争時の日本の総人口が8000万人くらいと聞きましたので、それ以前を考えれば、この日本の国土の広さからして、遺伝子的には、天皇だろうが、武将だろうが、殆ど全ての国民に拡散していると「生物学的」に断言できます。
こういう国で、家系がどうこう言うことに何か意味があるのてしょうか?
先祖が誰かよりも、自分が何者で、「何が出来るか?」が大切であり、
今をどの程度、とれだけ燃焼して生きているのか?
が大切ではありませんか?
バラージさんのお勧めの本を取り寄せに書店に赴き、その時に、会田雄次氏の「敗者の条件」と「アーロン収容所」という本を買い求め、一気読みをしたのですが、読後の感想がこれであります。
国民としての歴史は大切ですが、先祖が誰かなどとは実人生に関係ない!
んなもんに振り回されるとロクな人生にならん!と言うのが読後感でした。



#9815 
アブダビ 2015/04/01 01:38
国衆て地主ですか?

どーでも良い話なのですが、私の一族は
仙台真田の傍流だそうで。
真田は大名でも小名でもなく、国衆だとか。国衆てよーするに武装した地主のことでしょうか?
正直、先祖が真田でも家康でも猿でも私には関係ないと思うのですが、甥っ子が
しつこく訊くので、「武装した地主」と答えまして、不安になりました。
次いでにお答えいただければ幸いです。つ



#9814 
2015/04/01 01:11
追記

その点で後醍醐天皇は解りやすくて好きです!



#9813 
アブダビ 2015/04/01 01:03
バラージさんへ

バラージさん
いえ実はもう一つバラージさんのコメントで眼から鱗なことがありまして。
バラージさんは鎌倉と南北朝で、合戦を
「戦闘」と「戦争」に分けてらっしゃいますよね。
確かに戦争は「勝敗つける」のが目的ではなく、商売や支配や布教や…何らかの政治的目的の手段だと思います。
政治が先に来ると思うのですね。
すると…ここからは私の妄説なのですが、鎌倉の末期や南北朝は大軍を動かすのに必要な補給(輸送) をどうやって遂行したのだろうと?
秀吉の朝鮮出兵も日中・太平洋戦争も、基本的に日本人の戦って、補給を無視して失敗するケースが多いと思うのです。
トラックも鉄道も、ところかまともな道路すらないのに。
教えていただいた過去ログでtoさんが、
「馬車の伝統がない」と書いていました。牛車はあるけれども、牛は実は神経質な動物で、馬と同様に「去勢」技術がないと暴れ易いものです。
京の絵巻物を見ると、必ず隅っこに暴れる牛車の絵図が出てくる。
では人間が担いで運んだのか?
それもないと思うのです。
そこで…政治的解決です。
武士が誕生して何百年かして、平家だの、源だのの血統を受け継ぐ武家があっちこっちに拡散していたと思うのです。
彼らは遠い祖先を同じくする人たちで、親戚ですよね。
あっちこっちに分散する分家に、本家が政治的な交渉を行い、血縁の領土伝いに
進撃したのではないか?
これなら味方についた血縁の領土で、物資やら兵士の補充をしながら進撃できる。輸送船も馬や牛による大規模輸送隊もいらない。必要なのは根回しの政治的な腕前だけです。
武士の棟梁が臣籍降下した天皇の子孫なのや、系図が大事にされるのは、これが理由なのではないか?
…と、実は、つね様の家伝の系図のお話を読んでいて思い付いた妄想ですが(笑)
でも、バラージさんが鎌倉の戦闘(バトル)
と南北以後の戦争(ウォー)を分けられたお話に符号しないか?などと考えています。間違っていたら御免なさい。
実は日本史は日本人のくせに弱くて。
この間、中国籍の顧客と「王さまのいる国」の話題で盛り上がって、「立憲君主国」として我が国を挙げたら、同僚に、
「我が国に天皇はおますが王はいない」
と注意されました。
じゃ天皇って何?
誰も答えられない(笑)
困った国ですね。
私は総理や最高裁判長を天皇が任命するのだから、立派に王さま(立憲君主制)だと思うのですが。
同僚は皆が「権威で権力ではない」と言うのです。
ビザンチンの皇帝のように宗教の権威と
王さまをかねているのなら、
そらは神主さんのボスですよね。
でも今の陛下は宗教全般に対してフラットな態度ているよう想いもすが。
…脱線しました。
大規模戦争の談合説、ご検討いただければ嬉しいです。では。



