過去の雑記 06年 2月

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2月 1日
Webから。

ラジー賞のノミネートをみていると、最低助演男優賞にヘイデン・クリステンセン『スター・ウォーズ エピソードIII:シスの復讐』と書いてあった。実は脇役だったのか、アナキン。

「よみがえる空 -Rescue Wings- その6」の106より。有名なアネクドートの改変コピペ。
 空自の幹部は、空自アニメを最初に企画にしたとき、ありきたりなアニメでは視聴率が取れないことを発見した。
 これではアニメを流しても有事に備えて自衛官を倍増する役に立たない。空自幕僚たちはこの問題に立ち向かうべく、長らくの歳月と多くの資金をかけて研究を重ねた。 その結果ついに、渋い登場人物、ハードなストーリー展開を追及することで視聴率を稼げることを発見した!!

 一方海自はおっぱいを使った。
なんとなく海上保安庁のサイトをうろつくうちに第三管区海上保安本部のトップページをみて愕然。90年代末ならともかく、いまどきBLINK多用なんて許されるわけ無いだろう。第五管区のさりげない技術とまではいわないから、せめて第四管区のそっけなさを見習うべきかと。

第一管区巡視船・巡視艇ペーパークラフトシリーズはすばらしい。好きな人がいるんだろうなあ。

2月 2日
pya!より、フェロー諸島のA Eidiスタジアム。合成としか思えない。景色だ。ドイツのサッカー情報サイトによると、A Eidiスタジアムはフェロー諸島リーグ(10チームもあるのか!)のチーム、EB-Streymur のホームらしい。収容人数0ってのはすごすぎだ。他のホームスタジアムはさすがに3000くらいのキャパがある模様。

チームの公式サイトの左上写真をみると、確かに使っている模様。何語で書いてあるかすらわからないサイトなんで、いまいち不確かですが。
#wikipediaによると公用語はフェロー語/デンマーク語らしい。ノルド語の系列かな。EUに加盟してないというのははじめて知ったよ。

foなんてドメインもはじめて見たよ。フェロー諸島も国別ドメインを持ってたんだ。

その他のURL。

「純白パンツ」は男の妄想の産物か? | Excite エキサイト : ニュース:そういうもんですか。
マンガ物理学 - Wikipedia:まんが・アニメ特有のお約束を集めたもの。後半、ちょっと焦点がぼやけている。
Documentary on Japanese Sushi(動画):鮨の正しい食べ方。勉強になる。ラーメンズはちゃんと観るべきだなあ。

2月 3日
春からの新番組はどうなるんだろうねと思って検索するうちにこんなリストにたどりついた。2月から4月にかけてで新番組が60本くらいある気がするんですが、なんの冗談か。ぜったいマーケットのキャパを越えてると思うんだけどなあ。

後半の放映未定のあたりには嘘臭いタイトルがいっぱいならんでます。ボトムズの新作とか、タイムボカンの新作とか、瓶詰妖精第2期とか(これはありそう)。佐武と市捕物控ってのもすごい。クロノアイズはちょっと本気で見たいかも。

OP、EDだけチェックするにしても、4ヶ月で100曲を遥かに超えるということだよなあ。アニソンの人は大変だ(他人事のように)。

2月 4日
朝からアニメ・特撮。

 「韋駄天翔」は忍者ライダー(<おい)登場。モトクロスレースの最中に凧で(もちろん自転車に乗らず)相手を追いかけるって。それはすでにバトルのルールとはまったく別の次元でダメだろう。分身に合理的説明がつくかどうかも気になる。だんだん箍が外れてきているようで(いままで箍があったかどうかはともかく)喜ばしいことだ。
 「それゆけ!徹之進」は今回もステキフレーズがいっぱい。なにかというとすぐに上半身裸になるアイドル、氷室卓夫(ヒムタク)は連続ベストハッピニストで、今年度ベスト鼻メガネだそうな。
 「セイザーX」はアドの復活と海賊側のブレアード奪還作戦。あいかわらずのハイレベル。牙狼、セイザー、リュウケンドーの特撮トップ3の充実ぶりは恐ろしいほどのものがある。
 その牙狼。人魚が犠牲者の体の一部をひとつひとつ奪っていくシ画が見事。ホラーに取り憑かれた兄ちゃんとのキスシーンもねちっこくて良かった。ストーリーのほうも、スクリーム・クイーンが自分がおとりにされていたことを知る重要な場面。どんどん面白くなってきてます。
 「ガイキング」の脚本のがんばりを画が台無しにする体制はどうなのかと。どうあっても画に無理が出る状況を脚本がなんとかしてると肯定的に捉えるべきなのか。でもまあ、どんな感想も次回予告でふっとびましたさ。ついに、ついに出るのか、あの技が。ぜったいみなきゃ。

 土曜の朝から何本観てんだ。 > おれ

久しぶりにイエロー・サブマリン新宿西口店に寄ったら、和製RPG&ドイツゲーム棚に一際目を引く異形のゲームが。このくどいくらいにてかった肌の姐ちゃんが尻向けてるのはいったいなんだろう。
 しばし悩んだ末にやっと思い出しましたさ。ロストワールドのリメイクだこれ。骸骨男や狂戦士が無骨に戦う対戦型ゲームブックが。キャラを姐ちゃんにしてリメイクされるという話は聞いていたけど、まさかここまであれなパッケージになるとはなあ。どこを狙って売るつもりなんだかさっぱりわかりません。
 と思っていたのだけどアキバブログでの紹介のされ方をみると、やはりそういうところに売ろうという腹なのか。違うんだ、ロストワールドってのは「相手にダメージを与えると、エロいイラストが拝める」ゲームじゃないんだ。「どう見ても実際に穿いていません」が売りのゲームじゃないんだよう。
 このまま買って元ユタに持って行くという誘惑をなんとか振り切り、GJの最新号(何度目だ関ヶ原)とか、「歴史」の日本版 History of Samurai とか、パラノイアのカードゲーム版とか買いました。

