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 ★最近読んでいる本

  梅雨直前、寒さがもどっていますが、皆さまお元気ですか?
 国会では加藤、辻元、そして井上裕と次々に議員辞職や、鈴木宗男の秘書逮捕などがある一方、有事法制をはじめとした重要法案の審議もなされているのですが、マスコミ報道は各マスコミの考え方を直接反映しており、イギリスの国会報告のような深夜番組が欲しいと痛切に思います。官僚制度をふくめ、政治システムが老朽化し、国民の不利益になっていることを感じさせる事態が続いています。だからこそ、市民と政治の新しい関係であるネットのような活動が必要とされていると思うのです。
 今日はそんな状況の中で、電車で移動中などに読んでいる本2冊を紹介します。

 大熊由紀子さんが呼びかけて、丁度池田小学校事件の日に偶然立ち上がった、「精神医療を良くする市民ネットワーク(通称精良ネット)」に参加しています。その中の書き込みにあったフランクルの『それでも人生にイエスという』という本を読んでいます。1946年という今から50年近く前の講演録なのですが、すでに、今日の世界を覆い尽くす人間を物としか見ないような犯罪や社会風潮とそれに立ち向かう人間の生き方、そして、どんな人生でも人生は生きるに値するということをユダヤ人収容所の生存者である自分の経験、精神科医としての経験から語っている本です。春秋社というところから出ています。

 もう一冊は『善人のための医療講座』という服部義博さんの本です。これを読んで、生きておられるうちにお会いしたかったなと心から思ったのですが、それはこの方が私の住む磯辺のすぐそばにある「みはま病院」の副院長であり、在宅医療を支える訪問診療をライフワーク的にやっておられたこと、千葉ロッテマリーンズファンとして、追っかけ的応援をずっとされていたことなどをこの本ではじめて知ったからでした。介護保険スタートから認定審査委員をされていたなど、同じ時期にすぐ近くにいながら、しかも自分の関心の高い福祉や医療の分野で独自の優れた仕事をしておられた方と知り合えなかったことが残念でなりません。しかもこの本のもとになったのは「千葉をおもしろくする会」という結構知り合いの多い会の機関紙に連載されたものであったということなのです。また、私たちが応援して立ち上げたワークホーム「joy」の通所メンバーですでに亡くなったI子さんの訪問診療もしてくださった方だということが本を読む前後にわかったりしました。
 この本は昨年秋に堂本知事に政策提言することを目的に立ち上がった『自分らしい地域生活支援研究会』(代表幹事池田徹氏)のなかで精力的に活動しているNPOピュアの藤田さんから紹介を受けたものです。服部さんは2001年の4月にガンのため、52歳でお亡くなりになりました。うらべ書房からの出版です。

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