K4−GPにでるぞ(準備編)
(レポート日:2001/2/7)



【プロローグ】

 皆様おなじみ「マッドハウス」が主催する「K4-GP&アザーズ」が2月11日に開催されます。昨年夏にも一度開催されているんですが、この時は私自身の都合がつかずに出場できませんでした。
 今回も前回同様4時間耐久レースですが、前回と異なるのが「燃料制限が厳しくなった」ことです。これが何を意味するかというと、「全開で走れない」ということです。もちろん速い人との歴然とした差はありますが、そこに燃費という縛りが入ってきますので、タイム的にも相当差が縮まってくると考えられるわけです。「これは出場しない手はない」ってんで、エントリーしちゃいました。
 そこで、出場する車両を何にするか、というところで一度悩みました。CARAの方が燃費もいいし、ヴィヴィオよりは楽にタイムを出せそうなんですけど、マッドハウス主催ということでPG6S(AZ-1・CARA)が大挙してエントリーされることは目に見えてますし、わが家のCARAでは戦闘力不足は否めません。そこでヴィヴィオです。このクルマなら言い訳ができる。「いやぁ〜、うちのヴィヴィオ4WDで重いし、燃費も悪いし、フルノーマルだし・・・」。最初から後ろ向きですね。
 というのはさておいて、ホントは「一台でも多くのPG6Sを食う」のが目的であり、目標です。決して後ろ向きにヴィヴィオを選んだわけではありません。

 今回ドライバーとしてエントリーしたのは3名。私と、私のWebページでおなじみ鈴木君、そしてかつてAE86やS14でドリフトしていた金田君。私以外の2名は人並み以上に速いです、たぶん。ただ、ドライバーの能力的には問題ないのかもしれませんが、いかんせん3人ともサーキットでのレース経験がありません(私と金田君はスポーツ走行経験あり、鈴木君はバイクでスポーツ走行経験あり)。抜くことはまず考えられませんが、いかにして上手く抜かれるか、旗はちゃんと確認できるか、ピットサインは見落とさないか等々、不安材料は多々あります。まぁ、誰だって最初は初心者のはず。次回以降の勉強だと思って走ります。

【準備編】

 次にいくら手軽なレースとはいえ、そこはれっきとしたレースですから、それなりの準備・装備は必要になってきます。全くノーマルのクルマで出られるほど甘くはありません。そこで、自分なりにK4-GP仕様を考えてみました。
 まず安全装備として、4点式ハーネスと消火器。4点式ハーネスは以前乗っていたファミリアに付けていたものがありますし、何故か車載用の消火器も持っていたりします。これらの取り付けは、普段親がヴィヴィオを使っているので、出発直前に行なう予定です。
 次に動力性能を向上させるための装備として、高性能プラグ、アーシング、スピードリミッターカット。動力性能向上というよりは燃費向上用で、結果としてノーマルよりましになる、というものです。
 プラグはNGKのイリジウムプラグにしました。ホントは日本電装のが欲しかったんですけど、なかなか売ってないんですよ。取り寄せしてまでND製にこだわる理由もないので、そこは素直にNGKということで。
上:ノーマルプラグ(DCPR7E)
下:イリジウムプラグ(DCPR7EIX)

ちょっと(ずいぶん?)見づらいですけど、電極の細さが全然違います。

 アーシングは最初から自作するつもりで、近所のホームセンターとかで材料を探したんですが、ありませんでした。なにしろ田舎なので。そこで、電気屋に勤めている同級生に相談してみたら…「午後からクルマ持ってこいよ。現物合わせで作ろう。」というありがたいお言葉。
 で、早速クルマを持ちこんで作業開始。まず、使用するアース線の太さを決めます。8か14かというところで同級生の「8で充分なんじゃない?」の声で8に。なにしろ相手は電気のプロ。言うとおりにします。っていうか、14って無茶苦茶太いんですよ、プラグコードと同じくらい。
 もちろん電気屋さんですから、材料は豊富にあるし、工具だってちゃんと揃っています。まず、どこにアースするかを決めます。この辺は適当です。(1)イグニッションコイル付近(2)オルタネーター付近(3)エンジンヘッド部(4)ストラット取付部、の4箇所に決定。(1)(2)は電気回りなのでまず必須と思われる場所ですし、(3)はプラグの近くということで、(4)はバッテリーから一番遠いところということで、という漠然とした突っ込まれても返答できないような理由です。
 さて、実際にコードを這わせて、いざバッテリーターミナルに接続しようと思ったら…。ターミナルの金具が締まりません。こりゃまずいってんで、一度84本を22一本にまとめ、端子一つで接続することにしました。8でもそうなんですが、22の接続端子をかしめることは、素人には無理です。
作業前のエンジンルーム
オルタネータ付近の配線中。
狭くて作業しづらいです。
完成です。
緑色のが増設したアース線。
8から22に束ねてマイナス端子に結合したところ。
22が黄色いのは、耐熱仕様(HIVとかいう名前:うろ覚えですんません)のため。
22のすぐ上に見える黄/黒の線が元々あるアース線。こんなんでいいんか、っていうくらい細いです。

 スピードリミッターカットは、車速信号線を切るとかの野蛮な方法をとらずに、日本精機製のスポーツV.S.D.を買いました。自分で取り付けられるほどの知識と腕がない私ですので、これは鈴木君にお願いして取りつけることに。たぶん4点ハーネスや消火器と同時に取り付けすることになろうかと思います。VSDにはいろんな機能がついていて、省燃費レースにレヴカウンターが使えそうだ、というのがこれを選んだ理由です。
 あ、あとサインボードも自作しました。工事用の黒板をベースに、文字はカッティングシートで作りました。広いFISCOのストレートで、果たして文字が確認できるのか、やってみないとわからないのが辛いところです。コストがかかっていないので重いです。毎周これを掲示する人が気の毒です。
 さらに、省燃費レースにはかかせない(と思う)燃料計の残量チェックも行ないました。まず、燃料タンクを空にするために車体下に潜ってドレンプラグを探します。…ありません。ガソリンスタンドで燃料を間違えて入れられた時とかどうするんでしょう。燃料は半分近く残っています。どうしたらいいんでしょうか。単純な私は「走って減らせばいいんだ」と、走りましたよ、半日かけて。燃料計の針が「E」を指す頃から、いつガス欠でストップしてもいいように広い駐車場を走り回りました。ところがそこからが長い長い。途中で飽きてシートを倒して横になっていたら、寝てしまいました。アホですね。で、いつまでたってもガス欠しないので、違っても1〜2リットルくらいだろうと、ガソリンが残っているうちにテスト開始してしまいました。結果は以下のとおりです。CARAよりバラバラのところを指しています。おそらく電気抵抗で表示しているのでしょうから、個体差は大きいと思いますが。
残量(たぶん)0状態
(約32リットル使用)
残量約5リットル
(約27リットル使用)
残量約10リットル
(約22リットル使用)
残量約15リットル
(約17リットル使用)
残量約20リットル
(約12リットル使用)
残量約25リットル
(約7リットル使用)


 現在までの仕様

 というわけで、完全街乗り仕様です。省燃費レースだからこそ、こんな仕様でもエントリーしてレースしようと考えられる。マッドハウスのこのイベントに対する姿勢・コンセプトが素晴らしいと思います。

 さあ、この結果や如何に。次回レポートを乞ご期待。(誰も期待していないってか)







←前のネタ次のネタ→
「気が付けば絶版車」へ戻る