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 なぜBSEは出ないのか

 食の安全やBSE(牛海綿状脳症=狂牛病)に関心の高い県ネット「食と農部会」のメンバー7名で南総と光町の食肉センターを見学させてもらった。
 南総食肉センターでは説明後、実際のと畜解体の過程を見せてもらった。ここは経産牛を多く受け入れている特長のあるセンターで、いまや、BSEの出る可能性の高い4、5歳以上の牛をと畜する処理場は千葉県ではここだけになってしまったという。
 午後の光町では、見学は出来なかったが、最初にBSEの牛をと畜したこのセンターがいかに苦悩に満ちた半年をどこよりも自分の問題として引き受けてきたかが痛いほどわかった。どこでも、自分のところからBSEが出る事態だけは避けたい、それなら、そういう可能性の高い牛はもう持ち込ませない、という風になるに決まっている。また、酪農家も自分の牛からBSEが出れば、他の牛まで全部処分しなくてはならないとなれば、誰もそういうリスクをおかす人はいないだろう。それより自分のところで死ぬまで飼っておいて死亡獣として処理すれば、今のところ検査は受けなくても良いのである。
 農水省がいうように全頭検査は確かに行なわれている。でもそれは食肉として持ち込まれる牛についてだけなのである。いま、日本ではBSEは闇から闇へ葬られている。
だから全国からBSEが僅か4頭しか発見されないのだ。そんな手品のからくりが今日の見学でよくわかった。
 消費者の側に立たず、と畜業者の側にも立たない農水省。このままで日本の食の安全は果たして確立できるのか。

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