というわけで元ユタ。今回の参加者は、大森望、小浜徹也、高橋良平、林、三村美衣、宮崎恵彦(敬称略)。主な話題は、宮崎さんの論文、ユーラシア・ブックレットのロシア・ファンタスチカ本、Game Journal最新号、新刊SFがない(定番)、筒井康隆の次に若い現役SF作家はだれか、ミュンヘン、オールタイムベスト、イーガンの順位予想、キング・コングは面白いけど疲れる、スター・ウォーズ3の主役、最近のアニメ、ナルニア映画、オズのDVDはお買い得、びんちょうタンのどこが面白いのか(結論:わからない)、最近の特撮はすごい、調子がいいジャンルは面白くなる、都筑道夫のキーホルダー、『火星航路SOS』はないだろう、『火星航路SOS』よりはマシな復刊を考える、ムアコック復刊に込められた愛、実在SF作家が登場するSFアンソロジーなど。

筒井康隆の次に若い現役SF作家はだれかはかなり盛り上がりました。

2月 6日
喜多哲士さんの日記で、ケータイの予測入力がonだと1文字漢字を入力するのが難しくなるという話があった。ふと思ったのだけどキーのひとつを「そこで入力が終わっている記号」に割り当てるのはどうか。例えば、「気」と入力したい場合、「か行」(「か行」)→「か行」(「き…」)→終了記号(「気」「木」「樹」…)と確定していく感じで。単純なアイデアなので、すでに実装されている気は強くする。

日本語入力がらみで別の話。予測入力付きのケータイなどという高機能なものを使ってない僕としては、IMEの数字の扱いのほうが不便。なんで「戦艦」と入力するのに「1000款」だの「壱千冠」だのを突破せにゃなら無いのか。これも数字じゃない旨、入力できれば済むのだよな。
#それを押すという手順を覚えるほうが面倒か。

と、この話をmixiでふったら案の定、上のアイデアは一部ケータイに実装されてました。そらそうだよな。しかし、「千館」を防ぐ方法は見当たらず。なにかないものか。

先日来、連続型spamが多数来襲し、かなり食傷気味だったのだが、その中の「阿部」はちょっと面白かった。出会い系オペレーターからの事務メールという形式だったので最初は見逃していたが、「以前の人はキャンセルになったので新しい人を紹介する」と、時系列に沿った変化があったので少し注目してみたのだ。すると、
実は 私自身もあなたに一度お会いしたいと考えているんです。迷惑でしょうか…普段紹介ばかりしていて自分の出会いはひとつも作れていないなんておかしいと思われるかもしれません。
というサプライズが。まさに急展開。その後も「私との事も考えて欲しいのは事実ですがこの紹介は私の個人的な感情とは別で成立させなければ私自身が困ってしまう所もありますので。」なんてのが来たり。意外性という点では最近のベスト。

Webから。

シャーリーズ・セロン、小さな胸でアクションに挑戦。「胸が小さくても十分セクシーなシャーリーズ・セロン」ってのはかなり失礼なキャプションだと思うのだけど、それはともかく。「イーオン・フラックス」というタイトルが激しく気になる。イーオンでフラックスと聞いて、今は(多分)亡きバカゲーメーカー、イーオン社のめい作カードゲーム「フラックス」を連想するのは至極当然なわけだけど、なにか関係があるのだろうか。 < たぶん無い
 ところで。「フラックス」(ゲーム中にプレイによってルールが変わるカードゲーム「FLUXX」ではなく、頭と胴体と尻尾を個別に変化させてなぞ生物を作る進化ゲームのほう)を作ったのはイーオン社であるということの裏を取ろうとして軽くぐぐってみたのだけど、良い資料が見つからなかった。こんな基本的なことも調べられないなんてThe Internetも役立たずだなあ。
BBSで、えびすさんからご指摘を受けた。イーオンの進化カードゲームはクァークスでした。なんでこんな間違いをしたんだか。余りの恥ずかしさにシュヴァルツシルト半径の内側に消える思いです。イーオンのみなさま&The Internetには深くおわびします。えびすさん、ご指摘ありがとうございました。(2/24記)

 名古屋のナディアパークの奥に出来た、メイドコスプレの店員が相手をしてくれるボードゲームカフェ、B-STYLE。ターゲットが狭いにもほどがある。まあ、ボードゲームといっても将棋、囲碁などの伝統ゲームやシンペイ、カタン程度なわけだが。「文明の曙」や「パックス・ブリタニカ」の相手をしてくれる店ならちょっといってみたいのになあ。 < ねえよ、そんな回転率の悪い店

2月 7日
小早川秀秋 「大規模会戦やったらこーゆー状況で返り忠があったりすんねんなー」
石田三成 「あーそだなー」
小早川秀秋 「第一の被害者大谷刑部、そして次々と敗れるみんな」
小早川秀秋 「謀反人は私!」
石田三成 「おまえ犯人か!?」
というわけで、あずまんが大名
武田勝頼 「うわー 壊滅したー」
馬場信房 「なにしてんだよ!? 騎馬じゃ鉄砲に勝てないって言っただろ!?
     無敵だと思い込んで無策で突っ込むからそうなるんだよ!
     わかるだろ!? な!? わかってんだろ!?」

武田勝頼 「?」

馬場信房 「不思議そうな顔すんなー!!」
とか、
羽柴秀吉  「織田家もかなり大きくなりましたね」
佐久間信盛 「あっという間だなぁ」

佐久間信盛 「猿は草履取りから城持ちの宿老になった」
羽柴秀吉  「身に余ることですけど」

佐久間信盛 「俺はだいぶ活躍してきた」
佐久間信盛 「そんで柴田殿は」
織田信長  「おいちょっと待て!今の聞き捨てならねーぞ!」
とか。ハイレベルなネタがいっぱいです。三戦板のあずまんが大名が元?

