裸にしてわかったCARAの秘密

(初稿:1998.9.27)


PG6S(AZ-1・CARA)は、見るからにミッドシップスポーツカーらしいデザインです。
それが顕著に表れているのがCピラー付近とリアフェンダーのスリットでしょう。
いかにもたくさん空気を取り入れられそうなカタチですもんね。

ところが・・・。

リアにエンジンがあると冷却に苦労します。
Cピラーとクオーターウィンドウにわざわざ段差を設けて
空気を取り入れられそうになっています。
単なるデザイン上のアソビでした。
空気抵抗増やしてるだけじゃん。


PG6Sはリアフェンダーにあるスリットのデザインからミニフェラーリのように思われがちですが、全体のデザインを見てみるとフィアットX1-9やMR2(AW11)などの古くからある量産ミッドシップスポーツのデザイン上にあることがわかります。
PG6Sはプラスチックボディですから、スリット入れることなどわけもないんですねぇ。

で、そのスリットです。

このスリットの先にはインタークーラーがあります。
(右側のみ。左側は穴が空いているだけ。)
えっ?たったのこれだけ?
インタークーラーより穴のサイズの方が小さいです。
冷えないわけだな、こりゃ。


ご覧のようにPG6Sのデザインは機能を追求して出来上がったものではありません。
まずデザインありき、というやつですね。
ガラスルーフといい、この冷却系のデザインといい、PG6Sはどうやらマツダが「本物のスポーツカーを軽自動車で作ってやろう」と考えてできたクルマではなさそうです。






気が付けば絶版車へ戻る←前のネタへ戻る次のネタへ進む→