過去の雑記 01年12月

雑記のトップへ

前回へ
12月11日
SFMを読み始める。もうすぐ表紙裏の三和銀行の広告がなくなる(多分UFJ銀行のものになる)かと思うと一抹の感慨が。

あ、UFJになった記念にショートショート連載を再開するというのはどうか。懐かしがる三和銀行ファンは多いと思うぞ。< そうか?

12月12日
玉子を買ってしまったので久しぶりに自炊をする。素材を炒めて醤油をかけるだけの行為を自炊と呼ぶかどうかには議論の余地があるが、少なくとも飯を炊いたので最低限の定義は満たしたといえるだろう。問題は知る限り唯一の調理法を使ってしまった今、残る5個の玉子をどうするかだ。

なぜか最近中国語のSPAMメールらしきものが届く。いや多分SPAMだと思うのだがそれもよくわからない。ひょっとしたらだた文字化けしているだけなのかもしれない。ASCII文字は普通に読めるし、漢字以外の文字は無いので文字化けではないような気はしているが。どうせSPAMだろうと思って読んではいないが、何かとても怖いことが書いてあったらどうしよう。

先輩に不要になった本をいただく。持つべきものは優しい先輩である。直接の面識が無い先輩でこうなのだから、直接面識のある先輩の親切といったらいかばかりか。きっと後輩のためを思ってあれもこれも送ってくださるに違いない。そうですよね。> 博史さん(8)とか
なお、僕は後輩を厳しく指導するタイプなので無駄な期待はしないように。> 田中(克)(11)とか

20世紀SF考課表を送っていただいたので統計してみる。「ほうれん草の最期」が少し持ち直したのはいい感じ。これが上位2/3に入るアンケートもなんだけど、最下位になるアンケートも大人げないと思うので個人的には満足。結果の完全な更新は多分冬休みに入ってからになるので気長にお待ちを。

12月13日
多分、それなりに残業したりしつつ淡々と過ごしていたのだろう。

『かめくん』の日本SF大賞受賞が一時的に話題になった。小松左京賞では最終選考どまりなのに日本SF大賞を受賞した点について疑問を呈している人がいるのは不可解なところ。どっちもそれぞれに偏った賞なんだから重なる方が不思議だと思う。っつーか、よほど飛びぬけた作品でもなければ複数の賞を受賞したりはしないだろう。疑問を呈する価値があるとするなら、『エリ・エリ』が小松左京賞を受賞しながら日本SF大賞では候補にも上らなかった事の方では。

12月14日
発作的にどうでもいいJ-POPが聞きたくなったので近所のCD屋に借りに行く。借りてきたのはプッチモニとタンポポと三人祭(< いまさら)とTommy feburuary 6とKinki Kidsとポルノグラフティ。本当にどうでもいいな。だいたい、土日にボーっと見ているMTV系番組で気に入ったものを拾ってきたのだが、中には誤算も。ビデオクリップが無い「ちょこっとLove」(< いくらなんでもいまさら)はこんなに退屈だったのか。

そんな中、意外に良かったのがポルグラ「foo?」(これもいまさら)収録の「空想科学少年」。正しく少年期のSFである。そう、SFってのは人間嫌いのためのジャンルなんだよ。

12月15日
近所のおもちゃ屋でコレクションフィギュアの箱をいくつか購入。買ったのは『大神秘博物館』第1集(MEDICOM TOY)、『UNIVERSAL STUDIOS MONSTERS』(やのまん)、『人形の国のアリス』(Fruta)の3種。オカルト物件を集めた『博物館』やホラー映画の怪物の『ユニヴァーサル』はネタ用で、本命はテニエル絵そのままの造形に感動していたアリス。なのに出たのがアリスというのは痛恨。いらねえよ、ガキのフィギュアなんて。ドードーとかグリフォンとか贋海亀といった当りが出るまで買い続けるのはいいが問題は飴をどうするかだよなあ。意外と当りだったのが『ユニヴァーサル』。出たのは「狼男の殺人」の狼男・モノクロ版だが十分鑑賞に値する出来栄えだった。380円という値段も納得できる。最低だったのは『博物館』。3mの宇宙人や人魚のミイラならまだしも、造形的に一番退屈な黄金ジェットではいくらなんでもちょっと。納得いかんね。
昼飯は近所のカレー屋でカレー。インド(辛口)とチキン(普通)と頼み、その通りに来たはずなのに両者の味の差がわからなかったのはどうしたことか。しばらくカレーを食っていなかったのでリハビリが必要なのかも。