書店でポピュラーサイエンス最新号をみて小笑い。このタイミングでホリエモン表紙とは、あまりにも間が悪すぎる。いやホリエモン表紙は社会的にダメだなどというつもりはかけらもないのだけど、タイミングがあれすぎて。なあ。

2月 8日
アニメな日々。

よみがえる空#3をやっと観る。特に理由は無いけどこばげんさん、ありがとう。えー、話の展開の大筋は知っちゃってたわけですが、そこまでの展開がこんなとは思いもよりませんで。容赦ないなあ。ここまでやるのか。もう、この気分をどうしたもんかというくらい盛り上がっているわけですが。そして、よみがえる空#4を観たら、ふたりのあまりのらぶらぶっぷりに中てられるという。とりあえず、めぐみさんはやぼったい文学少女メガネのほうが似合ってると思う。

落語天女おゆい#5は、ライバルキャラの変身話。自分が役に立ってないと気づいた高飛車キャラが、敵の手に落ちかけてから復活を遂げるという王道シーケンスになっててびっくり。ふつうだ。ふつうな分、観る意義がなくなってる気もするが。「ヤブラコウジのブラコウジ」で発動するエネルギー弾は、天女に変身すると光線技にランクアップする模様。パワーアップを取って、通常弾がレーザーになった感じ?

練馬大根ブラザーズ#5は、No.1ホストがターゲット。ひさびさに歌のうまいゲストでひと安心。話もきれいにまとまってました。この調子だ。

NDBでアニカラな気分になったので、パセラ2月前半の新曲から気になったもののみピックアップしてみた。
相川 七瀬 EVERYBODY GOES 1454A22 リュウケンドー ED
岡村 明美 レジェンズクラブの歌 1453A36
鹿島 ひろ美 花吹雪 恋吹雪 1456B30 おゆいED(演歌)
きただに ひろし 魔弾戦記リュウケンドー 1454A25 リュウケンドーOP
JAM Project 牙狼 〜SAVIOR IN THE DARK〜 1454B34 GARO OP2
タクティカルロアはOP/EDともにはいっているのに、よみがえる空ははいってないから、海自 対 空自はおっぱいの勝ち。

2月 9日
WebZapをちょいとだけ。

更新履歴兼雑記:機械は人狼を見つけられるかな:ベイジアンフィルタの応用による人狼の自動判別。機械化の波はこんなところにまで。

2週間で下半身のむっちり解消![ピラティスのすごい効果]:実際にやるかどうかはともかくメモ。

2月10日
不定期日誌によると、今週の「喰いしん坊!」に幽門の話がでてきたらしい。11月の「元祖!大食い王決戦」決勝戦の話題をさっそく採用するフットワークは素晴らしいな。

赤坂のカナダ大使館高円宮記念ギャラリーで、2月27日から3月31日まで『ジョン・ハウ:ファンタジー画の世界』という催しがあるようだ。行きたい気はするけど、3月4,5日以外土日祝閉館はつらすぎるなあ。

『SFが読みたい! 2006年版』をぱらぱらと。酒井昭伸インタビューが面白すぎ。リズミカルな文体と豊富な語彙を支えるのは、落語・漫才に軍記物かあ。なるほどなあ。「私、蒲柳の質なもので、濃いSFを訳しておらぬと死んでしまうのです」には大笑いさせていただきました。池上永一インタビューも素敵だ。「直木賞作家養成ギプス」て。

三国志占いをやってみた。公孫サンとか言われちゃったよ。微妙に過ぎる。

ウルフ『デス博士の島その他の物語』を読む。「眼閃の奇蹟」が傑作すぎる。今年度の短篇SFベストはほぼ決まり。今年も海外SFは期待できそうだ。

息抜きに(息抜きの合間に人生云々という突っ込みは禁止)笹原宏之『日本の漢字』(岩波新書)をぱらぱらとめくっていたら衝撃の事実が。杁中の「杁」って、尾張藩が作って尾張藩の中だけで通用していた地方字だったのか。たしかに他で見たことは無いけど。あまりにも日常的な文字なので、けっこうショック。

「GARO 牙狼」#18「界符」を観た。鋼牙の幼馴染、魔戒法師・邪美が登場。邪美のアクションは、法師という設定を活かしたトリッキーな攻撃に、女性特有のしなやかな動きが組み合わさり実にすばらしかった。佐藤康恵をブス顔に取っているのもポイント高い。この役柄は美人じゃダメだよな。物語は「転」に差し掛かったところ。真の悪の正体も明かされ、ここから終盤の戦いへまっしぐらかな。このところのレベルの高さを思うと、ほんと途中からでも観ておいてよかった。この魔道輪ザルバが欲しいような気がするんだけど、装飾品に3万も出す気にはならず考え中。本なら迷わず買うけどなあ。

2月11日
今週の韋駄天翔。忍術の謎解きから始まるMTBアニメ。煙玉に混ぜた小さな鏡と催眠効果のある薬草を使った分身の術に、それに対抗するための目隠しして岩場を駆け下りる特訓と、白土三平路線まっしぐら。もう、どこを目指してんだかまったくわかりません。面白いなあ。

