沈南山(しんなんざん)
嘉靖大倭寇期の海商・海賊の一人。福建ショウ[シ章]州の出身で『籌海図編』寇踪分合始末図譜によればトウ文俊・林碧川と行動を共にしており、「海上の巨寇」であったとされる。「日本の楊哥(呼子)」に拠点を持っていたとされ、陳思盻とも関わりが深かったと思われる。
トウ文俊、林碧川と異なり沈南山自身の活動についての記録はほとんどなく、あくまで副将に徹していた可能性が高い。嘉靖34年(1555)8月に林碧川と共に本拠地にしていた柘林から海に出て日本へ帰ろうとしたところ、嵐にあって台州に流され、9月に大陳山の戦闘で参将・任錦らのために討ち取られた。
主な資料
「籌海図編」
「嘉靖東南平倭通録」
謝杰「虔台倭纂」
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