- 5月11日
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ちゃんとしている暇はないので、とっても不親切なメモ。
小林泰三がスプロールなら、星新一だって、筒井康隆だってスプロールになりはしないかと思ったが、SFMの特集の定義に戻るとその解釈もありっぽい。さすがに、そこまで間口を広げてしまうとジャンルの名称として心底無意味になるのでなんらかの歯止めが必要だろう。ジャンルがマーケットとして一度成立した後、敢えてその外部・境目を狙う作品群となる、のかな。
しかし、例示されている作品だけ見てるとスリップストリームとの区別はまったくつきませんね。互換あるいは発展概念だからいいのか。
あくまでマーケットとの関係で成立する概念なので、時代性を無視して定義を弄ぶことに意味はないというのは忘れちゃいけないっぽい。
そもそも意味があるのかについては保留。
それはそれとして、SFMの感想熱烈歓迎。翻訳SF短篇好きといたしましては、SFMが盛り上がることは必須なんで。ついでに考課表の参加者も熱烈歓迎。こちらも、もう少し盛り上げるべく努力する意思はありますんで。今でも、人毎に評価を追っていくと、科学派と文芸派というか、ガジェット派と叙情派というか、S派とF派の評価の差というのが如実に見えて、それなりに面白いんだけど、そこをわかりやすく伝えるのが主催者の役目ですわな。努力せねば。
ああ、セミナーでたこいさんに薦められた『ガートルードのレシピ』の面白さとか、『成恵の世界』の心地良さが辛いこととか、IKKIのセンスの良さが肌に合わないこととか、『想うということ』は辛いけど面白いとか、書きたいことはあるのにそんな時間が。
というわけで種々様々の話については、また来週。すばらしきテレ東深夜小説、『凶獣リヴァイアサン』への賛歌は月末に。
明るさの見えない世情の中で、醒めた言辞を繰り返しつつも、あるいはそれだからこそ。常に前を向く物語に心惹かれる今日この頃です。
- 5月12日
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それなりに疲れて帰ってきてふとつけたテレビでいきなり、「一人で死ぬのはいやだ!父ちゃん!母ちゃん!うわぁぁぁ」なんて言いながら爆発する人を見ると激しく嫌な気分になりますね。なぜ、こんな時間にザンボット3の、しかも人間爆弾のエピソードなんてやっているのか。って、うわぁ続けて「アキと勝平」なんてやるのか!そんな、辛い話を連続して見せられても。
- 5月13日
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体調不良につき一回休み。
- 5月14日
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心配なことがある。心配ではあるのだが、心配する権利も無いような気がしてどうしたもんだか。心配したからって実害を与えるわけでもないから別にいいのか。役にも立たんけど。
- 5月15日
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いつものように寝てません。3日間の平均睡眠時間が2時間を割るとさすがに辛いね。
『プラネテス』を読み返したり。このまんががどのように面白かったかをやっと思い出した。そういえば、こんな調子だったのだなあ。
- 5月16日
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みんなのうた「テレビの来た日/笑顔」回を観る。「笑顔」はさすがにきれいですね。今まで見た新海誠の映像では一番好きだ、これ。「テレビの来た日」はちょっとあれ。歌そのものできはともかく、誰に向けて作られてるのかわからないのが。
縁あって「鉄腕バーディー」を観る。つとむは原作よりテンパった感じに、バーディーは原作より嫌な奴になっている。そんな方向に特徴を強調せんでもなあ。全体に間が悪い感じが否めない。必要事項は抑えているんだが。あ、EDのチープさだけはちょっといいかも。
結局、最後まで見ちまいましたよ、鉄腕バーディー。だから眠いってーのに。
終わってない原作をどうするのかと思ったら、スピリッツ計画できれいにまとめてました。このエピソードは、原作では仄めかされていただけだったはず。この処理はうまいね。ただ、最終話がいかにもアニメな展開で安っぽいのはいただけない。貯水池に毒を投げ込む、って。演出の間は一番良かったんだけど。あちら立てればこちら立たずという奴か。作画方面の崩れ方とか他にも不満は多々あるが、全体としてはそこそこのでき。レンタルで観るものとしては悪くない。しかし。バーディーはあくまで《ナイト・ウォーカー》というか、《怪奇大作戦》なのだなあ。
つい勢いで、「うんちく王決定戦」のラストも見てしまう。前回、何者だこいつはと思っていた名うんちく者は、くりぃむしちゅうの上田晋也と判明。そんなキャラだったのか。ラスト・バトルはいとうせいこう以外のジャッジが甘すぎて緊張感に欠けたが、うんちくと語りの質は合格点。面白かった。やはり、これからはうんちくの時代か。< そんな嫌な時代、来ません
- 5月17日