いろんなところ経由で、「『甦るPC-8801伝説 永久保存版』収録ゲームリスト公開!」。いろいろと気になるタイトルはある訳だけど、どれかひとつならこれでしょう。ゲームアーツ『ハラキリ』!
HARAKIRIがどんなに頭が悪いゲームかは、こことか、こことかここを観て頂ければ一目瞭然。三船徳川と大老井伊と織田信長と源頼朝が争っちゃうわけですよ。「日本固有の「恥」をパラメータ化。また、外交ルールや切腹ルールなどの新ルールを設定」ですよ。当時からおかしいおかしいと思ってたけど、今みてもやっぱりおかしいよなあ。これは是非とも買わないと。98伝説は買ったきりでひとつもインストールしてないけど。

あ、他の収録作ではアーコンも(こちらはまっとうに)良いゲームだと思う。どうせなら、M.U.L.E.も欲しかったな。

2月12日
ここ数ヶ月、それなりの確からしさでみているアニメ・特撮を数え上げてみたら実に20本を越えていた件(いつの間に……)について。去年の今頃は観てる特撮・アニメ全部あわせて十本無かったと思うから現状は明らかに異常だ。すでに習慣になりつつあるものを途中でやめるのは難しいので、生活の建て直しのためには観ている作品が終わるのを待つほうがいっそ早いだろう。というわけで、もうすぐ終わりそうな作品を確認してみた。 やたー!4月頭には半分以下になるよ!

新番組を見なければな。
#それがなあ。

予定を丸一日と少し超過して、やっとこさすべて終了。おかしいなあ。こんなに時間がかかるはずは無いのに。あれか。途中でTimesのSu-Dokuとかやっていたのがいけないのか。 < いけないに決まってるだろう

読んだ本の簡易感想

『デス博士の島その他の物語』は期待通りだったり、期待以上だったりの面白さ。「眼閃の奇蹟」は絶品でした。「アメリカの七夜」もSFM掲載時より面白く読めたかな。

『ビートルズ・ファンタジー』は洋楽関係の人名・曲名がほとんどわからないので、潜在的面白さの10パーセント程度しか楽しんでない自信あり。でも、わからないなりに面白かったから良しとしよう。

『地球帝国秘密諜報員』は巻頭のほんとうに古臭い話さえ超えればそこそこ楽しめた。「虎口を逃れて」の戦闘力だけが肥大した後進帝国は戦前・戦中の日本だと思って読んだのだけど、どんなもんですかね。

2月13日
SF系日記更新記録系管理者の皆様に置かれましては、この「観たり読んだり聴いたり、感想日記」をリストに加えていただけないものでしょうか。カートゥーンの感想がメインだけど、早川・創元の新刊情報とか、SFMの感想なんて話題もあるので。カートゥーン感想は丁寧でとても参考になります。

たしかMM/memo経由で、『grevグループ - rev:ライトノベル作家の執筆速度』。2chラノベ板からのまとめ、かな。刊行作品のページ数から求めたライトノベル作家の平均執筆速度一覧。ライトノベル評論家諸氏が大幅補完してくれることを期待。っていうか、 00年代の火浦功が「0.66冊/年 12p/月」も書いてるというのはいくらなんでも信じられません。

2月14日

SF者と会話する際に気をつけるべきこと

「SF、今景気良いよね」などと軽々しく言わないこと。このように言われるとSF者は「冬の時代の辛さも知らないくせに……」などと内心感じる。

褒めるにしても、「タイムマシンとか夢があっていい」「なんだかわからないけどかしこそう」「よくあんな長いシリーズにつきあえる」と、何かに関連つけて褒めること。

ただ、UFOの話をするのはよくない。このようなSFとオカルトを不用意に同一視する発言にSF者は殺意を感じる。牽引ビームで拉致されてアダムスキー型円盤に運ばれて何か得体の知れないものを脳に埋めこまれても文句は言えない。

御三家の話はしないこと。若いSF者にとってアシモフ、クラークはゲイシャサムライハラキリカミカゼ的存在である。

SFの定義の話を軽々しくしないこと。俺定義が次々登場し、いつまでたっても終わらない。

最新の科学理論を理解していることを期待した聞き方しないこと。サラリーマンのSF者は、別にハードSFの内容を理解して読んでるわけじゃない。

「小説は人間を書くもの」は絶対に禁句。「我々が読んでいるのは小説ではないのか」と、SF者は傷ついてしまう。

※参照:「道民と会話する際に気をつけるべきこと」

2月15日
対象物による視野の被覆率を計算するコードを書いていて、視野全体の立体角を出そうとして愕然。まったく思い出せないんでやんの。いや、半頂角θの視野の立体角なんて公式で覚えているわけ無いので、それ自体はかまわないのだけど、まさか積分で求める方法まで出てこないとは思わなかった。なんとなく、こんな感じというイメージまではたどりついたんだが。結局、Webで情報拾ってどうにかこうにかなんとかしました。やはり、基本的な微積・線形代数・確率統計くらいはできないと日常生活で苦労するなあ。勉強しなおそう。

付記:閉曲線の面積を計算しようとして試行錯誤の挙句やっとストークスの定理を思い出した。高校・大学教養の数学重要。
付記2:球面上の多角形の面積を数値計算で求める(既知情報は各点の緯度経度)ほうは球面三角法を駆使して何とかかたづけたんだけど、いまいちすっきりしない。同一球面上の三点ABCが与えられたとき、各点のデカルト座標(or緯度経度)から角ABCを簡単に求める方法はないものか。
付記3:とmixiで書いていたら、英語版wikipediaの立体角の項にそのものの式があると教えていただいた。英語で検索すれば一発なんじゃと思ってはいたが案の定。この、行列式と内積を使う式はシンプルで使いやすいなあ。

WebZap。概ね、MM/memo経由。

はてなキーワード「また大西か」。毎回、日本政府の悪を鋭く批判するニューヨーク・タイムズの名物記者、大西哲光氏。一部ファンの間では「また大西か!」という呼び名で親しまれているわけだけど、まさかはてなキーワードになっているとは思いませんで。NYT東京支社が朝日新聞内にあるというのははじめて知ったよ。

