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 ★全国女性議員サミット

 11月11日から熊本県で行われた全国女性議員サミットに参加してきました。

 その熊本県に千丁町というところがあります。中国からの輸入に押されて、セーフガードの本格発動を望む声がある『いぐさ』の産地です。畳表の材料であるいぐさ農家の「よめさん」たちがウイミンズネットワークをつくっています。重労働で知られるいぐさ農家で、都市部とは異なり、まだまだおんなのひとが農業経営や町の行政に声を上げていくことが簡単でない土地柄のなかで、お互いはげましあって積極的な参画をはかっています。
 熊本市で行なわれた全国女性議員サミットの分科会の発表者が千丁ウイミンズネットワークのメンバーでした。5年間、グループの中で毎月学習会をおこなってきた、企画・運営、情報収集、資料作りといった責任ある活動をしていくことでひとつひとつ獲得されていった自信が何よりもおんなのひとにとっての財産だと思いました。自分が生活クラブ生協と出会い、支部委員や委員長を引き受ける中でまた、磯辺四小保護者会役員として自主的な活動を組み立てる中で、自分の方向性が見えてきた頃の感覚がなつかしく思い出されました。
 日本は政治教育がきちんとなされない国です。学校を卒業しても、民主主義社会を支える市民としての力がないまま社会人になります。そこからこの国の政治と市民の不幸な関係がはじまります。でも、それを嘆いていても始まらない、社会教育や生涯学習のなかで、こうやって成長する人たちがいるのだからと感じました。
 日本では3300を超える地方議会の半分以上に女性議員がひとりもいないという現状です。熊本県はそのなかでも参加の割合が低いところ、県議会にも1人しか女性議員がいません※。
 発表者は20歳で農家に嫁ぎ、妻として母としてまた当然一人前の働き手にならなければならないという思いにつぶされそうになっていたときこのグループに入った、いぐさの刈り入れの時期は絶対他のことはできないと思っていたが、勇気を出して家族にある女性問題の学習イベントに参加したいと言うことができ、家族も応援してくれた、町のあり方などウオッチング活動してきたが1年半後の町議選には立候補すると決めているとはじめて語り、司会者が感極まって泣き出す場面もありました。都市にすむ私たちには想像もつかない伝統的な地域社会でもこれだけ頑張っている人たちがいる、日本の本格的な女性の政治参画はこれからだと心に刻んだ女性議員サミットでした。

※地方議会における女性議員の進出度マップを私のホームページでみることができます。
 http://www2s.biglobe.ne.jp/~yuri-i/gikaimap.html

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