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予定より4時間遅く床に着いたとあっちゃぁ、遅刻することは確実だなと思ったが、全員遅刻したから問題なし。というわけで、予定より遅れて向井家ゲーム会に参加する。向井家は、本人の言葉の割には片付いている印象。部屋の広さと物の少なさもあるが、うちよりははるかにきれいになっている。ふだん片付いてない片付いてないと吹聴するのは、他の洒落にならない部屋に対して失礼ではないか。あそことか、あそことか。
つまみを買いに立ち寄ったスーパーで、「世界の神話」第2弾を発見。造型の甘さはかわらないが、題材選択がちょいと魅力的。仁王像の阿吽に、四天王に、五大明王。そう簡単に手を引かせないという姿勢がありありですばらしい。試しにひとつ買ってみたら、阿だった。セーフ。手に入れるべきは、あとひとつだけで済む。
プレイしたのは、カタン、ニュークリア・ウォー、ワードバスケット、ミューラ、ラッツィア。それぞれに楽しかったが、一番盛り上がったのはワードバスケットかな。最初と最後をしばられたしりとりというのは意外と難しい。個人的に一番面白かったのは、ミューラ。大富豪タイプのゲームは燃えますね。最弱カードのフルハウスによるトリックテイクを2回決めたのは我ながら会心のプレイ。
プレイ後は宴会。海腹川背さんの萌えキャラとしての歴史をご教授いただいた。勉強になるなあ。
- 5月18日
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日吉駅周辺の古本屋をまわる。買ったのは吉田金彦(編)『語源辞典 形容詞編』、鹿野司『巨大ロボット誕生』、ホセ・ドノソ『夜のみだらな鳥』など。牧眞司「SFファンのための世界文学百科」で見て以来探していたドノソの本が見つかったのは収穫。
打ち合わせを見物した後、Big Cheeseをプレイ。競り形式のカードゲーム。チープなパッケージの割にはゲーム性が高く楽しかった。そのパッケージも安いなりにかわいいイラストで、値段相応以上のお得感はあり。これで600円足らずは安いよ。
近所の中古ゲーム屋で、一時の誘惑に負けてSFC版のSRW3と魔装機神を買ってしまう。いったい、いつプレイするというのか。明日にもプレイしていたらどうしよう。
- 5月19日
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朝から背中・腰の痛みに悩まされ中。起き抜けはかなり洒落にならなかったが、一日背中をマッサージしつつ仕事をしていたらどうにか切り抜けることができた。医者に行くくらいなら苦痛を我慢する(面倒だから)というポリシーを貫くのは辛いものであるなあ。
/.jのストーリーより、メーヴェ。人(体重50Kg未満の女の子)がひとり乗れる「パーソナルジェットグライダー」を作るプロジェクトだそうな。どうせならオーニソプターの方がいいな。
SF系イベントで「うんちく王決定戦」をやるのはどうだろう。レギュレーションは番組準拠。お題をSFネタに限定。たとえば「スペース・オペラ」という題で20秒のうんちくを順に語らせるという。出演者は濃い目に。傾向は変えておくといい感じ。セミナー・京フェスの合宿企画とか、オープニングには向いてると思うんですが、どうですか?
- 5月20日
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もう、心配の必要は無いようだ。
朝日新聞の記事。国土交通大臣を、国交相と略すか。外務系の臨時の役職かと思って、しばらく悩んでしまった。省略をするのはかまわないが、既存の一般語とダブるときは一度立ち止まって考える位すればいいのに。
同じく朝日新聞の記事。全国紙で報道するような内容か。
u-ki日記5/16より賞の権威の話題。たしかに漫画賞って権威を感じないけど、じゃあ他のメディアを見回して、一般客にとって権威を感じる賞って何があるだろう。国内賞だと、小説の芥川・直木くらいでは?推理作家協会賞よりも、このミス1位の方が客にとってはインパクトありそうだし。賞ってのは客に向けたものではなくて、あくまで作家のモチベーションのためのものなのでは。小学館漫画賞を取ったときの、Newtypeのエッセイでのゆうきまさみのコメントはかなり嬉しそうだったから作家にとっては意味があるっぽい。それが客の側に通知されるのはあくまでおまけなんではないかと。
講談社漫画賞の場合、さらに出版社の紐付きというのもあるか。確かにまれに他社作品もとるんだけど、基本的には自社作品に与える賞。当然、同業他社の宣伝は期待できないわけで、客にとってインパクトのある賞に持っていくのは無理がある。漫画賞で客に意味のある賞に出来そうなのは文春漫画賞と手塚治虫賞くらいか。芥川、直木のような売り上げの関係する賞に持っていくためには業界側がよほど努力しないとだめだろうけど。
翻って、SF賞はどうだろう。星雲賞と日本SF大賞に権威や集客力はあるのか。賞の影響を受けない固定客の人数が少ないから浮動票による全体への影響は大きそうだけど、星雲賞・日本SF大賞で浮動する人数も少ないだろうからなあ。創元が「星雲賞受賞」を積極的に謳うようになったりで、知名度が広がるかどうかが今後の権威取得への鍵か。どちらにせよ、売る側の協力なくして賞の(客に対する)権威なしという感じで。
#よく知らないことに言及しようとして、まとめに失敗する例。
今号の週刊ベースボール。不用意に買ったら「いい男」特集だった。球界を代表する2枚目選手を写真増量で、って「プロ野球ai」じゃないんだから。紀藤の記事が良かったから値段分の元は取ったつもりだけど、この雑誌でこの特集はやはりなあ。カラーの強い雑誌には己の分をわきまえて欲しいところである。