折り紙写真。どうやったらこんなことが。

2月16日
銀牙伝説ウィードのOP(OPだけ)を観ようとアニマックスにチャンネルをあわせたらこんなCMをやっていた。

夜更け、奇妙な話し声に目を覚ました子供が、明かりの漏れる部屋に近づいていく。聞こえてくる声は「父さんにもぶたれたことないのに」「あなたならできるわ」「若さゆえのあやまち」etc。意を決した子供が扉を大きく開けると、そこには。

連邦軍のコスプレをしてガンプラでごっこ遊びにふける両親がいた。

パジャマでDVDを観てるとか、ゲームをやってるとかなら特にどうということは無かったと思うのだけど、コスプレ&ガンプラの相乗効果の生む破壊力には恐ろしいものがあった。今回のキーワード。「年相応」。

黒猫のTVCFで「掃除屋」という言葉を聞くたびに、『ふぁいてぃんぐスイーパー』が思い出されてならない今日この頃。ああ、『ふぁいてぃんぐスイーパー』アニメ化したりしないかなあ。 ……と、思い出してるときに浮かんだ映像が、肩からミサイルぶっぱなしてるカーミ・サンチンってのはどうなんだ。

 びんちょうタンのTVCFは声だけ聞いてると「ARIA」にしか聞こえない(ちょっと本当)。と、そんなこんなでやっと先週分のノエインと舞乙を観た。
 ノエインのポイントは、コサギ VS カラス。本格戦闘は久しぶりか。アニメーションという手法を活かした変幻自在の高速戦闘がたいそう心地良いです。
 舞乙は、マシロ女王がずんどこに突き落とされる回。クリシェを組み合わせただけのような話なのに、ちゃんとまとまっているのは素晴らしいことだ。
 ついでに今週の黒猫。深き者ども(違)と戦う掃除屋軍団シーンの手抜きっぷりに感心。たしかに、こんなとこに力かけるくらいなら来週以降の最終決戦に尽力すべきだよなあ。

さらに最近読んだまんがもメモ。

海野螢『めもり星人』(宙出版 ミッシィコミックス)
 まんが版エマノンというか、少女版『不思議な少年』というか。超常的な力を持つ傍観者がみつめた人生のワンシーンを切なく描く連作集。つきぬけたとことはないけど、必要充分じゃないでしょうか。使えないエロまんが(エロでエロ以外のこともやろうとして失敗するタイプ)を描くだけじゃなかったんだなあ。明らかにこっちの方が向いているので、どこか描かせてあげて欲しいところだ。

Boichi『究極宇宙味帝シーザー』(ワニブックス GUM COMICS)
 侵略者との味勝負に勝ち銀河を救った天才コック(コック帽を取られるとへたれに)が、賞金稼ぎの姐ちゃん3人組と宇宙を旅しながら味勝負するまんが。←を書いてて自分でもよくわかりませんが、ほんとにこんな内容。料理薀蓄とSFと姐ちゃんの各要素がまったく混ざり合うことなく転がっていて、すばらしい不協和音を奏でてます。せめて画力があればもう少しなんとか。

陽気婢『眠れる惑星(ほし)』1巻(小学館 サンデーGXコミックス)
 「朝起きると自分以外の誰もが眠っていた」という静かな滅びのイメージは、さすが陽気婢。「人々を起こす唯一の方法は僕が中出しすること」という中学生レベルの妄想もさすが陽気婢。いまのところ繊細さがコントロールされているので楽しいです。

白井三二朗『Dear Monkey 西遊記』(講談社シリウスKC)
 『ジョバレ』の人ですね。妖魔の侵攻を受ける中国。妖魔を退治できる経文をもとめ、三蔵一行が天竺へ旅立つ。妖魔のチームも経文を破棄するために天竺に向っているとか、三蔵のお供は妖魔の落ちこぼれで、自分たちも経文破棄のために旅していると思い込んでいるとか、いろいろ仕掛けを考えている模様。妖魔が明らかにロボットっぽいのも今後の準備なのだろうなあ。現時点では、萌えキャラ装備のふつうのアクションまんがという感じ。

石黒正数『それでも町は廻っている』1巻、山田芳裕『へうげもの』1巻、山名沢湖『レモネードBOOKS』1巻あたりもたいそう面白かったけど、いまさらなんで感想省略。LBの森沢さんは、本好きに都合良過ぎだとおもうのココロ。もっと〆てやらないと本好きが増長しますぜ。

2月17日
2ch 奇想コレクションスレ経由で、藤原編集室:〈晶文社ミステリ〉 についてのお知らせを読む。晶文社の今後は「文芸部門全体は縮小しながらも継続」「叢書〈晶文社ミステリ〉は昨年の『クライム・マシン』で終了」ということか。若島スタージョンの2巻はどうなるんだろう。

このところ愛読してる、ボドゲファン&歴史ファンの人の歴史うんちくブログ塩はうまくてまずいですで、城を守った姫さまを読む。姫武将って実在したのか。

2月18日
しばらく前から、腹が減るとみぞおちのあたりが痛むようになっていたので、ちょいと医者に行ってきた。「空腹時の痛み」「場所はみぞおちの下」「以前、胃透視で十二指腸潰瘍の傷痕がみつかった」「周期的(ほぼ1年おきくらい)に同様の症状が出ている」と、すべてが十二指腸潰瘍を示しているよなあとは思っていたが、医者の見立てもまったく同じ。問診数分、「どこに出しても恥ずかしくない十二指腸潰瘍」として数年前にかかったときと同じ薬をもらっておしまい。……どうせ制酸剤と粘膜保護剤もらうだけなら、市販のセンロック散剤とか飲んでても同じだったのではという思いが頭をよぎったのは秘密だ。しかし十二指腸潰瘍の再発率が8割ってのはいやな話だなあ。ピロリ菌の再感染はまずしないってんだから、チャンスがあるときに(保険が利く症状があるときに)ピロリ菌退治の治療しておくべきか。

