過去の雑記 03年 1月

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1月11日
そんな場合じゃないのは置いといて、山名沢湖『いちご実験室 〜ふわふわショートストーリーズ〜を読む。むむむむむ。この変さは好きな変さなんだけど、ここまでふわふわだとちょいと僕には辛い。メルヘンまで行ってしまうとなあ。アワーズ Lite掲載作くらいのバランスが最も好みに近いので、是非とも少年画報社には短篇集の刊行をお願いしたいところである。中では「朝顔ラジオ」が好み。でももっと好きなのは「へびいちご実験室」。

漫画屋に寄ったついでに、はじめて見かけたやのまんの「1/144 戦闘機」シリーズを回してみる。スピットファイアを狙っていたのに出たのはF6F ヘルキャット。まあ、それはそれと思っていたのだが、部屋に着くと無くなっていた。やはり物に対しても愛情が欠如してはいけないようである。

ついでに近所のおもちゃ屋で食玩、「ハリーハウゼン・コレクション」を購入。出たのは骸骨兵士のAタイプ。一ケース買っても、3種類もある骸骨兵士が一つも出ない人もいるというのに、1箱目で最もかっこいい骸骨兵士が手に入るとは。日頃の行いは大事であることだなあ。

1月12日
あー、なんかまったく記憶に無いんですが。

多分、一日部屋に籠もってディスプレイに向かっているか、寝てるかだったのではないかと。なんか、今月、こんな日が多い。

そういえば。晩飯用にホットケーキミックスでパンケーキを焼いてみた。というか、ホットケーキを焼いてみたらパンケーキになった。これはこれで『小さなスプーンおばさん』みたいだから良いのだが。ホットケーキというのはどうしたら膨らむのだろう。

1月13日
早朝、ふと思いついてMHK chatをROM。ゲロだかグロだか、ともかく専門外の話題が続いていたので、作業をしながら呆然と眺める。濃い人たちというのは濃いものだなあ。こういう濃さを求めたいかはともかく。

Yahooからいまや女性の70%は茶髪らしい。そんな、黒髪ショート好きの立場は。まあ、誰がどんな髪色にしようと僕の人生には概ね関係ないのでいいんだけど、なぜわざわざ色を変えるのかはわからないな。もっと低コストに生きる方が人生楽そうなのに。

いや、無駄こそが人生といわれるとそれはそれで納得するが。

ああ、また「トリビアの泉」を見逃した。

1月14日
なんとなく国内の都市の人口について調べた。首都圏は東京特別区はじめ、横浜、川崎、さいたまと100万都市が3市1地域、近畿圏は大阪はじめ、京都、神戸と3市。50万強の都市も多く、「圏」という言葉にふさわしい広がり方をしている。対して三大都市圏最後の一つ、中京圏は名古屋の次が岐阜の40万。浜松まで含めてやっと60万。「圏」と呼べるほどの広がりが無いことがうかがえる。名古屋周辺が「地域」として認識されず、名古屋という「点」として語られてしまうのも当然か。地域が地域として認識されるためには、最大の都市の名で呼ぶことに違和感を持たれるほど存在感のある別の都市が無いと。

午前4時頃、とある仕事のメールが来た、らしい。編集者というのはそんな朝早くから、あるいは、夜遅くまで働いているのか(追加情報あります17日参照)と心の底から頭の下がる思い。ライターの人は少しでも無駄な負担をかけないよう締切りを守る努力しなくては。

他人事のようにいう権利は無いです、ごめんなさい。

1月15日
本の雑誌最新号の特集をながめる。SF者の癖には、癖というまでも無いごく常識的なことばかり並んでいて不思議。みんなするだろう、ふつう。あ、でも蛍光灯は振り回さないな。もう大人だから。

あと。「星の直径」を計算する人はそんなにいないのでは。計算するなら半径の方でしょう。ふつう。

縁あって仮面ライダー・アマゾンを観る。十面鬼の造型に愕然。胴体についているのは、色も塗っていない生の人の顔だったのか。とりあえず第一話としてはまあまあだと思ったことである。それにしても、やはり第一話の敵は蜘蛛の怪人なのだなあ。

1月16日
いつもの、例の所に書かなかったこと(一部書いたこと)。『プランク・ゼロ』掲載の短篇は、最近の宇宙開発悲観ものと比べるとかなり作風が違う。初期の作品はニーヴンそっくりで、最近のものしか知らない読者が読めば「バクスターなのにこんなに能天気だなんて」と驚くこと確実。「謎のガジェットを拾いました」「それはそれとして危機に陥りました」「ガジェットを使えば解決だ」「人類の危機も解決だ」っていいのかそんな展開で。でも、この路線のままだった方がAnalog受けはしたかも。今の路線はどこを向いているのかわからなくなることがあるからなあ。

何の因果か「マウス」を見てしまう。安い。すばらしく安い。ここまで安いアニメを求める客というのは本当に存在するのか。「煌羅万象」「マウス」「ぱにょぱにょデ・ジ・キャラット」と立て続けに見ると、人生について考え込んでしまいそうになる。今の世界はこれをよしとするのか。僕はもう、時代から取り残されているのかもしれない。