#9812 
バラージ 2015/03/31 22:53
僕も軍事史にくわしいほうではないので……

>アブダビさん
 合戦の規模について書いた部分はあくまで呉座氏の本をちょっとだけ読んだ軽い感想みたいなもんでして。武器史・兵器史については前記の近藤好和『弓矢と刀剣』が平安・鎌倉時代を、その続編的な著書『騎兵と歩兵の中世史』(歴史文化ライブラリー)が南北朝・室町時代をテーマとしているのでお読みになられてみてはいかがでしょうか?(僕は『騎兵と歩兵の中世史』は未読でして……) ちなみに川合康の『源平合戦の虚像を剥ぐ』のほうはもう少し広い視点からの治承寿永の内乱(源平合戦)戦争史を扱っています。

>つねさん
 僕は古文がちょっと苦手でして、史学科に進んだ人間でもないただの歴史好きですので、件の漢文部分は正確には読めませんでした(笑)。家系図というものは先祖の顕彰という意味合いが強い部分もあるので、必ずしも中立的なものではないところがあるのは仕方がないと思います。
 あと、これはつねさんの家系図がどうこうということではないんですが、江戸時代には浪人の就職活動に家系図が使われたこともあったらしく、そのための偽系図づくりもだいぶ行われたようです。このあたりは長山靖生『偽史冒険世界』(ちくま文庫)にくわしいです。



#9811 
つね 2015/03/31 21:38
補記

環境依存文字でした。泰氏の十一男は賢弁(の旧字体)です。



#9810 
つね 2015/03/31 21:37
家系図

私事で長々と記してますが。
>バラージさん
情報ありがとうございます。
語感から、義氏が相手の甲冑の袖を引き切るほど奮戦したように思っていましたが、逆ですね(笑)。私の読解力の問題か紀伝体と同様に不名誉になることはごまかしたりしているからなのか。それなら最初から記述しないという手もあるのに。

wikiで多少は確認できますね。義氏→泰氏までは嫡流ですが、次は十一男の賢&#36769;で、ここで山崎氏になります。wikiはここまでで、その後は兼晴、某(!)、房忠、房義でその後十一代目まで唐突に飛んで兼嘉です(面倒になって書き飛ばしたのでしょうか)。房義、兼嘉はその他大勢なんでしょうね。兼嘉は三好家の実質総帥だった十河存保の娘を妻にしているのだからそれなりだと思うのですが養女かもしれません。



#9809 
アブダビ 2015/03/31 02:53
薙刀衰退の不思議

鎌倉や南北朝の一般向けムック本とか見ますと、薙刀て武器が流行しているように思えます。
でも戦国になると槍になる。
これはアレですかね、バラージさんの仰る規模の拡大→戦争や武器の変化?
槍は突いたり殴るだけで良いと思われるので、てことは粗製乱造できたのかと。
薙刀は斬る武器に見えるので、やはり刀鍛冶とかが丁寧に作ったかと。
規模がデカい戦争になると、前に書きましたように、馬を全員に配備するのも、乗馬や騎射の技術者を集めるのは大変だろうと。
そらなら歩兵中心で、槍を持たせて密集して面で戦闘する方が低コストで簡単かと思います。で、槍になったと。
長巻きて良く似た武器もあるし、戦国でも用いられたらしいのですが、私が古道具屋さん店頭で見た奴を語ると、
あれは「柄のやたら長い日本刀」でした。日本刀は刀身と柄が分離式ですから 、柄を取り替えれば長巻きに変身!
実にリーズナブル。
薙刀は沢山の素人が兵士として動員される時代には、専門的すぎて廃れた…てことでしょうか?
ただ、それだと大奥ものとか見ると、薙刀を持った女性武官が存在して、日本武道に残っている事を説明できませんが。