#「ピロリ菌感染者の花粉症は15%なのに対し、感染していない方では52%であったと2005年10月のDDW(消化器病学会)で報告があり注目されています」なんて話もあるらしいけど。

溜まっていた「よみがえる空」(と実はまだ観てる「タクティカル・ロア」)を消化してやっと積み録が無くなった。
 昨日から今日にかけて観た中で一番盛り上がったのは「牙狼」。真の敵も姿をあらわし、もうどうしたもんかというくらい盛り上がってます。舞乙もなかなか。17歳ネタをきちんとシリアスな流れのなかに取り込んでいるのは立派だ。一方、グダグダだったのはマックス後半。出てきたバルタン5万人はさすがに許されるもんじゃないだろう。ましてや、その対抗策なんて。これはどこの西遊記ですか。ガイキングもなあ。フェイス・オープンがただのV-MAX発動になりさがってるよ。日曜早朝への時間帯変更も已むなしか。
 と、そんなこんなを観ていたら、すっかり遅くなったんで神保町三省堂で予約券もらう計画は失敗に。あれえ?

夕方から元ユタ。今日の参加者は、SF人妻、大森望、小浜徹也、才野茂、高橋良平、中村融、林、牧みいめ、三村美衣、宮崎恵彦、山本和人(あいうえお順、敬称略)。

僕の周囲での主な話題は、台湾のホビー雑誌、HDレコーダー、車輪のついている競技に弱い、スノボクロス決勝、最近のアニメ、まんが版黒猫とアニメ版黒猫、来期のアニメ、『西の善き魔女』のすごい美術、オールタイムベスト海外長篇、正しいベストの選び方、間接民主制オールタイムベスト、最も売れたSFは何か(限定条件付)、時間SFベスト、「時間」とつくけど時間物じゃないSF、各メディアSFオールタイムベスト、リスト者の系譜、アンケートCGIを設置しよう(だれが?)、最も好きなロボット・怪獣・怪人・宇宙人、「ドラえもんだらけ」はすばらしいなど。奥の席では、「ノヴァ悲報」とか、3/18も倉阪パーティとかぶってるとか、サンデーの鐡マンガとか、30年ものプーアル茶とか、スノボクロスの弱点とかが話されていたらしい。

高橋良平さんの最も好きな宇宙人は、「宇宙水爆戦」の宇宙人だそうです。

2月20日
スタッフ萌えのススメというのが面白かった。作家以外の名前に注目するのも面白いという話題。編集者の名前を出してるレーベルなんて、そうないとは思うが。情報が出てるなら、整理し体系づけたくなるというのはとてもよくわかる。

2月21日
MM/memo経由で、Rauru Blog Blog Archive ルックスと犯罪との相関。顔のランク付けをした高校生15,000人を10年間追跡調査したら、顔ランクと犯罪率の間に相関があったという研究。やなこと調べるな、おい。

/.j経由で、「コピーさせないこと」に課金するのが合理的な理由: 「コピーに課金」でなく。妖精現実の、新しい(いや04年の記事だけど)著作権ビジネスモデル。どこかに穴があるような気がするけど、コンセプトはかなり興味深い。

アニメをいくつか。

アカギ#21:
 鷲巣麻雀がいよいよ本領発揮。今回、数順しか手番が進んでいません。っつーか、手下の牌(鷲巣への差込み牌で、アカギの死命を決める)をさらさず次週に引くんじゃないかとすら思ってましたさ。アカギの頭ハネまで進めてたのがむしろ意外。いや画面内の情報で、アカギの頭ハネは見えてたけど。
「ざわざわ」という書き文字は無いものの、ゆらぎエフェクトでざわざわ感を演出する画面作りはいい感じ。市川の心理をあらわしたモノクロゆらゆら顔もステキです。そしてなにより狂気の鷲巣笑い!津嘉山正種の演技がすばらしすぎ。いや、楽しいなあ。
 でも、このペースだと絶対終わらない気が……。

おゆい#7:
 剣客天女が覚醒。この調子だと、あと2回で全員覚醒して、最終3話で決戦(あるいは決戦2話に後日談1話)かな。ペース配分としてはありな気がしてきた。敵側の妖怪の名前が「かぎや」に「頭山」と落語題なのに今頃気づいたよ。

よみがえる空#7:
 すばらしい演出だった。細かい芝居と、衝撃力の強い題材が相乗で効果を上げている。「ひょうたん島」の使い方も完璧。ああ、前篇の録画を残しておかなかったことがつくづく惜しまれる。

2月22日
ウルトラマンの新番組、ウルトラマンメビウスの公式が出てた。今度はウルトラ兄弟も登場の模様。「四半世紀ぶりに地球上に出現した「ウルトラマン」である。(公式:ストーリー」ということは、80の世界を直接継ぐということかな。しかし「第2期ウルトラシリーズの人気怪獣が復活!」というのは誰かうれしいのか。あ、モチロンも復活する?