前から取り残されているという説もある。

1月17日
例の所に書かなかったこと。『スター・トレック エンタープライズ エンタープライズ発進せよ!』は、ここ数年読んだ本の中でも最も腹がたった作品(出来が悪かった、ではない)。文章やストーリーは気にならなかったんだけど、艦長のキャラ造型がどうにも鬱陶しくて。10ページ読むたびに「ガキかお前は!」と壁に叩きつけていたので、本がすっかり痛んでしまったよ。このキャラ造型、意図があるのはわかるけど巧くいってないというかデメリットの方が大きいと思う。

#なお、あくまでノヴェライズの話なんで、ドラマ本編を見たときの印象はまた別の話ということで。

3日前の記述に対して、午前4時に仕事をしている編集者の方から訂正依頼がきたので。数の少ない端末の有効利用と快適な環境での作業のため、午後2時からの変形勤務を(個人的に)採用しているだけで一日中働いているわけではないとのことです。14:00→29:00の勤務は9:00→24:00相当だから「とても忙しい」ぐらいの感じか。編集者の方の健康を憂えていたファンの方も多少安心ですね。「変形勤務は許されないと聞いたような」とか、微妙な疑問も残っているけど、きっと問題ないのでしょう。たぶん。

月野定規『おませなプティ&heartsアンジュ』1巻(ワニマガジンコミックス)。やっと見つかったんでいまさら。表題の能天気エロマンガと、併録のやや叙情エロマンガのギャップが大きすぎて笑ってしまいました。何が彼をこうさせたのか。いや、今の路線は大好きなんでいいんだけど。「月のうた」の路線とかもちょいと読んでみたい。

加藤元浩『ロケットマン』4巻(KCGM)。組織のエージェントとなった主人公の、最初の事件。謎とアクションのバランスも良い謎解き冒険まんが。「夏への扉」「終わりなき戦い」「死者の代弁者」「冷たい方程式」と、有名SFのタイトルを使ったサブタイトルもいい感じ。主人公の成長、社会問題の取り扱い、ヒロインの造型の深さ(適度な浅さ)、どれをとっても正しく少年まんがであるのがすばらしいっす。

1月18日
買ったままになっていた吉野朔実『記憶の技法』(小学館フラワーズコミックス)。封じ込められていた記憶を探る旅。1巻できちんと完結というのがもったいないような、ちょうどよいような。そこかしこに共鳴する言葉が散りばめられているのはいつもの通り。つくづく心理や感情を抽出・言語化するのが巧い作家だと思う。

「嫌いって言うのは簡単なんだよ「好きなものがわからない人間だっているんだ」とか。

夕方から高田馬場ルノアール。参加者はSF人妻、志村弘之、添野知生、高橋良平、林、宮崎恵彦、山本和人(あいうえお順、敬称略)。僕の到着後の主な話題は、本当の締切り間近、折り線の計算は大変、ハーレクイーンの新シリーズ(時間SF)、ネットアイドルが3000人、御前様のために早起き、えらいことになっている少女まんが、今週のSさん枠、×メカゴジガシャ、海外ドラマ昨今、韓国映画いくつか、どちらを選ぶ、見ていた人には敵わない、別名義さまざま、翻案など、前の電車の最後尾、サクラ大戦煎餅など。ジョナサン@エンタープライズの愛国主義はドラマで見るとそれほど気にならないらしい。周囲の演技重要。

BOOK OFFで必要なシリーズ物を買い込んで帰宅。

心の底から油断していたので「らいむいろ戦奇譚」を8割がた見てしまう。見なかったことにしよう。

1月19日
観たような気になっていただけで実は観てなかった「ゴジラ」を観る。時代の差による演技への違和感、特撮の技術など不可抗力の部分を除けば、言われている通りの傑作。50年間積み上げられてきた賛辞の山に新たに付け加える言葉は無い。

しかし、<ゴジラ>シリーズ自身をはじめ、ゆうきまさみに唐澤商会e.t.c. ありとあらゆる作家がパロディにしてきた題材だけに、ほぼすべてのシーンに既視感があるのにはまいった。唐澤商会の「原子力馬鹿」って、こんなに原典に忠実だったのか。

中日との契約を交わしていたケヴィン・ミラーがボストン・レッドソックスに行く、かも。救世主になるはずだった選手をどたんばでさらわれるのでは、さぞや中日ファンも腹立たしいことだろう。現時点では、どうなるかまだわからないが、仮に中日に来ることになってもモチベーションが保てるかどうかが気になるところ。やあ、ご愁傷様です。
#他人事、他人事。

1月20日
朝のワイドショーは「モーニング娘。」の新メンバーの話題ばかり。朝のテンションではよりよい画面を探す気合が発生しないので呆然と眺める。……この中なら保田圭の顔が一番好きかも。 < 呆然としすぎだ

出社直前にふとテレビ東京にチャンネルを変えたら、「チャーリーズ・エンジェル」をやっていた。危うく見てしまうところだった。「ゆうひが丘の総理大臣」「雑居時代」と来たからそのまま和製ドラマでいくのかと思ったのに。これを見てると洒落にならない時間に着くから、興味深いタイトルはまずいのだよなあ。

メインブラウザをNetscape7.01にした。謎のフォント使いで楽しくなっていたサイトが普通に表示されるようになってしまいちょっと悲しい。まあ、レンダリングが高速化しので良しとしよう。

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