方武(ほうぶ)
嘉靖期の海商の一人。確証は無いが状況証拠から、王直と共に海外へ出たと言うショウ州出身の「方廷助」と同一人物と思われる。「方四渓」という名も残っており、恐らく王直の「五峰」と徐銓の「碧渓」にちなんだ彼の号であるかと思われる。詳しい経歴は一切不明であるが、出身地から葉宗満との結びつきが強かったことが想像でき、王直にとっても旗揚げ時からの重要な仲間の一人であったろう。

王直の配下にあって何をやっていたのかもまったく資料が無いが、後に王直と袂を分かった徐銓と行動を供にしている。そして嘉靖33年(1554)に広東沿岸で徐銓と活動中、守備・黒孟陽の率いる官軍の急襲を受け、捕らえられた。間もなく処刑されたものと推測される

主な資料
鄭若曽「籌海図編」
鄭舜功「日本一鑑」

俺たちゃ海賊!のトップへ