ウルトラ兄弟壊滅経験のあるヒッポリト星人とエースキラーとタイラントが同時に登場する話とかどうか。

2月23日
早川書房様から『プルトニウム・ブロンド』をご恵贈いただいた。ありがとうございます。「核融合動力の巨乳のブロンド美女を探す地球最後の私立探偵」が、橋本正枝イラストの白背で斉藤伯好訳というのは(解説:堺三保も含め)あまりにも正しい。既存シリーズじゃない白背というのはむちゃくちゃ久しぶりなんじゃなかろうか、と思ったら、実はそうでもないのだった。そういえばそれも白背だったよな。

東京創元社様からは新版『ウは宇宙船のウ』をご恵贈いただいた。ありがとうございます。奥付が1968年 4月18日 初版/2004年 9月 3日 45版/新版 2006年 2月28日 初版となっているのを見てはじめて気づいたのだけど、04年までの旧版も「刷」じゃなく「版」を重ねていたのか。刷るたびに版を変えてもさほどコストに影響しない最近はともかく、電算写植になる前はどうしてたのか気になる。毎回、本当に版をつくってたのか。

2月24日
SFマガジン06年3月号を読み終えた。3月恒例の2005年度英米SF受賞作特集号。

ケリー・リンク「妖精のハンドバッグ」(※精は{米}表記):亡くなったおばあちゃんのカバンに入っていたものは。実にわかりやすく面白い都市型ファンタジー。あまりにわかりやすいんでリンクとは思えない(< 失礼だ)が、語りの手触りは明らかにケリー・リンク。

チャイナ・ミエヴィル「ロンドンにおける“ある出来事”の報告」:誤配された書類から、街の小路の秘密が明らかになる都市ファンタジー。秘密結社が追っているものが明らかになっていく過程は実にスリリング。

アイリーン・ガン「遺す言葉」:遺された無数のポストイットから浮かび上がる亡くなった父の姿。この物語にとっては、実在作家がモチーフであることは、さほど重要じゃ無い気もする。しかし、地味だ。

ブラッドリー・デントン「チップ軍曹」:軍用犬の語る戦場。卑怯なくらいに泣かせが効いている。これにグッと来るのは負けという気もするが、いかんともしがたく。犬はせつないなあ。

連載から。「イリュミナシオン」の前半、他者の脳が受けた刺激が流れ込み自分と他人の意識の区別に苦労するエピソードには、これぞ山田正紀といううさんくさい面白さが。どうせきちんと着地することはないんだろうと諦めつつも、どこまで膨らんでくれるかと期待する自分もいる今日この頃だ。

MM/memo経由で知った、W3C準拠なHTTPパンティ - Engadget Japaneseに小笑い。「403:Forbidden」だの「200:OK」だのと「リクエスト」に対する返事が書いてあるパンティ(というかショーツ)。ThinkGeekにて、$7.99で販売中だとか。「411:Length Required」「413:Requested Entity Too Large」ってのはちょっと……。

今日のspam。
Subject: お口で占いさせてください…。
(前略)
実は私、占いの勉強をしており、貴方を占わせて欲しいのです。
ただ、その占いというのが率直に言いますと男性器を口に含み、こねくり回さなければ出来ないのです。
突然、こんな話しをされて引いてしまうかもしれませんが真実なんです。
(後略:全文掲載サイト
これにはさすがに意表をつかれた。今月のベスト面白spamに認定。フェラをしながらオナニーをして絶頂に達すると相手に関するヴィジョンが浮かぶというのは、エロまんがの設定としか思えません(探せば元ネタが見つかったりして)。

「ふだんはヘルス嬢だけどいざというときは占いの力で難事件を解決」とかで、おやじ系漫画誌に載ってるというのもありそうだ。

今日のGARO。呪いで死にかけているヒロインを救うため、魔界の森に行き生命の実をとってくる話。実の守り手のデザインが箱型機械に龍の首という、どこのクティステック・マシンですかというものだったほかは、それほど。

2月25日
諸星大二郎『グリムのような物語 トゥルーデおばさん』(朝日ソノラマ 眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)。グリム童話モチーフの短篇シリーズを集めた作品集。〈ミステリーズ〉掲載分は収録されてないので、別途まとまるのだろう。奇妙な館に閉じ込められた少女が、世界の理を探るうち自分の正体をみつけだす「Gの日記」が秀逸。少女を見張る天井の目、目をあけて眠り起きると目を閉じる老婆、どんどん大きくなる食べるだけの子、ひたすらジャグリングの練習をする少年と、シュールな諸星ワールドが堪能できる。無名の童話に題材を取った「トゥルーデおばさん」の放り出されたような恐怖もすばらしい。

三年上の先輩がアメリカから帰ってきたので、夕方から新宿まさみやで名大SF研な飲み会。三、四年ぶりで会う同期とかもいて懐かしかった。しかしみながみな、自分がいかに衰えたかの話に終始するのはどうかと思う。いくら30過ぎの集まりとは言っても。

飲んだあとはパセラで2時間ばかりカラオケ。酔ったまま1曲目に「牙狼」(GARO OP2)を入れたのは失敗だった。本気で歌わないと面白くも何ともないな、これ。「idea」(ノエインOP)もイマイチだったので練習していきたい。「夜鷹の夢」(ゾイド ジェネシスOP)は思ったより歌って楽しかった。「clover」(ソルティ・レイOP)もなかなか。リュウケンドーOP/EDを歌い忘れたのは心残り。

最後は終電にて帰宅。二年上の先輩は帰り損ねたらしい。四年上の先輩はちゃんと帰れただろうか。

2月26日
ボウケンジャーでプレシャスという単語を聞くたびに、ゴクリの姿が脳裏に浮かぶ今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか。 最後の最強・最凶のプレシャスが「一つの指輪」で、滅びの山に捨てに行く途中、ミスで冥王が目覚めてしまうというベタ展開はどうか。……と思いついたひとは27日時点で十数人いた模様。

そのボウケンジャーは、先週・今週ともつめこみすぎ。もうちょい余裕というものがほしい。敵勢力が多数登場するのは面白そうだ。リュウケンドーは新メカ登場回を、ヒロインを中心にした抒情的な話にしあげていた。怪人の造型はあれだが、そこに目を瞑ればよく出来た回だった。カブトは、かなり問題が多そうなアイテム(敵識別機)が登場。そのうち、なかったことになると予想。天道くんは、ますます丸くなってます。