夕方からユタ。師走だけのことはあり明らかに人が少ない。参加者はSF人妻、大森望、志村弘之、堺三保、林、山本和人。主な話題は科学未来館、お台場ジェットコースター、最近の映画、リメイクのためにオールナイトを見に行く人、新作SF、ウィノナ・ライダー、来期の阪神など。買っていたフィギュアもそれなりに受けたのでまずはめでたい。しかし、小浜家や添野さんといった直撃を狙った相手がいなかったのは残念なところ。次の機会にはきっと。< また買うのか?

12月16日
起きたら昼だったので一日中だらだらする。どれくらいだらだらしていたかってーと、あまりに気力が不足していたので床屋にも行き損ねたくらい。だらだら。

夕方過ぎに少しは何かをしようという気になったので近所の電気屋でノート用のメモリを買ってみる。結果、64MBが192MBと当社費3倍となったのだが、どうにも実感がわかない。しょせん、OSがMeでは有効利用してくれないのか、Webブラウジング程度でありがたみが見えるわけが無いということか。DB使用時には役に立ってくれるものと期待しよう。

studio pandoraの掲示板からAMI連絡網を通って児ポ法関連の情報をパラパラと読む。この改定案(さすがに改正と書く気にゃなれん)が通ると嫌な気分になるもの(『初恋 電動ファイト』とか < そうだけど違う気も)は所有しているだけに反対はしたいが、積極的な活動をする気にまではならず。とりあえず、反対の意思を伝えるためにはどの政党に票を入れればよいかくらいは知りたいが。

12月17日
「SFMを読もう」の没ネタ。

ラングフォードの「異型の闇」で、メインガジェットとして、見ただけで気絶したり死んでしまったりするBLITという絵画が登場している。このBLIT、創造者が最初の被害者になっている点も含め、モンティ・パイソンの「聞いただけで笑い死にしてしまうギャグ」がネタもとのひとつになっていると思うのだがどうだろう。即死のBLITが「鸚鵡」なのは「死んだ鸚鵡」からではないかと。< もう二つ三つ傍証が無いとネタとして弱すぎるので却下

12月18日
朝方、職場近くの芝生を見ると一面に霜が降りていた。

見ているだけで寒そうなので霜禁止。

12月19日
クラフト・エヴィング商會『ないもの、あります』(筑摩書房)読了。慣用句に登場する存在しないもの、「ないもの」を商品として紹介する。変に説教くさい紹介文もあれだが、なにより「ないもの」を「ある」に変えるリアリティの部分が不足しているのが不満。巻末エッセイの「とりあえずビール」のような写真が他のページにもあれば格段に面白くなったのに。クラフト・エヴィング商會の魅力は、架空のものを扱う文そのものではなく、それに力を与える「ないもの」の写真と文が渾然一体となったところにあるのだと再確認。

12月20日
何をかいまさらシリーズ、オースン・スコット・カード『エンダーのゲーム』(ハヤカワ文庫SF)読了。中篇版を大きく水増しする中で、エンダーたちが超人になってしまったため、子供が苛酷な環境に放り込まれるという重要な要素がまったく機能しなくなってしまっている。しつこく、「まだ子供」と書いてあるから、それを見た瞬間だけ「あ、子供なんだっけ」と意識できるが思考があまりに子供らしくないので、そんなことは5秒で忘れ去ってしまう。もったいない。

書き込みが増した分、倫理面は大きく深化したように見えるが、見える程度。結局、自己正当化をしているだけ。この程度のものをメインテーマに据えられてもなあという印象はある。読みやすくはあるが、さほど読んで嬉しいものでもなかった。

いや。実は、ヴァレンタインとエンダーの気持ち悪さに耐えられなくなっているだけかも。

次回へ

このページのトップへ