点火系再チューニング
(作業日:2001年9月22日/レポート日:2001年9月26日)



 さて、K4-GPの後しばらく仕様をそのままにしておいたのですが、親が「なんかエンジンが回らん。途中でエンストしそうになる。」ってんですよ。あれ?レースの時は絶好調だったのに。
 そんなはずはない。どれどれ、ちょっと乗ってみましょうか。・・・あら、ホントだ。2年前にプラグ交換する前の症状(3,000rpm付近で息つきして、それから上の回転数ではバラバラとした吹け上がりになる)と同じです。おかしいなぁ。
 プラグは2月に替えたばかりなのでまだ大丈夫(のはず)。考えられるのは、アーシングそのものの不具合か、プラグコードでしょう。試しにアーシングケーブルを外して走ってみると、あら不思議、息つきがなくなり回転の上昇もスムーズになりました。そのかわり全体的なトルク感というか力強さが薄くなっています。
 ちなみに、K4-GPの1ヵ月後に行われたVVC(Vivid VIVIO Club)の琵琶湖ミーティングに、そのアーシングケーブルのみ参加した(私はCARAで行ったため)のですが、試着してもらったヴィヴィオオーナーは「効果がある」と仰ってましたので、どうやらアーシングケーブルそのものには問題なさそうです。

 そんなこんなで半年ほどアーシングケーブルを外したままにしていたのですが、10月初旬にVVCの全国オフが開催されることになったので、私もそれに参加すべくヴィヴィオのモディファイに着手することにしたわけです。
 かといって、目に見える、インパクトのあるモディファイは予算もありませんし、普段乗ってるのが母親ということもあり、ちょっとできない相談なので、K4-GP時の仕様に戻すことにしました。
 しかし、アーシングケーブルを再び取り付けることによって、またあの症状が出ることは間違いありません。K4-GP時と唯一条件が違っているのは、使っている燃料が普段はレギュラーガソリンだということです。お金ありませんから、普段からハイオクなんて使えないし。
 そこで足りない頭ですけど頑張って使って考えてみました。アーシングケーブルを外せば症状が収まる。アーシングで強い火花を誘発しているはずなのに失火状態になる。ひょっとするとプラグコードが劣化していて、電流を流しきれていないのではないか。登録から7年半、劣化していてもおかしくない。
 というわけで、プラグコードを取り替えることにしました。

 選んだのは永井電子機器のウルトラシリコーンパワープラグコード。ヴィヴィオ用はケーブル太さが7mmと8mmの2種類あるんですが、迷わず8mmを選びました。ちなみに8mmコードの品番は2330-10です(黄色は2330-20)。7mmに黄色はありません(型番は3330-10)。

これがパッケージ
おお、軽自動車なのに4本あるぞ

 実はCARAにも同じコード付けています。CARAの場合、とても自分で交換しようなどという気はおきないのですが、ボンネットを開けるとそこにプラグコードが見えるヴィヴィオなら当然自分でやるべきことですね。
 それでは交換手順をレポートします。ってほど大げさなものじゃないですけど。

作業前のエンジンルームです。
キャップ類にテーピングが施してあるのは、K4-GPの名残です。
あ、オイル交換すらしていないことがバレバレだ。
まず、交換の支障となるパイピング類を外します。
インタークーラーと、その左側に見えるプラスチック製のパイプです。

次にプラグコードを1本だけ外します。
ディストリビューター側の配列とエンジン側の配列が違うからです。
長さの合うコードを探します。
純正プラグコードには何番シリンダーへ行くのか、ケーブルに数字が印刷してありますので、それと同じ番号のチップを装着します。
1本目を接続したところ。
これを繰り返します。
はい、装着完了。
なんか、かっこいい。
いかにも高性能、って感じです。でも、しばらくするとホコリとかオイルで真っ黒になるんだろうなぁ。
ちなみに、ディストリビューター側の順番はこうです。おそらく点火順でしょう。
エンジン側は、上の画像で左から1・2・3・4です。

 装着してのインプレッションを。
 よくわかりません。なんとなくエンジン回転の上昇がスムーズになっています。よどみなく回るっていう感じですか。

 引き続きアーシングケーブル装着に向かいます。試走した後なので、エンジンルーム内が熱くなってます。
 何かの本で読んだんですけど、アーシングケーブルとプラグケーブルは近づけない方がよい、ということらしいです。なので、今回はなるべく干渉しないように引き回したつもりなんですが、ケーブルの長さは変えられないので、やらないよりましか、の程度です。

緑色の線がアーシングケーブル。アース線が緑色というのはお約束ですか。
前回と引き回し位置を変えたのがエンジンヘッド部分へ行ってるヤツ。前はプラグケーブルに沿って配線していました。
ディストリビューター付近で干渉するのは、これはもう仕方がないといったところです。

 装着後改めて試走。
 よくわかりません。プラグコード交換のみの時と比べて、よりスムーズにエンジン回転が上昇します。しかも9,000rpmまでよどみなく、です。ただし、トルク感を伴ったものではありません。どちらかというと、電気モーターのよう(電気モーターのクルマを運転したことはありま・・・あ、会社のプリウス運転したことあった。けどあれはハイブリッド)な感じです。もっとトルクを感じると思っていたのですが、拍子抜けです。しかし、そこまで回るということは、回しきれるだけのパワーを身に付けたということですし。ちなみに、プラグとプラグコードとエアフィルターがほとんど同じ仕様(ないのはアーシングだけ)のCARAの方がトルクを感じます。3気筒なので、ちょっとゴリゴリしてますけど。
 恐らく、アーシングケーブルを外した時にそのパワー感・トルク感の差をより如実に感じることができるものだと思っております。増えるより減る方が感じやすいのではないでしょうか。

 この仕様で一番期待できるのは、燃費の改善ですかね。もっとも、その投資額の元を取ろうと思うと、何やってんだか、という程度だと思いますけど。付加価値としてスムーズな吹け上がりが手に入ったのでよしとしましょう。






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