カーリング・ブームがきているようなので、流行に乗り遅れないように(笑)。そうはいっても、こんな上映館の少ない映画だしとたかを括っていたら、上映20分間に4Fから2Fまでの行列が出来ていてびっくり。カーリング・ブームおそるべし。
 のりがよくて強引な少女がふとしたきっかけから○○に興味を持ち、仲間を集めて実行。最初は失敗ばかりだし、仲間割れしたりもするけれど、いつしかみなの心はまとまり、再挑戦はとんとん拍子。ついに最後の大舞台を迎えるが。
 と物語の大枠は『スウィング・ガールズ』とまったく同じ。たしかにこれだけなら青春友情ものの基本フォーマットとも言えるけど、「持ち前のがんばりでみなを影から引っ張るメガネの地味キャラ」なんてところまで共通するのはさすがに言い訳聞かない気が。
 同じなのは良いとしても、小野菜摘@シムソンズがそうそうにコンタクトにしてしまうのはさすがにいかがなものか。眼鏡さんとして関口香織@SGの足元にも及ばない。
 カーリングの戦略的側面の説明も不足気味で、この辺もやや不満。最後の大一番で多少は癒されたけど、中盤にも少し知的なエピソードが欲しかった。
#中盤時点では、技術的にそれ以前の状態だったので難しいとは思う。
 でもまあ、女の子達が元気良く笑って、泣いて、動いていたんで、映画全体としては楽しめた。なんだかんだいっても高橋真唯と星井七瀬はかわいかったしな。

今週の眼鏡さん。シムソンズを観にいく途中、歌舞伎町ルノアールの前でビラ配りをしていたひとが、蠱惑的なくちびるをした実にいい眼鏡さんだった。上着の背中にルノアールのロゴが入っていることに気づくまでは、近所の風俗の人だと思っていたのは秘密だ。

しかし、こんな良い眼鏡さんがいるなら、雨の中のビラ配りなどという無駄なことをさせず、店内で使えば良いのに。人材の使い方がわかってないぞ、ルノアール。

2月27日
SFM600号をパラパラと眺めていると、こんな文章が目に入った。
〈SF宝石〉創刊号(七九年)のベスト5とも四作が共通と、恐ろしいことに四〇年弱メンバーが変わっていないことになる
はあ?1979年から2006年までは27年間だよ。どうやったら四〇年弱なんかになるんだ。それをいうなら三〇年弱か四半世紀強だろ。4桁、っつーか実質2桁の引き算もできないのか、だせーな。だれだ、こんな間抜けな文章書いたの。

……ぼくだよ。

自分でこの間違いに気づくことのむなしさ、恥ずかしさといったら!黙ってないでみんな指摘してくれよ(逆ギレ)!あぁぁぁ。

それはそれとして。国内長篇ベスト投票分の5作が、世代別ランキングベスト10にすら入ってないというのは(1位に選んだ作品は誰かあとひとり投票していればランクインするのに!)、自分の趣味のありかたを反省すべきじゃないかと思う今日この頃。国内短篇はそこそこの成績だったんだけどなあ。

それにしても海外短篇。「夜のオデッセイ」がランク外なのは想定の範囲内だけど、「われらなりにテラよ」もベスト50落ちしたのはたいそう悔しいことだ。

2月28日
SFM600号のうち、評論とラファティ短篇(+α)を読み終える。

『鳥姫伝』を西洋と東洋の合一をもたらすものと読み解く横道仁志「『鳥姫伝』評論 断絶に架かる一本の橋」は確かに力作。『鳥姫伝』に頻出する西洋のおとぎばなしのモチーフの指摘から、『鳥姫伝』とはエデンたる東洋を舞台に描くことではじめて可能となった無垢なる西洋の物語なのだと喝破するあたりまでは実に興味深く読めた。ただ、西洋=キリスト教になった途端、興味が激減。それはまあそうかもしれないけど、神人一体なんてあたしにゃどうでもいいんでなあ。一気に醒めた分、ヘブライズムとキリスト教とローマ=カトリックを都合で使い分ける態度がただの詐術にみえてどうにも乗れなくなってしまいましたとさ。「翻訳を日本人が読むこと」から逆視点を導入するあたりでちょっと持ち直したかと思ったけど、そこからがまたいまひとつで。なんというか、序盤で期待しすぎた分評価が低まってしまった。素材は面白そうなだけに、もったいない。
#細部では、李白の「月下独酌」を読んで、漢文的素養を持たない日本人が思い浮かべる情景は、「花びら舞い散る満開の梅林」ではなく「花びら舞い散る満開の「桜」」だろう(日本の中国理解もそれはそれで間違っている)とかあるけど、瑣末な話なのでこの程度で。

ラファティ「1873年のテレビドラマ」はタイトル通り、1873年に作られていたテレビドラマのストーリーとその裏の悲喜劇。ラファティ的妖女が一時的にせよひどい目にあうのは珍しい気が。すべてのテレビドラマの形式を網羅しようかという原型のテレビドラマの紹介はそこそこ楽しい。でもまあ「今まで訳されなかっただけのことはある」感じ。

香山リカの今号のエッセイにはいくらなんでもな記述が。「パソコンに「ウィンドウズ」というOSが登場したとき、ユーザーたちは同じモニター上にいくつもウィンドウが開き、並列的に作業を進めることができるいわゆる「マルチタスク」と呼ばれるその機能に驚き」って。Windowsが出たときにはじめてマルチタスクに驚いたユーザなんているのか。そこは(間違うにしても)せめてマックと書こうよ。
#そもそも初期のWindowsは擬似マルチタスクではなかったか。

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