#9808 
2015/03/31 01:33
天ですか

黒駒さん
歴史も物語に似ている部分があると思いますので、史実を記録する側の歴史感というか、物語の構成要素を配列する時に、どういう歴史感で描くかで、書かれる歴史の様相も変わるという事でしょうか?
そこは考えた事がありませんでした。



#9807 
アブダビ 2015/03/31 01:28
なるほど規模と内容の変化ですか

バラージさん
コメントを今読んで感心いたしました。それは確かに規模が違えば、戦闘の内容も変わりますね。
ナポレオン時代の前装式銃を持つ歩兵が
方陣を組んだのは、歩兵の数が 多いけれども、無線その他の伝達手段が未発達な為に、沢山の兵士の中に指揮官や将校を
置いて命令させる方が、動かし易かったからだと何かの本で読みました。
騎兵は存在そのものが情報と関わるので、長い線になって展開しても構わなかったようですが。
すると、規模が大きくなったから、歩兵戦闘の時代になったのですかね?



#9806 
アブダビ 2015/03/31 01:07
和寇は塩賊とツルまなかったのですか?

前に和寇は実は日本人だけでなく、半島や大陸のアウトローを沢山含む海賊ギルドだったと聞きました。
だとすると、略奪した戦利品を捌くには、いちいち日本に持って帰るよりも、
大陸で捌く方が、輸送コストもリスクも小さいと思うのです。もちろん司直の監視はあるでしょうけどもです。
黄巣の乱とか水滸伝とか、中国は塩が国家の専売であった為に、歴代の王朝には
官兵と争えるくらいの武力や、秘密の倉庫や諜報網を持った塩賊がいたそうですね。存在からして反体制ですし。
略式品を捌くルートとしては最適だと想うのですが。
或いは半島の付け根辺りまで運んで、満州族を通して大陸に逆輸入させるとか、
海賊も商売なら、略奪品の流通ルートが必要だったはずですが、奪う話は聞くけれども、捌く話は聞きません。
それとも大陸での商売が困難だから、日本人と組んで、日本に持ち込んでいたのでしょうか?
そこんところをお話を聞ければ嬉しいです。



#9805 
黒駒 2015/03/31 00:56
戦国軍記における因果応報

>アブダビ様
私もこのあたりの知識は正確ではなくて不勉強な部分が多いですが、戦国時代の同時代の人間の意識としては歴史を「因果応報」とか「天道」とか、そういう史観で判断することがあるみたいですね。「因果応報」のほうは、例えば本能寺の変を因果応報で捉えた『甲乱記』という史料があります。史実と異なる点は含まれるのですが、まず信長が弟の信行を殺し、信行の子・信澄が明智光秀と共謀して信長を討つ。さらに今度は信澄が信長の子の信雄・信孝を討つという、『甲乱記』は武田滅亡を記した同時代の史料ですから、同時代人がこういう理解をしてたわけですよね。

信長と義元の場合には、こういう物語的な因縁てなさそうですから、中国的な「天道」のほうで理解して説明されてるんじゃないでしょうかね?でもわかりません、宿題にしてます。本当に宿題が多くて(笑)。



#9804 
バラージ 2015/03/31 00:49
合戦の規模

 呉座勇一『戦争の日本中世史・「下剋上」は本当にあったのか』はちょっとだけぱらぱらっと立ち読みしてみたんですが、そもそも鎌倉時代(承久の乱以後)の合戦(戦闘)と南北朝時代の合戦(戦争)では規模が違うと思うんですよね。規模が違えば色々と違う部分が出てくるのも当たり前であって、治承寿永の内乱(源平合戦)・奥州合戦・承久の乱のような南北朝内乱と同規模の戦争と比べなければあまり意味がないんじゃないかなあという気がします。というのも、川合康『源平合戦の虚像を剥ぐ』が、治承寿永の内乱はそれ以前の合戦に比べて規模の違いから合戦の内容が大きく変質したことを指摘しているんですよね。なので南北朝だけを特別視するのはちょっとどうかなという気がしました。戦死者が少ないというなら、関ヶ原の合戦だって討ち死にしたのは大谷吉継くらいで他はみんな戦場からの逃亡に成功してますし(その後、自害や捕らえられて処刑)。

>つねさんの家系図
 つねさんの家系図に出てくる人物のうち、足利義氏の和田合戦に関する記述は『吾妻鏡』にあります。和田合戦についてのくわしい記述は『吾妻鏡』にしかないんですが、同書の記述は朝比奈義秀(和田義盛の三男)奮戦記みたいなところがありまして、まあ義氏は完全な引き立て役の1人です。義秀は御家人たちを次々と討ち取り蹴散らし、遭遇した義氏は「こりゃ、かなわん」と逃げようとしたところを鎧の袖をつかまれちゃうんですが、それを引きちぎって必死で逃げ切ったというお話です。まあ、鎌倉初期ではわりと有名な人物のわりと有名なエピソードですね。
 山嵜房義・山崎兼嘉については全く知らない人物でしたし、ちょっとだけ調べてみましたが何もわかりませんでした。他のくわしい方におまかせします。



#9803 
アブダビ 2015/03/31 00:41
海賊商売

こう…海賊というと和寇もパイレーツも
海上で船を襲うイメージですし、絵画でも大抵がそうです。
しかし…ふと想うのですが、中小規模で略奪している時はともかく、商売繁盛して船団を組める大手になったら、
港とか沿海都市とか、物資が集積している場所を襲う方が効率的に思えます。
反撃も手強いでしょうが、海って広いですから、海図も GPSも無線も時刻表もない時代ならば、海洋上で遭遇するか解らない商船を待つよりも、都市を狙う方が成功率が高いと思うのです。
実際、バイキングはその為に底の浅い喫水線の低い船で荒らしていたそうですし。
そこで和寇なのですが、やはり平底船とかを用いて、長江を遡って内陸を襲撃したりしていたのですか?
なんか中国の海洋沿岸部の被害ばかり話に聞くのですが。



#9802 
アブダビ 2015/03/31 00:23
なるほど

便乗ネタなのにお二人とも回答をいただき有り難うございます。

黒駒さん
史実はともかくとして、話としては黒駒さんの言われる「大物の上洛を無名の若造が粉砕した」の方がドラマチックですね。そこ後の信長をヒーローにするにはもってこいのエピソードですし、
仮に信長をヒーロー視しない作品としても、未だ武将としては未知数の者に今川が討たれた話は、その後の「戦国」をへの興味をかきたてます。
…とすると黒駒さんが仰るように「義元大物説」でゆく方が英雄伝説にはふさわしい。
稚拙なファンタジーとかで主役を盛り上げる為に、敵役を愚劣に描き、結果としてヒーローも卑小に感じさせて脚が投げる…て良くあるパターンです。
エンターティメントで成功するケースは
大抵の場合、敵役を魅力的に描けるケースが多いですから。
だとすると私の義元=暗愚なイメージはどこから?
やはり割合に最近の事なのでしょうね。

つねさん、
なるほど義元は奮戦していたのですか…いくら奇襲でも、そんなに簡単に首にはされないだろう…と思っていました。



#9801 
つね 2015/03/30 22:00
いろいろ

>武蔵
著作権が切れているため、ネットで無料で読めます。
いい時代になったものだ。

http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card52402.html
例のところは
「怯(おく)れたか。策か。いずれにしても卑怯(ひきょう)と見たぞ。」
となってました。ドラマでは音だけになるので誤解を避けるために変えたんでしょうね。

>家系図
黒駒様。レスありがとうございます。家系図に限らず、軍記物なんかでも記述が誤りだからといって切り捨てるのではなく、そのような記述がされた背景や元ネタを検討するという見方が増えているように思います。私が気づいたのが最近なだけであって昔からそういう傾向なのかもしれませんが。

>義元左文字
義元の刀についてはこちらの説明がいいかと。
http://meitou.info/index.php/%E7%BE%A9%E5%85%83%E5%B7%A6%E6%96%87%E5%AD%97
三好→武田→今川→織田→豊臣→徳川とそうそうたる所持者です。呪いの宝石のようにも思えてきますが。義元の最期はかなりの奮戦ぶりだったみたいです。



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